JPH07312809A - 電力系統の表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力系統の各遮断器の状態を一目で把握する
できるような電力系統の表示装置を提供すること。 【構成】 開閉信号(2a)に従い開閉状態を表示するため
の第１の表示イメージを作成する電力系統画面処理手段
(4) と、第１の表示イメージ及び異常種別信号(2b)に従
い、故障種別と共に開閉状態を表示するための第２の表
示イメージを作成する遮断器個別画面処理手段(5) とを
備えたものであって、電力系統画面処理手段(4) は各遮
断器の開閉状態と共に異常種別信号(2b)に従い、その異
常種別をそれに対応する表示態様で表示するための第３
の表示イメージを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の表示装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に電力系統の表示装置は、電力系統
中に接続された遮断器の状態を、電力系統画面と遮断器
個別画面とによって表示するものである。電力系統画面
は、ＣＲＴディスプレイのグラフィック画面上で遮断器
シンボルの色替え等を行うことにより遮断器の開閉状態
を表示し、電力の需給状況を表示する。遮断器個別画面
は、電力系統画面上に表示された遮断器シンボルを監視
者がタッチすることにより選択された遮断器の状態や異
常情報を表示する。

【０００３】以下、従来の電力系統の表示装置を図３を
基に説明する。図３は従来技術による電力系統の表示装
置のブロック図を示している。

【０００４】この電力系統に接続されている各遮断器１
それぞれから、開又は閉の状態を示す開閉信号２ａが、
ＣＲＴ制御装置３に含まれる電力系統画面処理手段４の
状態信号入力手段４ａに入力され、その信号は、第１の
該当遮断器識別手段４ｂ及び状態情報シンボルファイル
４ｃに入力される。第１の該当遮断器識別手段４ｂは、
入力した信号がどの遮断器から送られてものなのかを識
別する。状態情報シンボルファイル４ｃは、予め開閉に
対応した図形シンボルが登録されており、入力した信号
の開閉種別を識別し、開閉に対応する図形シンボルを選
択する。第１の該当遮断器識別手段４ｂ及び状態情報シ
ンボルファイル４ｃの出力信号から、電力系統画面表示
手段４ｄは第１の表示イメージ４ｅを作成する。

【０００５】また、この電力系統に接続されている各遮
断器１それぞれから、電気事故等の故障種別を示す異常
信号２ｂが、ＣＲＴ制御装置３に含まれる遮断器個別画
面処理手段５の異常信号入力手段５ａに入力され、その
信号は、第２の該当遮断器識別手段５ｂと異常情報名称
ファイル５ｃとに入力される。第２の該当遮断器識別手
段５ｂは、入力した信号がどの遮断器から送られてもの
なのかを識別する。異常情報名称ファイル５ｃには、予
めその故障種別に対応する名称が登録されている。異常
情報名称ファイル５ｃは、入力した信号の異常種別を識
別し、異常種別に対応する異常名称を選択する。第２の
該当遮断器識別手段５ｂ及び異常情報名称ファイル５ｃ
の出力信号は、それぞれ異常情報表示優先処理手段５ｄ
を介して、遮断器個別画面表示処理手段５ｅに入力され
る。また、前述した電力系統画面表示処理手段４ｄで作
成された第１の表示イメージ４ｅも遮断器個別画面表示
処理手段５ｅに入力され、そこで第２の表示イメージ５
ｆが作成される。ここで、異常情報表示優先処理手段５
ｄは、１台の遮断器に複数の故障が発生し、異常信号２
ｂに複数の故障種別が含まれている場合、その中で実際
に画面に表示する故障種別の異常名称を選択するもので
ある。

【０００６】第１の表示イメージ４ｅと第２の表示イメ
ージ５ｆのどちらかが、表示画面選択手段６ａによって
選択され、ＣＲＴ表示器７に表示される。

【０００７】ここで、図４に電力系統画面処理手段４に
より作成される第１の表示イメージ４ｅが表示される電
力系統画面８を示す。図示するように電力系統画面８に
は、各遮断器を含む電力系統全体が示されている。１つ
の遮断器を示す遮断器シンボル９は、例えば開状態では
緑色に、閉状態では赤色に表示され、その遮断器の開閉
状態を色で識別できるように表示されている。

【０００８】次に、図５に遮断器個別画面処理手段５に
より作成される第２の表示イメージ５ｆが表示される遮
断器個別画面１０を示す。遮断器個別画面１０は、上述
した電力系統画面８が表示されている時に、監視者が遮
断器シンボル９をその画面上で選択することによって表
示されるものである。ここで画面の切換えは、監視者の
画面上の操作を、表示画面選択信号入力手段６ｂが検出
し、それを表示画面選択手段６ａに送ることによって行
われる（図３参照）。遮断器個別画面１０は、選択され
た遮断器の状態や異常種別等を文字で表示するフレーム
画面１１と、電力系統画面８の縮小された表示イメージ
とを表示し、さらにその表示イメージの中で選択された
遮断器を示す選択表示部１２を表示している。もし、遮
断器シンボル９に対応する遮断器から異常種別信号２ｂ
が出力されているならば、図示するようにフレーム画面
１１に含まれる異常情報表示部１３に、その異常種別に
対応する情報が表示される。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
電力系統の表示装置では、個々の遮断器の情報を把握す
るには、監視者が個々に電力系統画面上で該当の遮断器
シンボルを指定して遮断器個別画面へと切換えなければ
ならず、煩わしい。

【００１０】そこで本発明の目的は、電力系統の各遮断
器の状態を一目で把握することができる電力系統の表示
装置を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係わ
る電力系統の表示装置は、ディスプレイと、電力系統中
に接続された各遮断器の開閉状態を示す開閉信号に従
い、各遮断器の開閉状態を表示するための第１の表示イ
メージを作成し、第１の表示イメージをディスプレイに
表示させる電力系統画面処理手段と、第１の表示イメー
ジ及び各遮断器の異常種別を示す異常種別信号に従い、
第１の表示イメージを表示しているディスプレイの画面
上で選択された遮断器の故障種別とともに各遮断器の開
閉状態を表示するための第２の表示イメージを作成し、
第２の表示イメージをディスプレイに表示させる遮断器
個別画面処理手段とを備えた電力系統の表示装置におい
て、電力系統画面処理手段は、開閉信号とともに遮断器
個別画面処理手段を介して入力された異常種別信号に従
い、その異常種別をそれに対応する表示態様で表示する
ための第３の表示イメージを作成し、第３の表示イメー
ジをディスプレイに表示させるものであることを特徴と
するものである。

【００１２】本発明の請求項２に係わる電力系統の表示
装置は、請求項１に係わる電力系統の表示装置におい
て、表示態様が、色、形状、表示位置及び点滅状態のう
ちの少なくとも一つであることを特徴とするものであ
る。

【００１３】本発明の請求項３に係わる電力系統の表示
装置は、請求項１又は請求項２に係わる電力系統の表示
装置において、１台の遮断器に複数の異常が発生した場
合、第３の表示イメージは、複数の異常種別を、それら
に対応する表示態様の組み合わせにより表示するもので
あることを特徴とするものである。

【００１４】

【作用】本発明の請求項１に係わる電力系統の表示装置
は、電気事故等の異常を示す異常種別信号が、遮断器個
別画面処理手段を介して、電力系統画面処理手段に入力
される。電力系統画面処理手段は、その異常種別をそれ
に対応する表示態様で表示するとともに、各遮断器の開
閉状態を表示するための表示イメージを作成する。これ
によって、各遮断器の開閉状態と異常種別とが同一の画
面上で表示され、各遮断器の状態が一目で把握できる。

【００１５】本発明の請求項２に係わる電力系統の表示
装置は、上述した表示態様が、色、形状、表示位置及び
点滅状態のうちの少なくとも一つであるものである。こ
れによって、各遮断器の開閉状態と異常種別とを同一の
画面上でグラフィカルに把握できる。

【００１６】本発明の請求項３に係わる電力系統の表示
装置は、１台の遮断器に複数の異常が発生した場合に、
電力系統画面処理手段は、複数の異常種別を、それらに
対応する表示態様の組み合わせにより表示するための表
示イメージを作成するものである。これによって、１台
の遮断器に発生する複数の異常種別を、一目で把握でき
る。

【００１７】

【実施例】本発明の請求項１による電力系統の表示装置
の一実施例を図１を参照して説明する。図１において、
図３と同一部分又は対応部分には同一符号を付して、そ
の個々の説明は省略する。この表示装置においては、電
気事故等の異常種別を示す異常種別信号２ｂが、電力系
統画面処理手段４にも入力できるように、異常情報シン
ボルファイル１４ａが、新たに設けられている。異常情
報シンボルファイル１４ａには、予め異常種別に対応し
た図形シンボルが登録されており、遮断器個別画面処理
手段５の異常信号入力手段５ａから入力した異常種別信
号２ｂに対応する図形シンボルを選択し、その図形シン
ボルを異常情報シンボル優先処理手段１４ｂに出力す
る。異常情報シンボル優先処理手段１４ｂは、１台の遮
断器で複数の故障が発生した場合に、異常情報シンボル
ファイル１４ａによって選択された複数の図形シンボル
の中から、異常情報表示優先処理手段５ｄの出力信号に
従い、優先して表示すべき図形シンボルを選択するもの
である。つまり、異常情報シンボル優先処理手段１４ｂ
は、異常情報表示優先処理手段５ｄで選択された故障種
別に従い、表示すべき図形シンボルを選択する。異常情
報シンボル優先処理手段１４ｂで選択された図形シンボ
ルは、電力系統画面表示処理手段４ｄに入力され、そこ
で第３の表示イメージ４ｆが作成され、第３の表示イメ
ージ４ｆは、表示画面選択手段６ａによって選択され、
ＣＲＴ表示器７に表示される。

【００１８】このように、電力系統画面処理手段４は、
各遮断器１の開閉状態だけでなく、その異常種別も知る
ことができる。そのため、電力系統画面処理手段４は、
開閉状態を表示するとともに、異常種別をそれに対応す
る表示態様で表示するための表示イメージを作成するこ
とができる。作成された表示イメージは、第３の表示イ
メージ信号４ｆとして，表示画面選択手段６ａを介して
ＣＲＴ表示器７に出力され、電力系統画面８上に表示さ
れる。

【００１９】これによって、監視者は画面の切換操作を
することなく各遮断器の開閉状態と異常種別とを電力系
統画面８上で同時に監視することができ、一目で各遮断
器の状態を判断することができる。

【００２０】なお、電力系統画面８上で監視者が任意の
遮断器シンボルを選択すれば、遮断器個別画面処理手段
５は、図３及び図５で説明した場合と同様に、選択され
た遮断器の状態や異常種別等を文字で表示するフレーム
画面１１と、選択表示部１２及び異常情報表示部１３を
含む電力系統画面８の縮小された画面とを表示するため
の表示イメージを作成し、その表示イメージを遮断器個
別画面１０に表示させる。

【００２１】本発明の請求項２による電力系統の表示装
置の一実施例を図２を参照して説明する。

【００２２】この実施例においては、電力系統画面８上
に、遮断器シンボル９−１〜９−６が表示されている。
遮断器シンボル９−１〜９−６は、電力系統画面処理手
段４によって作成される各遮断器に発生した異常種別に
対応する色、形状、表示位置及び点滅状態で表示され
る。

【００２３】例えば、遮断器シンボル９−１は緑色で点
滅し表示されているが、これはその遮断器が電気事故に
より故障していることを示しており、遮断器シンボル９
−２は通常の表示位置から左右方向にずらされ緑色又は
赤色で表示されているが、これはその遮断器が主回路か
ら切り離され試験位置にあることを示しており、遮断器
シンボル９−３は電力系統画面８から消滅させられてい
るが、これはその遮断器が主回路からも制御装置からも
切り離された状態すなわち断路状態にあることを示して
おり、遮断器シンボル９−４は通常の遮断器シンボルよ
りも大きさが半分で赤色又は緑色で表示されているが、
これはその遮断器の操作コイルが断線状態であることを
示しており、遮断器シンボル９−５は通常の遮断器シン
ボルに×印が付加され緑色又は赤色で表示されている
が、これは遮断器を制御する電源が断であるために制御
不能であることを示しており、遮断器シンボル９−６は
通常の遮断器シンボルに×印が付加され緑色でも赤色で
もない色で表示されているが、これはその遮断器の母線
が接地中のため制御不能であることを示しているもので
ある。

【００２４】このように、各異常種別を、遮断器シンボ
ルの色、形状、表示位置及び点滅状態のうちの少なくと
も１つと対応させ表示することによって、監視者は画面
を切換えずに一目で各遮断器の開閉状態と異常種別とを
判断することができる。

【００２５】本発明の請求項３による一実施例を説明す
る。

【００２６】上述した実施例は、異常情報シンボルファ
イル１４ａに予め１つの故障種別に対して１つの図形シ
ンボルだけを登録しておくものであるのに対して、本実
施例は、予め複数の故障種別に対しても１つの図形シン
ボルを登録しておくものである。

【００２７】ここで、１つの遮断器に種別の異なる異常
が発生した場合、それに対応してその遮断器から複数の
異常種別を含む異常種別信号２ｂが、異常信号入力手段
５ａを介して、異常情報シンボルファイル１４ａに入力
される。この時異常情報シンボルファイル１４ａには、
予め複数の異常種別に対応する図形シンボルが登録され
ているため、複数の異常種別信号２ｂに対応する図形シ
ンボルを選択することができる。従って、異常情報シン
ボルファイルによって選択された図形シンボルはそのま
ま表示イメージとして、電力系統画面８上に表示され
る。これにより、１つの遮断器に発生する異なる種別の
異常を電力系統画面８上にグラフィカルに表示すること
ができ、監視者はその状況を一目で把握することができ
る。

【００２８】なお、上記各実施例においては、ディスプ
レイとしてＣＲＴを例示したが、他の型のディスプレイ
であってもよい。

【００２９】

【発明の効果】本発明により、電力系統の各遮断器の状
態を一目で把握するできるような電力系統の表示装置を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の請求項１による電力系統の表示装置の
一実施例を示すブロック図。

【図２】本発明の請求項２による電力系統の表示装置の
一実施例の電力系統画面を説明するための図。

【図３】従来技術による電力系統の表示装置を示すブロ
ック図。

【図４】従来技術による電力系統の表示装置の電力系統
画面を説明するための図。

【図５】従来技術による電力系統の表示装置の遮断器個
別画面を説明するための図。

【符号の説明】

１ 遮断器 ２ａ 開閉信号 ２ｂ 異常種別信号 ３ ＣＲＴ制御装置 ４ 電力系統画面処理手段 ５ 遮断器個別画面処理手段 ６ａ 表示画面選択手段 ６ｂ 表示画面選択信号入力手段 ７ ＣＲＴ表示器 ８ 電力系統画面 １０ 遮断器個別画面

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスプレイと、電力系統中に接続された
   各遮断器の開閉状態を示す開閉信号に従い、前記各遮断
   器の開閉状態を表示するための第１の表示イメージを作
   成し、前記第１の表示イメージを前記ディスプレイに表
   示させる電力系統画面処理手段と、前記第１の表示イメ
   ージ及び前記各遮断器の異常種別を示す異常種別信号に
   従い、前記第１の表示イメージを表示している前記ディ
   スプレイの画面上で選択された遮断器の故障種別ととも
   に前記各遮断器の開閉状態を表示するための第２の表示
   イメージを作成し、前記第２の表示イメージを前記ディ
   スプレイに表示させる遮断器個別画面処理手段とを備え
   た電力系統の表示装置において、 前記電力系統画面処理手段は、前記開閉信号とともに前
   記遮断器個別画面処理手段を介して入力された前記異常
   種別信号に従い、その異常種別をそれに対応する表示態
   様で表示するための第３の表示イメージを作成し、前記
   第３の表示イメージを前記ディスプレイに表示させるも
   のであることを特徴とする電力系統の表示装置。
2. 【請求項２】前記表示態様は、色、形状、表示位置及び
   点滅状態のうちの少なくとも一つであることを特徴とす
   る請求項１に記載の電力系統の表示装置。
3. 【請求項３】１台の遮断器に複数の異常が発生した場
   合、前記第３の表示イメージは、複数の異常種別を、そ
   れらに対応する表示態様の組み合わせにより表示するも
   のであることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載
   の電力系統の表示装置。