JPH07323090A - 医療用チューブ - Google Patents
医療用チューブInfo
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- JPH07323090A JPH07323090A JP6119346A JP11934694A JPH07323090A JP H07323090 A JPH07323090 A JP H07323090A JP 6119346 A JP6119346 A JP 6119346A JP 11934694 A JP11934694 A JP 11934694A JP H07323090 A JPH07323090 A JP H07323090A
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Abstract
と、内層21の外側に被着したコイル層3と、コイル層
3の外側に被着した可撓性を有する外層22とを有す
る。コイル層3は、第1のコイル31と、このコイル3
1と略同軸上に設けられ、コイル31と逆方向に巻回す
る第2のコイルとからなる。第1および第2のコイル3
1、32は、互いに固定されておらず、かつ、内層21
や外層22に接着、埋設されることなく密着して配置さ
れており、したがって、内層21および外層22の湾曲
に伴い、内層21および外層22に規制されることなく
柔軟に湾曲し得るように構成されている。 【効果】柔軟性と耐圧性に富み、かつ耐キンク性、トル
ク伝達性、押し込み性、ガイドワイヤーに対する追随性
等の操作性に優れたカテーテルを提供できる。
Description
ーテル、血管内治療診断用カテーテル等のカテーテルを
製造するのに好適に用いられる医療用チューブに関す
る。
液や薬剤の排出、注入のために使用される器具であっ
た。近年、カテーテルの高機能化が進み、例えば、血管
の狭窄部を拡張する経皮的経管的血管形成術(Percutan
eous Transluminal Angioplasty;PTA)に用いられ
る血管拡張用カテーテル、導尿と膀胱温測定を同時に行
える温度センサー付き導尿バルーンカテーテル、心臓の
内部に留置し心拍出量測定に用いられるサーモダイリュ
ーションカテーテル、動注療法等で使用される、薬剤を
目的部位に注入して治療を行うための薬剤注入治療用カ
テーテル、血管造影を行うための造影剤を注入する血管
造影用カテーテル、脳血管等に見られる動脈瘤や動静脈
奇形腫瘍に、シアノアクリレート、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体のジメチルスルホキシド溶液等の液状
の塞栓物質や、ポリビニルアルコール樹脂の顆粒等の粒
状の塞栓物質、または、コイルなどの塞栓部材を注入す
る塞栓術に用いられる塞栓術用カテーテル等の応用がな
されている。これらのカテーテルは上記以外にも種々の
応用が試みられている。
等を必要とする大がかりな手術が必要で、手術そのもの
よりも、むしろ術後の回復が良好か否かが手術の成否の
鍵を握っていた。上記したカテーテルを用いた手技で
は、開胸・開腹・開頭等人体を切開することなしに、肉
体的侵虐性の低い診断・治療が可能である。また、大が
かりな手術を必要としないため、例えば、患者の術中・
術後の苦痛の低減、術後の早期回復・早期社会復帰、肉
体的損傷が少ない、精神的負担が少ない、経済的負担の
軽減等の利点を有している。今後、カテーテルを用いた
診断・治療法はますます発展するものと考えられる。
る医療用チューブには、可撓性が高く、かつ壁厚が出来
るだけ薄いことが要求される。つまり、体内への挿入性
を向上させるためチューブの外径はなるべく細く、流体
を流す内孔はできるだけ大きくすることが望まれてい
る。しかしながら、壁厚を薄くすることと、容易につぶ
れにくくすることとは相反する。一般的に、壁厚の薄い
チューブは折れ易く(耐キンク性が悪い)、つぶれ易く
(チューブ外側から加えられる外圧に弱い、すなわち外
側の耐圧性が不足している)、破裂し易い(チューブ内
側から加えられる外圧に弱い、すなわち内側の耐圧性が
不足している)ことが知られている。
されるカテーテルには、細く複雑なパターンの血管系に
適用する場合であっても、迅速かつ確実な選択性をもっ
て挿入し得るような操作性が要求される。高い操作性を
有するには、以下の点を満足することが必要である。第
1は、血管内を挿通させるために術者の押し込む力がカ
テーテルの基端側から先端側に確実に伝達され得るこ
と、いわゆる押し込み性を有することである。第2は、
カテーテルの基端側にて加えられた回転力が先端側に確
実に伝達され得ること、いわゆるトルク伝達性を有する
ことである。第3は、曲がった血管内を予め挿入された
ガイドワイヤーに沿って円滑にかつ血管内壁を損傷する
ことなく進み得ること、いわゆる追随性(以下、「ガイ
ドワイヤーに対する追随性」または単に「追従性」とい
う)を有することである。第4は、上記でも触れたが、
目的とする所までカテーテル先端が到達し、ガイドワイ
ヤーを引き抜いた後でも、血管の湾曲、屈曲した部位で
カテーテルに折れ曲がりが生じないこと、いわゆる耐キ
ンク性を有することである。
用チューブが提案されている。例えば、特開昭58−3
8565号公報や特開昭60−126170号公報に
は、いわゆる「強化型」と呼ばれる、ブレード入りある
いはコイル入りの医療用チューブとその製造方法が開示
されている。これらのチューブでは、チューブに剛性を
付与するため、樹脂中に補強体を埋設している。その結
果、これらのチューブは非常に固く、耐圧性には優れる
ものの、薄肉のものは折れ易いと言う欠点がある。強化
型のチューブをカテーテルに応用した例として、米国特
許4,516,972号や国際出願WO88/0646
5号、特公平3−54592号公報、特公平4−670
号公報、特公平4−44553号公報、特公平4−44
554号公報、特開平2−191465号公報等がある
が、カテーテルに剛性を持たせることを主目的としてお
り、補強体をエポキシ樹脂で被覆体と接着したり、補強
体に樹脂を含浸させて製造されており、上記問題点を有
している。
柔軟性を改善する目的で、つる巻きバネ体やコイルに可
撓性の被覆体をかぶせたカテーテルが米国特許4,35
1,341号や特表平3−501089号公報、特公平
4−79272号公報、特公平2−172474号公報
や国際出願 WO 93/05842号等に記載されてい
るが、これらは単一のコイルに外側シースを被覆しただ
けであるために、耐キンク性に優れているが、内側から
の耐圧性をもたせるため壁面を厚くせざるを得ないとい
う欠点を有している。また、このチューブでは、コイル
がカテーテル内腔に露出しているため、ガイドワイヤー
がコイルに引っ掛かり易い。また、また塞栓術用カテー
テルにおいては、特にチューブを屈曲させた際に素線間
の隙間が開くことにより、粒状の塞栓物質やコイル等の
拡張部材がコイルの隙間に引っ掛かり、詰まったりする
虞れがあり、慎重な操作を要している。
逆方向に巻回する多層コイルからなるトルクケーブルを
カテーテルに応用した例があるが、このものも内側のシ
ースを有しておらず、前記問題点を有している。実公昭
53−21910号公報や特開平5−15585号公報
に、螺旋状に曲形した芯材の内外面を柔軟性のある内管
及び外管で隙間を形成して被覆したものが提案されてい
る。これらは、隙間の大きい単一の螺旋管状コイルの内
外を被覆しただけの構造であり、柔軟性には優れるが内
側および外側耐圧性やトルク伝達性、押し込み性が不十
分であるため、大口径の案内管や人工心肺用フレキシブ
ルチューブとしては十分であるが、体腔あるいは管状器
官の中枢側まで挿入して使用する小口径カテーテルの本
体チューブとして用いることは事実上不可能であった。
に鑑みてなされたものであり、種々の体腔に適用可能な
カテーテルを構成するチューブに必要な性質を満足す
る、即ち、柔軟性および耐キンク性に優れ、薄肉であ
り、トルク伝達性および押し込み性に優れ、かつ内側お
よび外側の耐圧性に優れた従来にない医療用チューブを
提供することを目的とする。また、本発明は、ガイドワ
イヤーがカテーテル内面に引っ掛かることなく良好に挿
通され得る医療用チューブを提供することを目的とす
る。さらに、本発明は、血管拡張用カテーテルや脳血管
塞栓術用カテーテル等の、微細な体腔内に適用される小
口径カテーテルを構成するのに特に好適な医療用チュー
ブを得ることを目的とする。
(1)ないし(13)の本発明により解決される。 (1) 開口した先端および基端を有する可撓性の管状
体と、該管状体の内部に配置された補強体とを有する医
療用チューブであって、前記補強体は、少なくともその
一部が、第1のコイルと、該第1のコイルと略同軸上に
設けられ、該第1のコイルと逆方向に巻回する第2のコ
イルとからなるコイル層で構成されており、前記コイル
層は、その先端より基端に向かって所定長さにわたり、
前記第1および第2のコイルのピッチ間の隙間の幅が、
ほぼ全部、自由に変位し得るように配置され、前記管状
体の湾曲に伴い、前記管状体に規制されることなく柔軟
に湾曲し得るように構成されていることを特徴とする医
療用チューブ。
密着している上記(1)記載の医療用チューブ。
いにほぼ密着して設けられている上記(1)又は(2)
記載の医療用チューブ。
それぞれほぼ密着巻きに巻回している上記(1)ないし
(3)のいずれかに記載の医療用チューブ。
板コイルである上記(1)ないし(4)のいずれかに記
載の医療用チューブ。
および第2のコイルと略同軸上に設けられた1以上のコ
イルを有し、該コイル層の全てのコイルは、ピッチ間の
隙間の幅が自由に変位できるように設けられている
(1)〜(5)のいずれかに記載の医療用チューブ。
するコイルが互いに逆方向に巻回して構成されている
(6)記載の医療用チューブ。
外側に被着した補強層と、該補強層の外側に被着した可
撓性を有する外層とを有する医療用チューブであって、
前記補強体は、少なくともその一部が、第1のコイル
と、該第1のコイルと略同軸上に設けられ、該第1のコ
イルと逆方向に巻回し、かつ該第1のコイルに実質的に
固定されてない第2のコイルとからなるコイル層で構成
されており、前記コイル層は、その先端より基端に向か
って所定長さにわたり、前記第1および第2のコイルの
ピッチ間の隙間の幅が、ほぼ全部、自由に変位し得るよ
うに配置され、前記内層および前記外層の湾曲に伴い、
前記内層および前記外層に規制されることなく柔軟に湾
曲し得るように構成されていることを特徴とする医療用
チューブ。
近は、柔軟な材質で構成され、前記コイル層が配置され
てない、最も柔軟な最先端部を有する上記(1)〜
(8)のいずれかに記載の医療用チューブ。
を有し、該チューブ本体が上記(1)〜(9)のいずれ
かに記載の医療用チューブより構成されていることを特
徴とする脳血管塞栓術用カテーテル。
と、該チューブ本体内に形成された少なくとも1つのル
ーメンと、前記チューブ本体の先端部に設けられ、該ル
ーメンと連通する内部空間を有する拡張体とを有し、前
記チューブ本体が上記(1)〜(9)のいずれかに記載
の医療用チューブより構成されていることを特徴とする
血管拡張用カテーテル。
ンを有する内管と、該内管と同軸的に設けられ、該内管
の先端より所定長後退した位置に先端を有し、該内管の
外面との間に第二のルーメンを形成する外管と、先端部
および基端部を有し、該基端部が前記外管に取り付けら
れ、該先端部が前記内管に取り付けられ、該基端部付近
にて前記第二のルーメンと連通する収縮あるいは折り畳
み可能な拡張体と、該内管の基端部に設けられた前記第
一のルーメンと連通する第一の開口部と、前記外管の基
端部に設けられた前記第二のルーメンと連通する第二の
開口部とを有するバルーンカテーテルであって、前記内
管および前記外管の少なくとも一方が上記(1)〜
(9)のいずれかに記載の医療用チューブより構成され
ていることを特徴とする血管拡張用カテーテル。
カテーテルと、金属弾性芯材とその表面に被覆されたプ
ラスチック被覆材と、該被覆材表面に固定された親水性
潤滑層とからなるガイドワイヤーから構成されているカ
テーテル器具。
拡張用カテーテルと、金属弾性芯材とその表面に被覆さ
れたプラスチック被覆材と、該被覆材表面に固定された
親水性潤滑層とからなり、前記内管に挿入され得るガイ
ドワイヤーとから構成されているカテーテル器具。
くとも一部が前記のコイル層で構成され、その構成によ
り、少なくとも先端部が柔軟で、あらゆる方向に自由に
曲がることができ、かつ耐キンク性を有する。コイル体
あるいはバネ性を持ったつる巻き体は、そのピッチ間の
隙間が自由に広がりかつ狭まり可能(自由に変位可能)
であることにより、柔軟性に富む。可撓性の管状体、あ
るいは可撓性の内層および外層とコイル層とは密着して
いることが好ましいが、コイル層を前記管状体あるいは
前記内層および前記外層へ接着したり、あるいは上記隙
間が埋まるように埋設することはコイル層の柔軟性(可
撓性)を損なう。したがって、コイル層は、その先端よ
り基端に向かって所定長さにわたり、実質的に接着せ
ず、かつ埋設しないことが好ましい。
体の内部に前記コイル層を配置する構造、言い換えれ
ば、可撓性の内層および外層の間に前記コイル層を配置
する構造により、チューブの壁厚を薄くでき、かつ耐圧
性に富む。巻きのピッチ間に隙間を有するコイル層のみ
では液体等を流す事は不可能であるが、コイル層の内外
を被覆する管状体あるいは内層および外層を設けること
で、流体やガイドワイヤー、上記塞栓物質等の通過を容
易にする。これらの管状体あるいは内層および外層の、
コイルと反対側から加わる圧に対する耐圧性が向上する
のは、これらがコイルにより裏側から支持されるためで
ある。この耐圧性は、ピッチ間の隙間が小さい、すなわ
ちコイルの巻きが密になるほど高くなり、また管状体ま
たは内層外層の肉厚や素材に依存しない。従って、医療
用チューブ全体の薄肉化を行っても耐圧性に影響しな
い。
に説明する。図1は、本発明の医療用チューブの構成例
を示す平面図、図2は、図1に示す医療用チューブの先
端部付近の部分破断拡大斜視図、図3は、図1に示す医
療用チューブの構成を示す部分拡大断面図、図4は、図
1のI−I線における拡大横断面図である。なお、以
下、図1ないし図3における右側を「先端」、左側を
「基端」とする。
有する管状体2より構成されている。管状体2は、基端
より順に、基部11または本体部11と、先端部12と
から構成されており、その基端から先端にかけて内部に
ルーメン14が形成されている。図示の例では、基部1
1の先端側は、基端側より先端に向かって内径および外
径がテーパ状に漸減するテーパ部13が形成されてお
り、これにより、先端部12は基部11よりも細径とな
っている。このように、医療用チューブ1の径を基部1
1よりも先端部12で細くすることにより、先端側を比
較的柔軟に、かつ、基端側を比較的硬くでき、押し込み
性や、ガイドワイヤーに対する追随性を向上することが
できる。また、基部11の内径を先端部12よりも広く
することにより、チューブ1内に挿入されたガイドワイ
ヤーがスムーズに動き易くなり、ガイドワイヤーの操作
性が向上する。なお、本発明において、医療用チューブ
1の内径および外径は、それぞれ上記構成に限定され
ず、例えば、チューブ1の全長にわたりほぼ一定であっ
てもよい。
および外層22とから構成されている。内層21および
外層22は、可撓性を有する合成樹脂製の薄肉のチュー
ブからなり、ほぼ同軸上に配置されて、医療用チューブ
1の基端より先端まで延設し、その先端および基端から
所定長さにかけて例えば接着、融着等により接合してい
る。そして、内層21の内部の空間が、上記ルーメン1
4を形成する。また、内層21および外層22は、その
先端と基端との間において所定長さにわたり、基端から
先端に向かって内径および外径がテーパ状に漸減し、上
記テーパ部13を構成している。また、このテーパの部
分より先端側では、内層21および外層22はそれぞれ
内径および外径がほぼ一定となっており、上記先端部1
2を構成している。また、この部分より基端側において
も、内層21および外層22はそれぞれ内径および外径
がほぼ一定となっており、このテーパの部分も含んで上
記基部11を構成している。
1および外層22の構成材料としては、ある程度の可撓
性を有する材料であればよく、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン、プロピレン−ブテン共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフ
ィン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等の変性
ポリオレフィン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリテトラフル
オロエチレン等のフッ素樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、
ポリウレタン等の各種可撓性を有する樹脂、さらに、オ
レフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エ
ステル系エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマ
ー、ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラストマ
ー等のエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴ
ム、天然ゴムのようなゴム材料、および、これらの材料
のブレンド物等が挙げられる。また、上記樹脂およびエ
ラストマーは、熱可塑性であることが好ましく、熱可塑
性であれば、医療用チューブ1の製造が容易である。
一の材料で構成される必要はなく、さらに、これらの材
料にX線不透過物質や可塑剤、顔料等を混合しても何ら
差し支えない。特に、内層21の構成材料としては、成
形のし易さ、後述するコイル層4への挿入のし易さ及び
耐薬品性の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、
フッ素樹脂が特に好ましい。
の被覆を行い易いため、溶媒膨潤性の樹脂チューブや熱
収縮性の樹脂チューブで構成するのが好ましい。上記溶
媒膨潤性の樹脂としては、例えば上記変性ポリオレフィ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラス
トマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン等が
挙げられる。特に、内層21との接着や融着の観点か
ら、変性ポリオレフィンが好ましく、変性ポリオレフィ
ンの中でもポリエチレンを主成分とした変性ポリエチレ
ンが好ましい。この変性ポリエチレンとしては、エチレ
ンと、例えばアクリル酸エチルエステル、無水マレイン
酸等を原料とした共重合体からなる接着性樹脂が特に好
ましい性質を有する。この樹脂で構成したチューブは、
THF等の溶媒ですばやく膨潤してチューブの内外径が
拡大し、風乾等で溶媒を除去することにより確実に元の
形状に回復するので、この樹脂で外層22を構成すれ
ば、後述のコイル層3に容易かつ確実に被覆かつ密着さ
せることができる。また、上記熱収縮性の樹脂として
は、電子線架橋したポリオレフィンや架橋シリコン、形
状記憶樹脂等の樹脂チューブが好適に使用できる。これ
らのチューブは熱により収縮させることができるので、
これらのチューブで外層22を構成することにより、後
述するコイル層3の挿入および密着が容易となる。
内部、すなわち、内層21と外層22との間には、医療
用チューブ1の強度を補強する補強体としての役割をも
つコイル層3が配置されている。言い換えれば、内層2
1の外側に、医療用チューブ1の強度を補強する補強体
としての役割をもつコイル層3が被着し、さらにコイル
層3の外側に、外層22が被着した構造をなしている。
図2に示すコイル層3は、内層21の外周面上に巻回す
る第1のコイル31と、この第1のコイル31と略同軸
上に設けられ、第1のコイル31と密着し、第1のコイ
ル31と逆方向に巻回する第2のコイル32とから構成
されている。コイル層3は、長尺のチューブ状の形状を
なし、その外周面および内周面が、管状体2、言い換え
れば内層21および外層22と接した状態でチューブ1
内に配置されている。
配置されてない最先端部16が形成されている。コイル
層3は、管状体2、すなわち内層21と外層22の先端
よりやや後退した位置から基端方向に延設しており、こ
のコイル層3よりも先端側が、内層21および外層22
からなる最先端部16となっている。最先端部16は、
コイル層3が配置されてないため、この最先端部16よ
り基端側の部分に比べ柔軟である。したがって、チュー
ブ1を血管内に挿入した際にその血管に与える刺激を低
減できる。また、コイル層3が管状体2、すなわち内層
21と外層22の先端から突出しないため、その突出部
分により、体腔や管状器官等に挿入した際に該体腔や管
状器官を損傷する虞れがなく好ましい。なお、最先端部
16の長さ、すなわちコイル層3の先端から管状体2あ
るいは内層21および外層22の先端までの距離は、1
0mm程度以下であることが好ましく、より好ましくは
0.5〜5mm程度である。
置位置は、特に限定されないが、医療用チューブ1の基
端より、チューブ1の先端付近まで延設して配置される
のが好ましい。このように、コイル層3をチューブ1の
全長にわたって配置することにより、基部11に与えた
トルクや押し込み力をコイル層3を介してチューブ1の
先端付近まで良好に伝達できる。図示の例では、チュー
ブ1の基端付近において、コイル層3は、管状体2、す
なわち内層21と外層22の基端より若干離間した位置
に基端を有しており、医療用チューブ1のほぼ全長にわ
たってコイル層3が設けられた構造となっている。
内側、すなわちルーメン14より、高い圧力が内層21
に加わっても、内層21は第1のコイル31により反対
側から支持され、内層21の厚さに関係なく、内層21
単体の場合に比べて高い耐圧性を発揮する。また、外層
22の外側より、高い圧力が外層22に加わっても、外
層22は第2のコイル32により反対側から支持され、
外層22の厚さに関係なく、外層22単体の場合に比べ
て高い耐圧性を発揮する。したがって、この医療用チュ
ーブ1は内側および外側の耐圧性に優れており、チュー
ブ1の内部、または外部より高い圧力がチューブ1に加
わっても、チューブ1のつぶれや、破裂が生じ難い。
イル層3は、管状体2、あるいは内層21および外層2
2に密着していることが好ましい。言い換えれば、第1
のコイル31は、管状体2あるいは内層21と密着して
いることが好ましく、また、第2のコイル32は、管状
体2あるいは外層22と密着していることが好ましい。
なお、第1のコイル層31および第2のコイル層32
は、その全長にわたって、内層21あるいは外層22と
密着していてもよいが、少なくともその一部、例えば、
上記先端部12においてのみ、所定長さにわたって密着
していてもよい。また、第1のコイル層31および第2
のコイル層32を、内層21あるいは外層22に密着さ
せることにより、医療用チューブ1の肉厚を薄くできる
ため、チューブ1の細径化を良好に図ることができる。
さらに、密着により、医療用チューブ1の基部11での
トルクや押し込み力を、チューブ1の先端付近まで確実
に伝達することができる。
コイル32は、その先端と基端との間において所定長さ
にわたり、基端から先端に向かって内径および外径が漸
減し、上記テーパ部13を構成している。また、このテ
ーパの部分より先端側では、コイル31、32はそれぞ
れ内径および外径がほぼ一定となっており、上記先端部
12を構成している。また、この部分より基端側におい
ても、コイル31、32はそれぞれ内径および外径がほ
ぼ一定となっており、このテーパの部分も含んで上記基
部11を構成している。
長方形の横断面形状を有する5本の平板状の素線31
a、31b、31c、31dないし31eを一組とした
束31Aを、医療用チューブ1の先端方向に向かって右
巻きに巻回して構成されている。また、第2のコイル3
2は、上記と同様に長方形の横断面形状を有する5本の
平板状の素線32a、32b、32c、32dないし3
2eを一組とした束32Aを、医療用チューブ1の先端
方向に向かって、第1のコイル31と逆方向、すなわち
左巻きに巻回して構成されている。
〜eは、それぞれ、上記の束31A、32Aにおける素
線間の隙間の幅xがゼロに近い方が好ましい。上記幅x
がゼロに近いほど、素線31a〜eないし素線32a〜
eが密着するため、内層21および外層22を支持する
のに有利となる。換言すれば、幅xが大きいほど、内層
21および外層22が素線31a〜eないし素線32a
〜eの間の隙間に落ち込み、微小な破れを生じる虞れが
高くなる。
ル32は、それぞれ、ピッチ間の隙間の幅(図示の例で
は、束31A、32Aのピッチ間の隙間の幅)yが、素
線31a〜eおよび素線32a〜eの幅zよりも小さい
ことが好ましく、幅zの30%以下程度とするのがより
好ましく、さらに、ゼロに近い程、すなわちコイル3
1、32が密着に巻かれているほど好ましい。このよう
にすることにより、コイル31の素線31a〜eがコイ
ル32の隙間から飛び出ることを防止でき、また、コイ
ル32の素線32a〜eがコイル31の隙間に落ち込む
ことを防止できる。また、第1のコイル31および第2
のコイル32の厚みtは、それぞれ、0.005〜0.
1mm程度、より好ましくは0.005〜0.05mm程度
が好ましい。
ル32の横断面形状は、図示の長方形に限定されず、例
えば円形、楕円形、三角形、正方形や平行四辺形、五角
形以上の多角形などであってもよい。しかしながら、コ
イル31、32は、素線31a〜e、32a〜eが平板
状をなす平板コイルであることが好ましい。平板コイル
とすることにより、コイル層3の薄肉化を効果的に図る
ことができ、また、コイル31、32を容易に密着に巻
くことができる。また、第1のコイル31および第2の
コイル32は互いに密着していることが好ましい。密着
させることにより、医療用チューブ1の肉厚を薄くでき
るためチューブの細径化が図れ、また、医療用チューブ
1の基部11に与えたトルクおよび押し込み力を、コイ
ル31、32を介してチューブ1の先端付近まで確実に
伝えることができる。
先端より基端に向かって所定長さにわたり(言い換えれ
ば、コイル層3の先端側部分において)、第1のコイル
31および第2のコイル32のピッチ間の隙間の幅y
が、ほぼ全部、自由に変位できるように配置され、管状
体2(内層21および外層22)に規制されることなく
柔軟に湾曲し得るように構成されている。これにより、
コイル層3は、ピッチ間の隙間のほぼ全部の幅yが自由
に広がったり、狭まったりでき、管状体2の湾曲を妨げ
ることなく、非常に柔軟に湾曲することができる。
とも、その先端より基端に向かって所定長さにわたり、
内層21に固着されてなく、かつ、そのピッチ間の隙間
のほぼ全てが埋まるように埋設されていない。そして、
このピッチ間の隙間のほぼ全部が、内層21を構成する
樹脂等の材料や、接着剤等が実質的に流入しておらず、
空隙となっている。また、第2のコイル32についても
同様に、少なくとも、その先端より基端に向かって所定
長さにわたり、外層22に固着されてなく、かつ、その
ピッチ間の隙間のほぼ全てが埋まるように埋設されてお
らず、上記ピッチ間の隙間のほぼ全部に、外層22を構
成する樹脂等の材料や、接着剤等が実質的に流入してお
らず、空隙となっている。このように構成された第1お
よび第2のコイル31、32は、内層21および外層2
2の湾曲に伴って、ピッチ間の隙間のほぼ全部の幅yが
自由に広がったり、狭まったりでき、非常に柔軟に湾曲
することができる。
の隙間の幅が自由に変位し得る」とは、コイル本来の柔
軟性を実質的に損なうことなく、ピッチ間の隙間の幅y
が自由に広がりかつ狭まり可能(変位可能)であること
を言う。
ピッチ間の隙間の全部が自由に変位し得るのが好ましい
が、実質的にこの部分の柔軟な湾曲が妨げられない程度
であれば、その一部に、上記隙間に例えば接着剤や樹脂
材料等が流入し、自由に変位できない領域が形成されて
いてもよい。そのような領域は、コイル層3の上記先端
側部分の全長に比べて十分に短い長さ(例えば、上記先
端側部分の全長の10%以下)とされる。なお、この領
域は、コイル層3の先端側部分の2箇所以上に分散して
設けられていてもよいが、1箇所とするのが好ましく、
2箇所以上の場合は、できるだけ接近しているのが好ま
しい。
2の基端付近まで設ける場合は、カテーテルの押し込み
性を向上するため、コイル層3の基部側のある一定の長
さにわたって接着剤を含浸させ、硬くしてもよい。この
場合、コイル層3全体に接着剤を含浸させると、コイル
層3の柔軟性が失われるため、医療用チューブ1の基部
側のみに含浸させることとし、具体的には、医療用チュ
ーブ1の基端より、医療用チューブ1の全長に対して5
〜50%程度、より好ましくは、10〜40%程度、さ
らに好ましくは20〜30%程度の長さにわたって含浸
することが好ましい。
は、柔軟性に富み、かつ、適度な剛性を備えている。ま
た、コイル層3と内層21および外層22の間に、コイ
ル層3の滑りを良くするために、シリコーンオイル等の
潤滑剤を塗布してもよい。このようにすれば、コイル層
3が内層21および外層22に引っ掛かることなく、さ
らに柔軟に湾曲することができる。
を構成する素線31a〜eおよび素線32a〜eの構成
材料としては、例えば、ステンレス鋼、タングステン、
アルミニウム、Ni−Ti合金、真鍮等の金属材料や、
ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)、ポリ塩化ビ
ニル、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
スルホン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリア
セタール、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリ
アミドイミド等の剛性の高い樹脂材料、PAN系、ピッ
チ系、ナフタレン系、カーボンファイバーおよびそれら
のプリプレグ等の炭素繊維、セラミックス等が使用でき
るが、医療用として安全性の高い材料が好ましく、特
に、形状付けの焼き入れが可能なSUS304等のステ
ンレス鋼が好ましい。
および32a〜eをその肉厚や幅等の寸法を適宜選択し
て成形し、これらを所定のピッチで巻回することによ
り、図2に示すコイル層3が得られる。コイル層3の製
造は、例えば、棒状の芯材に沿って素線31a〜eを螺
旋状に(図示の例では、先端に向かって右巻き方向に)
巻き付け、続いて、素線32a〜eを素線31a〜eと
逆方向(図示の例では、先端に向かって左巻き方向に)
に重ねて巻き付け、その後、上記芯材を抜去することに
より行うことができる。
の用途により異なるが、長さは200〜2000mm、好
ましくは1000〜2000mmで、外径は0.35〜
4.3mm、好ましくは0.40〜2.00mmで、内径は
0.25〜4.00mm、好ましくは0.30〜1.80
mmである。また、医療用チューブ1の管壁の厚さ(肉
厚)は、薄い方が好ましいが、チューブ1の肉厚をTと
し、チューブ1の内径をSとしたとき、この肉厚Tを内
径Sで割った値(肉厚内径比)が、T/S=0.05〜
0.50の範囲であることが好ましく、さらに0.07
〜0.326であることが好ましい。この値が0.05
を下回ると、内径Sに対して肉厚Tが薄くなりすぎ、医
療用チューブ1の強度が著しく低下する。また、0.5
0を上回ると、肉厚Tおよびそれに付随してチューブの
外径が増大しすぎ好ましくない。
き、第2のコイル32を左巻きとし、それぞれ、5本の
素線を一組として構成したが、本発明においては、コイ
ル31、32の右巻き、左巻きの順序や、束とする素線
の本数は自由であり、また、上記の幅xや幅yが、医療
用チューブ1の部位によって異なっていてもよい。例え
ば、上記幅xまたは幅yを、先端に向かって大きく、言
い換えれば、基端に向かって上記幅xまた幅yを小さく
することにより、コイル31、32が先端に近いほど柔
軟に曲がり易く、かつ基端に近いほど曲がり難くなり、
先端付近の柔軟性が良好でかつトルク伝達性や押し込み
性にも優れた医療用チューブを得ることができる。ま
た、第1のコイル31、第2のコイル32の幅zは、医
療用チューブ1の全長にわたって一定でも、あるいは部
位によって異なっていてもよい。例えば、先端に向かっ
て幅zを小さく、言い換えれば、基端に向かって幅zを
大きくすることにより、コイル31、32が先端に近い
ほど柔軟に曲がり易く、かつ基端に近いほど曲がり難く
なり、先端付近の柔軟性が良好でかつトルク伝達性や押
し込み性にも優れた医療用チューブを得ることができ
る。
成例の先端部付近を示す部分破断拡大斜視図である。な
お、図1ないし図4に示す例と同様の構成については、
同一の符号を付して説明は省略する。
療用チューブ1とほぼ同様の構成であるが、柔軟性の高
い材質で形成された先端ソフトチップ15を有し、この
チップ15と、コイル層3が配置されてない管状体2
(内層21および外層22)の先端付近の部分とから最
先端部160が構成されている点で異なっている。チッ
プ15は、短筒状に形成され、その内腔がルーメン14
と連通するように、管状体2、言い換えれば内層21お
よび外層22の先端に接着等により接合されている。こ
のように構成すれば、医療用チューブ10の最先端部1
60は、コイル層3が配置された部分に比べて柔軟性が
高くなるため、血管等に挿入した際にその血管等に与え
る刺激を低減できる。
は、柔軟性を有していればよく、例えば、ポリウレタ
ン、塩化ビニル−ウレタン共重合体、シリコーンRTV
ゴム等を用いることができる。また、チップ15の長さ
は0.5〜30mm、好ましくは2〜15mm程度である。
ついて説明したが、本発明では、コイル層は3以上のコ
イルが略同軸上に配置されてなる三層以上の構造であっ
てもよい。なお、この場合、各コイルは、隣り合うコイ
ルが逆向きに巻回することが好ましい。また、本発明に
おけるコイル層は、その全長にわたって同一の層数とす
る必要はなく、例えば、一層の部分を医療用チューブの
所々に設けても、また二層の部分、三層の部分をチュー
ブの所々に設けてもよい。
チューブ1のほぼ全体にわたって配置し、医療用チュー
ブ1をそのほぼ全体にわたって補強するように形成した
が、本発明の医療用チューブでは、その一部において、
補強体として上記コイル層以外のもの、例えば、剛性の
高い部材からなるチューブあるいは管体を配置し、この
ようなものと上記コイル層とを合わせて、補強体を構成
してもよい。しかしながら、上記コイル層のみで補強体
を構成し、このコイル層を除いては比較的可撓性(柔軟
性)の高い材料で医療用チューブを構成することによ
り、適度な柔軟性および剛性(硬さ)を備え、耐キンク
性も良好で、トルク伝達性および押し込み性にも優れ、
ガイドワイヤーの使用によりこのガイドワイヤーに追随
して体腔内に良好に挿入でき、かつ、耐圧性にも優れた
医療用チューブを得ることができる。
チューブの全長にわたって配置されたものに限定される
ものではなく、例えば、医療用チューブ1の途中におい
てコイル層3を配置しない構成や、チューブ1の先端部
12にのみコイル層3を配置する構成としてもよい。し
かしながら、医療用チューブのほぼ全長にわたってコイ
ル層を配置すれば、基部11において与えたトルクおよ
び押し込み力をコイル層を介して医療用チューブの先端
付近まで良好に伝達できる。
層22の外面が、親水性(または水溶性)高分子物質で
覆われている(図示せず)ことが好ましい。これによ
り、管状体2、あるいは外層22の外面が血液または生
理食塩水等に接触したときに、摩擦係数が減少して潤滑
性が付与され、医療用チューブ1の摺動性が一段と向上
し、その結果、押し込み性、追従性、耐キンク性が一段
と高まる。さらに、内層21の内面にも、上記親水性高
分子物質やシリコーンオイル、油脂等による潤滑化を行
うと、チューブ1内に挿入されたガイドワイヤーがチュ
ーブ1内で動き易くなり、ガイドワイヤの操作性が向上
する。
うな天然または合成の高分子物質、あるいはその誘導体
が挙げられる。 <天然高分子物質> 1)デンプン系 例:カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン 2)セルロース系 例:CMC(カルボキシメチルセルロース)、MC(メ
チルセルロース)、HEC(ヒドロキシエチルセルロー
ス)、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース) 3)タンニン、ニグニン系 例:タンニン、ニグニン 4)多糖類系 例:アルギン酸、アラビアゴム、グアーガム、トラガン
トガム、タマリント種 5)タンパク質 例:ゼラチン、カゼイン、にかわ、コラーゲン
共重合体(ポリ(グリシジルメタクリレート−ジメチル
アクリルアミド)ブロック共重合体)
分子物質(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、
ポリエチレンオキサイド系高分子物質(ポリエチレング
リコール)、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メ
チルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体のような無
水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質
(例えば、ポリアクリルアミド)、水溶性ナイロン(例
えば、東レ社製のAQ−ナイロン P−70)、ポリグ
リシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド共重
合体は、低い摩擦係数が安定的に得られるため好まし
い。そのうち、特に、親水性化合物ブロックと疎水性化
合物ブロックとからなるブロック共重合体であるポリグ
リシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド共重
合体は、親水性化合物(ポリジメチルアクリルアミド)
が水膨潤性化合物であるので潤滑性に優れ、かつ親水性
/疎水性のミクロドメイン構造をなしているため、抗血
栓性も期待できる。
水溶性のものに限定されず、上記水溶性高分子物質を基
本構成としていれば、特に制限はなく、不溶化されたも
のであっても、分子鎖に自由度があり、かつ含水するも
のであればよい。例えば、上記高分子物質の縮合、付
加、置換、酸化、還元反応等で得られるエステル化物、
塩、アミド化物、無水物、ハロゲン化物、エーテル化
物、加水分解物、アセタール化物、ホルマール化物、ア
ルキロール化物、4級化物、ジアゾ化物、ヒドラジド化
物、スルホン化物、ニトロ化物、イオンコンプレック
ス;ジアゾニウム基、アジド基、イソシアネート基、酸
クロリド基、酸無水物基、イミノ炭酸エステル基、アミ
ノ基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、アルデヒ
ド基、反応性官能基を2個以上有する物質との架橋物;
ビニル化合物、アクリル酸、メタクリル酸、ジエン化合
物、無水マレイン酸等との共重合体等が挙げられる。
管状体2、あるいは外層22の外面に固定するには、こ
の表面に存在または導入された反応性官能基と共有結合
させることにより行うことが好ましい。これにより、持
続的な潤滑性表面を得ることができる。管状体2、ある
いは外層22の中または表面に存在しまたは導入される
反応性官能基は、前記高分子物質と反応し、結合あるい
は架橋して固定するものであればいかなるものでもよ
く、ジアゾニウム基、アジド基、イソシアネート基、酸
クロリド基、酸無水物基、イミノ炭酸エステル基、アミ
ノ基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、アルデヒ
ド基等が挙げられ、特にイソシアネート基、アミノ基、
エポキシ基、アルデヒド基が好適である。
に限定されないが、3〜500万程度のものが好まし
い。これにより、潤滑性が高く、適度な厚さでかつ含水
時における膨潤度が適度である潤滑層が得られる。この
ような親水性高分子物質による潤滑層の厚さは特に限定
されないが、0.1〜100μm程度、特に1〜30μ
m程度とすることが好ましい。なお、上記親水性高分子
物質の組成や被覆方法については、例えば、特開昭53
−106778号、米国特許第4100309号、特開
昭60−259269号、特公平1−33181号に記
載されているようなものを適用することができる。
層22の外面に、さらに高い生体適合性を付与する処理
を施すことが好ましい。生体適合性としては、抗血栓性
が必要であり、抗血栓性付与としては種々の公知の手法
が挙げられるが、ヘパリン溶液のコーティングやヘパリ
ンボンディングにより、上記外面にヘパリンを固定する
ことが好ましい。さらに、管状体2、あるいは外層22
の構成材料に血栓溶解剤を混合して押出成形してチュー
ブを形成すれば、血管内に挿入して使用する際に血栓溶
解剤が徐放されるため好ましい。
ルの構成例を示す平面図である。以下、図面に基づき、
本発明の脳血管治療用カテーテルについて説明する。な
お、図1ないし図4に示す構成例と同様の構成について
は同一の符号を付して説明は省略する。本発明の脳血管
治療用カテーテル4は、図1ないし図4に示す医療用チ
ューブ1と、チューブ1の基端付近の外周回りに装着し
た補強用チューブ41と、医療用チューブ1および補強
用チューブ41の基端付近に装着したハブ42と、医療
用チューブ1の先端に接合した先端ソフトチップ43
と、造影用マーカー44とから構成されている。
を有するものにて、熱収縮後の内径がチューブ1の基端
付近の外径より若干小さくなるように形成し、熱収縮性
を有するチューブ51をチューブ1の基端付近に被嵌
し、加熱(例えば、熱風を当てる)して収縮させること
により容易に取り付けることができる。また、ハブ42
は、チューブ1のルーメン14と連通する内腔およびこ
の内腔と外部とを連通する開口部を有し、ルーメン14
内への薬液や塞栓物質等の注入口およびガイウドワイヤ
ーの挿入口として機能し、また、脳血管治療用カテーテ
ル4を操作する際の把持部として機能する。
15と同様の柔軟性の高い材質から構成されている。そ
して、チップ43は、短筒状に形成され、その内腔がチ
ューブ1のルーメン14と連通するように、接着等によ
りチューブ1の先端に固着、接合されている。また、造
影用マーカー44は、プラチナ製の線材をチップ53の
外面にコイル状に巻き付けて構成されている。なお、マ
ーカー44は、管状体2、または内層21と外層22の
間、あるいは先端ソフトチップ43内に埋設してもよ
く、そのような構造とすれば、チップ44がカテーテル
外面に突出しないため段差が形成されず、血管への刺激
が低減される。チップ43の長さは0.5〜30mm程
度、好ましくは2〜15mm程度である。
脳血管へ挿入されるチューブ本体として、上記医療用チ
ューブ1により構成されているため、柔軟で耐キンク性
に富む。また、内側の耐圧性および外側の耐圧性も非常
に優れており、肉厚を薄くしても潰れ難く、微細で複雑
に分岐、屈曲する血管内においてもガイドワイヤーに沿
って良好に挿入でき、粘度の高い造影剤や塞栓物質を多
量に流し込む等によりカテーテル4の内側に高い圧が加
わっても破裂し難い。
さは1000〜2000mm程度、好ましくは1300〜
1700mm程度であり、外径は0.3〜3mm程度、好ま
しくは0.4〜1.0mm程度であり、内径は0.20〜
0.70mm程度、好ましくは0.3〜0.7mm程度であ
り、肉厚は0.04〜0.15mm程度、好ましくは0.
06〜0.1mm程度である。
管内に挿入する部分の外面、すなわち先端ソフトチップ
44や医療用チューブ1の外面に、潤滑性の高分子物質
の被覆や、生体適合性処理を行うことが好ましい。こ
の、潤滑性の高分子物質の被覆や、生体適合性処理とし
ては、上記と同様に行うことができる。なお、この潤滑
性の高分子物質の被覆や生体適合性処理は、医療用チュ
ーブ1を製造する段階で行っても、また、脳血管塞栓術
用カテーテル4を組み立てた後に行ってもよい。
医療用チューブ1の一部において、コイル層3のピッチ
間の隙間に接着剤や樹脂材料等を流入させて、該隙間の
変位を規制してもよい。特に、チューブ1の基端から所
定長さにわたる部分をこのようにすると、チューブ1の
基端から所定長さにかけての硬さが増し、カテーテル4
のトルク伝達性や押し込み性をより向上できる。このよ
うな構成のカテーテル4を得るには、例えば、コイル層
3を形成した段階で、その隙間に接着剤等を含浸させて
もよく、あるいは、医療用チューブ1を製造後、ハブ4
2をチューブ1に取り付ける前に、毛細管現象を利用し
て、チューブ1の基端に接着剤を染み込ませて行うこと
もできる。
使用方法および作用について説明する。まず、カテーテ
ル4を挿通可能なルーメンを有するガイディングカテー
テル(図示せず)を、大腿動脈から大動脈を経て内頸、
外頸あるいは椎骨動脈まで挿入して留置する。ガイディ
ングカテーテルの内面には、親水性コーティングがなさ
れている。次に、金属弾性芯材とその表面に被覆された
プラスチック被覆材と、該被覆材表面に固定された親水
性潤滑層とからなるガイドワイヤーや、金属弾性芯材と
該芯材の先端に設けられたX線造影性コイルと、芯材表
面に被覆されたフッ素系被覆材とからなるガイドワイヤ
ーなどを挿入、セットしたカテーテル4を、上記ガイデ
ィングカテーテルのルーメンに沿わせて、ガイディング
カテーテルの先端から突出させ、そして、上記ガイドワ
イヤーとともに目的血管まで挿入していく。途中、血管
分岐に至った時には、目的血管に選択挿入するようにガ
イドワイヤーを先行させて、その後カテーテルを押し込
む。ガイドワイヤーに沿って挿入しにくい場合は、カテ
ーテルの手元を回転させて、その回転をカテーテル先端
部まで伝達させながら押し込み、目的血管まで進める。
目的血管に存在する脳動脈瘤を上流側からカテーテルの
造影剤によってX線透視下で確認する。目的部位まで到
達したら、脳動脈瘤内にカテーテル4の先端部11を挿
入してから、ガイドワイヤーを抜去し、その後、液状や
粒状、あるいは微小コイル等の塞栓物質を導入する。導
入が完了したら、上記ガイディングカテーテルおよびカ
テーテル4を体外へ抜去し、止血して手技を終える。
した本発明の医療用チューブ1を部材として構成されて
いるため、柔軟性および耐キンク性に富み、脳動脈瘤の
微細で複雑に入り組んだ血管でも良好に挿入でき、ガイ
ドワイヤーへの追随性も良好であり、複雑に湾曲・屈曲
した血管でも、キンクせずにガイドワイヤーに沿って容
易に進むことができる。また、トルク伝達性や押し込み
性にも優れ、操作性の良好なカテーテルとなる、さら
に、内側および外側の耐圧性も優れており、微細で複雑
に入り組んだ血管内でガイドワイヤーがなくとも潰れ難
く、液状や粒状の塞栓物質等を流し込んでも破裂する虞
れが少ない。
は、図示の構成に限定されるものではなく、例えば、上
記先端ソフトチップ43に代えて、内層21および外層
22をもっと先端側に延長して設け、補強体の役割をも
つコイル層3が配置された部分よりも柔軟な最先端部を
形成してもよい。このような構成においても、上記最先
端部は可撓性の内層21と外層22とからなるため、非
常に柔軟となり、したがって、血管等の体腔内への挿入
に際して、体腔への刺激が少なく、体腔内壁に損傷を与
えることも防止され、特に脳血管等の、細く複雑なパタ
ーンを有する体腔内においても迅速かつ確実な選択性を
もって挿入し得るカテーテルが得られる。また、この場
合、造影用マーカーを、上記最先端部の内層21と外層
22との間に埋め込み配置してもよい。
構成例を示す平面図、図8は、図7に示す血管拡張用カ
テーテルの先端部を示す縦断面図である。以下、図面に
基づき、本発明の血管拡張用カテーテルについて説明す
る。なお、図1ないし図4に示す構成例と同様の構成に
ついては同一の符号を付して説明は省略する。図7およ
び図8に示す血管拡張用カテーテル5は、体腔内に挿入
されるチューブ本体50と、チューブ本体50内に形成
された少なくとも1つのルーメン511と、チューブ本
体50の先端部に設けられ、ルーメン511と連通する
内部空間を有する拡張体53とを有し、チューブ本体5
0が、図1ないし図4に示す医療用チューブ1により構
成されている
ブルルーメンコアキシャルタイプのガイドワイヤー可動
性(オーバー・ザ・ワイヤー型)の血管拡張用カテーテ
ルであり、チューブ本体50が、内管51および外管5
2とで構成されている。そして、先端が開口している第
1のルーメン511を有する内管51と、内管51と同
軸的に設けられ、内管51の先端より所定長後退した位
置に先端を有し、内管51の外面との間に第二のルーメ
ン521を形成する外管52と、先端部531および基
端部532を有し、基端部532が外管52に取り付け
られ、先端部531が内管51に取り付けられ、基端部
532付近にて第二のルーメン521と連通する収縮あ
るいは折り畳み可能な拡張体53と、内管51の基端部
に設けられた第一のルーメン511と連通する第一の開
口部581と、外管52の基端部に設けられた第二のル
ーメン521と連通する第二の開口部591とを有して
いる。そして、内管51と外管52の少なくとも一方
が、上記した本発明の医療用チューブより構成されてい
る。
4に示す医療用チューブ1を用いて構成されており、図
8に示すように、可撓性を有する管状体2と、管状体2
の内部に配置された補強体としての役割を有するコイル
層3とを有している。管状体2は、可撓性の内層21と
可撓性の外層22とから構成されており、言い換えれ
ば、内管51は、可撓性を有する内層21と、内層21
の外側に被着した補強層としての役割を有するコイル層
3と、コイル層3の外側に被着した可撓性を有する外層
22とを有する構造となっている。そして、コイル層3
は、第1のコイル31と、第1のコイル31と逆方向に
巻回する第2のコイルとから構成されている。そして、
コイル層3は、その先端より基端に向かって所定長さに
わたり、第1および第2のコイル31、32のピッチ間
の隙間が自由に変位できるように配置され、管状体2の
湾曲に伴い、管状体2に規制されることなく柔軟に湾曲
し得るようになっている。
ン511を有している。第1のルーメン511は、ガイ
ドワイヤーを挿入するためのルーメンであり、後述する
分岐ハブ57に設けられたガイドワイヤーポートを形成
する第1の開口部581と連通している。内管51とし
ては、外径が0.40〜2.50mm、好ましくは0.5
5〜2.40mmであり、内径が0.25〜2.35mm、
好ましくは0.30〜1.80mmである。
管51と同軸的に設けられ、先端が内管51の先端より
やや後退した位置に設けられている。そして、外管52
の内面と内管51の外面により、第2のルーメン521
が形成されている。このように形成することにより、第
2のルーメン521の横断面積を大きくとれ、十分な容
積をもつルーメンとすることができる。そして、第2の
ルーメン521は、その先端において拡張体53とその
基端部において連通し、第2のルーメン521の基端
は、拡張体53を膨張させるための流体(例えば、血管
造影剤)を注入するためのインジェクションポートを形
成する分岐ハブ57の第2の開口部591と連通してい
る。外管52としては、外径が0.70〜4.30mm、
好ましくは0.75〜4.00mmであり、内径が0.7
0〜3.80mm、好ましくは0.80〜3.00mmであ
る。
可撓性を有するものであればよく、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレ
ン共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエステ
ル等の熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリエ
ステルエラストマー、シリコーンゴム、ポリテトラフル
オロエチレン等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性
樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
張させない状態では、内管51の外周に折り畳まれた状
態となることができるものである。そして、拡張体53
は、血管の狭窄部を容易に拡張できるように、少なくと
も一部が略円筒状となっているほぼ同径の略円筒部分5
33を有する折り畳み可能なものである。上記の略円筒
部分は、完全な円筒でなくともよく、多角柱状のもので
あってもよい。そして、拡張体53は、その基端部53
2が外管52の先端部に接着あるいは熱融着等により液
密に固着され、先端部531は、図8に示すように、内
管51の先端部に液密に直接接着されている。この拡張
体53は、拡張体53の内面と内管51の外面との間に
内部空間534を形成する。この内部空間534は、基
端部532ではその全周において第2のルーメン521
と連通している。このように、拡張体53の基端に比較
的大きい容積を有する第2のルーメン521を連通させ
たので、第2のルーメン521より拡張体53の内部空
間534へ膨張用流体を注入することが容易である。拡
張体53の構成材料としては、ある程度の可撓性を有す
るものが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマ
ー、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニ
レンスルフィド等が使用できる。好ましくは、ポリフェ
ニレンスルフィドである。
の先端側および基端側から、内管51および外管52と
固着される先端部531および基端部532に至るまで
の部分はテーパ状となっている。拡張体53の大きさと
しては、拡張されたときの略円筒部分533の外径が
1.00〜35.00mm、好ましくは1.50〜30.
00mmであり、長さが10.00〜80.00mm、好ま
しくは15.00〜75.00mmであり、拡張体53の
全長が15.00〜120.00mm、好ましくは20.
00〜100.00mmである。
531と基端部532との中間の位置には、X線不透過
材料(例えば、金、白金あるいはそれらの合金等)から
なるマーカー54が設けられている。このマーカー54
は、X線透視下で拡張体53の位置を容易に確認可能と
するためである。マーカー54の形態としては、上記の
金属により形成されたリングを内管51の外面にかしめ
ることが好ましい。これにより、明確なX線造影像を得
ることができる。
先端部として、先端ソフトチップ55が固着、接合され
ている。先端ソフトチップ55は、短筒状に形成され、
その内腔が第1のルーメン511と連通するように、接
着あるいは融着等により内管51の先端に固着、接合さ
れている。このチップ55を設けることにより、カテー
テル5の先端で血管を損傷する虞れを低減できる。チッ
プ55の構成材料としては、柔軟性を有していればよ
く、例えば、ポリウレタン、シリコーンRTVゴム、塩
化ビニル−ウレタン共重合体、スチレン系エラストマー
等を用いることができる。また、チップ55の長さは
0.5〜5mm、好ましくは0.5〜3mm程度である。
は、補強用チューブ56と、分岐ハブ57とを有してい
る。補強用チューブ56は、図示の例において、外管5
2の基端付近の外周回りに装着されている。この補強用
チューブ56は、例えば、熱収縮性を有するものにて、
熱収縮後の内径が外管52の基端付近の外径より若干小
さくなるように形成し、熱収縮性を有するチューブ56
を外管52の基端付近に被嵌し、加熱(例えば、熱風を
当てる)させて収縮させることにより容易に取り付ける
ことができる。なお、補強用チューブとしては、上記の
ものに限定されず、例えば、内管51にも上記補強用チ
ューブ56と同様のチューブを設けてもよい。
連通してガイドワイヤーポートを形成する第1の開口部
581を有し、内管51に固着された内管ハブ58と、
第2のルーメン521と連通してインジェクションポー
トを形成する第2の開口部591を有し、外管52に固
着された外管ハブ59とからなっている。そして、内管
ハブ58と外管ハブ59とは、固着されている。この分
岐ハブ574の構成材料としては、ポリカーボネート、
ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリ
レート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂
が好適に使用できる。また、分岐ハブ57を設けず、第
1ルーメン511、第2ルーメン521のそれぞれに、
例えば基端に開口部を形成するポート部材を有するチュ
ーブを液密に取り付けるようにしてもよい。
方法および作用について、冠状動脈血管に発生した狭窄
部を治療する場合を例にとり説明する。まず、カテーテ
ル5を血管内に挿入する前に、拡張体53および第2の
ルーメン521内の空気をできる限り抜き取り、造影剤
等の液体で置換しておく。この時、拡張体53は、収縮
または折り畳まれた状態としておく。次に、患者の血管
に、例えばセルジンガー法によりシースを留置し、続い
て、ガイディングカテーテルを上記シースの内腔より血
管内へ挿入、冠状動脈入口に留置する。上記ガイディン
グカテーテルの内面には、親水性コーティングがなされ
ていることが好ましい。次に、金属弾性芯材とその表面
に被覆されたプラスチック被覆材と、該被覆材表面に固
定された親水性潤滑層とからなるガイドワイヤー、ある
いは、金属弾性芯材と該芯材の先端に設けられたX線造
影性コイルと、芯材表面に被覆されたフッ素系被覆材と
からなるガイドワイヤーを第1のルーメン511内に挿
通して、カテーテル5を、上記ガイディングカテーテル
の内腔より血管内へ挿入する。続いて、X線透視下でマ
ーカー54の位置を視認し、カテーテル5およびガイド
ワイヤーの先端の位置を確認しながら、上記ガイドワイ
ヤーを先行させてカテーテル5を進行させ、狭窄部まで
挿入し、拡張体53を狭窄部内に位置させる。
ポートを形成する第2の開口部581に圧力計付インジ
ェクターを接続して、数気圧から10数気圧程度になる
ように血管造影剤を注入し、拡張体63を膨らませ、病
変部であるアテローマを圧縮し、狭窄部を開大させる。
そして、ガイディングカテーテルのコネクターに設けら
れた造影剤インジェクションポートより造影剤を注入
し、末梢側血流をX線造影にて確認する。血流改善を認
めたら、カテーテル5と上記ガイドワイヤーを抜去し、
その後ガイディングカテーテルを抜去して手技を終え
る。
した本発明の医療用チューブ1を部材として構成されて
いるため、柔軟性および耐キンク性に富み、冠状動脈等
の比較的細い血管へも良好に挿入でき、ガイドワイヤー
への追随性も良好であり、複雑に湾曲・屈曲した血管で
も、キンクせずにガイドワイヤーに沿って容易に進むこ
とができる。また、トルク伝達性や押し込み性にも優
れ、操作性の良好なカテーテルとなる、さらに、内側お
よび外側の耐圧性も優れており、拡張体53の内部空間
534に膨張用流体を高圧で流し込んでもつぶれ、破裂
を生じ難い。また、術中に第1のルーメン511に造影
剤を流し込んでも、つぶれ、破裂を生じ難く、安全に対
応できる。
用チューブ1で構成したが、本発明はこれに限定され
ず、外管52を上記医療用チューブ1で構成してもよ
く、また、内管51および外管52の両方を上記医療用
チューブ1で構成してもよい。また、内管51および外
管52を構成する本発明の医療用チューブとしては、図
示した医療用チューブ1に限定されるものではなく、例
えば、上記医療用チューブ1に代えて、図5に示す医療
用チューブ10を用いてもよい。
キシャルタイプのガイドワイヤー可動性(オーバー・ザ
・ワイヤー型)の血管拡張用カテーテルについて説明し
たが、本発明はこれに限定されず、米国特許4,77
1,778明細書等に記載された、ガイドワイヤーに拡
張体が直接固定したいわゆるオン・ザ・ワイヤー型の血
管拡張用カテーテルや、米国特許4,748,982明
細書等に記載された、カテーテルを血管に挿入したまま
でガイドワイヤーを交換可能ないわゆるモノレール型の
血管拡張用カテーテルにも適用することができ、このよ
うなタイプのカテーテルチューブに本発明の医療用チュ
ーブを用いたものであってもよい。
血管治療用カテーテルおよび血管拡張用カテーテルにつ
いて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、
造影用カテーテル、ガイディングカテーテル等の血管カ
テーテル、薬剤注入用カテーテル、開心術用脱送血カテ
ーテル、内視鏡カテーテル、腹腔鏡カテーテル、胸腔鏡
カテーテル等に適用されるものであってもよい。
詳細に説明する。 [実施例1]直鎖状低密度ポリエチレン(三井日石ポリ
マー(株)製、商品名ウルトゼックス、グレード457
0)を原料として、通常の押出成形により、内径0.4
7mm、外径0.52mmのチューブを得た。このチュ
ーブをダイス引き落としにより、先端部が内径0.41
mm、外径0.45mmの二段異径チューブとして、内
層21の成形体を製造した。得られた内層21は、全長
1700mm、細径の先端部の長さは800mm、基部
の長さは900mmであった。
製、商品名ボンダイン、グレードTX−8030)を原
料として、押出成形において引き取り速度を途中で変化
させ、先端部と基部との径が異なる外層22の成形体を
製造した。外層22の全長は1700mm、細径の先端
部の長さは750mmとした。テーパーとなって部分の
長さは50mmとし、このテーパの部分を含む基部の長
さは950mmとした。先端部の内径は0.50mm、
外径は0.56mmとし、テーパー部は滑らかに変化さ
せ、基部の内径は0.56mm、外径0.63mmとし
た。
製、板厚tが0.010mm、板幅zが0.120mm
の素線31a〜eを用意し、この素線31a〜eを5本
一組として束31Aとし、素線31a〜eを互いに隙間
なく密着させた状態で、先端部と基部とで径の異なる芯
材の上に右巻きに巻き付け、第1のコイル31を作製し
た。コイル31のピッチ間の隙間yは0.02mmとし
た。
た素線32a〜eを用意し、この素線32a〜eを5本
一組として束32Aとし、素線32a〜eを互いに隙間
なく密着させた状態で、上記芯材および第1のコイル3
1の上に重ねて左巻きに巻き付け、第2のコイル32を
作製した。コイル32のピッチ間の隙間yは、コイル3
1と同様に、0.02mmとした。
部とで径の異なるコイル層3を製造した。得られたコイ
ル層3は、細径の先端部の内径が0.47mm、外径が
0.51mm、長さが730mmで、テーパとなった部
分の長さは50mmであり、径は滑らかに変化してい
た。また、基部の内径は0.53mm、外径は0.57
mm、長さは上記テーパの部分を含めて820mmであ
った。
させた外層22に挿入して、外層22を風乾した後、内
層21をコイル層3の中に挿入した。その後、これらの
コイル層3、内層21および外層22を60゜Cのオー
ブン中で16時間加熱処理した。この加熱処理により、
内層21の残留応力は除去され、内層21の内径および
外径が増加し、内層21とコイル層3が密着した。さら
に、内層21と外層22の両端部分を、コイル層3の先
端と基端より1mm先のところで溶断、融着し、図1な
いし図4に示す本発明の医療用チューブ1を得た。得ら
れた医療用チューブ1は、全長1500mmで、先端部
12の内径が0.43mm、外径が0.57mm、長さ
が730mmであり、テーパー部13の長さは50mm
で、径は滑らかに変化していた。また、基部11の内径
は0.48mm、外径は0.64mm、長さは770m
mであった。
化(株)製、商品名三菱ポリエチ−HD、グレードEY
40H)を、通常の押出成形により成形し、内径0.4
3mm、外径0.57mmの、実施例1の先端部12と
同じ寸法を有する比較例1のチューブを製造した。
載の方法に準じて、金属編組で補強した内径0.43m
m、外径0.57mmの、実施例の先端部12と同じ寸
法の強化型チューブを製造した。具体的には、外径0.
43mmの銅線上に、高密度ポリエチレン(三菱油化
(株)製、商品名三菱ポリエチ−HD、グレードJY2
0)を15μmの厚みでクロス成形機を用いてコートし
た。銅線上に20μmのステンレス鋼(SUS304)
製ブレード線をブレーダー装置(永田精機(株)製、型
番STM−II)を用いて網目状に巻き付け、その後、
コーティングダイスを用いて同じ樹脂を溶融コートし、
上記ブレード線を埋設した。その後、芯に用いた銅線を
延伸して伸ばし、抜去して、比較例3のチューブを作製
した。
いことを除いては、実施例1と同様にして、コイル層3
および外層22とからなる比較例2のチューブを作製し
た。上記実施例1および比較例1〜3について、下記に
示す実験1ないし実験4を行い、機械強度を比較した。
比較例1〜3のチューブについて、三点曲げ試験によ
り、曲げ弾性率と曲げ応力を測定した。曲げ弾性率はチ
ューブの硬さの比較であり、曲げ応力はチューブの可撓
性の比較として採用した。三点曲げ試験は、実施例1の
先端部21および比較例1〜2のチューブをそれぞれ2
0mmにカットし、図9に示す治具20を用いて、JIS
K7203の曲げ試験を参考にして行った。試験には
オートグラフ(AUTOGRAPH AGS-100A 島津製作所製)を
用いて、テストスピ−ド1mm/min 、室温で行った。
mmの支持棒62を2本載置し、定寸にカットした実施
例1の先端部21を支持棒62の上に載せて支えた。支
持棒62の距離(支点間距離)は10mmとした。この
状態で、直径2mmの支点球63を有する押し子64
を、試験機のロードセル(図示せず)に接続し、この押
し子64を図中の矢印方向に移動させ、三点曲げ試験を
行った。比較例1〜3のチューブについても、上記と同
様の試験を行った。
曲線が得られた。この応力歪曲線における初期の傾き
を、曲げ応力Wと定義し、この曲げ応力Wを、各サンプ
ルを単純に1mm曲げるのに要する力を表すものとし
て、チューブの形状も含んだ柔軟性の比較とした。結果
を下記表1に示す。
比較例1〜3のチューブについて、下記に示す内側耐圧
試験を行い、内側からの圧力に対する耐圧性を評価し
た。図11に示すように、実施例1の先端部12の先端
をエポキシ樹脂71により封止し、基端にコネクター7
2を接続した。これらを37℃の温水浴中に置き、コネ
クター72の注入ポート73から、窒素ガスボンベを用
いて窒素ガスを先端部12の内側に送り込み、一分間に
1.0kg/cm2の割合で加圧した。水中に発生する
気泡を目視して観察することにより、リークまたは破裂
を起こした圧力値を測定した。また、比較例1〜3のチ
ューブについても、上記と同様の測定を行った。結果を
下記表1に示す。
比較例1〜3のチューブについて、下記に示す外側耐圧
試験を行い、外側からの潰れに対する耐圧性を評価し
た。図12に示すように、実施例1の先端部12に注入
ポート81を有する金属性の鞘82をかぶせ、鞘82の
先端83および基端84をそれぞれエポキシ樹脂で封止
した。この時、先端部12は、鞘82の全長より長く
し、先端83および基端84より突出させた。この状態
で、全体を37℃の温水浴中に設置した。先端部12と
鞘82で構成されたルーメン85を窒素ガスにより加圧
し、先端部12の外側を1.0kg/cm2づつ加圧し
た。
ーメン14にステンレス(SUS304)製の真直線状
の芯棒86を通し、芯棒86の通過性を確認した。芯棒
86の外径は、先端部12の内径よりも0.05mm小
さい0.38mmとした。加圧による先端部12の変形
でルーメン14が潰れ、芯棒が動かなくなった時の圧力
値を求め、外側からの圧力による耐潰れ性を評価した。
また、水中に発生する気泡を目視で観察することによ
り、リークまたは破裂を起こした時の圧力値も求めた
が、ほとんどの場合、潰れの発生の方が早く起こった。
また、比較例1〜3のチューブについても、上記と同様
の測定を行った。結果を下記表1に示す。
比較例1〜3のチューブについて、図13に示す装置9
を用い、下記に示すキンク性試験を行った。耐キンク性
試験はオートグラフ(AUTOGRAPH AGS-100A 島津製作所
製)を用い、テストスピードは10mm/min.、室温で行
った。図13に示すように、65mmにカットした実施例
1の先端部12の両端にそれぞれ芯棒91を挿入し、2
つの芯棒91の間を25mmとし、芯棒91と先端部12
との隙間をエポキシ樹脂で充填した。芯棒91が挿入さ
れた先端部12の両端部をそれぞれチャック92ではさ
み、上部側のチャック92を一定速度で下降させて間隔
を狭めていき、先端部12が折れた点をキンク点とし、
この時の上部側のチャック92の移動距離を測定した。
この測定値が小さいほど耐キンク性が悪いといえる。ま
た、比較例1〜3のチューブについても、上記と同様の
測定を行った。結果を下記表1に示す。
比較例1〜3のチューブについて、下記に示す引張試験
を行い、破断強度及び破断伸度を測定しチューブの強さ
を比較した。引張試験はオートグラフ(AUTOGRAPH AGS
-100A 島津製作所製)を用い、テストスピード100mm
/min.、室温で行い破断強度及び破断伸度を求めた。こ
の試験では、上記実験4と同様の装置を用いて、上記実
験4とは逆に2本のチャック92の間を一定速度で広
げ、実施例1の先端部12が破断した時のチャック92
の移動距離を測定した。また、比較例1〜3のチューブ
についても、同様の測定を行った。結果を下記表1に示
す。
から、チューブの固さは比較例2の強化型チューブが最
も固く、また、可撓性を有する樹脂材料のみからなり、
同じ寸法である比較例1のチューブと比較しても、実施
例1のチューブは柔軟性が高いといえる。また、曲げ応
力の測定値からみても、実施例1のチューブは比較例1
〜2に比べ柔軟であることがわかる。さらに、耐キンク
性の測定値からも、実施例1のチューブはキンクを起こ
し難く、柔軟性(可撓性)に優れていることが明らかで
ある。以上から、本発明の医療用チューブは柔軟性と耐
キンク性に優れることが理解される。
に示す測定値より、実施例1のチューブは比較例1のチ
ューブに比較して、内側の耐圧性、外側の耐圧性の両方
とも優れていることがわかる。また、比較例2のチュー
ブは耐圧性に優れるが、上記した通り固いチューブであ
る。また、実施例1と比較例3とを比べると、コイル層
3の内側に内層21を設けない比較例3に比べて、コイ
ル層3の内側に内層21を設けた実施例1は、内側耐圧
性が著しく向上していることが示されている。すなわ
ち、可撓性を有する層を上記コイル層に被せた構造とす
ることにより、耐圧性が著しく向上することがわかる。
従来、同じ内径および外径のチューブでは、耐圧性はチ
ューブの素材の固さに依存し、従って、従来チューブを
柔らかくすると耐圧性が失われると考えられていたが、
表1に示される結果から、本発明の医療用チューブはチ
ューブの柔軟性と耐圧性を両方満足していることが理解
される。
較例1〜2のチューブに比較して、実施例1のチューブ
は強度が優れていることが示されている。また、比較例
2のチューブは、破断伸度が著しく低く、このようなチ
ューブは突然に破断を起こし易いため、体腔内に挿入し
て使用するチューブしては安全上好ましくない。以上か
ら、本発明の医療用チューブが満足できる柔軟性と耐圧
性および強度を両立している事が理解される。
ーブをそれぞれ直角に曲げ、キンクの有無を観察したと
ころ、実施例1のチューブは内孔を維持し、折れを生じ
なかったが、比較例1〜2のチューブでは折れを生じ、
内孔が潰れてしまった。
0を製造した。チップ15としては、ポリウレタンを用
いて製造した。このチューブ10につき、上記と同様の
試験を行ったところ、上記実施例1と同様に、柔軟性、
耐圧性および強度のいずれも優れたものであった。ま
た、このチューブ10は、実施例1に比べて、先端部が
非常に柔軟であった。
を部材として、図6に示す脳血管塞栓術用カテーテル4
を製造した。具体的には、実施例1の医療用チューブ1
を定寸にエキシマレーザーにてカットした後、このチュ
ーブ1に、補強用チューブ41(材質;ポリエチレン樹
脂)、ハブ42(材質;ナイロン12樹脂製)、先端ソ
フトチップ43(材質;ポリウレタン)、およびプラチ
ナコイルからなる造影用マーカー44をウレタン系接着
剤を用いて取り付けた。マーカー44はチップ43の外
面に巻き付け、その上にウレタン系接着剤を適用して、
カテーテル4の外表面が滑らかとなるようにした。
端部は1.9Frのテーパーを有するカテーテルで、カ
テーテル全長は1500mm、カテーテル有効長(ハブ
および補強用チューブを除いた長さ)は1400mmと
した。組み立ての際、医療用チューブ1の基端側に、毛
細管現象を利用してシアノアクリレート系瞬間接着剤を
第1および第2のコイル31、32の間の隙間に染み込
ませた。上記瞬間接着剤は医療用チューブ1の基部11
の約1/3程度まで進入し、その部分は固くなった。ま
た、細径の先端部12には、親水性高分子物質であるP
(GMA−DMAA)ブロック共重合体を被覆して、湿
潤時に潤滑性を有する表面処理を行った。
栓する脳血管治療(脳動脈塞栓術)を行ったところ、曲
がりくねった血管に対する屈曲追随性及びトルクコント
ロール性等が非常に良好であり、カテーテル操作性に優
れたものであった。
ブ1を部材として、図7に示す血管拡張用カテーテル5
を製造した。具体的には、実施例1の医療用チューブ1
を定寸にカットし、これを内管51として、外管52
(材質;ポリプロピレン樹脂)、拡張体53(材質;ポ
リフェニレンスルフィド樹脂)、白金製の造影マーカー
54、ポリウレタン製の先端ソフトチップ55、補強用
チューブ56(材質;ポリエチレン樹脂)、内管ハブ5
8(材質;ポリカーボネート樹脂)、外管ハブ59(材
質;ポリカーボネート樹脂)を取り付けた。得られたカ
テーテル5の全体は2.7Fr(外径約0.9mm)の
テーパー付きカテーテルで、カテーテル全長1550m
m、カテーテル有効長1350mmとした。
を行ったところ、カテーテルの屈曲追随性、狭窄通過
性、押し込み性、ガイドワイヤーの可動性がいずれも優
れており、カテーテルの操作性が良いものであった。ま
た、PTCAの手技中、拡張体53の膨張用流体とし
て、粘度が高い造影剤を用い、拡張体53の加圧圧力を
16kg/cm2まで増加したが、内管51のつぶれや
破裂は全くみられなかった。
ブは、柔軟性と耐キンク性に富み、トルク伝達性や押し
込み性も良好で、かつ、内側および外側の耐圧性にも優
れている。したがって、操作性の優れたカテーテルの部
材として好適に使用でき、特に、細径の体腔内に挿入し
て使用される小口径カテーテルの部材として有効であ
る。従って、例えば血管形成術、薬剤注入療法、血管造
影、塞栓療法に有用なカテーテルを提供できる。
本発明の脳血管塞栓術用カテーテルは、柔軟性と耐キン
ク性に富み、トルク伝達性や押し込み性も良好で、か
つ、内側および外側の耐圧性にも優れている。したがっ
て、優れた操作性を備え、ガイドワイヤーに沿って微細
で複雑に入り組む脳血管の目的部位に良好に到達でき、
人体の管状組織や臓器への損傷を最小限に抑えられ、安
全性が非常に高い。
本発明の血管拡張用カテーテルは、柔軟性と耐キンク性
に富み、トルク伝達性や押し込み性も良好で、かつ、内
側および外側の耐圧性にも優れている。したがって、優
れた操作性を備え、ガイドワイヤーに沿って目的部材に
良好に到達でき、人体の管状組織や臓器への損傷を最小
限に抑えられる。また、拡張体を膨張する際に高い圧を
加えても破裂する虞れが非常に少なく、安全性が非常に
高い。
である。
図である。
大断面図である。
分破断拡大斜視図である。
示す平面図である。
平面図である。
す縦断面図である。
すグラフである。
る。
る。
る図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 開口した先端および基端を有する可撓性
の管状体と、該管状体の内部に配置された補強体とを有
する医療用チューブであって、 前記補強体は、少なくともその一部が、第1のコイル
と、該第1のコイルと略同軸上に設けられ、該第1のコ
イルと逆方向に巻回する第2のコイルとからなるコイル
層で構成されており、 前記コイル層は、その先端より基端に向かって所定長さ
にわたり、前記第1および第2のコイルのピッチ間の隙
間の幅が、ほぼ全部、自由に変位し得るように配置さ
れ、前記管状体の湾曲に伴い、前記管状体に規制される
ことなく柔軟に湾曲し得るように構成されていることを
特徴とする医療用チューブ。
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