JPH0725802B2 - カードランまたはレンチナンの硫酸エステルまたはその塩の製造方法 - Google Patents
カードランまたはレンチナンの硫酸エステルまたはその塩の製造方法Info
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- JPH0725802B2 JPH0725802B2 JP63300293A JP30029388A JPH0725802B2 JP H0725802 B2 JPH0725802 B2 JP H0725802B2 JP 63300293 A JP63300293 A JP 63300293A JP 30029388 A JP30029388 A JP 30029388A JP H0725802 B2 JPH0725802 B2 JP H0725802B2
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-
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08B—POLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
- C08B37/00—Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
- C08B37/0006—Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
- C08B37/0024—Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid beta-D-Glucans; (beta-1,3)-D-Glucans, e.g. paramylon, coriolan, sclerotan, pachyman, callose, scleroglucan, schizophyllan, laminaran, lentinan or curdlan; (beta-1,6)-D-Glucans, e.g. pustulan; (beta-1,4)-D-Glucans; (beta-1,3)(beta-1,4)-D-Glucans, e.g. lichenan; Derivatives thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は極めて強い抗人免疫不全症ウイルス(以下「HI
V」と略称する。)活性を有する修飾低分子化β−(1
→3)−グルカンの製造方法に関する。
V」と略称する。)活性を有する修飾低分子化β−(1
→3)−グルカンの製造方法に関する。
無機イオンを含む有機高分子化合物がレトロウイルス感
染の予防及び治療に有用であることは既知であり(特開
昭62−215529号公報参照)特に多糖の硫酸エステル化物
についても有用であること既知であるが(特開昭63−45
223号公報参照)、それらの抗HIV活性や使用上望ましく
ない血液抗凝固活性の強弱に関する必須構造については
不明な点が多く、実用上有用な硫酸エステル化多糖につ
いては明らかでない。
染の予防及び治療に有用であることは既知であり(特開
昭62−215529号公報参照)特に多糖の硫酸エステル化物
についても有用であること既知であるが(特開昭63−45
223号公報参照)、それらの抗HIV活性や使用上望ましく
ない血液抗凝固活性の強弱に関する必須構造については
不明な点が多く、実用上有用な硫酸エステル化多糖につ
いては明らかでない。
多糖の硫酸エステル化法及び単離法については、α−
(1→6)−グルカンの硫酸エステルであるデキストラ
ン硫酸については既に詳細な検討が成されているが(Ca
rbohydrate reseach,21(1972)420−426)、β−(1
→3)−グルカンについての詳細な検討は成されていな
い。
(1→6)−グルカンの硫酸エステルであるデキストラ
ン硫酸については既に詳細な検討が成されているが(Ca
rbohydrate reseach,21(1972)420−426)、β−(1
→3)−グルカンについての詳細な検討は成されていな
い。
さらに多糖の硫酸エステル化物の精製において、セラミ
ックス膜を使用した例はまだ無い。
ックス膜を使用した例はまだ無い。
従来知られている薬剤に比較し、抗HIV活性が強く、ま
た抗凝固活性の弱い、実用性のある薬剤の開発が望まれ
ている。
た抗凝固活性の弱い、実用性のある薬剤の開発が望まれ
ている。
さらに医薬品として用いる場合には、より不純物の少な
い工業的な製造方法の開発が望まれている。
い工業的な製造方法の開発が望まれている。
本発明者は、上記の問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、カードランまたはレンチナンが低分子化せしめられ
た状態で硫酸エステル化された修飾低分子化β−(1→
3)−グルカンについて、強い抗HIV活性を有するこ
と、特に、Sの含量については、12.4重量%以上のもの
が有効であり、かつ重量平均分子量が2.7万以上のもの
が有効であることを見いだした。またこれらは抗凝固活
性が弱いことも見いだした。中でも特に下記の化合物が
強い抗HIV活性と弱い抗凝固活性を示した。
果、カードランまたはレンチナンが低分子化せしめられ
た状態で硫酸エステル化された修飾低分子化β−(1→
3)−グルカンについて、強い抗HIV活性を有するこ
と、特に、Sの含量については、12.4重量%以上のもの
が有効であり、かつ重量平均分子量が2.7万以上のもの
が有効であることを見いだした。またこれらは抗凝固活
性が弱いことも見いだした。中でも特に下記の化合物が
強い抗HIV活性と弱い抗凝固活性を示した。
(イ)カードランを原料とし、Sの含量が12.4〜17重量
%で、重量平均分子量が2.7万〜33万である修飾低分子
化β−(1→3)−グルカン (ロ)レンチナンを原料とし、Sの含量が12.4〜17%
で、重量平均分子量が2.7万〜33万である修飾低分子化
β−(1→3)−グルカン 上記の(イ)の化合物は、既知のカードランを原料とし
て使用する。カードランは溶解性が低いので硫酸エステ
ル化に際してはあらかじめ活性化処理によって溶解性を
上昇させることが重要である。ここでいう活性化処理と
は、極性溶媒の懸濁液から非極性溶媒の懸濁液へ順次変
化させていくことを意味する。また、硫酸エステル化に
際しては微量の水分が反応を著しく阻害するが、カード
ランは吸湿性が高いので反応を定量的かつ安定的に行う
ためにあらかじめ乾燥し含水量を2重量%以下にするこ
とが必要である。
%で、重量平均分子量が2.7万〜33万である修飾低分子
化β−(1→3)−グルカン (ロ)レンチナンを原料とし、Sの含量が12.4〜17%
で、重量平均分子量が2.7万〜33万である修飾低分子化
β−(1→3)−グルカン 上記の(イ)の化合物は、既知のカードランを原料とし
て使用する。カードランは溶解性が低いので硫酸エステ
ル化に際してはあらかじめ活性化処理によって溶解性を
上昇させることが重要である。ここでいう活性化処理と
は、極性溶媒の懸濁液から非極性溶媒の懸濁液へ順次変
化させていくことを意味する。また、硫酸エステル化に
際しては微量の水分が反応を著しく阻害するが、カード
ランは吸湿性が高いので反応を定量的かつ安定的に行う
ためにあらかじめ乾燥し含水量を2重量%以下にするこ
とが必要である。
ジメチルスルホキシド(以下「DMSO」と略す。)、硫酸
化剤例えばペピリジン硫酸も充分乾燥させた後、硫酸エ
ステル化反応を行うことにより、低分子化と硫酸エステ
ル化反応を同時に行うことができる。カードランは上記
活性化した後でも、DMSOに溶けにくいので、常温で数時
間〜一晩、あるいは60℃〜90℃で数時間撹拌し、完全に
溶解させるとよい。次いで、硫酸化剤例えばペピリジン
硫酸をグルコース一残基当たり1〜3当量用い、60℃〜
90℃で1時間〜24時間反応を行う。
化剤例えばペピリジン硫酸も充分乾燥させた後、硫酸エ
ステル化反応を行うことにより、低分子化と硫酸エステ
ル化反応を同時に行うことができる。カードランは上記
活性化した後でも、DMSOに溶けにくいので、常温で数時
間〜一晩、あるいは60℃〜90℃で数時間撹拌し、完全に
溶解させるとよい。次いで、硫酸化剤例えばペピリジン
硫酸をグルコース一残基当たり1〜3当量用い、60℃〜
90℃で1時間〜24時間反応を行う。
ここに示した条件より強い条件下、すなわちピペリジン
硫酸3当量以上または反応温度90℃以上または反応時間
24時間以上では着色や必要以上の低分子化、硫酸根の脱
離を伴った副反応を生じることがある。
硫酸3当量以上または反応温度90℃以上または反応時間
24時間以上では着色や必要以上の低分子化、硫酸根の脱
離を伴った副反応を生じることがある。
反応液から、硫酸化カードランの単離にあたっては、例
えば水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等で中和し
た後、透析により、不純物を除去することも可能である
が、透析法では時間がかかり、不純物の除去も不十分で
あることから、目的物を反応液より沈澱として単離し、
DMSO等と分離することが望ましい。
えば水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等で中和し
た後、透析により、不純物を除去することも可能である
が、透析法では時間がかかり、不純物の除去も不十分で
あることから、目的物を反応液より沈澱として単離し、
DMSO等と分離することが望ましい。
高分子である目的物を沈澱させるには、有機溶媒を添加
する方法が一般的であるが、本発明の目的化合物は、有
機溶媒のみでは沈澱しない。
する方法が一般的であるが、本発明の目的化合物は、有
機溶媒のみでは沈澱しない。
そこで本発明者は鋭意検討の結果、ナトリウム塩を同時
に添加する事により目的物をナトリウム塩として効率よ
く沈澱させ得ることを見いだした。ここで言う添加する
塩とは例えば塩化ナトリウムのような無機塩でもよい
が、不純物である塩は精製上少ないほどよいので、望ま
しくは、例えば、酢酸ナトリウムのように有機溶媒によ
って洗浄除去可能な有機溶媒可溶の塩を用いるのがよ
い。
に添加する事により目的物をナトリウム塩として効率よ
く沈澱させ得ることを見いだした。ここで言う添加する
塩とは例えば塩化ナトリウムのような無機塩でもよい
が、不純物である塩は精製上少ないほどよいので、望ま
しくは、例えば、酢酸ナトリウムのように有機溶媒によ
って洗浄除去可能な有機溶媒可溶の塩を用いるのがよ
い。
得られた目的物と塩との混合した沈澱物は、有機溶媒を
用いて数回洗浄した後、水に溶解する。ここでいう洗浄
では、バッチ法により洗浄と遠心分離を繰り返してもよ
いが、セラミックス膜を用いて濾過する場合、連続的に
行える点で優れている。
用いて数回洗浄した後、水に溶解する。ここでいう洗浄
では、バッチ法により洗浄と遠心分離を繰り返してもよ
いが、セラミックス膜を用いて濾過する場合、連続的に
行える点で優れている。
目的物の水溶液は、限外濾過膜によって脱塩する。ここ
においてもセラミッス膜の使用は可能である。得られた
目的物のみの水溶液は、そのまま凍結乾燥を行ってよい
が、目的物を粉末として得るには、水溶液に適量の有機
溶媒可溶の塩を添加し有機溶媒で沈澱させればよい。
においてもセラミッス膜の使用は可能である。得られた
目的物のみの水溶液は、そのまま凍結乾燥を行ってよい
が、目的物を粉末として得るには、水溶液に適量の有機
溶媒可溶の塩を添加し有機溶媒で沈澱させればよい。
上記(ロ)の化合物は、既知のレンチナンを原料として
使用する。硫酸化に際しては微量の水分が反応を著しく
阻害するが、レンチナンも吸湿性が高いので反応を定量
的かつ安定的に行うためにあらかじめ乾燥し、含水量を
2%以下にすることが必要である。DMSO、硫酸化剤例え
ばペピリジン硫酸も充分乾燥させた後、硫酸エステル化
反応を行う。レンチナンはDMSOに溶けにくいので、常温
で数時間撹拌し完全に溶解させることが重要である。
使用する。硫酸化に際しては微量の水分が反応を著しく
阻害するが、レンチナンも吸湿性が高いので反応を定量
的かつ安定的に行うためにあらかじめ乾燥し、含水量を
2%以下にすることが必要である。DMSO、硫酸化剤例え
ばペピリジン硫酸も充分乾燥させた後、硫酸エステル化
反応を行う。レンチナンはDMSOに溶けにくいので、常温
で数時間撹拌し完全に溶解させることが重要である。
反応液からの目的物の単離にあたっては、カードランを
原料としたものとほぼ同様に行うことが可能である。
原料としたものとほぼ同様に行うことが可能である。
本発明の方法により得られた硫酸化修飾低分子化β−
(1→3)−グルカンは、ヒト免疫不全ウイルス性疾患
の治療や予防を必要とする患者に用いることができ、こ
のような患者に対し1日当たり0.1mg〜2000mgの用量範
囲内で、好ましくは4時間〜24時間かけて点滴静注によ
り投与することができる。用量は病気の重さ、患者の体
重および当業者が認める他の因子によって変化させるこ
とができる。
(1→3)−グルカンは、ヒト免疫不全ウイルス性疾患
の治療や予防を必要とする患者に用いることができ、こ
のような患者に対し1日当たり0.1mg〜2000mgの用量範
囲内で、好ましくは4時間〜24時間かけて点滴静注によ
り投与することができる。用量は病気の重さ、患者の体
重および当業者が認める他の因子によって変化させるこ
とができる。
また、本発明の方法により得られた硫酸エステル化され
た修飾低分子化β−(1→3)−グルカンまたはその
塩、またはこれらの混合物は、生理学的に認められるベ
ヒクル、担体、賦形剤、結合剤、防腐剤、安定剤、香味
剤などとともに、一般的に認められた製薬実施に要求さ
れる単位用量形態で混和される。これらの組成物または
製剤における活性物質の量は指示された範囲の適当な用
量が得られるようにするものである。
た修飾低分子化β−(1→3)−グルカンまたはその
塩、またはこれらの混合物は、生理学的に認められるベ
ヒクル、担体、賦形剤、結合剤、防腐剤、安定剤、香味
剤などとともに、一般的に認められた製薬実施に要求さ
れる単位用量形態で混和される。これらの組成物または
製剤における活性物質の量は指示された範囲の適当な用
量が得られるようにするものである。
調剤形態としては、錠剤、カプセル剤、腸溶製剤などの
形態が適量用いられる。また、注射のための無菌組成物
は、注射用水のようなベヒクル中の活性物質、ゴマ油、
ヤシ巣、落花生油、綿実油などのような天然産植物油ま
たはエチルオレエートなどのような合成脂肪ベヒクルを
溶解または懸濁させる通常の製剤に従って処方すること
ができる。緩衝剤、防腐剤、酸化防止剤などを必要に応
じ混合してもよい。
形態が適量用いられる。また、注射のための無菌組成物
は、注射用水のようなベヒクル中の活性物質、ゴマ油、
ヤシ巣、落花生油、綿実油などのような天然産植物油ま
たはエチルオレエートなどのような合成脂肪ベヒクルを
溶解または懸濁させる通常の製剤に従って処方すること
ができる。緩衝剤、防腐剤、酸化防止剤などを必要に応
じ混合してもよい。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明する。
実施例1 カードランを原料とした修飾低分子β−(1
→3)−グルカンの製造 カードラン1gを50%アセトン中で24時間懸濁し、さらに
75%アセトン、100%アセトン、100%エーテルに順次24
時間ずつ懸濁した後、沈澱を濾別し五酸化リン雰囲気下
一晩減圧乾燥した。このように活性化処理を行った乾燥
カードラン1gをあらかじめモレキュラーシーブ4Aで乾燥
しておいたDMSO100mlに添加し、常温で一晩撹拌し溶解
した。ピペリジン硫酸2.5gを添加し、85℃に昇温しその
まま1時間反応させた。反応終了後、水冷し5%酢酸ナ
トリウムのメタノール溶液500mlを添加し、目的物を沈
澱させた。沈澱は、メタノール100mlで2回洗浄した
後、水100mlに溶解し分子量1万カットの限外濾過膜を
用いて脱塩した。脱塩した目的物の水溶液100mlに5%
酢酸ナトリウムのメタノール溶液400mを添加し、目的物
を沈澱させた。沈澱は、メタノール100mlで2回洗浄の
後、減圧乾燥し目的の修飾低分子化β−(1→3)−グ
ルカン1.7gを得た(化合物No.CS−1)。S含量(元素
分析);14.4%、重量平均分子量(ゲル濾過法);11.3万 同様の方法で化合物No.CS−2〜CS−11の修飾低分子化
β−(1→3)−グルカンを合成した。
→3)−グルカンの製造 カードラン1gを50%アセトン中で24時間懸濁し、さらに
75%アセトン、100%アセトン、100%エーテルに順次24
時間ずつ懸濁した後、沈澱を濾別し五酸化リン雰囲気下
一晩減圧乾燥した。このように活性化処理を行った乾燥
カードラン1gをあらかじめモレキュラーシーブ4Aで乾燥
しておいたDMSO100mlに添加し、常温で一晩撹拌し溶解
した。ピペリジン硫酸2.5gを添加し、85℃に昇温しその
まま1時間反応させた。反応終了後、水冷し5%酢酸ナ
トリウムのメタノール溶液500mlを添加し、目的物を沈
澱させた。沈澱は、メタノール100mlで2回洗浄した
後、水100mlに溶解し分子量1万カットの限外濾過膜を
用いて脱塩した。脱塩した目的物の水溶液100mlに5%
酢酸ナトリウムのメタノール溶液400mを添加し、目的物
を沈澱させた。沈澱は、メタノール100mlで2回洗浄の
後、減圧乾燥し目的の修飾低分子化β−(1→3)−グ
ルカン1.7gを得た(化合物No.CS−1)。S含量(元素
分析);14.4%、重量平均分子量(ゲル濾過法);11.3万 同様の方法で化合物No.CS−2〜CS−11の修飾低分子化
β−(1→3)−グルカンを合成した。
実施例2 レンチナンを原料とする修飾低分子化β−
(1→3)−グルカンの製造 五酸化リン雰囲気下、一晩減圧乾燥したレンチナン1gを
あらかじめモレキュラーシーブ4Aで乾燥しておいたDMSO
100mlに添加し、常温で2時間撹拌し溶解した。ピペリ
ジン硫酸2.3gを添加したのち85℃に昇温し、そのまま1
時間反応させた。反応終了後、水冷し30%酢酸ナトリウ
ム50ml、続いてアセトン600mlを添加し、目的物を沈澱
させた。沈澱は、アセトン200mlで数回洗浄した後、水1
00mlに溶解し0.14μmのセラミックス膜によって脱塩し
た。脱塩した目的物の水溶液100mlに5%酢酸ナトリウ
ムのメタノール溶液400mlを添加し、目的物を沈澱させ
た。沈澱は、メタノール100mlで2回洗浄の後、減圧乾
燥し目的の修飾低分子化β−(1→3)−グルカン1.8g
を得た(化合物No.LS−1)。S含量(元素分析);14.2
%、重量平均分子量(ゲル濾過法);15.8万 同様の方法で化合物No.LS−2〜LS−8の修飾低分子化
β−(1→3)−グルカンを合成した。
(1→3)−グルカンの製造 五酸化リン雰囲気下、一晩減圧乾燥したレンチナン1gを
あらかじめモレキュラーシーブ4Aで乾燥しておいたDMSO
100mlに添加し、常温で2時間撹拌し溶解した。ピペリ
ジン硫酸2.3gを添加したのち85℃に昇温し、そのまま1
時間反応させた。反応終了後、水冷し30%酢酸ナトリウ
ム50ml、続いてアセトン600mlを添加し、目的物を沈澱
させた。沈澱は、アセトン200mlで数回洗浄した後、水1
00mlに溶解し0.14μmのセラミックス膜によって脱塩し
た。脱塩した目的物の水溶液100mlに5%酢酸ナトリウ
ムのメタノール溶液400mlを添加し、目的物を沈澱させ
た。沈澱は、メタノール100mlで2回洗浄の後、減圧乾
燥し目的の修飾低分子化β−(1→3)−グルカン1.8g
を得た(化合物No.LS−1)。S含量(元素分析);14.2
%、重量平均分子量(ゲル濾過法);15.8万 同様の方法で化合物No.LS−2〜LS−8の修飾低分子化
β−(1→3)−グルカンを合成した。
実施例3 修飾低分子化β−(1→3)−グルカンの抗
HIV活性及び抗凝固活性の測定 MT−4細胞にmoi=0.002でHTLV−IIIを感染させた。培
地によって所定濃度に希釈した検体と感染細胞を1:1で
混合し、30×104cell/mlで培養を開始し、6日目に生細
胞数及び抗原陽性率を測定した。
HIV活性及び抗凝固活性の測定 MT−4細胞にmoi=0.002でHTLV−IIIを感染させた。培
地によって所定濃度に希釈した検体と感染細胞を1:1で
混合し、30×104cell/mlで培養を開始し、6日目に生細
胞数及び抗原陽性率を測定した。
ラット血漿50容と生理食塩水で段階希釈した被験物質溶
液1容の割合で混和した検体の活性化部分トロンボプラ
スチン時間(APTT)を測定した。APTTを2倍に延長する
被験物質の濃度を求め、同じく対照検体のAPTTを2倍に
延長するヘパリンナトリウム液(抗凝固活性の力価が既
知)の濃度と比較することによりヘパリンナトリムウム
の力価に換算し、unit/mgとして表した。
液1容の割合で混和した検体の活性化部分トロンボプラ
スチン時間(APTT)を測定した。APTTを2倍に延長する
被験物質の濃度を求め、同じく対照検体のAPTTを2倍に
延長するヘパリンナトリウム液(抗凝固活性の力価が既
知)の濃度と比較することによりヘパリンナトリムウム
の力価に換算し、unit/mgとして表した。
結果を下の表にまとめて示す。
〔発明の効果〕 本発明により、カードランまたはレンチナンを原料とし
た硫酸化修飾低分子β−(1→3)−グルカンを製造す
るに際し、より不純物を少なくできる工業的な方法が提
供された。
た硫酸化修飾低分子β−(1→3)−グルカンを製造す
るに際し、より不純物を少なくできる工業的な方法が提
供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 有太郎 東京都中央区京橋1丁目5番8号 味の素 株式会社内 (72)発明者 瓜生 敏之 東京都足立区青井3―5―26 (72)発明者 山本 直樹 山口県宇部市東小羽山町1―7―12 (72)発明者 松崎 啓 東京都杉並区成田東4―10―10 (56)参考文献 特開 平2−124902(JP,A) 特開 平1−103601(JP,A) 特開 昭63−45223(JP,A) 特開 昭62−215529(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】含水量を2重量%以下に乾燥したカードラ
ンまたはレンチナンを、これらのグルコース残基当たり
1〜3当量の硫酸化剤と反応させることを特徴とする硫
黄含有量が12.4〜17重量%であり、かつ、ゲル濾過法に
よる重量平均分子量が2.7万〜33万である抗ウイルス活
性を有する硫酸化修飾低分子化β−(1→3)−グルカ
ンの製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63300293A JPH0725802B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | カードランまたはレンチナンの硫酸エステルまたはその塩の製造方法 |
EP19890312326 EP0375174A3 (en) | 1988-11-28 | 1989-11-28 | Lentinan and curdlan sulfates for anti-retroviral use |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63300293A JPH0725802B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | カードランまたはレンチナンの硫酸エステルまたはその塩の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02145601A JPH02145601A (ja) | 1990-06-05 |
JPH0725802B2 true JPH0725802B2 (ja) | 1995-03-22 |
Family
ID=17883043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63300293A Expired - Lifetime JPH0725802B2 (ja) | 1988-11-28 | 1988-11-28 | カードランまたはレンチナンの硫酸エステルまたはその塩の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0375174A3 (ja) |
JP (1) | JPH0725802B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1321138C (zh) * | 2002-12-25 | 2007-06-13 | 宁波天安生物材料有限公司 | 可德兰硫酸钠及其制备方法 |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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