JP2000126966A - 自動工具交換装置 - Google Patents

自動工具交換装置

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JP2000126966A
JP2000126966A JP10297216A JP29721698A JP2000126966A JP 2000126966 A JP2000126966 A JP 2000126966A JP 10297216 A JP10297216 A JP 10297216A JP 29721698 A JP29721698 A JP 29721698A JP 2000126966 A JP2000126966 A JP 2000126966A
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tool
cam
cam means
arm
lock pin
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JP10297216A
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English (en)
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Shinji Muraki
晋二 村木
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具を確実に保持して交換できるようにしな
がら、更に高速動作を行う。 【解決手段】 工具交換用アーム2でチャッキングされ
た工具ホルダ3をスピンドル4よりアンクランプし、ス
ピンドル4の内部に設けられたシリンダにより工具ホル
ダ3を押し出し、又は工具ホルダ3をスピンドル4にク
ランプして工具交換用アーム2により工具ホルダ3を交
換するようにした自動工具交換装置11おいて、工具交
換用アーム2を移動させるためのカム6と一体に、工具
交換用アーム2による工具ホルダ3のアンクランプ・ク
ランプ時に該アンクランプ・クランプ動作を許容しアン
クランプ・クランプ時以外にはアンクランプ・クランプ
動作を規制する規制カム手段14を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動工具交換装置
に関する。更に詳述すると、本発明は、工具交換時に前
後動する工具交換用アームの位置決め手段の改良および
工具交換動作の確実性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】自動工具交換装置101は、図9に示す
ように、それぞれに工具を備えた工具ホルダ104を複
数保持するツールストッカ102と、取り付けられた工
具ホルダ104を回転させるなどして加工品106を加
工するスピンドル103との間で工具ホルダ104の交
換を行うものである。この場合、加工品106は割り出
しテーブル107上に回転可能に載置されていて、スピ
ンドル103を前後、横、高さの3方向に移動させるこ
とによりこの加工品106への加工を行うようにしてい
る。
【0003】ツールストッカ102とスピンドル103
との間で工具交換を行う際には、まず工具交換用アーム
105でチャッキングされた工具ホルダ104をスピン
ドル103からアンクランプし、スピンドル103の内
部に設けられたシリンダにより前方へ押し出した後、完
全に引き抜いてから入れ替えをして再びスピンドル10
3にクランプする。
【0004】このような自動工具交換装置101では、
工具交換中の工具ホルダ104の脱落を防止し、更に装
着時の打撃音と工具ホルダ104への打痕を少なくする
という観点から、工具交換用アーム105の揺動する工
具把持部材を開く方向あるいは閉じる方向のいずれかに
常に付勢するようにしたものがある。そしてこの中に
は、例えば図10に示すように、ピンを利用した規制手
段107を利用して工具把持部材を付勢するようにした
ものがある。この場合、工具把持部材と一体的な突出レ
バーが、工具把持部材が開いたり閉じたりする度に規制
手段107の先端を乗り越えるように設けられており、
工具把持部材はこの規制手段107によって常に開く方
向あるいは閉じる方向へと付勢されている。
【0005】また、この規制手段107にくさび状に係
合するロックピン108が、図10に示すように、規制
手段107の移動方向と垂直な方向へ移動可能に設けら
れている。このロックピン108は、工具交換用アーム
105が図10において実線で示すように軸方向後方へ
下がっているときは軸受109(工具交換用アーム10
5の中心軸110を支持するもの)の前端面111に押
されて引っ込んでいる一方、アーム105が前方位置へ
移動するとばね112の付勢力により後方へ突出して規
制手段107と係合する。したがって、アーム105が
後方位置にあるとき規制手段107は移動自在であり、
工具把持部材も揺動自在であるため、図9に示すように
工具ホルダ104を掴んだり離したりすることができ
る。一方、アーム105が前方位置にあるとき、工具把
持部材は工具ホルダ104を把持したまま開かないよう
にロックされているため、この状態でアーム105が回
転しても工具ホルダ104が誤って落下しないようにな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような構成とされた自動工具交換装置101は、一般的
な工具交換動作にあっては何ら問題がないのであるが、
ある程度以上の高速運転は困難となる場合がある。つま
り、この自動工具交換装置101では、工具ホルダ10
4をツールストッカ102やスピンドル103から引き
抜く動作と工具把持部材をロックする動作とが、アーム
105が前方へ移動するときにほぼ同時に行われること
となるため、瞬時的に不安定な状態が生じる場合があ
り、このことが今まで以上の高速運転をすると工具ホル
ダ104が落下するおそれが生じることにつながってい
た。
【0007】そこで、本発明は、工具を確実に保持して
交換できるようにしながら、更に高速動作を行い得るよ
うにした自動工具交換装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、工具交換用アームでチャッ
キングされた工具ホルダをスピンドルよりアンクランプ
し、スピンドルの内部に設けられたシリンダにより工具
ホルダを押し出し、又は工具ホルダをスピンドルにクラ
ンプして工具交換用アームにより工具ホルダを交換する
ようにした自動工具交換装置において、工具交換用アー
ムを移動させるためのカムと一体に、工具交換用アーム
による工具ホルダのアンクランプ・クランプ時に該アン
クランプ・クランプ動作を許容しアンクランプ・クラン
プ時以外にはアンクランプ・クランプ動作を規制する規
制カム手段を設けるようにしている。
【0009】すなわち、この発明を採用した自動工具交
換装置においては、アンクランプ・クランプ時以外にお
いては当該アンクランプ・クランプ動作を行い得ないこ
ととなるから、工具ホルダをチャッキングし、アンクラ
ンプして交換した後クランプするまでの間に、工具交換
動作をこれまで以上に高速化しても、工具交換用アーム
で把持されている工具ホルダが誤って落下してしまう危
険性がない。
【0010】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
自動工具交換装置における規制カム手段を、工具交換用
アーム内に設けられたロックピンと、該ロックピンの位
置によりその位置を規制されてアンクランプ・クランプ
動作を規制する規制手段と、ロックピンの位置を規制す
るカム手段とを有するものとしている。
【0011】この場合、上述の各要素は全て移動(摺
動)可能に設けられていて、その位置態様によって以下
のような2通りの動作が可能である。まずロックピンが
カム手段によって位置規制されている場合、規制手段は
ロックピンにその動きをロックされることはないため、
アームの自由なアンクランプ・クランプ動作(例えば工
具ホルダをチャッキングしあるいはこのチャッキングを
解除する動作)を行うことが可能である。一方、ロック
ピンがカム手段によって位置規制されていない場合、規
制手段は逆にこのロックピンによってロックされること
となりアームの自由なアンクランプ・クランプ動作が規
制される。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
自動工具交換装置におけるカム手段が、工具交換用アー
ムの軸受内にロックピンと同方向へ移動可能かつその先
端がロックピンの基端に当接するように設けられるとと
もに、カムと係合し該カムの回転に伴って揺動するレバ
ーに押し出されることによって先端が軸受の端面と面一
になる位置まで移動するようにされている。
【0013】したがって、このカム手段の先端がロック
ピンの基端に当接して当該ロックピンの位置を規制す
る。また、この場合、ロックピンの基端がカム手段に当
接した状態のまま工具交換用アームが旋回したとして
も、当該ロックピンの基端はカム手段の先端の平坦面か
ら軸受の前端面へと滑らかに滑り移ることができる。
【0014】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
自動工具交換装置におけるカム手段が、工具交換用アー
ムが工具ホルダをチャッキングし又はチャッキングを解
除するため軸受側に位置している間はその先端が軸受の
端面と面一となる位置までレバーによって押し出されて
いるとともに、工具交換用アームが工具ホルダをチャッ
キングした状態でアンクランプするよりも早くレバーに
よる押し出しが解除されて移動可能となるようにされて
いる。
【0015】したがって、カム手段はレバーによって押
し出されている限りロックピンの基端に当接可能であ
り、このロックピンを位置規制することができる一方、
押し出しが解除されればロックピンは移動可能となって
しまいこれを位置規制できなくなる。ここでは、工具ホ
ルダをアンクランプするより早く押し出しが解除される
結果、アンクランプするときには工具ホルダが確実に保
持されることとなり、工具交換動作中に工具ホルダが誤
って落下してしまう危険性がなくなる。
【0016】請求項5記載の発明では、請求項3または
4記載の自動工具交換装置におけるカム手段が、該カム
手段とレバーとの間に設けられ該カム手段から離隔する
方向に付勢されている仲介部材を介してレバーによって
押し出されて移動するようになっている。したがって、
レバーの押圧力はこの仲介部材を介してカム手段に伝達
され、このカム手段を押し出すこととなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1〜図8に、本発明の自動工具交換装置
の一実施形態を示す。この自動工具交換装置1は、工具
交換用アーム2を用いて工具ホルダ3をチャッキング
し、スピンドル4とツールストッカ5との間でこの工具
ホルダ3の交換を行うものである。この工具交換用アー
ム2で工具交換を行う際には、スピンドル4の内部に設
けられたシリンダ(図示省略)によりこの工具ホルダ2
を軸方向前方に押し出してからスピンドル4よりアンク
ランプした後ツールストッカ5に戻すと同時に、ツール
ストッカ5からアンクランプした工具ホルダ3をスピン
ドル4にクランプしている。
【0019】そして、本発明の自動工具交換装置1は、
工具交換用アーム2で工具ホルダ3を交換するため、カ
ム6とカムレバー7の動きによって工具交換用アーム2
を中心軸8ごと前後動させ、さらにローラギヤカム56
とカムフォロア57の動きによってこの工具交換用アー
ム2を中心軸8ごと旋回させ得るように設けられてい
る。
【0020】工具交換用アーム2は、フレーム58に設
けられた軸受59および内部に設けられた軸受60によ
って、その回転中心である中心軸8がその軸方向への摺
動が可能な状態で回転可能に支持されている。工具交換
用アーム2の前後への摺動幅は、カムレバー7の振幅に
よって適宜設定される。この場合、カムレバー7は、図
1および図3に示すように、その一端7aがフレーム5
8に揺動可能に支持されるとともに、他端の突起7bが
中心軸8に一体的に設けられた溝付きの係合部材9に回
転可能に係合した状態で設けられている。また、一端7
aと他端の突起7bの間の突起7cはカム6に設けられ
たカム面52に係合している。したがって、カム6が回
転するとこのカムレバー7はカム面52の形に従って一
端7aを支点として揺動する。そしてこれにより、中心
軸8が軸方向に前後動する。
【0021】カム6は工具交換用アーム2の前後動のタ
イミングを形成するものであり、図1に示すような形状
の溝からなるカム面52が設けられている。このカム面
52にはカムレバー7の中心寄りの突起7cが係合して
おり、カム6の回転に応じてカム6の中心からの距離を
変化させている。このカム6自体は、フレーム58内
に、図1に示すようにその回転軸69と中心軸8とがね
じりの位置関係となるように、中心軸8の軸方向とは横
向きに配置されている。
【0022】また、上述したカム6などが取付けられる
この回転軸69は、図1に示すように紙面と垂直方向に
設けられ、その軸方向が中心軸8の軸方向とは異なる方
向を向いている。特にその形状までは図示していない
が、図3において符号70で示す部位の内部には、この
回転軸69を回転させるための駆動源が設けられてい
る。したがって、回転軸69は駆動軸として回転するこ
ととなり、その回転力はカム6およびローラギヤカム5
6を通じ、旋回力および軸方向への移動力として中心軸
8に伝達される。
【0023】回転軸69には、さらにローラギヤカム5
6が取り付けられている。ローラギヤカム56は、図2
に示すように、カム6の一方側にこのカム6と同軸上に
設けられる。この図2からもわかるように、ローラギヤ
カム56は中心軸8の直上となる位置に設けられ、この
中心軸8を中心として設けられているカムフォロア57
と係合している。このローラギヤカム56の周囲には、
図5に示すように、カムフォロア57の円柱状突起7
1,…,71と係合する溝72が斜めに形成されてい
る。なお、本実施形態ではカム6をボルトなどの締結手
段55でローラギヤカム56と一体化しているが、これ
らを例えば複合カムの各要素として離れた状態に設けて
も良いことはいうまでもない。
【0024】カムフォロア57は回転軸69の回転を中
心軸8に伝達するものであり、この中心軸8に対して固
定して設けられている。本実施形態におけるカムフォロ
ア57は、その周囲に図示するような6個の円柱状突起
71,…,71が設けられたものであるが、この数は特
にこれに限定されることなく適宜変更可能である。また
本実施形態における円柱状突起71は、図示するような
2段形状に形成されたものであり、さらにその外部を回
転可能な円環として溝72との滑らかな係合を実現する
ことも可能であるが、この形状は特にこのようなものに
限定されることはない。
【0025】次に、ローラギヤカム56の溝72の形状
と中心軸8の旋回運動との関係について説明する。例え
ば図5(A)および(B)に示すように、溝72の傾斜
面の向きが異なっていれば、回転軸69に同じ方向の回
転を与えたとしても中心軸8の回転方向が異なってく
る。また、図5(A)および(C)に示すように、溝7
2の形状が単調な傾斜面から構成されているのか、ある
いは直線部分などが複合した構成とされているのかによ
って、回転軸69が同じ回転速度で回転したとしても中
心軸の動きが異なってくる。このように、中心軸8の動
きは回転軸69の溝72の形状およびこの回転軸69の
大きさと回転速度によって決まってくるのであり、これ
らは中心軸8にどのような動きをさせるのかによって適
宜定められる。例えば本実施形態における溝72は図6
(B)に示すように形成されており、右上がり、右下が
りの斜面と平行部分が組み合わされることによって中心
軸8に両方向への旋回動作および停止動作からなる複合
運動を行わせている。すなわち、工具交換用アーム2を
旋回させるタイミングでは溝72が傾斜面とされる一方
で、図6(D)に示すように工具ホルダ3をクランプあ
るいはアンクランプさせるため工具交換用アーム2を軸
方向に移動させるタイミングにおいては、この工具交換
用アームを旋回させないようにするため傾斜面ではなく
平行面とされている。
【0026】次に、工具交換用アーム2で工具ホルダ3
を把持している間、この工具ホルダ3を落下させないよ
うにする機構について以下に説明する。
【0027】工具交換用アーム2の両端にはそれぞれ工
具ホルダ3をチャッキングする把持機構10,10が設
けられていて、この把持機構10は、図7に示すよう
に、固定工具把持部材11と、支軸13を中心に揺動す
る揺動工具把持部材12とを有して構成されている。そ
して揺動工具把持部材12が開いた状態のときは工具ホ
ルダ2をチャッキングすることができ、閉じた状態とな
れば固定工具把持部材11とで工具ホルダ3を把持する
ことができる。
【0028】そしてこの把持機構10には、工具交換用
アーム2による工具ホルダ3のアンクランプ・クランプ
時に該アンクランプ・クランプ動作を許容する一方、ア
ンクランプ・クランプ時以外にはアンクランプ・クラン
プ動作を規制する規制カム手段14が設けられている。
規制カム手段14は、図1および図8に示すように、工
具交換用アーム2内に設けられたロックピン16と、該
ロックピン16の位置によりその位置を規制されてアン
クランプ・クランプ動作を規制する規制手段15と、規
制手段15の位置を規制するカム手段17とを有するよ
うに構成されている。なお、図1などにおいては2つの
アームからなる工具交換用アーム2の片側にのみ規制カ
ム手段14を示しているが、この規制カム手段14は2
つのアームの把持機構10のそれぞれに対応して設けら
れるものである。
【0029】規制手段15は揺動工具把持部材12が常
に開いた状態あるいは閉じた状態となるように付勢する
ものであり、工具交換用アーム2内で移動可能なピンな
どによって構成される。また規制手段15は、図7およ
び図9に示すように、付勢手段18により揺動工具把持
部材12側に向けて付勢された状態で設けられている。
この規制手段15の先端15aは、揺動工具把持部材1
2と一体的な突出部12aの先端と常時接触するように
配置され、かつ、その形状は丸みを帯びたものとされて
いる。突出部12aはこの先端15aからややずれた位
置にあり、揺動工具把持部材12が揺動するのに伴って
この先端15aを乗り越えるようになっている。規制手
段15は、突出部12aが先端15aを乗り越えるとき
は押圧されて乗り越えに必要な分だけ退避するが、突出
部12aが先端15aを乗り越えきると元の位置に戻っ
て突出部12aを付勢する。つまり、規制手段15は突
出部12aを常に先端15aから離れるように付勢して
いるため、揺動工具把持部材12はこの作用によって開
いた状態あるいは閉じた状態となるよう常時付勢されて
いることになる。
【0030】一方、ロックピン16は規制手段15の動
きを規制するための部材であり、図1および図8に示す
ように、工具交換用アーム2内に移動可能に設けられて
いる。さらにこのロックピン16は、ばねなどの付勢手
段25によって基端16aが工具交換用アーム2から軸
受59側へ突出するように付勢されている。したがっ
て、工具交換用アーム2が図1の想像線で示すように前
方位置へ移動するとロックピン16は後方へ突出する一
方、工具交換用アーム2が実線で示すように後方位置へ
後退すると、ロックピン16は軸受59の前端面59a
(カム手段17の端面17aを含む)に当接して工具交
換用アーム2内へ押し戻される。
【0031】このロックピン16のほぼ中央部分には図
8に示すように切り欠き部16bが形成されており、こ
の切り欠き部16bの隣には、付勢手段25に近い部位
ほど径が大きくなるような傾斜面16cが形成されてい
る。したがって、図1の実線に示すようにロックピン1
6が押し込められていれば、規制手段15はこの切り欠
き部16bのスペースの分だけストローク幅が確保され
て移動可能となる一方で、ロックピン16が突出する
と、今度は規制手段15の基端15bにロックピン16
の傾斜面16cがくさび状に当接するため、規制手段1
5はその状態のままでロックされて移動不可能となる。
そしてこの結果、揺動工具把持部材12は開いた状態あ
るいは閉じた状態のままで揺動不可能に固定されること
となる。つまり本実施形態における把持機構10によれ
ば、揺動工具把持部材12は、工具交換用アーム2が後
方位置にあるときは揺動可能であるが、この工具交換用
アーム2が一旦前方位置へ移動すると再び後方位置に戻
るまでのあいだ揺動不可能にロックされることとなる。
なお本実施形態では、ロックピン16の傾斜面16cに
対して規制手段15の基端15bにも傾斜面を形成して
いるが、上述のようにくさび状に当接させたときのよう
に確実にロックする効果が得られる限り、いずれか一方
に傾斜面が形成されていれば足りる。
【0032】さらに本実施形態では、ロックピン16を
工具交換用アーム2から突出させるタイミングを変化さ
せ得るべく、軸受59の内部にカム手段17を設けてい
る。このカム手段17は規制手段15の位置をロックピ
ン16を介して規制するものであり、ロックピン16と
同方向へ移動可能かつその先端17aがロックピン16
の基端16aに当接するように設けられている。カム手
段17の先端17aはほぼ全面が平坦状であり、カム手
段17の前方へのストローク端においては当該先端17
aの平坦面が軸受59の前端面とほぼ面一になるように
形成されている。したがって、カム手段17は工具交換
用アーム2が工具ホルダ3をチャッキングし又はチャッ
キングを解除するため軸受79側に位置している間はそ
の先端17aが軸受59の端面と面一となる位置まで押
し出されていることとなる。したがって、ロックピン1
6の基端16aがカム手段17に当接した状態のまま工
具交換用アーム2が旋回しても、当該ロックピン16a
の基端はカム手段17の先端17の平坦面から軸受59
の前端面59aへと滑らかに滑り移ることができる。こ
のカム手段17は例えば図示するようにフランジ17b
を備え、このフランジ17bが軸受59内の段部に当接
することによってストローク幅が所定のものとなるよう
に規制されている。
【0033】このカム手段17の軸方向後方には、レバ
ー21の動きをカム手段17に伝達する仲介部材19が
設けられている。この仲介部材19は例えばスリーブ形
状とされて軸方向へ可動に設けられており、レバー21
によって前方へ押し出されている間はカム手段17を押
圧してストローク端に固定するが、カム手段17から離
隔する方向に付勢されているため、レバー21に押し出
されていないときには図1中で想像線で示すように後方
位置に後退している。この仲介部材19の後端は、レバ
ー21との接触面積を十分に確保できるよう図示するよ
うなフランジ形状とされている。
【0034】レバー21は仲介部材19を前方へ押し出
すために設けられる部材であり、フレーム58内の支点
22に揺動可能に設けられ、その先端21aで仲介部材
19の端面を押圧している。先端21aは、中心軸8に
接触しないようにするため図4に示すように二股に分か
れた形状となっている。また、レバー21はカム6と係
合し該カム6の回転に伴って揺動するよう、その一部が
カム6の外周と接し得るように形成されている。本実施
形態では、図1、図4に示すようなローラ23を介して
当該外周と接触することによりレバー21が揺動すると
きの接触による摩擦を軽減させている。
【0035】カム6の外周にはこのレバー21を揺動さ
せる段部24が形成されている。段部24は、カム6の
回転中一定の区間だけローラ23を押圧して外側に押し
出すものである。レバー21は、ローラ23が段部24
上にないときは付勢手段20の付勢力によって仲介部材
19を介して後方へと押圧されているが、カム6が回転
してローラ23が一旦段部24上に乗り上げると図1に
示す位置まで揺動し、先端21aで仲介部材19を前方
へ押し出すこととなる。
【0036】ここで、このカム6は上述したようにロー
ラギヤカム56と図2に示すようにボルト55で固定さ
れていることから、カム6およびローラギヤカム56が
一体的に一定速度で回転する間に工具交換用アーム2は
所定の動きをすることとなる。すなわち工具交換用アー
ム2は、ローラギヤカム56の溝72の形状によって定
められる所定の旋回運動を図6(C)に示したように行
うとともに、これに対応して、カム6のカム面52の形
状によって定められる所定の前後運動を図6(D)に示
すように行う。これにより工具交換用アーム2は、工具
ホルダ3をチャッキングした後に前方へ移動してアンク
ランプし、180度旋回した後に後方へ移動し、把持し
ている他方の工具ホルダ3をスピンドル4へクランプす
ることができる。
【0037】このように工具交換用アーム2を動作させ
る際、本実施形態では、規制カム手段14を以下のよう
に動作させることとしている。すなわち、図1の実線に
示すようにカム手段17によって工具交換用アーム2内
に押し込められているロックピン16はアーム2が前方
へ移動するのに伴って突出するものであるが、本実施形
態では、アーム2が前方へ移動し始めるよりも早くカム
手段17を動作させてこのロックピン16を突出させる
こととしている。つまり、アーム2が前方へ移動するの
に先だってカム手段17の固定を解除すれば、ロックピ
ン16はこのカム手段17を押圧しながらアーム2から
突出することになるため、アーム2が前方移動するより
も一足早く規制手段15をロックすることができる。い
いかえれば、アーム2が軸方向へ移動するより僅かでも
早い段階で揺動工具把持部材12をロックすることがで
きることとなる。以上のような動作をさせるため、カム
6の段部24は、特に図示していないがレバー21をは
じめとする規制カム手段14をタイミングよく動作させ
得る形状に形成されている。
【0038】そしてこのように規制カム手段14を動作
させた場合、以下の利点がある。すなわち、工具ホルダ
3をスピンドル4やツールストッカ5からアンクランプ
する際、工具交換用アーム2を前方へ移動させ始めたと
きには既に揺動工具把持部材12がロックされているこ
とになるから、アンクランプする際に工具ホルダ3が誤
って落下するおそれがない。このことは、自動工具交換
装置1に高速運動させる場合に特に有効である。また、
この効果は工具ホルダ3をアンクランプするときに限ら
ず、クランプするときにも有効でなる。
【0039】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば本実施形態において図6を用いて説明した
工具交換用アーム2の前後動および旋回のタイミングは
一例に過ぎず、機器に応じて適宜設定可能であることは
いうまでもない。
【0040】また、本実施形態の自動工具交換装置1は
カム手段17とレバー21との間に仲介部材19を備え
たものであったが、このような仲介部材19を設ける代
わりにカム手段17と仲介部材19とが一体化したよう
な部材を採用しても構わない。ただし、上述した実施形
態ではカム手段17と仲介部材19とを別部材とし、さ
らに仲介部材19を後方へ付勢することとしているた
め、カム手段17を後方へ移動させるときのロックピン
16にかかる負担が一体化形状とされた場合に比べて少
ないし、このことからロックピン16を付勢する付勢手
段25の付勢力をあまり強くしないで済む。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載の自動工具交換装置によれば、アンクランプ・ク
ランプ時以外においては当該アンクランプ・クランプ動
作を行い得ないようにしていることから、工具ホルダを
チャッキングし、アンクランプして交換した後クランプ
するまでの間に、工具交換用アームで把持されている工
具ホルダが誤って落下してしまう危険性がない。このた
め、工具ホルダを確実に保持して交換できるようにした
ままさらに高速で工具交換動作を行うことができるよう
になる。
【0042】また、請求項2記載の自動工具交換装置で
は、規制カム手段をロックピンと規制手段とカム手段と
を有するものとしており、カム手段の位置によってロッ
クピンを位置規制できる。このため、カム手段の位置に
よって規制手段の動きを規制したり許容したりして工具
ホルダが工具交換用アームから落下しないようにするこ
とができる。
【0043】さらに請求項3記載の自動工具交換装置に
よれば、カム手段をロックピンと同方向へ移動可能と
し、しかもその先端がロックピンの基端に当接するよう
に設けているため、このカム手段の位置によってロック
ピンを位置規制することが可能である。また、カム手段
は先端が軸受の端面と面一になる位置まで押し出されて
移動するため、ロックピンの基端がカム手段に当接した
状態のまま工具交換用アームが旋回したとしても、当該
ロックピンの基端はカム手段の先端の平坦面から軸受の
前端面へと滑らかに滑り移ることができる。
【0044】請求項4記載の自動工具交換装置では、カ
ム手段の押し出しをアンクランプよりも早く解除してい
るため、アンクランプするときに工具ホルダを確実に保
持することができる。このため、工具交換動作中に工具
ホルダが誤って落下してしまう危険性がない。
【0045】そして請求項5記載の動工具交換装置によ
れば、仲介部材を介してカム手段を押し出しているた
め、カム手段を移動させるときのロックピンにかかる負
担が少なくて済むし、ロックピンを付勢する付勢手段の
付勢力をあまり強くする必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動工具交換装置の一実施形態を示す
縦断面図である。
【図2】図1の自動工具交換装置のA−A線による断面
図である。
【図3】図1の自動工具交換装置のB−B線による断面
図である。
【図4】図1の自動工具交換装置のC−D−E−F線に
よる断面図である。
【図5】ローラギヤカムの溝形状の違いとカムフォロア
の回転との関係を(A)〜(C)の3つの例で示す図で
ある。
【図6】ローラギヤカムの溝形状と工具交換用アームの
旋回運動および前後動の関係を示す一例であり、(A)
はローラギヤカムとカムフォロアの噛み合い、(B)は
ローラギヤカムの溝の展開図、(C)は溝形状に対応す
る工具交換用アームの旋回運動、(D)は溝形状に対応
する工具交換用アームの前後動を示す。
【図7】把持機構を示す工具交換用アームの部分図であ
る。
【図8】図1の規制カム手段の構成を詳細に示す部分拡
大図である。
【図9】自動工具交換装置その他の加工装置の全体を示
す全体斜視図である。
【図10】自動工具交換装置における従来の把持機構を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 自動工具交換装置 2 工具交換用アーム 3 工具ホルダ 4 スピンドル 5 ツールストッカ 6 カム 14 規制カム手段 15 規制手段 16 ロックピン 16a ロックピンの基端 17 カム手段 17a カム手段の先端 19 仲介部材 21 レバー 59 軸受 59a 軸受の端面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具交換用アームでチャッキングされた
    工具ホルダをスピンドルよりアンクランプし、前記スピ
    ンドルの内部に設けられたシリンダにより前記工具ホル
    ダを押し出し、又は前記工具ホルダを前記スピンドルに
    クランプして前記工具交換用アームにより前記工具ホル
    ダを交換するようにした自動工具交換装置において、前
    記工具交換用アームを移動させるためのカムと一体に、
    前記工具交換用アームによる前記工具ホルダのアンクラ
    ンプ・クランプ時に該アンクランプ・クランプ動作を許
    容し前記アンクランプ・クランプ時以外には前記アンク
    ランプ・クランプ動作を規制する規制カム手段を設けた
    ことを特徴とする自動工具交換装置。
  2. 【請求項2】 前記規制カム手段は、前記工具交換用ア
    ーム内に設けられたロックピンと、該ロックピンの位置
    によりその位置を規制されて前記アンクランプ・クラン
    プ動作を規制する規制手段と、前記ロックピンの位置を
    規制するカム手段とを有するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の自動工具交換装置。
  3. 【請求項3】 前記カム手段は、前記工具交換用アーム
    の軸受内に前記ロックピンと同方向へ移動可能かつその
    先端が前記ロックピンの基端に当接するように設けられ
    るとともに、前記カムと係合し該カムの回転に伴って揺
    動するレバーに押し出されることによって前記先端が前
    記軸受の端面と面一になる位置まで移動することを特徴
    とする請求項2記載の自動工具交換装置。
  4. 【請求項4】 前記カム手段は、前記工具交換用アーム
    が前記工具ホルダをチャッキングし又はチャッキングを
    解除するため前記軸受側に位置している間はその先端が
    前記軸受の端面と面一となる位置まで前記レバーによっ
    て押し出されているとともに、前記工具交換用アームが
    前記工具ホルダをチャッキングした状態でアンクランプ
    するよりも早く前記レバーによる押し出しが解除されて
    移動可能となることを特徴とする請求項3記載の自動工
    具交換装置。
  5. 【請求項5】 前記カム手段は、該カム手段と前記レバ
    ーとの間に設けられ該カム手段から離隔する方向に付勢
    されている仲介部材を介して前記レバーによって押し出
    されて移動することを特徴とする請求項3または4記載
    の自動工具交換装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100436468B1 (ko) * 2001-10-10 2004-06-22 가부시끼가이샤 산쿄 세이사쿠쇼 하우징 요동식 캠장치 및 이것을 이용한 워크 시프터
JP2008110429A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Makino Milling Mach Co Ltd 工具交換装置
CN102528508A (zh) * 2012-01-11 2012-07-04 湖北汽车工业学院 高速加工中心自动换刀装置
KR101215150B1 (ko) 2005-12-28 2012-12-24 두산인프라코어 주식회사 그리퍼 아암의 처짐 방지 구조

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