JP3491964B2 - 接木装置 - Google Patents

接木装置

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JP3491964B2
JP3491964B2 JP10493094A JP10493094A JP3491964B2 JP 3491964 B2 JP3491964 B2 JP 3491964B2 JP 10493094 A JP10493094 A JP 10493094A JP 10493094 A JP10493094 A JP 10493094A JP 3491964 B2 JP3491964 B2 JP 3491964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穂木用苗から切断した
穂木と、台木用苗の穂部分を切断・除去した台木とを接
続して、自動的に接木を行う接木装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、接木を行う場合、人間が手作業
で行っていた。例えば、図14の説明図に示すように、
円筒状のクリップ202が、支軸206を介して支柱2
08に上下動可能に保持されている。このクリップ20
2の上下の内面側にはテーパ204、205が設けられ
ており、台木209、穂木210の挿入がスムーズに行
えるようにしてある。そしてこのクリップ202内で、
台木209と穂木210とのそれぞれの切断面20
9’、210’を合わせることで接木を行う。
【0003】また他の例では、図15の説明図に示すよ
うに、穂木301を穂木ホルダー303に装着するとと
もに、成長点を除去した台木302を台木ホルダー30
4に装着する。この状態で、装着箱313から繰り出し
た穂木カッター305で穂木301の胚軸を斜めに切り
上げ、台木カッター306で台木302の胚軸を斜めに
切り下げる。そして両カッター305、306を回転さ
せて、穂木301と台木302との切り込み口が開くよ
うに、しかも回転後の両カッター305、306が同一
平面上に並ぶようにし、その同一平面上にある両カッタ
ー305、306に沿って穂木301と台木302とを
平行移動させて、それぞれの切り込み部をかみ合わせて
接続する。この後、両カッター305、306を装着箱
313に収納し、穂木301と台木302との接続部を
接木用クリップで挟み、接木作業を完了させるものであ
る。
【0004】しかし、これらの従来例は、いずれも人間
の手作業により行われる部分があり、作業効率が悪く、
自動化による大量生産が困難であった。
【0005】そこで、上記のような一連の接木作業を自
動化して、大量生産を可能とする接木装置が案出された
(特開平6ー38630号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記接
木装置は、穂木と台木の切断面を合わせ、該穂木と台木
の接続部をクリップで挟む作業を自動的に行うことがで
きるが、このままでは、穂木と台木との切断面が僅かに
離れたり、また両切断面が接触したとしても、該接触面
に圧力が作用せず、そのため、穂木と台木の接続部を完
全に活着させることが困難であった。
【0007】そこで、本発明は、穂木と台木の接続部を
確実に活着できる接木装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
事情に鑑みて案出されたものであり、穂木用苗(88か
ら切断した穂木(89)と、台木用苗(98)の穂部分
を切断・除去した台木(99)とを、その切断面同士を
接続すると共にクリップ(100)で保持してなる、接
木装置であって、前記穂木(89)を保持する穂木保持
手段(32)と、前記クリップ(100)を前記台木
(99)と穂木(89)の接続位置に移動し、かつ該ク
リップ(100)を開閉作動するクリップ開閉手段
(T)と、前記穂木(89)及び台木(99)の切断部
を前記クリップ(100)で保持した状態で、前記切断
面に所定圧力が作用するように、前記穂木(89)及び
台木(99)に相対的に軸方向押圧力を作用する増押し
手段と、を備えてなることを特徴としている。
【0009】そして、前記穂木保持手段(32)は、移
動手段(S)にて、退避位置と、前記穂木(89)を台
木(99)に接続する位置とに移動自在に構成され、前
記増押し手段は、前記穂木保持手段(32)が前記移動
手段(S)にて接続位置に移動した状態で、更に該穂木
保持手段(32)に、前記穂木切断面が台木切断面に圧
力が作用するように所定押圧力を付与するようになって
いる。
【0010】又、本発明の接木装置は、前記穂木保持手
段(32)が、第1の支持板(116)にスプリング
(117)を介して支持されている第2の支持板(11
0)に取付けられ、前記移動手段(S)が、前記第1の
支持板(116)を接続位置に向けて付勢する付勢手段
(123)と、該第1の支持板(116)を接続位置に
位置決めするストップ手段(125)と、前記付勢手段
(123)に抗して該第1の支持板(116)を退避位
置に移動する持ち上げ手段(U)と、を備え、前記増押
し手段が、前記スプリング(117)に抗して前記第2
の支持板(110)と共に前記穂木保持手段(32)に
作用する重力であり、前記スプリング(117)の取付
け位置を変更して、前記増押し手段による押圧力を調整
し得るように構成したことを特徴としている。
【0011】
【作用】穂木保持手段(32)に保持された穂木(8
9)と台木(99)の接続部がクリップで保持され、そ
の接続部に増押し手段により所定圧力が加えられ、穂木
(89)と台木(99)の切断面が圧接される。
【0012】具体的には、例えば、図9乃至図10に示
すように、持ち上げ手段(U)が解放されると、第1の
支持板(116)が付勢手段(123)に付勢されて穂
木(89)と台木(99)の接続位置側に向かって移動
する。この際、第1の支持板(116)にスプリング
(117)を介して連繋された第2の支持板(110)
も第1の支持板(116)の移動に伴って移動する。さ
らに第1の支持板(116)が移動し、該第1の支持板
(116)の移動がストップ手段(125)により停止
されると、第2の支持板(110)に取り付けられた穂
木保持手段(32)が穂木(89)と台木(99)の接
続位置に位置決めされる。その後、さらに穂木保持手段
(32)及び第2の支持板(110)は、これらに作用
する増押し手段としての重力と前記スプリング(11
7)とが釣り合うまで移動することができる。この穂木
保持手段(32)及び第2の支持板(110)に作用す
る重力により、穂木(89)と台木(99)の接続部に
所望の軸方向圧力を生じさせる。
【0013】尚、上記括弧内の符号は、図面と対照する
ためのものであり、何等本発明の構成を限定するもので
はない。
【0014】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。
【0015】図1は、本発明に係る接木装置の全体構成
を示す平面図、図2はその側面図である。
【0016】図のように、穂木用苗ポット87に納めら
れた穂木用苗を間欠的に搬送する穂木用コンベア(穂木
用搬送手段)1と、台木用苗ポット97に納められた台
木用苗を間欠的に搬送する台木用コンベア(台木用搬送
手段)2とが、コンベア架台3上に並設され、その両コ
ンベア1、2の間には、接木処理を行うための、処理装
置架台4に支持された処理装置10が配設されている。
また、台木用コンベア2の下側には、後述する各セン
サ、ガイドバー、カッター、クリッパー等の駆動制御用
のカム板5と、そのカム板5の駆動モータ6、および制
御用のリレー盤9などが配設されている。
【0017】さらに、上記処理装置10の近傍の、台木
用コンベア2の外側には、クリッパー、クリップ供給装
置、各種センサ等を支持する架台20が配設されてい
る。そのほか、図1、図2では省略したが、子葉押えガ
イド、本葉しごき装置、払い出し装置等が配設されてい
る。
【0018】次に、この接木装置による接木方法につい
て、上記以外の構成と共に、図3〜図5の説明図を用い
て説明する。 1.穂木の切断(図3(a)〜(g)参照) (a)穂木用コンベア1により搬送されてきた、穂木用
苗ポット87に納められた穂木用苗88は、茎検出セン
サ200の信号により所定の処理位置に停止する。
【0019】(b)カム30の回転によりコンベア支え
板40が上昇し、それによって穂木用苗88が上昇す
る。上昇後、子葉検出センサ50が自動的に挿入され
る。
【0020】(c)カム30が回転することにより、穂
木用苗88が下降する。そして、子葉88’が子葉検出
センサ50に接触した時点でカム30の回転が停止し、
穂木用苗88の下降も停止する。この間に、ガイドバー
55、および穂木かき上げ装置60がセットされる。
【0021】(d)子葉押えガイド65により子葉8
8’を水平に保ちながら、穂木かき上げ装置60が上昇
し、穂木用苗88の上部の枝葉を上方へかき上げ、切断
部の確保を行う。これにより、次のクランプ、カッター
の動作の邪魔にならないようにする。
【0022】(e)処理装置10に設けられたクランパ
(穂木保持手段)32が、第1本葉の直下をクランプ
し、穂木用苗88を保持する。
【0023】(f)処理装置10に設けられたカッター
(切断手段)11が前進し、穂木用苗88の所定の切断
部を斜めに切断する。
【0024】(g)切断完了後、各ガイド、センサ等は
退避し、またクランプされた状態で穂木用苗88から切
断された穂木89は上昇し、穂木用苗88の下部はポッ
ト87と共に、図示せぬ回収コンベアへ搬送される。 2.台木の切断(図4参照) (a)台木用苗ポット97に納められた台木用苗98
は、台木用コンベア2で搬送されてくる。
【0025】(b)その搬送の間に、台木用苗98の不
要な本葉が、本葉しごき装置85で切り落とされる。
【0026】(c)台木用苗98が処理位置で停止する
と、カム31の回転によるコンベア支え板41の上昇・
下降によって、上記穂木の切断の場合と同じように、子
葉98’を子葉検出センサ24で検出するとともに子葉
押えガイド23で水平に保ち、この状態で、台木用苗9
8を、上下2つのクランパ21、22でクランプする。
【0027】(d)その後、上記穂木用苗88を切断し
たのと同じ、処理装置10のカッター11が、台木用苗
98を切断する。
【0028】(e)切断後、台木用苗98の不要な穂部
分を廃却する。これにより、台木99が形成される。 3.接木(図5参照) (a)上述のように形成された台木99の先端に、保持
用クリップ100を挿着する。
【0029】(b)上述のように形成された穂木89
を、処理装置10のクランパー32によりクランプした
まま下降させ、台木99の先端の保持用クリップ100
内に挿入する。
【0030】(c)挿入後、穂木89と台木99との切
断面どうしが確実に活着するように、カム31の回転に
よりコンベア支え板41を介して台木99を上昇させ、
あるいは処理装置10のクランパー32により穂木89
を下降させ、両切断面を圧接させた状態で接続し接木す
る。
【0031】(d)接木完了後、各センサ、ガイドバ
ー、クランパーが後退するとともに、カム31が回転し
てコンベア支え板41が下降し、台木用コンベア2が水
平となる。そして、この台木用コンベア2により、接木
された台木99はポット97と共に、図示せぬ苗格納コ
ンベアへ搬送される。これで一連の接木動作が終了す
る。
【0032】図6(a)、(b)、(c)は、上述の接
木処理における処理装置10の概略構成とその動作とを
説明する説明図である。
【0033】図のようにこの処理装置10は、カッター
11とクランパー32とが回転して、台木ラインの側と
穂木ラインの側とに向くように構成されており、それに
より、カッター11が穂木用苗88と台木用苗98と
を、基面(例えばコンベア1、2の水平状態の高さ)か
ら同じレベルにて切断するとともに、クランパー32が
穂木89を、同じレベルの台木99の切断面に接続する
ようになっている。
【0034】次に、上記処理装置10についてさらに詳
しく説明する。
【0035】図7は処理装置10の概略構成を示す側断
面図、図8は処理装置10のカッター11の構成を示す
正面断面図、図9は処理装置10のクランパー32の構
成を示す側面図、図10は同クランパー32の構成を一
部を切り欠いて示す正面図である。これらの図におい
て、処理装置10のクランパー(穂木保持手段)32と
カッター11とは、鉛直な円筒状の回動軸(回動部材)
18に、上下に並べられた状態で斜めに支持されてお
り、その回動軸18は、穂木用コンベア1と台木用コン
ベア2との中間に立設された支台19の中空部分に、ベ
アリング17を介して回動自在に支持されている。この
処理装置10の回動軸18は、駆動部材Mにより駆動さ
れて回動するようになっている。
【0036】処理装置10のカッター11は、円筒状の
ホルダ12内に、その軸線方向に移動自在に支持されて
おり、そのホルダ12は、上記回動軸18に、支持部材
38を介して鋭角に固定されている。そしてこのカッタ
ー11は、ホルダ12に内装されたスプリング(切断駆
動部材)14によりホルダ12から下方へ突出する方向
に付勢されるとともに、その後端に接続されたワイヤ1
3に引かれてホルダ12内に退避するようになってい
る。そのワイヤ13は、回動軸18の上部に回動軸支さ
れた滑車15を介し、回動軸18の内部を通って、図示
せぬ巻上装置に連結されており、該巻上装置により巻上
られることにより、カッター11を引き上げる。一方、
ワイヤ13は、巻上装置の巻上状態(例えば、巻き上げ
用クラッチ)を解放すると、巻上方向に作用する張力が
解除される。従って、カッター11は、上記したよう
に、スプリング14に付勢されてホルダ12から突出す
る。
【0037】処理装置10のクランパー32は、一対の
板状の挟持片32a,32bからなり、その略中央部が
第2の支持板110に取り付けた弾性変形可能な樹脂等
の部材からなる支持体111に固定されている。そし
て、このクランパー32は、その後端部がロータリーソ
レノイド33の駆動部33aに係合され、その先端部に
ゴム部材112が固定されており、ロータリーソレノイ
ド33の作動(駆動部33aの回転運動)により支持体
111を弾性変形させて開閉し、その先端部のゴム部材
112で穂木を掴むようになっている。尚、ロータリー
ソレノイド33は、第2の支持板110に取り付けら
れ、外部の電源に電気的に連繋されている。そして、こ
のロータリーソレノイド33の駆動部33aの二面幅部
331 がクランパー32に接触している場合は、クラン
パー32が開いた状態となる。一方、ロータリーソレノ
イド33の駆動部33aの大径部332 がクランパー3
2に接触している場合は、クランパー32が閉じた状態
となる。
【0038】クランパー32を取り付けた第2の支持板
110は、回動軸18に固定された下側ガイド113に
案内され、下側ガイド113上を図9及び図10中矢印
方向にスライドできるようになっている。そして、第2
の支持板110は、その後端部のばね取付部材115が
第1の支持板116にスプリング117で連繋されてい
る。尚、ばね取付部材115は、複数の穴119が形成
され、この穴119に前記スプリング117のフックを
選択的に係合することにより、スプリング117のばね
力を調整できるようになっている。この結果、第2の支
持板110及びクランパー32を引き上げる力が調整さ
れる。
【0039】第1の支持板116は、回動軸18に固定
された上側ガイド120に案内され、上側ガイド120
上を図9及び図10中矢印方向にスライドできるように
なっている。この第1の支持板116の先端側には、そ
の幅方向に突出する張り出し部116aが形成されてい
る。この第1の支持板116の張り出し部116aは、
第2の支持板110の張り出し部110aと重なり合
い、第2の支持板110の張り出し部110aと共に穴
121が形成されている。そして、この張り出し部11
0a116aの穴121には、下側ガイド113のピン
122に一端が係止された引っ張りばね(付勢手段)1
23の他端が係合されている。従って、第1の支持板1
16は、引っ張りばね123により常時図9及び図10
中下方側に付勢されることとなる。
【0040】又、この第1の支持板116は、上側ガイ
ド120に固定されたストッパ(ストップ手段)125
に係合する長穴126が形成され、この長穴126の端
部がストッパ125に当接することにより、その移動が
規制される。
【0041】更に、この第1の支持板116は、その先
端部にワイヤ35の一端が取り付けられている。ワイヤ
35は、上側ガイド120に回転自在に支持された滑車
36を介して、回動軸18の内部を通り、図外の巻上装
置に連繋され、巻上装置の作動により、引っ張りばね1
23の力に抗して第1の支持板116を図9及び図10
中上方へ巻き上げる。この際、第2の支持板110は、
前記したようにスプリング117で第1の支持板116
に連繋されているため、スプリング117のばね力で第
1の支持板116と共に図9及び図10中上方に移動
し、クランパー32も所定の退避位置まで移動する。
尚、上記ワイヤ35、滑車36、及び巻上装置等によ
り、第1の支持板116を退避位置に移動させる持ち上
げ手段Uが構成される。
【0042】一方、巻上装置の作動を停止してワイヤ3
5を解放すると、第1の支持板116は、引っ張りばね
123のばね力で図9及び図10中下方へ付勢され、長
穴126の端部がストッパ125に当接するまで上側ガ
イド120上を下方へ移動する。この際、第1の支持板
116の移動に伴って第2の支持板110も下側ガイド
113上を移動し、クランパー32が所定位置(穂木と
台木を接続する位置P)に移動する。第1の支持板11
6がストッパ125で停止させられると、クランパー3
2が取り付けられた第2の支持板110は、該第2の支
持板110に取り付けたロータリーソレノイド33やク
ランパー32等の重さとスプリング117の張力とが釣
り合うまで、単独で下側ガイド113上を図9及び図1
0中下方へ移動するようになっている。
【0043】尚、上記第1の支持板116、第2の支持
板110、引っ張りばね123、ストッパ125、及び
持ち上げ手段U等により、クランパー32を所定位置に
移動させる移動手段Sが構成される。
【0044】次に、このように構成された処理装置10
がどのように作動するかを、図11(a)〜(d)を参
照しつつ説明する。
【0045】図11(a)のように、クランパー32が
下降して穂木用苗88をクランプし、その状態でカッタ
ー11が突出して穂木用苗88を切断する。次いで、図
11(b)のように、カッター11が退避すると共に、
クランパー32が穂木用苗88から切断した穂木89を
クランプして上昇する。次いで、図11(c)のよう
に、クランパー32が穂木89をクランプしたまま、回
動軸18が180度回転し、カッター11が突出して台
木用苗98を切断する。その台木用苗98の穂部分は廃
却する。そして、図11(d)のように、カッター11
が退避すると共に、クランパー32が下降し、クランプ
している穂木89を台木に接続する。その接続部分はク
リップ100で保持される。この後、上述のように、ク
ランパー32は、第2の支持板と一体となってスプリン
グのばね力に釣り合うまで重力にしたがって移動し、穂
木の切断面と台木の切断面とを圧接させて、穂木と台木
とを確実に活着させる。尚、このように、クランパー3
2に作用する重力が穂木と台木に相対的に軸方向押圧力
を作用させる増押し手段として機能する。
【0046】これで接木処理が完了する。
【0047】このように、本実施例の処理装置10は、
図11(a)の穂木切断におけるカッター11の支持部
材と穂木用苗の切断面の距離Hと、図11(c)の台木
切断における支持部材と台木用苗の切断面との距離Hと
は、同一となる。つまり、上述したように、穂木用苗8
8と台木用苗98とを、基面から同じレベルにて切断す
ることになる。このため、穂木89の切断面と台木の切
断面との位置合わせを、クランパー32の所定量の上下
動により、容易に且つ精度よく行うことができる。又、
穂木用苗88と台木用苗98とを、同一のカッター11
により、同一の角度で切断することになるため、穂木8
9の切断面と台木99の切断面との傾斜角及び形状を同
一として、その切断面同士を確実に密着させることがで
きる。しかも、上記したように、穂木89の切断面と台
木99の切断面とを、クランパー32で圧接(増押し)
することができるので、穂木89と台木99とを確実に
活着させることができる。
【0048】次に、上記クリップ100の供給・装着機
構について説明する。
【0049】図12は、クリップ供給装置を示す図で、
(a)はその縦断面図、(b)はその平断面図である。
また図13は、クリップ開閉装置を示す平面図で、
(a)は開状態、(b)は閉状態を示している。
【0050】図12のように、上記クリップ100は、
弾性変形し得る合成樹脂等の可撓性材料から成り、平面
視C状で、その外径方向に一対の足部101が延ばされ
たものであり、クリップ供給装置のマガジン71内に多
数個が直列に積み重ねられた状態で装着され、最上部に
重り72が載せられている。そのマガジン71内のクリ
ップ100は、自重と重り72の荷重とにより、最下部
からクリップ台75の上に1つずつ供給され、マガジン
71とクリップ台75との隙間から、クリップ開閉装置
(クリップ開閉手段)Tの1対のアーム部81で挟持さ
れて接木処理位置へ搬送される。
【0051】上記クリップ開閉装置Tの1対のアーム部
81は、図13のように、それぞれ支軸82を介してベ
ース84に開閉自在に支持され、開放用スプリング83
によって開放するとともに、図示せぬソレノイドによっ
て閉じるようになっている。そしてこの1対のアーム部
81間に設けられたストッパー105に、上記クリップ
台75の上に供給されたクリップ100を当接させた状
態で、アーム部81を、クリップ100の足部101を
挟むようにして閉じ、そのクリップ100を開かせる。
【0052】こうしてクリップ開閉装置Tの1対のアー
ム部81により挟持されて接木処理位置へ搬送されたク
リップ100は、開いた状態で上述のように台木の先端
に装着され、そのクリップ100内に穂木が挿入されて
台木と接続された後、アーム部81が開放することによ
ってそれ自体の弾性力で閉じ、接木部分を保持すること
になる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、穂木保持手段が穂木と台木の接続位置に移動した
後、増押し手段により穂木と台木の接続部に所望の軸方
向圧力を生じさせることができるため、穂木と台木を確
実に活着させることができる。
【0054】又、本発明は、穂木を保持した穂木保持手
段が台木との接続位置に移動した後、穂木と台木の切断
面に所定圧力が生じるように、穂木保持手段に押圧力が
作用するようになっているため、穂木と台木の切断面
押圧力を作用させ、穂木と台木の接続部を損傷させるこ
となく、確実に穂木と台木を活着させることができる。
【0055】更に、本発明は、以上の説明のように、簡
単な構成でもって、穂木と台木の接続部に微妙な押圧力
を作用させることができ、且つ、スプリングの取り付け
位置を変えるだけでその押圧力を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す接木装置の平面図。
【図2】同接木装置の側面図。
【図3】穂木の切断工程図。(a)は第1工程図、
(b)は第2工程図、(c)は第3工程図、(d)は第
4工程図、(e)は第5工程図、(f)は第6工程図、
(g)は第7工程図。
【図4】台木の切断工程図。(a)は第1工程図、
(b)は第2工程図、(c)は第3工程図、(d)は第
4工程図、(e)は第5工程図。
【図5】接木工程図。(a)は第1工程図、(b)は第
2工程図、(c)は第3工程図、(d)は第4工程図。
【図6】本発明の接木装置を構成する処理装置の動作説
明図。(a)は穂木切断,搬送動作説明図、(b)は台
木切断,除去動作説明図、(c)はクリップ装着,穂木
挿入動作説明図。
【図7】同処理装置の概略構成を示す側断面図。
【図8】同処理装置のカッター部分を示す断面図。
【図9】同処理装置のクランパー部分を示す側面図。
【図10】同処理装置のクランパー部分を示す正面図
(図9のY方向矢示図)。
【図11】同処理装置による切断・接木工程図。(a)
は穂木クランプ・切断工程図、(b)はカッター退避・
穂木上昇工程図、(c)は台木用苗切断工程図、(d)
は接木・増押し工程図。
【図12】本発明の接木装置を構成するクリップ供給装
置を示す図。(a)は同装置の縦断面図、(b)は同装
置の平断面図。
【図13】本発明の接木装置を構成するクリップ開閉装
置を示す図。(a)は同装置の開状態図、(b)は同装
置の閉状態図。
【図14】第1の従来技術を示す接木部分の斜視図。
【図15】第2の従来技術を示す接木装置の要部斜視
図。
【符号の説明】
32 穂木保持手段(クランパー) 88 穂木用苗 89 穂木 98 台木用苗 99 台木 100 クリップ 110 第2の支持板 116 第1の支持板 117 スプリング 123 付勢手段(引っ張りばね) 125 ストップ手段(ストッパ) U 持ち上げ手段 S 移動手段 T クリップ開閉手段(装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 建治 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 三代 満 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 山本 浩一 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 1/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穂木用苗から切断した穂木と、台木用苗
    の穂部分を切断・除去した台木とを、その切断面同士を
    接続すると共にクリップで保持してなる、接木装置にお
    いて、 前記穂木を保持する穂木保持手段と、 前記クリップを前記台木と穂木の接続位置に移動し、か
    つ該クリップを開閉作動するクリップ開閉手段と、 前記穂木及び台木の切断部を前記クリップで保持した状
    態で、前記切断面に所定圧力が作用するように、前記穂
    木及び台木に相対的に軸方向押圧力を作用する増押し手
    段と、を備えてなる、 接木装置。
  2. 【請求項2】 前記穂木保持手段は、移動手段にて、退
    避位置と、前記穂木を台木に接続する位置とに移動自在
    に構成され、 前記増押し手段は、前記穂木保持手段が前記移動手段に
    て接続位置に移動した状態で、更に該穂木保持手段に、
    前記穂木切断面が台木切断面に圧力が作用するように所
    定押圧力を付与する手段である、 請求項1記載の接木装置。
  3. 【請求項3】 前記穂木保持手段は、第1の支持板にス
    プリングを介して支持されている第2の支持板に取付け
    られ、 前記移動手段は、前記第1の支持板を接続位置に向けて
    付勢する付勢手段と、該第1の支持板を接続位置に位置
    決めするストップ手段と、前記付勢手段に抗して該第1
    の支持板を退避位置に移動する持ち上げ手段と、を備
    え、 前記増押し手段は、前記スプリングに抗して前記第2の
    支持板と共に前記穂木保持手段に作用する重力であり、 前記スプリングの取付け位置を変更して、前記増押し手
    段による押圧力を調整し得るように構成した、 請求項2記載の接木装置。
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