JPH07314833A - 熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタ

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JPH07314833A
JPH07314833A JP11261094A JP11261094A JPH07314833A JP H07314833 A JPH07314833 A JP H07314833A JP 11261094 A JP11261094 A JP 11261094A JP 11261094 A JP11261094 A JP 11261094A JP H07314833 A JPH07314833 A JP H07314833A
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JP
Japan
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ink sheet
motor
transmission system
power transmission
torque
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JP11261094A
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English (en)
Inventor
Shoichiro Hayashi
正一郎 林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、インクシートのバックテンショ
ンを常にある程度強い値に設定でき、空送り時は該バッ
クテンションに打ち勝ち、インクシートロールを常に安
定して搬送できる熱転写プリンタを得ることを目的とす
る。 【構成】 供給側インクシートロール5には、スプリン
グ23の付勢力により摩擦材24に押圧されてすべり摩
擦トルクを発生しつつ回転するギア22が連結されてい
る。モータ13のモータ軸には、相反対方向に作動する
2つのワンウェイクラッチ40、41が装着されてい
る。そして、ワンウェイクラッチ41と巻取り側ボビン
30との間には、ギア32〜35が互いに歯合するよう
に配設されている。また、ワンウェイクラッチ40とギ
ア34との間には、ギア36、スプリング37および摩
擦材38からなるトルクリミッタが配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サーマルヘッド等の
記録ヘッドを用いて、インクシート上のインクを記録紙
に転写記録する熱転写プリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4および図5は例えば特公平4−10
869号公報に記載された従来の熱転写プリンタを示す
概略機構図であり、図4は記録状態を、図5はインクシ
ート空送り状態をそれぞれ示している。図において、1
は薄いベース材上に熱溶融性あるいは熱昇華性のインク
が色を重ね合わせる順、例えばイエロ、マゼンタ、シア
ンの順に塗布形成されてなるインクシート、2はプラテ
ン4の外周に巻回されプラテン4の回動により搬送され
る記録紙、3はサーマルヘッドであり、このサーマルヘ
ッド3はヘッド駆動装置(図示せず)によりプラテン4
に対して押圧状態と離間状態とに、つまり図の上下方向
に移動可能に支持されている。5は未使用のインクシー
ト1が巻回された供給側インクシートロール、6は転写
記録後のインクシート1を巻取る巻取り側インクシート
ロールである。8は巻取り側インクシートロール6と同
軸に設けられたトルク制限器であり、そのトルク容量T
Wによりインクシート1にフォアテンションFWを与え
る。9は供給側インクシートロール5と同軸に設けられ
たトルク制限器であり、そのトルク容量TBは制御回路
11内の切換回路CLとCHとによりTBLとTBHとの二段
階(TBL<TBH)に切り換えられるように構成され、イ
ンクシート1のバックテンションもそれに応じてFBL
BHとの二段階(FBL<FBH)に変化する。10は例え
ば光学センサ等によって構成されたセンサであり、この
センサ10はサーマルヘッド3がプラテン4に対して押
圧状態にあるか離間状態にあるかを検出し、その検出信
号が制御回路11に入力されて、検出信号に応じてトル
ク制限器9のトルク容量をTBLとTBHとに切り換えるよ
うに構成されている。
【0003】つぎに、上記従来の熱転写プリンタの動作
について説明する。まず、記録紙2がプリンタ4の外周
に巻回固定される。そして、記録紙2の記録開始位置が
サーマルヘッド3の位置にくるまでプラテン4を回動す
る。ここで、ヘッド駆動装置によりサーマルヘッド3が
プラテン4の方向に移動され、記録紙2がインクシート
1と重ね合わされサーマルヘッド3によりプラテン4上
に押圧保持される。そこで、図4に示すように、サーマ
ルヘッド3に記録信号を送りながらプラテン4を矢印A
方向に回転させると同時に、プラテン4の回転により送
り出されるインクシート1を巻取り側インクシートロー
ル6に巻取ることによって一色目(イエロ)の記録を行
う。この時、インクシート1の巻取りテンション(フォ
アテンション)をプラテン4の回転によって送り出され
る記録後のインクシート1が緩まない程度の軽い力FW
に設定しておけば、記録紙2は記録後の変形したインク
シート1の巻取りテンションの影響を受けることなくプ
ラテン4の回転によって同期して安定して搬送されるの
で、記録ピッチムラや色ずれは生じない。また、この時
のインクシート1のバックテンションは、インクシート
1のシワの発生を防ぐためにある程度強い力FBH(TBH
によって作用する)に設定されている。ここで、もし仮
にFW<FBHとなったとしても、インクシート1はプラ
テン4の回転により送り出されているので、インクシー
ト1は安定に送り出される。
【0004】一色目の記録が終了した後、図5に示すよ
うに、ヘッド駆動装置によりサーマルヘッド3がプラテ
ン4から離間する方向に移動される。そして、サーマル
ヘッド3がプラテン4から離間したことがセンサ10に
より検出され、その検出信号により、インクシート1の
バックテンションがFBHからFBL(TBLによって作用す
る)に切り換えられる。この時のバックテンションFBL
はインクシート1のフォアテンションFWによって充分
にインクシート1を空送り可能なごく軽い力に設定され
ている。つまり、サーマルヘッド3の離間状態には常に
BL<FWが成り立つように設定されている。この状態
でインクシート1は二色目(マゼンタ)の頭出し位置ま
で空送りされる。また、この間に記録紙2も一色目の記
録開始位置まで搬送される。そして、記録紙2およびイ
ンクシート1のそれぞれの頭出し動作が終了すると、再
びサーマルヘッド3がヘッド駆動装置により駆動され記
録紙2とインクシート1とをプラテン4に対して押圧す
る。この時、サーマルヘッド3がプラテン4を押圧して
いることがセンサ10により検出され、インクシート1
のバックテンションが再びFBLからFBHに切り換えられ
る。この状態から二色目の記録信号をサーマルヘッド3
に加えながら一色目と同様の動作で二色目の記録を行
う。以下、三色目の記録も同様の動作を行うことにより
カラー記録を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱転写プリンタ
は以上のように構成されているので、空送り時のインク
シート1のバックテンションFBLは、図6に示すよう
に、インクシート1の巻始め時非常に小さい値となって
しまう。しかも、インクシート1の巻始め時は供給側イ
ンクシートロール5の径が最大であるためその慣性力が
大きく、インクシート1を位置決めした後巻取り側イン
クシートロール6を止めても、供給側インクシートロー
ル5が停止せず空回りしてしまう。その結果、インクシ
ート1が弛んでしまい、インクシート1がプラテン4等
のローラに巻き込まれてしまうという課題があった。
【0006】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、インクシートのバックテンショ
ンを常にある程度強い値に設定でき、インクシート空送
り時はある程度強いバックテンションに打ち勝ち、イン
クシートを常に安定して巻取ることができる熱転写プリ
ンタを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係る熱転写プリンタは、発熱素子を選択的に発熱させる
サーマルヘッドと、サーマルヘッドと対向し、記録紙と
熱転写性のインクを塗布したインクシートとを押圧挟持
するプラテンと、サーマルヘッドをプラテンに対し押圧
または離間させるヘッド駆動装置と、供給側インクシー
トロールと、供給側インクシートロールと連結しインク
シートにバックテンションを与えるブレーキ装置と、巻
取り側インクシートロールと、巻取り側インクシートロ
ールを駆動するモータと、巻取り側インクシートロール
に一定のトルクが作用するようにモータのトルクをトル
クリミッタを介して巻取り側インクシートロールに伝達
する第1の動力伝達系と、モータのトルクを巻取り側イ
ンクシートロールに直接伝達する第2の動力伝達系と、
記録時は第1の動力伝達系を介してモータのトルクを巻
取り側インクシートロールに伝達させ、インクシートの
空送り時は第2の動力伝達系を介してモータのトルクを
巻取り側インクシートロールに伝達させる動力伝達系の
切り換え手段とを備えたものである。
【0008】また、この発明の第2の発明に係る熱転写
プリンタは、上記第1の発明において、モータは正逆転
可能に構成され、かつ、動力伝達系の切り換え手段はモ
ータの出力軸に相反対方向に作動する2つのワンウェイ
クラッチを用いて構成されたものである。
【0009】また、この発明の第3の発明に係る熱転写
プリンタは、上記第1または第2の発明において、第1
の動力伝達系のモータと巻取り側インクシートロールと
の間の減速比に対して、第2の動力伝達系のモータと巻
取り側インクシートロールとの間の減速比を小さく構成
したものである。
【0010】また、この発明の第4の発明に係る熱転写
プリンタは、上記第1または第2の発明において、モー
タはモータ回転数を可変に構成され、第2の動力伝達系
を介してモータのトルクを伝達する時のモータ回転数
を、第1の動力伝達系を介してモータのトルクを伝達す
る時のモータ回転数より速くするようにモータのモータ
回転数を切り換えるようにしたものである。
【0011】
【作用】この発明の第1の発明においては、供給側イン
クシートロールに連結されたブレーキ装置が作動し、記
録時および空送り時に拘わらず所定のバックテンション
がインクシートに与えられている。そして、記録時に
は、モータのトルクは第1の動力伝達系のトルクリミッ
タにより一定のトルクに制限されて巻取り側インクシー
トロールに伝達される。そこで、インクシートには、第
1の動力伝達系を介して伝達されたトルクとプリンタの
回転力とからなるフォアテンションとブレーキ装置によ
るバックテンションとがかけられ、記録後のインクシー
トが緩むことなく安定して搬送される。一方、インクシ
ートの空送り時には、モータのトルクは第2の動力伝達
系を介して巻取り側インクシートロールに直接伝達され
る。そこで、インクシートには、第2の動力伝達系を介
して伝達された大きなトルクからなるフォアテンション
とブレーキ装置によるバックテンションとがかけられ、
インクシートが緩むことなく安定して搬送される。そし
て、インクシートを位置決めした後巻取り側インクシー
トロールを停止しても、ブレーキ装置によるバックテン
ションがある程度大きいので、供給側インクシートロー
ルは空回りせずに停止し、インクシートの弛みが抑えら
れる。
【0012】また、この発明の第2の発明においては、
モータの出力軸が相反対方向に作動する2つのワンウェ
イクラッチで構成されているので、モータの回転方向を
正転あるいは逆転させることにより2つのワンウェイク
ラッチの一方が作動し、第1の動力伝達系と第2の動力
伝達系とが切り換えられる。
【0013】また、この発明の第3の発明においては、
第1の動力伝達系のモータと巻取り側インクシートロー
ルとの間の減速比に対して、第2の動力伝達系のモータ
と巻取り側インクシートロールとの間の減速比を小さく
構成しているので、第1の動力伝達系を用いる記録時の
インクシートの搬送速度に対して減速比の小さい第2の
動力伝達系を用いる空送り時のインクシートの搬送速度
が速くなる。
【0014】また、この発明の第4の発明においては、
モータはモータ回転数を可変に構成され、第2の動力伝
達系を介してモータのトルクを伝達する時のモータ回転
数を、第1の動力伝達系を介してモータのトルクを伝達
する時のモータ回転数より速くするようにモータのモー
タ回転数を切り換えるようにしているので、空送り時で
の巻取り側インクシートロールの回転数が速くなり、記
録時のインクシートの搬送速度に対して空送り時のイン
クシートの搬送速度が速くなる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1はこの発明の実施例1に係る熱転写プリ
ンタを示す概略構成図であり、図において図4および図
5に示した従来の熱転写プリンタと同一または相当部分
には同一符号を付し、その説明を省略する。図におい
て、12はプラテン4を挟んで配設された一対のピンチ
ローラであり、記録紙2が一方のピンチローラ12とプ
ラテン4との間から挿入され、サーマルヘッド3と相対
する側のプラテン4の外周を通り、他方のピンチローラ
12とプラテン4との間から排出されるように取り付け
られている。13は巻取り側インクシートロール6を駆
動するモータであり、このモータ13は正逆転可能に構
成されている。14は供給側インクシートロール5に連
結されバックテンションを与えるブレーキ装置、15は
モータ13のトルクを巻取り側インクシートロール6に
伝達する動力伝達系である。
【0016】ここで、この実施例1による熱転写プリン
タのインクシート駆動系の構成を図2を参照しつつ詳細
に説明する。供給側インクシートロール5は軸受21に
回転自在に支持されている。そして、供給側インクシー
トロール5には、その軸に外周に歯部が形成された供給
側ボビン20が嵌入されて一体化されている。また、こ
の供給側ボビン20にはギア22が歯合されている。そ
して、このギア22はその側面をスプリング23の付勢
力によりケースに固定された摩擦材24に押圧されてい
る。そこで、供給側インクシートロール5が回転すれ
ば、供給側インクシートロール5の回転力が供給側ボビ
ン20を介してギア22に伝達され、ギア22は摩擦材
24上をすべりながら回転して摩擦トルクが発生し、イ
ンクシート1にバックテンションが与えられる。
【0017】また、巻取り側インクシートロール6は軸
受31に回転自在に支持されている。そして、巻取り側
インクシートロール6には、その軸に外周に歯部が形成
された巻取り側ボビン30が嵌入されて一体化されてい
る。また、モータ13のモータ軸には、モータ軸がCW
方向に回転した時にのみモータトルクが伝わる向きにワ
ンウェイクラッチ40が装着され、さらにモータ軸がC
CW方向に回転した時にのみモータトルクが伝わる向き
にワンウェイクラッチ41が装着されてモータ13の出
力軸を構成している。さらに、巻取り側ボビン30とワ
ンウェイクラッチ41との間には、ギア32〜35が互
いに歯合するように配設されている。さらには、ワンウ
ェイクラッチ40には、ギア36が歯合されている。そ
して、ギア34とギア36との間には摩擦材38がギア
34に固着された状態で挟持されている。このギア36
はその側面をスプリング37の付勢力により摩擦材38
に押圧されている。
【0018】そこで、モータ13のモータ軸がCW方向
に回転すれば、ワンウェイクラッチ40のみがCW方向
に回転し、モータ13の回転力がギア36に伝達され、
ギア36は摩擦材38上をすべりながら回転して摩擦ト
ルクが発生する。そして、この摩擦力によりギア34が
回転され、ギア33、32を介して巻取り側ボビン30
が回転され、巻取り側インクシートロール6がCW方向
に回転される。この時、モータ13のトルクはギア3
6、スプリング37および摩擦材38により一定のトル
クに低減されて巻取り側インクシートロール6に伝達さ
れる。一方、モータ13のモータ軸がCCW方向に回転
すれば、ワンウェイクラッチ41のみがCCW方向に回
転し、モータ13の回転力がワンウェイクラッチ41、
ギア35、34、33、32を介して、巻取り側ボビン
30に伝達され、巻取り側インクシートロール6がCW
方向に回転される。この時、モータ13のトルクは低減
されることなく巻取り側インクシートロール6に伝達さ
れる。
【0019】なお、ギア22、スプリング23および摩
擦材24からブレーキ装置14が構成されている。ま
た、ギア36、スプリング37および摩擦材38からト
ルクリミッタが構成されている。さらに、ギア32、ギ
ア33、ギア34、摩擦材38、ギア36およびスプリ
ング37から第1の動力伝達系が構成され、ギア32〜
35から第2の動力伝達系が構成され、これらの第1お
よび第2の動力伝達系から動力伝達系15が構成されて
いる。さらには、モータ13のモータ軸に相反対方向に
作動する2つのワンウェイクラッチ40、41が装着さ
れて動力伝達系の切り換え手段が構成されている。
【0020】つぎに、この実施例1による熱転写プリン
タの動作について説明する。まず、供給側インクシート
ロール5が回転すると、供給側インクシートロール5の
回転力が供給側ボビン20を介してギア22に伝達さ
れ、ギア22は摩擦材24上をすべりながら回転して摩
擦トルクが発生し、インクシート1にバックテンション
が与えられる。この時、バックテンションがインクシー
ト1のシワを防ぐことができるある程度の強さ、例えば
BHを有するようにスプリング23の付勢力および摩擦
材24を選定している。そこで、インクシート1には記
録時あるいは空送り時に拘わらずバックテンションFBH
が作用している。
【0021】そして記録時には、モータ13のモータ軸
をCW方向に回転させる。すると、ワンウェイクラッチ
40が作動し、ギア36が摩擦材38上をすべりながら
回転し、摩擦トルクが発生する。この摩擦トルクによ
り、ギア34が共回りし、ギア34の回転力がギア3
3、32を介して巻取り側ボビン30に伝達され、巻取
り側インクシートロール6がCW方向に回転される。こ
の時、モータ13のトルクは、摩擦トルクまで低減され
て、巻取り側インクシートロール6に伝達され、インク
シート1にフォアテンションFWを発生させる。そこ
で、フォアテンションFWが記録に悪影響を与えない適
度なテンションとなるようにスプリング37の付勢力お
よび摩擦材38を選定している。このように記録時に
は、インクシート1にバックテンションFBHとフォアテ
ンションFWとが作用し、記録後のインクシート1が緩
むことなくプラテン4の回転に同期して安定して搬送さ
れる。また、仮にFBH>FWとなっても、図3に示すよ
うに、プラテン4の回転力がFWに加わり、FBH<FW
プラテン回転力となり、インクシート1が搬送される。
【0022】一方、インクシート1の空送り時には、モ
ータ13のモータ軸をCCW方向に回転させる。する
と、ワンウェイクラッチ41が作動し、ワンウェイクラ
ッチ41の回転力がギア35、34、33、32を介し
て巻取り側ボビン30に伝達され、巻取り側インクシー
トロール6がCW方向に回転される。この時、モータ1
3のトルクは、直接巻取り側インクシートロール6に伝
達され、インクシート1にフォアテンションFW0を発生
させる。そこで、バックテンションによるモータ負荷ト
ルクよりも大きなトルクを出すことができるモータを選
定することにより、図3に示すように、常にFW0>FBH
となり、インクシート1が安定して搬送される。そし
て、インクシート1が所定の位置まで搬送された後、巻
取り側インクシートロール6を停止する。
【0023】このように、上記実施例1によれば、供給
側インクシートロール5に供給側ボビン20を介してギ
ア22を連結し、このギア22の側面を摩擦材24に押
圧するようにスプリング23を配設しているので、スプ
リング23の付勢力および摩擦材24を選定することに
より、インクシート1のシワを防ぐことができるある程
度の強さのバックテンションFBHを記録時あるいは空送
り時に拘わらずインクシート1に作用させることができ
る。また、モータ13のトルクを巻取り側インクシート
ロール6に伝達する動力伝達系をギア36、スプリング
37および摩擦材38からなるトルクリミッタを有する
第1の動力伝達系とギア32〜ギア35からなる第2の
動力伝達系とから構成しているので、記録に悪影響を与
えない適度なフォアテンションFWが得られるようにス
プリング37の付勢力および摩擦材38を選定し、バッ
クテンションFBHによるモータ負荷トルクよりも大きな
トルクを出すことができるモータを選定することによ
り、2段階のフォアテンションFW、FW0(FW<FW0
をインクシート1に作用させることができる。さらに、
モータ13のモータ軸に相反対方向に作動する2つのワ
ンウェイクラッチ40、41を装着し、モータ13の回
転方向を切り換えることによって記録時には第1の動力
伝達系を、空送り時には第2の動力伝達系を用いるよう
にしているので、記録時にはフォアテンションFWを、
空送り時にはフォアテンションFW0をインクシート1に
作用させることができる。
【0024】そこで、記録時には、インクシート1にバ
ックテンションFBおよびフォアテンションFWが作用
し、記録後のインクシート1に緩みを生じることなくプ
ラテン4の回転に同期して安定してインクシートロール
1を搬送することができ、記録ピッチのむらや色ずれが
抑えられ、記録品質を向上させることができる。また、
空送り時には、インクシート1にバックテンションFBH
およびフォアテンションFW0(FBH<FW0)が作用し、
安定してインクシート1を搬送することができ、インク
シート1の位置決め後巻取り側インクシートロール6を
停止した際、インクシート1にバックテンションFBH
作用し、供給側インクシートロール5は空回りすること
なく停止でき、インクシート1の位置決め精度を向上さ
せることができるとともに、空回りしてインクシート1
が弛みプラテン4等に巻き込まれる事故を防止できる。
【0025】また、モータ13を正逆転可能な構成と
し、モータ13のモータ軸に相反対方向に作動する2つ
のワンウェイクラッチ40、41を装着しているので、
モータ13の回転方向を切り換えることによって第1お
よび第2の動力伝達系を切り換えることができ、動力伝
達系の切り換え手段を簡易な構成で達成できる。
【0026】なお、この実施例1による熱転写プリンタ
は、カラー記録にも、モノ記録にも適用できることはい
うまでもないことである。
【0027】実施例2.この実施例2では、上記実施例
1の熱転写プリンタにおいて、ギア34の歯数をZ3
4、ワンウェイクラッチ41の歯数をZ41、ギア36
の歯数をZ36、ワンウェイクラッチ40の歯数をZ4
0としたとき、(Z34/Z41)<(Z36/Z4
0)となるようにギア比を設定するものである。
【0028】この実施例2によれば、第1の動力伝達系
のモータ13と巻取り側インクシートロール6との間の
減速比に対して、第2の動力伝達系のモータ13と巻取
り側インクシートロール6との間の減速比が小さくな
り、空送り時のインクシート1の搬送スピードが記録時
のインクシート1の搬送スピードよりも速くなる。そこ
で、インクシート1の頭出し時間が短縮され、記録時間
を短縮することができる。そして、色を重ね合わせるカ
ラー記録に適用した場合には、各色毎にインクシート1
の頭出しが行われるので、記録時間の短縮の効果が特に
得られる。
【0029】実施例3.上記実施例2では、ギア比を変
えて第1の動力伝達系のモータ13と巻取り側インクシ
ートロール6との間の減速比に対して、第2の動力伝達
系のモータ13と巻取り側インクシートロール6との間
の減速比を小さくするものとしているが、この実施例3
では、モータ13の回転数を可変に構成し、モータ13
をCCW方向に回転させる時の回転数を、CW方向に回
転させる時の回転数より速くするものとしている。
【0030】したがって、この実施例3によれば、第2
の動力伝達系を介してモータ13のトルクを巻取り側イ
ンクシートロール6に伝達する時のモータ13の回転数
が、第1の動力伝達系を介してモータ13のトルクを巻
取り側インクシートロール6に伝達する時のモータ13
の回転数より速くなり、空送り時のインクシート1の搬
送スピードが記録時のインクシート1の搬送スピードよ
りも速くなり、上記実施例2と同様の効果を奏する。
【0031】なお、上記各実施例では、動力伝達系にギ
アの輪列機構を用いるものとして説明しているが、この
発明はこれに限定されるものではなく、例えばVベルト
を用いてもよい。
【0032】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0033】この発明の第1の発明によれば、発熱素子
を選択的に発熱させるサーマルヘッドと、サーマルヘッ
ドと対向し、記録紙と熱転写性のインクを塗布したイン
クシートとを押圧挟持するプラテンと、サーマルヘッド
をプラテンに対し押圧または離間させるヘッド駆動装置
と、供給側インクシートロールと、供給側インクシート
ロールと連結しインクシートにバックテンションを与え
るブレーキ装置と、巻取り側インクシートロールと、巻
取り側インクシートロールを駆動するモータと、巻取り
側インクシートロールに一定のトルクが作用するように
モータのトルクをトルクリミッタを介して巻取り側イン
クシートロールに伝達する第1の動力伝達系と、モータ
のトルクを巻取り側インクシートロールに直接伝達する
第2の動力伝達系と、記録時は第1の動力伝達系を介し
てモータのトルクを巻取り側インクシートロールに伝達
させ、インクシートの空送り時は第2の動力伝達系を介
してモータのトルクを巻取り側インクシートロールに伝
達させる動力伝達系の切り換え手段とを備えているの
で、記録時および空送り時にインクシートを安定して搬
送でき、記録ピッチのむらや色ずれが抑えられるととも
に、インクシートの位置決め精度が向上でき、記録品質
を向上させることができる。
【0034】また、この発明の第2の発明によれば、上
記第1の発明において、モータは正逆転可能に構成さ
れ、かつ、動力伝達系の切り換え手段はモータの出力軸
に相反対方向に作動する2つのワンウェイクラッチを用
いて構成されているので、モータの回転方向を変えるこ
とにより第1の動力伝達系と第2の動力伝達系とを切り
換えることができ、動力伝達系の切り換え手段を簡素な
構成で達成できる。
【0035】また、この発明の第3の発明によれば、上
記第1または第2の発明において、第1の動力伝達系の
モータと巻取り側インクシートロールとの間の減速比に
対して、第2の動力伝達系のモータと巻取り側インクシ
ートロールとの間の減速比を小さく構成しているので、
上記第1または第2の発明の効果に加えて、インクシー
トの空送り速度が速くなり、記録時間の短縮を図ること
ができる。
【0036】また、この発明の第4の発明によれば、上
記第1または第2の発明において、モータはモータ回転
数を可変に構成され、第2の動力伝達系を介してモータ
のトルクを伝達する時のモータ回転数を、第1の動力伝
達系を介してモータのトルクを伝達する時のモータ回転
数より速くするようにモータのモータ回転数を切り換え
るようにしているので、上記第1または第2の発明の効
果に加えて、インクシートの空送り速度が速くなり、記
録時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1に係る熱転写プリンタを
示す概略構成図である。
【図2】 この発明の実施例1に係る熱転写プリンタの
インクシート駆動系を示す展開図である。
【図3】 この発明の実施例1に係る熱転写プリンタに
おけるインクシートに作用するテンションを説明する図
である。
【図4】 従来の熱転写プリンタの記録状態を示す概略
構成図である。
【図5】 従来の熱転写プリンタの空送り状態を示す概
略構成図である。
【図6】 従来の熱転写プリンタにおけるインクシート
に作用するテンションを説明する図である。
【符号の説明】
1 インクシート、2 記録紙、3 サーマルヘッド、
4 プラテン、5 供給側インクシートロール、6 巻
取り側インクシートロール、13 モータ、14 ブレ
ーキ装置、22 ギア(ブレーキ装置)、23 スプリ
ング(ブレーキ装置)、24 摩擦材(ブレーキ装
置)、32〜35 ギア(第2の動力伝達系)、36
ギア(トルクリミッタ)、37 スプリング(トルクリ
ミッタ)、38 摩擦材(トルクリミッタ)、40、4
1 ワンウェイクラッチ(動力伝達系の切り換え手
段)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱素子を選択的に発熱させるサーマル
    ヘッドと、前記サーマルヘッドと対向し、記録紙と熱転
    写性のインクを塗布したインクシートとを押圧挟持する
    プラテンと、前記サーマルヘッドを前記プラテンに対し
    押圧または離間させるヘッド駆動装置と、供給側インク
    シートロールと、前記供給側インクシートロールと連結
    し前記インクシートにバックテンションを与えるブレー
    キ装置と、巻取り側インクシートロールと、前記巻取り
    側インクシートロールを駆動するモータと、前記巻取り
    側インクシートロールに一定のトルクが作用するように
    前記モータのトルクをトルクリミッタを介して前記巻取
    り側インクシートロールに伝達する第1の動力伝達系
    と、前記モータのトルクを前記巻取り側インクシートロ
    ールに直接伝達する第2の動力伝達系と、記録時は前記
    第1の動力伝達系を介して前記モータのトルクを前記巻
    取り側インクシートロールに伝達させ、インクシートの
    空送り時は前記第2の動力伝達系を介して前記モータの
    トルクを前記巻取り側インクシートロールに伝達させる
    動力伝達系の切り換え手段とを備えたことを特徴とする
    熱転写プリンタ。
  2. 【請求項2】 モータは正逆転可能に構成され、かつ、
    動力伝達系の切り換え手段は前記モータの出力軸に相反
    対方向に作動する2つのワンウェイクラッチを用いて構
    成され、前記モータの回転方向を変えることにより第1
    の動力伝達系と第2の動力伝達系とを切り換えるように
    したことを特徴とする請求項1記載の熱転写プリンタ。
  3. 【請求項3】 第1の動力伝達系のモータと巻取り側イ
    ンクシートロールとの間の減速比に対して、第2の動力
    伝達系のモータと巻取り側インクシートロールとの間の
    減速比を小さく構成し、記録時のインクシートの搬送速
    度に対して空送り時のインクシートの搬送速度を速くし
    たことを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の熱
    転写プリンタ。
  4. 【請求項4】 モータはモータ回転数を可変に構成さ
    れ、第2の動力伝達系を介して前記モータのトルクを伝
    達する時のモータ回転数を、第1の動力伝達系を介して
    前記モータのトルクを伝達する時のモータ回転数より速
    くするように前記モータのモータ回転数を切り換え、記
    録時のインクシートの搬送速度に対して空送り時のイン
    クシートの搬送速度を速くしたことを特徴とする請求項
    1、2のいずれかに記載の熱転写プリンタ。
JP11261094A 1994-05-26 1994-05-26 熱転写プリンタ Pending JPH07314833A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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