JPH07278067A - エタノールアミン類緩衝液の安定化方法 - Google Patents
エタノールアミン類緩衝液の安定化方法Info
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Abstract
その安定化エタノールアミン類緩衝液を含有する試薬溶
液を提供する。 【構成】 エタノールアミン類緩衝液にキレート剤又は
その塩を含有させる。 【効果】 エタノールアミン類緩衝液を用いる液状検出
系、例えばLDHやALPの測定用液状試薬を、測定値
に実質的な影響を与えず、長期間安定に保存することが
できる。
Description
ているエタノールアミン類緩衝液の安定化方法に関す
る。また、安定化されたエタノールアミン類緩衝液を使
用した試薬溶液にも関する。
正確に判断するための指標として、生体液中に含まれる
各種の生理活性物質を測定することが行われており、測
定項目毎に多数の診断用試薬が市販されている。これら
の試薬は、生体液試料(例えば血清や血漿、尿など)を
試薬と混合するだけで試料中に含まれる目的物質由来の
信号を分光学的に容易に検出できるように構成されてい
る。特に、酵素反応が関与する場合など、所望する反応
系(例えば十分な酵素活性の発現や、発色反応の進行な
ど)が維持できるように構成成分や雰囲気(pH)が設
定されており、当然の如く各種緩衝液が用いられてい
る。
は、心臓、肝、筋肉などに多く分布する酵素で、各種疾
患時に血中に遊出されることから、血液などの生体液中
のLDHの測定は心疾患、肝疾患の診断や治療の経過観
察の指標として重要な項目の一つである。LDHの測定
法としては、乳酸を基質として、LDHによってピルビ
ン酸に変え、共存させておいた酸化型ニコチンアミドア
デニンジヌクレオチド(以下NAD)が還元されて還元
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下NAD
H)となる変化量を、波長340nm付近で測定するこ
とによりLDHを測定する方法が使用されており、日本
臨床化学会(以下JSCC)や国際臨床化学連合(以下
IFCC)からも勧告法として挙げられている〔臨床化
学,第19巻第2号228ページ〜246ページ(19
90年6月)〕。一般的に乳酸を基質としたLDHの測
定法はpH8.0〜9.5付近のアルカリ性条件下で行
われ、その付近に緩衝能のある緩衝液としてエタノール
アミン類が汎用され、JSCC勧告法でもジエタノール
アミン緩衝液が使用されている。
LP)は、骨、小腸、肝、腎、胆管などに多く分布する
酵素で、各種疾患時に血中に遊出されることから、血液
などの生体液中のALPの測定は肝疾患、骨疾患などの
診断や治療の経過観察の指標として重要な項目の一つで
ある。ALPの測定法としては、4−ニトロフェニル燐
酸(以下4NPP)を基質として、ALPによって加水
分解され、遊離してくる4−ニトロフェノール(以下4
NP)の増加量を、波長405nm付近で測定すること
によりALPを測定する方法が汎用されており、この方
法がJSCCやドイツ臨床化学会(以下GSCC)から
も勧告法として示されている〔臨床化学,第19巻第2
号213ページ〜227ページ(1990年6月);ジ
ャーナルオブ クリニカルケミストリー クリニカルバ
イオケミストリー,第10巻281ページ〜291ペー
ジ(1972年)〕。一般的に4NPPを基質としたA
LPの測定法はpH9.0〜10.5付近のアルカリ性
条件下で行われ、その付近に緩衝能のある緩衝液として
エタノールアミン類が汎用され、JSCC勧告法でも2
−エチルアミノエタノール緩衝液が、またGSCC勧告
法ではジエタノールアミン緩衝液が使用されている。
供給時から液状とし、ユーザーの作業性を向上させるこ
とが求められている。そのため、多くの場合、自動分析
機にて使用されるために試薬構成を二試薬系とし、且つ
試薬組成物の安定性を長期間(例えば半年から1年間)
維持する必要がある。
アルカリ性条件下で酸化され経時的に溶液が黄褐色に変
色する。LDHやALPの測定は上記のように波長34
0nm付近や405nm付近で目的物由来の信号を検出
することから、緩衝液自体の変色は試薬の初期吸光度を
上昇させLDHやALPの測定精度を低下させる結果と
なり、溶液状態で長期間安定な性能を維持させるには不
都合であった。例えば、上記のJSCCの勧告法では、
LDHについて試薬調製日から18日後までの安定性を
確認しているが、それ以上の長期間の安定性については
触れていない。
ン類緩衝液を用いる液状検出系、例えばLDHやALP
の測定用液状試薬を、長期間安定に保存する手段を提供
することにある。
よる、エタノールアミン類緩衝液にキレート剤又はその
塩を含有させることを特徴とする、エタノールアミン類
緩衝液の安定化方法によって達成することができる。ま
た、本発明は、上記の方法で安定化されたエタノールア
ミン類緩衝液を含む試薬溶液にも関する。
いては任意のエタノールアミン類を用いることができる
が、特には、下記一般式(1)で示される化合物が好ま
しい。
基、好ましくはメチル基若しくはエチル基であり、mは
1〜2の整数であり、nは1〜3の整数である。
エタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(D
EA)、トリエタノールアミン(TEA)、メチルアミ
ノエタノール(MAE)、又はエチルアミノエタノール
(EAE)である。これらのエタノールアミン類を単独
又は複数の組み合わせで公知の手段により所望の濃度
(例えば0.01〜1M)に調製し、目的に応じてpH
を調整する。
ミン類の緩衝液を、必要により無機酸(例えば、塩酸又
は硫酸)及び/又は有機酸(例えば、酢酸又はコハク
酸)などで、反応系で設定されたpH約8.0〜11.
0に調整し、その中にキレート剤を添加する。酸を添加
する理由は、エタノールアミン類溶液のpHが10以上
になるので、酸を添加して、使用するpHに調整するた
めである。
ス−1,2−シクロヘキサンジアミン−N,N,N’,
N’−四酢酸(以下CyDTA)、1,2−ジアミノプ
ロパン−N,N,N’,N’−四酢酸(以下Me−ED
TA)、1,3−ジアミノプロパン−2−オール−N,
N,N’,N’−四酢酸(以下DPTA−OH)、ジエ
チレントリアミン−N,N,N’,N”,N”−五酢酸
(以下DTPA)、N,N−ジヒドロキシエチルグリシ
ン(以下DHEG)、エチレンジアミン−N,N’−二
酢酸(以下EDDA)、エチレンジアミン−N,N,
N’,N’−四酢酸(以下EDTA)、エチレンジアミ
ン−N,N’−二プロピオン酸(以下EDDP)、エチ
レンジアミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メチ
レンホスホン酸)(以下EDTPO)、エチレンジアミ
ン−N,N’−ビス(メチレンホスホン酸)(以下ED
DPO)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(以下G
EDTA)、ヘキサメチレンジアミン−N,N,N’,
N’−四酢酸(以下HDTA)、N−ヒドロキシエチル
エチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸(以下ED
TA−OH)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(以下H
IDA)、イミノ二酢酸(以下IDA)、ニトリロ三酢
酸(以下NTA)、ニトリロトリス(メチレンホスホン
酸)(以下NTPO)、トリエチレンテトラミン−N,
N,N’,N”,N”’,N”’−六酢酸(以下TTH
A)、ジヒドロキシエチルグリシン、ジアミノプロパン
四酢酸、ニトリロ三プロピオン酸、若しくはエチレンジ
アミン−N,N’−ビス(メチレンホスホン酸)など、
又はそのアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリ
ウム塩、リチウム塩など)を用いることができる。前記
のキレート剤は単独で又は任意に組み合わせて添加する
ことができる。
A、Me−EDTA、DPTA−OH、DTPA、DH
EG、EDDA、EDTA、EDDP、EDTPO、E
DDPO、GEDTA、HDTA、EDTA−OH、H
IDA、IDA、NTA、NTPO、TTHA、又はそ
のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩
又はリチウム塩)を用いることができる。
塩の濃度は適宜選択することができるが、具体的には2
μmol/リットル〜250mmol/リットル、好ま
しくは5μmol/リットル〜125mmol/リット
ル、更に好ましくは10μmol/リットル〜50mm
ol/リットルの濃度となるように添加すればよい。こ
うすることで、エタノールアミン類緩衝液の安定性(変
色の防止)を飛躍的に向上させることが可能となった。
キレート剤又はそのアルカリ金属塩の濃度が2μmol
/リットル未満になると変色を充分に防止することがで
きず、250mmol/リットルを越えると溶解性が不
十分となるために吸光度が最初から高くなる。5μmo
l/リットル以上になると変色をほぼ防止することがで
き、更に10μmol/リットル以上になるとキレート
剤の添加量の増加に関係なく変色を防止することがで
き、125mmol/リットル以下になるとキレート剤
の濃度に応じた吸光度の変化がなくなり、更に50mm
ol/リットル以下になるとキレート剤の濃度に関係な
く変色防止効果を得ることができる。
類の緩衝液を用いることにより、長期間安定な試薬を提
供することができる。従って、本発明は、安定化された
エタノールアミン類緩衝液を含有する試薬溶液にも関す
る。前記の試薬溶液は、エタノールアミン類緩衝液を含
有する溶液であれば特に限定はされないが、例えば、生
化学実験用試薬溶液、又は好ましくは臨床検査用試薬溶
液である。特に、各種診断用試薬は正確な測定結果を求
められるので、本発明方法が好適に用いられる。臨床検
査で用いる各種診断用試薬溶液は、生物学的被検試料
(例えば、血液試料、特には血清又は血漿、尿、髄液、
唾液、膿又は細胞抽出液)中の生理活性物質(例えば、
酵素、ホルモン又は化学物質)の検出用試薬である。
は、上記キレート剤又はそのアルカリ金属塩を添加した
エタノールアミン類緩衝液(例えば、ジエタノールアミ
ン緩衝液)に基質としての乳酸を添加して第一試薬と
し、NADを精製水や適当な緩衝液に溶解して第二試薬
とすることで、LDH測定用試薬を構成することができ
る。
用いて、検体(例えば、血清試料又は血漿試料)にLD
Hの基質である乳酸と補酵素であるNADを作用させる
と、LDHの作用により乳酸がピルビン酸に変換され
る。この時共存させておいたNADは、共役的にNAD
Hとなる。この反応で還元されて生成されるNADHに
由来する吸光度変化を、波長340nm付近にて測定す
ることで、検体中のLDH活性を求めることができる。
更に本発明の液状試薬は、長期間安定に保存することが
できるので、臨床検査の分野で有利に用いることができ
る。
ート剤又はそのアルカリ金属塩を添加したエタノールア
ミン類緩衝液(例えば、ジエタノールアミン緩衝液)を
第一試薬とし、4NPPを精製水や適当な緩衝液に溶解
して第二試薬とすることで、ALP測定用試薬を構成す
ることができる。このように構成されたALP測定用試
薬によって、検体にALPの基質である4NPPを作用
させると4NPが生成される。この生成された4NPに
由来する吸光度変化を、波長405nm付近にて測定す
ることで、検体中のALP活性を求めることができる。
更に本発明の液状試薬は、長期間保存可能なもので、臨
床検査の分野で有利に用いることができる。
ものではないが、キレート剤又はその塩を添加すること
で、広義には抗酸化作用が発現しているものと考えられ
る。即ち、アルカリ性のエタノールアミン類緩衝液中で
エタノールアミン類が種々の要因によって酸化されるこ
とに由来する緩衝液の変色を、本発明方法により効果的
に防止することができ、また、キレート剤又はその塩を
添加することで、エタノールアミン類の酸化反応に対し
て触媒的に作用し得る溶液中に混在する微量の金属(例
えば、鉄、銅、マグネシウム等)が隠蔽され、エタノー
ルアミン類の溶液状態での安定化にとって不都合な雰囲
気が抑制されているものと考えられる。従って、本発明
方法では、前記のメカニズムに基づく変色防止作用を示
すキレート剤をすべて用いることができる。
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 (1)試薬の調製 DEA37.49gを精製水に溶解し、1M塩酸22
2.1mlを加えた。この溶液にL(+)−乳酸リチウ
ム6.912gを加えて溶解した後、pHを8.8(3
0℃)に調整し、全体を1リットルとして基質緩衝液と
した。この基質緩衝液1リットルに、CyDTA、Me
−EDTA、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−
四酢酸2Na(以下EDTA・2Na)、エチレンジア
ミン−N,N,N’,N’−四酢酸2K(以下EDTA
・2K)、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四
酢酸2Li(以下EDTA・2Li)、GEDTA、E
DTA−OH、HIDA、NTA、ニトリロ三酢酸3N
a(以下NTA・3Na)、又はTTHAを2.5mm
ol/リットルになるよう添加し、pHを8.8(30
℃)として各キレート剤添加基質緩衝液を調製した。N
AD3.981gを精製水に溶解し、全体を100ml
としてNAD溶液とした。
開始の当日、保存から10日後、22日後、30日後及
び90日後の安定性を、以下の初期吸光度を測定するこ
とにより確認した。キレート剤無添加の基質緩衝液も対
照用として同様に保存した。初期吸光度は、キレート剤
添加基質緩衝液2.5mlとNAD溶液0.3mlとを
混合して340nmで吸光度を測定した。この結果を表
1に示す(表中の−−は測光不可を表す)。
2.1mlを加えた。この溶液にL(+)−乳酸リチウ
ム6.912gを加えて溶解した後、pHを8.8(3
0℃)に調整し、全体を1リットルとして基質緩衝液と
した。この基質緩衝液に、エチレンジアミン−N,N,
N’,N’−四酢酸二ナトリウム塩(以下EDTA・2
Na)を1リットルあたり、0.01g、0.1g、1
g、又は10gの量で添加し、pHを8.8(30℃)
としてEDTA・2Na添加基質緩衝液を調製した。N
AD3.981gを精製水に溶解し、全体を100ml
としてNAD溶液とした。
保存開始の当日、保存から6日後、10日後、22日
後、30日後及び90日後の安定性を、以下の初期吸光
度を測定することにより確認した。EDTA・2Na無
添加の基質緩衝液も対照用として同様に保存した。初期
吸光度は、EDTA・2Na添加基質緩衝液2.5ml
とNAD溶液0.3mlとを混合して340nmで吸光
度を測定した。この結果を表2に示す(表中の−−は測
光不可を表す)。
mlを加えた。この溶液に50.5mM−MgCl2 1
1.25mlを加えて混合した後、pHを9.9(30
℃)に調整し、全体を1リットルとして緩衝液とした。
この緩衝液1リットルに、EDTA・2Na0.1gを
添加し、pHを9.9(30℃)として、EDTA・2
Na添加EAE緩衝液を調製した。4NPP2.8gを
精製水に溶解し、全体を100mlとして基質溶液とし
た。
し、保存開始の当日、保存から10日後、20日後、3
0日後及び90日後の安定性を、以下の初期吸光度を測
定することにより確認した。EDTA・2Na無添加の
EAE緩衝液も対照用として同様に保存した。初期吸光
度は、EDTA・2Na添加EAE緩衝液2.0mlと
基質溶液0.5mlを混合して405nmで吸光度を測
定した。この結果を表3に示した。
2.1mlを加えた。この溶液にL(+)−乳酸リチウ
ム6.912gを加えて溶解した後、pHを8.8(3
0℃)に調整し、全体を1リットルとして基質緩衝液と
した。この基質緩衝液1リットルに、EDTA・2Na
1gを添加しpHを8.8(30℃)としてEDTA・
2Na添加基質DEA緩衝液を調製した。同様にモノエ
タノールアミン(以下MEA)21.78gを精製水に
溶解し、1M塩酸250.1mlを加えた。この溶液に
L(+)−乳酸リチウム6.912gを加えて溶解した
後、pHを8.8(30℃)に調整し、全体を1リット
ルとして基質緩衝液とした。この基質緩衝液1リットル
に、EDTA・2Na1gを添加しpHを8.8(30
℃)とてEDTA・2Na添加基質MEA緩衝液を調製
した。同じくトリエタノールアミン(以下TEA)5
3.20gを精製水に溶解し、1M塩酸210.6ml
を加えた。この溶液にL(+)−乳酸リチウム6.91
2gを加えて溶解した後、pHを8.8(30℃)に調
整し、全体を1リットルとして基質緩衝液とした。この
基質緩衝液1リットルに、EDTA・2Naを1g添加
しpHを8.8(30℃)としてEDTA・2Na添加
基質TEA緩衝液を調製した。NAD3.981gを精
製水に溶解し、全体を100mlとしてNAD溶液とし
た。
Na添加基質MEA緩衝液、EDTA・2Na添加基質
TEA緩衝液を37℃にて保存し、保存開始の当日、保
存から10日後、20日後、30日後及び90日後の安
定性を、以下の初期吸光度を測定することにより確認し
た。EDTA・2Na無添加の基質DEA緩衝液、基質
MEA緩衝液、及び基質TEA緩衝液も対照用として同
様に保存した。初期吸光度は、EDTA・2Na添加基
質DEA緩衝液2.5mlとNAD溶液0.3mlとを
混合して340nmの吸光度を測定した。同様にMEA
緩衝液、TEA緩衝液についても行った。この結果を表
4に示す(表中の−−は測光不可を表す)。
・2Na添加MEA緩衝液、EDTA・2Na添加TE
A緩衝液の安定性 初期吸光度 340nm 0日 10日後 20日後 30日後 90日後 無添加DEA 緩衝液 0.2315 0.4447 1.5087 2.1917 −− EDTA・2Na添加 0.2327 0.2245 0.2241 0.2274 0.2305 無添加MEA 緩衝液 0.2587 0.4969 1.6860 2.4493 −− EDTA・2Na添加 0.2588 0.2659 0.2799 0.2858 0.2881 無添加TEA 緩衝液 0.2248 0.4361 1.4875 2.0005 −− EDTA・2Na添加 0.2244 0.2190 0.2183 0.2161 0.2231
2.1mlを加えた。この溶液にL(+)−乳酸リチウ
ム6.912gを加えて溶解した後、pHを8.8(3
0℃)に調整し、全体を1リットルとして基質緩衝液と
した。この基質緩衝液1リットルに、EDTA・2Na
1gを添加し、pHを8.8(30℃)としてEDTA
・2Na添加基質緩衝液を調製した。NAD3.981
gを精製水に溶解し、全体を100mlとしてNAD溶
液とした。EDTA・2Na無添加の基質緩衝液、又
は、EDTA・2Na添加基質緩衝液を第一試薬とし、
NAD溶液を第二試薬として以下の試験により、EDT
A・2Na添加による、LDH活性の変化を確認した。 (2)LDH活性の測定 管理血清8μlに第一試薬250μlを添加し、37℃
で5分間、予加温した後、第二試薬30μlを混合し
て、1分半経過後から340nmの吸光度の変化量を測
定した後、次式によりLDH活性を算出した。その結果
を図1に示した。EDTA・2Na添加による、LDH
活性の変化はなかった。
類緩衝液を用いる液状検出系、例えばLDHやALPの
測定用液状試薬を、測定値に実質的な影響を与えず、長
期間安定に保存することができる。
ート剤無添加試薬とを用いたLDH活性測定の相関関係
を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 エタノールアミン類緩衝液にキレート剤
又はその塩を含有させることを特徴とする、エタノール
アミン類緩衝液の安定化方法。 - 【請求項2】 エタノールアミン類が、一般式(1): 【化1】 RHm N(CH2 CH2 OH)n (1) (式中、Rは水素原子又は炭素原子1〜4個のアルキル
基であり、mは1〜2の整数であり、nは1〜3の整数
である)で表される化合物である請求項1記載の安定化
方法。 - 【請求項3】 キレート剤又はその塩が、トランス−
1,2−シクロヘキサンジアミン−N,N,N’,N’
−四酢酸、1,2−ジアミノプロパン−N,N,N’,
N’−四酢酸、1,3−ジアミノプロパン−2−オール
−N,N,N’,N’−四酢酸、ジエチレントリアミン
−N,N,N’,N”,N”−五酢酸、N,N−ジヒド
ロキシエチルグリシン、エチレンジアミン−N,N’−
二酢酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢
酸、エチレンジアミン−N,N’−二プロピオン酸、エ
チレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メ
チレンホスホン酸)、エチレンジアミン−N,N’−ビ
ス(メチレンホスホン酸)、グリコールエーテルジアミ
ン四酢酸、ヘキサメチレンジアミン−N,N,N’,
N’−四酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン
−N,N’,N’−三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二
酢酸、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロトリス
(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミン−
N,N,N’,N”,N”’,N”’−六酢酸、及びそ
れらのアルカリ金属塩からなる群から選択された1以上
の化合物である請求項1記載の安定化方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の方法で安定化されたエタ
ノールアミン類緩衝液を含有する試薬溶液。 - 【請求項5】 試薬溶液が生物学的被検試料中の生理活
性物質検出用の液状試薬である請求項4記載の試薬溶
液。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP8569494A JP3598438B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | エタノールアミン類緩衝液の安定化方法 |
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---|---|---|---|
JP8569494A JP3598438B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | エタノールアミン類緩衝液の安定化方法 |
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JPH07278067A true JPH07278067A (ja) | 1995-10-24 |
JP3598438B2 JP3598438B2 (ja) | 2004-12-08 |
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ID=13865945
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JP8569494A Expired - Lifetime JP3598438B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | エタノールアミン類緩衝液の安定化方法 |
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JP (1) | JP3598438B2 (ja) |
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WO2018138913A1 (ja) * | 2017-01-30 | 2018-08-02 | 株式会社テクノスルガ・ラボ | 保存溶液およびその保存溶液を用いた検体の保存方法、特に、検体のdnaおよび有機酸やポリアミン類などの化学物質の保存溶液およびその保存溶液を用いた保存方法 |
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