JPH0730410B2 - 低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法 - Google Patents
低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法Info
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- JPH0730410B2 JPH0730410B2 JP2250087A JP25008790A JPH0730410B2 JP H0730410 B2 JPH0730410 B2 JP H0730410B2 JP 2250087 A JP2250087 A JP 2250087A JP 25008790 A JP25008790 A JP 25008790A JP H0730410 B2 JPH0730410 B2 JP H0730410B2
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- silicon steel
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鉄損が極めて低い一方向性珪素鋼板の製造方
法に関し、特に、その表面を効果的に仕上げることによ
って、鉄損特性の顕著な改善を図ろうとするものであ
る。
法に関し、特に、その表面を効果的に仕上げることによ
って、鉄損特性の顕著な改善を図ろうとするものであ
る。
一方向性珪素鋼板は、電気機器の磁気鉄芯として多用さ
れ、エネルギロスを少なくすべく、鉄損が少ないもので
あることが要求される。而して、一方向性珪素鋼板の鉄
損を低減する手段として、仕上焼鈍後の材料表面にレー
ザビームを照射して局部的な歪を与え、それによって磁
区を細分化して鉄損を低下させる方法が、たとえば特開
昭58−26405号公報に開示されている。また、一方向性
珪素鋼板を鉄芯へ加工した後、歪取り焼鈍(応力除去焼
鈍)を施しても磁区細分化効果が消失しない磁区細分化
手段が、たとえば特開昭62−8617号公報に開示されてい
る。これらの技術的手段によって、一方向性珪素鋼板の
鉄損値を低下させることができる。しかしながら、さら
に鉄損値の低減を図ろうとするときは、仕上焼鈍後の材
料表面に存在するグラス皮膜を除去し、鋼板表面近傍の
磁区の動きを阻害する地鉄表面の凹凸を取り除くことが
重要である。そのためには、仕上焼鈍後の材料表面を鏡
面に仕上げる必要がある。仕上焼鈍後の材料表面を鏡面
に仕上げる方法として、特開昭64−83620号公報に開始
されている、化学的研磨或は電解研磨による方法があ
る。
れ、エネルギロスを少なくすべく、鉄損が少ないもので
あることが要求される。而して、一方向性珪素鋼板の鉄
損を低減する手段として、仕上焼鈍後の材料表面にレー
ザビームを照射して局部的な歪を与え、それによって磁
区を細分化して鉄損を低下させる方法が、たとえば特開
昭58−26405号公報に開示されている。また、一方向性
珪素鋼板を鉄芯へ加工した後、歪取り焼鈍(応力除去焼
鈍)を施しても磁区細分化効果が消失しない磁区細分化
手段が、たとえば特開昭62−8617号公報に開示されてい
る。これらの技術的手段によって、一方向性珪素鋼板の
鉄損値を低下させることができる。しかしながら、さら
に鉄損値の低減を図ろうとするときは、仕上焼鈍後の材
料表面に存在するグラス皮膜を除去し、鋼板表面近傍の
磁区の動きを阻害する地鉄表面の凹凸を取り除くことが
重要である。そのためには、仕上焼鈍後の材料表面を鏡
面に仕上げる必要がある。仕上焼鈍後の材料表面を鏡面
に仕上げる方法として、特開昭64−83620号公報に開始
されている、化学的研磨或は電解研磨による方法があ
る。
従来、鋼板表面を鏡面仕上げの手段として化学的な手
段、電解研磨、砥石、ブラシ等による機械的な手段が採
られてきた。化学的な手段、電解研磨等は、少量の試料
を作るのに適しているけれども、工業的に多量生産され
る金属ストリップ、たとえば珪素鋼ストリップ表面の鏡
面仕上げするためには、薬液濃度の管理、温度の管理、
公害設備の設置等の諸点で非常な困難を伴う。機械的研
磨による場合は、工業的に大きな面積をもつ材料に均一
な鏡面研磨を行うことは、非常に困難である。而して本
発明は、工業的生産規模で珪素鋼ストリップを鏡面仕上
げする手段を含む低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法を
提供することを目的としてなされた。
段、電解研磨、砥石、ブラシ等による機械的な手段が採
られてきた。化学的な手段、電解研磨等は、少量の試料
を作るのに適しているけれども、工業的に多量生産され
る金属ストリップ、たとえば珪素鋼ストリップ表面の鏡
面仕上げするためには、薬液濃度の管理、温度の管理、
公害設備の設置等の諸点で非常な困難を伴う。機械的研
磨による場合は、工業的に大きな面積をもつ材料に均一
な鏡面研磨を行うことは、非常に困難である。而して本
発明は、工業的生産規模で珪素鋼ストリップを鏡面仕上
げする手段を含む低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法を
提供することを目的としてなされた。
本発明の特徴とする処は、仕上焼鈍された後の一方向性
珪素鋼板の表面酸化物層をたとえば化学研磨或は機械研
磨などの手段により除去して地鉄面を露出させた後、
(水素+一酸化炭素)を体積率で50%以上含む混合ガス
雰囲気中1000℃以上の温度域で鋼板或はストリップを焼
鈍して表面を鏡面化し次いで、張力皮膜を表面に形成す
る低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法にあり、また、仕
上焼鈍された後の一方向性珪素鋼板の表面酸化物層をた
とえば化学研磨或は機械研磨などの手段により除去して
地鉄面を露出させた後、鋼板の層間にアルミナ、マグネ
シア、(アルミナ+マグネシア)パウダー、フォルステ
ライト皮膜付の珪素鋼板をスペーサとして介挿し、(水
素+一酸化炭素)を体積率で50%以上含む混合ガス雰囲
気中1000℃以上の温度域で鋼板(或はストリップ)を焼
鈍して表面を鏡面化し次いで、張力皮膜を表面に形成す
る低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法にある。
珪素鋼板の表面酸化物層をたとえば化学研磨或は機械研
磨などの手段により除去して地鉄面を露出させた後、
(水素+一酸化炭素)を体積率で50%以上含む混合ガス
雰囲気中1000℃以上の温度域で鋼板或はストリップを焼
鈍して表面を鏡面化し次いで、張力皮膜を表面に形成す
る低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法にあり、また、仕
上焼鈍された後の一方向性珪素鋼板の表面酸化物層をた
とえば化学研磨或は機械研磨などの手段により除去して
地鉄面を露出させた後、鋼板の層間にアルミナ、マグネ
シア、(アルミナ+マグネシア)パウダー、フォルステ
ライト皮膜付の珪素鋼板をスペーサとして介挿し、(水
素+一酸化炭素)を体積率で50%以上含む混合ガス雰囲
気中1000℃以上の温度域で鋼板(或はストリップ)を焼
鈍して表面を鏡面化し次いで、張力皮膜を表面に形成す
る低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法にある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者等は、上記従来技術における問題を解決するた
めに、種々の検討を加えた結果、体積率で50%以上の
(水素ガス+一酸化炭素ガス)を含む混合ガス中で、地
鉄が露出した珪素鋼板を1000℃以上の温度域で焼鈍した
処、容易に鏡面を作成できることを見出した。この処理
を単板で行う場合は、スペーサの必要はないが、ストリ
ップコイルの形態或はシートを積層した状態でこの処理
を行う場合は、板間に焼付きを生じるから板間にアルミ
ナ、マグネシア或はこれらの混合パウダーをスペーサと
して塗布することが必要である。
めに、種々の検討を加えた結果、体積率で50%以上の
(水素ガス+一酸化炭素ガス)を含む混合ガス中で、地
鉄が露出した珪素鋼板を1000℃以上の温度域で焼鈍した
処、容易に鏡面を作成できることを見出した。この処理
を単板で行う場合は、スペーサの必要はないが、ストリ
ップコイルの形態或はシートを積層した状態でこの処理
を行う場合は、板間に焼付きを生じるから板間にアルミ
ナ、マグネシア或はこれらの混合パウダーをスペーサと
して塗布することが必要である。
前記スペーサとして、フォルステライト皮膜付の板を当
てることもできる。
てることもできる。
フォルステライト皮膜付のストリップと仕上焼鈍後の地
鉄を露出せしめた珪素鋼ストリップを二枚重ねにしてス
トリップコイルとし、体積率で50%以上の(水素ガス+
一酸化炭素)を含む混合ガス中で、1000℃以上の温度域
で焼鈍すれば容易に鏡面とすることができる。
鉄を露出せしめた珪素鋼ストリップを二枚重ねにしてス
トリップコイルとし、体積率で50%以上の(水素ガス+
一酸化炭素)を含む混合ガス中で、1000℃以上の温度域
で焼鈍すれば容易に鏡面とすることができる。
上記スペーサは、焼鈍後も板に焼き付くことがなく容易
に除去することが可能である。こうして得られる一方向
性珪素鋼板に、特公昭63−44804号公報、特公昭63−661
1号公報に開示されている如き、一方向性珪素鋼板を鉄
芯に加工した後歪取り焼鈍を施しても、磁区細分化効率
が消失しない磁区制御技術を適用することができること
は勿論である。
に除去することが可能である。こうして得られる一方向
性珪素鋼板に、特公昭63−44804号公報、特公昭63−661
1号公報に開示されている如き、一方向性珪素鋼板を鉄
芯に加工した後歪取り焼鈍を施しても、磁区細分化効率
が消失しない磁区制御技術を適用することができること
は勿論である。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
重量で、4%以下のSiを含有する鋼スラブを加熱し、熱
間圧延して熱延板とし、必要に応じてこの段階で焼鈍を
施し、次いで、1回或は中間焼鈍を介挿する2回の冷間
圧延を施して最終板厚とした後、脱炭焼鈍し焼鈍分離剤
を塗布しこれを巻き取ってストリップコイルとし、次い
で、高温長時間の仕上焼鈍を施し{110}<001>方位の
二次再結晶粒を発達させた鋼板のフォルステライト皮膜
を化学的或は機械的に除去して仕上焼鈍後の表面の粗度
が3μm以下となるようにした後、体積率で(水素+一
酸化炭素)50%以上を含む混合ガス中、1000℃以上の温
度域で焼鈍する。還元ガスを含む混合ガス中で地鉄を露
出させた鋼板を加熱することによって、表面から原子の
蒸発および原子の移動が起こり磁気的にピンニングのな
い平滑な表面が現出する。(水素ガス+一酸化炭素)の
体積率が50%未満になると、鋼板の表面が酸化し磁気的
性質が劣化する。一酸化炭素は還元性のガスであり、水
素ガスに代替できるが水素ガスが全体積層の約20%未満
になると鏡面が得にくくなるので20%以上が必要であ
る。水素ガス、一酸化炭素と混合させるガスは、窒素ガ
スあるいはアルゴンガスのような不活性ガスがよい。工
業的には、水素、一酸化炭素、窒素の混合ガスを使用す
るのが最も安価である。(水素ガス+一酸化炭素ガス)
の体積率を増して行くと鋼板の鏡面化効果が大きくな
り、体積率で50%程度の(水素ガス+一酸化炭素ガス)
を含有すると効果が現れる。(水素ガス+一酸化炭素)
の体積含有率が50%より少なくなると、鋼板表面の金属
光沢が鈍り、磁気的性質が劣化する。
間圧延して熱延板とし、必要に応じてこの段階で焼鈍を
施し、次いで、1回或は中間焼鈍を介挿する2回の冷間
圧延を施して最終板厚とした後、脱炭焼鈍し焼鈍分離剤
を塗布しこれを巻き取ってストリップコイルとし、次い
で、高温長時間の仕上焼鈍を施し{110}<001>方位の
二次再結晶粒を発達させた鋼板のフォルステライト皮膜
を化学的或は機械的に除去して仕上焼鈍後の表面の粗度
が3μm以下となるようにした後、体積率で(水素+一
酸化炭素)50%以上を含む混合ガス中、1000℃以上の温
度域で焼鈍する。還元ガスを含む混合ガス中で地鉄を露
出させた鋼板を加熱することによって、表面から原子の
蒸発および原子の移動が起こり磁気的にピンニングのな
い平滑な表面が現出する。(水素ガス+一酸化炭素)の
体積率が50%未満になると、鋼板の表面が酸化し磁気的
性質が劣化する。一酸化炭素は還元性のガスであり、水
素ガスに代替できるが水素ガスが全体積層の約20%未満
になると鏡面が得にくくなるので20%以上が必要であ
る。水素ガス、一酸化炭素と混合させるガスは、窒素ガ
スあるいはアルゴンガスのような不活性ガスがよい。工
業的には、水素、一酸化炭素、窒素の混合ガスを使用す
るのが最も安価である。(水素ガス+一酸化炭素ガス)
の体積率を増して行くと鋼板の鏡面化効果が大きくな
り、体積率で50%程度の(水素ガス+一酸化炭素ガス)
を含有すると効果が現れる。(水素ガス+一酸化炭素)
の体積含有率が50%より少なくなると、鋼板表面の金属
光沢が鈍り、磁気的性質が劣化する。
焼鈍温度が高い方が短時間に鏡面が得られる。1000℃以
上であれば、鋼板表面原子を効果的に蒸発および移動さ
せることが可能であるので、1000℃を下限とした。
上であれば、鋼板表面原子を効果的に蒸発および移動さ
せることが可能であるので、1000℃を下限とした。
1000℃未満の温度域では、鏡面化の効率が悪くなり、工
業的なプロセスとならない。第1図に、(水素ガス+一
酸化炭素ガス)100%、50%のときの鋼板表面の平均粗
度0.3μm以下で、かつ磁気的にピンニングする酸化皮
膜のない鏡面が得られる温度と時間の関係を示す。温度
があまり低くなると長時間を要し、工業的なプロセスと
ならない。
業的なプロセスとならない。第1図に、(水素ガス+一
酸化炭素ガス)100%、50%のときの鋼板表面の平均粗
度0.3μm以下で、かつ磁気的にピンニングする酸化皮
膜のない鏡面が得られる温度と時間の関係を示す。温度
があまり低くなると長時間を要し、工業的なプロセスと
ならない。
このようにして得られた鏡面をもつ試料に、張力付与コ
ーティング液を塗布し焼付け処理した処、化学研磨によ
って作成した鏡面材に張力付与コーティングしたものと
同様な鉄損値が得られた。なお、本発明を、CVD,PVD、
イオンプレーティグ等の皮膜形成処理技術と組合せて使
用できること勿論である。本発明は、従来の化学研磨、
電解研磨に比し、鏡面化するときの作業が容易かつ、安
定性に優れていることに加えて鏡面作成時の材料の重量
減が従来の方法にくらべて1/10以下と極めて少ない。以
下、実施例について述べる。
ーティング液を塗布し焼付け処理した処、化学研磨によ
って作成した鏡面材に張力付与コーティングしたものと
同様な鉄損値が得られた。なお、本発明を、CVD,PVD、
イオンプレーティグ等の皮膜形成処理技術と組合せて使
用できること勿論である。本発明は、従来の化学研磨、
電解研磨に比し、鏡面化するときの作業が容易かつ、安
定性に優れていることに加えて鏡面作成時の材料の重量
減が従来の方法にくらべて1/10以下と極めて少ない。以
下、実施例について述べる。
実施例1 重量で、Si:3.2%を含む板厚:0.23mmの仕上焼鈍後の高
磁束密度一方向性珪素鋼板を、硫酸と弗酸の混合液中に
浸漬してフォルステライト皮膜を除去し水洗乾燥した
後、フォルステライト皮膜付の珪素鋼板と交互に積層し
て1200℃×5時間、水素30%、一酸化炭素50%、窒素20
%の雰囲気中で焼鈍した。その後、鋼板に燐酸系張力皮
膜溶液を塗布し、830℃×5分間の焼付け処理を施し
た。こうして得られた製品の鉄損値を、第1表に示す。
磁束密度一方向性珪素鋼板を、硫酸と弗酸の混合液中に
浸漬してフォルステライト皮膜を除去し水洗乾燥した
後、フォルステライト皮膜付の珪素鋼板と交互に積層し
て1200℃×5時間、水素30%、一酸化炭素50%、窒素20
%の雰囲気中で焼鈍した。その後、鋼板に燐酸系張力皮
膜溶液を塗布し、830℃×5分間の焼付け処理を施し
た。こうして得られた製品の鉄損値を、第1表に示す。
本発明によるときは、従来法に比し鉄損特性が極めて向
上している(鉄損値が低くなっている)ことが分る。
上している(鉄損値が低くなっている)ことが分る。
実施例2 重量で、Si:3.2%を含む板厚:0.23mmの仕上焼鈍後の高
磁束密度一方向性珪素鋼板のフォルステライト皮膜を、
#150のエメリーペーパーで除去した後、アルミナパウ
ダーをメチルアルコール中で撹拌したものを塗布して積
層した。この材料に水素ガス30%+一酸化炭素30%+窒
素ガス40%の雰囲気中、1100℃×20時間の焼鈍を施し
た。
磁束密度一方向性珪素鋼板のフォルステライト皮膜を、
#150のエメリーペーパーで除去した後、アルミナパウ
ダーをメチルアルコール中で撹拌したものを塗布して積
層した。この材料に水素ガス30%+一酸化炭素30%+窒
素ガス40%の雰囲気中、1100℃×20時間の焼鈍を施し
た。
その後、燐酸系張力付与皮膜溶液を塗布して830×3分
間の焼付け処理を施した。得られた製品の鉄損値を、第
2表に示す。
間の焼付け処理を施した。得られた製品の鉄損値を、第
2表に示す。
本発明によるときは、従来法に比し鉄損特性が極めて向
上している(鉄損値が低くなっている)ことが分る。
上している(鉄損値が低くなっている)ことが分る。
実施例3 重量で、Si:3.3%を含む板厚:0.30mmの仕上焼鈍後の一
方向性珪素鋼板のフォルステライト皮膜を、硫酸と弗酸
の混合溶液中に浸漬して除去した後、水洗、乾燥し、マ
グネシアパウダーをエチルアルコール中で撹拌したもの
を塗布して積層した。
方向性珪素鋼板のフォルステライト皮膜を、硫酸と弗酸
の混合溶液中に浸漬して除去した後、水洗、乾燥し、マ
グネシアパウダーをエチルアルコール中で撹拌したもの
を塗布して積層した。
この材料を、1000℃×30時間、水素ガス40%+一酸化炭
素ガス35%+アルゴンガス25%の雰囲気中で焼鈍した。
次いで、燐酸系張力付与皮膜溶液を塗布し、840℃×4
分間の焼付け処理を施した。得られた製品の鉄損値を第
3表に示す。
素ガス35%+アルゴンガス25%の雰囲気中で焼鈍した。
次いで、燐酸系張力付与皮膜溶液を塗布し、840℃×4
分間の焼付け処理を施した。得られた製品の鉄損値を第
3表に示す。
本発明によるときは、従来法に比し鉄損特性が格段に向
上している(鉄損値が低くなっている)ことが分る。
上している(鉄損値が低くなっている)ことが分る。
本発明は、仕上焼鈍後の珪素鋼板のフォルステライト皮
膜を除去した後、体積率で50%以上の(水素ガス+一酸
化炭素ガス)を含む雰囲気中で、1000℃以上の温度域で
熱処理を施すことによって材料表面を鏡面化し、張力皮
膜を形成することにより製品の鉄損を著しく低下させる
方法である。本発明によるときは、従来の鏡面化技術に
よる場合に比し、安価かつ高い生産性下に、方向性珪素
鋼板の鉄損を大きく低下せしめ得、その工業的な効果は
甚大である。
膜を除去した後、体積率で50%以上の(水素ガス+一酸
化炭素ガス)を含む雰囲気中で、1000℃以上の温度域で
熱処理を施すことによって材料表面を鏡面化し、張力皮
膜を形成することにより製品の鉄損を著しく低下させる
方法である。本発明によるときは、従来の鏡面化技術に
よる場合に比し、安価かつ高い生産性下に、方向性珪素
鋼板の鉄損を大きく低下せしめ得、その工業的な効果は
甚大である。
第1図は、仕上焼鈍後の方向性珪素鋼板の表面を鏡面化
するに際し、鏡面となる熱処理温度・時間関係領域を、
水素ガス+一酸化炭素ガスの体積含有率をパラメータと
して示す図である。
するに際し、鏡面となる熱処理温度・時間関係領域を、
水素ガス+一酸化炭素ガスの体積含有率をパラメータと
して示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】仕上焼鈍された後の一方向性珪素鋼板の表
面酸化物層を除去して地鉄面を露出させた後、(水素+
一酸化炭素)を体積率で50%以上含む混合ガス雰囲気中
1000℃以上の温度域で鋼板を焼鈍して表面を鏡面下し次
いで、張力皮膜を表面に形成することを特徴とする低鉄
損一方向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項2】仕上焼鈍された後の一方向性珪素鋼板の表
面酸化物層を除去して地鉄面を露出させる手段が、化学
研磨或は機械研磨である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】仕上焼鈍された後の一方向性珪素鋼板の表
面酸化物層を除去して地鉄面を露出させた後、鋼板の層
間にアルミナ、マグネシア、(アルミナ+マグネシア)
パウダー、フォルステライト皮膜付の珪素鋼板をスペー
サとして介挿し、(水素+一酸化炭素)を体積率で50%
以上含む混合ガス雰囲気中1000℃以上の温度域で鋼板を
焼鈍して表面を鏡面化し次いで、張力皮膜を表面に形成
することを特徴とする低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方
法。 - 【請求項4】仕上焼鈍された後の一方向性珪素鋼板の表
面酸化物層を除去して地鉄面を露出させる手段が、化学
研磨或は機械研磨である請求項3記載の方法。 - 【請求項5】前記鋼板がストリップである請求項3又は
4記載の方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2250087A JPH0730410B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法 |
US07/732,076 US5129965A (en) | 1990-07-20 | 1991-07-18 | Method of producing grain oriented silicon steel sheets each having a low watt loss and a mirror surface |
EP91112107A EP0467384B1 (en) | 1990-07-20 | 1991-07-19 | Method of producing grain oriented silicon steel sheets each having a low watt loss |
DE69128216T DE69128216T2 (de) | 1990-07-20 | 1991-07-19 | Verfahren zum Herstellen kornorientierter Elektrobleche mit niedrigen Wattverlusten |
KR1019910012450A KR940002683B1 (ko) | 1990-07-20 | 1991-07-20 | 각각 저철손을 가지고 있는 방향성 규소강판의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2250087A JPH0730410B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04131326A JPH04131326A (ja) | 1992-05-06 |
JPH0730410B2 true JPH0730410B2 (ja) | 1995-04-05 |
Family
ID=17202617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2250087A Expired - Fee Related JPH0730410B2 (ja) | 1990-07-20 | 1990-09-21 | 低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0730410B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0565029B1 (en) * | 1992-04-07 | 1999-10-20 | Nippon Steel Corporation | Grain oriented silicon steel sheet having low core loss and method of manufacturing same |
JP6624180B2 (ja) * | 2016-10-18 | 2019-12-25 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
JP2019189942A (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | エア・ウォーター株式会社 | 金属の焼鈍方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6354767A (ja) * | 1986-08-25 | 1988-03-09 | Mitsubishi Electric Corp | バイポ−ラトランジスタとその製造方法 |
JPS63259023A (ja) * | 1987-04-15 | 1988-10-26 | Kawasaki Steel Corp | 鉄損の極めて低い方向性けい素鋼板の製造方法 |
-
1990
- 1990-09-21 JP JP2250087A patent/JPH0730410B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6354767A (ja) * | 1986-08-25 | 1988-03-09 | Mitsubishi Electric Corp | バイポ−ラトランジスタとその製造方法 |
JPS63259023A (ja) * | 1987-04-15 | 1988-10-26 | Kawasaki Steel Corp | 鉄損の極めて低い方向性けい素鋼板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04131326A (ja) | 1992-05-06 |
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