JPH0729335U - キャスターの制動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペダルを踏むことによって車輪の制動を行
え、制動状態の保持解放が簡単な装置を提供する。 【構成】 車輪支持枠１の相対する側部片３，３に車輪
４を転動自在に枢支する。車輪支持枠１の側部片３に車
輪４の上方において車輪４を接離するブレーキシュー６
の一端を回動自在に支持させる。また、ブレーキシュー
６の自由端側の他の一端を前記車輪支持枠１間に、ブレ
ーキシュー６と車輪４から離開方向に回動付勢するコイ
ルスプリング１２を張設する。ブレーキシュー６の上方
には一端を車輪支持枠１より導出したペダル１０の他の
一端を回動自在にして前記側部片３に支持させる。ペダ
ル１２には、前記ブレーキシュー６の回動軌跡上に位置
させてブレーキシュー６方向に突出する規制部片１４を
設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、手押し運搬車などに用いているキャスターの制動装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

キャスターそれ自体に設けずに、キャスターを取付けた本体側に主要部品を装 置しているのが一般である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来例は、本体側に主要部品を装置しているため、本体に主要部品の取付け空 間を必要とし、構造が複雑となり、必然的に高価となる。

【０００４】 本考案は斯様な従来例の欠点に着目して案出したものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

車輪支持枠の相対する側部片に車輪を転動自在に枢支し、車輪支持枠の側部片 に、車輪の上方において車輪を接離するブレーキシューの一端を回動自在に支持 させ、該ブレーキシューの自由端側の他の一端と前記車輪支持枠間に、ブレーキ シューを車輪から離開方向に回動付勢するコイルスプリングを張設すると共に、 ブレーキシューの上方には、一端を車輪支持枠より導出したペダルの他の一端を 回動自在にして前記側部片に支持させ、該ペダルに前記ブレーキシューの回動軌 跡上に位置してブレーキシュー方向に突出する規制部片を設けるようにするので ある。

【０００６】

【第一実施例】

図１および図２は固定キャスターに本考案を適用した第一実施例を示し、図１ は一部欠截正面図、図２は一部欠截側面図である。

【０００７】 図中１は、上部片２と該上部片２に相対して連設した側部片３，３とから成る 車輪支持枠で、車輪支持枠１の前記側部片３，３に車輪４を転動自在に枢支させ て固定キャスターＡａを構成し、固定キャスターＡａは、車輪支持枠１の取付板 兼用の前記上部片２を手押し運搬車の荷台などに取付けて用いるのである。

【０００８】 前記車輪支持枠１の側部片３は車輪４の上方において補強部片５を備え、この 補強部片５部においてブレーキシュー６の一端を回動自在に支持させてある。

【０００９】 ブレーキシュー６は、中央部片７の長手方向に沿う両側に挾持部片８，８を備 え、挾持部片８，８間に前記車輪４を挾入するようにして車輪４の制動を図るも のであって、中央部片７の一端に設けたピン９を前記補強部片５，５にわたして 回動自在に支持させる一方、中央部片７の他の一端と車輪支持枠１、上部片２間 に、ペダル１０の窓孔１１を通じてコイルスプリング１２を張設し、コイルスプ リング１２はブレーキシュー６を車輪４から離開方向に回動付勢するものである 。

【００１０】 ペダル１０は、中間部に前記窓孔１１を形成した主体部片１３の先端を屈曲し て規制部片１４を連設し、規制部片１４の基部にピン１５を取付けて構成し、ブ レーキシュー６の上方において前記車輪支持枠１に回動自在に組付けたものであ る。すなわち、ペダル１０は、規制部片１４をブレーキシュー６の回動軌跡上に 位置するように、かつ、ブレーキシュー６方向に突出するようにして、一端側の 前記ピン１５を補強部片５，５にわたして回動自在に支持させ、他の一端側を車 輪支持枠１の側部片３，３間より導出させたものである。

【００１１】 しかして、ペダル１０を押圧すると、ペダル１０はピン１５を中心に回動し、 ペダル１０に備えた規制部片１４はそれに伴ってブレーキシュー６の中央部片７ に接触し、かつ、コイルスプリング１２の回動付勢に抗してブレーキシュー６を 、ピン９を中心に回動せしめ、回動降下せられたブレーキシュー６は挾持部片８ ，８において車輪４に圧接して、車輪４の転動を規制する。そして、ピン９と規 制部片１４の先端とを結ぶ仮想直線上にコイルスプリング１２の回動付勢力が働 く位置にくるようにペダル１０を押圧してブレーキシュー６を回動させると、ブ レーキシュー６に対するコイルスプリング１２の回動付勢力は働かず、車輪４の 制動状態は保持され、また、ペダル１０を僅かに持ち上げることにより、車輪４ の制動状態は解放される。

【００１２】

【第二実施例】

第二実施例は自在キャスターＡｂに本考案は適用したもので、図３は一部欠截 正面図、図４は要部材の分解斜視図である。

【００１３】 この第二実施例は、ペダル１０のピン１５側の一端上面に支承部片１６を突設 し、該支承部片に連結片１７の一端に設けた第一ピン１８を回動自在に支持させ る一方、連結片１７に他の一端に設けた第二ピン１９を補助ペダル２０に相対設 した部片２１，２１にわたして回動自在に支持させ、補助ペダル２０を、車輪支 持枠１の補強部片５にピン２２において回動自在に支持させ、残余の点を第一実 施例とほぼ同様に構成したものである。

【００１４】 すなわち、第二実施例は、車輪支持枠１を公してペダル１０と補助ペダル２０ を相対向位置に配し、そのいずれも操作することによっても、車輪４の制動を行 えるようにしたものである。

【００１５】 なお、自在キャスターＡｂは、取付基盤２７側にベアリング装置を設け、この ベアリング装置によって車輪支持枠１に取付基盤２７対して自在に回動するよう にしてある。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は前記の通りの構成であるから、ペダルを踏むことによってブレーキュ ーは車輪に圧接して車輪の制動を行うことができ、また、制動状態の保持解放が 簡単な装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一実施例の一部欠截正面図。

【図２】第一実施例の一部欠截側面図。

【図３】第二実施例の一部欠截正面図。

【図４】第二実施例の要部の分解斜視図。

【符号の説明】

１ 車輪支持枠 ３ 側部片 ４ 車輪 ６ ブレーキシュー １０ ペダル １２ コイルスプリング １４ 規制部片 １７ 連結片 ２０ 補助ペダル

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輪支持枠の相対する側部片に車輪を転
   動自在に枢支したキャスターにおいて、車輪支持枠の側
   部片に車輪の上方において車輪を接離するブレーキシュ
   ーの一端を回動自在に支持させ、該ブレーキシューの自
   由端側の他の一端と前記車輪支持枠間に、ブレーキシュ
   ーを車輪から離開方向に回動付勢するコイルスプリング
   を張設すると共に、ブレーキシューの上方には、一端を
   車輪支持枠より導出したペダルの他の一端を回動自在に
   して前記側部片に支持させ、該ペダルに前記ブレーキシ
   ューの回動軌跡上に位置してブレーキシュー方向に突出
   する規制部片を設けた、キャスターの制動装置。
2. 【請求項２】 車輪支持枠の一方側に一端を導出したペ
   ダルの他の一端側に連結片の一端を回動自在に支持さ
   せ、該連結片の他の一端を補助ペダルに回動自在に支持
   させると共に、補助ペダルを前記車輪支持枠の他の一方
   側より導出させた、請求項１記載のキャスターの制動装
   置。