JPH07284374A - 卵白様凝固物及びそれを具材として用いた水中油型酸性乳化食品 - Google Patents

卵白様凝固物及びそれを具材として用いた水中油型酸性乳化食品

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JPH07284374A
JPH07284374A JP6078560A JP7856094A JPH07284374A JP H07284374 A JPH07284374 A JP H07284374A JP 6078560 A JP6078560 A JP 6078560A JP 7856094 A JP7856094 A JP 7856094A JP H07284374 A JPH07284374 A JP H07284374A
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JP
Japan
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oil
coagulum
egg white
albumen
coagulated
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JP6078560A
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English (en)
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Satoshi Sotooka
悟志 外岡
Yoshiaki Wada
義明 和田
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QP Corp
Original Assignee
QP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸性条件下でも、食感におけるゴム質化や色
調における褐変現象が生じない卵白様凝固物及びそれを
具材として含有する水中油型酸性乳化食品を提供するこ
とである。 【構成】 冷却凝固材と油脂及び乳化材とが水中油型の
状態で固体にしてある卵白様凝固物。この卵白様凝固物
を具材として含有する水中油型酸性乳化食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な卵白様凝固物及
びそれを具材として用いた水中油型酸性乳化食品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、凝固状の具として茹卵を使用
したタルタルソースのような水中油型酸性乳化食品は、
独特な風味と食感を有しており、ドレッシングやソース
の中では人気のあるものの一つになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうしたタル
タルソースに具材として凝固卵を用いたソースを室温で
1ないし数ケ月間保存しておくと、具材である凝固卵の
卵白部がソース中に含まれている酸の影響を受けて、ゴ
ム質化して茹卵としての食感を損ねたり、色調が褐変し
たりして、製造当時のおいしい食感や好ましい外観が著
しく損われるという問題点があった。本発明の目的は、
酸性条件下でもゴム質化や褐変現象が生じない卵白様凝
固物及びそれを具材として用いた水中油型酸性乳化食品
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべくいろいろ検討し、本発明に到達した。す
なわち、本発明の卵白様凝固物は、冷却凝固材と油脂及
び乳化材とを水中油型の状態で凝固してあることを特徴
としており、また、本発明の水中油型酸性乳化食品は、
上記の卵白様凝固物を具材として含有することを特徴と
する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。なお、本
発明の説明において、「%」と表示するのは全て「重量
%」を意味する。本発明において冷却凝固材とは、清水
を分散溶媒として加熱溶融した後冷却すると、ゲル状の
固体になる特性を持つ食品素材をいう。例えば、ジェラ
ンガム、キサンタンガム、タマリンドシードガム、カラ
ギーナン、グアーガム、寒天、ゼラチンなどの中から一
種又は二種以上を混合したもの等があげられる。特に好
ましいのはジェランガムである。ジェランガムは微生物
由来の食用の高分子多糖類で、加熱に対する非可逆特性
があることから、一旦冷却凝固させると再加熱しても再
融解することがなく、具材の形状が長期間安定に保持さ
れやすいという利点がある。卵白様凝固物中における冷
却凝固材の配合割合は、冷却凝固材の種類によっても異
なるが、食品の用途としての一般的な配合濃度であれば
特に限定されるものではなく、例えば1%ないし10%
程度が適当である。
【0006】また、油脂とは、一般的に使用される食用
の油脂をいう。例えば、大豆油、菜種油、米油、綿実油
などのサラダ油やパーム油、パーム核油などの中から一
種又は二種以上を混合したもの等があげられるが、本発
明の目的を損わない範囲で油溶性の各種調味料や各種フ
レーバー等の添加も任意である。卵白様凝固物中におけ
る油脂の配合割合は、1%ないし70%の範囲が好まし
く、3%ないし50%の範囲とするとさらに好ましい。
1%未満の場合卵白様凝固物の白濁度が不足して茹卵の
卵白様の白い色調が思うように発現せず、70%を越え
ると乳化状態が安定しなくなる場合が出てくるからであ
る。
【0007】さらに、乳化材とは、水中油型もしくは油
中水型の一般的な乳化食品に使用され得る乳化特性を有
した食品素材を指し、特に限定されるものではないが、
例えば乳化機能特性が付与された澱粉、カゼインナトリ
ウム、しょ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸テル、
ソルビタン脂肪酸エステル等が例示できる。卵白様凝固
物中における乳化材の配合の割合は、乳化材の種類によ
って異なるが、0.2%ないし5.0%が好ましい。
【0008】本発明における卵白様凝固物とは、冷却凝
固材と油脂及び乳化材とを水中油型の状態で凝固状にし
てあるものをいい、作り方の手順や方法は特に限定する
ものではない。この凝固物は、全体が白色で適度な弾力
性を有した固形物であり、外観や食感は茹卵の卵白部に
極めて近似している。
【0009】また、この凝固物は、用途に合わせたサイ
ズや形状に細断して使用することができる。使いやすさ
や食べやすさ等から、例えばダイサーのような細断機を
用いて、一辺が0.5〜10mm程度のダイス形状とす
ることが好ましい。なお、乳化状態の油滴径は30ミク
ロン以下であることが好ましい。乳化安定および乳白色
の色調の観点から、10ミクロン以下であるとさらに好
ましい。
【0010】なお、卵白様凝固物には、本発明の目的を
損わない範囲で任意の原料・成分、例えば、砂糖、食
塩、グルタミン酸ソーダ、スパイス類、酸化防止剤、キ
レート剤(リン酸塩など)、卵フレーバー等を含んでい
てもさしつかえない。
【0011】本発明において水中油型酸性乳化食品と
は、酸性の水相中に食用油脂の多数の微粒子が分散した
状態のものをいう。具体的には、マヨネーズや各種のド
レッシング・ソース類等があげられるが、これらに限定
されるものではない。
【0012】本発明における卵白様凝固物を具材として
用いた水中油型酸性乳化食品とは、任意のサイズ及び任
意の形状に細断した前記の卵白様凝固物を前記の水中油
型酸性乳化食品で和えて製したものをいい、例えば、タ
ルタルソースやサウザンアイランドドレッシング等があ
げられる。卵白様凝固物と水中油型酸性乳化物とを和え
るにあたり、総量に対する卵白様凝固物の配合割合は特
に限定されるものではないが、一般的には1%ないし6
0%の範囲が好ましく、3%ないし50%の範囲である
とさらに好ましい。また、本発明の目的を損わない範囲
で、細かくきざんだ野菜類、例えば、キウリ、タマネ
ギ、ピーマン及びこうした野菜類のピクルス等を配合し
てもさしつかえない。
【0013】次に、本発明の卵白様凝固物を具材として
用いた水中油型酸性乳化物の代表的な製造方法を説明す
る。まず、乳化材を添加した水相を攪拌しながら油脂を
主成分とした油相を徐々に添加して粗乳化状態にした
後、高圧ホモゲナイザー等を用いて水中油型に仕上げ乳
化を行い、乳化液を製する。一方、別に準備しておいた
冷却凝固材を分散させた水相に前記の乳化液を混合し
て、全体が均一になったら、用いた冷却凝固材が完全に
溶解するまで加熱する。そして、これを容器に移してか
ら充分に冷却して卵白様凝固物とする。次にこのゲル凝
固物を任意のサイズ、かつ任意の形状に細断したものを
水中油型酸性乳化物と和えることで、卵白様凝固物を具
材としてある水中油型酸性乳化物とした。なお、卵白様
凝固物の製造方法は、上記の手順や方法に限定されるも
のではない。
【0014】
【作用】本発明に係る卵白様凝固物は、全体が不透明な
白色となり、外観的に茹卵の卵白部に近似するが、酸性
の環境下に長期間おかれても、茹卵の卵白部の場合にみ
られるような食感上でのゴム質化や、色調面での褐変と
いった劣化現象が生じることはほとんどない。これは、
使用する冷却凝固材そのものが有する特性に起因するも
のと考えられる。
【0015】
【実施例】
実施例1 まず、下記の配合で、乳化特性を備えた澱粉(「エマル
スター」松谷化学株式会社製)を清水に溶解した水溶液
を攪拌しながら、大豆油を徐々に添加して粗乳化状態に
したものを、さらに高圧ホモゲナイザーで仕上げ乳化し
て水中油型の乳化液を製した。この時の油滴径のサイズ
は、大部分が1ミクロンないし10ミクロンの範囲であ
った。 〔原料の種類〕 〔配合〕 大豆油 20部 エマルスター 2部清水 18部 合 計 40部 次に下記の配合で、ジェランガムを清水に分散溶解させ
てジェランガム水溶液60部を製した。 〔原料の種類〕 〔配合〕 ジェランガム 2部清水 58部 合 計 60部 上記の乳化液40部とジェランガム水溶液60部とを混
合した後、90℃まで加熱して全体を均一な溶解液とす
る。次にこの溶解液を縦・横が各々30cmで深さ3c
mの、底が平坦なトレーに分注し、静置したまま完全に
凝固するまで冷却して本発明の卵白様凝固物を製した。
【0016】実施例2 実施例1で得られた卵白様凝固物をダイサーを用いて4
mm角のダイス状に細断したものと細かくきざんだピク
ルス(キウリ・タマネギ・ピーマンの混合品)とを下記
の配合でマヨネーズに和えて、タルタルソースすなわち
本発明の卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性
乳化食品を製した。 〔原料の種類〕 配合(%) 卵白様凝固物(4mm角のダイス状) 5 ピクルス(2mm角にきざんだもの) 30マヨネーズ 65 合 計 100% こうして得られたタルタルソース様の水中油型酸性乳化
食品を数ケ月の単位で長期保存しても、具材である卵白
様凝固物は食感のゴム質化や色調の褐変が起こらず、茹
卵の卵白部を使用した場合と比べて、食感的および視覚
的に著しく優れたものとなった。
【0017】実施例3 冷却凝固材として、実施例1におけるジェランガムの替
わりに、寒天を配合したものを用いた他は、全て実施例
1と同じにして卵白様凝固物を製した。
【0018】実施例4 実施例2における配合において、ピクルスを27部及び
ケチャップを3部とした他は、全て実施例2と同じにし
てサウザンアイランドドレッシング様の水中油型酸性乳
化食品を製造した。
【0019】試験例として、実施例1の方法によって製
した乳化液とジェランガム水溶液とを、卵白凝固物中の
油脂含量が7段階になるように適宜配合して、7種類の
卵白様凝固物を製した。そして、これらの卵白様凝固物
を用いて、実施例2の条件にしたがってタルタルソース
様乳化食品を製し、7種類の本発明品とした。一方、卵
白様凝固物を使用する替わりに、4mm角に細断した茹
卵の卵白部を使用した他は全て実施例2と同様にして製
したタルタルソースを比較品とした。こうして作った本
発明品7種類と、比較品について、それぞれ外観上の色
調と食感上のゴム質化を比較した。本発明品は、比較品
と比べていずれの特性も好ましいものであった。結果を
表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明により、具材がゴム質化や褐変を
生じない茹卵の卵白様凝固物、及びそれを具材として用
いた品位良好の水中油型酸性乳化食品が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却凝固材と油脂及び乳化材とを水中油
    型の状態で凝固してある卵白様凝固物。
  2. 【請求項2】 請求項1の卵白様凝固物を具材として含
    有する水中油型酸性乳化食品。
JP6078560A 1994-04-18 1994-04-18 卵白様凝固物及びそれを具材として用いた水中油型酸性乳化食品 Pending JPH07284374A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136247A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Kirin Food-Tech Co Ltd 卵白様食品素材及びその製造方法
JP2013118863A (ja) * 2011-12-09 2013-06-17 Ahjikan Co Ltd 卵含有組成物

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JP2009136247A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Kirin Food-Tech Co Ltd 卵白様食品素材及びその製造方法
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