JPS6019980B2 - 水中油滴型乳化食品及びその製造法 - Google Patents

水中油滴型乳化食品及びその製造法

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JPS6019980B2
JPS6019980B2 JP52038493A JP3849377A JPS6019980B2 JP S6019980 B2 JPS6019980 B2 JP S6019980B2 JP 52038493 A JP52038493 A JP 52038493A JP 3849377 A JP3849377 A JP 3849377A JP S6019980 B2 JPS6019980 B2 JP S6019980B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は新規な水中油瓶型乳化食品、特に人為的合成に
よって得られた界面活性剤あるいは高度な乳化装置を用
いることなく、油脂を極めて簡単な手段により均一に微
細なコロイド状油瓶として水性液状食品に安定分散せし
め、さらに耐塩性、耐熱性を具備した水中油滴型乳化食
品およびその製造法に関する。
従釆、この種の食品は、グリセリン脂肪酸モノェステル
、藤糖脂肪酸ェステル、ソルビタン脂肪酸ェステル、プ
ロピレングラィコール脂肪酸ェステルなどの合成の界面
活性剤の存在下で、油脂を機械的に微細なものに強力に
破断することによって得られるが、これらの合成の界面
活性剤はそれ自体栄養的価値、調味料的価値をもたず、
反対にそれらのもつ特有の風味が目的とする製品の繊細
な風味を劣化させるばかりか、食品衛生上の見地からも
極力その使用を避けることが望ましい。
またこれらの界面活性剤は食塩等の塩類の存在下で塩折
する頭向があるので、醤油やソースなどのように高食塩
濃度の水性溶液状食品に適用することができないという
食品工業上極めて大きな欠点を有していた。また、これ
とは別に卵黄リポタンパクという天然の界面活性剤を用
いて油脂を均一に微細な油滴として水性液状食品に分散
、安定化して乳化食品を製造することが知られている。
しかしながら、卵黄リポタンパクは栄養的に、調味料的
に優れた価値を有し、更に食品衛生上の見地から見た場
合も人体への影響が全くないので、極めて好ましいもの
であるが、熱凝固性を有するために加熱調理や加熱殺菌
を必要とする水性液状食品に適用し得ず、また卵黄タン
パク由来の強い風味を有し、且つ乳化効果を発現する濃
度レベルがかなり高いために、マヨネーズの如き卵黄タ
ンパク由来の香味が期待される水中油滴型乳化食品にお
いての使用は好ましいが、それ以外の食品においての使
用はその食品の繊細な風味を劣化させるので好ましくな
い。
従って、油脂のもつ風味、栄養上の特性に加えて、各種
食品の調理上、加工上の諸特性を、含塩の水性液状食品
や加熱処理して製品とする水性液状食品に期待すること
はほとんど困難であった。さらに、従来の水中油滴型乳
化食品の製造に際しては、油脂を機械的に微細なものに
破断するためのホモジナイザ−、キヤビテ−夕一、エマ
ルセータ−などの高速蝿梓機や電気的分散装置などの高
度な乳化装置を必要とするためにv経済的負担がかかる
とともに操作が繁雑であるなどの欠点を有していた。
そこで本発明者らはかかる水中油滴型の乳化食品の上述
した問題点や欠点を克服するために、種々研究を重ねた
結果、糖濃度が4の重量%以上の糖水性溶液に水溶性オ
リゴベプチドを主成分とする動物肉の熱水抽出肉エキス
または動物肉の部分分解肉エキスを水溶性窒素濃度とし
て0.母重量%以上となるように添加溶解した糖・肉エ
キス混合水性溶液を得、これに液状油または予かじめ加
溢溶融した硬化性油脂を、該油脂の融点以上の温度条件
下において燈拝しながら添加して油脂を完全に可溶化し
た非乳濁性含油粘鋼物を得、次いでこれを任意の割合の
水または水性調味液などと混和することによって、上述
した問題点や欠点のない水中油滴型乳化食品が得られる
ことを見出し、これに基づいて本発明を完成した。
本発明に使用される糖としては、藤糖、果糖、ブドウ糖
、乳糖、マルトース、ソルビツト、マンニット、キシリ
ッド、グリセリン等の糟アルコ−ル、デキストリン或い
は水飴などの殿粉の加水分解物、みつ、または前記糖含
有果汁類、またはシロップ等が挙げられるが、れらは製
品に期待される甘味性、物性などの面から1種または2
種以上を適宜選択し、その適量を用いることができる。
次に肉エキスとしては、水溶性のオリゴベブチドを主体
とするものであればどのようなものでもよいが、具体的
にはAPL(aveのge peptideleng比
:平均べプチド鎖長で通常フオルモ−ル窒素F・Nに対
する総窒素T・Nの比で示す)が5〜20の肉エキス、
例えば牛、豚、鶏等の獣鳥肉、魚、ェビ、貝等の魚介肉
などの動物肉を80qo以上の熱水中に5〜1虫時間保
持し、櫨別して不溶物を除去したのち、必要により脱色
脱臭、濃縮、粉末化などの処理を施して得られた動物肉
の熱水抽出肉エキス、および蛋白分解物のAPLが5〜
20の範囲内となる程度に動物肉を酵素的に部分分解す
るか、酸、アルカ川こより部分分解して得られた動物肉
の部分分解肉エキスなどが挙げられるが、特にAPL8
〜12の肉エキスが好ましい。APL5未満の動植物性
の蛋白質を殆んど、または完全に分解して得られる、水
溶性全窒素中に占める遊離アミノ態窒素の比率が高い肉
エキスは、分散油滴表面に対する被膜形成能が弱いため
に水性溶液中で安定な油満の分散をなさず、油滴はただ
ちに凝集、合一して液面に浮上分離し、油層を形成する
ので、安定な水中油滴型乳化食品を得ることはできず、
また呈味性が強いので製品食品の微細な風味が劣化する
ので好ましくない。また反対にAPL20を超える肉エ
キスは、乳化度の高い安定な水中油滴型乳化食品を得る
ことが容易でなくなるので好ましくない。次に上記糖と
肉エキス混合水性溶液に油脂を混和して、油脂を完全に
可溶化して非乳織性の含油粘鋼物を得る。
ここに用いる糖・肉エキス混合水性溶液の糖濃度として
は4の重量%(以下、%はすべて重量%を意味する)以
上とすることが、本発明の目的を達成する上で極めて重
要であって、特に好ましい濃度は60〜70%である。
即ち40%禾満の低い糖濃度の積水溶液を用いる場合、
油脂の包含緩慢となり乳化度の高い安定な水中油滴型乳
化食品を得ることができない。そしてこの高濃度の糖水
溶液は、それ自体では油脂を可溶化して非乳濁性の含油
粘鋼物とすることができないが、前記水溶I性オリゴベ
プチドを主成分とする肉エキスを共存させることにより
、はじめて箸量の油脂を包容して非乳濁性の含油粘楓物
を得ることができる。
そして上記糖水溶液に共存させるべき水溶性オリゴベプ
チドを主成分とする肉エキスの濃度は水落性窒素濃度と
して0.母重量%(以下、%は重量%を意味する)以上
とすることが本発明の目的を達成する上で極めて重要で
ある。
即ち、これより低い濃度では乳化度の高い、安定な水中
油滴型乳化食品を得ることはできない。なお水潟性のオ
リゴベプチドを主成分とする肉エキスを水落性窒素濃度
として3%以上含有させると、目的とする製品に動物肉
に由来する異臭が付与される場合もあるので通常は1〜
3%の濃度が経済的且つ品質的に好ましい。ここで、糖
・肉エキス混合水性溶液の糖濃度と、乳化液の濁度の関
係について検討した実験の一例を実験例1として示す。
なお乳化液の濁度の測定は中間生成物の0.4%水希釈
液における油脂の徴滴分散に基づく濁度を光電光度計の
70仇h仏の吸光度で示した。(以下、他の実験例にお
ける乳化液の濁度も同機にして求めたものである)実験
例 1豚肉の熱水抽出肉エキス(T・N:7.19,F
・N:0.65APL:11.06)を水落性窒素濃度
として1%含有してなる各種濃度の藤積水溶液に、燈拝
しながら2倍量(V/W)の綿実油を加えて中間生成物
を得、次いでこれ4夕とり、これを水と混和して1そと
し得られる乳化液の濁度を測定したところ、第1表に示
す如き結果が得られた。
この結果から、藤糖濃度が40%未満の場合には油脂の
徴滴分散(乳化)は活発に行なわれず、または水中に分
散していた油滴は直ちに凝集、合一し液面上に浮上分離
し、油層を上層に形成するが、40%を境にして、これ
より多くなると急激に油脂の徴滴分散が活発に行なわれ
、60〜70%の場合、それが極めて活発に行なわれ、
濁度が上昇することが判明した。第1表 糖濃度と乳化液の濁度 次に糖水溶液に共存させる肉エキスの濃度と乳化液の濁
度について、検討した実験の一例を実験例2として示す
実験例 2 簾糖濃度60%の糖水溶液に、豚肉の熱水抽出物(T・
N:6.89,F・N:0.72,APL:9.57)
を水溶性窒素濃度(T・N)として種々の濃度となるよ
うに添加熔解した糖・肉エキス混合水性溶液に、燈拝し
ながら2倍量(V/W)の綿実油を加えて中間生成物を
得、次いでこれを4夕とり、これを水と混和して1そと
して得られる乳化液の濁度を測定したところ第2表に示
す如き結果が得られた。
この結果から、水溶性窒素濃度(T・N)が0.8%未
満の場合には油滴は直ちに凝集、合一し液面に浮上分離
し、油層を上層に形成するが、0.8%を境としてこれ
より多くなると急激に油脂の徴滴分散が活発に行なわれ
、濁度が上昇する。
第2表水溶性窒素濃度と乳化物の濁度 次に上記のように調整した糖濃度40%以上且つ水溶性
オリゴベプチドを主成分とする肉エキスを窒素濃度とし
て0.8%以上を含有する糖・肉エキス混合水性溶液に
、油脂を該油脂の融点以上の温度条件下において混和し
、非乳濁性の含油粘鋼物を得る。
ここに用いられる油脂としては食用に供し得る油脂であ
れば何れでもよく、たとえば綿実油、大豆油、とうもろ
こし油、ごま油などの常温で液状の油脂、豚脂、牛脂、
ラードなどの常温で固形状の油脂、または硬化性油脂が
好適に用いられるが常温で固形状の油脂を用いる場合に
は、これを水性溶液と混和したときに油脂が固化せず、
溶融状態で分散することができるようにするため、予か
じめ油脂、水性溶液の両方を油脂の甘融点以上の温度条
件下に保持することが必要である。このような条件下に
保持することによって、油脂を糖・肉エキス混合水性溶
液を混和し、油脂を完全に可溶化された非乳濁性の含油
粘鋼物とすることができる。そして、このことは、本発
明において極めて重要であって、同じ油脂と同じ糠・肉
エキス混合水性溶液を用いても、これらを上記したよう
な非乳濁性の含油粘稲物としないで、単に水性溶液と混
和する場合には、乳化度の高い、安定な水中池瓶型乳化
食品を得ることはできない。
また、上記油脂の可溶化された非乳濁性の含油粘鋼物を
得るための糖・肉エキス混合水性溶液に対する油脂添加
量は、油脂添加後の含油量が約85%以下とすることが
重要であって、目的とする水中油滴型乳化食品に応じて
適宜油脂含量を選択できるが特に50〜70%とするこ
とが好ましい。ここで、油脂の非乳濁性の含油粘楓物を
中間的に得ることの効果について実験例を挙げて説明す
る。実験例 3 牛肉の熱水抽出肉エキス(T・N:6.63 F・N:
0.91,APL:7.29)を水落性窒素濃度として
o.5%含有する水性溶液を、ユニバーサルホモジナィ
ザー(日本精機製作所製)により900仇.p.mで撹
拝しながら30%の含油量となるように綿実油を加えて
乳化処理し、区分1の水中減藤型乳化食品(比較例)を
得た。
また、上記と同じ牛肉の熱水抽出肉エキスを水落‘性窒
素濃度として0.5%含有する水性溶液に糖濃度30%
となるように固形物67%含有水飴を溶解し得られた糖
・肉エキス混合水性溶液に、上記と同一の濃伴条件下で
30%の含油量となるように綿実油を加え、900び.
p.mの乳化処理を施して区分2の水中油滴型乳化食品
(比較例)を得た。
次に区分1と同じ牛肉の熱水抽出肉エキスを水溶性窒素
濃度として1%含有する水性溶液に、糖濃度60%とな
るように固形物67%含有水飴を溶解し、得られた糖・
肉エキス混合水性溶液に人為的燈拝を加えながら60%
の含油量となるように綿実油を加えて、一且非乳濁性の
含油粘鋼物を得、次いで引続き人為的櫨梓をしながら、
これに上記第2区分と同じ組成となるように等量の水を
混和して、第3区分の水中油滴型乳化食品(本発明)を
得た。上記それぞれの方法によって得られた各区分の水
中油滴型乳化食品を1時間静直したときの乳化物の性状
と乳化度を調べたところ、第3表に示す如き結果が得ら
れた。
.この結果から、動物肉の熱水抽出肉エキスを熔解した
水溶液に油脂を加えて機械的に高速燭拝しても、又は本
発明の第3区分の乳化食品と同じ組成となるように動物
肉の熱水抽出肉エキスを溶解した糠含有水溶液に油脂を
添加しながら機械的に高速蝿拝しても、充分な乳化がな
し得ず、一部の油脂はたちどころに凝集し合一して浮上
分離し、上層に油層を形成するが、これに対し第3区分
の本発明のように糖・肉エキス混合水性溶液に油脂を完
全に可溶化し、一旦非乳濁性の含油粘鋼物としたのち、
水と混和する方法は機械的損梓を全く要せず単に人為的
に濃梓するのみで乳化度が高く、また乳化安定性の高い
水中油滴型乳化食品が得られることが判る。
また、各区分の乳化処理物を500仇.p.mlび分遠
心分離して得られる分離水相に含まれる水溶性窒素濃度
を測定して、油脂に吸着された肉エキスの比率を求めた
ところ、本発明の区分3は約90%であって、ほとんど
の肉エキスが油滴に吸着され、このデータからも充分な
乳化が達成されていることが判る。
第3表 水中油滴型乳化食品の調整方法と濁度 次に上記のようにして得られた非乳濁性の含油粘鋼物は
水性溶液と混和する。
ここに用いられる水性溶液としては単なる水でもよいが
、醤油、ソース、味淋、酒類、食酢、果汁、食塩、糠類
、有機酸類、アミノ酸類、呈味性核酸類、香料、香辛料
、着色料、ビタミン或いは水溶性蛋白等の栄養強化料、
保存料または増粘性物質などの各成分を1種または2種
以上を適宜の濃度に含有した水性溶液でもよい。
また脱脂乳、脱脂粉乳または脱脂練乳などの脱脂乳成分
を水に溶解したものを用いてもよい。なお、オレンジオ
イル、ライムオイル等の精油類:香辛料の有機溶剤によ
る抽出物(オレオレジン);香味油等の油性フレーバー
;ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE等の油溶性ビタ
ミン;8ーカロチン等の油溶性色素:及びBHA,BH
T等の油溶性抗酸化剤等、油溶性成分は使用する油脂に
適宜添加して用いることができる。そして、ここに用い
る水性溶液はpHが4未満のときは一旦乳化分散した油
滴を凝集する煩向を示して、上層部にクリーム層を形成
し易くなるので、水性溶液はpH4以上であることが好
ましい。
そして上記した各成分を色々と組み合わせれば、従来知
られていない新しい食品を創造することができる。即ち
、水性溶液として醤油を主体とし、これにみりん、ワイ
ン、簾糖、香辛料などの調味香辛料をそれぞれ適量添加
し調理した調味液を用いれば、新規な油脂を均質安定に
含有する焼肉用ソースが得られ、また脱脂乳を用いれば
香味、外観、性状の極めて近似した置換合成乳が容易に
得られ、またみりんや醤油を主体とする水性溶液を用い
れば、第4表に記載の如き機能を有する、種々の食品の
品質改良剤として極めて優れた新規な乳化調味油が得ら
れる。なお上記乳化調味油の使用基準は、添加の対象と
なる食品や乳化調味油の使用目的によって多少異なり、
通常は原料に対して2%前後添加使用すれば充分である
が、油脂の香味または機能を強調する場合には10%前
後添加便用すれ1まよい。第4表また、非乳濁性の含油
粘鋼物は任意の割合の水または水性溶液に溶けて、乳化
度の高い安定な水中油滴型乳化食品が得られるが、希薄
な水中油滴型乳化食品とする場合には、水、油相の比重
差に基づく油瓶の浮上分離が起りやすくなるのでこの場
合はキサンタン・ガムやローカストビンガムなどのよう
な増粘性の安定剤を予かじめ水または水性溶液に溶駁し
て用いることにより、長期間、油瓶の浮上分離しない安
定な水中油滴型乳化食品とすることができる。
このようにして得られた水中油滴型乳化食品は必要によ
り加熱して風味をととのえたり、または殺菌して製品と
する。
本発明製品は、合成の界面活性剤を全く使用することな
く、油脂を均一に微細なコロイド状油滴として水性溶液
に分散し安定せしめたものであるから、食品衛生上の問
題点を全く含まず、また糠類、肉エキスおよび油脂など
の食品の基本的栄養調味成分を使用して得るものである
から、風味の劣化が無く、しかも栄養的価値の付加され
た、食品として用いる場合に極めて優れた特徴点を有し
ている。
また調教や殺菌するための加熱処理に対して耐性を有し
ているために、マヨネーズにおけるような卵黄タンパク
の熱変性による乳化崩壊を起さず、また、高濃度食塩の
存在によっても、分散した油滴は極めて安定であるため
に、食品加工への適性は極めて高いものである。
即ち、本発明によれば、従来極めて困難であるとされて
いた、醤油やソースなどの含塩調味液や加熱工程を経て
製品となる各種の水性食品に対して油脂を均一に微細な
コロイド状油瓶として分散、安定化することが極めて簡
単に行いうるので、この種の食品への油脂の高濃度利用
が可能となり、この油脂の添加によって、従来知られて
いる食品加工における種々の問題点を解決することがで
きる。また食品の品質改良剤としても極めて好適に使用
し得るものである。さらに、また従来水中油滴型乳化食
品の製造に必要とされている高速蝿拝機や電気的分散装
置などの高度な乳化装置を全く必要とせず、しやもじや
礎梓棒などを用いての人為的な蝿群か、または、通常の
濃伴装置たとえば市販の万能混合燈梓装置や蒸気ジャケ
ット付ニーダーによる極めて簡単な櫨枠手段によって、
充分目的を達成することができるので、経済的であると
ともに操作や作業が簡便である大きな利点を有している
以下、実施例を示して、本発明をさらに詳細に説明する
実施例 1 豚挽肉15k9と水23そ混和し、5時間煮沸した後不
溶物を猿遇して菱潟色透明の肉エキス25夕を得、次い
でこれを噴霧乾燥して肉エキス粉化物(T・N:12.
6%、F・N:1.54%,APL:8.2)1.1k
gを得た。
次いで、糖濃度65%の鮪糖水溶液10k9に上記肉エ
キス790夕を添加し加温溶解して水熔性窒素濃度0.
92%の糖・肉エキス混合水性溶液を得、これをダルト
ン万能燈洋機を用いて50仇.p.mの回転速度下で鷹
拝しながら綿美サラダ油20k9を除々に加えて含油量
65%の非乳濁性の含油粘鋼物約30k9を得た。次い
で、別に調製した味淋および醤油の混合水性溶液9kg
を上記非乳濁性の含油粘鋼物に加え、縄梓を引続いて行
ない、乳濁した流動性の水中油滴型乳化液とし次いでこ
れを蓬温90qoの加熱条件で加熱し、調熟と殺菌を行
って油脂含量50%、食塩含量11%の含塩乳化調味油
約40k9を得た。
このものは、室温で3ケ月放贋しても分散油滴の浮上分
離を示さず極めて安定であった。応用例 1 下記第5表に記載されている割合にて、各原料粉に、実
施例1で得られた含塩乳化調味油を打ち水またはかん水
に溶解して得られる溶液を添加して、ドウを調製し、以
下常法により製麺したところ、ドウの機械付着が防止さ
れて製麺性が向上し、麺質から殿粉が溶出するので緩和
され、頬線の乾燥性と付着性が抑制され、ゆで麺に光沢
が付与され、さらにゆで時間が短縮され、麺の腰が強め
られさらに、デンプンの老化防止などの効果が確認され
た。
第5表 制麺原料の配合割合 実施例 2 牛廃肉10k9と0.5規定希塩酸溶液を混和し、3時
間加熱して、牛肉蛋白質の部分分解を行った。
次いでこれを中和し精製したのち濃縮して、T・N:7
.34,F・N:0.83 APL8.84の肉エキス
濃縮物3.7k9を得た。次いで糖濃度60%の藤糖水
溶液10k9に、上記肉エキス1.36k9を添加溶解
して窒素濃度0.88%の糖・肉エキス混合水性溶液を
得、次いでこれをしやもじを用いて人為的に燈拝しなが
らサラダ油15k9、ごま油5kgを加えて、含油量6
3.8%の透明な含油粕鋼物31k9を得た。
次いで、これとは別に、醤油を主体とし、これに味淋、
ワイン、廉糖、香辛料、および殿粉を適量混和し、加熱
して得られた、水性調味液22k9に、上記舎油粘糠物
2k9を加えて、引き続き燈拝しながら90℃,10分
加熱して調熟および殺菌し、油滴を均一に分散してなる
含油焼肉用ソース24k9を得た。
本含油焼肉ソースは6ケ月間室温に静贋しても分散油滴
は浮上分離は認められなかった。
そして、これを焼肉に用いるときは、焼肉につやのある
濃麗な色沢を付与し、その香味は従来品を使用した場合
に比べて著しく改良された。
実施例 3糖濃度75%のコーンシロップ8.51k9
に鶏肉の熱水抽出濃縮肉エキス(T・N:671,F・
NO.銃,APLIO.17)1.49k9を加えて溶
解(T・Nは1%となる)したのち、これを蝿杵棒で人
為的に縄拝しながら大豆油20kgを除々に加えて非乳
濁性の含油粘鋼物30X9を得た。
次に脱脂粉乳5k9を水2.5そに溶解し得られた脱脂
乳液に上記含油粘楓物を2.5k9刀0え、引き続き蝿
拝して濃厚置換合成乳10k9を得た。
このものは1/3の濃度になるように水で希釈したとき
に牛乳に近似した香味、外観、性状および組成を示した
。実施例 4 糖濃度75%の異性化糖液9.21k9に、実施例1で
得られた肉エキス粉化物790夕を添加して加温溶解し
て水綾性窒素濃度1%の糖・肉エキス混合水性溶液を得
、これを40ooに加温保持した。
これにダルトン万能蝿梓機を用いて20仇.p.mの低
回転速度下で損拝しながら、予かじめ40ooに加温溶
融したラード20k9を加えて含油量67%の非乳濁性
の含油粘鋼物約30k9を得た。次いでこれとは別に調
製した0.4%キサンタンガム水溶液37k9をあらか
じめ4び0に加温したものとを混和し、含油量30%の
流動性の乳化調味油を得た。このものは、室温で1ケ月
間放置しても分散油滴の浮上分離を示さず安定であった
。応用例 2 小麦粉25k9に、実施例4で得られる乳化調味油2k
9、砂糖2k9、食塩0.2k9、およびイースト0.
8k9を水13そに溶解して得られた溶液を添加して、
ドウを調製し、以下常法により一次酉簾鞍、二次醗酵を
経て焼成し、パンを製造したところ、ショートニング性
、呈味性の向上、組織の改良、容積の増大効果、老化耐
性の付与効果、ドゥの粘性、弾性、可塑性などを調整す
るドゥコンディショナーとしての効果、および焼き上が
りの外観の均一性、着色性、色艶、香気の改良効果が得
られることが確認された。
応用例 3 実施例1により得られた乳化調味油を、米菓用生地の表
面に塗着し、常法により調味および焼き上げを行ったと
ころ、製品は油脂によって光沢が付与され、吸湿性が緩
和され、また著しい呈味増強効果と、焼き上げ後の醤油
香味の著しい保持効果が得られることが確認された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 糖濃度が40重量%以上で、且つ水溶性オリゴペプ
    チドを主成分とする肉エキスが水溶性窒素濃度として0
    .8重量%以上を含有する糖・肉エキス混合水性溶液に
    、油脂を該油脂の融点以上の温度条件下において混和し
    て非乳濁性の含油粘稠物を得、次いでこれを水性溶液と
    混和してなる水中油滴型乳化食品。 2 水溶性オリゴペプチドを主成分とする肉エキスがA
    PL5〜20のものである特許請求の範囲第1項記載の
    水中油滴型乳化食品。 3 水性溶液がpH4以上である特許請求の範囲第1項
    記載の水中油滴型乳化食品。 4 水性溶液が調味液である特許請求の範囲第1項記載
    の水中油滴型乳化食品。 5 水性溶液が脱脂乳である特許請求の範囲第1項記載
    の水中油滴型乳化食品。 6 糖濃度が40重量%以上で、且つ水溶性オリゴペプ
    チドを主成分とする肉エキスが水溶性窒素濃度として0
    .8重量%以上を含有する糖・肉エキス混合水性溶液に
    、油脂を該油脂の融点以上の温度条件下において混和し
    て非乳濁性の含油粘稠物を得、これを水性溶液と混合す
    ることを特徴とする水中油滴型乳化食品の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61209372A (ja) * 1985-03-14 1986-09-17 Matsushita Electric Works Ltd 電池残量認識回路
JPH01143984A (ja) * 1987-11-30 1989-06-06 Aisin Aw Co Ltd 電池状態モニタ装置
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US11527802B2 (en) 2011-07-11 2022-12-13 California Institute Of Technology Electrochemical systems with ionically conductive and electronically insulating separator

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