JPH0726494Y2 - タイル貼り壁構造 - Google Patents

タイル貼り壁構造

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JPH0726494Y2
JPH0726494Y2 JP13087990U JP13087990U JPH0726494Y2 JP H0726494 Y2 JPH0726494 Y2 JP H0726494Y2 JP 13087990 U JP13087990 U JP 13087990U JP 13087990 U JP13087990 U JP 13087990U JP H0726494 Y2 JPH0726494 Y2 JP H0726494Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、RC造りの建築物の外壁又は内壁等に用いられ
るタイル貼りの壁構造に関するものである。
[従来の技術] 従来、一般にRC造りの内外壁のタイル貼りの壁は、躯体
表面が平滑でなく、更に上下方向も正確に垂直に構成さ
れていないので、この表面にモルタルを施して、平滑性
及び垂直性を確保したモルタル下地を造ってその上にタ
イルを貼着することが行なわれてきた。
上記タイル貼りの壁は、上記のモルタル下地上に、強度
のあるボンドと称される接着剤を使用した、いわゆる圧
着貼り、あるいはだんご貼りをして構成していたもので
ある。
[考案が解決しようとする課題] ところで上記のような技法を採用する場合には、左官職
に、重要な下地の良否を委ねなければならない不都合が
あり、しかも熟練した左官職でも完全に平滑にかつ垂直
性を確保した下地を構成することは容易でないという問
題がある。
また、上記モルタル下地は、左官工事に相当の日時を要
し、かつ施工後、モルタルが乾燥固化するまでに1週間
乃至10日程の日数を要するため、全体として工期が長く
なり、それだけコスト高となるという問題もあった。
加えてRC造りでは、工期の関係上、コンクリートが充分
に乾燥するのを待ってモルタル下地を施し、かつその上
にタイルを貼着するという工程が実行される訳ではな
く、充分な乾燥を待たずに次々と上記工程が実行されて
いるのが実情である。そのため完成したRC造りの建築物
では、コンクリート躯体内の水分は外方に逃れることが
できず、結局、建築物の内部、例えば室内に徐々に放出
されることになり、内壁面の結露その他の問題を惹起す
る原因となっている。
更に前記のようなモルタル下地では、それ自体に伸縮性
がないので、地震等による躯体の振動や揺動又は伸縮に
より容易にクラックが入り、その表面に貼着したタイル
の浮上又はタイル自体のひび割れ等が生じ易い。その結
果、タイルの剥離が生じ、引続いて落下事故が惹起され
るという問題がある。
本考案は以上の問題点を悉く解決することを目的として
なしたもので、具体的かつ簡潔に述べると、躯体表面の
平滑性又は垂直性に相当の問題があっても容易にこれを
是正した下地を得ることができ、かつ構成の単純化によ
りそれ自体の軽量化を図り、これを構成する作業工程を
短縮し得るタイル貼り壁構造を提供することである。更
に加えてこれが構成されるRC造りのコンクリート躯体内
の水分を放出し易い構成とし、室内等への放出を減少さ
せることができるタイル貼り壁構造を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] 本考案の構成の要旨とするところは、 RC造の躯体表面に固設した下地板を介してタイルを貼着
するタイル貼り壁構造に於いて、 躯体の表面には、高さ方向に並んだ複数の凹所からなる
凹所列を一定間隔で複数列形成し、上記各凹所列中の各
凹所には躯体に固定したピン部材であって、先端外周に
雄ネジを形成したピン部材を突出させ、上記ピン部材の
先端外周の雄ネジにその先端より突出し得る長さの調整
長ナットを進退調整自在に螺合し、 上記躯体表面の全ピン部材の雄ネジに螺合した上記調整
長ナットの先端を同一垂直平面内に位置すべく調整し、
かつ調整した各調整長ナット及び上記ピン部材を各凹所
にモルタルを充填して固定し、 更に、各凹所列毎に、断面ほぼU字形の垂直調整部材
を、その両側端の立ち上がり板部を外方に向けた状態
で、高さ方向に並んだピン部材の調整長ナットの先端に
当接させ、かつ上記垂直調整部材を各々その外面側から
雄ネジ部材を上記調整長ナットに螺合することで結合
し、 他方前記下地板には、少なくともその裏面に各々内部が
拡大した横向きの相互に平行な複数の結合強化溝を構成
し、 上記下地板を、その裏面を上記垂直調整部材に当接状態
にしてこれに結合するとともに、躯体表面と下地板との
間の複数箇所にモルタルをスポット状に介在させて結合
強化し、 更に上記下地板の前面に、接着剤により、タイルを貼着
することとしたタイル貼り壁構造である。
前記ピン部材はRC造の際に予め準備して置くこととす
る。特別に、この中からピン部材を突出させた高さ方向
に並んだ凹所列を作ることとしても良いが、型枠の間隔
を保持するために使用されるセパレータを利用するのが
適当である。上記セパレータの一部をなす丸セパ等と呼
ばれる両端に雄ネジを形成したボルト部材を上記ピン部
材として利用する訳である。即ち、必要な一群のセパレ
ータを前記の条件に合致させて配設する。躯体表面に凹
所列を構成して各凹所から上記丸セパ等と呼ばれるボル
ト部材の先端が突出するように位置決めする訳である。
当然、上記一群のセパレータは、その両端に突出するボ
ルト部材のうちの一方を前記ピン部材として利用する
が、RC造の際には型枠を所定の間隔に保持すべく機能さ
せるものである。
なお上記複数の凹所列は、その各列毎に垂直調整部材を
配する訳であるが、これに取り付ける下地板の幅及び強
度を考慮してそれらの間隔を定めるものである。
上記下地板は、タイルを貼着する際に、位置決めを容易
にし、かつ貼着中の「だれ」を防止するためには、その
前面に、定間隔で相互に平行に横向きの複数のガイド突
条を突設することとするのが良い。上記ガイド突条にタ
イルの下端を当接させつつ貼着することとする訳であ
る。またタイルとの結合を強化するためには、上記ガイ
ド突条間に、各々内部が拡大した横向きの相互に平行な
複数の結合補助溝を形成した構成とするのが良い。上記
結合補助溝中に充填された接着剤が固化すれば、たと
え、接着剤に剥離が生じても上記結合補助溝と固化した
接着剤との嵌合状態が残るため、脱落は生じ難くなる。
ところで上記下地板は、下地板としての充分な強度を有
する種々の板材を使用できる。特に、上記のような成形
が可能な種々の板材を使用するのが適当である。
例えば、下地板としてセメント系のボードを採用し、こ
れを、例えば、前記のように、ガイド突条及び結合補助
溝を備えた形状に成形する。より具体的には、セメント
硅酸カルシウム板や木毛セメント板等によって上記のよ
うに成形する。
または上記下地板として、アルミニウム合金等の金属板
を採用することも可能である。
この場合は、上記のようなガイド突条及び結合補助溝を
有する構成を採用するとすれば、金属板を折曲成形して
その表面に上記ガイド突条及び結合補助溝を成形し、こ
れによってその裏面に、上記ガイド突条の対応位置に対
応形状の凹部を、上記結合補助溝の対応位置に対応形状
の突部を、それぞれ生じさせることにより、上記結合補
助溝の対応位置の突部の両側に内部が拡大した横向きの
結合強化溝を生じさせることができる。
上記のような結合補助溝の中には、必要に応じて網類を
装入し、接着剤を網類に絡ませることにより、下地板と
タイルとの結合を更に強化することができる。
上記接着剤は、例えば、複数種のそれを用い、一部のみ
を弾力性を有するものとしても良い。
上記タイルの裏面にも内部が拡大された多数の平行な横
溝が構成されているのが好ましい。
上記モルタルは、接着力を強化し、かつ弾力性を生じさ
せる等のために、適当な接着剤成分を混合する等の処理
を施して置くのが適当である。この明細書中では、モル
タルとあるのは、必要に応じて適当な接着剤成分を混合
したものも含む。
[作用] 本考案は、以上のように構成したので、モルタル下地を
構成することなく、初めに、前記したように、躯体表面
に上下方向に垂直調整した垂直調整部材を固設する。
上記垂直調整は、予めRC造の際に、前記凹所列とその内
部から突出させたピン部材を用意して置き、上記ピン部
材の雄ネジに調整長ナットを螺合し、上記調整長ナット
の先端を同一垂直平面内に位置すべく調整し、かつこの
状態を各凹所にモルタルを充填して固定し、こうして固
定した調整長ナットに垂直調整部材を当接して固設する
ことで行なう。
上記垂直調整部材は、その両側端の立ち上がり板部を外
方に向けた状態で、その底板部を、高さ方向に一列に並
んだピン部材の調整長ナットの先端に当接させ、かつ上
記底板部の外面側から雄ネジ部材を上記調整長ナットに
螺合することで結合する。
なお上記垂直調整部材は、躯体表面のタイル貼着範囲の
上端から下端までに設置する。
次に前記下地板を上記垂直調整部材に当接して固定す
る。先ず上記垂直調整部材の両立ち上がり板部の間に、
立ち上がり板部の外端に一致するまでモルタル等の接着
剤を充填し、そうした上で上記下地板を上記垂直調整部
材の外面に当接させ、上記接着剤で結合するとともに、
ビス等をも螺入して上記垂直調整部材との結合を強化す
る。このとき、予め躯体表面の複数箇所にモルタルをス
ポット状に配しておき、上記下地板の垂直調整部材への
当接の際に、下地板の結合強化溝中に上記モルタルの一
部を入り込ませるようにする。こうして上記スポット状
に配置されたモルタルは、その一部が内部を拡大状態に
構成した結合強化溝中に入り込み、これらの固化後、抜
け止めとなり結合を強化する。
更に上記下地板の前面には、タイルを接着剤を用いて貼
着する。前記のように、下地板の前面にガイド突条を構
成した場合には、上記ガイド突条に下端を当接させつつ
タイルを貼着し、タイル間の目地に目地材を施す。
しかしてこの考案では、ピン部材の雄ネジに調整長ナッ
トを螺合する構成としたので、上記調整長ナットの螺合
状態を調節して、対象の全調整長ナットの先端を極めて
容易に同一垂直平面内に位置させることができる。従っ
てこれに取り付ける垂直調整部材は容易に垂直状態に固
定され、更に上記垂直調整部材に取り付ける下地板も容
易に垂直状態に保持される。またこれらの作業は、極め
て簡単で、モルタル下地造りの工程が不要であるため、
工期を大幅に短縮させることができ、コストの大幅な削
減が得られる。
また下地板と躯体との間に隙間ができるので、躯体コン
クリートからこの隙間への水分の放出ができ、室内の壁
面における結露の問題を解決することができる。更に下
地板と躯体とが全面的に結合している訳ではないので、
躯体のクラックとか、躯体と下地板との気温その他との
関係に於ける伸縮率の違いによる問題が生じにくくな
る。
しかして下地板に貼着したタイルに割れ等が生じにくく
なる利点がある。併せてタイルと下地板との結合手段に
弾性接着剤を用いて弾力性を確保すれば、タイルの非伸
縮性を補い得るので、一層タイルの割れ等が生じ難くな
る。
[実施例] 以下図面に基づいて本考案の一実施例を説明する。
この実施例はRC造の建造物の躯体1の立ち上がった外表
面にタイル壁を構成する例である。
第1図及び第3図に示したように、躯体1の外表面に高
さ方向に並んだ複数の凹所2、2…による列を複数列構
成し、その各凹所2の中央部から各一本のボルト3を突
出させる。上記凹所2、2…による各列の間隔は、後記
下地板9、9…の幅を考慮し、その幅より狭い幅の定間
隔で、上記のように、各列の凹所2、2…を上記躯体1
の外表面に上下方向を向けて配列する。
上記ボルト3、3…は、上記躯体1を築造する際に使用
する型枠間隔保持用のセパレータの一部をなす丸セパと
呼ばれるボルト部材を兼用する。セパレータのうち該当
する位置付近にセットすべきものを上記のような条件に
合わせてセットし、そうした上でRC造を行なう訳であ
る。
上記全凹所2、2…の各ボルト3に調整長ナット4を螺
合する。このとき、全調整長ナット4、4…の先端を同
一垂直平面内に位置するように調整する。各調整長ナッ
ト4の上記螺合及び調整が完了した後、全凹所2、2…
にモルタル5を充填し、上記調整長ナット4、4…の調
整状態を固定し、かつ上記ボルト3、3…及び上記調整
長ナット4、4…を補強する。
上記調整長ナット4、4…の先端に、高さ方向に並んだ
凹所2、2…の各列毎に、断面ほぼU字形の垂直調整部
材6の底板部を当接させ(即ち、立ち上がり板部を外方
に向ける)、これを、第1図及び第3図に示したよう
に、底板部に形成したボルト孔を通じてその外面側より
締結ボルト7、7…を上記調整長ナット4、4…に螺合
することにより固定する。
更に上記垂直調整部材6、6…及びスポットモルタル
8、8…を介して多数の下地板9、9…を躯体1の外表
面に取り付ける。
ところで上記下地板9、9…は、特に第1図及び第2図
に示したように、その前面には、多数のガイド突条10、
10…を横向きかつ平行に突設し、それらの間に各々三本
づつ平行な結合補助溝11、11、11を横向きに構成し、そ
の裏面には、横向きかつ平行な結合強化溝12、12…を構
成したものである。
なお上記各ガイド突条10、10…は、タイル13、13…の貼
着時に、それらのタイル13、13、13…の下端を当接して
位置決めし、かつ接着剤14が乾燥固化するまでの間「だ
れ」やタイル13、13…の落下を防止するためのものであ
り、当然、貼着するタイル13、13…の高さ方向の寸法に
対応させ、これより僅かに大きな寸法の間隙で構成した
ものである。また上記結合補助溝11、11…及び結合強化
溝12、12…は、それらの両側壁が内部に向かって溝幅を
拡大する方向に傾いた形状に構成したものである。
このように構成された上記下地板9、9…は、更に詳し
くは、次のようにして躯体1に取り付ける。
先ず躯体1の表面に、予め、取り付けるべき二条の前記
垂直調整部材6、6の間に、第2図に示したように、ス
ポット状に適当な間隔でモルタルを配し、多数のスポッ
トモルタル8、8…を構成し、かつ上記垂直調整部材
6、6の両立ち上がり板部の間にはそれらの外端に一致
するまでモルタルを充填し、立ち上がり板部の外端を含
む外面を平坦にする。
こうした上で、上記下地板9を上記垂直調整部材6、6
の外面に当接させる。こうして下地板9を上記垂直調整
部材6、6の外面に接着し、かつ下地板9、9…の複数
の前記結合補助溝11、11…から上記垂直調整部材6、6
…の底板部まで各々ビス15を螺入して結合を強化する。
加えて前記スポットモルタル8、8…が、下地板9の垂
直調整部材6、6…への上記当接の際に、その一部が上
記結合強化溝12、12…中に入り込むこととなる。そして
このスポットモルタル8、8…の固化後は、上記結合強
化溝12、12…の内部が拡大しているので、この中に入り
込んだモルタルが抜け得なくなり結合が強化されるもの
である。
しかして下地板9は、このような単純な作業により、確
実に躯体1に取付け得られ、かつ垂直調整部材6、6が
垂直に固定されているので、正確に垂直状態に固定され
る。
この作業を必要回数繰り返して躯体1の立ち上がった表
面中の対象の領域に下地板9、9…を取り付ける。
そして上記下地板9、9…の前面には、タイル13、13…
を取り付けるものである。
上記タイル13、13…としては、裏面に横向きの複数の補
助溝16、16…を平行に形成したものを用いる。上記補助
溝16、16…は、その両側壁が内部に向かって溝幅を拡大
する方向に傾いた態様に構成したものを用いる。
上記下地板9、9…の前面には、予め乾燥後も充分な弾
力性を有するボンド系の弾性接着剤を薄く塗布して置
く。上記結合補助溝11、11…の底面及び両側壁面にも万
遍なく塗布して置くものとする。
上記弾性接着剤の乾燥後に、上記下地板9、9…の前面
に、裏面に接着剤14を塗布したタイル13、13…を、それ
らの下端を上記ガイド突条10、10…に当接させつつ、押
し付けて貼着固定する。上記接着剤14は、上記下地板
9、9…の結合補助溝11、11…及びタイル13、13…の補
助溝16、16…の内部に入り込んで固化することになる。
なお上記接着剤14は上記下地板9、9…の側に対して
は、言うまでもなく、上記弾性接着剤を介して接着結合
する。
したがってタイル13、13…は上記ガイド突条10、10…に
よって位置決めが容易に行ない得られ、かつ接着剤14の
固化前には、タイル13、13…の下端がそれにより支持さ
れているので、「だれ」や落下が防止されるものであ
る。また接着剤14はその接着力によって下地板9とタイ
ル13、13…を結合するばかりでなく、前者と後者の結合
補助溝11、11…及び補助溝16、16…に入り込んで固化す
ることにより結合を更に強化してもいるものである。即
ち、接着面が剥離しても相互に、上記のように、固化し
た接着剤14が結合補助溝11、11…及び補助溝16、16…に
入り込んでいるので、抜け止めとなりタイル13、13…の
落下が容易には生じない。
なお上記接着剤14としては、本願出願人によって提案さ
れている特開昭62-267382号のタイル用接着剤を用いる
のが好適である。あるいはセメント系の接着剤にボンド
系のそれを混合して若干の弾力性を確保したものも良
い。勿論その他の適当な接着剤を用いることも可能であ
る。
最後に、各タイル13、13…間に目地材17を施し、外部か
らガイド突条10、10…を隠蔽し、かつ防水性を確保し、
更に目地の汚染白樺防止をするためにパーマ・ペレント
(商品名、パーマ・ストーン日本株式会社販売)を塗布
する。その他、適当な防水剤を用いることも可能である
ことは勿論である。
なお最上部に生じる躯体1表面と下地板9、9…との隙
間の開口部は、その建物の都合に応じて適切な手段で閉
じる等適当な処理を施す。
[考案の効果] 以上のように本考案によれば、先ずRC造の躯体の立ち上
がった外表面にモルタル下地を構成することなく、下地
板による垂直な下地を極めて容易に構成し得、かつ下地
板の確実な固定がなし得るものである。
予め躯体表面に高さ方向の凹所の列を構成し、各凹所に
ピン部材を突出させ、その先端の雄ネジに進退自在に調
整長ナットを螺合させ、その先端に垂直調整部材を当接
させ、かつ雄ネジ部材を上記垂直調整部材の外方から上
記調整長ナットに螺合して固定するとしたものであるか
ら、上記調整長ナットを回転調整するのみで容易に上記
垂直調整部材の垂直状態を確保できる。そしてこれに下
地板を固定すべきものであるから、下地板の垂直性の確
保は極めて容易である。また上記垂直調整部材による垂
直性の確保は、モルタルを躯体表面に施して垂直かつ平
滑な下地を構成するよりは遥かに容易に希望の条件を満
足し得るものである。
また躯体と下地板の結合についても少し詳しく述べる
と、下地板の裏面に内部を拡大した結合強化溝を構成し
たので、スポットモルタルの一部がこれに入り込み、そ
の結合を強化し得る。
また上記のように下地を構成する下地板は、躯体の表面
から一定の隙間を残して結合しているので、躯体コンク
リートが完全に乾燥する前に、下地板を取り付ける工程
が行なわれたとしても(これが一般である)、コンクリ
ート内の湿気は、上記隙間を通じて外気に放出すること
が可能になり、室内に発生する結露の問題等を減少させ
ることができる。
加えて、上記のように、下地板が躯体に一部でしか結合
していないことにより、躯体のクラックとか、躯体と下
地板との気温その他との関係に於ける伸縮率の違いによ
る問題が生じにくくなる。
しかして下地板に貼着したタイルに割れ等が生じにくく
なる利点がある。併せてタイルと下地板との結合手段に
弾性接着剤を用いて弾力性を確保すれば、タイルの非伸
縮性を補い得るので、一層タイルの割れ等が生じ難くな
る。また、これが、地震等の振動をも吸収するので、タ
イルの割れを一層良くすることができるものである。従
って耐震性の良好なタイル貼り壁構造が得られる。
一方、上記下地板を、その前面にガイド突条を有する構
成とした場合には、タイルを、未熟練者でも正確な位置
決めで貼着し得、貼着作業中の「だれ」やその後の落下
の生じにくい確実な固定をなし得るものである。即ち、
ガイド突条に下端を当接させつつタイルを貼着すると、
接着剤の乾燥までの間のタイルの「だれ」や落下などを
防止でき、加えてそのガイド突条が上下方向の位置決め
をすることになるため、未熟練者でも極めて容易に所望
のデザインのタイル貼りを行うことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示したもので、第1図はその
概略縦断面図、第2図は躯体に下地板を固定した状態の
一部切欠概略斜視図、第3図は躯体に下地板を固定した
状態の概略横断面図、第4図はタイルのフランス貼りを
示す説明図である。 1……躯体、2……凹所、3……ボルト、4……調整長
ナット、5……モルタル、6……垂直調整部材、7……
締結ボルト、8……スポットモルタル、9……下地板、
10……ガイド突条、11……結合補助溝、12……結合強化
溝、13……タイル、14……接着剤、15……ビス、16……
補助溝、17……目地材。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】RC造の躯体表面に固設した下地板を介して
    タイルを貼着するタイル貼り壁構造に於いて、 躯体の表面には、高さ方向に並んだ複数の凹所からなる
    凹所列を一定間隔で複数列形成し、上記各凹所列中の各
    凹所には躯体に固定したピン部材であって、先端外周に
    雄ネジを形成したピン部材を突出させ、上記ピン部材の
    先端外周の雄ネジにその先端より突出し得る長さの調整
    長ナットを進退調整自在に螺合し、 上記躯体表面の全ピン部材の雄ネジに螺合した上記調整
    長ナットの先端を同一垂直平面内に位置すべく調整し、
    かつ調整した各調整長ナット及び上記ピン部材を各凹所
    にモルタルを充填して固定し、 更に、各凹所列毎に、断面ほぼU字形の垂直調整部材
    を、その両側端の立ち上がり板部を外方に向けた状態
    で、高さ方向に並んだピン部材の調整長ナットの先端に
    当接させ、かつ上記垂直調整部材を各々その外面側から
    雄ネジ部材を上記調整長ナットに螺合することで結合
    し、 他方前記下地板には、少なくともその裏面に各々内部が
    拡大した横向きの相互に平行な複数の結合強化溝を構成
    し、 上記下地板を、その裏面を上記垂直調整部材に当接状態
    にしてこれに結合するとともに、躯体表面と下地板との
    間の複数箇所にモルタルをスポット状に介在させて結合
    強化し、 更に上記下地板の前面に、接着剤により、タイルを貼着
    することとしたタイル貼り壁構造。
  2. 【請求項2】上記下地板を、その前面は、定間隔で相互
    に平行に横向きの複数のガイド突条を突設し、上記ガイ
    ド突条間に、各々内部が拡大した横向きの相互に平行な
    複数の結合補助溝を形成した構成とし、 上記下地板の前面に、接着剤により、上記ガイド突条に
    下端を当接させたタイルを貼着し、タイル間の目地に目
    地材を施した請求項1記載のタイル貼り壁構造。
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