JPH0729095B2 - 写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置 - Google Patents

写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置

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JPH0729095B2
JPH0729095B2 JP61300510A JP30051086A JPH0729095B2 JP H0729095 B2 JPH0729095 B2 JP H0729095B2 JP 61300510 A JP61300510 A JP 61300510A JP 30051086 A JP30051086 A JP 30051086A JP H0729095 B2 JPH0729095 B2 JP H0729095B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置に関する
ものであり、特に自動現像機による写真感光材料の現像
処理に伴い発生する写真処理廃液を業者の回収によらず
自動現像機内もしくはその近傍にて処理するのに適した
写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置に関するものである。
[従来の技術] 一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の写真処理は、黒白
感光材料の場合には、現像、定着、水洗等、カラー感光
材料の場合には発色現像、漂白定着(又は漂白、定
着)、水洗、安定化等の行程にて行なわれている。
そして、多量の感光材料を処理する写真処理において
は、処理によって消費された成分を補充し一方、処理に
よって処理液中に溶出あるいは蒸発によって濃厚化する
成分(例えば現像液における臭化物イオン、定着液にお
ける銀錯塩等)を除去して処理液成分を一定に保つこと
によって処理液の性能を一定に維持する手段が採られて
おり、上記補充のために補充液が処理液に補充され、上
記写真処理における濃厚化成分の除去のために処理液の
一部が廃棄されている。
近年、現像処理液は水洗水を含めて公害上や経済的理由
から補充の量を大幅に減少させたシステムに変わりつつ
あるが、写真処理廃液は自動現像機の処理槽から廃液管
によって導かれ、水洗水の廃液や自動現像機の冷却水等
で稀釈されて下水道等に廃棄されている。
しかしながら、近年、公害規制の強化により、水洗水や
冷却水の下水道や河川への廃棄は可能であるが、これら
以外の写真処理液[例えば、現像液、定着液、発色現像
液、漂白定着液(又は漂白液、定着液)、安定液等]の
廃棄は、実質的に不可能となっている。写真処理廃液の
公害負荷を低減させる公害処理方法としては、例えば、
活性汚泥法(特公昭51−7952号、同51−12943号等)、
蒸発法(特開昭49−89437号、特公昭56−33996号等)、
電解酸化法(特開昭48−84462号、同49−119457号、同4
9−119458号、特公昭53−43478号等)、イオン交換法
(特公昭51−37704号、同53−43271号、特開昭53−383
号等)、逆浸透法(特開昭50−22463号等)、化学的処
理法(特開昭49−64257号、同53−12152号、同49−5883
3号、同53−63763号、特公昭57−37395号、同57−37396
号等)等が知られているが未だ十分ではない。従って、
一般には廃液回収業者によって回収され、二次および三
次処理され無害化されているが、回収費の高騰により廃
液引き取り価格は年々高くなるばかりでなく、ミニラボ
等では回収効率は悪いため、なかなか回収に来てもらう
ことができず、廃液が店に充満する等の問題を生じてい
る。
一方、これらの問題を解決するために写真処理廃液の処
理をミニラボ等でも容易に行えることを目的として、写
真処理廃液を加熱して水分を蒸発乾固ないし固化するこ
とが研究されており、例えば、実開昭60−70841号等に
示されている。発明者等の研究では写真処理廃液を蒸発
処理した場合、亜硫酸ガス、硫化水素、アンモニアガス
等の有害ないし極めて悪臭性のガスが発生する。これは
写真処理液の定着液や漂白定着液としてよく用いられる
チオ硫酸アンモニウムや亜硫酸塩(アンモニウム塩、ナ
トリウム塩又はカリウム塩)が高温のため分解すること
によって発生することがわかった。更に蒸発処理時には
写真処理廃液中の水分等が蒸気となって気体化すること
により体積が膨張し、蒸発釜中の圧力が増大する。この
ためこの圧力によって蒸発処理装置から前記有害ないし
悪臭性のガスが装置外部へもれ出してしまい、作業環境
上極めて好ましくないことが起る。
そこで、これらを解決するために実開昭60−70841号に
は蒸発処理装置の排気管部に活性炭等の排ガス処理部を
設ける方法が開示されている。しかし、この方法は写真
処理廃液中の多量の水分による水蒸気で排ガス処理部で
結露又は凝結し、ガス吸収処理剤を水分が覆い、ガス吸
収能力を瞬時に失わせてしまう重大な欠点を有してお
り、未だ実用には供し得ないものであった。
これらの問題点を解決するために、本出願人等は写真処
理廃液を蒸発処理するに際し、蒸発によって生じる蒸気
を凝結させる熱交換手段を設け、さらに凝結によって生
じる凝結水を処理するとともに非凝結成分についても処
理して外部へ放出する写真処理廃液の処理方法及び装置
について先に提案した。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記提案によれば、次のような問題点が
あることを見い出した。すなわち、蒸発処理によって生
じる蒸気は熱交換手段で凝結されるが、蒸発処理時には
蒸発釜中の圧力が増大するため、蒸気が熱交換手段へ効
率良く導かれないまま装置外部へ漏れ出してしまい、こ
の中には硫化水素等の特に悪臭で有害なガスも含まれて
いるので社会環境上、労働環境上好ましくない。さらに
熱交換手段を通過した非凝結成分については活性炭等に
より処理した後外部へ放出するわけであるが、中でも悪
臭性のガスなど充分除去することが困難であり、又活性
炭も直ちに能力を失ってしまうためそのまま外部へ放出
されてしまう危険性が高い。さらに、写真処理廃液を加
熱して蒸発濃縮して処理する場合には、チオ硫酸塩やチ
オ硫酸アンモニウムが含有される写真処理廃液の蒸発に
よって、アンモニアガス、亜硫酸ガス等が発生すると、
例えば自動現像機を事務所等の室内に配置される場合に
は写真処理廃液を処理し発生する臭気ガスが問題とな
る。このため、写真処理廃液を業者の回収によらず自動
現像機内もしくはその近傍にて臭気ガスを発生すること
なく処理するものが要望されている。
この発明は上記従来の問題点に鑑みなされたものであ
り、この発明の第1の目的は写真処理廃液の蒸発処理に
よって発生する有害ないし悪臭成分を減少させることが
できる写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置を提供すること
である。また、この発明の第2の目的は蒸発によって濃
縮乾固する残渣の濃縮度が著しく大きく、廃棄物(スラ
ッヂ)の水分が少く取扱い容易な写真処理廃液の蒸発濃
縮処理装置を提供することである。また、この発明の第
3の目的は、写真処理廃液の蒸発濃縮によって生じる蒸
気の液化により生じる凝結水を回収し回収が容易である
写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置を提供することであ
る。また、この発明の第4の目的は、微量の有毒ガスが
凝結水より発生しても外部へもれることを防止する写真
処理廃液の蒸発濃縮処理装置を提供することである。こ
の発明の第5の目的は、写真処理廃液の蒸発濃縮処理を
安定かつ連続して行うことができる写真処理廃液の蒸発
濃縮処理装置を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上記の課題を解決するために、この発明の写真処理廃液
の蒸発濃縮処理装置は、写真処理廃液を蒸発濃縮する蒸
発釜と、前記写真処理廃液を30℃〜100℃にする加熱手
段と、この加熱手段によって生じる蒸気が凝結すること
により得られた凝結水を一旦貯留する凝結水補助貯槽
と、前記蒸発釜内を1mmHg〜610mmHgにするエジェクター
と、前記凝結水補助貯槽に貯留された前記凝結水を前記
エジェクターに送り込む循環パイプとを有することを特
徴としている。
また、この発明は、前記蒸発釜の写真処理廃液の液面レ
ベルを検出する検出手段と、この検出手段の検出情報に
従って前記蒸発釜に前記写真処理廃液を供給する供給手
段とを有することが好ましい。
さらに、この発明は、前記凝縮水補助貯槽に貯留された
前記凝結水の水位調節手段を有することが好ましい。
この発明の効果は、写真処理廃液中に存在するチオ硫酸
アンモニウム及び亜硫酸アンモニウムあるいはそれぞれ
のナトリウム塩、カリウム塩を加熱、蒸発することに起
因して生じるアンモニアガス、亜硫酸ガス、硫化水素等
を防止しながら濃縮し、これら化合物を濃縮液、スラッ
シュないしは沈殿することを可能ならしめる蒸発処理に
よって得られるものである。
即ち、この発明は写真処理廃液を加熱した場合に蒸発す
る吸蒸気と共に蒸発するアンモニアガス、亜硫酸ガスの
発生量が、減圧条件下で行なうと、大幅に低下し濃縮過
程で発生が始まる硫化水素ガスの発生時期を遅らせると
いう非常に好ましい発見に基づくものである。故に、こ
の発明は写真処理液廃液がアンモニアガス、亜硫酸ガス
及び硫化水素ガスの発生源となるチオ硫酸塩を含有する
場合にその効果が大きく、特にチオ硫酸アンモニウムを
含有する場合に極めて優れた効果を発揮する。
この発明は減圧することで、蒸発釜中の写真処理廃液の
温度は100℃以下に低下する。このため、加熱エネルギ
ーが低くて済むばかりでなく、従来の蒸発方式に比較し
て蒸発濃縮物中に発生するタールが少なく、蒸発釜の壁
への付着物も低減する。この発明の効果を得るための減
圧は好ましくは610mmHg以下にすることであり、さらに
好ましくは520mmHg以下にすることであり、特に好まし
くは230mmHg以下にすることである。また、減圧の下限
は特にないが、減圧状態を作るときの装置のコストより
1mmHg以上が好ましく、10mmHg以上であることが簡易な
装置で済み好ましい。
写真処理廃液の温度は廃液の種類、減圧状態等によって
異なり、いちがいには決められないが、一般的には30℃
〜100℃がよく、エネルギーコスト、廃液の処理スピー
ド等を考慮すると40℃〜80℃が好ましく、より好ましく
は50℃〜70℃である。
さらに、この発明はエジェクターを用いて減圧され、エ
ジェクター中に送り込まれる水は、水道の蛇口から直接
導いても良いが、溜め水をポンプによって循環させるこ
とが配管を省略でき好ましい。さらに、好ましい実施態
様としては蒸結水をポンプによって循環させ、エジェク
ター中に送り込む方式がある。
また、エジェクターと蒸発釜とを直結させることによ
り、直接蒸発釜中を減圧させてもよいが、蒸発によって
生じる蒸気を導くための蒸気排出管に設けられることが
好ましい。さらに、蒸発によって生じる蒸気を蒸気排出
管によって凝結させる熱交換手段に導き、凝結によって
生じる凝結水を凝結水排出管によって凝結水貯槽に導く
ような構成とし、エジェクターを凝結水排出管ないしは
凝結水貯槽に設けることによって減圧させても良い。さ
らに1つの好ましい実施態様として、凝結水をポンプに
よって循環させ、エジェクター中に送り込む方式の場
合、蒸気排出管とエジェクターを直結し、凝結水中に蒸
気を導くことにより蒸気を冷却する方式が挙げられる。
この場合、凝結水の貯溜や、凝結水を循環させる循環パ
イプに放熱板を設けることにより凝結水を冷却したり、
冷却水を使用したり、冷凍機を使用して、直接ないしは
冷却水を介して凝結水を冷却したり、シャワー状に凝結
水を落下させることにより放熱させる等、凝結水を冷却
させるための種々の手段を取り得ることができる。
凝結水をポンプによって循環させエジェクターに送り込
む別の好ましい実施態様としては、蒸気を凝縮器によっ
て凝縮した後、凝結水排出管を介して凝結水及び蒸気の
一部をエジェクターに導く方式がある。
このように、エジェクターを使うことによって、配管が
省略でき、さらに常に蒸発釜内の蒸気を蒸気配管及び凝
結水補助貯槽へ吸引することができ、この作用のため、
蒸発釜内の蒸気の滞留を防ぎ蒸発促進を促することがで
き、また単なる循環しない水流ポンプ等に比べ、少資源
の減圧でき、低コストで、ガスが水流の中に溶解し、空
気中に放出せず、臭気を大幅に抑えられる。
この発明に係る処理装置は蒸気濃縮によって生じる蒸気
を液化する液化手段を有し、かつこの液化した凝結水を
回収する回収手段を有する。さらに好ましくは蒸発及び
/又は蒸気を液化する凝結水を冷却する手段を有するこ
とである。また、蒸発濃縮によって得られる濃縮物を回
収する手段を有することも好ましい。
この発明においては、蒸発量に応じた写真処理廃液が供
給されることが望ましく、具体的には蒸発凝結水の量を
検出したり、蒸発釜中の液量の変動を検出すればよい。
この液量を検出するための手段としては、液の重量、液
面レベル等を検知する手段があるが、液面レベルを検出
する手段中でも蒸発釜中の液面レベルを検出する検出手
段が特に好ましい。
この発明の加熱手段は写真処理廃液を溜める蒸発釜の外
部に配置される加熱手段又は、蒸発釜中の溜められた写
真処理廃液中に浸漬される加熱手段である。外部に配置
される加熱手段としては、例えば遠赤外線ヒーター、熱
風型ヒーター、石英管ヒーター、パイプヒーター、セラ
ミックヒーター、プレートヒーター等が挙げられるが、
特に蒸発効率の点からは蒸発釜内部で、かつ廃液中を直
接加熱する直接加熱方式が好ましく、この場合のヒータ
ーも写真処理廃液によって表面が侵されない材質(例え
ば、SUS316、ステンレス鋼、チタン鋼、ハステロイC、
石英管、ガラス等)によってカバーされたヒーターであ
ることが好ましい。これらの加熱手段は過熱防止温度コ
ントローラーによってからだき防止の手段が施されてい
ることが好ましい。
この発明においては、好ましい実施態様として蒸発釜内
にバックを設け、濃縮液スラッジないしは沈殿をバック
と共に取り出し廃棄したり、蒸発室下部にバッグやネジ
込み式やワンタッチ装着のポリエチレン瓶を配し、濃縮
液、スラッジないしは沈殿を取り出し、廃棄することが
できる。これらのバッグや瓶は20℃〜90℃程度の温度に
も耐える有機性樹脂が好ましく、6−5ナイロン系、6,
6−ナイロン系、ポリアミド系、塩化ビニール系、ポリ
エチレン系が用いられる。
この発明は、凝結水をガス処理カラムに通し、外気と連
通させ、これにより例え微量の有害ガスが凝結水より発
生しても外部へもれることが防止できる。これはガス処
理カラムにより、外部から外気を導入されることによっ
て可能ならしめられ、このガス処理カラム内には例えば
活性炭、ゼオライト等の吸着剤又は脱臭剤を用いてもよ
い。
また、この発明は加熱エネルギーコストを低下させるた
め、第4図に示すように蒸発釜を多数使用し、凝結水を
別の釜の熱源として使用することが好ましい。この手段
は加熱エネルギーの大部分を占める蒸発潜熱を利用する
もので、加熱エネルギーコストを大幅に低減でき非常に
好ましい。さらに、この発明は加熱エネルギーコストを
低下させるため、第3図に示すように、熱媒体としてフ
レオンガス等を使用してクーラー、冷蔵庫と同様の原理
で凝結水の熱を奪い冷却し、その熱を蒸発釜に与える方
式を行なうことが好ましい。この場合、この発明の処理
装置からの発熱が非常に少なくなり、従来では発熱のた
め設置できなかった設置場所が密閉されているような部
屋でも設置可能となる。
ところで、写真処理廃液を蒸発処理する際に発生するわ
ずかの有害ガスが凝結水中に溶解することもあり、場合
によっては公害負荷の大きい成分が混入する場合もあ
る。例えば前記したように亜硫酸ガス、アンモニアや硫
化水素ガスや、さらには水との共沸でガス化したエチレ
ングリコール、酢酸、ジエチレングリコール、ベンジル
アルコール等の有機溶媒や有機酸等が凝結水中に流出し
てくる場合がある。
このため、凝結水はBOD及びCOD等の公害負荷値が大きく
このまま外部の下水道や河川に放流することが不可能の
ケースが起こることも考えられる。このため本発明にお
いては凝結水中に酸化剤やpH調整剤の投入、あるいは必
要に応じて、蒸発した蒸気の凝縮部の後段に配置したろ
過手段(とりわけ活性炭入りのろ過手段)が用いられ
る。
この発明においては、例えば有害ガスを分解する目的で
オゾンをろ過手段内、又はその前段に供給することがで
きる。また、別の手段として白金やパラジウム合金によ
る触媒焼却も用いられ、特にアンモニアガスに有効であ
る。また、例えば第3図に示すように、空気送りポンプ
とガスパージャーを用いることにより、凝結水をエアレ
ーションする蒸留水の還元成分を酸化することができ
る。
この発明の処理装置において、写真処理廃液がチオ硫酸
塩、亜硫酸塩、アンモニウム塩を多量に含有する場合に
有効であり、特には有機酸第2鉄錯塩及びチオ硫酸塩を
含有する場合極めて有効である。
この発明の好ましい適用例としては自動現像機による写
真感光材料の現像処理に伴い発生する写真処理廃液を自
動現像機内もしくはその近傍にて処理を行うのに適して
いる。ここで自動現像機、蒸発濃縮処理装置及び写真処
理廃液について説明する。
自動現像機及び蒸発濃縮処理装置 第1図において自動現像機は符号100で示され、蒸発濃
縮処理装置は符号1で示される。図示の自動現像機100
はロール上の写真感光材料Fを、発色現像槽CD、漂白定
着槽BF、安定化処理槽SDに連続的に案内して写真処理
し、乾燥D後、巻き取る方式のものである。101は補充
液タンクであり、センサー102により写真感光材料Fの
写真処理量を検知し、その検出情報に従い制御装置103
により各処理槽に補充液の補充が行われる。
各写真処理槽に対し補充液の補充が行われるとオーバー
フロー廃液として処理槽から排出され、ストックタンク
104に集められる。オーバーフローした写真処理廃液を
ストックタンク104に移す手段としては、案内管を通し
て自然落下させるのが簡易の方法である。ポンプ等より
強制移送する場合もあり得る。
蒸発濃縮処理装置1は写真処理廃液を溜める蒸発釜2、
加熱手段3、写真処理廃液の蒸発濃縮が進むにつれて発
生する沈殿4を排出する排出手段5、蒸気の冷却手段6
及び減圧手段7等から構成されている。この排出手段5
から排出される沈殿4は沈殿貯溜容器8に溜められ、ま
た減圧手段7で減圧された凝結水は凝結水貯槽9に溜め
られる。この凝結水貯槽9には例えばフィルター、吸着
剤等によるガス吸着手段10を付加することができる。
加熱手段3としては電気、ガス、太陽熱等の実効性のあ
る熱源を1つ或いは2以上を組み合わせて利用して写真
処理廃液を加熱し、写真処理廃液を蒸発させて濃縮させ
るものを包含し、加熱方法は蒸発釜2に写真処理廃液を
溜めて全体を加熱するものから、この出願人が昭和61年
11月18日出願した特許願に添付された明細書に記載され
るものが用いられる。また加熱手段3の位置は溜められ
た写真処理廃液の上方、内部或いは蒸発釜2の外部等任
意である。
排出手段5としては回転スクリューポンプを利用した公
知の排出装置や蒸発釜2の底部からバルブを介して写真
処理廃液の濃縮液を吸液性樹脂、固化剤の1又は2以上
を有する容器中に自然落下させ、固形化させるもの等様
々に設計することができる。
ストックタンク104内の写真処理廃液の量並びに温度は
センサー105により検出され、その情報は制御装置103に
記憶され、ストックタンク104内の写真処理廃液が満杯
状態にあることが検出されると、新たに写真処理廃液が
排出されないように補充液の補充が禁止されるか、或い
はポンプ106を駆動してストックタンク104から写真処理
廃液を蒸発釜2に供給する。誤動作を防止するにはスト
ックタンク104の容量に余裕を持たせたり、或いは複数
のストックタンクないし予備タンクを配備しておくのが
好ましい。また、写真処理液を一括処理せず、写真処理
廃液の種別に従って別々に処理する方式のものにおいて
はストックタンク104毎に液量温度等の検出が行なわれ
る。
なお、ストックタンク104内の写真処理廃液の温度検出
は、後記する蒸発濃縮処理装置1の作動制御、特に加熱
温度の制御のための写真処理廃液の情報として重要であ
る。
ストックタンク104から蒸発濃縮処理装置1への写真処
理廃液の供給は、定量ずつ1度に供給する方式と、定量
ずつないし可変量を連続的に供給する方式とがある。前
者の場合、センサー105によりストックタンク104内の写
真処理廃液の減少量及び又はセンサー11による蒸発釜2
内の写真処理廃液の検出情報に従ってストックタンク10
4から蒸発濃縮処理装置1への供給を制御する。なお、
この場合ストックタンク104から蒸発濃縮処理装置1へ
の廃液供給管に設けられた流量計による検出情報に従っ
て制御するようにしてもよい。
定量ずつないし可変量を連続的に供給する方式の場合、
供給する写真処理廃液の温度、蒸発濃縮処理装置1の加
熱手段3ないし蒸発釜2の温度に従い供給する写真処理
廃液の量を調整する。また供給する写真処理廃液量を常
に一定とし、蒸発濃縮処理装置1内の写真処理廃液量を
センサー11によって検出し、その量により加熱手段3、
例えばヒーターによる加熱温度を上昇ないし下降すべく
制御するか、または加熱時間を増減制御するようにして
もよい。
蒸発濃縮処理装置1の制御は供給する写真処理廃液の量
と処理された写真処理廃液の量の差、或いは残留してい
る写真処理廃液の量ないし処理され濃縮された写真処理
廃液の量に従って行なわれる。
なお、写真処理廃液を一定量ずつ1度に蒸発濃縮処理装
置1に供給する方式ものにおいては、供給される写真処
理廃液の温度と加熱手段3ないし蒸発釜2の温度とが検
出されていれば処理時間を制御することにより蒸発濃縮
処理装置1の作動を制御することができる。
また、以上のごとく多様な事項によって写真処理廃液の
供給、処理(蒸発、濃縮)、排出が制御されるが、これ
に対応して時間、粘度、圧力、液面レベル、濃度、電気
抵抗、重量等を検出様々なセンサー11等が用いられ、か
つセンサー11等の取付け位置も多様である。
写真処理廃液 この発明によ処理を行うことができる写真処理廃液は、
その代表例として、写真材料がカラー用である場合の写
真処理液を用いてハロゲン化銀カラー写真材料を処理す
る際に出る廃液があげられるが、本発明により処理を行
うことができる写真処理廃液はこれに限定されるもので
はなく、他の写真処理廃液を用いてハロゲン化銀カラー
写真材料を処理する際に出る廃液が包含される。
[実施例] 第2図はこの発明をさらに具体的に示す実施例の概略図
である。第2図において、蒸発濃縮処理装置には、写真
処理廃液を蒸発濃縮する蒸発釜2が設けられ、蒸発釜2
の内部には写真処理廃液を30℃〜100℃にする加熱手段
3が設けられている。加熱手段3の上方には、蒸発釜2
の写真処理廃液の液面レベルを検出する検出手段を構成
する上限液面レベルセンサ12と下限液面レベルセンサ13
が設けられ、検出情報を制御装置103に入力する。ま
た、蒸発釜2の上部には電磁弁14を有する廃液供給管15
が設けられ、制御装置103は上限液面レベルセンサ12と
下限液面レベルセンサ13による検出情報に従って電磁弁
14を制御し、電磁弁14の作動によって廃液貯槽16から写
真処理廃液が蒸発釜2に供給され、これらで蒸発釜2に
写真処理廃液を供給する供給手段が構成され、蒸発釜2
のからたきを防止している。廃液貯槽16には、写真処理
廃液の残量を検出する液面レベルセンサ17が設けられ、
液量情報を制御装置103に入力し、廃液貯槽16の写真処
理廃液の残量が所定以下になると、電磁弁14の作動を停
止して蒸発釜2へ写真処理廃液を供給することを停止す
る。
また、蒸発釜2の上部には減圧解除のための電磁弁18が
設けられ、さらに蒸発釜2の上部には蒸気排出管19が接
続され、この蒸気排出管19に凝縮器20が設けられ、冷凍
機21によって冷却された水が循環するようになってい
る。凝縮器20からは凝結水導入管22によって、凝結水が
蒸気の一部と共に蒸発釜2内を1mmHg〜610mmHgにするエ
ジェクター23に導入され、その後凝結水補助貯槽24に貯
溜される。この凝結水補助貯槽24の凝結水はポンプ25の
作動で循環パイプ26を介して循環し、凝結水補助貯槽24
に貯留された凝結水をエジェクター23に送り込む。凝結
水補助貯槽24からオーバフローする凝結水は、凝結水貯
槽27に貯溜され、これにより凝結水補助貯槽24に貯留さ
れた凝結水の水位調節手段を構成し、凝結水をエジェク
ターに送り込むことができるとともに漏れのない水位に
調節でき、これにより写真処理廃液の蒸発濃縮処理を安
定かつ連続して行うことができる。
また、蒸発釜2の下部には電磁弁28を有する排出管29が
接続され、この電磁弁28の作動で写真処理廃液の濃縮に
よる沈殿4を沈殿受け槽30に排出するようになってい
る。
この装置を用いて加熱・蒸発処理するプロセスの概略を
説明すると、廃液貯槽16に溜められた写真処理廃液は廃
液供給管15を介して蒸発釜2に上限液面レベルセンサ12
で検出されるまで供給される。蒸発釜2中の写真処理廃
液は加熱手段3によって加熱され蒸発するが、下限液面
レベルセンサ13で検出されるまで液面が低下したところ
で、再び上限液面レベルセンサ12の位置まで廃液が供給
される。蒸発した蒸気は蒸気排出管19を介して凝縮器20
に送られて冷却され、その後凝結水と蒸気とが凝結水導
入管22からエジェクター23に導入され、凝結水補助貯槽
24に一旦貯溜される。この貯溜された凝結水はさらにポ
ンプ25の駆動によって循環パイプ26を介してエジェクタ
ー23に送られ、これにより蒸発釜2中を減圧状態にす
る。
そして、廃液貯槽16中の液面レベルセンサ17によって廃
液がなくなったことが検知され、警告ブザーや警告ラン
プ等の手段によって報知されると同時に加熱手段3が切
れる。また、同時に電磁弁28が開き、これにより沈殿4
が沈殿受け槽30に落下する。
このように、写真処理廃液を減圧下で蒸発濃縮させ、写
真処理廃液の蒸発処理によって発生する有害ないし悪臭
成分を減少させることができ、しかも熱効率が良好で、
蒸発効率が良く、エネルギーコストが軽減され、さらに
蒸発によって濃縮乾固する残渣の濃縮度が著しく大き
く、廃棄物(スラッジ)の水分が少なく取扱い容易にな
る。また、写真処理廃液の蒸発濃縮によって生じる蒸気
を液化し、この蒸気の液化により生じる凝結水を回収す
るから、回収が容易である。
また、減圧手段として、凝結水の循環を利用したエジェ
クター23が用いられており、エジェクター23を使うこと
によって、溜め水をポンプによって循環させることで配
管が省略でき、また常に蒸発釜2内の蒸気を蒸気排出管
19及び凝結水補助貯槽24へ吸引することができ、この作
用のため蒸発釜2内の蒸気の滞留を防ぎ蒸発促進を促す
ることができる。また、単なる循環しない水流ポンプに
比べ、少資源の減圧ができ、低コストで、ガスが水流の
中に溶解し、空気中に放出せず、臭気を大幅に抑えるこ
とができる。
第3図から第6図はこの発明の蒸発濃縮処理装置の他の
実施例を示す図である。第3図は蒸発釜2をエジェクタ
ー23で減圧し、写真処理廃液の蒸発濃縮によって生じる
蒸気を凝結水補助貯槽24に導入するものであり、さらに
空気送りポンプ31とガスパージャー32とを備え、凝結水
をエアレーションすることで凝結水の還元成分を酸化す
る。また、凝結水補助貯槽24には安全性の観点から臭気
ガスの排出を防止するガス吸着剤33が備えられ、さらに
コンプレッサー34の駆動で、フレオンガス等を熱媒体と
して循環させ、凝結水の熱を奪い冷却し、その熱を蒸発
釜2側に与えるようにしている。また、蒸発釜2内の写
真処理廃液には薬液供給容器35から薬液が供給される。
第4図は蒸発釜2を多数用意し、この図において左側の
蒸発釜2の底部をヒータ等の加熱手段3で加熱し、この
蒸発釜2の凝結水は次段に配置された蒸発釜2の底部に
エジェクター23を介して導かれて熱源となっている。こ
のように、蒸発潜熱を利用することで、加熱エネルギー
コストを大幅に低減することができる。
第5図は蒸発釜2内に取り付けたバック36に写真処理廃
液がダイヤフラムポンプ37の作動で供給され、この蒸発
釜2内は凝結水貯槽27に設けたエジェクターである真空
ポンプ38の作動で減圧される。蒸発釜2から凝結水貯槽
27に導かれる凝結水は蒸気排出管19の冷却部に配置され
た冷却ファン39で冷却される。
第6図は凝結水補助貯槽25と凝結水貯槽27とポンプ40を
介して連結したもので、ポンプ40の駆動で凝結水補助貯
槽25の凝結水を微小量高圧で凝結水貯槽27に送る。
[実験例] 市販のカラー写真用ペーパーを絵焼き後、次の処理行程
と処理液を使用して連続処理を行った。基準処理工程 (1)発色現像 38℃ 3分 (2)漂白定着 38℃ 1分30秒 (3)安定化処理 25℃〜35℃ 3分 (4)乾燥 75℃〜100℃ 約2分 処理液組成 [発色現像タンク液] ベンジルアルコール 15m エチレングリコール 15m 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 1.3g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 24.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 1.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.4g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.7g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナ
トリウム塩 0.2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.20と
する。
[発色現像補充液] ベンジルアルコール 20m エチレングリコール 20m 亜硫酸カリウム 3.0g 炭酸カリウム 24.0g ヒドロキシアミン硫酸塩 4.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホナミドエチル)アニリン硫酸塩 6.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 2.5g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.5g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.8g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナ
トリウム塩 0.3g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.70と
する。
[漂白定着タンク液] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩
60.0g エチレンジアミンテトラ酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100.0m 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5m 水を加えて全量を1とし、炭酸カリウムまたは氷硫酸で
pH7.1に調整する。
[漂白定着補充液A] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩
260.0g 炭酸カリウム 42.0g 水を加えて全量1とする。
この溶液のpHは酢酸又はアンモニア水を用いて6.7±0.1
とする。
[漂白定着補充液B] チオ硫酸アンモニウム 500.0m (70%溶液)亜硫酸アンモニウム 250.0m (40%溶液)エチレンジアミンテトラ酢酸17.0g 氷酢酸 85.0m 水を加えて全量1とする。
この溶液のpHは酢酸又はアンモニア水を用いて5.3±0.1
である。
[水洗代替安定タンク液及び補充液] エチレングリコール 1.0g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.20g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸(60%
水溶液) 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.0g 水で1とし、50%硫酸でpH7.0とする。
自動現像機に上記の発色現像タンク液、漂白定着タンク
液及び安定タンク液を満たし、前記市販のカラー写真ペ
ーパー試料を処理しながら3分間隔毎に上記した発色現
像補充液と漂白定着補充液A、Bと安定補充液をベロー
ズポンプを通じて補充しながらランニングテストを行っ
た。補充量はカラーペーパー1m2当りそれぞれ発色現像
タンクへの補充量として190ml、漂白定着タンクへの補
充量として漂白定着補充液A,B各々50ml、安定化槽への
補充量として水洗代替安定補充液を250ml補充した。な
お、自動現像機の安定化槽は試料の流れの方向に第1槽
〜第3槽となる安定槽とし、最終槽から補充を行い、最
終槽からのオーバーフロー液をその前段の槽へ流入さ
せ、さらにこのオーバーフロー液をまたその前段の槽に
流入させる多槽向流方式とした。
水洗代替安定液の総補充量が安定タンク容量の3倍とな
るまで連続処理を行った。
上記処理によって得られた3種のオーバーフロー液を混
合した写真処理廃液20を第2図に示す装置を用いて処理
を行った。
エジェクター23のポンプ25の電圧を変え、減圧状態を表
1に示すように変化させた場合について、それぞれ蒸発
濃縮処理を行なった。蒸発釜2中の写真処理廃液の温度
を表1に示し、写真処理廃液が1/2に凝縮された時点の
アンモニアガス濃度を測定し、凝結水を30℃に保った場
合の臭気をかぎ、その結果を表1に示した。さらに、そ
れぞれについて続けて蒸発濃縮を行ない、蒸発釜2中の
濃縮液中のチオ硫酸塩が分解して硫化が起こり、凝結水
中に硫化水素が出始め時の濃縮率を求めた。
臭気テスト(5人) ○:ほとんど臭わない。(5人中4人) △:少し臭う。(5人中3人) ×:臭気がひどい。(5人中5人) 表1から明らかなように、減圧するとアンモニアガスの
発生が減少し、しかもほとんど臭わなくなる結果が得ら
れ、写真処理廃液の蒸発濃縮処理において減圧すること
が好ましく、その結果臭気の発生が抑制される。
[発明の効果] 前記したように、この発明は、写真処理廃液を30℃〜10
0℃にする加熱手段と、この加熱手段によって生じる蒸
気が凝結することにより得られた凝結水を一旦貯留する
凝結水補助貯槽と、蒸発釜内を1mmHg〜610mmHgにするエ
ジェクターと、凝結水補助貯槽に貯留された凝結水をエ
ジェクターに送り込む循環パイプとを有しており、写真
処理廃液を減圧下で蒸発濃縮させるから、写真処理廃液
の蒸発処理によって発生する有害ないし悪臭成分を減少
させることができ、さらに蒸発によって濃縮乾固する残
渣の濃縮度が著しく大きく、廃棄物(スラッジ)の水分
が少なく取扱い容易になる。また、写真処理廃液の蒸発
濃縮によって生じる蒸気を凝結水に液化するから、この
蒸気の液化により生じる凝結水を回収することができ、
回収が容易である。
また、凝結水の循環を利用したエジェクターが用いら
れ、エジェクターを使うことによって、溜め水をポンプ
によって循環させることで配管が省略でき、また常に蒸
発釜内の蒸気を蒸気排出管及び凝結水補助貯槽へ吸引す
ることができ、この作用のため蒸発釜内の蒸気の滞留を
防ぎ蒸発促進を促することができる。また、単なる循環
しない水流ポンプに比べ、少資源の減圧ができ、低コス
トで、ガスが水流の中に溶解し、空気中に放出せず、臭
気を大幅に抑えることができる。
また、この発明は、蒸発釜の写真処理廃液の液面レベル
を検出する検出手段と、この検出手段の検出情報に従っ
て蒸発釜に写真処理廃液を供給する供給手段とを有する
ことで蒸発釜のからたきが防止でき、また凝縮水補助貯
槽に貯留された凝結水の水位調節手段を有することで凝
結水をエジェクターに送り込むことができるとともに漏
れのない水位に調節でき、これにより写真処理廃液の蒸
発濃縮処理を安定かつ連続して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動現像機にこの発明の蒸発濃縮処理装置を備
えた状態を示す概略図、第2図はこの発明のさらに具体
的な実施施例を示す概略図、第3図乃至第6図は他の実
施例を示す概略図である。 図面中符号2は蒸発釜、3は加熱手段、12は上限液面レ
ベルセンサ、13は下限液面レベルセンサ、14は電磁弁、
15は廃液供給管、16は廃液貯槽、103は制御装置、17は
液面レベルセンサ、19は蒸気排出管、20は凝縮器、21は
冷凍機、22は凝結水導入管、23はエジェクター、24は凝
結水補助貯槽、25はポンプ、26は循環パイプである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五嶋 伸隆 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 (72)発明者 高林 直樹 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−79166(JP,A) 特開 昭54−153775(JP,A) 特開 昭52−152660(JP,A) 実開 昭60−70841(JP,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真処理廃液を蒸発濃縮する蒸発釜と、前
    記写真処理廃液を30℃〜100℃にする加熱手段と、この
    加熱手段によって生じる蒸気が凝結することにより得ら
    れた凝結水を一旦貯留する凝結水補助貯槽と、前記蒸発
    釜内を1mmHg〜610mmHgにするエジェクターと、前記凝結
    水補助貯槽に貯留された前記凝結水を前記エジェクター
    に送り込む循環パイプとを有することを特徴とする写真
    処理廃液の蒸発濃縮処理装置。
  2. 【請求項2】前記蒸発釜の写真処理廃液の液面レベルを
    検出する検出手段と、この検出手段の検出情報に従って
    前記蒸発釜に前記写真処理廃液を供給する供給手段とを
    有していることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置。
  3. 【請求項3】前記凝縮水補助貯槽に貯留された前記凝結
    水の水位調節手段を有していることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の写真処理廃液の蒸発
    濃縮処理装置。
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