JPH07274716A - 接木装置及び接木方法 - Google Patents

接木装置及び接木方法

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Publication number
JPH07274716A
JPH07274716A JP6099326A JP9932694A JPH07274716A JP H07274716 A JPH07274716 A JP H07274716A JP 6099326 A JP6099326 A JP 6099326A JP 9932694 A JP9932694 A JP 9932694A JP H07274716 A JPH07274716 A JP H07274716A
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JP
Japan
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cutting
scion
seedling
grafting
rootstock
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Withdrawn
Application number
JP6099326A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yanagi
謙一 柳
Yoshihiro Yuzaki
芳啓 湯崎
Yukio Manabe
幸男 真鍋
Tateo Tanimoto
楯夫 谷本
Junichi Iifushi
順一 飯伏
Masanori Masumoto
雅典 益本
Ryoetsu Hara
良悦 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 穂木と苗木との切断面どうしの位置合わせが
容易で、確実な接木を自動的に行うことのできる接木装
置および接木方法を提供する。 【構成】 穂木用コンベア1と台木用コンベア2との間
に、クランパー32とカッター11とを回動自在に備え
た処理装置10を配設する。この処理装置10により、
穂木用苗88と台木用苗98とを順次保持・切断して穂
木89と台木99とを形成し、接木を自動的に次々と行
う。その際、同一のカッター11が移動して、両苗を基
面から同じレベルにて切断するため、切断面どうしの位
置合わせを、クランパー32の所定量の上下移動により
精度よく、かつ容易に行うことができる。しかも両苗
を、同一のカッター11により同一の角度で切断するこ
とになるため、各切断面の傾斜角および形状が同一とな
り、その切断面どうしを確実に密着させることができ
る。即ち、活着率の良い接木を行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穂木用苗から切断した
穂木と、台木用苗の穂部分を切断・除去した台木とを接
続して、トマト、ナス、キュウリ、スイカ等の幼苗の接
木を自動的に行う接木装置、および接木方法に関する。
【0002】
【従来の技術】接木を行う場合、人間がほとんど手作業
で行っていた。例えば、図16の説明図に示すように、
円筒状のクリップ202が、支軸206を介して支柱2
08に上下動可能に保持されている。このクリップ20
2の上下の内面側にはテーパ204、205が設けられ
ており、台木209、穂木210の挿入がスムーズに行
えるようにしてある。そしてこのクリップ202内で、
台木209と穂木210とのそれぞれの切断面20
9’、210’を合わせることで接木を行う。
【0003】また他の例では、図17の説明図に示すよ
うに、穂木用苗301を穂木ホルダー303に装着する
とともに、成長点を除去した台木用苗302を台木ホル
ダー304に装着する。この状態で、装着箱313から
繰り出した穂木カッター305で穂木用苗301を斜め
に切り上げ、台木カッター306で台木用苗302を斜
めに切り下げる。そして両カッター305、306を回
転させて、穂木用苗301と台木用苗302との切り口
が開くように、しかも回転後の両カッター305、30
6が同一平面上に並ぶようにし、その同一平面上にある
両カッター305、306に沿って、穂木用苗301の
穂木の部分と台木用苗302の台木の部分とを平行移動
させて、それぞれの切断面を合わせて接続する。この
後、両カッター305、306を装着箱313に収納
し、穂木と台木との接続部分を接木用クリップで挟む。
【0004】このように手作業で接木を行う場合には、
確実な接木ができるものの、その反面作業効率が悪く、
生産効率が低い。
【0005】そこで近年、この接木を自動的に行う装置
および方法が提案されている。例えば、特開平6−38
630に開示された連続接木装置は、穂木用苗と台木用
苗とをそれぞれ別々のコンベアで搬送するとともに、別
々の切断装置で切断して穂木と苗木とを形成し、双方の
切断面どうしを自動的に接続するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の接木
装置では、穂木用苗と台木用苗とをそれぞれ別々の切断
装置で切断するため、形成した穂木と苗木との切断面ど
うしの位置合わせが難しいという問題があった。
【0007】本発明は、この問題を解決するために提案
されたもので、接木を自動的に効率よく、しかも穂木と
苗木との切断面どうしの位置合わせが容易で確実な接木
を行うことのできる接木装置および接木方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る接木装置
は、穂木用苗(88)を間欠的に移送する穂木用搬送手
段(1)と、台木用苗(98)を間欠的に搬送する台木
用搬送手段(2)と、上記穂木用苗から切断した穂木
(89)を、穂部分を切断・除去した台木用苗の台木
(99)に接続する処理装置(10)と、を備えたもの
である。
【0009】そして、上記処理装置(10)は、回動部
材(18)と、その回動部材に移動自在に支持された切
断手段(11)及び穂木保持手段(32)を備え、かつ
上記回動部材(18)は、上記穂木用搬送手段(1)と
台木用搬送手段(2)との間に回動自在に配置され、上
記切断手段(11)が、上記穂木用苗(88)及び台木
用苗(98)を基面から同じレベルにて切断するととも
に、上記穂木保持手段(32)が、穂木(89)を同じ
レベルの台木切断面に接続する。
【0010】また、本発明に係る接木方法では、まず、
穂木用苗(88)を、穂木(89)となるその穂部分を
穂木保持手段(32)にて保持した状態で切断手段(1
1)にて切断する。次いで、その切断手段(11)を台
木用苗(98)部分に移動し、その切断手段(11)に
て、その台木用苗(98)を上記穂木用苗(88)の切
断面と基面から同じレベルにて切断する。そして、その
台木用苗(98)の切断面に、上記穂木保持手段(3
2)にて保持された穂木(89)の切断面を接続する。
【0011】
【作用】上記構成の接木装置および接木方法では、穂木
用搬送手段(1)が搬送する穂木用苗(88)と、台木
用搬送手段(2)が搬送する台木用苗(98)とを、処
理装置(10)が、その切断手段(11)と穂木保持手
段(32)とにより順次保持・切断して穂木(89)と
台木(99)とを形成し、接木を自動的に次々と行う。
【0012】その際、処理装置(10)の同一の切断手
段(11)が移動して、穂木用苗(88)と台木用苗
(98)とを、基面から同じレベルにて切断するため、
穂木(89)の切断面と台木(99)の切断面との位置
合わせが、穂木(89)を保持した穂木保持手段(3
2)の所定量の移動により、容易に、かつ精度よく行わ
れる。しかも、穂木用苗(88)と台木用苗(98)と
を、同一の切断手段(11)により、同一の角度で切断
することになるため、穂木(89)の切断面と台木(9
9)の切断面との傾斜角および形状が同一となり、その
切断面どうしが確実に密着する。即ち、活着率の良い接
木を行うことが可能となる。
【0013】なお、上記括弧内の符号は、図面と対照す
るためのものであり、何等本発明の構成を限定するもの
ではない。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0015】図1は、本発明に係る接木装置の全体構成
を示す平面図、図2はその側面図である。
【0016】図のように、穂木用苗ポット87に納めら
れた穂木用苗88を間欠的に搬送する穂木用コンベア
(穂木用搬送手段)1と、台木用苗ポット97に納めら
れた台木用苗98を間欠的に搬送する台木用コンベア
(台木用搬送手段)2とが、コンベア架台3上に並設さ
れ、その両コンベア1、2の間には、接木処理を行うた
めの、架台4に支持された処理装置10が配設されてい
る。また、台木用コンベア2の下側には、後述する各セ
ンサ、ガイドバー、クランパー、カッター等の駆動制御
用のカム板5と、そのカム板5の駆動モータ6、および
制御用のリレー盤9などが配設されている。
【0017】さらに、上記処理装置10の近傍の、台木
用コンベア2の外側には、クリップ開閉装置、各種セン
サ等を支持して所定範囲で回動する架台20が配設され
ている。そのほか、図1、図2では省略したが、後述の
子葉押えガイド、本葉しごき装置等が配設されている。
【0018】次に、この接木装置を用いた本発明に係る
接木方法について、上記以外の構成と共に、図3〜図5
の説明図を用いて説明する。 1.穂木の切断工程(図3(a)〜(g)参照) (a)穂木用コンベア1により搬送されてきた、穂木用
苗ポット87に納められた穂木用苗88は、茎検出セン
サ200の信号により、上記処理装置が臨む所定の処理
位置に停止する。
【0019】(b)カム30の回転によりコンベア支え
板40がほぼ限度一杯の所定量上昇し、それによって穂
木用苗88が上昇する。上昇後、子葉検出センサ50が
自動的に挿入される。上記カム30とコンベア支え板4
0とは、穂木用コンベア1の、上記処理装置が臨む部分
を上下方向に調節して、穂木用切断位置を調節する手段
である。
【0020】(c)カム30が回転することにより、穂
木用苗88が下降する。そして、子葉88’が子葉検出
センサ50に接触した時点でカム30の回転が停止し、
穂木用苗88の下降も停止する。この間に、ガイドバー
55、および穂木かき上げ装置60がセットされる。
【0021】(d)子葉押えガイド65により子葉8
8’を水平に保ちながら、穂木かき上げ装置60が上昇
し、穂木用苗88の上部の枝葉を上方へかき上げ、切断
部の確保を行う。これにより、次のクランパー、カッタ
ーの動作の邪魔にならないようにする。
【0022】(e)処理装置10に設けられたクランパ
ー(穂木保持手段)32が、第1本葉の直下をクランプ
し、穂木用苗88を保持する。
【0023】(f)処理装置10に設けられたカッター
(切断手段)11が前進し、穂木用苗88の所定の切断
部を斜めに切断する。
【0024】(g)切断完了後、各ガイド、センサ等は
退避し、またクランプされた状態で穂木用苗88から切
断された穂木89は上昇し、穂木用苗88の下部はポッ
ト87と共に、図示せぬ回収部へさらに搬送される。 2.台木の切断工程(図4(a)〜(e)参照) (a)台木用苗ポット97に納められた台木用苗98
は、台木用コンベア2で搬送されてくる。
【0025】(b)その搬送の間に、台木用苗98の不
要な本葉が、本葉しごき装置85で切り落とされる。
【0026】(c)台木用苗98が、上記処理装置が臨
む所定の処理位置に停止すると、カム31の回転による
コンベア支え板41の上昇によって、上述の穂木の切断
の場合と同じように、子葉98’を子葉検出センサ24
で検出するとともに子葉押えガイド23で水平に保ち、
この状態で、台木用苗98を、上下2つクランパー2
1、22でクランプする。上記カム31とコンベア支え
板41とは、台木用コンベア2の、上記処理装置が臨む
部分を上下方向に調節して、台木用切断位置を調節する
手段である。
【0027】(d)その後、上記穂木用苗を切断したの
と同じ処理装置10のカッター11が、台木用苗98
を、上記穂木用苗の切断面と基面から同じレベルにて切
断する。
【0028】(e)切断後、台木用苗98の不要な穂部
分を廃却する。これにより、台木99が形成される。 3.接木工程(図5(a)〜(d)参照) (a)上述のように形成した台木99の先端に、図示せ
ぬクリップ開閉装置により接木用のクリップ100を、
開いた状態で装着する。
【0029】(b)次いで、上述のように形成した穂木
89を、処理装置10のクランパー32によりクランプ
したまま下降させ、台木99の先端の開いたクリップ1
00内に挿入する。
【0030】(c)挿入後、クリップ開閉装置によりク
リップ100を閉じて穂木89と台木99とを保持す
る。さらに双方の切断面どうしが確実に活着するよう
に、カム31の回転によりコンベア支え板41を介して
台木99を上昇させ、あるいは処理装置10のクランパ
ー32により穂木89を下降させ、両切断面を所定押圧
力で圧接させた状態で接続する。これで接木処理が完了
する。
【0031】(d)接木処理完了後、各センサ、ガイド
バー、クランパーが後退するとともに、カム31が回転
してコンベア支え板41が下降し、台木用コンベア2が
水平となる。そしてこの台木用コンベア2により、接木
した台木99をポット97と共に、図示せぬ苗格納コン
ベアへ搬送する。これで一連の接木動作が終了する。そ
してこの一連の接木動作を繰り返して、接木を自動的に
次々と行う。
【0032】図6(a)、(b)、(c)は、上述の接
木処理における処理装置10の概略構成とその動作シー
ケンスとを説明する図である。
【0033】図のようにこの処理装置10は、カッター
11とクランパー32とが回動して、台木ライン側と穂
木ライン側とに向くように構成されており、それによ
り、カッター11が穂木用苗88と台木用苗98とを、
基面(地面レベル)から同じレベルにて切断するととも
に(a、b)、クランパー32が穂木89を、同じレベ
ルの台木99の切断面に接続し得るようになっている
(c)。
【0034】上記処理装置10についてさらに詳しく説
明する。
【0035】図7は処理装置10の構成を示す側断面
図、図8は処理装置10のカッター11の構成を示す正
面断面図、図9(a)、(b)は処理装置10のクラン
パー32の構成を分解して示す正面図である。
【0036】図のように、処理装置10のクランパー3
2とカッター11とは、鉛直な円筒状の回動軸(回動部
材)18に、上下に並べられた状態で斜めに支持されて
おり、その回動軸18は、穂木用コンベア1と台木用コ
ンベア2との中間に立設された支台19の中空部分に、
ベアリング17を介して回動自在に支持されている。こ
の処理装置10の回動軸18は、カムまたはモータ等の
駆動部材Mにより駆動されて回動するようになってい
る。
【0037】上記カッター11は、円筒状のホルダ12
内に、その軸線方向に移動自在に支持されており、その
ホルダ12は、上記回動軸18に、支持部材38を介し
て鋭角(第1の鋭角)に固定されている。そしてこのカ
ッター11は、ホルダ12に内装されたスプリング(切
断駆動部材)14によりホルダ12から下方へ突出する
方向に付勢されるとともに、その後端に接続されたワイ
ヤ13に引かれてホルダ12内に退避するようになって
いる。そのワイヤ13は、回動軸18の上部に軸支され
た滑車15を介し、回動軸18の内部を通って、図示せ
ぬ巻上装置に連結されており、このワイヤ13を解放す
ると、カッター11が、スプリング14の力でホルダ1
2から下方へ突出する。
【0038】また、上記クランパー32は、一対の挟持
片32a、32bから成るもので、上部支持部材34と
下部支持部材37とで、その軸線方向に移動自在に支持
されており、その下部支持部材37は、上記回動軸18
に鋭角(第2の鋭角)に固定されている。その固定角度
は、上記カッター11のホルダ12の固定角度より小さ
く(第1の鋭角>第2の鋭角)、カッター11が穂木用
苗88あるいは台木用苗98を切断する際に、その苗の
切断位置の上方近傍をしっかりと保持し得るように設定
されている。
【0039】そしてこのクランパー32は、取付軸42
に取り付けられたスプリング(保持手段駆動部材)43
により下方へ付勢されるとともに、ワイヤ35に引かれ
て上昇するようになっている。そのワイヤ35は、回動
軸18の上部に軸支された滑車36を介し、回動軸18
の内部を通って、図示せぬ巻上装置に連結されており、
このワイヤ36を解放すると、クランパー32が、スプ
リング43の力で下降する。さらにこのクランパー32
は、下部支持部材37の取付台33aに取り付けられた
ロータリソレノイド(開閉駆動手段)33の回転運動、
および各挟持片32a、32bの後端部どうしを接続し
た接続バネ39の力によって開閉するようになってい
る。
【0040】図10(a)〜(d)は、上記構成の処理
装置10の動作説明図である。
【0041】図10(a)のように、クランパー32が
下降して穂木用苗88をクランプし、その状態でカッタ
ー11が突出して穂木用苗88を切断する。次いで図1
0(b)のように、カッター11が退避するとともに、
クランパー32が、穂木用苗88から切断した穂木89
をクランプして上昇する。次いで、図10(c)のよう
に、クランパー32が穂木89をクランプしたまま、回
動軸18が180°回転し、カッター11が突出して台
木用苗98を切断する。その台木用苗98の穂部分は廃
却する。そして図10(d)のように、カッター11が
退避するとともに、クランパー32が下降し、クランプ
している穂木89を台木99に接続する。その接続部分
はクリップ100で保持される。この後、上述のよう
に、台木99を上昇させるか、あるいはクランパー32
により穂木89を下降させることにより、双方の切断面
を圧接させて(増押し)、確実に活着させるようにす
る。これで接木処理が完了する。
【0042】上記処理装置10では、図10(a)の穂
木切断におけるカッター11の支持部材38と穂木用苗
88の切断面との距離Hと、図10(c)の台木切断に
おける支持部材38と台木用苗98の切断面との距離H
とは、同一となる。つまり、上述したように、穂木用苗
88と台木用苗98とを、基面(地面レベル)から同じ
レベルにて切断することになる。このため、穂木89の
切断面と台木99の切断面との位置合わせを、クランパ
ー32の所定量の上下移動により、容易に、かつ精度よ
く行うことができる。しかも、穂木用苗88と台木用苗
98とを、同一のカッター11により、同一の角度で切
断することになるため、穂木89の切断面と台木99の
切断面との傾斜角および形状を同一として、その切断面
どうしを確実に密着させることができる。即ち、活着率
の良い接木を確実に行うことができる。
【0043】次に、上記クリップ100の供給・装着機
構について説明する。
【0044】図11は、クリップ供給装置およびクリッ
プ開閉装置を示す斜視図である。また図12は、クリッ
プ開閉装置の要部を示す平面図で、(a)は開状態、
(b)は閉状態を示している。
【0045】図のように、上記クリップ100は、弾性
変形し得る合成樹脂等の可撓性材料から成り、平面視C
状で、その外径方向に一対の足部101が延ばされたも
のであり、所定範囲で回動する上記架台20の上方に固
定配置されたクリップ供給装置のマガジン71内に多数
個が直列に積み重ねられた状態で装着されている。その
マガジン71の下側開口端は、架台20に設けられた閉
止板75によって閉止されている。そしてクリップ供給
時には、架台20が回動して、クリップ開閉装置Cの1
対のアーム部81がマガジン71の下方の所定位置にく
ることにより、閉止板75がマガジン71の下側開口端
から外れ、マガジン71内のクリップ100が、自重に
より架台20上に1つずつ供給されるようになってい
る。供給されたクリップ100は、後述のようにクリッ
プ開閉装置Cの1対のアーム部81で挟持され、架台2
0の回動によって接木処理位置へ搬送される。
【0046】上記クリップ開閉装置の1対のアーム部8
1は、それぞれ支軸82を介してベース84に開閉自在
に支持され、スプリング83およびプッシュプルソレノ
イド80によって開閉するようになっている。そしてこ
の1対のアーム部81間に設けられたストッパー105
に、上記架台20上に供給されたクリップ100を当接
させた状態で、アーム部81を、クリップ100の足部
101を挟むようにして閉じ、そのクリップ100を開
かせる。
【0047】こうしてクリップ開閉装置Cの1対のアー
ム部81により挟持されて接木処理位置へ搬送されたク
リップ100は、開いた状態で上述のように台木99の
先端に装着され、そのクリップ100内に穂木が挿入さ
れて台木99と接続された後、アーム部81が開放する
ことによってそれ自体の弾性力で閉じ、接木部分を保持
することになる。
【0048】なお、上記架台20上には、上述した台木
切断工程で用いるクランパー21と、切断した台木用苗
98の不要な穂部分を廃却する払出レバー140、およ
びこれらのクランパー21と払出レバー140とを駆動
するプッシュプルソレノイド141が配設されている。 〈処理装置の他の構成例〉接木処理を行う処理装置10
の構成としては、図13の側断面図に示すように、クラ
ンパー32とカッター11とを、回動軸18に、上下動
部材204を介して上下動自在に、しかもその上下動部
材204に直交する方向、つまり水平方向に向けた状態
に支持し、クランパー32をクランパー駆動装置201
とソレノイド33とにより、またカッター11をカッタ
ー駆動装置202とスプリング14とにより、それぞれ
水平な軸線方向に移動させるようにするとともに、両者
を、上下動部材204を駆動する上下駆動装置203に
より上下方向に一体的に移動させるように構成してもよ
い。
【0049】また、この構成例では、図14の、クラン
パー32とカッター11とを軸線方向から見た図に示す
ように、カッター11を、水平面からその軸回りにθだ
け傾けた状態とする。さらに、クランパー32の保持対
向面には、苗を傷つけずに、しかも確実に保持し得るよ
うに、ゴム等の弾性材32cを取り付けておく。
【0050】この構成例における処理装置10の動作シ
ーケンスを、図15(a)、(b)を用いて説明する。
【0051】図15(a)に示すように、穂木ライン側
に向いたクランパー32とカッター11とが、退避位置
から突出して穂木用苗を保持・切断(S1、S2)した
後、クランパー32が穂木89をクランプした状態、カ
ッター11が退避した状態で、上昇する(S3)。次い
でクランパー32も穂木89をクランプしたまま退避し
て、カッター11と共に台木ライン側へ180度回動し
(S4)、下降する(S5)。次いでカッター11が突
出して、台木用苗を、穂木用苗の切断面と基面から同じ
レベルにて切断する(S6)。
【0052】続いて図15(b)に示すように、カッタ
ー11が退避し(S7)、クランパー32と共に上昇す
る(S8)。次いで、穂木89をクランプしたクランパ
ー32が突出して下降し、台木99の先端に装着された
クリップ100内に穂木89を挿入して台木99と接続
する(S9、S10)。この後、台木99をわずかに上
昇させるか、あるいは穂木89をわずかに下降させるこ
とにより、双方の切断面を圧接させて、確実に活着させ
るようにする。これで接木処理が完了する。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る接木
装置および接木方法によれば、トマト、ナス、キュウ
リ、スイカ等の幼苗の接木を自動的に効率よく、かつ確
実に行うことができ、よって生産効率を格段に向上させ
ることができる。
【0054】また、穂木用苗と台木用苗とを、同一のカ
ッターにより、基面から同じレベルにて切断するため、
穂木の切断面と台木の切断面との位置合わせを、容易
に、かつ精度よく行うことができる。しかも、穂木用苗
と台木用苗とを、同一の角度で切断することになるた
め、穂木の切断面と台木の切断面との傾斜角および形状
を同一として、その切断面どうしを正確に密着させるこ
とができる。即ち、活着率の良い接木を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接木装置の全体構成を示す平面
図。
【図2】その側面図。
【図3】その接木装置を用いた本発明に係る接木方法に
おける穂木の切断工程の説明図。
【図4】同じ接木方法における台木の切断工程の説明
図。
【図5】同じ接木方法における接木工程の説明図。
【図6】(a)、(b)、(c)は、本発明に係る接木
装置における処理装置の概略構成とその動作シーケンス
とを説明する図。
【図7】同じ処理装置の構成を示す側断面図。
【図8】同じ処理装置のカッターの構成を示す正面断面
図。
【図9】(a)、(b)は、同じ処理装置のクランパー
の構成を分解して示す正面図。
【図10】(a)〜(d)は、同じ処理装置の動作説明
図。
【図11】本発明に係る接木装置におけるクリップ供給
装置およびクリップ開閉装置を示す斜視図。
【図12】本発明に係る接木装置におけるクリップ開閉
装置の要部を示す平面図で、(a)は開状態、(b)は
閉状態を示す。
【図13】本発明に係る接木装置における処理装置の他
の構成例を示す側断面図。
【図14】同じ処理装置のクランパーとカッターとを軸
線方向から見た図。
【図15】(a)、(b)は、同じ処理装置の動作シー
ケンスを説明する図。
【図16】従来例の説明図。
【図17】他の従来例の説明図。
【符号の説明】
1 穂木用コンベア(穂木用搬送手段) 2 台木用コンベア(台木用搬送手段) 10 処理装置 11 カッター(切断手段) 18 回動軸(回動部材) 32 クランパー(穂木保持手段) 88 穂木用苗 89 穂木 98 台木用苗 99 台木
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯崎 芳啓 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 真鍋 幸男 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 谷本 楯夫 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 飯伏 順一 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 益本 雅典 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 原 良悦 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穂木用苗を間欠的に移送する穂木用搬送
    手段と、台木用苗を間欠的に搬送する台木用搬送手段
    と、前記穂木用苗から切断した穂木を、穂部分を切断・
    除去した台木用苗の台木に接続する処理装置と、を備え
    てなる接木装置において、 前記処理装置は、回動部材と、該回動部材に移動自在に
    支持された切断手段及び穂木保持手段を備え、 かつ前記回動部材は、前記穂木用搬送手段と台木用搬送
    手段との間に回動自在に配置され、 前記切断手段が、前記穂木用苗及び台木用苗を基面から
    同じレベルにて切断するとともに、前記穂木保持手段
    が、穂木を同じレベルの台木切断面に接続することを特
    徴とする、 接木装置。
  2. 【請求項2】 前記切断手段は、前記回動部材に第1の
    鋭角にて固定されたホルダにその軸線方向移動自在に支
    持され、 前記穂木保持手段は、前記切断手段の上方において前記
    回動部材に第2の鋭角にて固定された支持手段にその軸
    線方向移動自在に支持され、 更に前記処理装置は、前記切断手段を移動する切断駆動
    部材と、前記穂木保持手段を移動する保持手段駆動部材
    と、該保持手段を開閉作動する開閉駆動手段と、前記回
    動部材を回動する駆動部材と、を備えてなる、 請求項1記載の接木装置。
  3. 【請求項3】 前記処理装置は、前記回動部材にその軸
    線方向にのみ移動自在に支持された上下動部材を備え、 前記切断手段は、前記上下動部材に直交する方向に固定
    されたホルダに、該切断手段の刃が所定傾斜角を保持さ
    れた状態でその軸線方向に移動自在に支持され、 前記穂木保持手段は、前記切断手段の上方において前記
    上下動部材に直交する方向に固定された支持部材にその
    軸線方向移動自在に支持され、 更に前記処理装置は、前記切断手段を移動する切断駆動
    部材と、前記穂木保持手段を移動する保持手段駆動部材
    と、該保持手段を開閉作動する開閉駆動手段と、前記回
    転部材を回動する駆動部材と、前記上下動部材を駆動す
    る駆動手段と、を備えてなる、 請求項1記載の接木装置。
  4. 【請求項4】 前記穂木用搬送手段の少なくとも前記処
    理装置が臨む部分を上下方向に調節する穂木用切断位置
    調節手段と、 前記台木用搬送手段の少なくとも前記処理装置が臨む部
    分を上下方向に調節する台木用切断位置調節手段と、を
    備えてなる、 請求項1ないし3のいずれか1項記載の接木装置。
  5. 【請求項5】 穂木用苗から切断した穂木と、台木用苗
    の穂部分を切断・除去した台木とを、接続してなる接木
    方法において、 前記穂木用苗を、穂木となるその穂部分を穂木保持手段
    にて保持した状態で切断手段にて切断し、 該切断手段を前記台木用苗部分に移動して、該切断手段
    にて、該台木用苗を前記穂木用苗の切断面と基面から同
    じレベルにて切断し、 該台木用苗の切断面に、前記穂木保持手段にて保持され
    た穂木の切断面を接続してなる、 接木方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990064827A (ko) * 1999-05-08 1999-08-05 이기명 열트레이 자동공급의 로타리형 단근 삽접접목장치
CN105746181A (zh) * 2016-03-09 2016-07-13 浙江省林业科学研究院 一种苗木芽对芽嫁接方法
CN111386985A (zh) * 2020-04-14 2020-07-10 盐城海升现代农业科技有限公司 一种无子叶小苗龄番茄嫁接育苗的方法
CN114586555A (zh) * 2022-04-07 2022-06-07 江苏省农业科学院 一种嫁接苗无序切削装置

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