JPH0732908B2 - 写真処理廃液の蒸発濃縮処理方法及びその装置 - Google Patents

写真処理廃液の蒸発濃縮処理方法及びその装置

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JPH0732908B2
JPH0732908B2 JP12174187A JP12174187A JPH0732908B2 JP H0732908 B2 JPH0732908 B2 JP H0732908B2 JP 12174187 A JP12174187 A JP 12174187A JP 12174187 A JP12174187 A JP 12174187A JP H0732908 B2 JPH0732908 B2 JP H0732908B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、写真用自動現像機による写真感光材料の現
像処理に伴い発生する廃液(以下、写真処理廃液ないし
廃液と略称)を蒸発処理する蒸発濃縮処理方法及びその
装置に関し、特に、自動現像機内若しくは自動現像機の
近傍に配置して処理するのに適した写真処理廃液の蒸発
濃縮処理方法及びその装置に関する。
(発明の背景) 一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の写真処理は、黒白
感光材料の場合には現像、定着、水洗等、カラー感光材
料の場合には発色現像、漂白定着(又は漂白、定着)、
水洗、安定化等の機能の1つ又は2つ以上を有する処理
液を用いた工程を組合せて行なわれている。
そして、多量の感光材料を処理する写真処理において
は、処理によって消費された成分を補充し一方、処理に
よって処理液中に溶出或いは蒸発によって濃化する成分
(例えば現像液における臭化物イオン、定着液における
銀錯塩のような)を除去して処理液成分を一定に保つこ
とによって処理液の性能を一定に維持する手段が採られ
ており、上記補充のために補充液が処理液に補充され、
写真処理における濃厚化成分の除去のために処理液の一
部が廃棄されている。
近年、補充液は水洗の補充液である水洗水を含めて公害
上や経済的理由から補充の量を大幅に減少させたシステ
ムに変わりつつあるが、写真処理廃液は自動現像機の処
理槽から廃液管によって導かれ、水洗水の廃液や自動現
像機の冷却水等で稀釈されて下水道等に廃棄されてい
る。
しかしながら、近年の公害規制の強化により、水洗水や
冷却水の下水道や河川への廃棄は可能であるが、これら
以外の写真処理液[例えば、現像液、定着液、発色現像
液、漂白定着液(又は漂白液、定着液)、安定液等]の
廃棄は、実質的に不可能となっている。このため、各写
真処理業者は廃液を専門の廃液処理業者に回収料金を払
って回収してもらったり公害処理設備を設置したりして
いる。しかしながら、廃液処理業者に委託する方法は、
廃液を貯溜しておくのにかなりのスペースが必要となる
し、またコスト的にも極めて高価であり、さらに公害処
理設備は初期投資(イニシャルコスト)が極めて大き
く、整備するのにかなり広大な場所を必要とする等の欠
点を有している。
従って、一般には廃液回収業者によって回収され、二次
及び三次処理され無害化されているが、回収費の高騰に
より廃液引き取り価格は年々高くなるばかりでなく、ミ
ニラボ等では回収効率は悪いため、なかなか回収に来て
もらうことができず、廃液が店に充満する等の問題を生
じている。
これらの問題を解決するために写真処理廃液の処理をミ
ニラボ等でも容易に行なえることを目的として、写真処
理廃液を加熱して水分を蒸発乾固ないし固化することが
研究されており、例えば、実開昭60−70841号等に示さ
れている。ところで、発明者等の研究では写真処理廃液
を蒸発処理した場合、亜硫酸ガス、硫化水素、アンモニ
アガス等の有害ないし極めて悪臭性のガスが発生する。
これは写真処理液の定着液や漂白定着液としてよく用い
られるチオ硫酸アンモニウムや亜硫酸塩(アンモニウム
塩、ナトリウム塩又はカリウム塩)が高温のため分解す
ることによって発生することがわかった。更に蒸発処理
時には写真処理廃液中の水分等が蒸気となって気体化す
ることにより体積が膨張し、蒸発釜中の圧力が増大す
る。このためこの圧力によって蒸発処理装置から前記有
害ないし悪臭性のガスが装置外部へもれ出してしまい、
作業環境上極めて好ましくないことが起こる。
そこで、これらを解決するために実開昭60−70841号に
は蒸発処理装置の排気管部に活性炭等の排ガス処理部を
設ける方法が開示されている。しかし、この方法は写真
処理廃液中の多量の水分による水蒸気により、排ガス処
理部で結露又は凝結し、ガス吸収処理剤を水分が覆い、
ガス吸収能力を瞬時に失わせてしまう重大な欠点を有し
ており、未だ実用には供し得ないものであった。
これらの問題点を解決するために、この発明者等は写真
処理廃液を蒸発処理するに際し、蒸発によって生じる蒸
気を凝縮させる冷却凝縮手段を設け、さらに凝縮によっ
て生じる凝縮液を処理するとともに非凝縮成分について
も処理して外部へ放出する写真処理廃液の濃縮処理方法
及び装置について先に提案した。
しかしながら、上記提案によれば、次のような問題点が
あることを見い出した。すなわち、蒸発処理によって生
じる蒸気は冷却凝縮手段で凝縮されるが、冷却凝縮効率
が悪いと、凝縮されないで装置外部へ放出される蒸気の
比率が高くなり、たとえ活性炭で処理したとしても、悪
臭で有害なガスが装置外部へ放出される比率も高くな
る。さらに冷却凝縮手段によって凝縮された凝縮液も、
たとえ活性炭で処理したとしても、廃棄する時に落下し
たり、公害負荷が高くそのまま下水等に排出できない場
合もある。さらに、イオウ系の悪臭ガスが凝縮液より発
生しており、しかもヨウ素消費量の低減に対しては活性
炭によるものでは十分な効果が期待できない。
このため、この発明者等はこの凝縮液の公害負荷を軽減
すべく種々の研究、実験を行なったところ、凝縮液を電
解酸化させるイオウ系の悪臭の防止と、ヨウ素消費量の
低減に極めて好適であることを見い出した。即ち、写真
処理廃液を電解酸化で処理する方法として、例えば、特
公昭51−13346号及び同53−15296号等に示されている
が、このものは写真処理廃液そのものを電解酸化するた
め、高電流、高電圧を必要とし効率が悪い。このため、
装置が大型となり、電気の消費量も大きくコストが嵩
み、しかも高電流、高電圧により処理廃液の温度が上昇
してガスが発生して実用に供し得ないものであったが、
写真処理廃液を事前に蒸発濃縮し、このとき生じる蒸気
を冷却して得られる凝縮液を電解酸化するため、電解酸
化が極めて簡単であり、凝縮液のイオウ系臭気を効果的
に防止でき、ヨウ素消費量の大幅な低減が可能になる。
(発明の目的) この発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであ
り、この発明の第1の目的は写真処理廃液の蒸発濃縮処
理によって生じる蒸気を冷却凝縮して得られる凝縮液の
公害負荷を低コストで低減することが可能な写真処理廃
液の蒸発濃縮処理方法及びその装置を提供することであ
る。この発明の第2の目的は蒸発濃縮処理によって生じ
る蒸気を冷却凝縮して得られる凝縮液のイオウ系臭気を
防止し、かつヨウ素消費量を大幅に低減する写真処理廃
液の蒸発濃縮処理方法及びその装置を提供することであ
る。
(問題点を解決するための手段) この発明の前記の問題点を解決するために、第1発明の
写真処理廃液の蒸発濃縮処理方法は写真処理廃液を加熱
して蒸発濃縮せしめ、これによって生じる蒸気を冷却凝
縮して凝縮液を得る写真処理廃液の蒸発濃縮処理方法に
おいて、前記蒸気を冷却凝縮して得られる凝縮液を電解
酸化することを特徴としている。
そして、第2発明の写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置
は、写真処理廃液を加熱して蒸発濃縮せしめ蒸発手段及
び加熱手段と、蒸発した蒸気を冷却凝縮する凝縮手段と
を有する写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置において、前
記凝縮手段によって凝縮された凝縮液を、電解酸化する
電解手段を有することを特徴としている。
この発明において電解手段の電極の材質は陽極が成型炭
素(グラファイト)、炭素繊維、ステンレス鋼、チタ
ン、チタン合金、白金、金、又はこれらに例えば、ルテ
ニウム酸化物(RuO2)、酸化チタン、インジウムースズ
酸化物合金、二酸化鉛、金、白金を被覆したもの等が用
いられ、陰極が金属(ニッケル、ステンレス、チタン、
その他)、成型炭素(グラファイト)、炭素繊維、白金
又は白金メッキ等が用いられる。
さらに、この電解酸化の電流密度は0.0001〜100A/dm2
好ましくは1〜50A/dm2,さらに好ましくは5〜20A/dm2
に設定され、電流濃度は0.0001〜100A/、好ましくは
1〜50A/、さらに好ましくは5〜20A/に設定され
る。
また、凝縮液に電解質を添加してもよく、この電解質と
して、例えばNaCl、HCl、KCl、NaBr、KBr、NaI等のハロ
ゲン化合物が好ましく、この添加量は0.1〜200g/、好
ましくは1〜50g/である。
この発明における蒸発手段は、いかなる形態であっても
よく、立方体、円柱、四角柱をはじめとする多角柱、円
錐、四角錐をはじめとする多角錐やこれらのうちのいく
つかを組み合わせたものであっても良いが、加熱手段近
傍と底部における写真処理廃液の温度差が大きくなるよ
うに縦長であることが好ましく、さらに突沸による前記
したような吹き出し事故を最大限少なくするために、蒸
発手段中の廃液表面から上の空間をできるだけ広くした
方が好ましい。
蒸発手段の材質は、耐熱性ガラス、チタン、ステンレ
ス、カーボンスチール等の耐熱性の材質であればいかな
る素材であってもよいが、安全性や耐腐食性の点からス
テンレス(好ましくはSUS304やSUS316、特に好ましくは
SUS316)やチタンが好ましい。
この発明において加熱手段とは、ニクロム線であっても
良いし、カートリッジヒータ、石英ヒータ、テフロンヒ
ータ、棒ヒータやパネルヒータのように加工成型された
ヒータであっても良い。加熱手段は蒸発手段中の廃液の
中に設置してもよいが、この発明の効果をより高めると
ともに、加熱手段の表面に写真処理廃液がこげ付くこと
によって起こる熱効率の低下や腐食をさけるために、蒸
発手段の外部に設けて蒸発手段の壁を通じて蒸発手段中
の廃液を加熱することが好ましい。
加熱手段の設置位置は、蒸発手段の廃液を加熱できる位
置であれば、いずれの位置であっても良いが、特願昭61
−288328号に記載されたように、蒸発手段中の写真処理
廃液の上方部を加熱するように加熱手段を設置し、加熱
手段近傍における写真処理廃液と写真処理廃液の底部に
おける温度に差が生じるようにすることが好ましく、こ
の温度差が5℃以上になるように加熱手段を設置するこ
とが、この発明の効果をより高くするために好ましい。
この発明は蒸発した蒸気を冷却凝縮する手段を有し、冷
却凝縮する手段にはあらゆる種類の熱交換手段を採用で
き、 (1)シェルアンドチューブ型(多管型、套管型) (2)二重管型 (3)コイル型 (4)らせん型 (5)プレート型 (6)フィンチューブ型 (7)トロンボーン型 (8)空冷型 のいずれの構成であってもよい。
熱交換型リボイラー技術を用いることもでき、 (1)垂直サーモサイフォン型 (2)水平サーモサイフォン型 (3)溢流管束型(ケトル型) (4)強制循環型 (5)内挿型 等を採用してもよい。
さらに、コンデンサー形式の熱交換技術を採用してもよ
く、 (1)ダイレクトコンデンサー形式 (2)塔内蔵形式 (3)塔頂部設置式 (4)分離形式 等のいずれであってもよい。
また、クーラーを用いることも可能であり、クーラーの
形式も任意である。
空冷式熱交換器の採用も有利であり、 (1)押込通風式 (2)吹込通風式 のいずれであってもよい。
好ましい実施態様は、この冷却凝縮する手段が蒸発した
蒸気を排出する蒸気排出管に放熱板(空冷用ファン)を
設置した放熱板装置として構成されており、この放熱板
上に水を供給する手段を有していることである。この場
合、水は、シャワー上に放熱板装置の上から放熱板上に
供給されることが好ましい。水は、例えば、水道水の蛇
口から必要に応じてバルブや電磁弁を介して放熱板上に
供給されてもよく、この場合水を供給する手段とは、水
道の蛇口、水の供給管等を示すが、好ましくはため水
で、前記したような種々の定量ポンプや非定量ポンプを
介して放熱板上に供給されることが好ましく、特に、好
ましくは放熱板装置の下部に設けられたため水タンクの
水が、ポンプを介して放熱板上にシャワー状に供給され
て再び下部のため水タンクにたまるという具合に、ため
水が循環するように構成されていることである。この場
合、ため水タンクには液面レベルセンサを設置し、液面
レベルが一定以下になった時、信号を発信すれば、ため
水がなくなったことを知ることができ、再び水を供給す
るのが良い。
冷却凝縮する手段は蒸発した蒸気を排出する蒸気排出管
に放熱板(空冷用ファン)を設置した放熱板装置として
構成されており、この放熱板上に水を供給する手段を有
している場合、同時に空冷用の扇風機を有していること
が好ましいが、特に、この場合、空冷用の扇風機は空気
が放熱板装置を通って、この発明の蒸発濃縮処理装置外
へ放出されるように設置されていることが、この発明の
蒸発濃縮処理装置内の電装部での凝結を防ぐことができ
るため好ましい。
蒸発した蒸気を冷却濃縮することによって得られた凝縮
液は、凝縮液を貯溜する槽(溜液タンク)中に貯溜され
るが、この溜液タンクはこの発明の蒸発濃縮装置の内部
に設置することがスペースを小さくでき好ましく、この
場合、溜液タンクは引き出し可能な架台上に設置される
ことが作業性を良くするため好ましい。
この発明の蒸発濃縮処理装置は蒸発した蒸気を冷却凝縮
する手段を有しているが、これによって得られた凝縮液
を、この発明の電解酸化以外に(1)凝縮液に対し下記
(A)〜(J)から選ばれる少なくとも1つの2次処理
を行なうこと、即ち、(A)活性炭処理、(B)紫外線
照射処理、(C)逆浸透処理、(D)酸化剤処理、
(E)エアレーション処理、(F)電気透析処理、
(G)再蒸溜処理、(H)イオン交換樹脂処理、(I)
pH調整を行なうこと、(2)凝縮液を写真処理液の溶解
水として用いることも好ましい方法である。
この発明の写真処理廃液の凝縮液を吸着処理する際に用
いる吸着性物質としては、前記活性炭の他、次のような
物質を用いることができる。
(1)粘土物質 (2)ポリアミド系高分子化合物 (3)ポリウレタン系高分子化合物 (4)フェノール樹脂 (5)エポキシ樹脂 (6)ヒドラジド基を有する高分子化合物 (7)ポリテトラフルオロエチレンを有する高分子化合
物 (8)1価又は多価アルコールメタクル酸モノエステル
−多価アルコールメタクリル酸 (9)ポリエステル共重合体 これら(1)〜(9)の物質の詳細については、特願昭
59−124639号(特に第62〜66頁)の記載内容を参照でき
る。
さらに、この発明の蒸発手段、加熱手段及び凝縮手段の
構成は、この出願人が先に出願した特願昭62−69435
号、同62−69436号、及び同62−69437号に詳細に記載さ
れている。
次に、この発明による処理を行なうことができる写真処
理廃液の代表例について詳述する。但し、以下には処理
される写真材料がカラー用である場合の写真処理液につ
いて主に述べるが、写真処理廃液はこれら写真処理液を
用いてハロゲン化銀カラー写真材料を処理する際に出る
オーバーフロー液がほとんどである。
発色現像液は発色現像処理工程(カラー色画像を形成す
る工程であり、具体的には発色現像主薬の酸化体とカラ
ーカプラーとのカップリング反応によってカラー色画像
を形成する工程)に用いる処理液であり、従って、発色
現像処理工程においては通常発色現像液中に発色現像主
薬を含有させることが必要であるが、カラー写真材料中
に発色現像主薬を内蔵させ、発色現像主薬を含有させた
発色現像液又はアルカリ液(アクチベーター液)で処理
することも含まれる。発色現像液に含まれる発色現像主
薬は芳香族第1級アミン発色現像主薬であり、アミノフ
ェノール系及びp−フェニレジナミンアミン系の誘導体
が含まれる。
上記アミノフェノール系現像剤としては例えば、o−ア
ミノフェノール、p−アミノフェノール、5−アミノ−
2−オキシ−トルエン、2−アミノ−3−オキシ−トル
エン、2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチル−ベン
ゼンが含まれる。
発色現像液は、現像液に通常用いられるアルカリ剤を含
むことがあり、更に種々の添加剤、例えばベンジルアル
コール、ハロゲン化アルカリ金属あるいは現像調節剤、
保恒剤を含有することもある。更に、各種消泡剤や界面
活性剤を、またメタノール、ジメチルホルムアミドまた
はジメチルスルホキシド等の有機溶剤等を適宜含有する
こともある。
また、発色現像液には必要に応じて酸化防止剤が含有さ
れてもよい。更に発色現像液中には、金属イオン封鎖剤
として、種々なるキレート剤が併用されてもよい。
漂白定着液は漂白定着工程(現像によって生成した金属
銀を酸化してハロゲン化銀に代え、次いで水溶性の錯体
を形成すると共に発色剤の未発色部を発色させる工程)
に用いられる処理液であり、漂白定着液に使用される漂
白剤はその種類を問わない。
なお、漂白定着液には各種pH緩衝剤を単独あるいは2種
以上組合わせて含有することがある。さらにまた、各種
の蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面活性剤を含有するこ
とがある。また重亜硫酸付加物等の保恒剤、アミノポリ
カルボン酸等の有機キレート化剤あるいはニトロアルコ
ール、硝酸類等の安定剤、有機溶媒等を適宜含有するこ
ともある。更には、漂白定着液は、特開昭46−280号、
特開昭45−8506号、同46−556号、ベルギー特許第770,9
10号、特公昭45−8836号、同53−9854号、特開昭54−71
634号及び同49−42349号等に記載されている種々の漂白
促進剤を添加することがある。
この発明において水洗代替安定化処理と組合せる機能の
処理と処理廃液量が少なくて熱交換による効果が大きく
好ましい。
安定液にはカラー画像を安定化させる機能の処理と水洗
ムラ等の汚染を防止する水切り浴的機能の安定液もあ
る。他にはカラー画像を着色する着色調整液や、帯電防
止剤を含んだ帯電防止液もこれらの安定液に含まれる。
安定液には前浴から漂白定着成分が持ち込まれるときに
は、これらを中和化、脱塩及び不活性化し色素の保存性
を劣化させない工夫がされる。
このような安定液に含まれる成分としては鉄イオンとの
キレート安定度定数が6以上(特に好ましくは8以上)
であるキレート剤がある。これらのキレート剤は、有機
カルボン酸キレート剤、有機リン酸キレート剤、ポリヒ
ドロキシ化合物、無機リン酸キレート剤等があり、この
発明の効果のために特に好ましくはジエチレントリアミ
ン五酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸やこれらの塩である。これらの化合物は一般に安定
液1について約0.1g〜10gの濃度、更に好ましくは、
安定液1について約0.5g〜5gの濃度で使用される。
安定液に添加される化合物としては、アンモニウム化合
物がある。これらは各種の無機化合物のアンモニウム塩
によって供給されるが、具体的には水酸化アンモニウ
ム、臭化アンモニウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモ
ニウム、次亜リン酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、亜リン酸アンモニウム、フッ化アンモニウム、酸性
フッ化アンモニウム、フルオロホウ酸アンモニウム、ヒ
酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、フッ化水素ア
ンモニウム、硫酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウ
ム、ヨウ化アンモニウム、硝酸アンモニウム、五ホウ酸
アンモニウム、酢酸アンモニウム、アジピン酸アンモニ
ウム、ラウリルトリカルボン酸アンモニウム、安息香酸
アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、クエン酸ア
ンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸アンモニウ
ム、ギ酸アンモニウム、リンゴ酸水素アンモニウム、シ
ュウ酸水素アンモニウム、フタル酸水素アンモニウム、
酒石酸水素アンモニウム、乳酸アンモニウム、リンゴ酸
アンモニウム、マレイン酸アンモニウム、シュウ酸アン
モニウム、フタル酸アンモニウム、ピクリン酸アンモニ
ウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、サ
ルチル酸アンモニウム、コハク酸アンモニウム、スルフ
ァニル酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、チオグリ
コール酸アンモニウム、2,4,6−トリニトロフェノール
アンモニウム等である。これらのアンモニウム化合物の
添加量は安定液1当り0.05〜100gの範囲で用いられ
る。
安定液に添加される化合物としては、pH調整剤,5−クロ
ロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−
オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1−2−ベ
ンツイソチアゾリン−3−オンの他特願昭59−146325号
(第26〜30頁)記載の防バイ剤、水溶性金属塩等の保恒
剤、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リビニルピロリドン(PVP K−15、ルビスコールK−17
等)等の分散剤、ホルマリン等の硬膜剤、蛍光増白剤等
が挙げられる。
とりわけ、この発明においては、前記防バイ剤を含有し
た水洗代替安定液を用いる際に蒸発処理装置内にタール
の発生が少ないため特に好ましく用いられる。
処理される感光材料がネガ用である場合、このネガ用安
定液には写真画像保存性改良のため、アルデヒド誘導体
が添加されることがある。
前記ネガ用安定液には必要に応じて各種の添加剤、例え
ば、水滴ムラ防止剤、pH調整剤、硬膜剤、有機溶媒、調
湿剤、その他色調剤等処理効果を改善、拡張するための
添加剤が加えられることがある。
この発明における水洗代替安定液を用いて行なう安定化
処理とは通常の多量の流水を使用して写真感光材料中に
付着あるいは浸透した前段階の処理液を洗い流す処理で
はなく、安定浴中に写真感光材料の単位面積当りわずか
30ml/m2〜9000ml/m2、より好ましくは60ml/m2〜3000ml/
m2補充をすることによって上記と同等以上の作用を有す
るものであり、具体的には特開昭58−134636号に記載の
ような画像安定化処理をさす。
従って、この発明に係る水洗代替安定液を使用した場合
には従来のように水洗のための自動現像機の外部へ給排
管の設備を必要としない。
またカラーペーパー用発色現像液や安定液でスチルベン
系蛍光増白剤を用いることがある。
前記発色現像液の廃液に含まれる成分は、前記各種成分
ないし添加剤及び処理される写真材料から溶出し蓄積す
る成分等である。
前記漂白定着液及び安定液の廃液に含まれる成分は、前
記各種成分ないし添加剤及び処理される写真材料から溶
出し蓄積する成分等である。
この発明の蒸発濃縮処理装置において、廃液が写真処理
廃液であり、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、アンモニウム塩を
多量に含有する場合に有効であり、特に有機酸第2鉄錯
塩及びチオ硫酸塩を含有する場合極めて有効である。
この発明の好ましい適用例としては自動現像機による写
真感光材料の現像処理に伴ない発生する写真処理廃液を
自動現像機内もしくはその近傍にて処理を行なうのに適
している。ここで、自動現像機及び写真処理廃液につい
て説明する。
自動現像機 第1図において自動現像機は符号100で指示されてお
り、図示のものはロール状の写真感光材料Fを、発色現
像槽CD、漂白定着槽BF、安定化処理槽Sbに連続的に案内
して写真処理し、乾燥D後、巻き取る方式のものであ
る。101は補充液タンクでありセンサ102により写真感光
材料Fの写真処理量を検知し、その検出情報に従い制御
装置103により各処理槽に補充液の補充が行なわれる。
各写真処理槽に対し補充液の補充が行なわれるとオーバ
ーフロー廃液として処理槽から排出され、ストックタン
ク104に集められる。オーバーフローした写真処理廃液
をストックタンク104に移す手段としては、案内管を通
して自然落下させるのが簡易の方法である。ポンプ等よ
り強制移送する場合もあり得る。
また上記した如く、各写真処理槽CD、BF、Sbに写真処理
廃液中の成分に相違が有るが、この発明においては、全
ての写真処理廃液を混合し一括処理することが好まし
い。
(実施例) 第2図はこの発明の写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置を
さらに具体的に示す概略構成図を示す構成図である。
図において符号1は蒸発手段としての蒸発釜で、直径が
大きい円柱状の上部1aと、直径が小さい円柱状の下部1b
とから構成され、下部1bの上方には加熱手段2が設けら
れ、下方にはボールバルブ3が設けられている。蒸発釜
1には液面レベルセンサ4が設けられ、さらに蒸発釜1
の下部に配置された支持台5にはスラッジ受け6が載置
され、このスラッジ受け6は下部1bの下に設けられ、そ
の内部にはポリプロピレン製バッグ7がOリング8によ
って固定されている。
蒸発釜1の上部1aには、蒸気排出管9が設けられてお
り、この蒸気排出管9は熱交換器10及び冷却凝縮手段11
を通って、溜液導入管12に接続される。冷却凝縮手段11
では、蒸気排出管9に多数の冷却用放熱板13が設けら
れ、さらに液面レベルセンサ14が設けられている。冷却
凝縮手段11の下部には、冷却水導入管15が設けられ、冷
却水循環ポンプ16を介して、多数の小孔が穿設されたシ
ャワーパイプ17に接続している。
冷却凝縮手段11内の空気は、空冷用扇風機18によって、
処理装置外へ放出される。溜液導入管12は、溜液タンク
19内に接続するが、このタンク内部には活性炭カートリ
ッジ20が設けられ、内部には紙袋でパックされた活性炭
21が収納されている。さらに、溜液タンク19の外にも、
活性炭カートリッジ22が設けられ、内部には紙袋でパッ
クされた活性炭23が収納されている。溜液タンク19には
また、空気導入管24が設けられ、エアーポンプ25を介し
て蒸発釜1の廃液中に導入されている。26は廃液供給タ
ンクで、廃液導入管27が設けられ、ベローズポンプ28、
熱交換器10を介して蒸発釜上部1aに接続されている。廃
液供給タンク26にはさらに液面レベルセンサ29が設けら
れている。
蒸発釜1の上部1aには案内管30が更に設けられ、プラン
ジャーディスク31を介して廃液供給タンク26に接続さ
れ、この蒸発釜1の上部1aにはまた温度センサ32が設け
られている。
この蒸発濃縮処理装置には、前記凝縮手段11によって凝
縮された凝縮液を電解酸化する電解手段33が備えられて
おり、この電解手段33の電解槽34は配管35を介して溜液
タンク19と接続され、溜液タンク19内の凝縮液は配管35
に備えられたポンプ36で電解槽34に送られる。
この電解槽34は配管37を介して溜液タンク19内に配置さ
れた活性炭21を有する活性炭カートリッジ20に接続され
ており、電解酸化処理された凝縮液が再び戻される。
電解手段33の電解槽34内には陽極38と陰極39が配置さ
れ、これらは電源40に接続されている。陽極38の材質は
成型炭素(グラファイト)、炭素繊維、ステンレス鋼、
チタン、チタン合金、白金、金、又はこれらに例えば、
ルテニウム酸化物(RuO2)、酸化チタン、インジウムー
スズ酸化物合金、二酸化鉛、金、白金を被覆したもの等
が用いられ、陰極39の材質は金属(ニッケル、ステンレ
ス、チタン、その他)、成型炭素(グラファイト)、炭
素繊維、白金又は白金メッキ等が用いられる。
さらに、この電解酸化の電流密度は0.0001〜100A/dm2
好ましくは1〜50A/dm2、さらに好ましくは5〜20A/dm2
に設定され、電流濃度は0.0001〜100A/、好ましくは
1〜50A/、さらに好ましくは5〜20A/に設定され、
比較的低電流及び電圧で電解酸化が行なわれるようにな
っている。
また、凝縮液に電解質を添加してもよく、この電解質と
して、例えばNaCl、HCl、KCl、NaBr、KBr、NaI等のハロ
ゲン化合物が好ましく、この添加量は0.1〜200g/、好
ましくは1〜50g/である。
次に、この装置を用いて加熱、蒸発処理するプロセスの
概略を説明する。
自動現像機からのオーバーフロー液約20を廃液供給タ
ンク26に貯溜し、それぞれ紙袋でパックされた活性炭2
1,23を詰めた活性炭カートリッジ20,22を予め設けた溜
液タンク19を設置し、溜液導入管12及び空気導入管24を
接続した後、蒸発濃縮処理装置内に納める。
次いで、蒸発釜1の下部1bの下のスラッジ受け6内に、
ポリプロピレン製バック7を設置し、2つのOリング8
によって、蒸発釜1の下部1bに固定し、冷却凝縮手段11
内に水を供給した後、スイッチをONすると、エアーポン
プ25が作動し、溜液タンク19内の空気が空気導入管24を
介して蒸発釜1内に導入されるが蒸気排出管9の先端は
蒸発釜1の外部に設けられた加熱手段2よりもさらに下
の位置にある。次いで、空冷用扇風機18、冷却水循環ポ
ンプ16の順に作動し、ため水が冷却水導入管15を通って
シャワーパイプ17か、冷却凝縮手段11内に納められた蒸
気排出管9の冷却用放熱板13上に供給され、再び冷却凝
縮手段11の下部にたまるという具合に循環する。
次いで、ベローズポンプ28が作動し、廃液供給タンク26
内の廃液が廃液導入管27を通って、熱交換器10を通過し
た後、蒸発釜1内に送られる。蒸発釜1中の廃液量が増
加し、液面レベルセンサ4によって液面が例えば3秒間
以上検知されると、ベローズポンプ28の作動が停止し、
同時に加熱手段2のスイッチが入り、加熱蒸発が開始さ
れる。加熱蒸発によって蒸発釜1中の廃液の液量が減少
し、液面レベルが低下し、液面レベルセンサ4によって
液面が3秒間以上検知されなくなると、再びベローズポ
ンプ28のスイッチが入り、廃液供給タンク26内の廃液が
蒸発釜1中に供給されるという動作が繰り返される。蒸
発した蒸気は、蒸気排出管9を通り、熱交換器10内で廃
液と熱交換した後、冷却凝縮手段11を通って凝縮され、
凝縮水が溜液導入管12を通り、溜液タンク19内に入り、
活性炭カートリッジ20内の活性炭21を通過した後溜液タ
ンク19内に貯溜される。
この凝縮水はポンプ36で電解槽34に送られ、ここで陽極
38と陰極39の間に電流を通じることにより、電気分解し
て凝縮水に包含されるイオウ系の悪臭成分及びヨウ素が
酸化される。
このように写真処理廃液を蒸発濃縮して、濃縮液を分離
し、これによって生じる蒸気に冷却凝縮して得られる凝
縮水を電解するものであるため、写真処理廃液そのもの
を電解酸化するような高電流、高電圧を必要とせず、凝
縮水の温度を上昇させることなく、効率よく電解酸化す
ることができる。
この電解酸化された凝縮水は配管37を介して、活性炭カ
ートリッジ20内の活性炭21を通過した後溜液タンク19内
に戻される。この溜液タンク19は紙袋でパックされた活
性炭23を詰めた活性炭カートリッジ22を介して大気と連
通して臭気を大気に放出することを防止している。
そして、廃液供給タンク26内の廃液がなくなったこと
が、廃液レベルセンサ29によって検知されると、ベロー
ズポンプ28の作動が停止し、加熱手段2のスイッチがOF
Fとなり、2時間後に冷却水循環ポンプ16、空冷用扇風
機18が停止し、ランプが点灯するとともに、ブザーが鳴
って蒸発濃縮処理が完了したことを知らせるとともに、
エアーポンプ25が停止する。ここで、ボールバルブ3を
開けて、蒸発釜1中のスラッジをポリプロピレン製バッ
ク7中に落下させた後、Oリング8を外して取り出す。
なお、蒸発濃縮過程中で、冷却凝縮手段11中のため水が
なくなったことが、液面レベルセンサ14によって検知さ
れると、ランプが点灯するとともにブザーが鳴って、た
め水がなくなったことを知らせる。
また、蒸発濃縮過程中で、何らかの理由で蒸発釜1中の
液面が異常に低下し、空だきによって蒸発釜1中の温度
が120℃に上昇したことを、温度センサ32が検知する
と、ランプが点灯し、警告ブザーが鳴るとともに、加熱
手段のスイッチがOFFになり以後、前記したような一連
の動作によって蒸発濃縮処理が中断する。
第3図は他の実施例を示しており、溜液導入管12が電解
手段33の電解槽34に接続され、この電解槽34で凝縮水が
電解酸化され、その処理された凝縮水がオーバーフロー
して配管41に流れ込み、溜液タンク19内に配置された活
性炭カートリッジ20内の活性炭21を通過した後溜液タン
ク19内に貯溜される。この溜液タンク19と電解槽34の上
部配管42で連通され、さらに電解槽34の空気はエアブロ
ワー43を吸引され、活性炭カートリッジ22内の活性炭23
を通過して大気に放出されるようになっている。
従って、溜液タンク19内に配置された活性炭カートリッ
ジ20内の活性炭21を通過する凝縮水は電解酸化されてい
るため、活性炭21は容量が小さいものを用いることがで
き、装置の小型化が可能になる等の利点を有する。
第4図は電解槽34の内部に活性炭44を配置し、この活性
炭44を介して電解槽34は大気と連通されている。
[実験例] 市販のカラー写真用ペーパーを絵焼き後、次の処理工程
と処理液を使用して連続処理を行なった。
基準処理工程 (1)発色現像 40℃ 3分 (2)漂白定着 38℃ 1分30秒 (3)安定化処理 25℃〜35℃ 3分 (4)乾燥 75℃〜100℃ 約2分 処理液組成 [発色現像タンク液] エチレングリコール 15 ml 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 1.3g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 24.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン酸塩 5.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 1.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.4g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.7g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナ
トリウム塩 0.2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.20
とする。
[発色現像補充液] エチレングリコール 20 ml 亜硫酸カリウム 3.0g 炭酸カリウム 24.0g ヒドロキシアミン硫酸塩 4.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホナミドエチル)アニリン硫酸塩 7.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 2.5g 1−ヒドロキシエチリンデン−1,1−二ホスホン酸 0.5g ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 5.0g 塩化マグネシウム・6水塩 0.8g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸−二ナ
トリウム塩 0.3g 水を加えて1とし、水酸化カリウムと硫酸でpH10.70
とする。
[漂白定着タンク液] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄 アンモニウム2水塩 60.0g エチレンジアミンテトラ酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム (70%溶液) 100.ml 亜硫酸アンモニウム (40%溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1とし、炭酸カリウムまたは氷酢酸
でpH7.1に調整する。
[漂白定着補充液A] エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄 アンモニウム2水塩 260.0g 炭酸カリウム 42.0g 水を加えて全量1とする。
この溶液のpHは酢酸又はアンモニア水を用いて6.7±0.1
とする。
[漂白定着補充液B] チオ硫酸アンモニウム 250.0ml (70%溶液) 亜硫酸アンモニウム 25.0ml (40%溶液) エチレンジアミンテトラ酢酸 17.0g 氷酢酸 85.0ml 水を加えて全量1とする。
この溶液はpHは酢酸又はアンモニア水を用いて5.3±0.1
である。
[水洗代替安定タンク液及び補充液] エチレングリコール 1.0g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.20g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン酸(60%
水溶液) 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.0g 水で1とし、50%硫酸でpH7.0とする。
自動現像機に上記の発色現像タンク液、漂白定着タンク
液及び安定タンク液を満たし、前記市販のカラー写真ペ
ーパー試料を処理しながら3分間隔毎に上記した発色現
像補充液と漂白定着補充液A、Bと安定補充数をベロー
ズポンプを通じて補充しながらランニングテストを行な
った。補充量はカラーペーパー1m2当りそれぞれ発色現
像タンクへの補充量として190ml、漂白定着タンクへの
補充量として漂白定着補充液A,B各々50ml、安定化槽へ
の補充量として水洗代替安定補充液を250ml補充した。
なお、自動現像機の安定化槽は試料の流れの方向に第1
槽〜第3槽となる安定槽とし、最終槽から補充を行な
い、最終槽からのオーバーフロー液をその前段の槽へ流
入させ、さらにこのオーバーフロー液をまたその前段の
槽に流入させる多槽向流方式とした。
水洗代替安定液の総補充量が安定タンク容量の3倍とな
るまで連続処理を行なった。
ただし、写真処理廃液中には予め炭酸カリウム20g/
と、消泡剤FSアンチフォーム025(ダウコーニング社
製)を0.25g/添加して、写真処理廃液の表面張力を19
dyne/cmから26dyne/cmに低下させた。
実施例1 第2図の写真処理廃液蒸発濃縮装置を使用し、写真処理
廃液を10処理した時点での蒸留液のヨウ素消費量及び
臭気を測定した。ヨウ素消費量は昭和57年度下水の水質
の検定方法に関する省令第7条に記載の方法によって測
定した。臭気は3人による評価である。
電解手段の電流密度は10A/dm2、電流濃度は5A/m2に設定
し、陰極はSUS316、陽極はチタンを用いた。
この表から明らかのように、電解手段を備えると、ヨウ
素消費量がなくなり、悪臭がなくなる。
なお、比較例として写真処理廃液を電解手段で処理し
た。写真処理廃液1を前記と同じ電解条件で2時間処
理した。電解酸化された写真処理廃液は外観は浮遊物、
沈殿物を含む不透明な黒色となり、悪臭があり、ヨウ素
消費量は3万ppmであり、公害負荷が大きく下水道等に
排出できるものではない。さらに、10時間電解したが、
液状態には大きな変化がなく、写真処理廃液の処理とし
ては実用に供し得ない。
実施例2 次に、電解槽に凝縮水の添加剤として、NaCl、HCl、NaB
r、KIを100g添加した実施例を示す。なお、COD値はJIS
K0102のCODMn法によって測定した。
前記では写真処理廃液が混合されている場合について示
したが、写真処理廃液がそれぞれ単液の場合について実
施例を示す。
このように、チオ硫酸塩を有する漂白定着液、安定液等
の写真処理廃液を処理する場合に、特に臭気を防止する
効果が大きい。
(発明の効果) この発明は前記のように、蒸発濃縮方法及びその装置が
写真処理廃液を加熱して蒸発濃縮せしめ、この蒸気を冷
却凝縮して得られる凝縮液を電解酸化するように構成さ
れているから、凝縮液の公害負荷を低コストで低減する
ことが可能であり、しかも凝縮液のイオウ系の臭気を有
効に防止でき、かつヨウ素消費量を大幅に低減でき、写
真処理廃液の処理に最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動現像機の概略図、第2図はこの発明の一実
施例を示す概略構成図、第3図及び第4図は他の実施例
を示す構成図である。 図面中符号1は蒸発釜、2は加熱手段、4は液面レベル
センサ、11は冷却凝縮手段、19は溜液タンク、26は廃液
供給タンク、33は電解手段である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高林 直樹 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 (72)発明者 野呂 勝 東京都台東区台東1−15−3 (72)発明者 太田 裕喜 神奈川県茅ヶ崎市菱沼3−10−46

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真処理廃液を加熱して蒸発濃縮せしめ、
    これによって生じる蒸気を冷却凝縮して凝縮液を得る写
    真処理廃液の蒸発濃縮処理方法において、前記蒸気を冷
    却凝縮して得られる凝縮液を電解酸化する写真処理廃液
    の蒸発濃縮処理方法。
  2. 【請求項2】写真処理廃液を加熱して蒸発濃縮せしめ蒸
    発手段及び加熱手段と、蒸発した蒸気を冷却凝縮する凝
    縮手段とを有する写真処理廃液の蒸発濃縮処理装置にお
    いて、前記凝縮手段によって凝縮された凝縮液を、電解
    酸化する電解手段を有することを特徴とする写真処理廃
    液の蒸発濃縮処理装置。
  3. 【請求項3】前記電解手段による電解酸化の電流密度を
    0.0001〜100A/dm2、電流濃度を0.0001〜100A/に設定
    されることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の写
    真処理廃液の蒸発濃縮処理装置。
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