JP2006280306A - 合成食肉及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 獣肉臭やグラスフェッド肉材のような草臭が比較的強く、筋が多く硬い赤身主体の食肉材であっても活用することができ、柔らかく良好な風味を有するように改質されると共に、薄切りしたり、この薄切り肉をさらに加熱調理した場合にも、接着した部分同士が容易に剥離することのない合成食肉及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理物を含んでなる肉質改良化組成物を赤身肉材に加えることにより改質処理赤身肉を得る赤身肉材処理工程と;改質処理赤身肉に、脂身肉材と蛋白結着剤含有組成物とを含む材料を加えて攪拌し、赤身・脂身混合肉材を得るミキシング工程とを備える。
【選択図】 なし

Description

本発明は、合成食肉及び合成食肉の製造方法に係り、特に、筋が多く硬い赤身の食肉材を活用し、赤身肉と脂身が接着されると共に、加熱調理後においても柔らかく良好な風味を有するように改質された合成食肉及びその製造方法に関する。
食肉材の生肉片同士を結着(接着)し、合成食肉を製造する方法については旧来から種々研究されており、卵白アルブミン、カゼイン、脱アマイド処理したグルテンなどの蛋白質系物質、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチル澱粉などの多糖類系物質、水酸化カルシウム、酸化カルシウムのようなアルカリ土類金属水酸化物、酸化物などのアルカリ剤等混合粉末を肉片表面に被着させる方法がある(例えば、特許文献1参照)。また、各種リン酸塩は、筋肉繊維組織からミオシンのような塩溶出性の凝固性蛋白質を抽出する作用等を有し、畜肉材の加工において保水性、ゲル化性、乳化性を向上するなどの効果を奏することから、食肉材の結着、改質などの目的にも良く利用されている。一方で、リン酸は人体のカルシウム代謝に係わることから、加工食品におけるリン酸塩の使用量低減が検討され、炭酸塩やカリウム塩などの無機塩、クエン酸、酢酸などのような有機酸又はこれらの塩の使用が、リン酸塩機能の一部を代替可能であることが知られている。トランスグルタミナーゼ(EC 2.3.2.13:Protein−glutamine g−glutamyltransferase)は、モルモット肝臓中に発見され、その精製、構造解析、機能解析が行われて(例えば、非特許文献1、非特許文献2等参照)以来、研究が進み動物、植物、真核微生物等に広く存在することが知られ、食品加工では蛋白結着剤などとしても使用されている。また、このようなトランスグルタミナーゼと、乳蛋白質、卵蛋白質、大豆蛋白質、小麦蛋白質、血漿蛋白質又はこれらを酵素修飾した蛋白質との併用により、食肉製品の保水性、ゲル化性、乳化性をリン酸塩と同程度又はそれ以上に向上可能であることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、腿、脛など筋が多く硬い牛、ブタ、鶏等鳥獣食肉の低品質部位について、エラスターゼ、プロテアーゼのような酵素で処理し、柔らかさや呈味性を向上させたり(例えば、特許文献3参照)、常温で固体状である脂肪の乳化液を肉中に注入した後、この肉を機械的にもみほぐして乳化液を肉中に略均一に拡散させ、これを冷却して、乳化液中の脂肪を肉中に析出させることにより外観、風味を改質した霜降り肉の製造方法がある(例えば、特許文献4参照)。
特公昭47−14905号公報 特開平2−135071号公報 特開平5−276899号公報 特開昭58−89161号公報 Mary J.Mycek et al, The Journal of Biological Chemistry,Vol.235,pp.3513−3517(1960) J.E.Folk et al, The Journal of Biological Chemistry,Vol.241,pp.5518−5525(1966)
特許文献1や特許文献2のような方法によれば、リン酸塩の添加量を減じることができ、赤身主体の食肉材同士を結着しある程度の肉質改善はできるものの、赤身肉材と脂身肉材とを接着合成させた際には、薄切りや加熱調理により剥離、分離する場合もあり、また、獣肉臭やグラスフェッド肉材のような草臭が比較的強く、筋が多くて硬いような畜肉材料に適用した際には、風味の改質が不充分となる場合があるという問題があった。特許文献3の方法によれば、柔らかく肉質を改善することはできるが、特許文献1や2の場合と同様に添加物としては微量であっても生理活性の強い酵素や化学物質を多く用いること、また、添加酵素自体による好ましくない味が残る場合もあるなどの問題があった。また、特許文献4の製造法では、赤身肉材中に霜降り状に脂肪を均一に分散し風味改善することはできるものの、天然一枚もののように脂身肉を赤身肉に混在接着させるような場合には適用できないものであった。
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、獣肉臭やグラスフェッド肉材のような草臭が比較的強く、筋が多く硬い赤身主体の食肉材であっても活用することができ、柔らかく良好な風味を有するように改質されると共に、薄切りしたり、この薄切り肉をさらに加熱調理した場合にも、接着した部分同士が容易に剥離することのない合成食肉及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による合成食肉の製造方法は、動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理物を含んでなる肉質改良化組成物を赤身肉材に加えることにより改質処理赤身肉を得る赤身肉材処理工程と;改質処理赤身肉に、脂身肉材と蛋白結着剤含有組成物とを含む材料を加えて攪拌し、赤身・脂身混合肉材を得るミキシング工程とを備えることを特徴とする。
このような合成食肉の製造方法において、肉質改良化組成物は、食肉材を含む食材の加工処理物を含有する食肉材加工物含有組成物及び/又は野菜、果実、茸から1以上選ばれた非動物性食材を加工処理した非動物性食材加工物を含む非動物性食材加工物含有組成物を含んでなることができ、また、食肉材加工物含有組成物が、食肉材の肉質部分と脂肪部分とを含む材料を加工処理したものであることが好ましく、さらに、食肉材加工物含有組成物が、アリウム属の野菜を含み加工処理したものであることが良く、さらにまた、食肉材加工物含有組成物が、ペースト状に加工処理されたものであることが好適である。そして、肉質改良化組成物が、中性塩を含むこともでき、また、蛋白結着剤が、トランスグルタミナーゼを含んでなるものであっても良く、さらに、脂身肉材が、1〜30mmの厚みとなるようにスライス又はカットすることにより分割されていることが好ましく、さらにまた、改質処理赤身肉は、長辺が約0.5〜10cmの大きさに調製されていることが好適であり、そして、赤身肉材が、腿肉及び/又は肩肉の肉塊から骨や筋を除去した食肉原料及び/又は屑肉から得られるものであっても良い。
また、上記目的を達成するため、本発明による合成食肉は、動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理物を含んでなる肉質改良化組成物が赤身肉材に加えられた改質処理赤身肉に、脂身肉材と蛋白結着剤含有組成物とを含む材料が加えられ攪拌され得られた赤身・脂身混合肉材よりなることを特徴とする。
この合成食肉において、肉質改良化組成物は、食肉材を含む食材の加工処理物を含有する食肉材加工物含有組成物及び/又は野菜、果実、茸から1以上選ばれた非動物性食材を加工処理した非動物性食材加工物を含む非動物性食材加工物含有組成物を含んでなることができ、また、食肉材加工物含有組成物が、食肉材の肉質部分と脂肪部分とを含む材料を加工処理したものであることが好ましく、さらに、食肉材加工物含有組成物が、アリウム属の野菜を含み加工処理したものであることが良く、さらにまた、食肉材加工物含有組成物が、ペースト状に加工処理されたものであることが好適である。そして、肉質改良化組成物が、中性塩を含むことが好ましく、また、蛋白結着剤が、トランスグルタミナーゼを含んでなるものであっても良く、さらに、脂身肉材が、1〜30mmの厚みとなるようにスライス又はカットすることにより分割されたものとすることができ、さらにまた、改質処理赤身肉は、長辺が約0.5〜10cmの大きさに調製されていることが好適である。以上のような合成食肉では、赤身肉材が、腿肉及び/又は肩肉の肉塊から骨や筋を除去した食肉原料及び/又は屑肉から得られたものであっても良く、また、赤身・脂身混合肉材100重量部につき、脂身肉材10重量部以上、70重量部以下を含んでなることができる。
本発明の合成食肉及び合成食肉の製造方法によれば、獣肉臭やグラスフェッド肉材のような草臭が比較的強く、筋が多く硬い赤身の多い食肉材を用いた場合にも、好ましくない臭いがなくなり、柔らかく良好な風味を有するように改質することができる。また、一枚ものの天然肉のように脂身肉と赤身肉を混在させることができ、この合成食肉は、薄切りしたり、この薄切り肉をさらに加熱調理した場合にも、接着した部分同士が容易に剥離することもない。
以下、本発明による合成食肉及び合成食肉の製造方法を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明の一実施形態としての合成食肉の製造方法は、動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理物を含んでなる肉質改良化組成物を赤身肉材に加えることにより改質処理赤身肉を得る赤身肉材処理工程を備えている。本実施形態における赤身肉材としては、赤身の多い食肉材であれば、如何なる食肉材であっても良く、例えば、腿肉、肩肉、脛肉、また、腿、肩、脛などの部位の肉塊から骨や筋(筋肉繊維、結合組織)を除去した食肉原料、屑肉(トリミング肉)などの食肉材などであっても充分使用できる。勿論、ヒレ肉、脂の入ったバラ肉やロース肉等の食肉材についても使用することが可能であり、脂身の少ない部分を選んだり、脂身を取り除いて用いても良い。さらに以上のような食肉材の2種以上を混合して使用することもできる。このような食肉材として、本実施形態では、牧草で肥育されたグラスフェッドの牛肉を用いた例について説明するが、食用に供せられる食肉材であれば如何なる動物由来のものであっても良く、例えば牛肉の他、豚肉、鶏肉、羊肉、猪肉、鴨肉等の食用鳥獣類の食肉材が好適に使用でき、これら動物の品種、産地、肥育条件などについても特に限定されない。
このような赤身肉材に加える肉質改良化組成物は、動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理物を含んでなるものであり、動物性食材としては、食用に供せられる動物性の食材であれば如何なるものであっても良く、特に限定されない。例えば、上記説明した食用鳥獣類の食肉材、乳などが好適に使用でき、動物の品種、産地、肥育条件などについても特に限定されないが、より良好な風味を赤身肉材に付与可能な場合がある点では、使用対象となる赤身肉材に比して獣肉臭や草臭(グラス臭)などの少ない動物品種、産地、肥育条件の食肉材がより好ましい。なお、肉質改良化組成物として、赤身肉材に対し風味改質に加えて栄養学的バランスを向上させ得る点では、動物性食材と、非動物性食材とを併用することが好ましく、動物性食材を主体とする食肉材加工物含有組成物と非動物性食材を主体とする非動物性食材加工物含有組成物とを組合わせて用いることがより好ましい。また、動物性食材としての食肉材には、肉質部分と脂肪部分とを含み用いることがより好ましい。非動物性食材としては、食用に供せられる非動物性の食材であれば如何なるものであっても良く、特に限定されない。例えば、野菜、果実、茸、藻類、穀類、豆類などが好適に使用でき、これらの非動物性食材から複数を選択し用いても良い。
非動物性食材に野菜を用いる場合、この野菜としては食用に供せられる野菜であれば如何なるものであっても良く、特に限定されない。例えば、白菜、キャベツ、ほうれん草、レタス、春菊、パセリ、バジル、からし菜、小松菜、サラダ菜、つまみ菜、高菜、アスパラガス、ウド、フキ、蓮根、クワイ、ジュンサイ、大根、カブ、人参、にんにく、牛蒡、葱、玉葱、韮、ラッキョウ、ユリネ、サツマイモ、サトイモ、ジャガイモ、トマト、キュウリ、茄子、カボチャ、ピーマン、サヤインゲン、ササゲ、フジマメ、枝豆、カリフラワー、ブロッコリー、蓼、山椒、生姜、茗荷、紫蘇、ワラビ、ゼンマイ、タラの芽、土筆、オクラ、辛子、ワサビ、干瓢、クレソン、ズイキ、シロ瓜、セリ、ミツバ、モヤシ、モロヘイヤ、ヨモギ、エシャロット、リーキ、ルバーブなどが好適に使用でき、これらの野菜から複数を選び用いても良い。このような野菜には、抗酸化作用を有するビタミンCの他、無機質が多く含まれ、肉質改良化組成物への化学物質の添加量を減じることができる場合がある。イモ類には澱粉などの糖質が豊富に含まれ、また、例えば、ジュンサイ、オクラ、モロヘイヤ等には粘性の多糖類が含まれ、このような野菜を用いた場合、肉質改良化組成物に接着性を付与することがある。さらに、例えば、玉葱、韮、にんにく等のようなアリウム属(Allium属)の野菜では、スライス、細切り、粉砕、摩砕などの処理行った場合、細胞内に存在するアリイナーゼ(Alliinase:EC 4.4.1.4)により、アリイン(Alliin:S−Allyl Cysteine Sulfoxide)をアリシン(Allicin:Diallyl disulfide)に変換すること、アリシンは抗菌作用、抗酸化作用、抗凝血作用などを有することなどが知られており、食品として、又、食肉等の調味用、鮮度保持用等に古くから用いられている〔Eric Block ,Scientific American,Vol.252,pp94〜99(1985)〕。このようなアリウム属の野菜を用いた場合、肉質改良化組成物に赤身肉材への抗菌作用、抗酸化作用、抗凝血作用を付与することがある点で好ましい。
非動物性食材に果実を用いる場合、この果実としては食用に供せられる果実であれば如何なるものであっても良く、特に限定されない。例えば、アケビ、アセロラ、アボガド、イチゴ、イチジク、梅、オリーブ、温州みかん、夏みかん、八朔、ブンタン、ポンカン、レモン、グレープフルーツ、ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ、ライム、カボス、杏子、すもも、キウイ、キンカン、柚子、ピタヤ、グアバ、パパイア、マンゴー、マンゴスチン、パインアップル、ブルーベリー、グズベリー、ラズベリー、ホワイトサポテ、グミ、ココナツ、ゴレンシ、さくらんぼ、石榴、スイカ、マクワウリ、メロン、桃、ネクタリン、山桃、柿、酢橘、橙、チェリモヤ、タンゴール、ドリアン、タンゼロ、花梨、梨、ナツメ、ハスカップ、パッションフルーツ、バナナ、ビワ、葡萄、マルメロ、ライチ、林檎などが好適に使用でき、これらの果実から複数を選び用いても良い。このような果実は、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸などの有機酸を含有しており、肉質改良化組成物に赤身肉材への消臭、軟質化等、風味改質作用を付与できる場合があり、非動物性食材として用いることが好ましい。
非動物性食材に茸を用いる場合、この茸としては食用に供せられる茸であれば如何なるものであっても良く、特に限定されない。例えば、椎茸、シメジ類、キクラゲ類、なめこ、ぬめりすぎたけ、舞茸、マッシュルーム、松茸、ヤナギマツタケ、アミガサタケ、ヤマドリタケ、トリフ、ショウロ、姫マツタケ、ツクリタケ、ヒラタケなどが好適に使用でき、これらの茸から複数を選び用いても良い。このような茸は、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸などの有機酸の他、酸性プロテアーゼや金属プロテアーゼなどのエンドペプチダーゼ、エンド型やエキソ型のヌクレアーゼなどを含有しており、肉質改良化組成物に赤身肉材の消臭、軟質化等、風味改質作用を付与できる場合があり、非動物性食材として用いることが好ましい。このような茸のうち、舞茸の子実体には、特に強力な金属プロテアーゼ(アミノエンドプロテアーゼ)の存在が知られており〔水野 卓 他編著、1992年 学会出版センター発行、「キノコの化学・生化学」、pp198−200、pp241−242〕、非動物性食材として舞茸の使用がより好ましい。
非動物性食材に藻類を用いる場合、この藻類としては食用に供せられる藻類であれば如何なるものであっても良く、特に限定されない。例えば、昆布、ワカメ、ヒジキ、モズクのような褐藻類、アオノリ、カワノリ、クロレラのような緑藻類、アマノリ、天草、イギス、オゴノリのような紅藻類、スイゼンジノリ、スピルリナのような藍藻類などが好適に使用でき、これらの藻類から複数を選び用いても良い。このような藻類では、褐藻類におけるアルギン酸、紅藻類におけるカラギーナンのような粘性の多糖類を含み、肉質改良化組成物に接着性、風味改質作用を付与できる場合があり、非動物性食材として用いることができる。また、非動物性食材に穀類及び/又は豆類を用いる場合、穀類や豆類としては食用に供せられる穀類や豆類であれば如何なるものであっても良く、特に限定されない。例えば、米、大麦、裸麦、鳩麦、ライ麦、小麦、トウモロコシ、ソバ、モロコシ、アワ、ヒエなどの穀類、大豆、ルピンマメ、緑豆、エンドウマメ、ヒラマメ、ソラマメ、インゲンマメ、モスビーン、シーバービーンなどの豆類が好適に使用でき、これらの穀類及び/又は豆類から複数を選択し用いても良い。
以上説明した動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理としては、これらの食材に適用可能な如何なる物理的或いは化学的な加工処理であっても良く、特に限定されない。例えば、スライス、細切りなどの切断処理、粉砕処理、摩砕処理、圧搾処理、抽出処理、分離処理、酸処理、アルカリ処理、乾燥処理、煮る、焼く、蒸す、揚げるなどの加熱処理、食材の自家発酵、乳酸菌や麹菌発酵などの発酵処理などを挙げることができ、これら複数の加工処理を組合わせて行うこともできる。また、個々の食材を加工処理しても良く、複数の食材を併せて加工処理しても良い。さらに、肉質改良化組成物には、食塩や塩化カリウムのような中性塩を添加することもでき、これにより、赤身肉材の筋繊維からミオシンなどの接着性蛋白の溶出効果が向上することが期待できる。また、肉質改良化組成物は、このような中性塩の他に、賦形剤、分散化剤などとして、例えば、乳糖やブドウ糖、澱粉分解物等の食品素材を加えて液剤、凍結乾燥粉末剤、顆粒剤、細粒剤などのような製剤形態に加工することができる。リン酸塩の添加は必要としないが、少量添加しても良い。なお、肉質改良化組成物として、動物性食材を主体とする食肉材加工物含有組成物と非動物性食材を主体とする非動物性食材加工物含有組成物とを組合わせて用いる場合には、食肉材加工物含有組成物及び/又は非動物性食材加工物含有組成物について、上述の肉質改良化組成物の場合と同様に中性塩を添加したり、製剤化することができる。本実施形態においては、食肉材加工物含有組成物と非動物性食材加工物含有組成物とを組合わせた肉質改良化組成物とし、食肉材加工物含有組成物における食肉材には、肉質部分と脂肪部分とを含み用いる例についてさらに詳述するが、これに限定するものではない。
食肉材加工物含有組成物における肉質部分の配合比率は3重量%以上、35重量%以下とすることが好ましく、5重量%以上、25重量%以下がより好ましく、10重量%以上、20重量%以下がさらに好ましい。3重量%未満では、風味改質や接着性が充分得られない場合があり、35重量%を超えると非動物性食材との配合バランス上好ましくない。また、食肉材加工物含有組成物における脂肪部分の配合比率は2重量%以上、30重量%以下とすることが好ましく、3重量%以上、20重量%以下がより好ましく、5重量%以上、15重量%以下がさらに好ましい。2重量%未満では、風味改質が充分得られない場合があり、30重量%を超えると非動物性食材との配合バランス上好ましくない。このような、食肉材加工物含有組成物には、非動物性食材及び/又は非動物性食材加工物を添加することが好ましく、本実施形態では、アリウム属の野菜、穀類・豆類発酵処理物として醤油などを配合する。醤油は生醤油であっても良い。食肉材加工物含有組成物におけるアリウム属の野菜の配合比率は5重量%以上、45重量%以下とすることが好ましく、10重量%以上、35重量%以下がより好ましく、15重量%以上、30重量%以下がさらに好ましい。5重量%未満では、風味改質や抗凝血効果が充分得られない場合があり、45重量%を超えると動物性食材との配合バランス上好ましくない。食肉材加工物含有組成物における穀類・豆類発酵処理物の配合比率は5重量%以上、35重量%以下とすることが好ましく、10重量%以上、30重量%以下がより好ましく、15重量%以上、25重量%以下がさらに好ましい。5重量%未満では、風味改質の効果が充分得られない場合があり、35重量%を超えると動物性食材との配合バランス上好ましくなく、醤油の風味が強くなる場合がある。また、食肉材加工物含有組成物を摩砕処理などによりペースト状とした場合には、改質処理赤身肉に、良好な風味と共にミオシンの結着性を付与することもある。さらにアリシンが生成しており、このアリシンの抗菌性、抗酸化性、抗凝血性も付与され、特にこの組成物を使用直前に調製した場合には、実質的により高い効果が期待できる。
非動物性食材加工物含有組成物における、非動物性食材加工物として茸加工物又は果実加工物が好適に使用でき、特に、茸加工物のうちでも舞茸加工物は風味質改良の効果が強いことは上述のとおりであり、適正な配合比率は非動物性食材及び加工処理法によって大きく異なることから、非動物性食材加工物の配合比率の範囲は特に限定されない。また、例えば舞茸加工物のような茸加工物を、非動物性食材加工物とした肉質改良化組成物では、場合によっては動物性食材加工物との併用なしに充分な風味改質性と接着性を有し、後段のミキシング工程における蛋白結着剤含有組成物の使用も不要とすることがある。このように赤身肉材に対する肉質改良化組成物の使用量についても、選定する非動物性食材加工物に応じて適宜決定すれば良く、限定されない。ここでは、果実加工物を非動物性食材加工物とした場合の例を示す。果実加工物としては、発酵に際して生成されたプロテアーゼなどの酵素が加わる場合がある点で、発酵処理されたものが好ましく、果実発酵物を用いた。この例では、肉質改良化組成物は、上述のような食肉材加工物含有組成物及び非動物性食材加工物含有組成物を、それぞれ、0.5重量%以上、10重量%以下の濃度となるように水で希釈し得ることができる。1重量%以上、5重量%以下とすることがより好ましく、2重量%以上、4重量%以下とすることがさらに好ましい。
このような肉質改良化組成物を赤身肉材に注入及び/又は添加しながらタンブリングすることにより、改質処理赤身肉を得る。肉質改良化組成物は、赤身肉材に対して1重量%以上、50重量%以下加えることが好ましく、10重量%以上、40重量%以下がより好ましく、20重量%以上、30重量%以下とすることがさらに好ましい。このような赤身肉材処理工程により得られる改質処理赤身肉は、柔らかに軟質化されると共に、好ましくない獣肉臭や、草臭が消臭しており、又、筋線維から塩溶性、凝固性蛋白が滲み出した状態となっている。タンブリング条件としては、一般的な食肉加工に使用されるタンブラーを使用することができ、10分間〜24時間、正転と静置処理を繰り返しながらタンブリングを行えば良い。30分間〜5時間タンブリングさせることがより好ましく、2時間〜3時間がさらに好ましい。また、タンブリングに先立ち、肉質改良化組成物に赤身肉材を浸漬することもできる。このようにして得られる改質処理赤身肉は、最長辺が約0.5〜10cmのサイズに分割、カットすることができ、約2〜7cmがより好ましく、こぶし半分ほどに分割し、4〜5cm角程度の大きさにカット調製することがさらに好ましい。なお、このような改質処理赤身肉の分割、カットは、赤身肉材処理工程の前に行っても良く、また、赤身肉材処理工程の前後に分けて実施することもできる。
以上のような赤身肉材処理工程により得られた改質処理赤身肉に、脂身肉材と蛋白結着剤含有組成物とを含む材料を加えて攪拌し、赤身・脂身混合肉材を得るミキシング工程を実施する。なお、前段の赤身肉材処理工程における非動物性食材として、接着性の強い茸加工物などを用いた場合には、本ミキシング工程において蛋白結着剤含有組成物の添加を省略したり、添加量を減じることが可能な場合がある。本実施形態における脂身肉材としては、赤身肉材処理工程で用いた赤身肉材の場合と同様の食肉材由来のものであっても、また、異なる動物、品種、産地、肥育条件による食肉材由来であっても良く、特に限定されない。ここでは、牛脂肪を用いた例について説明する。このような脂身肉材は、1〜30mmの厚みとなるようにスライス又はカットすることにより分割して使用することができる。3〜20mmの厚みがより好ましく、5〜15mmの厚みがさらに好ましい。1mm未満の厚みでは、得られる合成肉のスライスにより剥離が生じる場合があり、30mmを超える厚みとすると赤身肉との充分な結着が得にくい場合がある。厚み以外のサイズについては合成対象の肉サイズに応じて適宜設定すれば良く、特に限定されない。本実施形態では、ショープレート形態の合成食肉の製造を対象とする例を示すこととするが、この場合には、5mm×5mm程度のサイズから40mm×250mm程度のサイズとすることができる。
蛋白結着剤含有組成物としては、蛋白質を結着する作用を有する蛋白結着剤を含有すれば如何なる蛋白結着剤含有組成物であっても使用でき、例えば、蛋白結着剤としてのトランスグルタミナーゼに賦形剤及び/又は分散化剤、pH調整剤などを加えて、液剤、凍結乾燥粉末剤、顆粒剤、細粒剤などのように製剤化されていても良い。また、特許文献2に示された、乳蛋白質、卵蛋白質、大豆蛋白質、小麦蛋白質、血漿蛋白質又はこれらを酵素修飾した蛋白質のような補助蛋白質を添加することも可能であり、このような補助蛋白質を使用する場合には、蛋白結着剤に加えて製剤化しても良く、製剤とは別に添加した組成物とすることもできる。リン酸塩の添加は必要としないが、添加しても良く、リン酸塩を使用する場合には、蛋白結着剤に加えて製剤化されても良く、製剤とは別に添加した組成物とすることもできる。トランスグルタミナーゼとしては、微生物由来のものであっても良く、牛、鶏などの各種動物組織、藻類を含めた各種植物組織などから、例えば、非特許文献1、2などに準じて精製したものであっても使用することができる。
本実施形態のミキシング工程においては、以上のような脂身肉材と蛋白結着剤含有組成物とを含む材料を、改質処理赤身肉に加えて攪拌し赤身・脂身混合肉材を得る。脂身肉材の使用量は、改質処理赤身肉中の脂身部分の量や、製造対象の脂身含量に応じて適宜設定すれば良く、特に限定されないが、ここでは、得られる赤身・脂身混合肉材100重量部につき、10重量部以上、70重量部以下となるように改質処理赤身肉に加えることができる。20重量部以上、60重量部以下がより好ましく、30重量部以上、50重量部以下がさらに好ましい。10重量部未満では、得られる合成食肉の加熱調理後の風味食感が充分良好とならない場合があり、70重量部を超えると赤身部分との接着が不充分となる場合がある。蛋白結着剤含有組成物の使用量は、前段の赤身肉材処理工程における非動物性食材加工物の選定、改質処理赤身肉への添加量に依存し、使用不要となる場合もあり、また、蛋白結着剤の種類、配合にも依存し限定されないが、本実施形態では、蛋白結着剤として微生物由来トランスグルタミナーゼ0.5〜1重量%、カゼインナトリウム50〜60重量%、リン酸塩配合の蛋白結着剤含有組成物を使用する例として説明する。この場合では、蛋白結着剤含有組成物は、改質処理赤身肉100重量部に対して、0.5重量部以上、10重量部以下添加することができ、1重量部以上、3重量部以下がより好ましく、1.5重量部以上、2重量部以下がさらに好ましい。0.5重量部未満では、結着性が充分得られない場合があり、10重量部を超えると合成食肉の風味に影響する場合がある。
このような脂身肉材、蛋白結着剤含有組成物、改質処理赤身肉をミキサーに投入し攪拌することによって、赤身・脂身混合肉材を得る。攪拌時間としては、使用するミキサーの容量、投入総量や、脂身肉材、蛋白結着剤含有組成物、改質処理赤身肉の混合比などに応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、本実施形態においては、30秒以上、20分間以下とすることができる。1分間以上、8分間以下がより好ましく、2分間以上、4分間以下がさらに好ましい。30秒以下では攪拌不充分となる場合があり、20分間を超えると赤身・脂身混合肉材の鮮度が低下する場合がある。以上のようなミキシング工程によって得られる赤身・脂身混合肉材は速やかに真空スタッファーを用いて袋体に充填した後、所望の形状に成型し凍結する。本実施形態においては、厚み1〜7cm、幅10〜50cm、長さ20〜80cmのプレート状に成型し合成食肉を得た。なお、以上説明した本実施形態による合成食肉及びその製造方法において、食肉材の前処理から、赤身肉材処理工程、ミキシング工程及び充填、成型の全製造工程は、製品の安全性の点から、衛生的に管理された環境下、一貫製造にて行うことが好ましい。このようにして得られた合成食肉は、獣肉臭やグラスフェッド肉材のような草臭が比較的強く、筋が多く硬い赤身の多い食肉材を用いた場合にも、好ましくない臭いがなくなり、柔らかく良好な風味を有するように改質されている。また、薄切りしたり、この薄切り肉をさらに加熱調理した場合にも、接着した部分同士が容易に剥離することもない。
以下、本発明の合成食肉及びその製造方法について、実施例、試験例を示して具体的に説明するが、これによって本発明を限定するものではない。
〔実施例1〕
赤身肉材用の食肉材として、凍結されたニュージーランド産、グラスフェッドの牛腿肉を用い、実施形態に示した合成食肉の製造方法に準じて合成食肉の製造を行った。すなわち、赤身の多い肉塊を解凍し、整形・検品を実施した後、肉塊の骨、筋を除去し、適当なサイズに分割して赤身肉材を得た。この赤身肉材に、肉質改良化組成物を赤身肉材重量の20重量%〜30重量%の量を注入した後、この肉を速やかにタンブラーに投入し、正転と静置処置を繰り返しながら、1〜4時間タンブリングを行い改質処理赤身肉を得た(赤身肉材処理工程)。肉質改良化組成物としては、食肉材加工物含有組成物及び非動物性食材加工物含有組成物をそれぞれ2〜4重量%含有する水溶液を用いた。食肉材加工物含有組成物は、牛肉(肉質部分)10〜20重量%、牛脂(脂肪部分)5〜15重量%、玉葱15〜25重量%、にんにく2〜5重量%、醤油15〜25%、カラメルソース15〜25重量%、食塩3〜8重量%、グルコース2〜5重量%、トコフェロール20〜30ppmを配合し、摩砕処理によりペースト状として使用した。非動物性食材加工物含有組成物には、果実発酵物含有組成物として、キティ社製、商品名リンゴソフト(果実発酵物48重量%、食塩40重量%、貝カルシウム2.4重量%、食品素材9.8重量%)を使用した。改質処理赤身肉をこぶしの半分サイズ程度に分割し、最長辺が約5cm(4〜5cm四方)程度の大きさにカットした。別に、スライサーを使用して、穀物飼料で肥育されたグレインフェッド牛由来の牛脂肪をスライスして(サイズ:厚み10×20×150mm程度)脂身肉材とした。この脂身肉材、改質処理赤身肉及び蛋白結着剤含有組成物をミキサーに投入して1〜8分間攪拌し、赤身・脂身混合肉材を得た(ミキシング工程)。改質処理赤身肉と脂身肉材の比率は、改質処理赤身肉40〜90重量部に対し、脂身肉材は60〜10重量部とした。蛋白結着剤含有組成物として、トランスグルタミナーゼ(商品名:アクティバ、味の素社製)0.5〜1.0重量%、カゼインナトリウム50〜60重量%、ショ糖脂肪酸エステル4〜6重量%、ポリリン酸ナトリウム2〜4重量%、ピロリン酸ナトリウム2〜4重量%、乳糖等30〜40重量%の配合製剤を用いた。蛋白結着剤含有組成物は、改質処理赤身肉と脂身肉材合計重量1kgに対して、10〜30gを使用した。得られた赤身・脂身混合肉材を、速やかに真空スタッファーを利用して、袋体に充填し、プレート状に成型し(サイズ:厚み約4cm、幅約30cm、長さ約50cm)、凍結させてショートプレート形態の合成食肉を得た。
〔実施例2〕
脂身肉材として、グラスフェッド牛由来の牛脂肪を用いた以外、実施例1と同様にして合成食肉を得た。
〔試験例1〕(硬さ比較試験)
実施例1、実施例2の合成食肉、及び対照1(ニュージーランド産ナーベル)、対照2(アメリカ産ショートプレート)について、それぞれ厚さ1.2mmになるようにスライスし、そのサンプルを沸騰したお湯で1分加熱し、それぞれをレオメーターにかけてテストし、その結果を相対評価(一番柔らかい値を5とし一番硬いものの値を1とし、その間を5等分して1から5の評価点をつけた)。この結果、実施例1、実施例2の合成食肉サンプルでは共に5点、対照1のサンプルは2点、対照2のサンプルは4点であった。
〔試験例2〕(匂い比較試験)
実施例1、実施例2の合成食肉、及び対照1(ニュージーランド産ナーベル)、対照2(アメリカ産ショートプレート)について、それぞれ厚さ1.2mmになるようにスライスし、そのサンプルを沸騰したお湯で1分加熱し、匂いについて20名によるパネル比較試験を行った。5段階で匂いの判定を行い、最も好ましいものを5点、最も好ましくないものを1点で評価し、その平均点を算出した。この結果、実施例1の合成食肉サンプルでは4.2点、実施例2の合成食肉サンプルでは3.8点、対照1のサンプルは2.1点、対照2のサンプルは4.8点であった。
本発明の合成食肉の製造方法及びこの製造方法により得られる合成食肉は、例えば1〜2mm程度の厚みにスライスして、牛丼、豚丼、すき焼き、すき焼き丼、焼肉、焼肉丼用などの肉材として利用することができる他、スライスする厚みを調整し、ステーキ用の肉材としても利用可能であり、外食産業などの業務用や家庭向けとして供給できる。また、適宜、製造工程を追加、変更して、ハムやソーセージなどの製造に適用することも可能である。

Claims (21)

  1. 動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理物を含んでなる肉質改良化組成物を赤身肉材に加えることにより改質処理赤身肉を得る赤身肉材処理工程と、
    前記改質処理赤身肉に、脂身肉材と蛋白結着剤含有組成物とを含む材料を加えて攪拌し、赤身・脂身混合肉材を得るミキシング工程とを備えることを特徴とする合成食肉の製造方法。
  2. 前記肉質改良化組成物は、食肉材を含む食材の加工処理物を含有する食肉材加工物含有組成物及び/又は野菜、果実、茸から1以上選ばれた非動物性食材を加工処理した非動物性食材加工物を含む非動物性食材加工物含有組成物を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の合成食肉の製造方法。
  3. 前記食肉材加工物含有組成物が、食肉材の肉質部分と脂肪部分とを含む材料を加工処理したものであることを特徴とする請求項2に記載の合成食肉の製造方法。
  4. 前記食肉材加工物含有組成物が、アリウム属の野菜を含み加工処理したものであることを特徴とする請求項2又は3に記載の合成食肉の製造方法。
  5. 前記食肉材加工物含有組成物が、ペースト状に加工処理されたものであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の合成食肉の製造方法。
  6. 前記肉質改良化組成物が、中性塩を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の合成食肉の製造方法。
  7. 前記蛋白結着剤が、トランスグルタミナーゼを含んでなるものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の合成食肉の製造方法。
  8. 前記脂身肉材が、1〜30mmの厚みとなるようにスライス又はカットすることにより分割されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の合成食肉の製造方法。
  9. 前記改質処理赤身肉は、長辺が約0.5〜10cmの大きさに調製されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の合成食肉の製造方法。
  10. 前記赤身肉材が、腿肉及び/又は肩肉の肉塊から骨や筋を除去した食肉原料及び/又は屑肉から得られるものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の合成食肉の製造方法。
  11. 動物性食材及び/又は非動物性食材の加工処理物を含んでなる肉質改良化組成物が赤身肉材に加えられた改質処理赤身肉に、脂身肉材と蛋白結着剤含有組成物とを含む材料が加えられ攪拌され得られた赤身・脂身混合肉材よりなることを特徴とする合成食肉。
  12. 前記肉質改良化組成物は、食肉材を含む食材の加工処理物を含有する食肉材加工物含有組成物及び/又は野菜、果実、茸から1以上選ばれた非動物性食材を加工処理した非動物性食材加工物を含む非動物性食材加工物含有組成物を含んでなることを特徴とする請求項11に記載の合成食肉。
  13. 前記食肉材加工物含有組成物が、食肉材の肉質部分と脂肪部分とを含む材料を加工処理したものであることを特徴とする請求項12に記載の合成食肉。
  14. 前記食肉材加工物含有組成物が、アリウム属の野菜を含み加工処理したものであることを特徴とする請求項12又は13に記載の合成食肉。
  15. 前記食肉材加工物含有組成物が、ペースト状に加工処理されたものであることを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の合成食肉。
  16. 前記肉質改良化組成物が、中性塩を含むことを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載の合成食肉。
  17. 前記蛋白結着剤が、トランスグルタミナーゼを含んでなるものであることを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の合成食肉。
  18. 前記脂身肉材が、1〜30mmの厚みとなるようにスライス又はカットすることにより分割されたものであることを特徴とする請求項11乃至17のいずれかに記載の合成食肉。
  19. 前記改質処理赤身肉は、長辺が約0.5〜10cmの大きさに調製されていることを特徴とする請求項11乃至18のいずれかに記載の合成食肉。
  20. 前記赤身肉材が、腿肉及び/又は肩肉の肉塊から骨や筋を除去した食肉原料及び/又は屑肉から得られたものであることを特徴とする請求項11乃至19のいずれかに記載の合成食肉。
  21. 前記赤身・脂身混合肉材100重量部につき、脂身肉材を10重量部以上、70重量部以下を含んでなることを特徴とする請求項11乃至20のいずれかに記載の合成食肉。
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