JPH07253661A - 水なし平版印刷用原版 - Google Patents
水なし平版印刷用原版Info
- Publication number
- JPH07253661A JPH07253661A JP4846395A JP4846395A JPH07253661A JP H07253661 A JPH07253661 A JP H07253661A JP 4846395 A JP4846395 A JP 4846395A JP 4846395 A JP4846395 A JP 4846395A JP H07253661 A JPH07253661 A JP H07253661A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photosensitive layer
- printing plate
- layer
- silicone rubber
- ether
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】支持体、キノンジアジド化合物を含有する光溶
解型感光層およびシリコーンゴム層をこの順に積層して
なる水なし平版印刷用原版において、該感光層中に沸点
が160℃以上で、かつ分子中にエーテルまたはエステ
ル結合の少なくとも一方を有する分子量85〜1000
の有機化合物を感光層固形分中15重量%以下の割合で
含有することを特徴とする水なし平版印刷用原版。 【効果】(1) 感光層の塗工性が向上する。 (2) 膜表面の平滑度の高い感光層が得られるので、高い
網点再現性が得られる。 (3) 感光層と基板、感光層とシリコーンゴム層の接着性
が向上する。したがって製造ラチチュードが広がる。 (4) 感光層の柔軟性が付与され、印刷用原版および印刷
版にクラック等の発生が著しく減少し、耐刷性が向上す
る。
解型感光層およびシリコーンゴム層をこの順に積層して
なる水なし平版印刷用原版において、該感光層中に沸点
が160℃以上で、かつ分子中にエーテルまたはエステ
ル結合の少なくとも一方を有する分子量85〜1000
の有機化合物を感光層固形分中15重量%以下の割合で
含有することを特徴とする水なし平版印刷用原版。 【効果】(1) 感光層の塗工性が向上する。 (2) 膜表面の平滑度の高い感光層が得られるので、高い
網点再現性が得られる。 (3) 感光層と基板、感光層とシリコーンゴム層の接着性
が向上する。したがって製造ラチチュードが広がる。 (4) 感光層の柔軟性が付与され、印刷用原版および印刷
版にクラック等の発生が著しく減少し、耐刷性が向上す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿し水なしに印刷が可能
な水なし平版印刷用原版に関するものである。
な水なし平版印刷用原版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からキノンジアジド化合物はその高
い光反応性の故に、最も広く使用されている感光材料の
一つであり、シリコーンゴム層をインキ反撥層とする水
なし平版印刷版においても感光層にキノンジアジド化合
物を用いることは広く知られている。
い光反応性の故に、最も広く使用されている感光材料の
一つであり、シリコーンゴム層をインキ反撥層とする水
なし平版印刷版においても感光層にキノンジアジド化合
物を用いることは広く知られている。
【0003】例えば特開昭55−59466号公報に開
示されている例では、アルミ板に裏打ちされた、キノン
ジアジド化合物からなる光可溶化型感光層の上に接着層
を介してシリコーンゴム層を設けた水なし平版印刷版が
提案されている。また特開昭56−80046号公報に
開示されている例では、ナフトキノン−1,2−ジアジ
ド−5−スルホン酸クロリドとフェノールノボラック樹
脂の部分エステル化物を多官能イソシアネートで架橋し
た感光層の上にシリコーンゴム層を設けた水なし平版印
刷版が提案されている。
示されている例では、アルミ板に裏打ちされた、キノン
ジアジド化合物からなる光可溶化型感光層の上に接着層
を介してシリコーンゴム層を設けた水なし平版印刷版が
提案されている。また特開昭56−80046号公報に
開示されている例では、ナフトキノン−1,2−ジアジ
ド−5−スルホン酸クロリドとフェノールノボラック樹
脂の部分エステル化物を多官能イソシアネートで架橋し
た感光層の上にシリコーンゴム層を設けた水なし平版印
刷版が提案されている。
【0004】これらの水なし平版印刷版は感光性物質と
してキノンジアジド化合物を用いているため画像形成能
はすぐれており、かなり微細な網点まで再現する。しか
しながら、これらの印刷版の製造工程で以下の問題点が
ある。
してキノンジアジド化合物を用いているため画像形成能
はすぐれており、かなり微細な網点まで再現する。しか
しながら、これらの印刷版の製造工程で以下の問題点が
ある。
【0005】(1) 感光性物質として用いられる既知のキ
ノンジアジド化合物は比較的低分子量であり、そのため
に薄膜で感光層を塗布する際に感光層にピンホールやコ
ーテングむら等が発生しやすく、これらが印刷物の欠点
となって現われる。
ノンジアジド化合物は比較的低分子量であり、そのため
に薄膜で感光層を塗布する際に感光層にピンホールやコ
ーテングむら等が発生しやすく、これらが印刷物の欠点
となって現われる。
【0006】(2) 感光層−シリコーン層間の接着力が外
的条件の変動に影響されやすく、それがために版特性も
変化しやすい。
的条件の変動に影響されやすく、それがために版特性も
変化しやすい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
問題点を改良すべく鋭意検討した結果、感光層中に特定
の分子量を有する特定の有機化合物を添加した場合には
顕著な改良効果があることを見出し、本発明に到達した
ものである。
問題点を改良すべく鋭意検討した結果、感光層中に特定
の分子量を有する特定の有機化合物を添加した場合には
顕著な改良効果があることを見出し、本発明に到達した
ものである。
【0008】本発明の目的は、塗工性、版特性にすぐれ
た感光層を有する水なし平版印刷物を提供することにあ
る。
た感光層を有する水なし平版印刷物を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、支
持体、キノンジアジド化合物を含有する光溶解型感光層
およびシリコーンゴム層をこの順に積層してなる水なし
平版印刷用原版において、該感光層中に沸点が160℃
以上で、かつ分子中にエーテルまたはエステル結合の少
なくとも一方を有する分子量85〜1000の有機化合
物を感光層固形分中15重量%以下の割合で含有するこ
とを特徴とする水なし平版印刷用原版に関するものであ
る。
持体、キノンジアジド化合物を含有する光溶解型感光層
およびシリコーンゴム層をこの順に積層してなる水なし
平版印刷用原版において、該感光層中に沸点が160℃
以上で、かつ分子中にエーテルまたはエステル結合の少
なくとも一方を有する分子量85〜1000の有機化合
物を感光層固形分中15重量%以下の割合で含有するこ
とを特徴とする水なし平版印刷用原版に関するものであ
る。
【0010】本発明に用いられる、沸点が160℃以上
で、分子中にエーテルまたはエステル結合の少なくとも
一方を有する分子量85〜1000の有機化合物は、通
常の水なし平版印刷版の感光層の塗布溶剤として用いら
れるものと比べて高沸点である。かかる有機化合物を含
有すると、感光液を塗布、揮散させる際に溶媒が比較的
穏やかに揮散することになるため、塗工性が良くなる。
さらに、上記理由に加え、かかる有機化合物中のエーテ
ルまたはエステル結合とキノンジアジド化合物の相互作
用に由来する相溶性の良さから、膜表面の平滑度の高い
良好な感光層が得られる。この結果、高い網点再現性が
得られる。
で、分子中にエーテルまたはエステル結合の少なくとも
一方を有する分子量85〜1000の有機化合物は、通
常の水なし平版印刷版の感光層の塗布溶剤として用いら
れるものと比べて高沸点である。かかる有機化合物を含
有すると、感光液を塗布、揮散させる際に溶媒が比較的
穏やかに揮散することになるため、塗工性が良くなる。
さらに、上記理由に加え、かかる有機化合物中のエーテ
ルまたはエステル結合とキノンジアジド化合物の相互作
用に由来する相溶性の良さから、膜表面の平滑度の高い
良好な感光層が得られる。この結果、高い網点再現性が
得られる。
【0011】また、版作製後も感光層中に残存すること
で、感光層に粘着性を付与し、基板やシリコーンゴム層
との接着力向上をもたらす。感光層中に残存するという
ことは可塑剤として働くことも意味する。その結果、感
光層に柔軟性が付与されクラックなどの発生が減少する
ため耐刷性が向上する。
で、感光層に粘着性を付与し、基板やシリコーンゴム層
との接着力向上をもたらす。感光層中に残存するという
ことは可塑剤として働くことも意味する。その結果、感
光層に柔軟性が付与されクラックなどの発生が減少する
ため耐刷性が向上する。
【0012】該有機化合物としては、キノンジアジド化
合物と相溶性がよく、感光層を可塑化するものが選ばれ
る。
合物と相溶性がよく、感光層を可塑化するものが選ばれ
る。
【0013】かかる有機化合物に属するものとしては、
下記一般式(I)、(II)
下記一般式(I)、(II)
【化1】 で示されるものがあり、例えば、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、1,4ブタンジオールモノヘキシルエーテル、1,
4ーブタンジオールジブチルエーテル等が挙げられる。
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、1,4ブタンジオールモノヘキシルエーテル、1,
4ーブタンジオールジブチルエーテル等が挙げられる。
【0014】また他のエーテル結合を有する化合物とし
ては、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチ
レングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。
ては、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチ
レングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。
【0015】さらに他のエステル結合を有する有機化合
物としては、エチレングリコールジアセテート、シュウ
酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マ
ロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチ
ル、アジピン酸ジメチルアジピン酸ジエチル、マレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、
フマル酸ジエチル、炭酸プロピレン等が挙げられる。
物としては、エチレングリコールジアセテート、シュウ
酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マ
ロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチ
ル、アジピン酸ジメチルアジピン酸ジエチル、マレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、
フマル酸ジエチル、炭酸プロピレン等が挙げられる。
【0016】好ましくは、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、コハク酸ジメチル、
アジピン酸ジメチル、炭酸プロピレンを使用するのがよ
い。
リプロピレングリコール、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、コハク酸ジメチル、
アジピン酸ジメチル、炭酸プロピレンを使用するのがよ
い。
【0017】かかる有機化合物の分子量は85〜100
0であるが、好ましくは90〜800の範囲がよい。分
子量が90より小さい場合は、効果が小さい。一方、分
子量が1000を越える場合は、キノンジアジド化合物
との相溶性が悪くなるので好ましくない。
0であるが、好ましくは90〜800の範囲がよい。分
子量が90より小さい場合は、効果が小さい。一方、分
子量が1000を越える場合は、キノンジアジド化合物
との相溶性が悪くなるので好ましくない。
【0018】該有機化合物の含有量は、感光層固形分1
00重量部に対して0.5〜15重量部、好ましくは
0.5〜7重量部が選ばれる。含有量が少なすぎると添
加の効果が小さく、また添加量が多すぎる場合は、印刷
版としての感光特性の低下を招くため含有量は上記の範
囲にするのが好ましい。含有量が少なすぎると添加の効
果が小さい。一方、添加量が多すぎる場合には印刷版と
しての感光特性の低下を招く。ここでいう感光特性の低
下とは、感光層中のキノンジアジド化合物の相対量が減
少することにより、露光部感光層の現像液に対する溶解
性の増加程度が小さくなるということと、架橋構造を有
しない感光層ゆえに耐溶剤性が著しく低下し、未露光部
の感光層が膨潤、極端な場合には溶解してしまうという
2つのことを意味する。結果として、現像ラチチュード
が極端に狭くなる。
00重量部に対して0.5〜15重量部、好ましくは
0.5〜7重量部が選ばれる。含有量が少なすぎると添
加の効果が小さく、また添加量が多すぎる場合は、印刷
版としての感光特性の低下を招くため含有量は上記の範
囲にするのが好ましい。含有量が少なすぎると添加の効
果が小さい。一方、添加量が多すぎる場合には印刷版と
しての感光特性の低下を招く。ここでいう感光特性の低
下とは、感光層中のキノンジアジド化合物の相対量が減
少することにより、露光部感光層の現像液に対する溶解
性の増加程度が小さくなるということと、架橋構造を有
しない感光層ゆえに耐溶剤性が著しく低下し、未露光部
の感光層が膨潤、極端な場合には溶解してしまうという
2つのことを意味する。結果として、現像ラチチュード
が極端に狭くなる。
【0019】さらに、架橋構造を有しない光溶解型感光
層ゆえにUVインキやプレートクリーナー等に対する耐
性が著しく低下する。すなわち、印刷時に非画線部のシ
リコーンゴム層の下の感光層がこれらのモノマー類や溶
剤に侵され、シリコーンゴム層、あるいはシリコーンゴ
ム層と感光層が剥がれるという問題が生じる。
層ゆえにUVインキやプレートクリーナー等に対する耐
性が著しく低下する。すなわち、印刷時に非画線部のシ
リコーンゴム層の下の感光層がこれらのモノマー類や溶
剤に侵され、シリコーンゴム層、あるいはシリコーンゴ
ム層と感光層が剥がれるという問題が生じる。
【0020】以上のような理由から、該有機化合物の含
有量は上記の範囲にすることが好ましい。
有量は上記の範囲にすることが好ましい。
【0021】版製造時の添加量は、キノンジアジド化合
物100重量部に対して1〜2,000重量部の範囲で
用いられ、必ずしも添加量の全量が残存する必要はな
く、上記した量が残存すれば十分効果が現われる。
物100重量部に対して1〜2,000重量部の範囲で
用いられ、必ずしも添加量の全量が残存する必要はな
く、上記した量が残存すれば十分効果が現われる。
【0022】本発明の水なし平版印刷版の感光層は、光
溶解型感光層である。光溶解型感光層とは、露光により
感光層の耐溶剤性が変化し、その後の現像により露光部
の感光層とインキ反撥層としてのシリコーンゴム層がと
もに除去され画線部を形成する感光層のことをいう。そ
れゆえ、インキ着肉層は基板もしくは基板上に設けられ
たプライマ層となる。
溶解型感光層である。光溶解型感光層とは、露光により
感光層の耐溶剤性が変化し、その後の現像により露光部
の感光層とインキ反撥層としてのシリコーンゴム層がと
もに除去され画線部を形成する感光層のことをいう。そ
れゆえ、インキ着肉層は基板もしくは基板上に設けられ
たプライマ層となる。
【0023】本発明の感光層に用いられるキノンジアジ
ド化合物としては、たとえば通常ポジ型PS版、ワイポ
ン版、フオトレジストなどに用いられてるキノンジアジ
ド類、たとえばベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−
または−5−スルホン酸とポリヒドロキシフエニルとの
エステル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−また
は−5−スルホン酸とピロガロールアセトン樹脂とのエ
ステル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−または
−5−スルホン酸とフエノールホルムアルデヒドノボラ
ック樹脂とのエステル等が挙げられる。
ド化合物としては、たとえば通常ポジ型PS版、ワイポ
ン版、フオトレジストなどに用いられてるキノンジアジ
ド類、たとえばベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−
または−5−スルホン酸とポリヒドロキシフエニルとの
エステル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−また
は−5−スルホン酸とピロガロールアセトン樹脂とのエ
ステル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−または
−5−スルホン酸とフエノールホルムアルデヒドノボラ
ック樹脂とのエステル等が挙げられる。
【0024】本発明で用いられるキノンジアジド化合物
としては、ナフトキノン−1,2−ジアジドの4−スル
ホン酸クロライドあるいは5−スルホン酸クロライドを
水酸基含有化合物と縮合させてスルホン酸エステルとし
たものや、アミン類と縮合させてスルホン酸アミドとし
たものを好ましいものとしてあげることができる。
としては、ナフトキノン−1,2−ジアジドの4−スル
ホン酸クロライドあるいは5−スルホン酸クロライドを
水酸基含有化合物と縮合させてスルホン酸エステルとし
たものや、アミン類と縮合させてスルホン酸アミドとし
たものを好ましいものとしてあげることができる。
【0025】これらキノンジアジアド化合物と反応させ
る化合物としてはアルカリ可溶型化合物が好ましく、さ
らにはアルカリ可溶型の高分子化合物が好ましい。
る化合物としてはアルカリ可溶型化合物が好ましく、さ
らにはアルカリ可溶型の高分子化合物が好ましい。
【0026】具体的には、ナフトキノン−1,2−ジア
ジド−5−スルホン酸とフェノールホルムアルデヒドノ
ボラック樹脂の部分エステル化物、ナフトキノン−1,
2−ジアジド−5−スルホン酸とピロガロール・アセト
ン樹脂とのエステル化物、ベンゾキノン−1,2−ジア
ジドスルホン酸とポリヒドロキシスチレンとのエステル
化物等が好ましく、特に好ましいものとしてはナフトキ
ノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフェノール
ホルムアルデヒドノボラック樹脂の部分エステル化物で
ある。
ジド−5−スルホン酸とフェノールホルムアルデヒドノ
ボラック樹脂の部分エステル化物、ナフトキノン−1,
2−ジアジド−5−スルホン酸とピロガロール・アセト
ン樹脂とのエステル化物、ベンゾキノン−1,2−ジア
ジドスルホン酸とポリヒドロキシスチレンとのエステル
化物等が好ましく、特に好ましいものとしてはナフトキ
ノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフェノール
ホルムアルデヒドノボラック樹脂の部分エステル化物で
ある。
【0027】これらキノンジアジド化合物は一種類のも
のを単独で用いても良いし、二種以上のものを混合して
用いても良い。
のを単独で用いても良いし、二種以上のものを混合して
用いても良い。
【0028】また本発明の感光層中には、本発明の効果
を損わない範囲で塗膜形成性の向上や支持体との接着性
の向上などの目的でその他の成分を加えたり、または現
像時あるいは露光時に画像を可視化するために染料など
を加えたりすることも可能である。
を損わない範囲で塗膜形成性の向上や支持体との接着性
の向上などの目的でその他の成分を加えたり、または現
像時あるいは露光時に画像を可視化するために染料など
を加えたりすることも可能である。
【0029】上記の感光層を形成するための組成物は適
当な有機溶剤(たとえば、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、セロソルブ、セロソルブアセテート、DMFな
ど)に溶解させることによって調整される。
当な有機溶剤(たとえば、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、セロソルブ、セロソルブアセテート、DMFな
ど)に溶解させることによって調整される。
【0030】感光層の厚さは0.1〜100μ、より好
ましくは0.5〜30μが選ばれる。薄すぎると感光層
中にピンホールを生じ易くなり、一方厚すぎると経済的
に不利であるので上記の範囲が好ましい。
ましくは0.5〜30μが選ばれる。薄すぎると感光層
中にピンホールを生じ易くなり、一方厚すぎると経済的
に不利であるので上記の範囲が好ましい。
【0031】本発明に用いられるシリコーンゴム層は、
通常次のようなくり返し単位を有する分子量数千〜数十
万の線状有機ポリシロキサンを主成分とするものであ
る。
通常次のようなくり返し単位を有する分子量数千〜数十
万の線状有機ポリシロキサンを主成分とするものであ
る。
【0032】
【化2】 ここでnは2以上の整数、Rは炭素数1〜10のアルキ
ル基、アルケニル基あるいはフエニル基であり、Rの6
0%以上がメチル基であるものが好ましい。このような
線状有機ポリシロキサンをまばらに架橋しシリコーンゴ
ムとするものである。そのため線状有機ポリシロキサン
に架橋剤が添加される。
ル基、アルケニル基あるいはフエニル基であり、Rの6
0%以上がメチル基であるものが好ましい。このような
線状有機ポリシロキサンをまばらに架橋しシリコーンゴ
ムとするものである。そのため線状有機ポリシロキサン
に架橋剤が添加される。
【0033】架橋剤としては、いわゆる室温(低温)硬
化型のシリコーンゴムに使われているアセトキシシラ
ン、ケトオキシムシラン、アルコキシシラン、アミノシ
ラン、アミドシランなどであり、通常線状有機ポリシロ
キサンとして末端が水酸基であるものと組み合わせて、
各々脱酢酸型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱アミ
ン型、脱アミド型のシリコーンゴムとなる。これらのシ
リコーンゴムには、更に触媒として少量の有機スズ化合
物等を添加してもよい。
化型のシリコーンゴムに使われているアセトキシシラ
ン、ケトオキシムシラン、アルコキシシラン、アミノシ
ラン、アミドシランなどであり、通常線状有機ポリシロ
キサンとして末端が水酸基であるものと組み合わせて、
各々脱酢酸型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱アミ
ン型、脱アミド型のシリコーンゴムとなる。これらのシ
リコーンゴムには、更に触媒として少量の有機スズ化合
物等を添加してもよい。
【0034】シリコーンゴム層の厚さは約0.5〜10
0μ、好ましくは約0.5〜30μが適当であり、薄す
ぎる場合は耐刷力およびインキ反発性の点で問題を生じ
ることがあり、一方厚すぎる場合は経済的に不利である
ばかりでなく、現像時シリコーンゴム層を除去しにくく
なり、画像再現性の低下をもたらす。
0μ、好ましくは約0.5〜30μが適当であり、薄す
ぎる場合は耐刷力およびインキ反発性の点で問題を生じ
ることがあり、一方厚すぎる場合は経済的に不利である
ばかりでなく、現像時シリコーンゴム層を除去しにくく
なり、画像再現性の低下をもたらす。
【0035】本発明の水なし平版印刷用原版において、
支持体と感光層、感光層とシリコーンゴム層との接着
は、画像再現性、耐刷力などの基本的な版性能にとって
非常に重要であるので、必要に応じて各層間に接着剤層
を設けたり、各層に接着性成分を添加したりすることが
行われる。特に感光層とシリコーンゴム層間の接着のた
めに、層間に公知のシリコーンプライマやシランカップ
リング剤またはチタネート系カップリング剤層を設けた
り、シリコーンゴム層あるいは感光層にシリコーンプラ
イマやシランカップリング剤あるいはチタネート系カッ
プリング剤を添加すると効果的である。
支持体と感光層、感光層とシリコーンゴム層との接着
は、画像再現性、耐刷力などの基本的な版性能にとって
非常に重要であるので、必要に応じて各層間に接着剤層
を設けたり、各層に接着性成分を添加したりすることが
行われる。特に感光層とシリコーンゴム層間の接着のた
めに、層間に公知のシリコーンプライマやシランカップ
リング剤またはチタネート系カップリング剤層を設けた
り、シリコーンゴム層あるいは感光層にシリコーンプラ
イマやシランカップリング剤あるいはチタネート系カッ
プリング剤を添加すると効果的である。
【0036】支持体としては、通常の平版印刷機にセッ
トできるたわみ性と印刷時に加わる荷重に耐えうるもの
でなければならない。代表的なものとしてはアルミニウ
ム、銅、亜鉛、鋼などの金属板、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリスチレン、ポリプロピレン等のようなプラ
スチックフィルムないしはシート、クロロプレンゴム、
NBRのようなゴム弾性を有する支持体、あるいはかか
るゴム弾性層を有する支持体、もしくはコート紙等があ
げられる。これらの支持体上にはハレーション防止その
他の目的でさらに他の物質をコーティングして支持体と
して用いることも可能である。
トできるたわみ性と印刷時に加わる荷重に耐えうるもの
でなければならない。代表的なものとしてはアルミニウ
ム、銅、亜鉛、鋼などの金属板、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリスチレン、ポリプロピレン等のようなプラ
スチックフィルムないしはシート、クロロプレンゴム、
NBRのようなゴム弾性を有する支持体、あるいはかか
るゴム弾性層を有する支持体、もしくはコート紙等があ
げられる。これらの支持体上にはハレーション防止その
他の目的でさらに他の物質をコーティングして支持体と
して用いることも可能である。
【0037】以上説明したようにして構成された水なし
平版印刷用原版の表面を形成するシリコーンゴム層を保
護するなどの目的で、シリコーンゴム層の表面にプレー
ンまたは凹凸処理した薄い保護フィルムをラミネートま
たは薄いプラスチックシート状物を塗布または転写して
保護層とすることもできる。
平版印刷用原版の表面を形成するシリコーンゴム層を保
護するなどの目的で、シリコーンゴム層の表面にプレー
ンまたは凹凸処理した薄い保護フィルムをラミネートま
たは薄いプラスチックシート状物を塗布または転写して
保護層とすることもできる。
【0038】本発明で用いられる水なし平版印刷用原版
は、例えば次のようにして製造される。まず支持体の上
に、リバースロールコータ、エアナイフコータ、メーヤ
バーコータなどの通常のコータ、あるいはホエラのよう
な回転塗布装置を用い感光層を構成すべき組成物溶液を
塗布、乾燥および必要に応じて熱キュア後、必要ならば
該感光層のうえに同様な方法で接着層を塗布、乾燥後、
シリコーンガム溶液を感光層上または接着層上に同様の
方法で塗布し、通常50〜130℃の温度で数分間湿熱
処理して、十分に硬化せしめてシリコーンゴム層を形成
する。必要ならば、保護層を更に塗布するか保護フィル
ムを該シリコーンゴム層上にラミネータ等を用いてカバ
ーする。
は、例えば次のようにして製造される。まず支持体の上
に、リバースロールコータ、エアナイフコータ、メーヤ
バーコータなどの通常のコータ、あるいはホエラのよう
な回転塗布装置を用い感光層を構成すべき組成物溶液を
塗布、乾燥および必要に応じて熱キュア後、必要ならば
該感光層のうえに同様な方法で接着層を塗布、乾燥後、
シリコーンガム溶液を感光層上または接着層上に同様の
方法で塗布し、通常50〜130℃の温度で数分間湿熱
処理して、十分に硬化せしめてシリコーンゴム層を形成
する。必要ならば、保護層を更に塗布するか保護フィル
ムを該シリコーンゴム層上にラミネータ等を用いてカバ
ーする。
【0039】このようにして製造された本発明の水なし
平版印刷用原版は、例えば真空密着されたネガフィルム
またはポジフィルムを通して活性光線で露光される。こ
の露光工程で用いられる光源は、紫外線を豊富に発生す
るものであり、水銀灯、カーボンアーク灯、キセノンラ
ンプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、蛍
光燈などを使うことができる。
平版印刷用原版は、例えば真空密着されたネガフィルム
またはポジフィルムを通して活性光線で露光される。こ
の露光工程で用いられる光源は、紫外線を豊富に発生す
るものであり、水銀灯、カーボンアーク灯、キセノンラ
ンプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、蛍
光燈などを使うことができる。
【0040】次いで版面を現像液を含んだ現像用パッド
でこすると画像部の少なくともシリコーンゴム層が除去
され、露出した感光層または支持体の表面がインキ受容
面となる印刷版が得られる。
でこすると画像部の少なくともシリコーンゴム層が除去
され、露出した感光層または支持体の表面がインキ受容
面となる印刷版が得られる。
【0041】本発明において用いられる現像液として
は、水なし平版印刷版において通常提案されているもの
が使用できる。例えば水に下記の極性溶剤を添加したも
の、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタンあるいはガ
ソリン、灯油など)に下記の極性溶剤または極性溶剤と
水を添加したものが好適である。
は、水なし平版印刷版において通常提案されているもの
が使用できる。例えば水に下記の極性溶剤を添加したも
の、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタンあるいはガ
ソリン、灯油など)に下記の極性溶剤または極性溶剤と
水を添加したものが好適である。
【0042】アルコール(メタノール、エタノールな
ど) エーテル類(エチルセロソルブ、エチルカルビトール、
ブチルカルビトールなど) エステル類(セロソルブアセテート、カルビトールアセ
テートなど) 以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。
ど) エーテル類(エチルセロソルブ、エチルカルビトール、
ブチルカルビトールなど) エステル類(セロソルブアセテート、カルビトールアセ
テートなど) 以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。
【0043】
実施例1 厚さ0.3mmのアルミ板(住友金属(株)製)に下記の
プライマ組成物を塗布し、200℃、2分間熱処理して
5μのプライマ層を設けた。
プライマ組成物を塗布し、200℃、2分間熱処理して
5μのプライマ層を設けた。
【0044】 ポリウレタン樹脂(サンプレンLQ−T1331、三洋化製工業(株)製) 100重量部 ブロックイソシアネート(タケネートB830、武田薬品(株)製) 20重量部 エポキシ・フエノール・尿素樹脂(SJ9372、関西ペイント(株)製) 8重量部 ジメチルホルムアミド 725重量部 続いてこの上に下記の感光層組成物をバーコータを用い
て塗布し、120℃の熱風中で2分間乾燥して厚さ1.
0μの感光層を設けた。
て塗布し、120℃の熱風中で2分間乾燥して厚さ1.
0μの感光層を設けた。
【0045】 ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフェノールホルムアル デヒドノボラック樹脂(住友デュレズ製:スミライトレジンPR50622)の 部分エステル(元素分析法によるエステル化度25%) 100重量部 ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート (分子量176,沸点218℃) 35重量部 4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン 5重量部 ジオキサン 900重量部 ついでこの感光層の上に次の組成を有するシリコーンゴ
ム組成物を回転塗布後、表1に示す各温度で、露点30
℃、3.5分間湿熱硬化させて2.3μのシリコーンゴ
ム層を設けた。
ム組成物を回転塗布後、表1に示す各温度で、露点30
℃、3.5分間湿熱硬化させて2.3μのシリコーンゴ
ム層を設けた。
【0046】 ポリジメチルシロキサン(分子量約25,000、末端OH基) 100重量部 ビニルトリ(メチルエチルケトオキシムシラン) 8重量部 ジブチル錫ジアセテート 0.1重量部 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 “アイソパー”E(エクソン化学(株)製) 1400重量部 上記ようにして得られた積層板に、厚さ10μのポリプ
ロピレンフィルム“トレファン”(東レ(株)製)をカ
レンダーローラーを用いてラミネートし、水なし平版印
刷用原版を得た。
ロピレンフィルム“トレファン”(東レ(株)製)をカ
レンダーローラーを用いてラミネートし、水なし平版印
刷用原版を得た。
【0047】原版製造後のジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテートの残存量(感光層固形分に対し
て)をガスクロで測定した結果を表1に示す。
チルエーテルアセテートの残存量(感光層固形分に対し
て)をガスクロで測定した結果を表1に示す。
【0048】かかる印刷用原版にメタルハライドランプ
(岩崎電気(株)製アイドルフィン2000)を用い、
UVメーター(オーク製作所製、ライトメジャータイプ
UVー402A)で11mW/cm2 の照度で6秒間全面露
光を施した。
(岩崎電気(株)製アイドルフィン2000)を用い、
UVメーター(オーク製作所製、ライトメジャータイプ
UVー402A)で11mW/cm2 の照度で6秒間全面露
光を施した。
【0049】上記のようにして得られた印刷用原版に1
50線/インチの網点画像を持つネガフィルムを真空密
着し、上記のメタルハライドランプを用い、1mの距離
から60秒間画像露光した。
50線/インチの網点画像を持つネガフィルムを真空密
着し、上記のメタルハライドランプを用い、1mの距離
から60秒間画像露光した。
【0050】次いで上記“トレファン”を剥離し、塩基
処理液(“アイソパー”H/ブチルカルビトール/エチ
ルセロソルブ/エタノールアミン=90/5/5/0.
5重量比)にひたし、1分間処理する。処理後ゴムスキ
ージで版面上の塩基処理液を除去し、次いで版面と現像
パッドに現像液(水/ブチルカルビトール/2ーエチル
酪酸/クリスタルバイオレット=70/30/2/0.
2重量比)を注ぎ、現像パットで版面を軽くこすると、
画像露光された部分のシリコーンゴム層と感光層が除去
され、プライマ層表面が露出した。一方、全面露光のみ
がなされた部分はシリコーンゴム層が強固に残存してお
り、ネガフィルムを忠実に再現した印刷版が得られた。
この印刷版をオフセット印刷機に取り付け、東洋インキ
(株)製“東洋キングウルトラTKUアクワレスGアイ
PL”を用いて印刷を行ない、網点再現性を評価した。
網点再現性を表1に示す。
処理液(“アイソパー”H/ブチルカルビトール/エチ
ルセロソルブ/エタノールアミン=90/5/5/0.
5重量比)にひたし、1分間処理する。処理後ゴムスキ
ージで版面上の塩基処理液を除去し、次いで版面と現像
パッドに現像液(水/ブチルカルビトール/2ーエチル
酪酸/クリスタルバイオレット=70/30/2/0.
2重量比)を注ぎ、現像パットで版面を軽くこすると、
画像露光された部分のシリコーンゴム層と感光層が除去
され、プライマ層表面が露出した。一方、全面露光のみ
がなされた部分はシリコーンゴム層が強固に残存してお
り、ネガフィルムを忠実に再現した印刷版が得られた。
この印刷版をオフセット印刷機に取り付け、東洋インキ
(株)製“東洋キングウルトラTKUアクワレスGアイ
PL”を用いて印刷を行ない、網点再現性を評価した。
網点再現性を表1に示す。
【0051】また、かかる印刷用原版において、感光層
のピンホールを数え、その直径を目盛りつきの拡大鏡
(X100)で測定した。その結果を表2に示す。
のピンホールを数え、その直径を目盛りつきの拡大鏡
(X100)で測定した。その結果を表2に示す。
【0052】また、シリコーンゴム層の硬化温度115
℃で得られた版について耐刷性の評価も行なった。評価
方法は次の通りである。得られた印刷版を上記オフセッ
ト印刷機(小森スプリント4色機)に取り付け、東洋イ
ンキ(株)製“東洋キングウルトラTKUアクワレスG
アイPL”を用いて、上質紙に印刷を行なった。印刷物
に関しては5千枚印刷する毎に特に非画線部の汚れを観
察していった。8万枚印刷を行なった時点でも、良好な
印刷物が刷れ、印刷終了後の印刷版を検査したが印刷版
の損傷は軽微であった。結果を表3に示す。
℃で得られた版について耐刷性の評価も行なった。評価
方法は次の通りである。得られた印刷版を上記オフセッ
ト印刷機(小森スプリント4色機)に取り付け、東洋イ
ンキ(株)製“東洋キングウルトラTKUアクワレスG
アイPL”を用いて、上質紙に印刷を行なった。印刷物
に関しては5千枚印刷する毎に特に非画線部の汚れを観
察していった。8万枚印刷を行なった時点でも、良好な
印刷物が刷れ、印刷終了後の印刷版を検査したが印刷版
の損傷は軽微であった。結果を表3に示す。
【0053】比較例1 実施例1で得られたプライマ層の上に、実施例1の感光
層組成物からジエチレングリコールモノエチルエーテル
アセテートのみを除き、感光層を1.0μになるように
設けた以外は実施例1と同一条件で版を作製した。
層組成物からジエチレングリコールモノエチルエーテル
アセテートのみを除き、感光層を1.0μになるように
設けた以外は実施例1と同一条件で版を作製した。
【0054】これを実施例1と同様の方法で露光、現像
して、実施例1と同様な印刷版を得た。この印刷版も実
施例1と同様に印刷評価を行ない、網点再現性を評価し
た。網点再現性を表1に示す。
して、実施例1と同様な印刷版を得た。この印刷版も実
施例1と同様に印刷評価を行ない、網点再現性を評価し
た。網点再現性を表1に示す。
【0055】実施例1と同様の条件で印刷テストを行な
ったところ、5万枚印刷終了の時点で印刷物の非画線部
に汚れが生じた。印刷機から版を取り外し、汚れが生じ
た部分を顕微鏡で観察したところ、感光層自体の破壊
と、その部分におけるシリコーンゴム層の剥離の様子が
観察できた。結果を表3に示す。
ったところ、5万枚印刷終了の時点で印刷物の非画線部
に汚れが生じた。印刷機から版を取り外し、汚れが生じ
た部分を顕微鏡で観察したところ、感光層自体の破壊
と、その部分におけるシリコーンゴム層の剥離の様子が
観察できた。結果を表3に示す。
【0056】表1に示すように、本発明の化合物を感光
層中に含有することにより、良好な網点再現性を示すシ
リコーンゴム層の温度領域が広がっている。また、感光
層のピンホールが減少し、感光液の塗工性が改善されて
いることがわかる。さらに、耐刷性も向上していること
がわかる。
層中に含有することにより、良好な網点再現性を示すシ
リコーンゴム層の温度領域が広がっている。また、感光
層のピンホールが減少し、感光液の塗工性が改善されて
いることがわかる。さらに、耐刷性も向上していること
がわかる。
【0057】
【表1】
【表2】
【表3】 実施例2 厚み0.3mmのクロロプレンゴム層[ゴム硬度60(シ
ヨアA)]の上に、下記の感光層組成物を回転塗布後、
110℃、1.5分間乾燥して厚さ1.5μの感光層を
設けた。
ヨアA)]の上に、下記の感光層組成物を回転塗布後、
110℃、1.5分間乾燥して厚さ1.5μの感光層を
設けた。
【0058】 エステル化度44%のフエノールノボラック樹脂(“スミライトレジンPR 50235”、住友デュレズ製)のナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スル ホン酸エステル(分子量約2000) 100重量部 ポリエチレングリコール (分子量400,沸点314℃(テトラエチレングリコール(分子量194 ) の沸点:314℃)) 15重量 部 エチルセロソルブ 700重量 部 得られた感光層はクラックのない滑らかな面を有し
ていた。
ていた。
【0059】次いで、この感光層の上に実施例1と同様
の組成を有するシリコーンゴム層を同様の方法で設け、
水なし平版印刷用原版を得た。
の組成を有するシリコーンゴム層を同様の方法で設け、
水なし平版印刷用原版を得た。
【0060】版製造後ポリエチレングリコール#400
の含有量は、感光層固形分に対して12.1重量%であ
った。
の含有量は、感光層固形分に対して12.1重量%であ
った。
【0061】得られた印刷用原版については、実施例1
と同様の方法で露光、現像して印刷版を得た。さらに、
実施例1と同様に印刷評価を行なった結果、3〜95%
(150線/インチ)の網点再現性を示すシリコーンゴ
ム層の硬化温度領域は110〜120℃、感光層のピン
ホール数は5個/cm2 、また耐刷力7万枚であった。 比較例2 一方、実施例2と同様のクロロプレンゴム層上に、下記
の組成の感光層組成物を塗布し、110℃で1.5分間
乾燥して厚み1.5μの感光層を設けた。
と同様の方法で露光、現像して印刷版を得た。さらに、
実施例1と同様に印刷評価を行なった結果、3〜95%
(150線/インチ)の網点再現性を示すシリコーンゴ
ム層の硬化温度領域は110〜120℃、感光層のピン
ホール数は5個/cm2 、また耐刷力7万枚であった。 比較例2 一方、実施例2と同様のクロロプレンゴム層上に、下記
の組成の感光層組成物を塗布し、110℃で1.5分間
乾燥して厚み1.5μの感光層を設けた。
【0062】 エステル化度44%のフェノールノボラック樹脂(“スミライトレジンPR 50235”住友デュレズ製)のナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホ ン酸エステル(分子量約2000) 100重量部 エチルセロソルブ 700重量部 得られた感光層は、目視でクラックの発生が認められ、
さらに上層にシリコーンご夢想を設け水なし平版印刷用
原版を得ることができなかった。
さらに上層にシリコーンご夢想を設け水なし平版印刷用
原版を得ることができなかった。
【0063】
【発明の効果】本発明により、水なし平版印刷用原版に
おいて、次のような効果が達成される。(1) 感光層の塗
工性が向上する。
おいて、次のような効果が達成される。(1) 感光層の塗
工性が向上する。
【0064】(2) 膜表面の平滑度の高い感光層が得られ
るので、高い網点再現性が得られる。 (3) 感光層と基板、感光層とシリコーンゴム層の接着性
が向上する。したがって製造ラチチュードが広がる。
るので、高い網点再現性が得られる。 (3) 感光層と基板、感光層とシリコーンゴム層の接着性
が向上する。したがって製造ラチチュードが広がる。
【0065】(4) 感光層の柔軟性が付与され、印刷用原
版および印刷版にクラック等の発生が著しく減少する。
版および印刷版にクラック等の発生が著しく減少する。
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体、キノンジアジド化合物を含有す
る光溶解型感光層およびシリコーンゴム層をこの順に積
層してなる水なし平版印刷用原版において、該感光層中
に沸点が160℃以上で、かつ分子中にエーテルまたは
エステル結合の少なくとも一方を有する分子量85〜1
000の有機化合物を感光層固形分中15重量%以下の
割合で含有することを特徴とする水なし平版印刷用原
版。 - 【請求項2】 該有機化合物の感光層固形分中の含有量
が7重量%以下であることを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載の水なし平版印刷版原版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4846395A JPH07253661A (ja) | 1986-04-11 | 1995-03-08 | 水なし平版印刷用原版 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8224486 | 1986-04-11 | ||
JP61-82244 | 1986-04-11 | ||
JP4846395A JPH07253661A (ja) | 1986-04-11 | 1995-03-08 | 水なし平版印刷用原版 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62087605A Division JPH07104598B2 (ja) | 1986-04-11 | 1987-04-09 | 水なし平版印刷用原版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07253661A true JPH07253661A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=26388739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4846395A Pending JPH07253661A (ja) | 1986-04-11 | 1995-03-08 | 水なし平版印刷用原版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07253661A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002311575A (ja) * | 2001-04-13 | 2002-10-23 | Jsr Corp | 感放射線性樹脂組成物 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5680046A (en) * | 1979-12-05 | 1981-07-01 | Toray Ind Inc | Lithographic plate requiring no dampening water and its manufacture |
JPS59148059A (ja) * | 1983-02-14 | 1984-08-24 | Toray Ind Inc | 湿し水不要平版印刷版 |
JPS59198460A (ja) * | 1983-04-26 | 1984-11-10 | Toray Ind Inc | 湿し水不要平版印刷版 |
JPS60131536A (ja) * | 1983-12-21 | 1985-07-13 | Toray Ind Inc | 水なし平版印刷版原板 |
JPS6346465A (ja) * | 1986-04-11 | 1988-02-27 | Toray Ind Inc | 水なし平版印刷用原版 |
-
1995
- 1995-03-08 JP JP4846395A patent/JPH07253661A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5680046A (en) * | 1979-12-05 | 1981-07-01 | Toray Ind Inc | Lithographic plate requiring no dampening water and its manufacture |
JPS59148059A (ja) * | 1983-02-14 | 1984-08-24 | Toray Ind Inc | 湿し水不要平版印刷版 |
JPS59198460A (ja) * | 1983-04-26 | 1984-11-10 | Toray Ind Inc | 湿し水不要平版印刷版 |
JPS60131536A (ja) * | 1983-12-21 | 1985-07-13 | Toray Ind Inc | 水なし平版印刷版原板 |
JPS6346465A (ja) * | 1986-04-11 | 1988-02-27 | Toray Ind Inc | 水なし平版印刷用原版 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002311575A (ja) * | 2001-04-13 | 2002-10-23 | Jsr Corp | 感放射線性樹脂組成物 |
JP4513228B2 (ja) * | 2001-04-13 | 2010-07-28 | Jsr株式会社 | 感放射線性樹脂組成物 |
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