JPH072699A - コラーゲン代謝賦活剤 - Google Patents
コラーゲン代謝賦活剤Info
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- JPH072699A JPH072699A JP17248993A JP17248993A JPH072699A JP H072699 A JPH072699 A JP H072699A JP 17248993 A JP17248993 A JP 17248993A JP 17248993 A JP17248993 A JP 17248993A JP H072699 A JPH072699 A JP H072699A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 コラゲナーゼ産生促進物質とコラーゲン合成
促進物質を含有することを特徴とするコラーゲン代謝賦
活剤である。 【効果】 コラゲナーゼ活性が増強されるとともに、コ
ラーゲン産生量を増加させることができる。
促進物質を含有することを特徴とするコラーゲン代謝賦
活剤である。 【効果】 コラゲナーゼ活性が増強されるとともに、コ
ラーゲン産生量を増加させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコラゲナーゼ産生促進物
質とコラーゲン合成促進物質を含有することを特徴とす
るコラーゲン代謝賦活剤に関わり、さらに詳しくは、コ
ラーゲンの分解を亢進させるとともに、コラーゲンの合
成を刺激することによって、コラーゲンの代謝回転を高
めることの出来るコラーゲン代謝賦活剤に関する。
質とコラーゲン合成促進物質を含有することを特徴とす
るコラーゲン代謝賦活剤に関わり、さらに詳しくは、コ
ラーゲンの分解を亢進させるとともに、コラーゲンの合
成を刺激することによって、コラーゲンの代謝回転を高
めることの出来るコラーゲン代謝賦活剤に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の蛋白質に比べ、コラーゲンの代謝
回転速度は非常に遅く、生理的条件に於いても、老化に
伴ってコラーゲンの代謝回転速度がさらに低下していく
ことが知られている。コラーゲンの代謝回転速度はコラ
ーゲンの分解速度と合成速度により決まるが、この様な
老化に伴う代謝回転速度の低下はコラーゲンの架橋構造
(老化架橋)の増加につながり、例えば、皮膚の硬化や
しわの形成に関わっている。難分解・難抽出性の固いコ
ラーゲンが増加することにより、細胞の足場として増殖
・分化・移動に関与するコラーゲンの機能が損なわれ、
細胞活性の低下を来し、さらにコラーゲンの代謝回転速
度が低下するという悪循環に陥ると考えられている(現
代化学、12月号、36頁、1990年参照)。
回転速度は非常に遅く、生理的条件に於いても、老化に
伴ってコラーゲンの代謝回転速度がさらに低下していく
ことが知られている。コラーゲンの代謝回転速度はコラ
ーゲンの分解速度と合成速度により決まるが、この様な
老化に伴う代謝回転速度の低下はコラーゲンの架橋構造
(老化架橋)の増加につながり、例えば、皮膚の硬化や
しわの形成に関わっている。難分解・難抽出性の固いコ
ラーゲンが増加することにより、細胞の足場として増殖
・分化・移動に関与するコラーゲンの機能が損なわれ、
細胞活性の低下を来し、さらにコラーゲンの代謝回転速
度が低下するという悪循環に陥ると考えられている(現
代化学、12月号、36頁、1990年参照)。
【0003】この様な老化に伴うコラーゲン代謝回転速
度の低下を食い止めるためには、コラーゲン分解の律速
酵素であるコラゲナーゼを増強してコラーゲンの分解を
促すことによって老化架橋の形成を阻止すると同時に、
コラーゲンの合成速度を高めてやることにより、コラー
ゲンの代謝を促進することが考えられる。
度の低下を食い止めるためには、コラーゲン分解の律速
酵素であるコラゲナーゼを増強してコラーゲンの分解を
促すことによって老化架橋の形成を阻止すると同時に、
コラーゲンの合成速度を高めてやることにより、コラー
ゲンの代謝を促進することが考えられる。
【0004】これまで、コラーゲンの合成または分解の
一方のみを促す物質,コラーゲンの合成を促進しかつ分
解をも抑制する物質,逆にコラーゲンの分解を促進しか
つ合成をも抑制する物質,あるいはコラーゲンとコラゲ
ナーゼを同時に抑制する物質(コラーゲン代謝を抑制す
るもの)は知られていたが、コラーゲンの合成と分解と
言う相反する作用を同時に促すものについてはほとんど
知られていなかった。
一方のみを促す物質,コラーゲンの合成を促進しかつ分
解をも抑制する物質,逆にコラーゲンの分解を促進しか
つ合成をも抑制する物質,あるいはコラーゲンとコラゲ
ナーゼを同時に抑制する物質(コラーゲン代謝を抑制す
るもの)は知られていたが、コラーゲンの合成と分解と
言う相反する作用を同時に促すものについてはほとんど
知られていなかった。
【0005】本発明者らはコラーゲンの合成と分解と言
う相反する作用を同時に促し、より積極的にコラーゲン
の代謝を促進することを試み、すでにコラゲナーゼ産生
促進物質である絹部分水解物とコラーゲン合成促進物質
であるアスコルビン酸リン酸エステルを組み合わせたも
の(特願平3─147945号)、或いはコラゲナーゼ
産生促進物質としてエタノールアミン誘導体、ペントキ
シフィリン、セリン誘導体、または硫酸塩を、コラーゲ
ン合成促進剤としてアスコルビン酸誘導体等を含有する
ことを特徴とするコラーゲン代謝賦活剤(特願平4−3
32519号)を出願している。
う相反する作用を同時に促し、より積極的にコラーゲン
の代謝を促進することを試み、すでにコラゲナーゼ産生
促進物質である絹部分水解物とコラーゲン合成促進物質
であるアスコルビン酸リン酸エステルを組み合わせたも
の(特願平3─147945号)、或いはコラゲナーゼ
産生促進物質としてエタノールアミン誘導体、ペントキ
シフィリン、セリン誘導体、または硫酸塩を、コラーゲ
ン合成促進剤としてアスコルビン酸誘導体等を含有する
ことを特徴とするコラーゲン代謝賦活剤(特願平4−3
32519号)を出願している。
【0006】しかし、剤形や配合時に合わせて、さらに
他のコラゲナーゼ産生促進物質との組み合わせも化粧品
や医薬品用途で望まれている。
他のコラゲナーゼ産生促進物質との組み合わせも化粧品
や医薬品用途で望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
事情に鑑み鋭意研究を行った結果、さらに、公知のコラ
ゲナーゼ産生促進物質の中から、硝酸塩、アンモニウム
塩を用いた場合においても、互いの作用を妨げることな
くコラーゲンの代謝回転を高めるべく作用することを見
出し本発明を完成したものであって、その目的とすると
ころは、種々の処方に対応する多種の組み合わせのコラ
ーゲン代謝賦活剤を提供するにある。
事情に鑑み鋭意研究を行った結果、さらに、公知のコラ
ゲナーゼ産生促進物質の中から、硝酸塩、アンモニウム
塩を用いた場合においても、互いの作用を妨げることな
くコラーゲンの代謝回転を高めるべく作用することを見
出し本発明を完成したものであって、その目的とすると
ころは、種々の処方に対応する多種の組み合わせのコラ
ーゲン代謝賦活剤を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、硝酸塩、
アンモニウム塩の群より選ばれた1種または2種以上と
コラーゲン合成促進物質の群より選ばれた1種または2
種以上を含有することを特徴とするコラーゲン代謝賦活
剤により達成される。
アンモニウム塩の群より選ばれた1種または2種以上と
コラーゲン合成促進物質の群より選ばれた1種または2
種以上を含有することを特徴とするコラーゲン代謝賦活
剤により達成される。
【0009】本発明に用いられる硝酸塩としては、例え
ば、硝酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニ
ウム等、アンモニウム塩としては、例えば、酢酸アンモ
ニウム、酒石酸アンモニウム、乳酸アンモニウム等が挙
げられる。
ば、硝酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニ
ウム等、アンモニウム塩としては、例えば、酢酸アンモ
ニウム、酒石酸アンモニウム、乳酸アンモニウム等が挙
げられる。
【0010】本発明に用いられるコラーゲン合成促進物
質としては、コラーゲン合成促進物質として一般に知ら
れているものを用いることがきるが、老化予防化粧品と
して皮膚に適用するときは、皮膚線維芽細胞の存在する
真皮層(結合組織)への作用が大きいので、アスコルビ
ン酸およびその誘導体,エストロジェン,テストステロ
ンなどの様な低分子物質が望ましい。
質としては、コラーゲン合成促進物質として一般に知ら
れているものを用いることがきるが、老化予防化粧品と
して皮膚に適用するときは、皮膚線維芽細胞の存在する
真皮層(結合組織)への作用が大きいので、アスコルビ
ン酸およびその誘導体,エストロジェン,テストステロ
ンなどの様な低分子物質が望ましい。
【0011】アスコルビン酸およびその誘導体として
は、アスコルビン酸とその塩、アスコルビン酸りん酸エ
ステルおよび硫酸エステルとその塩、ステアリン酸エス
テル、ジパルミチン酸エステルおよびモノパルミチン酸
エステルなどを用いることができる。
は、アスコルビン酸とその塩、アスコルビン酸りん酸エ
ステルおよび硫酸エステルとその塩、ステアリン酸エス
テル、ジパルミチン酸エステルおよびモノパルミチン酸
エステルなどを用いることができる。
【0012】本発明のコラーゲン代謝賦活剤を、その使
用目的に応じて、通常用いられる公知の成分に配合する
ことによって、液剤,固形剤,半固形剤等の各種剤形に
調製することが可能で、好ましい組成物として軟膏、ゲ
ル、クリーム、スプレー剤、貼付剤、ローション、粉
末、顆粒剤、錠剤等が挙げられる。
用目的に応じて、通常用いられる公知の成分に配合する
ことによって、液剤,固形剤,半固形剤等の各種剤形に
調製することが可能で、好ましい組成物として軟膏、ゲ
ル、クリーム、スプレー剤、貼付剤、ローション、粉
末、顆粒剤、錠剤等が挙げられる。
【0013】その例として、本発明のコラーゲン代謝賦
活剤を、ワセリン等の炭化水素、ステアリルアルコール
等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル等の高
級脂肪酸低級アルキルエステル、ラノリン等の動物性油
脂、グリセリン等の多価アルコール、グリセリン脂肪酸
エステル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等
の界面活性剤、無機塩、蝋、樹脂、水および要すればパ
ラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル等
の防腐剤に混合することによって、化粧品や医薬品を製
造することができる。
活剤を、ワセリン等の炭化水素、ステアリルアルコール
等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル等の高
級脂肪酸低級アルキルエステル、ラノリン等の動物性油
脂、グリセリン等の多価アルコール、グリセリン脂肪酸
エステル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等
の界面活性剤、無機塩、蝋、樹脂、水および要すればパ
ラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル等
の防腐剤に混合することによって、化粧品や医薬品を製
造することができる。
【0014】その際のコラーゲン代謝賦活剤の添加量は
剤形により異なるが、プロコラゲナーゼ産生促進物質で
ある硝酸塩、アンモニウム塩が、適用する組成物全量を
基準として、好ましくは0.001〜2重量%、さらに
好ましくは0.06〜1.2重量%、コラーゲン合成促
進物質が、アスコルビン酸およびその誘導体の場合、好
ましくは0. 01〜10重量%、さらに好ましくは0.
1〜3重量%含有されるように添加するのが望ましい。
ただし、入浴剤のように、使用時に希釈されるものはさ
らに添加量を増やすことができる。
剤形により異なるが、プロコラゲナーゼ産生促進物質で
ある硝酸塩、アンモニウム塩が、適用する組成物全量を
基準として、好ましくは0.001〜2重量%、さらに
好ましくは0.06〜1.2重量%、コラーゲン合成促
進物質が、アスコルビン酸およびその誘導体の場合、好
ましくは0. 01〜10重量%、さらに好ましくは0.
1〜3重量%含有されるように添加するのが望ましい。
ただし、入浴剤のように、使用時に希釈されるものはさ
らに添加量を増やすことができる。
【0015】
【発明の効果】本発明のコラーゲン代謝賦活剤をヒト皮
膚線維芽細胞の培養系に添加すると、プロコラゲナーゼ
の産生が促進されると共に、同時にコラーゲン産生量を
増加させることができる(後記試験例参照)。従って、
本発明のコラーゲン代謝賦活剤は、線維芽細胞に作用
し、コラゲナーゼ活性を増強することにより低下したコ
ラーゲンの分解を促すとともに、コラーゲンの合成・分
泌を亢進して、コラーゲンの代謝回転を高めることがで
きる。
膚線維芽細胞の培養系に添加すると、プロコラゲナーゼ
の産生が促進されると共に、同時にコラーゲン産生量を
増加させることができる(後記試験例参照)。従って、
本発明のコラーゲン代謝賦活剤は、線維芽細胞に作用
し、コラゲナーゼ活性を増強することにより低下したコ
ラーゲンの分解を促すとともに、コラーゲンの合成・分
泌を亢進して、コラーゲンの代謝回転を高めることがで
きる。
【0016】以下、実施例、比較例によって本発明をさ
らに詳細に説明する。
らに詳細に説明する。
【0017】
実施例1(硝酸塩) 硝酸ナトリウム3M溶液に、アスコルビン酸硫酸エステ
ル2ナトリウム塩と水を加え終濃度として硝酸ナトリウ
ム1.6M、アスコルビン酸硫酸エステル2ナトリウム
塩4.0mg/mlとしたコラーゲン代謝賦活剤を得た
(実施例1)。
ル2ナトリウム塩と水を加え終濃度として硝酸ナトリウ
ム1.6M、アスコルビン酸硫酸エステル2ナトリウム
塩4.0mg/mlとしたコラーゲン代謝賦活剤を得た
(実施例1)。
【0018】試験例1 正常ヒト線維芽細胞株〔白人女性の皮膚より採取された
Detroit-551 (ATCC CCL 110)〕の濃度を10容量%ウシ
胎仔血清(以下FBSと略記)を含むMEM培地にて1
x105 個/mlに調整し、2枚の24穴プレートにそ
れぞれ0. 4mlずつ播種(4x104 個/穴)して、
5%炭酸ガス、飽和水蒸気下、37℃で培養した。
Detroit-551 (ATCC CCL 110)〕の濃度を10容量%ウシ
胎仔血清(以下FBSと略記)を含むMEM培地にて1
x105 個/mlに調整し、2枚の24穴プレートにそ
れぞれ0. 4mlずつ播種(4x104 個/穴)して、
5%炭酸ガス、飽和水蒸気下、37℃で培養した。
【0019】なお、MEM培地は、大日本製薬社製最少
必須培地10−101に、それぞれ終濃度0. 1重量%
ラクトアルブミン酵素水解物(シグマ社製)、1容量%
非必須アミノ酸、1mMピルビン酸ナトリウム(以上い
ずれも大日本製薬社製)、0. 12重量%炭酸水素ナト
リウムおよび50mg/lストレプトマイシンを添加し
て調製した。
必須培地10−101に、それぞれ終濃度0. 1重量%
ラクトアルブミン酵素水解物(シグマ社製)、1容量%
非必須アミノ酸、1mMピルビン酸ナトリウム(以上い
ずれも大日本製薬社製)、0. 12重量%炭酸水素ナト
リウムおよび50mg/lストレプトマイシンを添加し
て調製した。
【0020】24時間後培養液を吸引除去し、終濃度
0. 6容量%FBSを添加したMEMで細胞を2回洗浄
した後、ポアーサイズが0. 2μmのニトロセルロース
膜(アドバンテック東洋製、DISMIC-25 )で濾過滅菌し
た実施例1のコラーゲン代謝賦活剤を終濃度5容量%添
加した同培地に交換した。
0. 6容量%FBSを添加したMEMで細胞を2回洗浄
した後、ポアーサイズが0. 2μmのニトロセルロース
膜(アドバンテック東洋製、DISMIC-25 )で濾過滅菌し
た実施例1のコラーゲン代謝賦活剤を終濃度5容量%添
加した同培地に交換した。
【0021】なお、比較例として培地のみの群(比較例
1)および硝酸ナトリウムのみの群(比較例2)アスコ
ルビン酸硫酸エステル2ナトリウム塩のみの群(比較例
3)を設け(全てn=4/プレート)、同プレートを2
枚作製して、1枚をコラーゲン産生量の測定に、残りの
1枚をプロコラゲナーゼ産生量の測定に用いた。
1)および硝酸ナトリウムのみの群(比較例2)アスコ
ルビン酸硫酸エステル2ナトリウム塩のみの群(比較例
3)を設け(全てn=4/プレート)、同プレートを2
枚作製して、1枚をコラーゲン産生量の測定に、残りの
1枚をプロコラゲナーゼ産生量の測定に用いた。
【0022】2日間同様に培養後、1枚のプレートより
培養上清を得、プロコラゲナーゼ産生量の測定に用い
た。他の1枚には、β−アミノプロピオニトリルを終濃
度50μg/ml、トリチウム−L−プロリンを最終1
μCi/ml添加して、さらに24時間培養した。
培養上清を得、プロコラゲナーゼ産生量の測定に用い
た。他の1枚には、β−アミノプロピオニトリルを終濃
度50μg/ml、トリチウム−L−プロリンを最終1
μCi/ml添加して、さらに24時間培養した。
【0023】本発明に於いて用いられる硝酸ナトリウム
の、プロコラゲナーゼ産生促進活性を調べるのに先立っ
て、培養上清中にプロコラゲナーゼと同時に産生されて
いる、コラゲナーゼインヒビター(蛋白質)の除去を行
う。
の、プロコラゲナーゼ産生促進活性を調べるのに先立っ
て、培養上清中にプロコラゲナーゼと同時に産生されて
いる、コラゲナーゼインヒビター(蛋白質)の除去を行
う。
【0024】コラゲナーゼインヒビターの除去: 得ら
れた培養上清250μlに10mMトリス塩酸緩衝液
〔4℃でpH7.8に調整、1mM塩化カルシウム、0.
05容量%Brij-35(ICI社製ポリオキシエチレン(23)
ラウリルエーテル)を含む〕を1.75ml加え、同緩
衝液で平衡化した CM-セファロースCL-6B TM(ファルマ
シア社製、ベッド容量0.5ml)に供した。
れた培養上清250μlに10mMトリス塩酸緩衝液
〔4℃でpH7.8に調整、1mM塩化カルシウム、0.
05容量%Brij-35(ICI社製ポリオキシエチレン(23)
ラウリルエーテル)を含む〕を1.75ml加え、同緩
衝液で平衡化した CM-セファロースCL-6B TM(ファルマ
シア社製、ベッド容量0.5ml)に供した。
【0025】次に、125mM食塩を含む同緩衝液0.
5mlにてインヒビターを除去(計4回、総量2ml)
し、500mM食塩を含む同緩衝液0.5mlにてプロ
コラゲナーゼを回収(計4回、総量2ml)した。
5mlにてインヒビターを除去(計4回、総量2ml)
し、500mM食塩を含む同緩衝液0.5mlにてプロ
コラゲナーゼを回収(計4回、総量2ml)した。
【0026】プロコラゲナーゼ産生量の定量: 本実験
で用いた細胞では、産生されるコラゲナーゼはそのまま
では活性をもたないプロコラゲナーゼとして回収される
ので、プロコラゲナーゼ産生量は、トリプシンで活性化
して得られるコラゲナーゼ活性として定量した。トリプ
シンによる活性化法、およびフルオレッセインイソチオ
シアネートで標識されたI型コラーゲン(コスモバイオ
社製)を基質としたコラゲナーゼ活性の測定法は、永井
らの方法(Japanese Journal of Inflamation、4巻、12
3 頁、1984年参照)に準じた。
で用いた細胞では、産生されるコラゲナーゼはそのまま
では活性をもたないプロコラゲナーゼとして回収される
ので、プロコラゲナーゼ産生量は、トリプシンで活性化
して得られるコラゲナーゼ活性として定量した。トリプ
シンによる活性化法、およびフルオレッセインイソチオ
シアネートで標識されたI型コラーゲン(コスモバイオ
社製)を基質としたコラゲナーゼ活性の測定法は、永井
らの方法(Japanese Journal of Inflamation、4巻、12
3 頁、1984年参照)に準じた。
【0027】なお1単位は、35℃で1分間に1μgの
I型コラーゲンを分解する酵素量を示す。
I型コラーゲンを分解する酵素量を示す。
【0028】コラーゲン産生量の定量:コラーゲンの産
生量はβ−アミノプロピオニトリルを終濃度50μg/
ml,トリチウム−L−プロリンを最終1μCi/ml
添加して、さらに24時間培養した培養液より、ペプシ
ンに耐性かつ食塩濃度依存的溶解度によって分画された
コラーゲン画分に取り込まれた放射活性で測定した。ペ
プシン処理および食塩濃度によるコラーゲンの分画法
は、Websterらの方法(Analytical Biochemistr
y ,220頁,1979年参照)に準じた。
生量はβ−アミノプロピオニトリルを終濃度50μg/
ml,トリチウム−L−プロリンを最終1μCi/ml
添加して、さらに24時間培養した培養液より、ペプシ
ンに耐性かつ食塩濃度依存的溶解度によって分画された
コラーゲン画分に取り込まれた放射活性で測定した。ペ
プシン処理および食塩濃度によるコラーゲンの分画法
は、Websterらの方法(Analytical Biochemistr
y ,220頁,1979年参照)に準じた。
【0029】なお1単位は、35℃で1分間に1μgの
I型コラーゲンを分解する酵素量を示す。
I型コラーゲンを分解する酵素量を示す。
【0030】得られた結果を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】表1からわかるように硝酸ナトリウムには
強いコラゲナーゼ産生促進活性があり、また、アスコル
ビン酸誘導体を組み合わせることによって互いの作用を
相殺することなく、コラーゲンの合成と分解の両方を促
進することができる。
強いコラゲナーゼ産生促進活性があり、また、アスコル
ビン酸誘導体を組み合わせることによって互いの作用を
相殺することなく、コラーゲンの合成と分解の両方を促
進することができる。
【0033】実施例2(硝酸塩) コラゲナーゼ産生促進物質として、硝酸ナトリウムの代
わりに硝酸アンモニウムを終濃度40mM、およびコラ
ーゲン合成促進物質としてアスコルビン酸硫酸エステル
の代わりにアスコルビン酸リン酸エステルを終濃度4.
0mg/mlとしたコラーゲン代謝賦活剤を得た(実施
例2)。また、全く無添加のもの(比較例4)、硝酸ア
ンモニウムのみのもの(比較例5)を比較例とした。
わりに硝酸アンモニウムを終濃度40mM、およびコラ
ーゲン合成促進物質としてアスコルビン酸硫酸エステル
の代わりにアスコルビン酸リン酸エステルを終濃度4.
0mg/mlとしたコラーゲン代謝賦活剤を得た(実施
例2)。また、全く無添加のもの(比較例4)、硝酸ア
ンモニウムのみのもの(比較例5)を比較例とした。
【0034】試験例2 実施例2、および比較例4、5のコラーゲン代謝賦活剤
を用いて試験例1と同様にしてコラゲナーゼ産生および
コラーゲンの合成を調べ、その結果を表2に示した。
を用いて試験例1と同様にしてコラゲナーゼ産生および
コラーゲンの合成を調べ、その結果を表2に示した。
【0035】得られた結果を表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】表2からわかるように硝酸アンモニウムと
アスコルビン酸誘導体を組み合わせることによってコラ
ーゲンの合成と分解の両方を促進することができる。
アスコルビン酸誘導体を組み合わせることによってコラ
ーゲンの合成と分解の両方を促進することができる。
【0038】実施例3〜5 コラゲナーゼ産生促進物質として、酢酸アンモニウム
(終濃度0.2M)、酒石酸アンモニウム(終濃度0.
1M)、または乳酸アンモニウム(終濃度0.1M)
を、コラーゲン合成促進物質としてアスコルビン酸リン
酸エステル(終濃度4.0mg/ml)用いて、コラー
ゲン代謝賦活剤を得た。また、コラゲナーゼ産生促進物
質もコラーゲン合成促進物質も含まないものを、比較例
6とした。
(終濃度0.2M)、酒石酸アンモニウム(終濃度0.
1M)、または乳酸アンモニウム(終濃度0.1M)
を、コラーゲン合成促進物質としてアスコルビン酸リン
酸エステル(終濃度4.0mg/ml)用いて、コラー
ゲン代謝賦活剤を得た。また、コラゲナーゼ産生促進物
質もコラーゲン合成促進物質も含まないものを、比較例
6とした。
【0039】試験例3 実施例3〜5および比較例6について試験例1と同様に
してコラゲナーゼ産生およびコラーゲン合成を調べ、得
られた結果を表3に示した。
してコラゲナーゼ産生およびコラーゲン合成を調べ、得
られた結果を表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】表3からわかるようにアンモニウム塩とア
スコルビン酸誘導体を組み合わせることによってコラー
ゲンの合成と分解の両方を促進することができる。
スコルビン酸誘導体を組み合わせることによってコラー
ゲンの合成と分解の両方を促進することができる。
【0042】以上の結果から、本発明で用いたコラゲナ
ーゼ産生促進物質群が、アスコルビン酸誘導体の存在の
有無によらずプロコラゲナーゼの産生量を増加させ(コ
ラゲナーゼ活性を発現し)、その条件下で、アスコルビ
ン酸誘導体はコラーゲン産生を促進することが分かっ
た。
ーゼ産生促進物質群が、アスコルビン酸誘導体の存在の
有無によらずプロコラゲナーゼの産生量を増加させ(コ
ラゲナーゼ活性を発現し)、その条件下で、アスコルビ
ン酸誘導体はコラーゲン産生を促進することが分かっ
た。
【0043】従って、本発明のコラーゲン代謝賦活剤
は、コラーゲン分解を促し、かつコラーゲン合成・分泌
を促進して、コラーゲンの代謝回転を高める作用を有す
る。
は、コラーゲン分解を促し、かつコラーゲン合成・分泌
を促進して、コラーゲンの代謝回転を高める作用を有す
る。
【0044】以下に本発明のコラーゲン代謝賦活剤を応
用した組成物の処方例を示す。
用した組成物の処方例を示す。
【0045】処方例1−軟膏 実施例2のコラーゲン代謝賦活剤5gと下記親水性成分
とを、湯浴で80℃に加温して混合し、これを、80℃
に加温した下記の親油性成分混合物に攪拌しながら徐々
に加えた。次に、ホモジナイザー(TOKUSYUKIKA KOGYO
製)で2分半激しく攪拌(2500rpm) して各成分を充分乳
化分散させた後、攪拌しながら徐々に冷却し、100g
中に3重量%のコラーゲン代謝賦活剤を含む軟膏を得
た。
とを、湯浴で80℃に加温して混合し、これを、80℃
に加温した下記の親油性成分混合物に攪拌しながら徐々
に加えた。次に、ホモジナイザー(TOKUSYUKIKA KOGYO
製)で2分半激しく攪拌(2500rpm) して各成分を充分乳
化分散させた後、攪拌しながら徐々に冷却し、100g
中に3重量%のコラーゲン代謝賦活剤を含む軟膏を得
た。
【0046】 「親水性成分」 (g) パラオキシ安息香酸メチル 0.1 プロピレングリコール 6.7 精製水 41.1
【0047】 「親油性成分」 スクワラン 4.7 白色ワセリン 24.0 ステアリルアルコール 8.7 ミリスチン酸イソプロピル 6.0 モノステアリン酸ポリエチレングリコール 〔商品名NIKKOL MYS-45 、日本サーファクタント工業(株)製〕 1.3 ポリエチレンアルキルエーテルリン酸 〔商品名NIKKOL DDP-2、日本サーファクタント工業(株)製〕 2.3 モノステアリン酸グリセリン 2.0 パラオキシ安息香酸ブチル 0.1
【0048】 処方例2−ローション 重量% 実施例1のコラーゲン代謝賦活剤 1.0 エタノール 10.0 乳酸 0.3 クエン酸ナトリウム 0.1 グリセリン 2.0 防腐剤、香料および界面活性剤 適量 精製水 残量 ──────────────────────────────── 100%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/375 ADA 9454−4C
Claims (2)
- 【請求項1】 硝酸塩またはアンモニウム塩よりなる群
より選択されたコラゲナーゼ産生促進物質と、コラーゲ
ン合成促進物質を含有することを特徴とするコラーゲン
代謝賦活剤。 - 【請求項2】 コラーゲン合成促進物質がアスコルビン
酸およびその誘導体である請求項1記載のコラーゲン代
謝賦活剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17248993A JPH072699A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | コラーゲン代謝賦活剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17248993A JPH072699A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | コラーゲン代謝賦活剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072699A true JPH072699A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15942936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17248993A Pending JPH072699A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | コラーゲン代謝賦活剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072699A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000056326A1 (fr) * | 1999-03-24 | 2000-09-28 | La Roche Posay Laboratoire Pharmaceutique | Utilisation de la vitamine c ou analogues pour promouvoir la transformation de procollagenes inactifs en collagenes actifs |
JP2002284626A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Nippon Hypox Lab Inc | 皮膚外用剤 |
JP2013203729A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Nof Corp | コラーゲン産生促進剤 |
CN107438428A (zh) * | 2015-02-19 | 2017-12-05 | Elc 管理有限责任公司 | 新型皮肤重塑策略 |
-
1993
- 1993-06-17 JP JP17248993A patent/JPH072699A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000056326A1 (fr) * | 1999-03-24 | 2000-09-28 | La Roche Posay Laboratoire Pharmaceutique | Utilisation de la vitamine c ou analogues pour promouvoir la transformation de procollagenes inactifs en collagenes actifs |
FR2791261A1 (fr) * | 1999-03-24 | 2000-09-29 | Roche Posay Lab Pharma | Utilisation de la vitamine c ou analogue pour promouvoir la transformation de procollagenes inactifs en collagenes actifs |
JP2002284626A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Nippon Hypox Lab Inc | 皮膚外用剤 |
JP2013203729A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Nof Corp | コラーゲン産生促進剤 |
CN107438428A (zh) * | 2015-02-19 | 2017-12-05 | Elc 管理有限责任公司 | 新型皮肤重塑策略 |
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