JPH0790214B2 - 写真処理廃液の処理装置 - Google Patents

写真処理廃液の処理装置

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JPH0790214B2
JPH0790214B2 JP62301363A JP30136387A JPH0790214B2 JP H0790214 B2 JPH0790214 B2 JP H0790214B2 JP 62301363 A JP62301363 A JP 62301363A JP 30136387 A JP30136387 A JP 30136387A JP H0790214 B2 JPH0790214 B2 JP H0790214B2
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waste liquid
liquid
tank
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processing waste
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雅行 榑松
重治 小星
伸隆 五嶋
直樹 高林
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] この発明は、写真用自動現像機による写真感光材料の現
像処理に伴い発生する廃液(以下、写真処理廃液ないし
廃液と略称)を蒸発処理する処理装置に係り、特に、自
動現像機内若しくは自動現像機の近傍に配置して処理す
るのに適した写真処理廃液の処理装置に関する。 [従来の技術] 一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の写真処理は、黒白
感光材料の場合には現像、定着、水洗等、カラー感光材
料の場合には発色現像、漂白定着(又は漂白、定着)、
水洗、安定化等の機能の1つ又は2つ以上を有する処理
液を用いた工程を組合せて行なわれている。 そして、多量の感光材料を処理する写真処理において
は、処理によって消費された成分を補充し一方、処理に
よって処理液中に溶出或いは蒸発によって濃化する成分
(例えば現像液における臭化物イオン、定着液における
銀錯塩のような)を除去して処理液成分を一定に保つこ
とによって処理液の性能を一定に維持する手段が採られ
ており、補充のために補充液が処理液に補充され、写真
処理における濃厚化成分の除去のために処理液の一部が
廃棄されている。 近年、補充液は水洗の補充液である水洗水を含めて公害
上や経済的理由から補充の量を大幅に減少させたシステ
ムに変わりつつあるが、写真処理廃液は自動現像機の処
理槽から廃液管によって導かれ、水洗水の廃液や自動現
像機の冷却水等で稀釈されて下水道等に廃棄されてい
る。 しかしながら、近年の公害規制の強化により、水洗水や
冷却水の下水道や河川への廃棄は可能であるが、これら
以外の写真処理液[例えば、現像液、定着液、発色現像
液、漂白定着液(又は漂白液、定着液)、安定液等]の
廃棄は、実質的に不可能となっている。このため、各写
真処理業者は廃液を専門の廃液処理業者に回収料金を払
って回収してもらったり、公害処理設備を設置したりし
ている。しかしながら、廃液処理業者に委託する方法
は、廃液を貯溜しておくのにかなりのスペースが必要と
なるし、またコスト的にも極めて高価である。さらに、
公害処理設備は初期投資(イニシャルコスト)が極めて
大きく、整備するのにかなり広大な場所を必要とする等
の欠点を有している。従って、一般には廃液回収業者に
よって回収され、二次及び三次処理され無害化されてい
るが、回収費の高騰により廃液引き取り価格は年々高く
なるばかりでなく、ミニラボ等では回収効率は悪いた
め、なかなか回収に来てもらうことができず、廃液が店
に充満する等の問題を生じている。 [発明が解決しようとする課題] これらの問題を解決するために写真処理廃液の処理をミ
ニラボ等でも容易に行えることを目的として、写真処理
廃液を加熱して水分を蒸発乾固ないし固化することが研
究されており、例えば、実開昭60−70841号等に示され
ている。 ところで、写真処理廃液を蒸発処理した場合、亜硫酸ガ
ス、硫化水素、アンモニアガス等の有害ないし極めて悪
臭性のガスが発生する。これは写真処理液廃液に含有さ
れる定着液や漂白定着液としてよく用いられる特有のイ
オウ系化合物、例えばチオ硫酸塩や亜硫酸塩の分解によ
るものである。 このため、臭気成分を除去すべく種々の研究、実験を行
なったところ、加熱手段の加熱で写真処理廃液が蒸発濃
縮されるが、これにより生じる沈殿物が蒸発手段内で、
加熱手段の近傍に長く留まって加熱され続けると、沈殿
物が加熱分解して、硫化水素、アンモニアガス等が発生
する。 従って、発生した臭気ガスの吸収設備や除去設備を設け
ることが考えられるが、コストが高くなる等の不具合が
あり、むしろ沈殿物の加熱分解を抑える方が臭気ガスの
発生を軽減することに有効である。このためには、蒸発
濃縮によって生じる濃縮液から極力早く沈殿物を得るよ
うにし、この沈殿物が過熱されないように蒸発手段から
迅速かつ確実に取り出し、濃縮された沈殿物の過熱分解
を防止することが、硫化水素、アンモニアガス等の臭気
の発生を大幅に抑制することができることを見い出し
た。 この発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであ
り、循環系を備えることで写真処理廃液の蒸発濃縮によ
って生じる濃縮液から沈殿物を得、この沈殿物の蒸発手
段からの排出を迅速かつ確実に行ない、沈殿物の過熱分
解を防止し、さらに悪臭の発生を軽減する写真処理廃液
の処理装置を提供することを目的としている。 [課題を解決するための手段] この発明の前記課題を解決するために、蒸発手段に貯留
された写真処理廃液を、加熱手段で加熱して蒸発濃縮せ
しめる写真処理廃液の処理装置において、前記蒸発手段
に下方に向かって順次断面積が小さくなる取出部を設
け、この取出部から蒸発濃縮で生じる濃縮液を取り出
し、沈殿分離手段を介して再び蒸発手段へ循環させる循
環系を備え、さらに前記蒸発手段の取出部と前記加熱手
段近傍との写真処理廃液の温度差が5℃以上であること
を特徴としている。 従って、写真処理廃液を加熱手段で加熱して蒸発濃縮
し、これによって生じる濃縮液が蒸発手段の下方に向か
って形成された断面積の小さい取出部で冷却され、濃縮
液からの沈殿物の分離が促進される。さらに、こうして
得られた沈殿物は、濃縮液と共に取出部に案内されて円
滑かつ確実に排出される。この濃縮液の取り出しで、沈
殿物が取出部に付着することが軽減され、この沈殿物は
さらに沈殿物分離手段でより一層高濃度の沈殿物に分離
して排出し、残りの液は再び蒸発手段側へ戻して循環さ
せる。 このように蒸発濃縮で生成される濃縮液を冷却するた
め、沈殿物を極力早く得ることができる。また、この沈
殿物は蒸発手段で迅速、かつ確実に取り出し循環系で分
離排出される。従って、臭気ガスの発生源である濃縮さ
れた沈殿物の微分解を防止することができる。 また、この発明では、蒸発手段の取出部を、蒸発手段に
供給される写真処理廃液と熱交換して冷却し、濃縮液か
らの沈殿物の分離がさらに促進される。さらに、蒸発手
段の取出部を冷却するための特別な手段が不要であり、
かつ写真処理廃液が予熱されるため蒸発濃縮の処理効率
が向上する。 さらに、蒸発手段の取出部を強制的に冷却する手段を備
えることが好ましく、例えば冷却ファン等で冷却するこ
とができる。 沈殿物分離手段は例えば、円筒フィルタ、フィルタバッ
グ等のフィルタの孔のサイズが1〜200μmのものを使
用する。 この加熱手段は、ニクロム線であっても良いし、カート
リッジヒータ、石英ヒータ、テフロンヒータ、棒ヒータ
やパネルヒータのように加工成型されたヒーターまたは
マイクロウェーブによる加熱であっても良い。また、写
真処理廃液に導電材料を直接接触させ、この導電材料に
よって写真処理廃液中に電流を流すと共に、加熱するよ
うにしてもよい。 この加熱手段は全体を写真処理廃液中に浸漬するように
配置され、或いは一部を浸漬して配置され、このように
写真処理廃液の蒸発は、蒸発手段による加熱によって生
じるようになすことが、廃液処理効率(処理速度)の向
上を図ることができ好ましく、この加熱温度は120℃〜1
30℃程度が好ましい。 この蒸発手段は、いかなる形態であってもよく、立方
体、円柱、四角柱をはじめとする多角柱、円錐、四角錐
をはじめとする多角錐やこれらのうちのいくつかを組合
せたものであっても良いが、加熱手段近傍と取出部にお
ける写真処理廃液の温度差が大きくなるように縦長であ
ることが好ましく、さらに突沸による吹き出し事故を最
大限少なくするために、蒸発手段中の廃液表面から上の
空間をできるだけ広くした方が好ましい。 蒸発手段の材質は、耐熱性ガラス、チタン、ステンレ
ス、カーボンスチール、耐熱プラスチック等の耐熱性の
材質であればいかなる素材であってもよいが、安全性や
耐腐食性の点からステンレス(好ましくはSUS304やSUS3
16、特に好ましくはSU316)やチタンが好ましい。加熱
手段の設置位置は、蒸発手段の廃液を加熱できる位置で
あれば、いずれの位置であっても良いが、蒸発手段中の
写真処理廃液の上方部を加熱するように加熱手段を設置
し、加熱手段近傍における写真処理廃液と写真処理廃液
の取出部における温度差が5℃以上になるように加熱手
段を配置し、写真処理廃液を循環させることで臭気の発
生を抑えることができる。 次に、この発明による処理を行うことができる写真処理
廃液の代表例については、この出願人が先に出願した特
願昭62−194615号明細書等に記載されるものが用いら
れ、特に、この発明の処理装置においては、チオ硫酸
塩、亜硫酸塩、アンモニウム塩を多量に含有する写真処
理廃液の場合に有効であり、特に有機酸第2鉄錯塩及び
チオ硫酸塩を含有する場合極めて有効である。 この発明の好ましい適用例としては、自動現像機による
写真感光材料の現像処理に伴ない発生する写真処理廃液
を自動現像機内もしくはその近傍にて処理を行なうのに
適している。ここで、自動現像機及び写真処理廃液につ
いて説明する。 自動現像機 第1図において自動現像機は符号100で指示されてお
り、図示のものはロール状の写真感光材料Fを、発色現
像槽CD、漂白定着槽BF、安定化処理槽Sbに連続的に案内
して写真処理し、乾燥D後、巻き取る方式のものであ
る。101は補充液タンクでありセンサ102により写真感光
材料Fの写真処理量を検知し、その検出情報に従い制御
装置103により各処理槽に補充液の補充が行なわれる。 各写真処理槽に対し補充液の補充が行なわれるとオーバ
ーフロー廃液として処理槽から排出され、ストックタン
ク104に集められる。オーバーフローした写真処理廃液
をストックタンク104に移す手段としては、案内管を通
して自然落下させるのが簡易の方法である。ポンプ等よ
り強制移送する場合もあり得る。 また上記した如く、各写真処理槽CD、BF、Sbに写真処理
廃液中の成分に相違が有るが、この発明においては、全
ての写真処理廃液を混合し一括処理することが好まし
い。 [実施例] 第2図はこの発明の写真処理廃液の処理装置を示す概略
構成図である。 図において符号1は蒸発手段としての蒸発釜で、その内
部には上部1aから加熱手段2が設けられ、底部には取出
部1bが設けられている。この蒸発釜1の上部1aと、取出
部1bとの間には循環系70が備えられている。取出部1aの
断面積は取出方向に向かって順次小さくなるようにテー
パ状に形成され、この部分で濃縮液を冷却して沈殿物の
分離を促進し、かつ沈殿物を濃縮液と共に取出部1bで案
内し、循環系70へ円滑かつ確実に排出することができる
ようになっている。 循環系70にはポンプ71と沈殿物分離手段72が備えられ、
ポンプ71の駆動で蒸発釜1の取出部1bから沈殿物と共に
濃縮液が取り出され、沈殿物分離手段72へ供給される。 沈殿物分離手段72はフィルタバッグ72aで構成され、こ
のフィルタバッグ72aは、例えば孔径2mmの網72bを介し
て受容器72cに取付けられ、受容器72cに貯留される分離
された液分は後段に配置されたポンプ71の駆動で蒸発釜
1に戻される。フィルタバッグ72aは沈殿物が溜ると、
弁73を閉じて濃縮液の導入が遮断された状態で交換され
る。 さらに、蒸発釜1の上部1aには液面レベルセンサ4や上
記排出管9が設けられており、この蒸気排出管9は熱交
換器10及び凝縮手段11を通って、溜液導入管12に接続さ
れる。 凝縮手段11では蒸気排出管9に多数の冷却用放熱版13が
設けられ、さらに液面レベルセンサ14が設けられてい
る。凝縮手段11の下部には冷却水導入管15が設けられ、
冷却水循環ポンプ16を介して、多数の小孔が穿設された
シャワーパイプ17に接続している。 凝縮手段11内の空気は冷却用扇風機18によって、処理装
置外へ放出される。溜液導入管12は、溜液タンク19内に
接続するが、溜液導入管12の先端12aは溜液タンク19の
溜液面下に位置しており、バブリング機構20を構成して
いる。さらに、溜液タンク19の上部には、活性炭を収納
する活性炭カートリッジ21が設けられている。溜液タン
ク19にはまた、空気導入管22が設けられ、その先端部は
エアーポンプ23を介して蒸発釜1の廃液中に導入されて
いる。廃液供給タンク24には廃液導入管25が設けられ、
ベローズポンプ26、熱交換器10を介して蒸発釜上部1aに
接続されている。廃液供給タンク24にはさらに液面レベ
ル計27が設けられている。 蒸発釜1の上部1aには案内管28が更に設けられ、プラン
ジャーディスク29を介して廃液供給タンク24に接続さ
れ、この蒸発釜1の上部1aにはまた温度センサ30が設け
られている。次に、この装置を用いて加熱、蒸発処理す
るプロセスの概略を説明する。 自動現像機からのオーバーフロー液約20を廃液供給タ
ンク24に貯溜し、溜液タンク19には活性炭を詰めた活性
炭カートリッジ21、溜液導入管12及び空気導入管22を接
続する。 そして、凝縮手段11内に水を供給した後、スイッチをON
すると、エアーポンプ23が作動し、溜液タンク19内の空
気が空気導入管22を介して蒸発釜1内に導入される。 ついで、空気用扇風機18、冷却水循環ポンプ16の順に作
動し、ため水が冷却水導入管15を通ってシャワーパイプ
17から、凝縮手段11内に納められた蒸気排出管9の放熱
版13上に供給され、再び凝縮手段11の下部にたまるとい
う具合に循環する。 ベローズポンプ26が作動し、廃液供給タンク24内の廃液
が廃液導入管25を通って、熱交換手段10を通過した後、
蒸発釜1内に送られる。蒸発釜1中の廃液量が増加し、
液面レベルセンサ4によって液面が例えば3秒間以上検
知されると、ベローズポンプ26の作動が停止し、同時に
加熱手段2にスイッチが入り、加熱蒸発が開始される。 この加熱蒸発によって写真処理廃液が蒸発濃縮される
が、これによって生成される濃縮液は蒸発釜1の取出部
1bで冷却され、沈殿物の分離が促進される。これらはポ
ンプ71の駆動によって取り出され、沈殿物分離手段72へ
供給され、ここで一層高濃度な沈殿物に分離して排出さ
れる。この残りの液部分は蒸発釜1の上部1aに戻され、
処理中このような循環が行なわれるため、加熱手段2の
近傍や取出部1bに沈殿物が溜ることがない。従って、沈
殿物が過熱分解することが防止され、臭気ガスを大幅に
低下させることができ、濃縮が進行しても硫化水素、イ
オウ系の臭気の発生が軽減する。 この処理によって、蒸発釜1中の廃液の液量が減少し、
液面レベルが低下し、液面レベルセンサ4によって液面
が例えば3秒間以上検知されなくなると、再びベローズ
ポンプ26のスイッチが入り、廃液供給タンク24内の廃液
が蒸発釜1中に供給されるという動作が繰り返される。 蒸発釜1から蒸発した蒸気は蒸気排出管9を通り、この
蒸気が熱交換器10内で廃液と熱交換した後、凝縮手段11
を通過すると、その一部が凝縮されて凝縮液となる。こ
の凝縮液は蒸気中の残りの気体と共に溜液導入管12を通
り、溜液タンク19内に送られ、溜液面下の先端12aから
放出され、凝縮水は溜液タンク19内に貯溜される。この
とき、溜液面下から放出された気体が溜液の中を上昇す
ることでバブリングが行なわれ、このバブリングによっ
て溜液中に溶融する硫化水素等の気体が液外に追い出さ
れ、この気体はエアーポンプ23の作動で、空気導入管22
を介して溜液タンク19から蒸発釜1内に戻される。 そして、廃液供給タンク24内の廃液がなくなったこと
が、液面レベルセンサ27によって検知されると、ベロー
ズポンプ26の作動が停止し、過熱手段2のスイッチがOF
Fとなり、2時間後に冷却水循環ポンプ16、空冷用扇風
機18が停止し、ランプが点灯するとともに、ブザーが鳴
って蒸発濃縮処理が完了したことを知らせるとともに、
エアーポンプ23が停止する。 なお、蒸発濃縮過程中で、凝縮手段11中のため水がなく
なったことが、液面レベルセンサ14によって検知される
と、ランプが点灯するとともにブザーが鳴って、ため水
がなくなったことを知らせる。 また、蒸発濃縮過程中で、何らかの理由で蒸発釜1中の
液面が異常に低下し、空だきによって蒸発釜1中の温度
が120℃に上昇したことを、温度センサ30が検知する
と、ランプが点灯し、警告ブザーが鳴るとともに、加熱
手段2のスイッチがOFFになり以後、前記したような一
連の動作によって蒸発濃縮処理が中断する。 第3図は循環系70に廃液供給タンク24を備え、沈殿物分
離手段72で分離された残りの液分は廃液供給タンク24に
供給され、ここで混合されて蒸発釜1に供給される。 さらに、この実施例では、廃液導入管25が蒸発釜1の取
出部1b、さらに熱交換器10を介して上部1aに接続され
る。従って、ベローズポンプ26の駆動で、蒸発釜1の取
出部1bが蒸発釜1に供給される写真処理廃液と熱交換し
て冷却される。一方、写真処理廃液はこの取出部1bで予
熱され、さらに熱交換器10で予熱されて供給される。 また、沈殿物分離手段72の下部には、支持台5にスラッ
ジ受け6が載置され、このスラッジ受け6の内部にはポ
リプロピレン製バッグ7がOリング8によって固定さ
れ、分離された沈殿物がボールバルブ3の開閉で排出さ
れるようになっている。 第4図乃至第9図は他の実施例を示し、第4図乃至第6
図は蒸発釜1の取出部1bが同様にテーパ状に形成され、
第4図はこの蒸発釜1の取出部1bの最下部から取り出
し、この中間部に戻して取出部1bの濃縮液の循環を早く
させるようにしたものである。第5図は蒸発釜1の取出
部1bの中間部から取り出し、上部1aへ戻して全部の濃縮
液を循環させるようになっている。第6図は蒸発釜1の
取出部1bの中間部から取り出し、最下部から戻し、取り
出しに目詰が生じないようにしている。 第7図乃至第9図は蒸発釜1の取出部1bの形状を変化さ
せたもので、第7図は蒸発釜1の取出部1bのテーパの傾
斜角度を変えたものであり、第8図は蒸発釜1の取出部
1bを外側へ屈曲し、第9図は蒸発釜1の取出部1bを第8
図と反対に内側に屈曲して形成したものである。
【実施例】
MSP処理システムペーパー用自動現像機RP−800(コニカ
株式会社製)を使用し、市販のカラー写真用ペーパー
(コニカ株式会社)を絵焼き後、次の処理工程と処理液
を使用して連続処理を行なった。 基準処理工程 (1)発色現像 40℃ 3分 (2)漂白定着 38℃ 1分30秒 (3)安定化処理 25℃〜35℃ 3分 (4)乾燥 75℃〜100℃ 約2分 処理液組成 [発色現像タンク] エチレングリコール 15ml 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 1.3g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 24.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩 5.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 1.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.4g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.7g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナ
トリウム塩 0.2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.20
とする。 [発色現像補充液] エチレングリコール 20ml 亜硫酸カリウム 3.0g 炭酸カリウム 24.0g ヒドロキシアミン硫酸塩 4.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホナミドエチル)アニリン硫酸塩 7.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 2.5g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.5g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.8g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3.5−ジスルホン酸−二ナ
トリウム塩 0.3g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.70
とする。 [漂白定着タンク液] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩
60.0g エチレンジアミンテトラ酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100. ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1とし、炭酸カリムウまたは氷酢酸
でpH7.1に調整する。 [漂白定着補充液A] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩
260.g 炭酸カリウム 42.0g 水を加えて全量1とする。 この溶液のpHは酢酸又はアンモニア水を用いて6.7±0.1
とする。 [漂白定着補充液B] チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 250.0ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 25.0ml エチレンジアミンテトラ酢酸 17.0g 氷酢酸 85.0ml 水を加えて全量1とする。 この溶液はpHは酢酸又はアンモニア水を用いて5.3±0.1
である。 [水洗代替安定タンク液及び補充液] エチレングリコール 1.0 g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.20g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸(60%
水溶液) 1.0 g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.0 g 水で1とし、50%硫酸でpH7.0とする。 自動現像機に上記の発色現像タンク液、漂白定着タンク
液及び安定タンク液を満たし、前記市販のカラー写真ペ
ーパー試料を処理しながら、上記した発色現像補充液と
漂白定着補充液A、Bと安定補充液をベローズポンプを
通じて補充しながらランニングテストを行なった。補充
量はカラーペーパー1m2当りそれぞれ発色現像タンクへ
の補充量として190ml、漂白定着タンクへの補充量とし
て漂白定着補充液A,B各々50ml、安定化槽への補充量と
し水洗代替安定補充液を250ml補充した。なお、自動現
像機の安定化槽は試料の流れの方向に第1槽〜第3槽と
なる安定槽とし、最終槽から補充を行ない、最終槽から
のオーバーフロー液をその前段の槽へ流入させ、さらに
このオーバーフロー液をまたその前段の槽に流入させる
多槽向流方式とした。 水洗代替安定液の総補充量が安定タンク容量の3倍とな
るまで連続処理を行なった。 また、カラーネガフィルム、GX−100(コニカ株式会社
製)をそれぞれ常法により、露光をした後、ネガフィル
ムプロセッサーNPS−FP34(コニカ株式会社製)を改造
した自動現像機を用い、下記の現像処理条件で連続的に
処理を行なった。 無水洗安定(第2槽)から無水洗安定(第1槽)へは、
カウンターカレント方式(2段向流)とし、漂白定着に
ついても同様に漂白定着(第2槽)から漂白定着(第1
槽)へのカウンターカレント方式とした。 なお、各槽の前槽からの処理液の持込量は0.6ml/dm2
あった。 以下に、タンク液と各補充液の処方を示す。発発色現像
タンク液; 炭酸カリウム 30 g 亜硫酸ナトリウム 2.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(60%
水溶液) 1.0g ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 3.0g 塩化マグネシウム 0.3g 臭化カリウム 1.2g 水酸化ナトリウム 3.4g N−エチレン−N−β−ヒドロキシエチル−3−メチル
−4−アミノアニリン塩酸塩 4.6g 水を加えて1とし、水酸化ナトリムウでpH10.1に調整
した。 発色現像補充液; 炭酸カリウム 40 g 亜硫酸ナトリウム 3.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 臭化カリウム 0.9g 水酸化ナトリウム 3.4g N−エチレン−N−β−ヒドロキシエチル−3−メチル
−4−アミノアニリン塩酸塩 5.6g 水を加えて1とし、水酸化ナトリウムでpH10.1に調整
した。 漂白定着タンク液及び補充液; ジエチレントリアミン五酢酸 第二鉄アンモニウム塩 0.5モル ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 20 g チオ硫酸アンモニウム(70% wt/VO) 250ml 亜硫酸アンモニウム 15 g 2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアゾアゾール
1.0g アンモニア水(28%) 20ml 水で1とし、酢酸とアンモニア水でpH7.6に調整し
た。 無水洗安定タンク液及び補充液; 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン 0.01g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.01g エチレングリコール 2.0 g ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム塩0.03
モル 水で1に仕上げ、アンモニウムと硫酸でpH10.0に調整
する。 安定タンク液及び補充液; ホルマリン(37%水溶液) 3ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7ml 水を加えて1に仕上げる。 発色現像液の槽補充量が発色現像液タンク容量の3倍と
なるまで連続処理を行なった。 前記カラーネガフィルムとカラーペーパーの廃液を1対
1の割合で混合して使用した。
【実験1】 前記廃液を用いて、第2図の写真処理廃液の処理装置で
蒸発釜1の取出部1bが自然冷却される場合と、第3図の
写真処理廃液の処理装置で蒸発釜1の取出部1bが強制冷
却される場合とにより、試験を行なった。 また、この実験の比較例として第10図に示す写真処理廃
液の処理装置で実験を行なった。この比較例の蒸発釜1
の底部は上部1aと断面積が同じに設定されており、下部
1cから直接循環系70へ取り出される。 運転30時間後と、100時間後のH2Sガス発生量を溜液導入
管12の中間で測定した。 この測定結果をー1に示す。 H2Sガスの濃度は低いほうが好ましいので、写真処理廃
液の処理装置で蒸発釜1の取出部1bで濃縮液が冷却され
ると、臭気が軽減されることが分る。 第2図において加熱手段2であるヒーターの位置を調整
しながら取出部1bの下部との温度差を下記のように設定
し、運転120時間後のH2Sガスの発生量を測定した。また
実施条件は本願発明の実験条件と同じである。 上記の結果より加熱部近傍と取出部下部との温度差を5
℃以上にし、しかも本願発明の構成にすることでH2Sガ
スの発生量が著しく抑制されていることがわかる。 [発明の効果] この発明は前記のように、写真処理廃液の処理装置は、
蒸発手段に下方に向かって順次断面積が小さくなる取出
部を設け、この取出部から蒸発濃縮で生じる濃縮液を取
り出し、沈殿分離手段を介して再び蒸発手段へ循環させ
る循環系を備えたから、写真処理廃液を加熱手段で加熱
して蒸発濃縮し、これによって生じる濃縮液が蒸発手段
の断面積の下方に向かって小さい取出部で列され、これ
により濃縮液からの沈殿物の分離が促進される。 また、沈殿物は、濃縮液と共に取出部に案内されて円滑
かつ確実に排出され、この濃縮液の取り出しで、沈殿物
が取出部に付着することが軽減される。従って、蒸発濃
縮で生成された沈殿物が加熱手段の近傍に溜ることがな
く、この結果加熱手段による加熱分解が防止され、臭気
の発生を有効に抑えることができる。 さらに、蒸発手段に下方に向かって順次断面積が小さく
なる取出部を設け、この取出部と加熱手段近傍との写真
処理廃液の温度差を5℃以上とすることで、H2Sガスの
発生量を著しく抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動現像機の概略図、第2図乃至第9図はこの
発明の写真処理廃液の処理装置の実施例を示す概略構成
図、第10図は比較例の写真処理廃液の処理装置の実施例
を示す概略構成図である。 図面中符号1は蒸発釜、1aは上部、1bは取出部、2は加
熱手段、11は凝縮手段、19は溜液タンク、24は廃液供給
タンク、70は循環系、71はポンプ、72は沈殿物分離手段
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高林 直樹 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (56)参考文献 特開 昭50−114042(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸発手段に貯留された写真処理廃液を、加
    熱手段で加熱して蒸発濃縮せしめる写真処理廃液の処理
    装置において、前記蒸発手段に下方に向かって順次断面
    積が小さくなる取出部を設け、この取出部から蒸発濃縮
    で生じる濃縮液を取り出し、沈殿分離手段を介して再び
    蒸発手段へ循環させる循環系を備え、さらに前記蒸発手
    段の取出部と前記加熱手段近傍との写真処理廃液の温度
    差が5℃以上であることを特徴とする写真処理廃液の処
    理装置。
  2. 【請求項2】前記蒸発手段の取出部を強制的に冷却する
    手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の写真処理廃液の処理装置。
  3. 【請求項3】前記蒸発手段の取出部を、前記蒸発手段に
    供給される写真処理廃液と熱交換して冷却するようにな
    したことを特徴とする特許請求の範囲第1または第2項
    記載の写真処理廃液の処理装置。
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