JPH0725003B2 - 工作機械 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、複数の工具ホルダを含むマガジンを備えてい
る工作機械に関する。

［従来の技術］ この種の工作機械がドイツ特許明細書第3620364号によ
り知られている。

この公知の工作機械はフライス削り及び穴ぐり用加工セ
ンタである。垂直スピンドルの周囲に配設された多数の
腕（アーム）がスピンドルの軸に対し半径方向に回転可
能である。腕は下側の自由端に工具ホルダ用掴み具（グ
リッパ）を備えている。マガジンの位置に工具ホルダが
スピンドルの受容部より上で環状に配設してある。工具
ホルダ装着のため一方の腕が下方に、半径方向内向きに
回転し、工具ホルダがスピンドルの軸と一列に並ぶ。ス
ピンドルと腕との軸方向の相対移動により、工具ホルダ
はスピンドルの回転中の受容部内に挿入される。工具ホ
ルダを取り出すには前記工程とは逆の手順で行われる。
それと同時に別の工具ホルダを有する他方の腕が運動を
始め、前の工具ホルダをスピンドルの回転中の受容部か
ら交換した直後に、次の加工作業のために次の工具ホル
ダを装着する。

その際、工具交換時間をできるだけ少なく抑えるため、
掴み具は工具ホルダを環状に把持するが、作業位置にお
いて工具ホルダの回転運動を許すように構成してある。
このことに基づき、掴み具は作業中も工具ホルダに留ま
ることができ、装着や取出しのため、その都度回転させ
て工具ホルダに接近させたり又はそれから離したりする
必要がない。

新しい加工サイクルを準備する場合、掴み具の腕の末端
に所要の工具ホルダを装備することができるように、公
知の工作機械では、掴み具が２つのフィンガを備えてお
り、それらのフィンガはそれぞれ工具ホルダ用環状受容
部の概ね半円部を形成する。これらのフィンガは掴み具
の装着のために互いに回動して離反することができる。

ところで、工具ホルダは所定の方向に掴み具の開口した
複数フィンガ間に挿入することができる。これらのフィ
ンガを閉じて係止させることにより工具ホルダを把持す
る状況が再び用意される。

既に述べたように、公知の掴み具では工具ホルダが回転
自在に支承されているので、工具ホルダは任意の回転位
置でスピンドルの受容部内に挿入される。それ故、公知
の工作機械では、工具ホルダが回転中のスピンドル内に
挿入されると、掴み具と工具ホルダとの間に摩擦接触が
生じる。この摩擦接触で工具ホルダの回転運動が制動さ
れ、回転中のスピンドル内に配せるされた突起やキー等
は最短進路を通って工具ホルダの適宜な凹部内に入るこ
とができる。それに対し、かかる摩擦接触がない場合
は、回転中のスピンドルと工具ホルダとの間に嵌合式結
合を生じることなく突起やキー等が工具ホルダの表面に
着座したまま工具ホルダをエンドレスに回転させる虞が
ある。

しかし、多くの用途にとっては、工具ホルダは所定の回
転位置でスピンドルの回転中の受容部内に挿入すること
が望ましい。

他方、今日のように短い工具交換時間が要請される場
合、工具交換時に腕及び掴み具の移動速度がかなり大き
くなる。工具交換時にスピンドル受容部とマガジン位置
との間の工具ホルダの移動軌跡は直線的でなく何度か曲
折した立体軌跡になる点を考慮しなければならない。そ
れ故、工具ホルダは工具交換時にかなりの動荷重に曝さ
れる。このため、マガジン位置と作業位置との間又はそ
の逆で工具ホルダの回転位置が正確に所定の位置に維持
されることが保証されない。

ドイツ特許公開明細書第2525212号により知られている
別の工作機械でも、やはり工具ホルダの自動交換が可能
である。この公知の工作機械は垂直の主軸頭が工具ホル
ダのマガジンから横に間隔を置いて配設してある。工具
ホルダが掴み具内で保持されており、掴み具自体は水平
面上を周回するチェーンコンベヤに配設してある。

掴み具は実質的にＵ形の受容部（穴）を有する。標準化
された工具ホルダの周面の溝は掴み具の受容部の周面の
半円部のみで把持される。

主軸頭とマガジンとの間に工具ホルダ用移送装置が設け
てあり、主軸頭とマガジンとの間を走行可能になってい
る。移送装置は、水平に配設され、垂直軸を中心に回転
可能な対称な腕を有する。腕は両方の自由端にやはり工
具ホルダ用Ｕ形受容部を備えている。工具ホルダをマガ
ジンから取り出すとき、移送装置が腕の一方の受容部を
引渡し位置にあるマガジンの受容部に接近させ、工具ホ
ルダはスライダによりマガジンのＵ形受容部から腕のＵ
形受容部に引き渡される。腕が次に180°回転し、工具
ホルダはスピンドル受容部に接近し、そこでスピンドル
の垂直軸方向に移動することによりスピンドル内に引き
入れられる。

公知の工作機械では、工具ホルダがマガジンの周回中の
チェーンコンベア内でも、又移送装置の回転中の腕内で
も、遠心力に曝される。この遠心力が工具ホルダをＵ形
受容部から引き出そうとする。このことを防ぐため、公
知の工作機械では、前記２つの受容部にそれぞれ係止部
材たとえば係止爪が設けてある。係止爪はそれぞれＵ形
受容部の両方の脚部の自由端の前に配設してあり、工具
ホルダの周面に設けた標準凹部に上又は下から両側で係
合する。係止爪を操作するために、マガジンにピストン
・シリンダ装置が設けてあり、そのピストン・シリンダ
装置でもって係止爪は工具ホルダ引渡し時にリンクを介
して上又は下に回転して工具ホルダの運動軌道から外れ
ることができる。この場合、マガジン側の係止爪はその
操作時に移送装置の腕の係止爪を一緒に操作するように
配置されている。移送装置の係止爪は、ばね荷重を受け
ており、独自の操作装置は持っていない。工具ホルダを
スピンドル受容部内に装着する場合、移送装置の係止爪
がスピンドル受容部の溝ブロックと協働する。たとえ
ば、工具ホルダはスピンドル受容部に引き入れられる
と、係止が解除される。

しかし、この公知の工作機械では、工具ホルダをマガジ
ン掴み具内に挿入するために、工具ホルダから掴み具内
に挿入可能になる前に、まずピストン・シリンダ・ユニ
ットを作動させることにより係止爪を解除しなければな
らない。更に、公知の工作機械には、次のような欠点も
ある。すなわち、係止爪の回転平面が工具ホルダの引渡
し方向と平行であり、過度に強い力が工具ホルダに付与
される場合には、係止爪の作用は、殊に周知の工作機械
では、不意に打ち消されることがある。

［発明が解決しようとする課題］ そこで、本発明は、前述のような種類の工作機械を改良
し、工具ホルダが掴み具に留まったまま回転する構成を
維持しつつ、迅速に工具交換を行う時にも工具ホルダの
回転位置を確保することを可能にすることを課題とす
る。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、マガジンが掴み具（13）に保持される複数の
工具ホルダ（11）を有し、予め選択された工具ホルダ
（11）が、掴み具（13）を有する腕（12）によりマガジ
ンから取出し可能となっているとともに、工作機械の回
転中の第１受容手段（52）内に挿入可能となっており、
工具ホルダ（11）が、工具ホルダ（11）を取り囲む第２
受容手段（20）によって掴み具（13）内に保持され、第
２受容手段（20）が工具ホルダ（11）の周面の溝（22）
に係合する形状（21）を有することによって、作業位置
において工具ホルダ（11）が掴み具（13）内に留まった
まま回転するようにし、ばねの負荷をうけた停止レバー
（30）が掴み具（13）に設けられており、停止レバー
（30）の自由な停止鼻端（37）が、ばね（34）の負荷な
しのとき工具ホルダ（11）の周面で凹部（38）と係合
し、さらに、停止レバー（30）は、ばね（34）の力に抗
して第１受容手段（52）内に工具ホルダ（11）を挿入す
る際に固定ストッパ（48）の作用で凹部（38）との係合
が解除され、さらに、停止鼻端（37）から離れたところ
で操作要素（32）が停止レバー（30）に設けられていて
停止鼻端（37）を回動する工作機械において、第２受容
手段（20）がリングのように工具ホルダ（11）を取り囲
んで互いに回動し得る２つのフィンガ（13a,13b）を有
しかつ各々が第２受容手段（20）のほぼ半円部を構成
し、それらのフィンガの１つ（13b）が係止部材（55）
を備え、さらに、それらのフィンガ（13a,13b）の回動
時の係止部材（55）の移動軌跡と停止鼻端（37）の回動
時の停止レバー（30）の移動軌跡とが部分的に交差し、
それにより、第２受容手段（20）を構成するためにフィ
ンガ（13a,13b）を閉じる時に、停止鼻端（37）の回動
内側位置でのみ停止レバー（30）が係止部材（55）の移
動軌跡から外れていることを特徴とする工作機械を要旨
とする。

［発明の効果］ 本発明によれば、工具交換速度が速い場合でも、停止鼻
端が工具ホルダの所定の回転位置を保証できる。工具ホ
ルダを取り囲む受容部を有する掴み具の場合、掴み具に
は小さな慣性力を有する僅かな回動運動が生じるにすぎ
ず、停止鼻端は比較的小さな寸法に設計しても有効とな
り得る。

停止鼻端を手動で回動進出させる操作要素を停止鼻端か
ら距離を置いて設けると、掴み具へ工具ホルダを装着す
ることが格別簡単となり、又、サーボ装置を設けること
が不要となる。

本発明においては、停止鼻端が、工具ホルダを掴み具
（グリッパ）から取り出す方向に対し実質的に直角な平
面上を回転する。

この措置の利点を述べると、停止鼻端は工具ホルダによ
って加えられる慣性力による不意の回転が回避される。
それは、不意の回転が生じる時の工具ホルダの運動方向
と、解除用の停止鼻端とが互いに直交するからである。

本発明では、一方のフィンガが係止部材たとえばボルト
やキーを備え、フィンガ回転時の係止部材（ボルト）の
移動軌跡と停止鼻端回転時の停止レバーの移動軌跡とが
互いに部分的に交差しているため、フィンガが閉じる
と、停止レバーは停止鼻端が回動進入位置にあるときに
のみ係止部材（ボルト）の移動軌跡から外れている。

この措置の利点を述べる。掴み具のフィンガは、停止鼻
端が完全に工具ホルダの凹部内に回動して入ったときに
のみ閉じることができることになる。つまり、そうでな
い場合、停止鼻端が係止部材（ボルト）の障害物として
働き、フィンガは閉じるのを機械的に妨げるのである。

このことが格別有利であるのは、標準化された工具ホル
ダは相互に180°ずれた周面位置に前記凹部を備えてお
り、工具ホルダが180°間違って掴み具内に着座するこ
とが予想されるからである。しかし、標準化された工具
ホルダの場合、凹部はさまざまな深さに構成してあり、
停止鼻端が２つの凹部のうち深い方にのみ適合するよう
に大きな寸法に設計される場合もある。その場合、前述
の配置でもって、停止鼻端が事実上２つの凹部のうち深
い方の凹部に着座し、これでもって工具ホルダの明確な
回転位置が達成されるときにのみ掴み具のフィンガが閉
じ得るように保証することができる。

工具ホルダが間違って装着されたら、停止鼻端の作用に
より、装着ミスを装備者が容易に気づくことができるよ
うになり、したがって間違った装着を排除することがで
きる。

その他の地点は明細書及び添付図面から明らかとなる。

［実施例］ 指摘した特徴や、以下に説明する特徴は、記載した各組
合せにおいてだけでなく、本発明の枠から逸脱すること
なく別の組合せや単独でも勿論使用することができる。

本発明の実施例を図面に示し、以下の説明において詳し
く解説する。

第1,2図において、10は工具交換装置全体を示してい
る。各種の加工作業を行う穴ぐり及びフライス削りセン
タにおいて、この交換装置によって工具ホルダ11の装着
及び取出しを行うことができる。

工具交換装置10は、腕12を有し、腕12の自由端に設けた
掴み具（グリッパ）13で工具ホルダ11を把持し、それを
取り囲む。工具交換装置10の運動は、例えば、ヒンジ棒
14を介して行うことができる。このヒンジ棒14が周知の
如く腕12に作用する。工作機械で使用される工具ホルダ
のそれぞれに独自の腕が割り当ててあり、どの工具ホル
ダが必要とされるかに応じて該当する腕が回転してスピ
ンドルに接近する。

第２図からはっきり認められるように、掴み具13が２個
のフィンガ13a,13bを有し、これらがほぼ円形の第一受
容部20を形成する。この配置は、フィンガ13a,13bがそ
れぞれ第一受容部20のほぼ半円部を形成するように選定
してある。フィンガ13a,13bは第１図から認めることが
できるように標準化された工具ホルダ11の周面の溝22に
一定の遊びを有して適合する形状21を備えている。それ
故、工具ホルダ11は掴み具13内で軸方向では固定されて
いるが、回転可能に配設してある。

前述のような特別の形状21及び溝22を配置する代りに、
例えば、やはり知られているように玉軸受等の形の別の
回転継手を工具ホルダ11と掴み具13との間に設けること
も勿論可能である。

掴み具13を装着するため、フィンガ13a,13bは第２図に
実線で示した位置から、例えば第２図に図示した平面に
対して直角な第一軸25を中心に相互に回動離反させるこ
とができる。第２図に一点鎖線で示したフィンガ13b′
は一部回動進出した位置にある。このことから容易に認
められるように、一方のフィンガ13bが、掴み具13に剛
性結合された他方のフィンガ13aに対し相対的に十分回
転したら、工具ホルダは受容部20内に挿入され、そのあ
とフィンガ13a,13bが閉じることにより固定することが
できる。工具ホルダ11の装着又は取出し方向は、この場
合、第２図に図示した平面にある。

フィンガ13a,13bを開閉するため、フィンガ13bが延長部
26を有し、その自由端に押ボタン27が設けてある。押ボ
タン27は、ボールペン機構の方式に構成することができ
る。たとえば、フィンガ13a,13bを閉じると、押ボタン2
7は腕12の適宜なブシュ内に落下して係止され、他方、
押ボタン27を再度押すことで、この係止結合を再び解除
してフィンガ13a,13bを開くことができる。

第１図からはっきりと認めることができるように、腕12
内に係止又は停止レバー30が配設してあり、該レバー30
は第１図に図示した平面に対し直角な第二の軸31を中心
に回転可能である。係止又は停止レバー30の第１図で上
側の自由端に、操作ボタン32が形成してある。祖さボタ
ン32は反対側が圧縮ばね34と結合しており、圧縮ばねの
他端は腕12の止り穴35内に配設してある。静止状態のと
き、即ち、ばね34の弛緩時、係止又は停止レバー30は第
１図に実線で示した位置にある。この静止位置のとき操
作ボタン32は腕12の背面から突出する。

係止又は停止レバー30の他方の腕の反対側自由端に停止
鼻端37が形成してある。これは第２図の平面図において
Ｔ形状である。停止鼻端37は工具ホルダ11の周面に設け
た凹部38に係合するように寸法が設計してある。

第３図から認めることができるように、ここで問題とす
る種類の工具ホルダ11は、外周面39の互いに直径上で対
向した位置に２つの凹部38a,38bを備えている。一方の
凹部（つまり第３図の凹部）38aは、他方の凹部38bより
半径方向に深く構成してある。停止鼻端37は深い方の凹
部38aを完全に満たすように寸法が設計してある。係止
レバー30が第１図に実線で示した位置にあるときがそう
である。

第１図から更に認めることができるように、係止レバー
30は第二軸31と停止鼻端37との間で下側レバー腕に上向
き突起45を備えている。この突起45は腕12の通し穴46に
挿入され、上から到達可能となっている。

工作機械のスピンドルケーシング47に、空間的に固定し
たストッパ48が下向きに突出したピンの形で配設してあ
る。工具交換装置10が第１図に示した矢印50の方向に上
昇し、又はスピンドルが下降して、標準工具ホルダ11の
テーパをその軸51の方向に第二受容部52内（つまり主軸
頭の回転中の円錐形受容部内）に移動させると、突起45
がストッパ48に当接し、工具交換装置10が更に上昇する
と、係止レバー30は第１図の図示状態において反時計回
りに回転する。これは圧縮ばね34の力に抗して行われ
る。この回転で停止鼻端37は第１図に実線で示した位置
から一点鎖線で示した位置37′に達する。この位置のと
き、停止鼻端37′が凹部38aから外れ、工具ホルダ11は
いまや軸51を中心に回転することができる。

こうして工具ホルダ11がスピンドルの回転中の受容部52
内に挟み込まれると、工具ホルダ11の回転方向で係止が
自動的に解除される。しかも、このための外力操作式の
装置が必要ではない。

他方、工作機械のマガジンが空になって、例えば工具ホ
ルダ11を掴み具13から取り出す場合には、まず、既に述
べたように、押ボタン27を操作して、掴み具13のフィン
ガ13bをフィンガ13aから回転離反させる。但し、この位
置では、その回転面が工具ホルダ11の取出し方向に対し
垂直である停止鼻端37がそのことを妨げるので、工具ホ
ルダ11を掴み具13からまだ取り出すことができない。し
かし、工作機械の利用者は係止レバー30の操作ボタン32
を操作して係止レバー30を手動で第１図に一点鎖線で示
した位置に回転させることができる。すると、工具ホル
ダ11は他方の手で掴み具13のフィンガ13aから簡単に取
り出すことができる。次に、掴み具13に新しい工具ホル
ダを装着して、逆の順序で処理していく。

第4,5図は、以下に説明するように、停止鼻端37が工具
ホルダ11の凹部38a内に実際に回動進入するのをどのよ
うに確保できるかを補足的に示している。

フィンガ13bの下面にはボルト55が係止部材として設け
られており、フィンガ13a,13bが閉じるとき、ボルト55
の運動軌跡は係止レバー30が第二軸31を中心に回転する
際に係止レバー30の運動軌跡と交差する。係止レバー30
が第１図に実線で示した基本位置にあるとき、係止レバ
ー30の下面は停止鼻端37も含め掴み具13の下面と一直線
上に並ぶ。この場合、ボルト55の上面がやはり掴み具13
の下面と一直線上に並ぶので、フィンガ13bは回転して
掴み具13に接近することができる。

しかし、例えば工具ホルダ11を停止鼻端37が浅い方の凹
部38bに係合できない箇所に180°間違って挿入したた
め、停止鼻端37が第1,4図に一点鎖線で示すように掴み
具13の下面から下に突出すると、フィンガ13bを回転接
近させて掴み具13を閉じることはできない。なぜなら、
下方に突出した停止鼻端37′がボルト55にとって障害物
として働き、第５図の矢印56の方向での運動を妨げるか
らである。この場合、工作機械の利用者は機械的抵抗に
抗して掴み具13を閉じることができないので、工具ホル
ダ11を間違って挿入したことに直ちに気づくことにな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による工作機械に設けた腕と掴み具とを
一部断面で示す側面図。 第２図は第１図に示す配置の平面図。 第３図は標準工具ホルダの半径方向の断面図。 第４図は本発明の別の実施例を示す第１図と同様の図。 第５図は第４図の配置を示す平面図。 10……掴み具 11……工具ホルダ 12……腕 13……掴み具 20……受容部 30……係止レバー 34……バネ 48……ストッパ 55……ボルト

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マガジンが掴み具（13）に保持される複数
   の工具ホルダ（11）を有し、予め選択された工具ホルダ
   （11）が、掴み具（13）を有する腕（12）によりマガジ
   ンから取出し可能となっているとともに、工作機械の回
   転中の第１受容手段（52）内に挿入可能となっており、
   工具ホルダ（11）が、工具ホルダ（11）を取り囲む第２
   受容手段（20）によって掴み具（13）内に保持され、第
   ２受容手段（20）が工具ホルダ（11）の周面の溝（22）
   に係合する形状（21）を有することによって、作業位置
   において工具ホルダ（11）が掴み具（13）内に留まった
   まま回転するようにし、ばねの負荷をうけた停止レバー
   （30）が、掴み具（13）に設けられており、停止レバー
   （30）の自由な停止鼻端（37）が、ばね（34）の負荷な
   しのときに工具ホルダ（11）の周面で凹部（38）と係合
   し、さらに、停止レバー（30）は、ばね（34）の力に抗
   して第１受容手段（52）内に工具ホルダ（11）を挿入す
   る際に固定ストッパ（48）の作用で凹部（38）との係合
   が解除され、さらに、停止鼻端（37）から離れたところ
   で操作要素（32）が停止レバー（30）に設けられていて
   停止鼻端（37）を回動する工作機械において、第２受容
   手段（20）がリングのように工具ホルダ（11）を取り囲
   んで互いに回動し得る２つのフィンガ（13a,13b）を有
   しかつ各々が第２受容手段（20）のほぼ半円部を構成
   し、それらのフィンガの１つ（13b）が係止部材（55）
   を備え、さらに、それらのフィンガ（13a,13b）の回動
   時の係止部材（55）の移動軌跡と停止鼻端（37）の回動
   時の停止レバー（30）の移動軌跡とが部分的に交差し、
   それにより、第２受容手段（20）を構成するためにフィ
   ンガ（13a,13b）を閉じる時に、停止鼻端（37）の回動
   内側位置でのみ停止レバー（30）が係止部材（55）の移
   動軌跡から外れていることを特徴とする工作機械。
2. 【請求項２】停止レバー（30）が２本の腕を有し、その
   一方の自由端で停止鼻端（37）を保持し、他方の自由端
   で、停止レバー（30）を手動で回動させるための操作ノ
   ブ（32）を保持し、さらに、操作ノブ（32）が第１受容
   手段（52）の向い側にある掴み具（13）の側に配置され
   ている請求項１に記載の工作機械。