JP6732162B2 - 酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]タンパク質を含む畜産エキスと油脂とを乳化処理した水中油型乳化物を、タンパク質分解酵素で処理することを特徴とする、酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
[2]乳化粒子の平均粒子径が3.0μm以下、遊離脂質濃度が0.1%以上である、[1]記載の酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
[3]畜産エキス由来タンパク質1重量部に対し、油脂0.5〜3.5重量部を含む原料を乳化処理した、[1]又は[2]記載の酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
[4]原料全体を100重量%とした場合に、水を20〜80重量%、畜産エキス由来タンパク質を1〜40重量%及び油脂を1〜50重量%含む原料を乳化処理した、[1]〜[3]の何れかに記載の酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
[5][1]〜[4]の何れかに記載の製造方法により得られる、ペースト状の酵素処理水中油型乳化調味料であって、調味料全体を100重量%とした場合に、水を20〜80重量%、畜産エキス由来タンパク質を1〜40重量%及び油脂を1〜50重量%含有し、畜産エキス由来タンパク質1重量部に対し、油脂0.5〜3.5重量部を含み、乳化粒子の平均粒子径が3.0μm以下、並びに遊離脂質濃度が0.1%以上である、酵素処理水中油型乳化調味料。
[6][5]記載の調味料を含む食品。
[7][5]記載の調味料を含むスープ。
タンパク質を含む畜産エキスとしてポークエキス(加圧加熱水抽出濃縮豚骨エキス、タンパク質:54.4%、脂質:0.4%、水分:45.1%)556g、炭水化物として粉末水飴クリームベース(日本澱粉工業株式会社製)250g、塩として食塩150gに、水道水744gを加えて70℃で加熱溶解させた後、油脂としてラード(植田製油株式会社製)300gを加えて、70℃で10分間撹拌混合した。次いで、高圧ホモジナイザーを用いて乳化処理(40MPa)することで、水中油型乳化物である調製品1(塩濃度:7.5%)を1980g得た。調製品1中の各原料の配合比率(%)を表1に示した。なお、ポークエキス由来の水及びタンパク質についても、調製品1中の含有率(%)として表1に示した(該含有率(%)については、表中の合計(100%)には含めていない)。また、調製品1中の畜産エキス由来タンパク質(タンパク質)と油脂の比率(タンパク質:油脂)も表1に示した。
タンパク質を含む畜産エキスとしてチキンエキス(加圧加熱水抽出濃縮加塩鶏ガラエキス、タンパク質:47.8%、脂質:0.2%、食塩:10.5%、水分:40.5%)166g、炭水化物としてデキストリン(サンデック#300、三和澱粉工業株式会社製)100g、塩として食塩42gに、水道水532gを加えて70℃で加熱溶解させた。次いで、油脂としてチキンオイル(株式会社パルシーズン製)160gを加えて、70℃で10分間撹拌混合した後、高圧ホモジナイザーを用いて乳化処理(40MPa)することで、水中油型乳化物である調製品2(塩濃度:5.9%)を950g得た。調製品2中の各原料の配合比率(%)を表3に示した。なお、チキンエキス由来の水、タンパク質及び食塩についても、調製品2中の含有率(%)として表3に示した(該含有率(%)については、表中の合計(100%)には含めていない)。また、調製品2中の畜産エキス由来タンパク質(タンパク質)と油脂の比率(タンパク質:油脂)も表3に示した。
調製1で得られたポークエキスを原料に含む水中油型乳化物(調製品1)400gに、タンパク質分解酵素としてオリエンターゼ22BF(エイチビィアイ株式会社製、実施例1−1)又はスミチームFP(新日本化学工業株式会社製、実施例1−2)をそれぞれ0.4g添加して、50℃で1時間酵素処理した。次いで、90℃で10分間酵素失活処理することで、酵素処理水中油型乳化調味料である実施品1−1及び1−2(何れも塩濃度:7.5%)を各390g得た。実施品1−1及び1−2中の各原料の配合比率(%)を表1に示した。なお、ポークエキス由来の水及びタンパク質についても、実施品1−1及び1−2中の含有率(%)として表1に示した(該含有率(%)については、表中の合計(100%)には含めていない)。また、実施品1−1及び1−2中の畜産エキス由来タンパク質(タンパク質)と油脂の比率(タンパク質:油脂)、酵素処理時期、実施品1−1及び1−2中の畜産エキス由来タンパク質を100とした場合の酵素添加量も表1に示した。
タンパク質を含む畜産エキスとしてポークエキス(加圧加熱水抽出濃縮豚骨エキス、タンパク質:54.4%、脂質:0.4%、水分:45.1%)92.5gに、塩として食塩10g(実施例2−1;塩濃度:2%)、食塩50g(実施例2−2;塩濃度:10%)又は食塩75g(実施例2−3;塩濃度:15%)をそれぞれ加えた後、水道水と炭水化物としてデキストリンを加えて総量を各400g、固形分を37.7%に調整し、70℃で加熱溶解させた。また、食塩添加なし(実施例2−4;塩濃度:1%未満)も同様に水道水と炭水化物としてデキストリンを加えて総量を400g、固形分を37.7%に調整し、70℃で加熱溶解させた。次いで、油脂としてラード100gをそれぞれに加えて、70℃で10分間撹拌混合した後、高圧ホモジナイザーを用いて乳化処理(40MPa)し、それぞれの水中油型乳化物を得た。さらに、各乳化物450gにタンパク質分解酵素としてスミチームFPを0.45gずつ添加して、50℃で1時間酵素処理した後、90℃で10分間酵素失活処理することで、酵素処理水中油型乳化調味料である実施品2−1、2−2、2−3及び2−4を各430g得た。実施品2−1〜2−4中の各原料の配合比率(%)を表2に示した。なお、ポークエキス由来の水及びタンパク質についても、実施品2−1〜2−4中の含有率(%)として表2に示した(該含有率(%)については、表中の合計(100%)には含めていない)。また、実施品2−1〜2−4中の畜産エキス由来タンパク質(タンパク質)と油脂の比率(タンパク質:油脂)、酵素処理時期、実施品2−1〜2−4中の畜産エキス由来タンパク質を100とした場合の酵素添加量も表2に示した。
調製2で得られたチキンエキスを原料に含む水中油型乳化物(調製品2)500gに、タンパク質分解酵素としてスミチームFPを0.5g添加して、50℃で1時間酵素処理した。次いで、90℃で10分間酵素失活処理することで、酵素処理水中油型乳化調味料である実施品3(塩濃度:5.9%)を480g得た。実施品3中の各原料の配合比率(%)を表3に示した。なお、チキンエキス由来の水、タンパク質及び食塩についても、実施品3中の含有率(%)として表3に示した(該含有率(%)については、表中の合計(100%)には含めていない)。また、実施品3中の畜産エキス由来タンパク質(タンパク質)と油脂の比率(タンパク質:油脂)、酵素処理時期、実施品3中の畜産エキス由来タンパク質を100とした場合の酵素添加量も表3に示した。
タンパク質を含む畜産エキスとしてポークエキス(加圧加熱水抽出濃縮豚骨エキス、タンパク質:54.4%、脂質:0.4%、水分:45.1%)139g、炭水化物として粉末水飴クリームベース62.5g、塩として食塩37.5gに、水道水186gを加えて50℃で加熱溶解させた後、タンパク質分解酵素としてオリエンターゼ22BF(比較例1−1)又はスミチームFP(比較例1−2)をそれぞれ0.5g添加して、50℃で1時間酵素処理した。次いで、90℃で10分間酵素失活処理した後、油脂としてラード(植田製油株式会社製)75gをそれぞれに加えて、70℃で10分間撹拌混合した。さらに、高圧ホモジナイザーを用いて乳化処理(40MPa)することで比較品1−1及び比較品1−2(何れも塩濃度:7.5%)を各480g得た。比較品1−1及び1−2中の各原料の配合比率(%)を表1に示した。なお、ポークエキス由来の水及びタンパク質についても、比較品1中の含有率(%)として表1に示した(該含有率(%)については、表中の合計(100%)には含めていない)。また、比較品1−1及び1−2中の畜産エキス由来タンパク質(タンパク質)と油脂の比率(タンパク質:油脂)、酵素処理時期、比較品1−1及び1−2中の畜産エキス由来タンパク質を100とした場合の酵素添加量も表1に示した。
タンパク質を含む畜産エキスとしてポークエキス(加圧加熱水抽出濃縮豚骨エキス、タンパク質:54.4%、脂質:0.4%、水分:45.1%)92.5gに、塩として食塩50g、水道水207.5g、炭水化物としてデキストリン50gを加えて総量を400g、固形分を37.7%に調整し、70℃で加熱溶解させた。次いで、油脂としてラード100gを加えて、70℃で10分間撹拌混合した後、高圧ホモジナイザーを用いて乳化処理(40MPa)することで比較品2(塩濃度:10%)を480g得た。比較品2中の各原料の配合比率(%)を表2に示した。なお、ポークエキス由来の水及びタンパク質についても、比較品2中の含有率(%)として表2に示した(該含有率(%)については、表中の合計(100%)には含めていない)。また、比較品2中の畜産エキス由来タンパク質(タンパク質)と油脂の比率(タンパク質:油脂)、酵素処理時期、比較品2中の畜産エキス由来タンパク質を100とした場合の酵素添加量も表2に示した。
前記の調製で得られた調製品1及び2、実施例で得られた実施品1−1、1−2、2−1〜2−4及び3、並びに比較例で得られた比較品1−1、1−2及び2について、計算上の塩濃度を表1〜3に示し、さらに、乳化粒子の平均粒子径、遊離脂質濃度及びグルタミン酸濃度を測定し、表1〜3に示した。乳化粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置(SALD−1100、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。遊離脂質濃度は、各測定試料中の脂質あたりの遊離脂質濃度を示しており、各測定試料100gにヘキサン100mlをそれぞれ加えて5分間振盪した後、ヘキサン層を回収・留去することで得られた脂質の重量から算出した。グルタミン酸濃度は、各測定試料中のグルタミン酸濃度を示しており、F−キット(L−グルタミン酸)を用いて測定した。
実施例1で得られた実施品1−1を調味料として用いて下記表4の配合により春雨スープを調製した。
Claims (7)
- タンパク質を含む畜産エキスと油脂とを乳化処理した水中油型乳化物を、タンパク質分解酵素で処理することを特徴とする、酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
- 乳化粒子の平均粒子径が3.0μm以下及び遊離脂質濃度が0.1%以上である、請求項1記載の酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
- 畜産エキス由来タンパク質1重量部に対し、油脂0.5〜3.5重量部を含む原料を乳化処理した、請求項1又は2記載の酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
- 原料全体を100重量%とした場合に、水を20〜80重量%、畜産エキス由来タンパク質を1〜40重量%及び油脂を1〜50重量%含む原料を乳化処理した、請求項1〜3の何れか1項に記載の酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の製造方法により得られる、ペースト状の酵素処理水中油型乳化調味料であって、
調味料全体を100重量%とした場合に、水を20〜80重量%、畜産エキス由来タンパク質を1〜40重量%及び油脂を1〜50重量%含有し、
畜産エキス由来タンパク質1重量部に対し、油脂0.5〜3.5重量部を含み、
乳化粒子の平均粒子径が3.0μm以下、並びに
遊離脂質濃度が0.1%以上である、
酵素処理水中油型乳化調味料。 - 請求項5記載の調味料を含む食品。
- 請求項5記載の調味料を含むスープ。
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