JPH08130978A - 穂木加工装置 - Google Patents

穂木加工装置

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JPH08130978A
JPH08130978A JP6269850A JP26985094A JPH08130978A JP H08130978 A JPH08130978 A JP H08130978A JP 6269850 A JP6269850 A JP 6269850A JP 26985094 A JP26985094 A JP 26985094A JP H08130978 A JPH08130978 A JP H08130978A
Authority
JP
Japan
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seedling
chucking machine
pair
sapling
cutting
Prior art date
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Pending
Application number
JP6269850A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nagamine
浩 永峰
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラグイン方式による穂木の生産性を高める。 【構造】 苗木100の茎を少なくとも2か所でつかむ
チャッキング機1、チャッキング機1でつかまれた苗木
を「最も下の位置でつかまれた位置」より少し下の所定
位置で横断的に切断する切断部3、切断部3で切断され
た苗木の下端部を下端に向かって略円錐形に削ることに
よって尖らす切削部4、前記チャッキング機1を苗木
をつかむ位置5、苗木を切断する位置6、苗木の下
端部を尖らす位置7、苗木を放す位置8に順次に相対
移動させる駆動部9、並びにチャッキング機1、切断部
3、切削部4及び駆動部9を制御する制御部で構成され
る穂木加工装置により穂木の生産性は高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トマトその他の苗木
(実生苗)を穂木へと加工するための穂木加工装置及び
それの一部に使用することが好ましい穂木加工用苗木チ
ャッキング機に関する。
【0002】
【従来の技術】トマト、西瓜、メロン、キュウリ、シロ
ウリ、ナスなどは、連作障害に対抗するため、病気に強
くするため、収穫量を増やすため、わい化するためなど
の目的で、実生の苗木(以下、実生苗と言う)を使わず
に接木苗を使うことが多い。トマトを例に取ると、ナス
の実生苗(本葉が展開したもの)を所定位置(例えば、
最初の子葉のすぐ上)で斜めに切断することにより、台
木を作る。他方、トマトの実生苗(本葉が展開したも
の)を所定位置(例えば、最初の子葉のすぐ下)で斜め
に切断した後、子葉を除去することにより穂木を作る。
こうして作った台木と穂木を切断面で接合して一本の苗
木に仕上げる。接合した部分にテープを巻いてしっかり
とその箇所を固定する。こうして、数日もすると、切断
面(接合面)は自然につながって、接木苗が得られる。
このような接木苗はトマトの大量生産のために大量に必
要とされる。
【0003】ところで、接木の方式としてプラグイン方
式が発明された(例えば、特開平5−68432号参
照)。この方式は、苗木(実生苗)を斜めに切断するこ
とにより台木を作るのではなく、一旦、苗木を横断的に
切断した後、切断された苗木の切断面から根の方に向か
って「円錐形の穴」を開けることにより台木を作る。他
方、穂木も、苗木を斜めに切断することにより穂木を作
るのではなく、一旦、苗木を横断的に切断した後、切断
された苗木の下端部(切断面付近)を「鉛筆を削ったよ
うに」円錐形に尖らせることにより穂木を作る。こうし
て作った台木100Aと穂木100Bを台木の「円錐形
の穴」に穂木の「尖った下端部」を差し込んで一本の苗
木に仕上げる。差し込んだ後、切断面(接合面)は自然
につながって、接木苗(図7参照)が得られる。このプ
ラグイン方式は、導管の位置が一致するので、すぐに元
気な接木苗が得られ、接木苗の歩留りも高い利点を有す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プラグイン方
式による穂木は、人手による作業では殆ど生産出来ない
と言う問題点があった。本発明の目的は、プラグイン方
式による穂木加工を機械化及び自動化することによりこ
の問題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明者は、鋭意研究の結
果、高い生産性をもって穂木を製造することを可能にす
る穂木加工装置及びこの装置の一部として使用すること
が好ましい穂木加工用苗木チャッキング機を発明した。
即ち、本発明は第一に「苗木の茎を少なくとも2か所で
つかむチャッキング機、該チャッキング機でつかまれた
苗木を「最も下の位置でつかまれた位置」より少し下の
所定位置で横断的に切断する切断部、該切断部で切断さ
れた苗木の下端部を下端に向かって略円錐形に削ること
によって尖らす切削部、前記チャッキング機を苗木を
つかむ位置、苗木を切断する位置、切断された苗木
の下端部を尖らす位置、苗木を放す位置に順次に相対
移動させる駆動部、並びに前記チャッキング機、前記切
断部、前記切削部及び前記駆動部を制御する制御部、か
らなる穂木加工装置」(請求項1)を提供する。
【0006】本発明は第二に「「刃」に当たる一対の刃
部の間で苗木を挟む鋏と、この鋏に上下に重ねて設けら
れ、前記一対の刃部の開脚角を二等分する直線Lに沿っ
てスライドするスライド板とから主としてなる苗木用チ
ャッキング機(A)であって、前記一対の刃部が苗木の
中心を目掛けて接近すると、スライド板の前方端も同じ
く接近し、このとき、前記刃部の接近量x1、x2と前
記前方端の接近量yの3者が等しいチャッキング機
(A)と、前記チャッキング機(A)より下方に延びた
垂直軸と、この垂直軸に沿って上下にスライド可能な
「苗木の下部を保持するガイド部材(B)とからなる、
穂木加工用苗木チャッキング機」(請求項2)を提供す
る。
【0007】本発明は第三に「「刃」に当たる一対の刃
部の間で苗木を挟む鋏と、この鋏に重ねて設けられ、前
記一対の刃部の開脚角を二等分する直線Lに沿ってスラ
イドするスライド板とから主としてなる苗木用チャッキ
ング機(A)であって、前記一対の刃部を開脚した場合
に、前記苗木を開脚の間に挿入して前記スライド板の前
方端に当接することにより苗木を位置決めすることがで
き、前記スライド板には略長方形のガイド穴が2つ設け
られており、このガイド穴を長手方向に貫く直線は前記
直線Lと各々45度の角度で交わっており、他方、前記
一対の刃部にはそれぞれピンが立てられており、これら
のピンはそれぞれ前記ガイド穴に嵌合しており、そのた
め、前記一対の刃部を閉脚して前記苗木を挟もうとした
場合に、前記スライド板の前方端は、前記一対の刃部が
互いに苗木の中心を目掛けて接近する接近量と等しい接
近量yだけ苗木の中心を目掛けて接近することを特徴と
するチャッキング機(A)と、前記チャッキング機
(A)より下方に延びた垂直軸と、この垂直軸に沿って
上下にスライド可能な「苗木の下部を保持するガイド部
材(B)とからなる、穂木加工用苗木チャッキング機」
(請求項3)を提供する。
【0008】本発明は第四に「前記ガイド部材(B)
が、前記チャッキング機(A)より下方に延びた垂直軸
と、この垂直軸に沿って上下にスライド可能な第2スラ
イド板と、この第2スライド板の前方に一体又は別体に
設けられた「略V字形の切り込みを有する当接板」と、
前記第2スライド板又は前記当接板に設けられた回転軸
を回転中心として回動可能な略逆L字形レバーとからな
る、苗木の下部を保持するガイド部材(B)であって、
前記略逆L字形レバーを所定方向に回動した場合には、
前記切り込みが開かれて苗木を奥に当接することがで
き、前記略逆L字形レバーを反所定方向に回動した場合
には、前記切り込みの頂点付近と前記略逆L字形レバー
の内角が形成する空間に苗木の下部を保持することがで
きるガイド部材(B)からなることを特徴とする請求項
2又は3記載の穂木加工用苗木チャッキング機」(請求
項4)を提供する。
【0009】本発明は第五に「請求項1記載の穂木加工
装置において、前記チャッキング機が請求項2、3又は
4記載のチャッキング機であることを特徴とする装置」
(請求項5)を提供する。
【0010】
【作用】図6を引用して本発明(請求項2〜5)にかか
るチャッキング機(A)12の原理を説明する。図6は
一対の刃部21が開脚した状態を上から見た様子であ
る。苗木100は横断面を示す。苗木をつかませるため
に、一対の刃部21が苗木100の中心Oを目掛けて接
近すると、スライド板24の前方端も同じく接近する。
このとき、本発明のチャッキング機は、刃部21の接近
量x1、x2と前方端の接近量yの3者が等しい。その
ため、苗木100の中心Oの位置は、苗木の太さに寄ら
ず一定である。
【0011】以下、実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
【0012】
【実施例】図1は、本実施例にかかる穂木加工装置(ト
マトの苗木用)の全体を上から見た概略平面図である。
装置は、主として、苗木の茎を少なくとも2か所でつか
むチャッキング機1、チャッキング機1でつかまれた苗
木を「最も下の位置でつかまれた位置」より少し下の所
定位置で横断的に切断する切断部3、切断部3で切断さ
れた苗木の下端部を下端に向かって略円錐形に削ること
によって尖らす切削部4、チャッキング機1を苗木を
つかむ位置5、苗木を切断する位置6、苗木の下端
部を尖らす位置7、苗木を放す位置8に順次に相対移
動させる駆動部9、並びにチャッキング機1、切断部
3、切削部4及び駆動部9を制御する不図示の制御部か
らなる。
【0013】次に各部について詳しく説明する。チャッ
キング機1は、主として、チャッキング機(A)12と
これから下方に延びた垂直軸78と、この垂直軸78に
沿って上下にスライド可能な「苗木の下部を保持するガ
イド部材(B)71とからなる。チャッキング機1の4
個が、駆動部5の回転台11の上に回転軸10を基準に
対称的に配置されている。
【0014】チャッキング機(A)12は、図2に示す
ように主として、略L字形の操作レバー16、該レバー
16の先端に当接した略V字形中継レバー18、該レバ
ー18に連結し、「刃」に当たる一対の刃部21の間で
苗木100を挟む鋏22、及びこの鋏22に重ねて設け
られ、前記一対の刃部の開脚角を二等分する直線Lに沿
ってスライドするスライド板24とからなる。鋏22の
刃部21は実際の鋏の「刃」に当たるが、この刃部21
は実際の鋏のように物を切るのではなく苗木100を挟
んで保持するためにある。
【0015】略L字形の操作レバー16は、回転台11
に固定された支点15を回転中心として回転可能であ
り、バネ17によって時計回りに付勢されている。レバ
ー16の先端は略V字形中継レバー18のV字の下端に
当たる位置にある回転軸18a付近に当接している。中
継レバー18は、操作レバー16の先端の回転運動を直
線的な動きに変換するものであり、回転軸18aを回転
中心として開脚、閉脚の動きをする。中継レバー18は
バネ19によって回転台11の回転中心10方向に付勢
されている。
【0016】鋏22は、回転台11に固定された支点2
0を回転中心として、「刃」に当たる刃部21が開脚、
閉脚の動きをする。鋏22の「柄」に当たる柄部の後端
が、中継レバー18の先端と2か所で回転軸22aによ
って連結されている。そのため、中継レバー18と鋏2
2の柄部は、回転軸22aを回転中心として回動可能で
ある。そのため、略V字形中継レバー18が開脚する
と、鋏22の柄部も開脚し、その結果、鋏22の刃部2
1が閉脚する。レバー18が閉脚した場合には逆にな
る。苗木は、鋏22の刃部21の先端付近でつかまれ
る。
【0017】刃部21の先端付近にそれぞれピン23が
立てられている。鋏22の上にスライド板24が重なっ
て載っており、スライド板24は回転台11の回転中心
10を通る直線L上をスライドすることができる。スラ
イド板24の中程に、前記直線Lに沿って長い略長方形
のガイド穴26が開いており、このガイド穴26の中を
回転軸20が貫いて立っている。スライド板24の後端
(回転台11の回転中心10方向)にも前記直線Lに沿
って長い略長方形のガイド穴(厳密には穴でなく切り込
み)があり、この穴の中を回転軸18aが貫いて立って
いる。この2つのガイド穴によって、スライド板24
は、前記直線Lから逸脱することなくスライドすること
ができる。
【0018】スライド板24の先端(回転台11の外周
方向)付近には、約60度の角度の山形の切り込み28
(切り込みの頂点は半径3mmの丸みがある)がある。山
形の切り込み28は、必ずしも必要ではなく、単に苗木
を挿入し易くするために設けてある。この切り込みの頂
点が本発明で言う「前方端」を構成する。刃部21の先
端が互いに最も接近したときには、この切り込み28を
通して上からその先端を見ることができる。スライド板
24の先端には、山型に沿って細長い略長方形のガイド
穴25が2つ開いている。この2つのガイド穴25を長
手方向に貫く直線は前記直線Lと各々45度の角度で交
わる。この角度は、本発明(請求項3)にとって重要で
ある。ピン23は、このガイド穴25を貫いて立ってい
る。
【0019】次にチャッキング機(A)12の動作につ
いて説明する。略L字形の操作レバー16の外端を所定
方向(ここでは反時計回り=図2の矢印方向)に押す。
そうすると、レバー16の先端(内端)が支点15を中
心として反時計回りに回転し、略V字形中継レバー18
の頂点を押す。そのため、中継レバー18は回転台11
の外周方向に動きながら開脚する。これに合わせて、中
継レバー18に連結した鋏22の柄部も開脚し、その作
用で、刃部21も開脚する。そこで、苗木をスライド板
24の山型の切り込み28の奥(前方端)に当接するま
で押し入れる。この前方端に当接することで、苗木10
0の中心Oの位置が決まる。
【0020】その上で操作レバー16の外端を所定方向
に押すのを止める。そうすると、バネ17がレバー16
を時計回り(元の位置方向)に引き戻す。これにより、
レバー16の後端が支点15を中心として時計回りに回
転し、略V字形中継レバー18の頂点を押すのを止め
る。その結果、中継レバー18はバネ19によって回転
台11の回転中心10方向に引き戻され、それと同時
に、中継レバー18は閉脚する。これに合わせて、中継
レバー18に連結した鋏22の柄部も閉脚し、その作用
で刃部21も閉脚する。閉脚によって2つのピン23は
互いに接近しようと動く。このとき、ピン23はスライ
ド板24のガイド穴25の中に立っているので、互いに
接近しようとする動き(力)は、スライド板24を外周
方向にスライドさせる(前進させる)。
【0021】苗の太さによって刃部21の閉脚角度は異
なる。つまり、2つのピン23が互いに接近する接近量
x1、x2(=x1)は異なる。苗木が太ければ、余り
接近しないし、細ければ近くまで接近する。このとき、
2つのガイド穴25は前記直線Lと各々45度の角度で
対峙しており開脚角も小さいので、刃部21が互いに接
近する接近量x1、x2とスライド板の前方端が苗木に
接近する接近量yとは略等しい。そのため、太さの異な
る苗木をつかませても、苗木の中心O(芯部)は常に所
定位置にある。つまりは、苗木の中心O(芯部)から、
回転台11の回転中心10までの距離は、略一定とな
る。この結果、単に回転台11を回転させるだけで、回
転台11に取り付けられたチャッキング機(A)12
は、苗木を苗木をつかむ位置5、苗木を切断する位
置6、苗木の下端部を尖らす位置7、苗木を放す位
置8にそれぞれ正確に位置決めすることができる。
【0022】苗木を回転台11で回転させずに直線移動
させる場合にも、苗木をつかむ位置、苗木を切断す
る位置、苗木の下端部を尖らす位置、苗木を放す位
置を一直線上に配置することができ、単にチャッキング
機(A)12を平行移動させるだけで済む。そのため、
装置の構造が簡単になる。ガイド部材(B)71は、図
4に示すように、「回転台11に固定され、チャッキン
グ機(A)12より下方に延びた垂直軸78」と、この
垂直軸78に沿って上下にスライド可能な第2スライド
板77と、この第2スライド板77の前方に別体に設け
られた「略V字形の切り込み75を有する当接板76」
と、当接板76に設けられた回転軸72を回転中心とし
て回動可能な略逆L字形レバー73とからなる。
【0023】垂直軸78と第2スライド板77の関係に
より、第2スライド板つまりはガイド部材(B)71が
上下動可能であり、切削部4の上昇に押されて上に移動
し、切削部4の降下と共に下に移動する。略逆L字形レ
バー73は、引っ張りバネ74によって反所定方向(時
計回り)に付勢されており、略逆L字形レバー73を所
定方向(反時計回り)に手で回動した場合(想像線=2
点鎖線の位置に来る)には、切り込み75が完全に開か
れて苗木を奥に当接することがでる。 その後、略逆L
字形レバー73を手を放すと、引っ張りバネ74が略逆
L字形レバー73が反所定方向(時計回り)に回動し、
切り込み75を閉鎖する。このとき、切り込み75の頂
点付近と略逆L字形レバー73の内角が形成する空間に
苗木の下部が軽くつかまれる。軽くなので、チャッキン
グ機(A)12でつかまれて固定された苗木を動かすこ
となく、ガイド部材(B)71は上下動可能である。こ
うして苗木がチャッキング機1でつかまれた様子を図6
に示す。
【0024】ガイド部材(B)71は、回転台11の回
転と共にチャッキング機(A)12と同時に移動(回
転)する。検知部2は、図3に示すように苗木をチャッ
キング機(A)12に挿入したか否かを検知するもので
ある。厳密にいえば、検知部2は、苗木がスライド板2
4の切り込みの頂点付近(つまり前方端)に当接し、か
つ当接板76の切り込み75の頂点付近に当接したか否
かを検知する。これは、柔らかい苗木の茎を変形させな
いで測定するために光による非接触の測定例を示した。
しかし、圧力の小さい測定子を用いて接触式で測定する
ことも可能である。
【0025】検知部2を非接触式にして装置本体の載置
台31に設けたので、接触式を用いた場合に必要な回転
台11を通る配線が全く要らないという特徴がある。切
断部3は、図3に示すように鋭利な刃先を有する固定刃
35で構成される。固定刃35の高さ位置は、苗木をガ
イド部材(B)71の当接板76の下面よりR=0.2
mmの位置である。Rが余り長いと、正確に削れなくなる
ので、0.1〜0.3mmがよい。
【0026】切削部4は、図5に示すように、超音波で
振動する振動刃81と、振動刃81及びダイス85から
なる振動切削部80を低速で回転させて苗木の茎を略円
錐形に削って尖らす振動刃用モータ82と、振動切削部
80をダイス85の円錐軸方向(上方)にガイドする直
線ガイド83と、ガイド83に沿って振動切削部80を
上下に駆動させる上下動モータ84と、振動刃81と共
にガイド83に沿ってスライドし振動刃81の位置(高
さ方向)を位置決めをする円錐状の穴の開いたダイス8
5と、樹液及び切り屑を排出する取り入れ口86、排出
管87、液溜め器88、排出口89を有する排出機構9
0とから構成される。
【0027】振動刃81は、簡単な鉛筆削りと同じく円
錐形の穴を有したダイス85穴の斜面に縦に設置してあ
る。そして振動刃81の苗木を切削する角度は可変にな
っている。駆動部9は、チャッキング機1を取り付ける
回転台11と、これを支える不図示の軸受けと、回転台
11を回転させる不図示のゼネバ機構と、ゼネバ機構を
駆動する不図示の回転台用モータとから構成される。
【0028】制御部は、プランジャ52、53、91、
92、切削部4及び駆動部9の動きを制御する。装置に
は、苗木をつかむ位置5と、苗木を放す位置8と
に、チャッキング機(A)12の操作レバー16を開く
ためのプランジャ52、53が載置台31に固設してあ
る。プランジャ52、53には、チャッキング機1の操
作レバー16を実際に押すための着脱ピン54、55が
あり、これらのピンは制御部からの指示に従い上下す
る。
【0029】同じく、この装置の場合、図1に示すよう
にチャッキング機(A)12の操作レバー16を開くの
と同じ2か所の位置で、ガイド部材(B)71の略逆L
字形レバー73を開くためのプランジャ91、92が載
置台31に固設してある。これらのプランジャにはレバ
ー73を実際に回転させるための着脱ピン93、94が
あり、これらのピンは制御部からの指示に従い上下す
る。
【0030】次に本装置の動作について説明する。制御
部の指令によりモータがゼネバ機構を駆動して回転台1
1を回転する。これによりチャッキング機1が苗木を
つかむ位置5に移動すると、操作レバー16はプランジ
ャ52から上に出た着脱ピン54に当接し押される。同
時に略逆L字形レバー73もプランジャ91から上に出
た着脱ピン93に当接し開かれる。このとき、ゼネバ機
構により回転台11は一定時間回転台11の回転を停止
される。
【0031】押された操作レバー16は上述の通り刃部
21を開脚する。同時に略逆L字形レバー73も開かれ
るので、当接板76の切り込み75を開放状態にする。
本装置はこのときのチャッキング機(A)12の片側
(回転台11の外周方向)が完全に開くために苗木を挿
入し易いという特徴がある。そして、切り込み28及び
切り込み75に苗木を手で挿入すると、検知部2が苗木
の挿入を検出し、検知部2からの信号により制御部がプ
ランジャ52、91を駆動して着脱ピン54、93を下
げる。
【0032】着脱ピン54が下がると操作レバー16が
着脱ピン54から外れ、操作レバー16は引っ張りバネ
17により元の方向に戻される(図2で時計回りに回転
する)。 操作レバー16が戻ると、上述の通り刃部2
1を閉脚し苗木をつかむ。同時にスライダー24が回転
台11の外周方向にスライドし、苗木の中心が位置決め
される。このとき、上述の通り、苗木の太さに係わらず
苗木の中心と回転台11の中心10までの距離は略等し
くなる。
【0033】着脱ピン93が下がると略逆L字形レバー
73は引っ張りバネ74により元の方向に戻される。こ
れにより切り込み75が閉鎖され、苗木は切り込み75
とレバー73の内角との間の空間に閉じ込められる。こ
れにより苗木を切断した後、ブラブラ動くことがなくな
る。ここで用いたチャッキング機(A)12は内部にプ
ランジャやモータなどの電動機構を一切使わず機械的に
構成したので、小型にまとまり易く、また洗浄水や苗木
の樹液に濡らされても故障しにくいという特徴がある。
【0034】次に、ゼネバ機構により回転台11が再び
回転し、チャッキング機(A)12につかまれた苗木
は、苗木を切断する位置6まで移動する。そこには固
定刃35があり、移動しつつある苗木は固定刃35を横
切る。これにより苗木は横断的に切断(上下二分)され
る。ここでは固定刃35を用いて切断しているが、回転
刃を回して切断することも可能である。
【0035】苗木は、苗木を切断する位置6で止まる
ことなく移動し、苗木の下端部を尖らす位置7に来
る。すると、ゼネバ機構が回転台11の回転を再び停止
させる。チャッキング機(A)12は茎の太さに係わら
ず常に苗木の中心と回転中心10との距離は略一定なの
で、苗木の中心がダイス85の中心の真上に位置する。
振動刃81は苗木の切断面から芽の方(上方)に向かっ
て切削する。これにより苗木の下端部は略円錐形に尖
る。
【0036】そして、振動刃81は刃の先端の長手方向
に約40KHZの超音波の振動を加えられており、柔らか
い苗木の茎の細胞は殆ど潰されないで切削される。振動
切削部80は直線ガイド83によりダイス85の円錐軸
方向方向(上方)にガイドされ、上下動モータ84によ
り駆動される。振動切削部80がゆっくり回転しながら
ガイド83に沿って上下移動し苗木の下端部を略円錐形
に尖らすのである。
【0037】このとき、図4に示すように振動切削部8
0と共にガイド83に沿ってスライドする垂直軸78が
ガイド部材(B)71の第二スライド板77に当接し、
苗木はそのままにガイド部材(B)71を押し上げてい
く。そのため、切削中、常に振動刃81の少し上の位置
で苗木の下端部がガイド部材(B)71でつかまれてい
るので切削がスムーズに行く。
【0038】排出機構90は苗木の切削時に発生する樹
液や切り屑や洗浄液を取り入れ口86から取り入れ、排
出管87を通して、排出口89より外部へ排出して切削
部4をきれいに保つ。取り入れ口86及び排出管87は
切削部4と共に回転するが載置台31に固定された液溜
め器88に一旦液を溜めるので排出口89より排出する
ことができる。 切削が終わっても上下動モータ84は
回り続け振動切削部80が最下点に来たときに制御部か
らの指令で停止する。
【0039】ここでは超音波の振動刃81を使ったが、
刃が高速で動くものであれば超高速の回転刃を使うこと
も可能である。次に、ゼネバ機構が再び回転台11を回
転し、チャッキング機1につかまれた苗木は、苗木を
放す位置8まで移動する。そこには装置本体の載置台3
1に固定されたプランジャ52、92があり、着脱ピン
55、94が上方に突出している。着脱ピン55、94
が操作レバー16を押し略逆L字形レバー73に当接
し、回転台11の回転力により両レバーは苗木をつか
む位置5と同様に押される。ここでゼネバ機構は回転台
11の回転を停止させる。
【0040】押された操作レバー16は刃部21を開脚
し、押されたレバー73は当接板76の切り込み75を
開放するので、つかまれていた苗木は空気力により受け
皿に落とされる。こうして穂木が得られる。この後、検
知部2で苗木の太さを測定した場合には、そのデータを
用いて苗木を太さ毎に区分けすることも可能である。
【0041】駆動部9は、回転台用モータからの回転を
ゼネバ機構により滑らかに断続回転し、停止位置をラチ
ェットで位置決めしてその停止位置を光電センサで検知
している。光電センサの検知信号は制御部へ送られる。
そして、制御部の指令により回転台用モータを駆動しチ
ャッキング機1を苗木をつかむ位置5、苗木を切断
する位置6、苗木の下端部を尖らす位置7、苗木を
放す位置8に順次移動させる。
【0042】ここでは、ゼネバ機構により回転台の滑ら
かな回転を行ったが、回転台用モータを直接制御してゼ
ネバ機構のように滑らかに回転することも可能である。
こうして苗木から加工された穂木は、別の苗木(例えば
ナス)の茎の切断面に円錐形の穴を開けた台木と接木を
されると約15分間で接続部分の接着が完了した。図5
は穂木に別の苗木(台木)を接木した図である。
【0043】また、苗木を加工すると樹液や切り屑が出
るため、苗木を切断する位置8には不図示の樹液の洗
浄装置及び切り屑の排出装置が設けられている。
【0044】
【発明の効果】本発明(請求項1、5)によれば、初め
て穂木を機械的に製作できるので人手に比べ穂木の生産
性が大幅に向上する。本発明(請求項2〜5)によれ
ば、苗木の太さに係わらず常に苗木の中心をチャッキン
グ機の所定位置でつかむことができるので、チャッキン
グ機を回転するだけで常に切削部の刃の回転中心と苗木
の中心を一致させることができる。
【0045】チャッキング機(請求項3〜5)は回転台
の外周方向のチャッキング機の片側が完全に開くため
に、苗木を挿入し易いという特徴がある。また、チャッ
キング機(請求項3〜5)は内部に電動機構を用いてい
ないので、小型にまとまり易く、また洗浄水や苗木の樹
液に濡らされても故障しにくいという特徴がある。
【0046】更に、チャッキング機(請求項3〜5)
は、ガイド部材(B)により切削刃と苗木の切削部分を
所定の距離に保ったまま切削するので、切削刃の振動や
回転の力にも柔らかい苗木の茎がブラブラすることなく
スムーズに加工される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例にかかる穂木加工装置(トマ
トの苗木用)の全体を上から見た概略平面図である。
【図2】 チャッキング機を示した平面図及び断面図で
ある。
【図3】 穂木加工装置の全体を詳細に示した平面図で
ある。
【図4】 ガイド部材(B)を示した平面図及び断面図
である。
【図5】 切削部を示した側面図である。
【図6】 チャッキング機(A)とガイド部材(B)が
苗木をつかんだ側面図である。
【図7】 台木に穂木を接木した斜視図である。
【符号の説明】
1 チャッキング機、 3 切断部、4 切削
部、 5 苗木をつかむ位置、6
苗木を切断する位置 7 苗木の下端部を尖らす位
置、8 苗木を放す位置 9 駆動部、12
チャッキング機(A) 21 刃部、 22
鋏、23 刃部のピン、 24 スライド
板、25、26 ガイド穴、 71 ガイド部材
(B)、73 略逆L字形レバー、 76 当接板、
77 第2スライド板、 78 垂直軸、100
苗木 100A 穂木 100B
台木

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗木の茎を少なくとも2か所でつかむチ
    ャッキング機、該チャッキング機でつかまれた苗木を
    「最も下の位置でつかまれた位置」より少し下の所定位
    置で横断的に切断する切断部、該切断部で切断された苗
    木の下端部を下端に向かって略円錐形に削ることによっ
    て尖らす切削部、前記チャッキング機を苗木をつかむ
    位置、苗木を切断する位置、苗木の下端部を尖らす
    位置、苗木を放す位置に順次に相対移動させる駆動
    部、並びに前記チャッキング機、前記切断部、前記切削
    部及び前記駆動部を制御する制御部、からなる穂木加工
    装置。
  2. 【請求項2】 「刃」に当たる一対の刃部の間で苗木を
    挟む鋏と、この鋏に重ねて設けられ、前記一対の刃部の
    開脚角を二等分する直線Lに沿ってスライドするスライ
    ド板とから主としてなる苗木用チャッキング機(A)で
    あって、 前記一対の刃部が苗木の中心を目掛けて接近すると、ス
    ライド板の前方端も同じく接近し、このとき、前記刃部
    21の接近量x1、x2と前記前方端の接近量yの3者
    が等しいチャッキング機(A)と、 前記チャッキング機(A)より下方に延びた垂直軸と、
    この垂直軸に沿って上下にスライド可能な「苗木の下部
    を保持するガイド部材(B)とからなる、穂木加工用苗
    木チャッキング機。
  3. 【請求項3】 「刃」に当たる一対の刃部の間で苗木を
    挟む鋏と、この鋏に重ねて設けられ、前記一対の刃部の
    開脚角を二等分する直線Lに沿ってスライドするスライ
    ド板とから主としてなる苗木用チャッキング機(A)で
    あって、 前記一対の刃部を開脚した場合に、前記苗木を開脚の間
    に挿入して前記スライド板の前方端に当接することによ
    り苗木を位置決めすることができ、 前記スライド板には略長方形のガイド穴が2つ設けられ
    ており、このガイド穴を長手方向に貫く直線は前記直線
    Lと各々45度の角度で交わっており、 他方、前記一対の刃部にはそれぞれピンが立てられてお
    り、これらのピンはそれぞれ前記ガイド穴に嵌合してお
    り、そのため、前記一対の刃部を閉脚して前記苗木を挟
    もうとした場合に、前記スライド板の前方端は、前記一
    対の刃部が互いに苗木の中心を目掛けて接近する接近量
    と等しい接近量yだけ苗木の中心を目掛けて接近するこ
    とを特徴とするチャッキング機(A)と、 前記チャッキング機(A)より下方に延びた垂直軸と、
    この垂直軸に沿って上下にスライド可能な「苗木の下部
    を保持するガイド部材(B)とからなる、穂木加工用苗
    木チャッキング機。
  4. 【請求項4】 前記ガイド部材(B)が、 前記チャッキング機(A)より下方に延びた垂直軸と、
    この垂直軸に沿って上下にスライド可能な第2スライド
    板と、この第2スライド板の前方に一体又は別体に設け
    られた「略V字形の切り込みを有する当接板」と、前記
    第2スライド板又は前記当接板に設けられた回転軸を回
    転中心として回動可能な略逆L字形レバーとからなる、
    苗木の下部を保持するガイド部材(B)であって、前記
    略逆L字形レバーを所定方向に回動した場合には、前記
    切り込みが開かれて苗木を奥に当接することができ、前
    記略逆L字形レバーを反所定方向に回動した場合には、
    前記切り込みの頂点付近と前記略逆L字形レバーの内角
    が形成する空間に苗木の下部を保持することができるガ
    イド部材(B)からなることを特徴とする請求項2又は
    3記載の穂木加工用苗木チャッキング機。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の穂木加工装置において、
    前記チャッキング機が請求項2、3又は4記載のチャッ
    キング機であることを特徴とする装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010166877A (ja) * 2009-01-26 2010-08-05 Mekatekku Kk 接ぎ木苗の切断装置及び切断方法
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