JP2777799B2 - 写真処理廃液の処理方法 - Google Patents

写真処理廃液の処理方法

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JP2777799B2
JP2777799B2 JP63065370A JP6537088A JP2777799B2 JP 2777799 B2 JP2777799 B2 JP 2777799B2 JP 63065370 A JP63065370 A JP 63065370A JP 6537088 A JP6537088 A JP 6537088A JP 2777799 B2 JP2777799 B2 JP 2777799B2
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の属する技術分野] この発明は、写真用自動現像機による写真感光材料の
現像処理に伴い発生する廃液(以下、写真処理廃液ない
し廃液と略称)を蒸発処理する処理方法に関する。 [従来の技術] 一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の写真処理は、黒
白感光材料の場合には現像、定着、水洗等、カラー感光
材料の場合には発色現像、漂白定着(又は漂白、定着)
水洗、安定化等の機能の1つ又は2つ以上を有する処理
液を用いた工程を組合せて行なわれている。 そして、多量の感光材料を処理する写真処理において
は、処理によって消費された成分を補充し一方、処理に
よって処理液中に溶出或いは蒸発によって濃化する成分
(例えば現像液における臭化物イオン、定着液における
銀錯塩のような)を除去して処理液成分を一定に保つこ
とによって処理液の性能を一定に維持する手段が採られ
ており、補充のために補充液が処理液に補充され、写真
処理における濃厚化成分の除去のために処理液の一部が
廃棄されている。 近年、補充液は水洗の補充液である水洗水を含めて公
害上や経済的理由から補充の量を大幅に減少させたシス
テムに変わりつつあるが、写真処理廃液は自動現像機の
処理槽から廃液管によって導かれ、水洗水の廃液や自動
現像機の冷却水等で希釈されて下水道等に廃棄されてい
る。しかしながら、近年の公害規制の強化により、水洗
水や冷却水の下水道や河川への廃棄は可能であるが、こ
れら以外の写真処理液[例えば、現像液、定着液、発色
現像液、漂白定着液(又は漂白液、定着液)、安定液
等]の廃棄は、実質的に不可能となっている。 このため、各写真処理業者は廃液を専門の廃液処理業
者に回収料金を払って回収してもらったり公害処理設備
を設置したりしている。この廃液処理業者に委託する方
法は、廃液を貯溜しておくのにかなりのスペースが必要
となるし、またコスト的にも極めて高価であり、さらに
公害処理設備は初期投資(イニシャルコスト)が極めて
大きく、整備するのにかなり広大な場所を必要とする等
の欠点を有している。 従って、一般には廃液回収業者によって回収され、二
次及び三次処理され無害化されているが、回収費の高騰
により廃液引き取り価格は年々高くなるばかりでなく、
ミニラボ等では回収効率は悪いため、なかなか回収に来
てもらうことができず、廃液が店に充満する等の問題を
生じている。 これらの問題を解決するために写真処理廃液の処理を
ミニラボ等でも容易に行なえることを目的として、写真
処理廃液を加熱して水分を蒸発乾固ないし固化すること
が研究されており、例えば、実開昭60-70841号等に示さ
れている。 [発明が解決しようとする課題] ところで、写真処理廃液を蒸発処理した場合、亜硫酸
ガス、硫化水素、アンモニアガス等の有害ないし極めて
悪臭性のガスが発生する。これは、写真処理廃液に含有
される定着液や漂白定着液としてよく用いられる特有の
イオウ系化合物、例えばチオ硫酸塩や亜硫酸塩の分解に
よるものである。このため、臭気成分を除去すべく種々
の研究、実験を行なったところ、加熱手段の加熱で写真
処理廃液が蒸発濃縮されるが、これにより生じる沈殿物
が蒸発手段内で、加熱手段の近傍に長く留まって加熱さ
れ続けると、沈殿物が過熱分解して、硫化水素、アンモ
ニアガス等が発生することが判明した。 従って、発生した臭気ガスの吸収設備や除去設備を設
けることが考えられるが、コストが高くなる不具合があ
り、臭気ガスの発生を軽減することが重要である。この
ためには、沈殿物を蒸発手段から取り出して、より高濃
度の沈殿物を排出するようにし、濃縮された沈殿物の熱
分解を防止することが、硫化水素、アンモニアガス等の
臭気の発生を大幅に抑制することができることを見い出
した。 この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、写
真処理廃液の蒸発濃縮によって生じる沈殿物の過熱分解
を防止し、悪臭の発生を防止する写真処理廃液の処理方
法を提供することを目的としている。 [課題を解決するための手段] 前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、請求
項1記載の発明は、『蒸発手段に貯留された写真処理廃
液を、加熱手段で加熱して蒸発濃縮せしめる写真処理廃
液の処理方法において、前記蒸発手段中に写真処理廃液
を供給し、この蒸発手段中に貯留される写真処理廃液の
上方部を加熱手段により加熱し、蒸発濃縮で生じる沈殿
物を高濃度沈殿物分離手段により高濃度沈殿物と残液と
に強制的に分離し、この高濃度沈殿物は排出し、一方残
液は再び前記蒸発手段へ循環させ、前記写真処理廃液が
有機酸第2鉄塩及びチオ硫酸塩を含有することを特徴と
する写真処理廃液の処理方法。』である。 この発明の加熱手段は、蒸発手段中の写真処理廃液の
上方部を加熱して蒸発濃縮を行い、この写真処理廃液の
上方部を加熱することで蒸発濃縮によって生じる沈殿物
を加熱することが軽減され、臭気ガスの発生源である濃
縮された沈殿物の熱分解を防止することができる。 また、写真処理廃液を加熱手段で加熱して蒸発濃縮
し、これによって生じる沈殿物は蒸発手段からポンプ等
の作動で強制的に循環系の高濃度沈殿物分離手段側に取
り出される。この高濃度沈殿物分離手段でより一層高濃
度の沈殿物に分離して排出し、残りの液は再び蒸発手段
側へ戻して循環させる。このように蒸発濃縮で生成され
た沈殿物は加熱手段の近傍に留まらないで、蒸発手段か
ら取り出され、循環系で分離排出されるため、沈殿物が
加熱することが軽減され、臭気ガスの発生源である濃縮
された沈殿物の熱分解を防止することができる。 この発明の高濃度沈殿物分離手段は、沈殿物のサイズ
が1〜200μm以上のものは分離するが、好ましくは5
μm以上である。この写真処理廃液の蒸発濃縮によって
発生する沈殿物は、高濃度沈殿物分離手段を介して取り
出すことが好ましく、この高濃度沈殿物分離手段は加圧
ろ過手段及び/又は遠心ろ過手段で構成することが好ま
しい。高濃度沈殿物分離手段はフィルタを用いることが
好ましく、このフィルタは例えば穴のサイズが1〜200
μmのものを使用することが好ましく、この場合には沈
殿物をこのフィルタを介して循環ポンプで強制的に吸引
するようになすことができる。 この場合には、円筒フィルタ、フィルタバッグ等のフ
ィルタを用い、沈殿物が少量になり、しかも沈殿物の粘
性が小さくなるため、フィルタの負担が少なく、多量の
沈殿物を目詰まりなくろ過することができる。また、遠
心ろ過手段を用いると、沈殿物による目詰まりをさらに
軽減させることができ、しかもろ過が一層確実に行なわ
れ、かつ取出時に液だれがなく好ましい。循環系では蒸
発手段で蒸発濃縮され、これによって生成された沈殿物
を蒸発手段の下部から取り出し、上部に戻すようにする
ことが沈殿物の取り出しや循環が容易で好ましい。さら
に、高濃度沈殿物分離手段の後段に、廃液供給タンクを
備え、この廃液供給タンクを介して蒸発手段へ循環させ
るようにすることが好ましい。 この加熱手段は、ニクロム線であっても良いし、カー
トリッジヒータ、石英ヒータ、テフロンヒータ、棒ヒー
タやパネルヒータのように加工成型されたヒータまたは
マイクロウェーブによる加熱であっても良い。また、写
真処理廃液に導電材料を直接接触させ、この導電材料に
よって写真処理廃液中に電流を流すと共に、加熱するよ
うにしてもよく、蒸発濃縮の際に生じる臭気の発生を抑
えることができる。 また、導電材料の組成物を単に抵抗材料として使用
し、写真処理廃液に対して絶縁したヒータとしても好ま
しく、さらにセラミックヒータ等が用いられる。この加
熱手段は全体あるいは一部を写真処理廃液中に浸漬する
ように配置され、このように写真処理廃液の蒸発は、蒸
発手段による加熱によって生じるようになすことが、廃
液処理効率(処理速度)の向上を図ることができ好まし
く、また加熱温度は80℃〜130℃程度が好ましい。 蒸発手段は、いかなる形態であってもよく、立方体、
円柱、四角柱をはじめとする多角柱、円錐、四角錐をは
じめとする多角錐やこれらのうちのいくつかを組合せた
ものであっても良いが、加熱手段近傍と底部における写
真処理廃液の温度差が大きくなるように縦長であること
が好ましく、さらに突沸による吹き出し事故を最大限少
なくするために、蒸発手段中の廃液表面から上の空間を
できるだけ広くした方が好ましい。 蒸発手段の材質は、耐熱性ガラス、チタン、ステンレ
ス、カーボンスチール、耐熱プラスチック等の耐熱性の
材質であればいかなる素材であってもよいが、安全性や
耐腐食性の点からステンレス(好ましくはSUS304やSUS3
16、特に好ましくはSUS316)やチタンが好ましい。蒸発
手段には好ましくは80〜130℃程度に写真処理廃液を加
熱する加熱手段が備えられ、これは廃液の中に設置して
もよいが、蒸発手段の外部に設けて蒸発手段の壁を通じ
て蒸発手段中の廃液を加熱することも好ましい。 この加熱手段の設置位置は、蒸発手段の廃液を加熱で
きる位置であれば、いずれの位置であっても良いが、特
願昭61-288328号に記載されたように、蒸発手段中の写
真処理廃液の上方部を加熱するように加熱手段を設置す
る。 この発明は蒸発した蒸気を冷却凝縮する凝縮手段を有
し、凝縮手段にはあらゆる種類の熱交換手段を採用でき
る。また、凝縮手段が蒸発した蒸気を排出する蒸気排出
管に放熱板(空冷用ファン)を設置した放熱板装置とし
て構成されており、この放熱板上に水を供給する手段を
有していることである。 この場合、水は、シャワー上に放熱板装置の上から放
熱板上に供給されることが好ましい。水は、例えば、水
道水の蛇口から必要に応じてバルブや電磁弁を介して放
熱板上に供給されてもよく、この場合水を供給する手段
とは、水道の蛇口、水の供給管等を示すが、好ましくは
溜め水で、種々の定量ポンプや非定量ポンプを介して放
熱板上に供給されることが好ましく、特に、好ましくは
放熱板装置の下部に設けられた溜め水タンクの水が、ポ
ンプを介して放熱板上にシャワー状に供給されて再び下
部のため水タンクに溜めるという具合に、溜め水が循環
するように構成されていることである。この場合、溜め
水タンクには液面レベルセンサを設置し、液面レベルが
一定以下になった時、信号を発信すれば、溜め水がなく
なったことを知ることができ、再び水を供給するのが良
い。 凝縮手段は蒸発した蒸気を排出する蒸気排出管に放熱
板(空冷用ファン)を設置した放熱板装置として構成さ
れており、この放熱板上に水を供給する手段を有してい
る場合、同時に空冷用の扇風機を有していることが好ま
しいが、特に、この場合、空冷用の扇風機は空気が放熱
板装置を通って、蒸発濃縮処理装置外へ放出されるよう
に設置されていることが、装置内の電装部での凝結を防
ぐことができるため好ましい。蒸発した蒸気を冷却濃縮
することによって得られた凝縮液は、凝縮液を貯溜する
槽(溜液タンク)中に貯溜されるが、この溜液タンクは
この発明の蒸発濃縮装置の内部に設置することがスペー
スを小さくでき好ましく、この場合、溜液タンクは引き
出し可能な架台上に設置されることが作業性を良くする
ため好ましい。 さらに、蒸発手段、加熱手段及び凝縮手段の構成は、
この出願人が先に出願した特願昭62-69435号、同62-694
36号及び同62-69437号明細書に詳細に記載されている。
さらに、写真処理廃液の蒸発によって発生する気体の少
なくとも一部を吸着剤と接触させる吸着カラムを備える
ことが好ましい。即ち極く少量発生する臭気成分を吸着
剤と接触させ除去することで、臭気の発生をより、確実
に防止することができる。また、この吸着剤の交換頻度
が発熱体による処理によって大幅に低下する。また、こ
の吸着剤と接触させた気体は、蒸発濃縮せしめる手段に
戻してもよいが、蒸発濃縮せしめる手段と凝縮液を得る
手段との間に戻して循環させるようにすると、蒸発濃縮
せしめる手段に冷却された気体が侵入しないため、熱効
率を向上することができ好ましい。さらに、凝縮液を得
る手段を通過した気体を直接吸着剤に接触させて戻すよ
うにしてもよく、また溜液タンクを介して接触させるよ
うにしてもよい。また、気体の吸着剤に接触した気体の
戻しは、ポンプ等の手段によって強制的に戻し、循環す
るようにすることが好ましい。 次に、この発明による処理を行なうことができる写真
処理廃液の代表例については、この出願人が先に出願し
た特願昭62-194615号明細書等に記載されるものが用い
られ、特に、この発明の処理装置においては、チオ硫酸
塩、亜硫酸塩、アンモニウム塩を多量に含有する写真処
理廃液の場合に有効であり、特に有機酸第2鉄錯塩及び
チオ硫酸塩を含有する場合極めて有効である。 この発明の好ましい適用例としては自動現像機による
写真感光材料の現像処理に伴ない発生する写真処理廃液
を自動現像機内もしくはその近傍にて処理を行なうのに
適している。ここで、自動現像機及び写真処理廃液につ
いて説明する。 自動現像機 第1図において自動現像機は符号100で指示されてお
り、図示のものはロール状の写真感光材料Fを、発色現
像槽CD、漂白定着槽BF、安定化処理槽Sbに連続的に案内
して写真処理し、乾燥D後、巻き取る方式のものであ
る。101は補充液タンクでありセンサ102により写真感光
材料Fの写真処理量を検知し、その検出情報に従い制御
装置103により各処理槽に補充液の補充が行なわれる。
各写真処理槽に対し補充液の補充が行なわれるとオーバ
ーフロー廃液として処理槽から排出され、ストックタン
ク104に集められる。オーバーフローした写真処理廃液
をストックタンク104に移す手段としては、案内管を通
して自然落下させるのが簡易の方法である。ポンプ等よ
り強制移送する場合もあり得る。 また上記した如く、各写真処理槽CD、BF、Sbに写真処
理廃液中の成分に相違が有るが、この発明においては、
全ての写真処理廃液を混合し一括処理することが好まし
い。第2図は写真処理廃液の処理装置を示す概略構成図
である。 図において符号1は蒸発手段としての蒸発釜で、直径
が大きい円柱状の上部1aと、直径が小さい円柱状の下部
1bとから構成され、上部1aには加熱手段2が設けられて
いる。この蒸発釜1の下方にはバルブ3が設けられ、ま
た蒸発釜1には液面レベルセンサ4が設けられており、
さらに蒸発釜1の下部1bと上部1aとには循環系70が備え
られている。この循環系70にはポンプ71と高濃度沈殿物
分離手段72が備えられ、ポンプ71の駆動で、蒸発釜1の
下部1bの底部から沈殿物が取り出され、高濃度沈殿物分
離手段72へ供給される。この高濃度沈殿物分離手段72は
加圧ろ過手段で構成され、一層高濃度な沈殿物に分離し
て排出され、この分離による残りの液は蒸発釜1の上部
1aへ戻される。 高濃度沈殿物分離手段72の下部には、支持台5にスラ
ッジ受け6が載置され、このスラッジ受け6の内部には
ポリプロピレン製バッグ7がOリング8によって固定さ
れ、分離された沈殿物が排出される。さらに、蒸発釜1
の上部1aには、蒸気排出管9が設けられており、この蒸
気排出管9は熱交換器10及び凝縮手段11を通って、溜液
導入管12に接続される。凝縮手段11では、蒸気排出管9
に多数の冷却用放熱板13が設けられ、さらに液面レベル
センサ14が設けられている。 凝縮手段11の下部には、冷却水導入管15が設けられ、
冷却水循環ポンプ16を介して、多数の小孔が穿設された
シャワーパイプ17に接続している。凝縮手段11内の空気
は、空冷用扇風機18によって、処理装置外へ放出され
る。溜液導入管12は、溜液タンク19内に接続するが、溜
液導入管12の先端12aは溜液タンク19の溜液面下に位置
しており、バブリング機構20を構成している。 さらに、溜液タンク19の上部には、活性炭を収納する
活性炭カートリッジ21が設けられている。溜液タンク19
にはまた、空気導入管22が設けられ、その先端部23aは
エアーポンプ23を介して蒸発釜1の廃液中に導入されて
いる。24は廃液供給タンクで、廃液導入管25が設けら
れ、ベローズポンプ26、熱交換器10を介して蒸発釜上部
1aに接続されている。廃液供給タンク24にはさら液面レ
ベル計27が設けられている。蒸発釜1の上部1aには案内
管28が更に設けられ、プランジャーディスク29を介して
廃液供給タンク24に接続され、この蒸発釜1の上部1aに
はまた温度センサ30が設けられている。 次に、この装置を用いて加熱、蒸発処理するプロセス
の概略を説明する。自動現像機からのオーバーフロー液
約20lを廃液供給タンク24に貯溜し、溜液タンク19には
活性炭を詰めた活性炭カートリッジ21、溜液導入管12及
び空気導入管22を接続する。高濃度沈殿物分離手段72の
下のスラッジ受け6内に、ポリプロピレン製バック7を
設置し、2つのOリング8によって、蒸発釜1の下部1b
に固定し、凝縮手段11内に水を供給した後、スイッチを
ONすると、エアーポンプ23が作動し、溜液タンク19内の
空気が空気導入管22を介して蒸発釜1内に導入される。 そして、空冷用扇風機18、冷却水循環ポンプ16の順に
作動し、溜め水が冷却水導入管15を通ってシャワーパイ
プ17か、凝縮手段11内に納められた蒸気排出管9の冷却
用放熱板13上に供給され、再び凝縮手段11の下部に溜る
という具合に循環する。ベローズポンプ26が作動し、廃
液供給タンク24内の廃液が廃液、導入管25を通って、熱
交換手段10を通過した後、蒸発釜1内に送られる。 蒸発釜1中の廃液量が増加し、液面レベルセンサ4に
よって液面が例えば3秒間以上検知されると、ベローズ
ポンプ26の作動が停止し、同時に加熱手段2にスイッチ
が入り、加熱蒸発が開始される。加熱蒸発によって蒸発
濃縮されるが、これによって生成される沈殿物は蒸発釜
1の下部1bから、ポンプ71の駆動によって取り出され、
高濃度沈殿物分離手段72に供給され、ここで一層高濃度
な沈殿物に分離して排出され、この残りの液部分は蒸発
釜1の上部1aに戻され、処理中このような循環が行なわ
れるため、加熱手段2の近傍に沈殿物が溜ることがな
い。 従って、沈殿物が過熱分解することが防止され、臭気
ガスを大幅に低下させることができ、濃縮が進行しても
硫化水素、イオウ系の臭気の発生が軽減する。この処理
によって、蒸発釜1中の廃液の液量が減少し、液面レベ
ルが低下し、液面レベルセンサ4によって液面が3秒間
以上検知されなくなると、再びベローズポンプ26のスイ
ッチが入り、廃液供給タンク24内の廃液が蒸発釜1中に
供給されるという動作が繰り返される。蒸発釜1から蒸
発した蒸気は、蒸気排出管9を通り、この蒸気が熱交換
器10内で廃液と熱交換した後、凝縮手段11を通過する
と、その一部が凝縮されて凝縮液となる。この凝縮液は
蒸気中の残りの気体と共に溜液導入管12を通り、溜液タ
ンク19内に送られ、溜液面下の先端12aから放出され、
凝縮水は溜液タンク19内に貯溜される。 このとき、溜液面下から放出された気体が溜液の中を
上昇することでバブリングが行なわれ、このバブリング
によって溜液中に溶融する硫化水素等の気体が液外に追
い出され、この気体はエアーポンプ23の作動で、空気導
入管22を介して溜液タンク19から蒸発釜1内の下部に位
置する写真処理廃液中に戻される。そして、廃液供給タ
ンク24内の廃液がなくなったことが、液面レベルセンサ
27によって検知されると、ベローズポンプ26の作動が停
止し、加熱手段2のスイッチがOFFとなり、2時間後に
冷却水循環ポンプ16、空冷用扇風機18が停止し、ランプ
が点灯するとともに、ブザーが鳴って蒸発濃縮処理が完
了したことを知らせるとともに、エアーポンプ23が停止
する。 ここで、バルブ3を開けて、蒸発釜1中のスラッジを
ポリプロピレン製バッグ7中に落下させた後、Oリング
8を外して取り出す。なお、蒸発濃縮過程中で、凝縮手
段11中の溜め水がなくなったことが、液面レベルセンサ
14によって検知されると、ランプが点灯するとともにブ
ザーが鳴って、溜め水がなくなったことを知らせる。ま
た、蒸発濃縮過程中で、何らかの理由で蒸発釜1中の液
面が異常に低下し、空だきによって蒸発釜1中の温度が
120℃に上昇したことを、温度センサ30が検知すると、
ランプが点灯し、警告ブザーが鳴るとともに、加熱手段
2のスイッチがOFFになり以後、前記したような一連の
動作によって蒸発濃縮処理が中断する。 第3図は循環系70に廃液供給タンク24を備え、高濃度
沈殿物分離手段72で分離された残りの液分は廃液供給タ
ンク24に供給され、ここで混合されて蒸発釜1に供給さ
れる。さらに、この実施例では、加熱手段2を蒸発釜1
の下部1bの外周に配置し、この加熱手段2が配置される
蒸発釜1の下部1bの部分に沈殿物が溜ることが防止され
るようになっている。 第4図は循環系70の高濃度沈殿物分離手段72をフィル
タバッグ72aで構成したもので、このフィルタバッグ72a
は、例えば孔径2mmの網72bを介して受容器72cに取付け
られている。フィルタバッグ72aは沈殿物が溜ると交換
され、受容器72cに貯留される分離された液分は後段に
配置されたポンプ71の駆動で蒸発釜1に戻される。 第5図乃至第7図は高濃度沈殿物分離手段72のさらに
他の実施例を示し、第5図は円筒フィルタ72dを用いた
ものである。第6図は網状の大きな孔を有する支持台72
eにフィルタバッグ72aを備え、このフィルタバッグ72a
は金具72fで着脱可能になっている。第7図は下部容器7
2gと上部容器72hとを連結部72iで接続し、上部容器72h
にフィルタ72jを配置して、下部容器72gに沈殿物を取り
出すようになっている。沈殿物を取り出す際にはポンプ
73を駆動して液抜きが行なわれる。 第8図乃至第12図は高濃度沈殿物分離手段72のさらに
他の実施例を示し、高濃度沈殿物分離手段72が遠心ろ過
手段で構成されている。第8図は蒸発釜1の下部1bにバ
ルブ3を介して高濃度沈殿物分離手段72である遠心ろ過
手段が設けられ、この遠心ハウジング72k内に沈殿が供
給される。この遠心ハウジング72kはモータ72lによって
回転し、この回転による遠心力で沈殿と水が分離され
て、水が遠心ハウジング72kの上から流れて容器72mに溜
り、この水はポンプ71の作動で蒸発釜1へ戻される。こ
の遠心分離ろ過処理は、液検出手段74で遠心ハウジング
72k内の蒸発濃縮液を検出し、この液がなくなったら制
御装置75を介してバルブ3を開いて蒸発濃縮液を所定量
供給し、この繰返しで処理する。 第9図は蒸発釜1の上方位置に高濃度沈殿物分離手段
72である遠心ろ過手段を配置し、ポンプ71で容器72m内
の空気を蒸発釜1の底部に供給する。蒸発釜1内の蒸発
濃縮液は配管76を介して遠心ハウジング72kに供給さ
れ、この配管76は容器72mの蓋72nを貫通している。この
ため、遠心ハウジング72kからの沈殿の取り出しの際
に、蓋72nの開聞が容易であるように、蛇腹部76aが形成
されている。また、容器72mに貯留される分離された水
は蒸発釜1に戻される。 第10図乃至第12図はこの第8図及び第9図の遠心ろ過
手段のさらに具体的な実施例を示している。第10図は遠
心ハウジング72k内に、沈殿取出ケース72oが嵌合、ネジ
止め等によって固定され、遠心ハウジング72kと一体回
転可能になっている。この遠心ハウジング72kには容器7
2mを貫通するモータ72lの出力軸が固定されており、モ
ータ72lによって回転する。このモータ72lの出力軸が容
器72mを貫通する部分はシール72pされている。容器72m
や遠心ハウジング72kの材質は、耐熱性ガラス、チタ
ン、ステンレス、カーボンスチール、耐熱プラスチック
等の耐熱性の材質であればいかなる素材であってもよい
が、安全性や耐腐食性の点からステンレス(好ましくは
SUS304やSUS316、特に好ましくはSUS316)やチタンが好
ましい。 また、モータ72lの回転速度は例えば1〜100000rpmの
範囲で、処理量や処理速度等に応じて任意に設定され、
好ましくは10〜10000rpm、特に好ましくは50〜3000rpm
で使用される。遠心ハウジング72k内の沈殿取出ケース7
2o内には、蒸発釜1の下部1bから蒸発濃縮液が供給さ
れ、ここで遠心ハウジング72kとの回転による遠心力で
沈殿が沈殿取出ケース72oの外周側に集められ、中央側
に水が集められる。 この分離された水が遠心ハウジング72kの上部開口部
から容器72mに流れ出る。この容器72m内の水はポンプ71
で蒸発釜1に戻され、この処理が連続して行なわれ、沈
殿取出ケース72o内に水が除去された沈殿が溜る。沈殿
取出ケース72oに所定量の沈殿が溜ると、遠心ハウジン
グ72kを回転させるモータ72lのトルクが大きくなり、こ
のトルクを図示しないトルク検出手段で検出し、第8図
に示すように制御装置75によってバルブ3を閉じて処理
を停止するか、第9図に示す装置であればポンプ71を停
止する。 そして、遠心ハウジング72k内の沈殿取出ケース72oを
取り出して沈殿物を廃棄する。この沈殿取出ケース72o
は例えば変形可能な材質で形成され、遠心ハウジング72
kから容易に取り出せ、沈殿取出ケース72oは樹脂性の袋
であってもよい。また、沈殿取出ケース72o内の沈殿物
の検出は光センサによって行なってもよく、また第11図
の場合は沈殿取出ケース72oの上部より流出する液の有
無を検出することにより、フィルタ72q内に沈殿がいっ
ぱいになったことを検出してもよい。これらの場合も前
記と同様に制御装置75を介してバルブ3を閉じるように
する。 第11図は遠心ハウジング72kの内部に、フィルタ72qを
有する沈殿取出ケース72oを設けたものである。この沈
殿取出ケース72oが回転すると、遠心力で水がフィルタ7
2qでろ過されて容器72m内に排出され、この場合も前記
と同様に沈殿取出ケース72o内に沈殿が所定量溜ると、
前記と同様に運転が停止される。この沈殿が所定量溜る
ことの検出には、沈殿取出ケース72oの中央部から水が
流れ出すことを検出して行なうようにしてもよい。 第12図は遠心ハウジング72kの内部に、第10図に示す
ような沈殿取出ケース72oを設け、さらにこの沈殿取出
ケース72o内に水を取り出すようにしたもので、遠心力
でろ過された水が蒸発釜1に戻される。なお、前記第10
図乃至12図において、容器72mの蓋72nから、蒸発釜1の
沈殿物が供給されるようになっているが、沈殿取出ケー
ス72oを取り出す際に、蓋72nの開閉を供給管を外さなく
ても可能とするように屈曲可能な樹脂で形成することが
好ましい。また、蓋72nに供給管を接続しないで容器72m
の部分に貫通させて沈殿取出ケース72oに供給するよう
にしてもよい。 [発明の実施の形態] NPS処理システムペーパー用自動現像機RP-800(コニ
カ株式会社製)を使用し、市販のカラー写真用ペーパー
(コニカ株式会社製)を絵焼き後、次の処理工程と処理
液を使用して連続処理を行なった。 基準処理工程 (1)発色現像 40℃ 3分 (2)漂白定着 38℃ 1分30秒 (3)安定化処理 25℃〜35℃ 3分 (4)乾燥 75℃〜100℃ 約2分 処理液組成 [発色現像タンク液] エチレングリコール 15ml 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 1.3g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 24.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩 5.5g 蛍光増白剤(4,4−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘
導体) 1.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.4g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.7g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナ
トリウム塩 0.2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.20
とする。 [発色現像補充液] エチレングリコール 20ml 亜硫酸カリウム 3.0g 炭酸カリウム 24.0g ヒドロキシアミン硫酸塩 4.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホナミドエチル)アニリン硫酸塩 7.5g 蛍光増白剤(4,4'−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘
導体) 2.5g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.5g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.8g 1,2−ヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナト
リウム塩 0.3g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.70
とする。 [漂白定着タンク液] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩 60.0g エチレンジアミンテトラ酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1とし、炭酸カリウムまたは氷酢酸
でpH7.1に調整する。 [漂白定着補充液A] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩
260.0g 炭酸カリウム 42.0g 水を加えて全量1とする。 この溶液のpHは酢酸又はアンモニア水を用いて6.7±0.1
とする。 [漂白定着補充液B] チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 250.0ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 25.0ml エチレンジアミンテトラ酢酸 17.0g 氷酢酸 85.0ml 水を加えて全量1とする。 この溶液はpHは酢酸又はアンモニウム水を用いて5.3±
0.1である。 [水洗代替安定タンク液及び補充液] エチレングリコール 1.0g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.20g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸(60%
水溶液) 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.0g 水で1とし、50%硫酸でpH7.0とする。 自動現像機に上記の発色現像タンク液、漂白定着タン
ク液及び安定タンク液を満たし、前記市販のカラー写真
ペーパー試料を処理しながら、上記した発色現像補充液
と漂白定着補充液A、Bと安定補充液をベローズポンプ
を通じて補充しながらランニングテストを行なった。補
充量はカラーペーパー1m2当りそれぞれ発色現像タンク
への補充量として190ml、漂白定着タンクへの補充量と
して漂白定着補充液A,B各々50ml、安定化槽への補充量
として水洗代替安定補充液を250ml補充した。なお、自
動現像機の安定化槽は試料の流れの方向に第1槽〜第3
槽となる安定槽とし、最終槽から補充を行ない、最終槽
からのオーバーフロー液をその前段の槽へ流入させ、さ
らにこのオーバーフロー液をまたその前段の槽に流入さ
せる多槽向流方式とした。 水洗代替安定液の総補充量が安定タンク容量の3倍と
なるまで連続処理を行なった。 また、カラーネガフィルムGX−100(コニカ株式会社
製)をそれぞれ常法により、露光をした後、ネガフィル
ムプロセッサーNPS-FP34(コニカ株式会社製)を改造し
た自動現像機を用い、下記の現像処理条件で連続的に処
理を行なった。 無水洗安定(第2槽)から無水洗安定(第1槽)へ
は、カウンターカレント方式(2段向流)とし、漂白定
着についても同様に漂白定着(第2槽)から漂白定着
(第1槽)へのカウンターカレント方式とした。 なお、各槽の前槽からの処理液の持込量は0.6ml/dm2
であった。 以下に、タンク液と各補充液の処方を示す。 発色現像タンク液; 炭酸カリウム 30g 亜硫酸ナトリウム 2.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(60%
水溶液) 1.0g ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 3.0g 塩化マグネシウム 0.3g 臭化カリウム 1.2g 水酸化ナトリウム 3.4g N−エチレン−N−β−ヒドロキシエチル−3−メチル
−4−アミノアニリン塩酸塩 4.6g 水を加えて1とし、水酸化ナトリウムでpH10.1に調整
した。 発色現像補充液; 炭酸カリウム 40g 亜硫酸ナトリウム 3.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 臭化カリウム 0.9g 水酸化ナトリウム 3.4g N−エチレン−N−β−ヒドロキシエチル−3−メチル
−4−アミノアニリン塩酸塩 5.6g 水を加えて1とし、水酸化ナトリウムでpH10.1に調整
した。 漂白定着タンク液及び補充液; ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム塩 0.5モル ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 20g チオ硫酸アンモニウム(70% wt/vol) 250ml 亜硫酸アンモニウム 15g 2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール
1.0g アンモニア水(28%) 20ml 水で1とし、酢酸とアンモニア水でpH7.6に調整し
た。 無水洗安定タンク液及び補充液; 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン 0.01g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.01g エチレングリコール 2.0g ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム塩 0.03モル 水で1に仕上げ、アンモニウムと硫酸でpH7.0に調整
する。 安定タンク液及び補充液; ホルマリン(37%水溶液) 3ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7ml 水を加えて1に仕上げる。 発色現像液の総補充量が発色現像液タンク容量の3倍
となるまで連続処理を行なった。 前記カラーネガフィルムとカラーペーパーの廃液を1
対1の割合で混合して使用した。
【実験1】 前記廃液を用いて、第4図の写真処理廃液の処理装置
により、次の実験を行なった。 フィルタバッグの穴サイズを0.2〜500μmまで下表の
ごとく変化させ、またフィルタバッグなしと比較した。
運転時間10時間後と、50時間後のH2Sガス発生量を溜液
導入管12の中間で測定した。さらに、10時間後と、50時
間後の蒸発速度を測定した。 この測定結果を表−1に示す。 H2Sガスは低いほうが、蒸発速度は大きいほうが好ま
しいので、上記表からフィルタが1〜200μmの孔径の
ものが好ましいことがわかる。 [実験2] 次に、第8図及び第9図に示す処理装置について、第
10図乃至第12図に示す遠心分離手段を適用した実施例を
タイプA1,B1,C1及びタイプA2,B2,C2として、高濃度沈殿
物分離手段を設けない場合と、フィルタによる圧力ろ過
による場合について、比較する。 なお、この実施例において、フィルタ及び遠心ろ過分
離の沈殿容量は1であり、連続運転の場合遠心ろ過分
離が発生が軽減することがわかる。 また、第11図に示すタイプBでは、バルブ3を閉じ、
それから1〜2分経過後でも、回転によって冷却され、
フィルタ72qが冷えているため、沈殿の取り出しが容易
であり、好ましい。 [発明の効果] この発明は前記のように、写真処理廃液を蒸発手段中
に供給し、加熱手段により蒸発手段中の写真処理廃液の
上方部を加熱して蒸発濃縮を行い、この写真処理廃液の
上方部を加熱することで蒸発濃縮によって生じる沈殿物
を加熱することが軽減され、臭気ガスの発生源である濃
縮された沈殿物の熱分解を防止することができる。 また、蒸発手段に蒸発濃縮で生じる沈殿物を取り出
し、高濃度沈殿物分離手段で高濃度沈殿物と残液を強制
的に分離して高濃度沈殿物を除去し、残液を再び蒸発手
段へ循環させるから、効率的な処理ができ、しかも写真
処理廃液の蒸発濃縮で生成された沈殿物が加熱手段の近
傍に溜ることがなく、この結果加熱手段による過熱分解
が防止され、臭気の発生を有効に抑えられることができ
る。 写真処理廃液が有機酸第2鉄塩及びチオ硫酸塩を含有
し、この写真処理廃液の蒸発濃縮によって生じる臭気ガ
スの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動現像機の概略図、第2図乃至第12図はこの
発明の実施例を示す概略構成図である。 図面中符号1は蒸発釜、2は加熱手段、11は凝縮手段、
19は溜液タンク、24は廃液供給タンク、70は循環系、71
はポンプ、72は高濃度沈殿物分離手段である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榑松 雅行 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−141601(JP,A) 特開 昭62−118346(JP,A) 特公 昭52−22631(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸発手段に貯留された写真処理廃液を、加
    熱手段で加熱して蒸発濃縮せしめる写真処理廃液の処理
    方法において、前記蒸発手段中に写真処理廃液を供給
    し、この蒸発手段中に貯留される写真処理廃液の上方部
    を加熱手段により加熱し、蒸発濃縮で生じる沈殿物を高
    濃度沈殿物分離手段により高濃度沈殿物と残液とに強制
    的に分離し、この高濃度沈殿物は排出し、一方残液は再
    び前記蒸発手段へ循環させ、前記写真処理廃液が有機酸
    第2鉄塩及びチオ硫酸塩を含有することを特徴とする写
    真処理廃液の処理方法。
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