JPH07104598B2 - 水なし平版印刷用原版 - Google Patents

水なし平版印刷用原版

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JPH07104598B2
JPH07104598B2 JP62087605A JP8760587A JPH07104598B2 JP H07104598 B2 JPH07104598 B2 JP H07104598B2 JP 62087605 A JP62087605 A JP 62087605A JP 8760587 A JP8760587 A JP 8760587A JP H07104598 B2 JPH07104598 B2 JP H07104598B2
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JP
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photosensitive layer
layer
silicone rubber
printing plate
compound
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幹雄 津田
与一 森
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/075Silicon-containing compounds
    • G03F7/0752Silicon-containing compounds in non photosensitive layers or as additives, e.g. for dry lithography

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は湿し水なしに印刷が可能な水なし平版印刷用原
版に関するものである。
[従来技術] 従来からキノンジアジド化合物はその高い光反応性の故
に、最も広く使用されている感光材料の一つであり、シ
リコーンゴム層をインキ反撥層とする水なし平版印刷版
においても感光層にキノンジアジド化合物を用いること
は広く知られている。
例えば特開昭55−59466号公報に開示されている例で
は、アルミ板に裏打ちされた、キノンシアジド化合物か
らなる光可溶化型感光層の上に溶着層を介してシリコー
ンゴム層を設けた水なし平版印刷版が提案されている。
また特開昭56−80046号公報に開示されている例では、
ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリ
ドとフェノールノボラック樹脂の部分エステル化合物を
多官能イソシアネートで架橋した感光層の上にシリコー
ンゴム層を設けた水なし平版印刷版が提案されている。
これらの水なし平版印刷版は感光性物質としてキノンジ
アジド化合物を用いているため画像形成能はすぐれてお
り、かなり微細な網点まで再現する。しかしながら、こ
れらの印刷版の製造工程で以下の問題点がある。
(1)感光性物質として用いられる既知のキノンジアジ
ド化合物は比較的低分子量であり、そのために薄膜で感
光層を塗布する際に感光層にピンホールやコーティング
むら等が発生しやすく、これらが印刷物の欠点となって
現われる。
(2)感光層−シリコーン層間の接着力が外的条件の変
動に影響されやすく、それがために版特性も変化しやす
い。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、かかる問題点を改良すべく鋭意検討した
結果、感光層中に特定の分子量を有する特定の有機化合
物を添加した場合には顕著な改良効果があることを見出
し、本発明に到達したものである。
本発明の目的は、塗工性、版特性にすぐれた感光層を有
する水なし平版印刷物を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は支持体、キノンジアジド化合物を含
有する残存型感光層およびシリコーンゴム層をこの順に
積層してなる水なし平版印刷用原版において、該感光層
中に沸点が160℃以上で、分子中にエーテルまたはエス
テル結合の少なくとも一方を有し、かつ水酸基を有しな
い分子量85〜1000の有機化合物を含有することを特徴と
する水なし平版印刷用原版に関するものである。
本発明に用いられる、沸点が160℃以上で、分子中にエ
ーテルまたはエステル結合の少なくとも一方を有し、か
つ水酸基を有しない分子量85〜1000の有機化合物は、通
常の水なし平版印刷版の感光層の塗布溶剤とて用いられ
るものと比べて高沸点である。かかる有機化合物を含有
すると、感光液を塗布、揮散させる際に溶媒が比較的穏
やかに揮散することになるため、塗工性が良くなる。さ
らに、上記理由に加え、かかる有機化合物中のエーテル
またはエステル結合とキノンジアジド化合物の相互作用
に由来する相溶性の良さから、膜表面の平滑度の高い良
好な感光層が得られる。この結果、高い網点再現性が得
られる。
また、版作製後も感光層中に残存することで、感光層に
粘着性が付与し、基板やシリコーンゴム層との接着力向
上をもたらす。感光層中に残存するということは可塑剤
として働くことも意味する。その結果、感光層に柔軟性
が付与されクラックなどの発生が減少するため耐刷性が
向上する。
該有機化合物としては、キノンジアジド化合物と相溶性
がよく、感光層を可塑化するものが好ましく用いられ
る。
かかる有機化合物に属するものとしては、下記一般式
(I)、(II) R1O(CH2-CH2CH2-CH2-O)mR2 (II) ここでR1,R2:炭素数1〜10のアルキル基または 炭素数2〜5のアシル基 R3:Hまたはメチル基 n:2〜15の整数 m:1〜15の整数 で示されるものがあり、例えば、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレング
リコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエー
テルアセテート、1,4−ブタンジオールジブチルエーテ
ル等が挙げられる。
また他のエーテル結合を有する化合物としては、エチレ
ングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。
さらに他のエステル結合を有する有機化合物としは、エ
チレングリコールジアセテート、シュウ酸ジメチル、シ
ュウ酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチ
ル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸
ジメチルアジピン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マ
レイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチ
ル、炭酸プロピレン等が挙げられる。
好ましくは、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレン
グリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジ
メチル、炭酸プロピレンを使用するのがよい。
かかる有機化合物は水酸基を含有してはならない。本発
明の水なし平版印刷版の感光層は、露光、現像の工程に
より露光部の感光層が除去されることなく、実質的にイ
ンキ反撥層としてのシリコーンゴム層のみが除去され画
線部を形成する残存型感光層である。このような残存型
感光層は、通常、キノンジアジド化合物を多官能性化合
物で架橋せしめたり、あるいはキノンジアジド化合物に
単官能性化合物を結合させる等して変性することにより
得ることができるが、水酸基を有する化合物が存在する
と、これら化合物と上記多官能性化合物あるいは単官能
性化合物との反応が起こり、多官能性化合物あるいは単
官能性化合物が失活する。その結果、残存型感光層の形
成が不充分となり、耐溶剤性などの版性能に問題を生ず
るためである。
同様の理由からかかる有機化合物はアミノ基を含有しな
いことが好ましい。
かかる有機化合物の分子量は85〜1000であるが、好まし
くは90〜800の範囲がよい。分子量が90より小さい場合
は、効果が小さい。一方、分子量が1000を越える場合
は、キノンジアジド化合物との相溶性が悪くなるので好
ましくない。
かかる有機化合物の含有量は、感光層固形分100重量部
に対して0.5〜300重量部、好ましくは0.5〜150重量部、
より好ましくは0.5〜30重量部が選ばれる。含有量が少
なすぎると添加の効果が小さく、また添加量が多すぎる
場合は、印刷版としての感光特性の低下を招くため含有
量は上記の範囲にするのが好ましい。
版製造時の添加量は、キノンジアジド化合物100重量部
に対して1〜2,000重量部の範囲で用いられ、必ずしも
添加量の全量が残存する必要はなく、上記した量が残存
すれば十分効果が現われる。
本発明の感光層に用いられるキノンジアジド化合物とし
ては、たとえば通常ポジ型PS版、ワイポン版、フオトレ
ジストなどに用いられてるキノンジアジド類、たとえば
ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−または−5−スル
ホン酸とポリヒドロキシフエニルとのエステル、ナフト
キノン−1,2−ジアジド−4−または−5−スルホン酸
とピロガロールアセトン樹脂とのエステル、ナフトキノ
ン−1,2−ジアジド−4−または−5−スルホン酸とフ
エノールホルムアルデヒドノボラック樹脂とのエステル
が挙げられる。
本発明で用いられる感光層に用いられるキノンジアジド
化合物として好ましいのは、ナフトキノン−1,2−ジア
ジド−5−スルホン酸とフェノールホルムアルデヒドノ
ボラック樹脂の部分エステル化物、ナフトキノン−1,2
−ジアジド−5−スルホン酸とピロガロール・アセトン
樹脂とのエステル化物、ベンゾキノン−1,2−ジアジド
スルホン酸とポリヒドロキシフェニルとのエステル化物
であり、特に好ましいのはナフトキノン−1,2−ジアジ
ド−5−スルホン酸とフェノールホルムアルデヒドノボ
ラック樹脂の部分エステル化物である。
これらキノンジアジド化合物は一種類のものを単独で用
いても良いし、二種以上のものを混合して用いても良
い。
また、特開昭56−80046号公報で提案されているキノン
ジアジド化合物を含有する感光層等が挙げられる。例え
ば、上述の光可溶化型感光性化合物であるキノンジアジ
ド化合物を多官能性化合物で架橋せしめるか、あるいは
光可溶化型感光性化合物中の活性基に単官能化合物を結
合させるなどして変性したものである。
このような光可溶化型感光性化合物に架橋構造を導入せ
しめる方法としては、該感光性化合物が有する反応性
基、例えば、水酸基を多官能性の架橋剤で架橋せしめる
方法が挙げられる。
架橋剤としては、多官能性イソシナート類、例えば、パ
ラフェニレンジイソシアナート、2,4−または2,6−トリ
レンジイソシアナート、4,4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソ
ホロンジイソシアナートもしくはこれらのアダクト体な
ど、あるいは多官能エポキシ化合物、例えば、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル類、ポリプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル類、ビスフェノール
Aジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテルなどがある。これらの熱硬化は感光
性物質の感光性を失わせない範囲、通常130℃以下で行
なうことが好ましく、このため通常触媒等が併用され
る。
また光可溶化型感光性化合物に単官能化合物を反応させ
て変性する方法としては、同様に該感光性化合物の活性
な基を例えばエステル化、アミド化、ウレタン化するこ
となどが挙げられる。感光性化合物の活性な基と反応さ
せる化合物としては、低分子であっても比較的高分子で
あってもよいし、感光性化合物にモノマをグラフト重合
させてもよい。
本発明で用いられる感光層として特に好ましいものは、
ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフェ
ノールホルムアルデヒドノボラック樹脂の部分エステル
化物を多官能もしくは単官能イソシアネートで架橋もし
くは変性して得られたものである。
また本発明の感光層中には、本発明の効果を損わない範
囲で塗膜形成性の向上や支持体との接着性の向上などの
目的でその他の成分を加えたり、または現像時あるいは
露光時に画像を可視化するために染料などを加えたりす
ることも可能である。
上記の感光層を形成するための組成物は適当な有機溶剤
(たとえば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、セロソ
ルブ、セロソルブアセテート、DMFなど)に溶解させる
ことによって調整される。
感光層の厚さは0.1〜100μ、より好ましくは0.5〜30μ
が選ばれる。薄すぎると感光層中にピンホールを生じ易
くなり、一方厚すぎると経済的に不利であるので上記の
範囲が好ましい。
本発明に用いられるシリコーンゴム層は、通常次のよう
なくり返し単位を有する分子量数千〜数十万の線状有機
ポリシロキサンを主成分とするものである。
ここでnは2以上の整数、Rは炭素数1〜10のアルキル
基、アルケニル基あるいはフエニル基であり、Rの60%
以上がメチル基であるものが好ましい。このような線状
有機ポリシロキサンをまばらに架橋しシリコーンゴムと
するものである。そのため線状有機ポリシロキサンに架
橋剤が添加される。
架橋剤としては、いわゆる室温(低温)硬化型のシリコ
ーンゴムに使われているアセトキシシラン、ケトオキシ
ムシラン、アルコキシシラン、アミノシラン、アミドシ
ランなどであり、通常線状有機ポリシロキサンとして末
端が水酸基であるものと組み合わせて、各々脱酢酸型、
脱オキシム型、脱アルコール型、脱アミン型、脱アミド
型のシリコーンゴムとなる。これらのシリコーンゴムに
は、更に触媒として少量の有機スズ化合物等を添加して
もよい。
シリコーンゴム層の厚さは約0.5〜100μ、好ましくは約
0.5〜30μが適当であり、薄すぎる場合は耐刷力および
インキ反発性の点で問題を生じることがあり、一方厚す
ぎる場合は経済的に不利であるばかりでなく、現像時シ
リコーンゴム層を除去しにくくなり、画像再現性の低下
をもたらす。
本発明の水なし平版印刷用原版において、支持体と感光
層、感光層とシリコーンゴム層との接着は、画像再現
性、耐刷力などの基本的な版性能にとって非常に重要で
あるので、必要に応じて各層間に接着剤層を設けたり、
各層に接着性成分を添加したりすることが行われる。特
に感光層とシリコーンゴム層間の接着のために、層間に
公知のシリコーンプライマやシランカップリング剤また
はチタネート系カップリング剤層を設けたり、シリコー
ンゴム層あるいは感光層にシリコーンプライマやシラン
カップリング剤あるいはチタネート系カップリング剤を
添加すると効果的である。
支持体としては、通常の平版印刷機にセットできるたわ
み性と印刷時に加わる荷重に耐えうるものでなければな
らない。代表的なものとしてはアルミニウム、銅、亜
鉛、鋼などの金属板、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リスチレン、ポリプロピレン等のようなプラスチックフ
ィルムないしはシート、クロロプレンゴム、NBRのよう
なゴム弾性を有する支持体、あるいはかかるゴム弾性層
を有する支持体、もしくはコート紙等があげられる。こ
れらの支持体上にはハレーション防止その他の目的でさ
らに他の物質をコーティングして支持体として用いるこ
とも可能である。
以上説明したようにして構成された水なし平版印刷用原
版の表面を形成するシリコーンゴム層を保護するなどの
目的で、シリコーンゴム層の表面にプレーンまたは凹凸
処理した薄い保護フィルムをラミネートまたは薄いプラ
スチックシート状物を塗布または転写して保護層とする
こともできる。
本発明で用いられる水なし平版印刷用原版は、例えば次
のようにして製造される。まず支持体の上に、リバース
ロールコータ、エアナイフコータ、メーヤバーコータな
どの通常のコータ、あるいはホエラのような回転塗布装
置を用い感光層を構成すべき組成物溶液を塗布、乾燥お
よび必要に応じて熱キュア後、必要ならば該感光層のう
えに同様な方法で接着層を塗布、乾燥後、シリコーンガ
ム溶液を感光層上または接着層上に同様の方法で塗布
し、通常50〜130℃の温度で数分間湿熱処理して、十分
に硬化せしめてシリコーンゴム層を形成する。必要なら
ば、保護層を更に塗布するか保護フィルムを該シリコー
ンゴム層上にラミネータ等を用いてカバーする。このよ
うにして製造された本発明の水なし平版印刷用原版は、
例えば真空密着されたネガフィルムまたはポジフィルム
を通して活性光線で露光される。この露光工程で用いら
れる光源は、紫外線を豊富に発生するものであり、水銀
灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライ
ドランプ、タングステンランプ、蛍光燈などを使うこと
ができる。
次いで版面を現像液を含んだ現像用パッドでこすると画
像部の少なくともシリコーンゴム層が除去され、露出し
た感光層または支持体の表面がインキ受容面となる印刷
版が得られる。
本発明において用いられる現像液としては、水なし平版
印刷版において通常提案されているものが使用できる。
例えば水に下記の極性溶剤を添加したもの、脂肪族炭化
水素類(ヘキサン、ヘプタンあるいはガソリン、灯油な
ど)に下記の極性溶剤または極性溶剤と水を添加したも
のが好適である。
アルコール(メタノール、エタノールなど) エーテル類(エチルセロソルブ、エチルカルビトール、
ブチルカルビトールなど) エステル類(セロソルブアセテート、カルビトールアセ
テートなど) 以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。
[実施例] 実施例1 厚さ0.3mmのアルミ板(住友金属(株)製)に下記のプ
ライマ組成物を塗布し、200℃、2分間熱処理して5μ
のプライマ層を設けた。
ポリウレタン樹脂(サンプレンLQ−T1331、三洋化製
工業(株)製) 100重量部 ブロックイソシアネート(タケネートB830、武田薬品
(株)製) 20重量部 エポキシ・フエノール・尿素樹脂(SJ9372、関西ペイ
ント(株)製) 8重量部 ジメチルホルムアミド 725重量部 続いてこの上に下記の感光層組成物をバーコータを用い
て塗布し、110℃の熱風中で1分間乾燥して厚さ2μの
感光層を設けた。
ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフ
ェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂(住友デュレ
ズ製:スミライトレジンPR50622)の部分エステル(元
素分析法によるエステル化度25%) 100重量部 ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
(分子量176,沸点218℃) 40重量部 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート 35重量部 ジブチル錫ジアセテート 0.2重量部 4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン 5重量部 P−トルエンスルホン酸 0.8重量部 ジオキサン 800重量部 ついでこの感光層の上に次の組成を有するシリコーンゴ
ム組成物を回転塗布後、表1に示す各温度で、露点30
℃、3.5分間湿熱硬化させて2.3μのシリコーンゴム層を
設けた。
ポリジメチルシロキサン(分子量約25,000、末端OH
基) 100重量部 ビニルトリ(メチルエチルケトオキシムシラン)8重
量部 ジブチル錫ジアセテート 0.1重量部 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 “アイソパー"E(エクソン化学(株)製)1400重量部 上記ようにして得られた積層板に、厚さ10μのポリプロ
ピレンフィルム“トレファン”(東レ(株)製)をカレ
ンダーローラーを用いてラミネートし、水なし平版印刷
用原版を得た。
原版製造後のジエチレングリコールモノエチルエーテル
アセテートの残存量(感光層固形分に対して)をガスク
ロで定量した結果を表1に示す。
かかる印刷用原版にメタルハライドランプ(岩崎電気
(株)製アイドルフィン2000)を用い、UVメーター(オ
ーク製作所製、ライトメジャータイプUV−402A)で11mW
/cm2の照度で6秒間全面露光を施した。
上記のようにして得られた印刷用原版に150線/インチ
の網点画像を持つネガフィルムを真空密着し、上記のメ
タルハライドランプを用い、1mの距離から60秒間画像露
光した。
次いで上記“トレファン”を剥離し、塩基処理液(“ア
イソパー"H/ブチルカルビトール/エチルセロソルブ/
エタノールアミン=90/5/5/0.5重量比)にひたし、1分
間処理する。処理後ゴムスキージで版面上の塩基処理液
を除去し、次いで版面と現像パッドに現像液(水/ブチ
ルカルビトール/2−エチル酪酸/クリスタルバイオレッ
ト=70/30/2/0.2重量比)を注ぎ、現像パッドで版面を
軽くこすると、画像露光された部分のシリコーンゴム層
が除去され、感光層表面が露出した。一方、全面露光の
みがなされた部分はシリコーンゴム層が強固に残存して
おり、ネガフィルムを忠実に再現した印刷版が得られ
た。この印刷版をオフセット印刷機に取り付け、東洋イ
ンキ(株)製“東洋キングウルトラTKUアクワレスGア
イPL"を用いて印刷を行ない、網点再現性を評価した。
網点再現性を表1に示す。
また、かかる印刷用原版において、感光層のピンホール
を数え、その直径を目盛りつきの拡大鏡(X100)で測定
した。その結果を表2に示す。
さらに、シリコーンゴム層の硬化温度115℃で得られた
版について耐刷性の評価も行なった。評価方法は次の通
りである。得られた印刷版を上記オフセット印刷機(小
森スプリント2色機)に取り付け、東洋インキ(株)製
“東洋キングウルトラTKUアクワレスGアイPL"を用い
て、上質紙に印刷を行なった。印刷物に関しては5千枚
印刷する毎に特に非画線部の汚れを観察していった。7
万枚印刷を行なった時点でも、良好な印刷物が刷れ、印
刷終了後の印刷版を検査したが印刷版の損傷は軽微であ
った。結果を表3に示す。
比較例1 実施例1で得られたプライマ層の上に、実施例1の感光
層組成物からジエチレングリコールモノエチルエーテル
アセテートのみを除き、感光層を2.0μになるように設
けた以外は実施例1と同一条件で版を作製した。
これを実施例1と同様の方法で露光、現像して、実施例
1と同様な印刷版を得た。この印刷版も実施例1と同様
に印刷評価を行ない、網点再現性を評価した。網点再現
性を表1に示す。また、実施例1と同様に感光層のピン
ホールを数えた。結果を表2に示す。
実施例1と同様の条件で印刷テストを行なったところ、
4万枚印刷終了の時点で印刷物の非画線部に汚れが生じ
た。印刷機から版を取り外し、汚れが生じた部分を顕微
鏡で観察したところ、感光層自体の破壊と、その部分に
おけるシリコーンゴム層の剥離の様子が観察できた。結
果を表3に示す。
比較例2 実施例1で得られたプライマ層の上に、下記の感光層組
成物をバーコータを用いて塗設し、120℃の熱風中で2
分間乾燥して厚さ2.0μの感光層を得た。
ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフ
ェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂(住友デュレ
ズ製:スミライトレジンPR50622)の部分エステル(元
素分析法によるエステル化度25%) 100重量部 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート 36重量部 ジブチル錫ジアセテート 0.2重量部 4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン 5重量部 p−トルエンスルホン酸 0.8重量部 メチルセロソルブアセテート(沸点145℃)700重量部 次いで、この感光層の上に実施例1と同様にシリコーン
ゴム層を設けた。
この積層板に実施例1と同様にフィルムをラミネート
し、水なし平版印刷版原版を得た。
これを実施例1と同様の方法で露光、現像して、実施例
1と同様な印刷版を得た。この印刷版も実施例1と同様
に印刷評価を行ない、網点再現性を評価した。網点再現
性を表1に示す。また、実施例1と同様に感光層のピン
ホールを数えた。結果を表2に示す。
実施例1と同様の条件で印刷テストを行なったところ、
4万枚印刷終了の時点で印刷物の非画線部に汚れが生じ
た。印刷機から版を取り外し、汚れが生じた部分を顕微
鏡で観察したところ、感光層自体の破壊と、その部分に
おけるシリコーンゴム層の剥離の様子が観察できた。結
果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1はシリコーンゴム層の硬化
温度が90℃から115℃まで良好な網点再現性を示し、120
℃になるとハイライト部の網点再現性が悪くなる。一
方、比較例1〜2ではシリコーンゴム層の硬化温度が11
0℃から115℃で比較的良好な網点再現性を示すが、90℃
から105℃まではシャドウ部の網点再現性が悪く、120℃
ではハイライト部の網点再現性が悪くなる。このように
実施例1は良好な網点再現性を示すシリコーンゴム層の
硬化温度領域が広いのに対し、比較例1〜2では非常に
狭い。
また、実施例1は比較例1〜2に対して、ピンホール数
が大巾に減少し、感光層の塗工性が改善されている。
さらに、実施例1は比較例1〜2に対して感光層が柔軟
であるため、耐刷力も優れている。
実施例2〜3、比較例3 実施例1の感光層組成物からジエチレングリコールモノ
エチルアセテートのみを除き、沸点160℃以上の分子中
にエーテルまたはエステル結合の少なくとも一方を有す
る有機化合物を表3に示す重量部添加し、感光層を2.0
μになるように設けた以外は実施例1で検討した条件で
原版を作製した。
これを実施例1と同様な方法で露光、現像して実施例1
と同様な印刷版を得た。この印刷版を実施例1と同様に
印刷評価を行ない、3〜95%(150線/インチ)の網点
再現性を示すシリコーンゴム層の硬化温度領域を調べた
結果を表4に示す。
また、感光層のピンホールを数え、その結果を表3に示
す。
さらに実施例1と同様にシリコーンゴム層の硬化温度11
5℃で作製した版について耐刷テストを行なった。結果
を表4に示す。
表3から明らかなごとく、本発明を満足する実施例2〜
3の場合、3〜95%(150線/インチ)の網点再現性を
示すシリコーンゴム層の硬化温度域が広く、感光層のピ
ンホール数も少なく、耐刷力もある。一方、比較例3の
テトラヒドロフラン(分子量72)を添加したものでは、
3〜95%(150線/インチ)の網点再現性を示すシリコ
ーンゴム層の硬化温度領域が狭く、感光層のピンホール
数も多く、耐刷力もない。
[発明の効果] 本発明により、水なし平版印刷用原版において、次のよ
うな効果が達成される。
(1)感光層の塗工性が向上する。
(2)膜表面の平滑度の高い感光層が得られるので、高
い網点再現性が得られる。
(3)感光層と基板、感光層とシリコーンゴム層の接着
性が向上する。
したがって製造ラチチュードが広がる。
(4)感光層の柔軟性が付与され、印刷用原版および印
刷版にクラック等の発生が著しく減少し、耐刷性が向上
する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体、キノンジアジド化合物を含有する
    残存型感光層およびシリコーンゴム層をこの順に積層し
    てなる水なし平版印刷用原版において、該感光層中に沸
    点が160℃以上で、分子中にエーテルまたはエステル結
    合の少なくとも一方を有し、かつ水酸基を有しない分子
    量85〜1000の有機化合物を含有することを特徴とする水
    なし平版印刷用原版。
JP62087605A 1986-04-11 1987-04-09 水なし平版印刷用原版 Expired - Lifetime JPH07104598B2 (ja)

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