JP3234580B2 - 液状調味料及びその製法 - Google Patents

液状調味料及びその製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油脂分を多量に
含有しているにも拘らず、乳化剤を用いなくても乳化分
散した状態で使用でき、かつ脂っぽさが抑えられてすっ
きりとしたフレッシュな風味を有する液状調味料及びそ
の製法に関し、更に詳しくは、エキス類を多量に用いな
くても手作りの炊き出しスープのような、原料由来の独
特の旨みとこくがあり、かつクリーミーな乳化状態であ
りながら、風味にめりはりがある、とんこつスープなど
に好適に用いられる液状調味料及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、とんこつスープ、鳥ガラスー
プ、フォンドボーなどの濃厚な煮出し汁は、各種料理の
味の決め手となる重要な出し汁として利用されている。
例えば、とんこつスープは、豚骨(豚の骨付きばら肉)と
水に、ねぎなどの香味野菜を適宜加えて、寸胴鍋と呼ば
れる縦長の大型鍋に入れ、ときどきあくを取り除きなが
ら弱火で1昼夜以上炊き出して得られるエキスに、塩等
の各種調味料を加えて製造される。とんこつスープは、
炊き出しの主原料である豚骨に由来するこくのあるエキ
スの風味とスープ表面に広がる油膜の濃厚感とがあいま
って、独特の、めりはりのあるこってりとした味わいが
特徴で、人気を集めている。
【0003】上記とんこつスープなどの濃厚な煮出し汁
を工業的に量産化しようとする場合、炊き出したエキス
を濃縮し、塩分を添加して保存性を高めた液状調味料と
することが行われている。そして、調理時に必要に応じ
て湯等で希釈して利用することが行われている。しかし
ながら、上記エキス中には固体脂を含有するため、保存
中に凝集や分離などを起こしやすく、均一な液状調味料
が得られない。
【0004】そこで、例えば、常温で固体の動物性脂肪
と高塩濃度の水性調味液とに、特定の乳化剤及び安定剤
を添加して高圧均質化して液状調味料を得る方法(特開
平9−322735号公報)や、醤油を主成分とする水
相と食用油脂とを特定の乳化剤と安定剤と共に高圧均質
化して水中油滴型乳化調味料を得る方法(特開昭63−
294758号公報)が知られている。しかしながら、
これらの方法では油滴の粒子径が均一に微細化されるの
で、経時的に安定ではあるが、風味的に平坦で、ぼやけ
た特徴のない風味となってしまい、味のめりはりや旨み
の濃厚感が感じられずに単に脂っぽいものとなってしま
う。また、乳化剤や安定剤に由来する雑味や粘度が加わ
って風味が損なわれる。また、この液状調味料を、例え
ば、熱湯で希釈してラーメンスープとして用いた場合、
スープ表面が均一な白濁状態となり、細かい脂粒が表面
に点在した、濃厚ラーメンスープに特有の、光沢のある
スープの外観が得られない。また、上記のいずれの方法
においても、既存のエキスや原料を単に混合、均質化す
るだけなので、手作りの炊き出しスープのような、骨や
肉組織を一緒に煮出した時の独特の旨み、こくのある風
味とはならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、肉エキスや油脂分を多量に含有しているにも拘ら
ず、脂っぽさが抑えられてすっきりとしたフレッシュな
風味を有し、また、乳化剤を用いなくても乳化分散した
状態で使用でき、かつ、煮出し工程を経なくても短時間
で手作りの炊き出しスープのような、煮出し原料由来の
独特の旨み、こくがあり、かつクリーミーな乳化状態で
ありながら、風味にめりはりがあって、光沢のある外観
となる、スープなどに好適に用いられる液状調味料及び
その製法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、酵調味
料と肉エキスと動物脂肪組織含有油脂とを含有すること
を特徴とする液状調味料によって達成される。また、本
発明の目的は、発酵調味料と肉エキスと動物脂肪組織
有油脂とを含有する液状調味料を製造するに際し、水分
4重量%以上の粒状の動物脂肪組織含有油脂を、発酵調
味料と肉エキスと共に均質化することを特徴とする液状
調味料の製法によって達成される。
【0007】すなわち、本発明者らは、手作りの炊き出
しによって得られる、とんこつスープのような、煮出し
原料由来の独特の旨みとめりはりのある風味を有する液
状調味料を、短時間で量産化する方法について検討を行
った。そして、従来の食用油脂や動物性脂肪ではなく、
動物の脂肪組織を洗浄して裁断しただけの水分の多い生
動物脂を油脂原料として用いると、生動物脂中の成分が
炊き出しスープ様の旨みとこくをもたらすのではないか
と想起し、検討を行った。その結果、この生動物脂を、
発酵調味料と肉エキスとの共存下で均質化すると、肉エ
キス中の蛋白質が乳化成分として作用し、生動物脂の脂
肪分が乳化すると共に、生動物脂中の筋組織等の旨みの
素となる不溶性固形物と発酵調味料とが適度に分散し
た、肉エキス及び油脂が広範囲の粒度分布を示す乳化液
状調味料となること、そして、乳化はしているものの、
めりはりのある風味を有し、脂っぽさの抑えられた液状
調味料が得られることがわかった。そして、この液状調
味料は、熱湯などで希釈した時に油滴が点在した独特の
光沢のある外観を有するスープとなることを見出し本発
明に到達した。
【0008】次に、本発明を詳しく説明する。本発明の
液状調味料は、発酵調味料と肉エキスと動物脂肪組織
有油脂とを含有するものである。まず、本発明に用いる
発酵調味料は、醤油(大豆醤油、魚醤など)、味噌、ソ
ース類(ウスターソース、トンカツソース、お好み焼き
ソース等)、酒、みりん、酢等の醸造、発酵して製造さ
れる調味料である。これらは単独でも複数組合せて使用
してもよい。特に醤油、味噌、ソースなどの塩分を含有
する発酵調味料は、液状調味料の保存性を高め、液状調
味料全体にまろやかな塩味を付与し、旨み成分の発現が
しやすくなる点で好適である。
【0009】次に、本発明で用いる肉エキスは、鶏、
牛、豚などの畜肉類の肉、骨などを加工したエキスであ
り、加工方法によって加熱抽出エキス、加熱抽出濃縮エ
キス、酵素処理エキス、肉を調味処理後、摩砕したエキ
ス等が挙げられる。また、その他肉と骨を加熱抽出後、
固液分離、油分離し、液部を濃縮させ、再度分離した油
を精製後、混合したものが挙げられる。これらは単独で
も数種組み合わせてもよい。上記肉エキス中、蛋白質
は、8〜30重量%程度含有される。
【0010】次に、本発明で用いる動物脂肪組織含有油
脂は、牛、豚、鳥、羊、魚等の動物の屍体を解体して脂
肪組織(皮下、腎臓周囲、腹腔内、内蔵の脂肪等)から
血、毛などの異物を洗浄等によって除去した生動物脂を
主体とするものである。この中でも特に、豚背脂と呼ば
れる豚の背側の脂肪組織は、加熱殺菌時に溶解しにく
く、また、スープに浮かべたときの形状保持が良好な点
で好適である。また、豚背脂は、脂肪組織中の蛋白質に
由来する旨みが多く、また、くせのない風味を有する点
でも好適である。なお、元来、動物脂肪組織中に含まれ
る水分は部位によって異なるもののおよそ5〜10重量
%程度であるが、上記生動物脂の水分は、血、毛などの
異物を除去、洗浄する際に、水分が付着して、通常、1
2〜15重量%程度となっている。本発明においては、
水分4重量%以上の動物脂肪組織含有油脂を用いればよ
い。なお、動物脂肪組織含有油脂に、トレハロースを施
与(噴霧、洗浄水、浸漬、加熱殺菌)すると、風味の保
持の点で更に好適である。すなわち、生動物脂の生臭
みの抑制、加熱殺菌等の加工工程や保存中のクッキン
グ臭、劣化の抑制、生動物脂の後味をすっきりさせる
点等で好適に用いられる。また、加熱殺菌の際にトレハ
ロースを施与する場合には、アルミパウチなどの包装体
に、上記生動物脂と共に、トレハロース(好ましくは粉
体を混合)を収容、密封し、加熱殺菌すればよい。
【0011】なお、一般に知られている豚脂(ラー
ド)、牛脂(ヘッド)等は、上記生動物脂を、更に加
熱、加圧によって処理し、脂肪分を抽出した未精製動物
脂(生ラード、生ヘッド等)を食塩水等で洗浄したり蒸
留したりして精製した精製動物脂と呼ばれるものであ
り、本願の動物脂肪組織含有油脂とは異なるものであ
る。この精製動物脂は、不純物や水分が少なく、ほぼ1
00%脂肪であるから、酸化しにくく、利用しやすい
が、精製工程によって本来動物脂が含有する独特の、食
欲をそそる好ましい風味の大部分が失われている。
【0012】本発明に係る動物脂肪組織含有油脂には、
上記精製動物脂、未精製動物脂、バターなどの動物性油
脂及びその加工品や、ごま油、サラダ油、カカオバタ
ー、ラー油などの植物性油脂及びその加工品や、中鎖ト
リグリセライドなどの加工油脂を一部用いるようにして
もよい。但し、これらのその他油脂は、動物脂肪組織
有油脂全体重量中、50重量%以下とすることが動物脂
肪組織含有油脂の風味を生かし、また、スープに入れた
ときに粒状の油滴を分散、維持する点で望ましい。
【0013】次に、上記発酵調味料と肉エキスと動物脂
肪組織含有油脂との重量比率は、動物脂肪組織含有油脂
を1とした場合、発酵調味料を1〜3、肉エキスを同じ
く1〜3にすることが好適である。この比率よりも発酵
調味料が多いと、油脂の風味が抑えられる傾向にあり、
逆に少ないと、味がくどくなり、めりはりが弱くなる傾
向にある。また、肉エキスが多すぎると、味がくどくな
り、めりはりに欠ける傾向にあり、少なすぎると、こく
がなく味の強さに欠ける傾向にある。
【0014】なお、本発明の液状調味料には、上記原料
の他に、副原料として、香辛料、ハーブ、野菜類、果実
類、種実類、着色料、香料、塩類、糖類、アルコール
類、化学調味料、澱粉、酵母、酸味料、トマトケチャッ
プ、マヨネーズなどの各種調味料などを添加してもよ
い。特に、野菜、果実のピューレは、乳化の安定化の点
で好適である。また、糖類としてトレハロースを用いる
と、後工程で殺菌などの加熱処理をしたときに、風味の
劣化や渇変が抑制され、また旨みや呈味が増強される点
で、更に好適である。トレハロースの添加量は、効果を
発揮する点で液状調味料全体重量中の好ましくは1重量
%以上、更に好ましくは10重量%以上が望ましい。
【0015】次に、上記発酵調味料と肉エキスと動物脂
肪組織含有油脂とを用いて、本発明の液状調味料は、例
えば、次のようにして製造される。すなわち、まず、生
動物脂を1〜10mmの粒状に成形する。粒の形状は、
ダイス状、円柱状、球状など任意に設定すればよい。ま
た、成形方法も、特に限定するものではなく、カッター
等の細断手段により行っても、ミンサー、チョッパー等
の押出手段により行ってもよい。また、上記生動物脂
は、そのまま用いてもよいが、成形後すぐに使用しない
場合には、保存性等の点で、80℃以上で加熱殺菌(好
ましくは包装体に密封して加熱殺菌)したものを用いる
ようにしてもよい。また、この加熱殺菌の際に、トレハ
ロースを添加すると、風味保持の点で更に好適である。
【0016】次に、この成形された生動物脂に、必要に
応じて他の油脂類を添加し、発酵調味料と、肉エキス
と、適宜副原料とを混合し、均質化する。均質化する装
置としては、例えば、ホモミキサーなどの高速攪拌衝突
機構を備えた装置、コロイドミルなどの摩擦攪拌装置、
マントンゴーリン、ナノマイザーなどの高圧均質化装置
などが挙げられる。これらの中でも高圧均質化装置は、
目的とする乳化状態が得られやすい点で好適である。
【0017】上記均質化の条件としては、後述する粒度
分布となるよう、適宜設定すればよいが、例えば、高圧
均質化装置を用いる場合には、150Kg/cm2程度
で処理すればよい。
【0018】上記のようにして得られた液状調味料は、
粒度分布が0.5〜50μmの範囲にあることが望まし
い。この範囲であると、油脂分が安定分散し、微細油脂
含有粒子と油脂含有大粒子とによって希釈時にスープに
特有の光沢と脂粒の点在した外観を呈すると共に、動物
脂肪組織含有油脂中の筋組織が破砕され、旨みとまろや
かさとなめらかな舌触りを付与する。逆にこの粒度分布
を逸脱する場合、例えば、0.5μm未満の粒子を主体
とする場合、粒子が全体に微細にそろいすぎて希釈時に
スープが白濁した光沢のない外観となると共に、味にも
めりはりがなくなる傾向にある。また、50μmよりも
大きい粒子を主体とする場合、希釈時に光沢が鈍く、ま
た舌触りが悪くなると共に、動物脂肪組織含有油脂が十
分に破砕されず、旨みのないものとなってしまう傾向に
ある。
【0019】なお、上記の製造例では、副原料も共に均
質化しているが、特に、均質化によって風味や効果が損
なわれやすい副原料は、均質化後に添加混合するように
してもよい。
【0020】上記のようにして製造された液状調味料
は、そのままもしくは冷凍して用いてもよいが、常温で長
期保存する場合には、90℃で30分間程度加熱殺菌し、
密封すればよい。
【0021】本発明の液状調味料は、そのまま煮物やい
ため物、カレーなどの各種料理に用いてもよく、熱湯など
に希釈してスープにしてもよく、あるいはドレッシン
グ、焼き肉のたれ、ソースなどの調味料にしてもよく、
あるいは各種調味料の原料として用いてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明の液状調味料は、
油脂分を多量に含有しているにも拘らず、乳化剤を用い
なくても乳化分散した状態で使用でき、かつ脂っぽさが
抑えられてすっきりとしたフレッシュな風味を有し、ま
た、手作りの炊き出しによって得られる、とんこつスー
プのような、原料由来の独特の動物脂の旨みとめりはり
のある風味を有する液状調味料である。また、この液状
調味料は、熱湯などで希釈した時に油滴が点在した独特
の光沢のある外観を有する。また、汎用性が広く、各種
料理、調味料として用いることができる。また、粒状に
成形された動物脂肪組織含有油脂を発酵調味料と肉エキ
スとの共存下で均質化しているので、肉エキス中の蛋白
質によって動物脂肪組織含有油脂が乳化し、生動物脂中
の筋組織等の不溶性固形物が適度に分散し、発酵調味料
成分がまろやかな風味となり、短時間で手作りの炊き出
しスープのような旨み、こくが得られる。
【0023】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。
【実施例】(実施例1〜3、比較例1〜3) 表1及び表2の組成に従い、液状調味料を調製した。す
なわち、発酵調味料として、本醸造濃口醤油、肉エキス
として、ポークエキス(加熱抽出濃縮エキス)(蛋白質
25重量%、油脂20重量%含有)、動物脂肪組織含有
油脂として、生豚背脂(球状、直径3mm)及び副原料
として、食塩、砂糖、アミノ酸系調味料、野菜エキス、
香辛料を用い、これら原料を混合し、高圧均質化装置
(ホモゲナイザー(イズミフードマシナリー社製))を
用い、150kg/cm2処理し、液状調味料を調製し
た。得られた液状調味料15gを、各々200ccの熱
湯に溶解し、乳化状態、風味、外観(分散状態)を専門
パネラー20名にて評価した。その結果を表1及び表2
に合わせて示す。
【0024】(実施例4)高速攪拌装置(T.K.ミキサ
ー(特殊機化工業社製))で、8000回転、10分処
理する他は、実施例1と同様にして、液状調味料を調製
し、評価を行った。その結果を表1に合わせて示す。
【0025】(実施例5)実施例1と同様の高圧均質化装
置用い、400kg/cm2で処理する他は、実施例1
と同様にして、液状調味料を調製し、評価を行った。そ
の結果を表1に合わせて示す。
【0026】(比較例4)高速攪拌装置(T.K.ミキサ
ー(特殊機化工業社製))で、30回転、10分処理す
る他は、実施例1と同様にして液状調味料を調製し、評
価を行った。その結果を表2に合わせて示す。
【0027】(比較例5)実施例1と同様の高圧均質化装
置を用い、800kg/cm2で処理する他は、実施例
1と同様にして液状調味料を調製し、評価を行った。そ
の結果を表2に合わせて示す。
【0028】(比較例6)動物脂肪組織 含有油脂の代わりに、精製ラードを用いる
他は、実施例1と同様にして液状調味料を調製し、評価
を行った。その結果を表2に合わせて示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表1の結果から、実施例の液状調味料は、
いずれも乳化状態が良好で、クリーミーでありながら風
味にめりはりがあり、旨みが充分醸出されたスーフ゜であっ
た。また、外観的にも、脂粒が適度に分散した独特の光
沢を有し、食欲をそそる好ましいものであった。これに
対し、表2の結果から、比較例の液状調味料は、乳化状
態が不安定で分離や油膜の合一が見られたり、乳化して
いるものの、味がぼやけて外観的にも白濁した光沢の無
い物になったり、旨みが乏しかったりして好ましくなか
った。
【0032】(実施例6) 実施例1で成形した動物脂肪組織含有油脂100重量部
に、トレハロース粉末0.5重量部を混合し、これをア
ルミパウチに収容、密封し、80℃で、30分間加熱殺
菌したものを用いる他は、実施例1と同様にした。その
結果、実施例1よりも生動物脂の生臭みがなく、加熱殺
菌臭も抑えられており、すっきりとした、きれのよい後
味でありながら、油脂特有の旨み、こくのあるスープが
得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/22 - 1/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発酵調味料と肉エキスと動物脂肪組織含有
    油脂とを含有することを特徴とする液状調味料。
  2. 【請求項2】液状調味料中の肉エキス及び動物脂肪組織
    含有油脂の粒度分布が、0.5〜50μmであることを
    特徴とする請求項1記載の液状調味料。
  3. 【請求項3】発酵調味料と肉エキスと動物脂肪組織含有
    油脂とを含有する液状調味料を製造するに際し、水分4
    重量%以上の粒状の動物脂肪組織含有油脂を、発酵調味
    料と肉エキスと共に均質化することを特徴とする液状調
    味料の製法。
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