JPH07249868A - 多層基板の製造方法 - Google Patents

多層基板の製造方法

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JPH07249868A
JPH07249868A JP3823594A JP3823594A JPH07249868A JP H07249868 A JPH07249868 A JP H07249868A JP 3823594 A JP3823594 A JP 3823594A JP 3823594 A JP3823594 A JP 3823594A JP H07249868 A JPH07249868 A JP H07249868A
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Toshiaki Takenaka
敏昭 竹中
Kunio Kishimoto
邦雄 岸本
Sadao Mitamura
貞雄 三田村
Shinji Nakamura
眞治 中村
Toshihiro Nishii
利浩 西井
Takahiko Iwaki
隆彦 岩城
Hideyuki Ishimaru
秀行 石丸
Seiichi Nakatani
誠一 中谷
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層精度の高い、生産性に優れた多層基板の
製造方法を提供する。 【構成】 プリプレグシート1a、1bや両面回路基板
10の外形寸法より小さい位置決めプレート7に設けた
位置決めピン6にプリプレグシート1b、両面回路基板
10、プリプレグシート1aの順で位置決め孔3を通し
て重ね、両面回路基板10を挟持したプリプレグシート
1a、1bの接着部位を部分的に上下に設けたヒーター
チップ6でプリプレグシート1a、1bの樹脂成分を硬
化させて両面回路基板10と接着し、両面に金属箔を重
ねた後、全面を熱プレスで加熱加圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数層の回路パターン
を接続してなる多層基板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高密度化に伴
い、産業用にとどまらず民生用の分野においても多層基
板が強く要望されるようになってきた。
【0003】特に多層基板の高密度化は回路パターンの
微細化が進み、より複数層の回路パターンの間の積層精
度がその性能を左右するため、積層精度と同時に生産性
の高い積層方法が望まれている。
【0004】以下従来の多層基板、ここでは4層基板の
製造方法について説明する。まず、多層基板のベースと
なる両面回路基板の製造方法を説明する。図8(a)〜
(f)は従来の両面回路基板の製造方法の工程断面図で
ある。
【0005】1は250mm角、厚さ約150μmのプ
リプレグシートであり、例えば不織布の芳香族ポリアミ
ド繊維に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材から
なる基材(以下アラミド−エポキシシートと称する)が
用いられる。
【0006】32は、片面にSi系の離型剤を塗布した
厚さ約10μmのプラスチックシートであり、例えばポ
リエチレンテレフタレート(以下PETシートと称す
る)が用いられる。33は貫通孔であり、アラミド−エ
ポキシシート1の両面に貼りり付ける厚さ35μmのC
uなどの金属箔4と電気的に接続する導電ペースト2が
充填されている。
【0007】まず、両面にPETシート32が接着され
たアラミド−エポキシシート1(図8(a))の所定の
箇所に、図8(b)に示すようにレーザ加工法などを利
用して貫通孔33が形成される。
【0008】次に図8(c)に示すように、貫通孔33
に導電性ペースト2が充填される。導電性ペースト2を
充填する方法としては、貫通孔33を有するアラミド−
エポキシシート1を印刷機(図示せず)のテーブル上に
設置し、直接導電性ペースト2がPETシート32の上
から印刷される。
【0009】このとき、上面のPETシート32は印刷
マスクの役割と、アラミド−エポキシシート1の表面の
汚染防止の役割を果たしている。
【0010】次に図8(d)に示すように、アラミド−
エポキシシート1の両面からPETシート32を剥離す
る。
【0011】そして、図8(e)に示すように、アラミ
ド−エポキシシート1の両面にCuなどの金属箔4を重
ねる。この状態で熱プレスで加熱加圧することにより、
図8(f)に示すように、アラミド−エポキシシート1
の厚みが圧縮される(t2=約100μm)とともにア
ラミド−エポキシシート1と金属箔4とが接着され、両
面の金属箔4は所定位置に設けた貫通孔33に充填され
た導電ペースト2により電気的に接続されている。
【0012】そして、両面の金属箔4を選択的にエッチ
ングして回路パターンが形成され(図示せず)て両面回
路基板が得られる。
【0013】図9(a)〜(d)は、従来の多層基板の
製造方法を示す工程断面図あり、4層基板を例として示
している。
【0014】まず図9(a)に示すように、図8(a)
〜(f)によって製造された回路パターン11a、12
bを有する両面回路基板10と、貫通孔に導電ペースト
2を充填したアラミド−エポキシシート1a、1b(こ
のシート1a、1bは、図8の(a)〜(d)の工程に
より製造される)が準備される。
【0015】そして、積層金型47に設けた位置決めピ
ン46に金属箔4、アラミド−エポキシシート1b、両
面回路基板10、プリプレグシート1a、金属箔4の順
で位置決め孔3を通して重ねる。
【0016】次に、図9(b)に示すように、上金型4
8を載せた状態で熱プレスで加熱加圧することにより、
図9(c)に示すように、アラミド−エポキシシート1
a、1bの厚みが圧縮(t2=約100μm)され、両
面回路基板10と金属箔4とが接着されるともに、回路
パターン11a、11bは導電性ペースト2により金属
箔4とインナビアホール接続される。
【0017】そして図9(d)に示すように、両面の金
属箔4を選択的にエチングして回路パターン12a、1
2bを形成することで4層基板が得られる。
【0018】一般的に熱プレスによる加熱加圧の工程は
バッチ式であり、回路基板に用いられるプリプレグシー
トの硬化時間は1〜3Hrと長時間となる。したがっ
て、生産性を高めるためには、1回のプレスでの回路基
板の処理数を多くするとともにプレス前後の作業性の効
率化を図ることが重要となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の多層基板の製造方法においては、位置決めピンを設
けた金型を必要とするため、第1に、金型の位置決めピ
ンにクリアランスの小さい回路基板やプリプレグシート
の位置決め孔を通過させて位置決めし積層するため、加
熱加圧時に溶けたプリプレグシートの樹脂成分が位置決
めピンと接着して回路基板の取り外しが困難となり作業
効率が低下することや、取り外し時に位置決めピンを変
形させ積層精度を低下させるという問題があった。
【0020】第2に、金型は位置決めピンの精度確保の
ため、例えば300mm角の金型で板厚10mm程度の
ものが使用されているが、上下の金型の厚み分の回路基
板の処理数が減ることや、金型の重量も15Kg程度と
なり、作業性が低下するとともに基板サイズの大型化が
難しいという問題があった。
【0021】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、積層精度が高く、生産性に優れた多層基板を実現す
るための多層基板の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の多層基板の製造方法は、回路基板とプリプ
レグシートを位置決めして重ね合わせ、プリプレグシー
トの任意の部位を部分的に加熱硬化させて回路基板と接
着固定した後、前記回路基板の両面に金属箔を貼り合わ
せ、熱プレスで加熱加圧して多層基板を得ようとするも
のである。
【0023】また同様に回路基板とプリプレグシートを
位置決めして重ね合わせ、さらに金属箔で挟持しプリプ
レグシートの任意の部位を部分的に加熱硬化させて回路
基板と金属箔を同時に接着固定した後、熱プレスで加熱
加圧して多層基板を得ようとするものである。
【0024】さらに複数の回路基板およびプリプレグシ
ートを用い同様に位置決めして重ね合わせ、プリプレグ
シートの任意の部位を部分的に加熱硬化させて回路基板
と接着固定した後、前記回路基板の両面に金属箔を貼り
合わせ、熱プレスで加熱加圧し一括して多層基板を得よ
うとするものである。
【0025】
【作用】上記のように構成された本発明によれば、位置
決めしたプリプレグシートの任意の部位を加熱加圧して
回路基板に接着して固定するため、プレス時に金型が不
要となり、金型使用特有の回路基板の取り外し性の悪さ
や位置決めピンの変形などの問題がなくなる。また、金
型の厚みに相当する回路基板の処理数が増え生産性が向
上するとともに、軽量化が図れるため基板サイズの大型
化への対応も容易となる。またプリプレグシートの部分
的な硬化により熱プレス時の金属箔、回路基板、プリプ
レグシートのずれが防止でき、高精度な多層基板が実現
できる。
【0026】
【実施例】以下本発明の一実施例における多層基板の製
造方法について説明する。
【0027】(実施例1)多層基板のベースとなる両面
回路基板の製造方法については従来例と同一であり、こ
こでは説明を省略する。
【0028】図1(a)〜(f)は、本発明の第1の実
施例の多層基板の製造方法を示す工程断面図あり、4層
基板を例として示している。
【0029】図1において1a、1bは250mm角、
厚さ約150μmの不織布の芳香族ポリアミド繊維に熱
硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材からなるアラミ
ド−エポキシシート(プリプレグシート)であり、レー
ザーなどによって加工した貫通孔に導電ペースト2を充
填している。
【0030】10は250mm角、厚さ約170μmの
両面回路基板であり、両面に形成した回路パターン11
a、11bは所定位置に設けた貫通孔に充填された導電
ペースト2よって電気的に接続している。また、両面回
路基板10の回路パターン11a、11bは、アラミド
−エポキシシート1a、1bとの接着部位40を図2
(a)、(b)に示すように金属箔4が除去されてい
る。
【0031】このとき使用した導電性ペーストは、導電
性のフィラーとして平均粒径2ミクロンのAg粉末を用
い、樹脂としては熱硬化型エポキシ樹脂(無溶剤型)、
硬化剤として酸無水物系の硬化剤をそれぞれ85重量
%、12.5重量%、2.5重量%となるように3本ロ
ールにて十分に混練したものである。
【0032】アラミド−エポキシシート1a、1bと両
面回路基板10には、所定の位置にφ3mmの位置決め
孔3が180mmピッチで2個設けている。
【0033】5は先端がφ5mmのヒーターチップであ
り、7はφ2.97mmの位置決めピン6を180mm
ピッチで配置した200mm角の位置決めプレートであ
る。
【0034】また、位置決めプレート7には、アラミド
−エポキシシート1a、1bの貫通孔に充填された導電
ペースト2が付着しないように凹みを設けている。8は
アラミド−エポキシシート1a、1bを両面回路基板1
0に加熱硬化して接着した時の接着部位の凹みである。
【0035】まず図1(a)に示すように、図9(a)
〜(f)によって製造した回路パターン11a、11b
を有する両面回路基板10と図5(a)〜(d)で製造
したアラミド−エポキシシート1a、1bを準備する。
【0036】そして、位置決めプレート7に設けた位置
決めピン6に、アラミド−エポキシシート1b、両面回
路基板10、アラミド−エポキシシート1aの順で位置
決め孔3を通して重ねる。この時、アラミド−エポキシ
シート1a、1bと両面回路基板10の四辺は位置決め
プレート7から25mmづつはみ出した状態となってい
る。
【0037】次に、図1(b)に示すように、位置決め
プレート7からはみ出した両面回路基板10を挟持した
アラミド−エポキシシート1a、1bの所定の位置にお
いて、上下に設けた先端がφ5mmの300〜350℃
に加熱したヒーターチップ6で約500gの圧力を10
秒間加えて、アラミド−エポキシシート1a、1bの樹
脂成分を硬化させて両面回路基板10と接着する。
【0038】この接着における接着箇所は、積層時の位
置決め精度を保持するため最低2箇所必要であるが、実
施例では4角とそれぞれの中間点4箇所、計8箇所とし
た。
【0039】ヒーターチップ6をアラミド−エポキシシ
ート1a、1bから離した状態において、接着部位には
約50μmの凹み8が形成される。
【0040】ヒーターチップ5の先端形状はここでは円
形状のものを用いたが、長方形や、楕円などであっても
よく、特に限定するものではない。
【0041】ここでは、両面回路基板10の接着部位の
金属箔4を除去した回路パターン11a、11bとして
いるが、両面回路基板10の接着部位に金属箔4が残っ
ている場合は、残存量によって熱容量が変わるため加熱
条件が変動する。
【0042】例えば全面に残っている場合は上記加熱条
件でも20秒以上の時間が必要となる。つまり、接着部
位の金属箔4の残存量によって加熱条件を設定すること
になるが、接着部位の金属箔4を全て除去しておくこと
によって一定の接着条件で安定して接着ができる。
【0043】また、このときヒータチップに加える圧力
と接着力との関係を調べると、4g/cm2以下の圧力
では固定後搬送時に剥がれてしまい製造上問題であっ
た。5g/cm2以上の圧力であれば問題なく搬送で
き、10g/cm2以上あればさらに望ましい。
【0044】また温度は使用するプリプレグシートの樹
脂成分によって異なるが、一般に回路基板に使用される
樹脂(エポキシ樹脂)はその溶融温度が100℃前後で
あり、本願発明の主旨から、硬化が進む温度である15
0℃以上であれば問題ないことが判っている。しかし望
ましくはその処理時間の観点から250℃から350℃
の範囲が最適である。
【0045】次に、図1(c)に示すように、両面にア
ラミド−エポキシシート1a、1bを接着して固定した
両面回路基板10を、位置決めプレート7の位置決めピ
ン6から抜き取り、両面に金属箔4を重ねた後、全面を
熱プレスにて圧力が50Kg/cm2、温度が200℃
で1時間を加熱加圧することにより、図1(e)に示す
ように、アラミド−エポキシシート1a、1bの厚みが
圧縮(t2=約100μm)するとともにアラミド−エ
ポキシシート1a、1bで両面回路基板10と金属箔4
とを接着し、回路パターン11a、11bは導電性ペー
スト34により金属箔4とインナビアホール接続する。
【0046】そして図1(f)に示すように、両面の金
属箔4を選択的にエッチングして回路パターンを形成し
て4層基板が得られる。
【0047】4層以上の多層基板を得ようとすれば、上
記製造法で製造した多層基板を両面回路基板の代わりに
用い同じ工程を繰り返せばよい。
【0048】つまり、図1(a)に示すように多層基板
の両面にアラミド−エポキシシートを位置決めして重
ね、図1(b)に示すようにアラミド−エポキシシート
の所定の位置を部分的に加熱硬化して接着した後、前記
アラミド−エポキシシートを任意の位置で部分的に接着
した多層基板を図1(c)のように位置決めプレートの
位置決めピンから抜き取り、図1(d)のように金属箔
を最外面に貼り合わせて、図1(e)に示すように熱プ
レスで加熱加圧してアラミド−エポキシシートで金属箔
と多層基板を接着するとともに多層基板の回路パターン
と金属箔を導電性ペーストにてインナービアホール接続
した後、図1(f)に示すように金属箔を加工して回路
パターンを形成する工程を繰り返すことで多層基板が得
られる。
【0049】製造過程において金型が不要となったこと
で、金型使用時の特有の問題である溶融した接着剤位置
決め孔への流れ込みによる位置決めピンとの接着固定が
なくなり、何の支障もなく取り出し作業ができるように
なった。
【0050】そして、本実施例での位置決めピンは位置
決めのみを目的としたものであり、室温で位置決めピン
への抜き差しを行うため、プリプレグシートの接着剤成
分の溶融固着が原因となる取り外しによる変形がなくな
り、安定した積層精度を保つことができた。
【0051】また、金型厚相当の基板数を増やして(4
層基板で約4枚)プレスすることができたとともに、軽
量化が図れ、基板サイズの大型化にも容易に対応するこ
とが可能となった。完成した実施例1の4層基板の積層
精度は両面回路基板とプリプレグシートの位置決めに位
置決めピンを用いたことで、従来例の金型を用いた場合
と同等の積層精度(100μm以下)が得られた。
【0052】(実施例2)図3(a)〜(f)は、本発
明の第2の実施例の多層基板の製造方法を示す工程断面
図あり、4層基板を例として示している。
【0053】図3において1a、1bは250mm角、
厚さ約150μmのガラスクロスに熱硬化性エポキシ樹
脂を含浸させた複合材からなるガラス−エポキシシート
(プリプレグシート)である。ここでは未加工のガラス
−エポキシシートを用いたが、レーザーなどによって加
工した貫通孔に導電ペーストを充填したガラス−エポキ
シシート1a、1bを用いてもよい。
【0054】10は250mm角、厚さ約170μmの
両面回路基板であり、両面に形成した回路パターン11
a、11bは所定位置に設けた貫通孔に充填された導電
ペースト2よって電気的に接続している。
【0055】ここでは層間を導体ペースト2で接続した
両面回路基板10を用いたが、層間にドリルで孔加工を
して電気メッキにて析出した金属で接続した(図示せ
ず)両面回路基板10を用いてもよい。
【0056】このとき使用した導電性ペースト2は、導
電性のフィラーとして平均粒径2ミクロンのCu粉末を
用い、樹脂としては熱硬化型エポキシ樹脂(無溶剤
型)、硬化剤として酸無水物系の硬化剤をそれぞれ85
重量%、12.5重量%、2.5重量%となるように3
本ロールにて十分に混練したものである。
【0057】4は300mm角、厚さ35μmのCuな
どの金属箔であり、5は先端がφ5mmのヒーターチッ
プである。
【0058】まず図3(a)に示すように、作業ステー
ジ51上に金属箔4、ガラス−エポキシシート1b、両
面回路基板10、ガラス−エポキシシート1a、金属箔
4の順で外形で位置決めして重ねる。この時、ガラス−
エポキシシート1a、1bと両面回路基板10の四辺は
作業ステージ51から25mmづつはみ出した状態とな
っている。
【0059】次に、図3(b)に示すように、作業ステ
ージ51からはみ出した両面回路基板10を挟持したガ
ラス−エポキシシート1a、1bの所定の位置を、最外
面に配置した金属箔4を介して、上下に設けた先端がφ
5mmの300〜350℃に加熱したヒーターチップ6
で約500gの圧力を20秒間加えてガラス−エポキシ
シート1a、1bの樹脂成分を硬化させて両面回路基板
10と接着する。
【0060】この場合、接着箇所は積層時の位置決め精
度を保持するため最低2箇所必要であるが、実施例では
4角とそれぞれの中間点4箇所、計8箇所とした。
【0061】ヒーターチップ6をガラス−エポキシシー
ト1a、1bから離した状態において、接着部位の金属
箔4に若干の変形(図示せず)が生じた。金属箔4を同
時に接着することで、プレス時のセッティング時間の短
縮や、ガラス−エポキシシート1a、1bへのゴミ付着
を防止できる。
【0062】特に、ガラス−エポキシシート1a、1b
は静電気が帯電しておりゴミが付着しやすく除去しにく
い。金属箔4を接着することでガラス−エポキシシート
1a、1b内部へのゴミの侵入を防ぐとともに仮に金属
箔4にゴミが付着しても除去しやすい。
【0063】次に、両面にガラス−エポキシシート1
a、1bを接着して固定した両面回路基板10を作業ス
テージ51から取り出し、熱プレスにて圧力が50Kg
/cm 2、温度が200℃で1時間全面加熱加圧するこ
とにより、図3(c)に示すように、ガラス−エポキシ
シート1a、1bの厚みが圧縮(t2=約140μm)
するとともにガラス−エポキシシート1a、1bで両面
回路基板10と金属箔4とを接着する。
【0064】次いで図3(d)に示すように、両面回路
基板10の指定位置に、約φ0.4mmのドリルを用い
てスルホール60の孔加工をした後、図3(e)に示す
ように、基板表面の活性化処理を行ない、電気メッキに
て例えばCu等の金属を基板全面に析出64させる。
【0065】この時、前記析出金属64の厚みは20μ
m以上であれば、スルホール接続の信頼性が得られる。
【0066】次いで図3(f)に示すように、多層化し
た基板の最外面にある析出金属と金属箔4を同時に選択
的にエッチングして回路パターン12a、12bの形成
と多層化した基板の最外層間、最外層と内層間などを電
気的に接続するメッキスルホール61を形成して、4層
基板が得られる。
【0067】4層以上の多層基板を得ようとすれば上記
製造法で製造した多層基板を両面回路基板の代わりに用
い同じ工程を繰り返せばよい。
【0068】つまり、図3(a)に示すように作業ステ
ージ上で多層基板の両面にガラス−エポキシシートと金
属箔を位置決めして重ね、図3(b)に示すようにガラ
ス−エポキシシートの所定の位置を部分的に加熱硬化し
て接着した後、図3(c)に示すように熱プレスで基板
全面を加熱加圧してガラス−エポキシシートで金属箔と
多層基板を接着し、図3(d)に示すように多層基板の
指定位置にドリルでスルホール孔加工を行い、図3
(e)に示すように多層基板全面にCuなどの金属を析
出させた後、図3(f)に示すように最外面の析出金属
と金属箔を同時に加工して回路パターンとメッキスルホ
ールとを形成する工程を繰り返すことで多層基板が得ら
れる。実施例2でも実施例1と同様の効果が得られてい
る。
【0069】(実施例3)図4(a)〜(c)は、本発
明の第3の実施例の多層基板の製造方法を示す工程断面
図あり、4層基板を例として示している。
【0070】図4において1a、1bは250mm角、
厚さ約150μmの不織布の芳香族ポリアミド繊維に熱
硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材からなるアラミ
ド−エポキシシート(プリプレグシート)であり、レー
ザーなどによって加工された貫通孔に導電ペースト2を
充填している。
【0071】このとき使用した導電性ペーストは、導電
性のフィラーとして平均粒径2ミクロンのCu粉末を用
い、樹脂としては熱硬化型エポキシ樹脂(無溶剤型)、
硬化剤として酸無水物系の硬化剤をそれぞれ87.5重
量%、10重量%、2.5重量%となるように3本ロー
ルにて十分に混練したものである。
【0072】20a、20b、20cは、250mm
角、厚さ約170μmの両面回路基板であり、両面に形
成した回路パターン21aと21b、22aと22b、
23aと23bは所定位置に設けた貫通孔に充填された
導電ペースト2よって電気的に接続している。
【0073】アラミド−エポキシシート1a、1bと両
面回路基板20a、20b、20cには、φ3mmの位
置決め孔3が180μmピッチで2個設けている。5は
先端がφ5mmのヒーターチップである。
【0074】まず図4(a)に示すように、作業ステー
ジ51に両面回路基板20c、アラミド−エポキシシー
ト1b、両面回路基板20b、アラミド−エポキシシー
ト1a、両面回路基板20aの順で吸着加圧プレート7
0で吸着して回路パターン21aと21b、22aと2
2b、23aと23bを用いて画像認識などによって位
置決めして重ねる。
【0075】この時、アラミド−エポキシシート1a、
1bと両面回路基板20a、20b、20c四辺4は作
業ステージ51から25mmづつはみ出した状態となっ
ている。
【0076】次に、図4(b)に示すように、両面回路
基板20aの上から吸着加圧プレート70で両面回路基
板20a、20b、20cやアラミド−エポキシシート
1a、1bを約20g/cm2で加圧した状態で、作業
ステージ51からはみ出しアラミド−エポキシシート1
を挟持した両面回路基板20a、20cの接着部位を、
300〜350℃に加熱したヒーターチップ6で約50
0gの圧力を20秒間加えてアラミド−エポキシシート
1a、1bの樹脂成分を硬化させて両面回路基板20
a、20b、20cと接着する。接着箇所は実施例1と
同様4角とそれぞれの中間点4箇所、計8箇所でおこな
った。
【0077】吸着加圧プレート70で加圧することで、
アラミド−エポキシシート1a、1bと両面回路基板2
0a、20b、20cとの密着をよくし位置決めを安定
させるとともに接着時エポキシ樹脂の溶融によって発生
する位置ズレを防止することができる。
【0078】ヒーターチップ5を両面回路基板20a、
20cから離すと両面回路基板20a、20cの接着部
位はわずかに変形が見られる。
【0079】次に、アラミド−エポキシシー1a、1b
で接着して固定した両面回路基板20a、20b、20
cを作業ステージ51から取り出し全面を熱プレスにて
圧力が50Kg/cm2、温度が200℃で1時間加熱
加圧することにより、図4(c)に示すように、アラミ
ド−エポキシシート1a、1bの厚みが圧縮する(t2
=約100μm)とともにアラミド−エポキシシート1
a、1bが両面回路基板20a、、20b、20cと金
属箔4を接着し、両面回路基板20aの回路パターン2
1bと両面回路基板20bの回路パターン22a、両面
回路基板20bの回路パターン22bと両面回路基板2
0cの回路パターン23aは導電性ペースト2によりイ
ンナビアホール接続した6層基板が得られる。
【0080】ここでは6層基板を例に説明したが、6層
以上の基板の場合は層数に応じた両面回路基板とプリプ
レグシートを用意し、回路基板が最外層になるようにプ
リプレグシートとを位置決めして重ね(図4(a))、
回路基板とプリプレグシートを任意の部位で部分的に接
着(図4(b))した後、全面を熱プレスで加熱加圧し
てプリプレグシートで金属箔と両面回路基板を接着する
とともに多層基板の回路パターンと金属箔を導電性ペー
ストにてインナービアホール接続し、図4(d)に示す
ように金属箔を加工して回路パターンを形成することで
一括して多層基板が得られる。実施例3でも実施例1と
同様の効果が得られている。
【0081】(実施例4)図5(a)〜(f)は、本発
明の第4の実施例の多層基板の製造方法を示す工程断面
図あり、6層基板を例として示している。
【0082】図5において1a、1b、1cは250m
m角、厚さ約150μmの不織布の芳香族ポリアミド繊
維に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材からなる
アラミド−エポキシシート(プリプレグシート)であ
り、レーザーなどによって加工された貫通孔にCu粉末
と熱硬化型エポキシ樹脂からなる導電ペースト2を充填
している。
【0083】20a、20bは250mm角、厚さ約1
70μmの第1、第2の両面回路基板であり、両面に形
成した回路パターン21aと21b、22aと22bは
所定位置に設けた貫通孔に充填された導電ペースト2よ
って電気的に接続している。
【0084】さらに、アラミド−エポキシシート1a、
1b、1cと両面回路基板20a、20bにはφ3mm
の位置決め孔3が180μmピッチで2個と、両面回路
基板20a、20bにプリプレグシート1a、1b、1
cの指定した層の接着部位に先端が5φmmのヒーター
チップ5が通過できる開口部65a、65bをレーザー
やドリル、パンチなどを利用して設けている。
【0085】開口部65a、65bはプリプレグシート
1a、1b、1cと両面回路基板20a、20bとを一
定の加熱条件で接着できる層数毎に順次接着するための
ものであり、開口部65a、65bは図6に示すように
切り欠いて設けてもよい。
【0086】57はφ2.97mmの位置決めピン6を
180mmピッチで配置した200mm角の位置決めプ
レートである。
【0087】まず図5(a)に示すように、位置決めプ
レート7に設けた位置決めピン6にアラミド−エポキシ
シート1c、両面回路基板20b、アラミド−エポキシ
シート1b、両面回路基板20a、アラミド−エポキシ
シート1aの順で位置決め孔3を通して重ねる。この
時、アラミド−エポキシシート1a、1b、1cと両面
回路基板20a、20bの四辺4は位置決めプレート7
から25mmづつはみ出した状態となっている。
【0088】次に、図5(b)に示すように、位置決め
プレート7からはみ出したアラミド−エポキシシート1
cと両面回路基板20bに設けた開口部65bに、30
0〜350℃に加熱したヒーターチップ6を通過させ
て、両面回路基板20aを挟持するアラミド−エポキシ
シート1a、1bを約500gの圧力を10秒間加えて
アラミド−エポキシシート1a、1bの樹脂成分を硬化
させて、両面回路基板20aと接着する。
【0089】次に、図5(c)に示すように、位置決め
プレート7からはみ出したアラミド−エポキシシート1
aと両面回路基板20aに設けた開口部65aに、30
0〜350℃に加熱したヒーターチップ6を通過させ
て、両面回路基板20bを挟持するアラミド−エポキシ
シート1b、1cを約500gの圧力を10秒間加えて
アラミド−エポキシシート1b、1cの樹脂成分を硬化
させて両面回路基板20bと接着する。
【0090】ここでは、アラミド−エポキシシート1
a、1b、1cと両面回路基板20a、20bを層毎に
順次接着を行ったが、実施例1、2、3に示すように一
括接着を行ってもよい。
【0091】図5(b)、(c)での接着箇所は実施例
1と同様4角とそれぞれの中間点4箇所、計8箇所でお
こなった。
【0092】次に、中間のアラミド−エポキシシート1
a、1b、1cで接着して固定した両面回路基板20
a、20bを、位置決めプレート7の位置決めピン6か
ら抜き取った後、図5(d)に示すように、最外面に金
属箔4を貼り合わせて基板全面を熱プレスにて圧力が5
0Kg/cm2、温度が200℃で1時間加熱加圧する
ことにより、図5(e)に示すように、アラミド−エポ
キシシート1a、1b、1cの厚みが圧縮する(t2=
約100μm)とともに、アラミド−エポキシシート1
a、1b、1cが両面回路基板20a、20bと金属箔
4を接着するとともに両面回路基板20bの回路パター
ン21bと両面回路基板20bの回路パターン22a間
および回路基板20aの回路パターン21aと回路基板
20bの回路パターン22bと金属箔4間は導電性ペー
スト2によりインナビアホール接続する。
【0093】次に、図5(f)に示すように、両面の金
属箔4を選択的にエッチングして回路パターン23a、
23bを形成することで一括して6層基板が得られる。
【0094】ここでは6層基板を例に説明したが、6層
以上の基板の場合は層数に応じた両面回路基板とプリプ
レグシートを用意し、プリプレグシートが最外層となる
ように位置決めして重ね(図5(a))、一定の加熱条
件で接着できる層数毎に両面回路基板とプリプレグシー
トを順次接着し(図5(b)、(c))、最外面に金属
箔を貼り合わせ(図5(d))せた後、図5(e)に示
すように基板全面を熱プレスで加熱加圧してアラミド−
エポキシシートで金属箔と多層基板を接着するとともに
多層基板の回路パターンと金属箔を導電性ペーストにて
インナービアホール接続し、図5(f)に示すように金
属箔を加工して回路パターンを形成することで一括して
多層基板が得られる。
【0095】本実施例でも実施例1と同様の効果が得ら
れている。 (実施例5)図7(a)〜(d)は、本発明の第5の実
施例の多層基板の製造方法を示す工程断面図あり、6層
基板を例として示している。
【0096】図7において1a、1b、1cは250m
m角、厚さ約150μmのガラス織布に熱硬化性エポキ
シ樹脂を含浸させた複合材からなるアラミド−エポキシ
シート(プリプレグシート)であり、レーザーなどによ
って加工された貫通孔にCu粉末と熱硬化型エポキシ樹
脂からなる導電ペースト2を充填している。
【0097】20a、20bは、250mm角、厚さ約
170μmの両面回路基板であり、両面に形成した回路
パターン21aと21b、22aと22bとは所定位置
に設けた貫通孔に充填された導電ペースト2よって電気
的に接続している。
【0098】4は300mm角、厚さ35μmのCuな
どの金属箔であり、5は先端がφ5mmのヒーターチッ
プである。
【0099】まず図7(a)に示すように、作業ステー
ジ51に金属箔4、アラミド−エポキシシート1c、両
面回路基板20b、アラミド−エポキシシート1b、両
面回路基板20b、アラミド−エポキシシート1a、金
属箔4の順で吸着加圧プレート70で吸着して金属箔4
は外形で、アラミド−エポキシシート1a、1b、1c
と両面回路基板20a、20bは回路基板20a、20
bに設けた位置決めパターン66を用いて画像認識など
によって位置決めして重ねる。
【0100】この時、アラミド−エポキシシート1a、
1b、1cと両面回路基板20a、20bの四辺4は位
置決めプレート7から25mmづつはみ出した状態とな
っている。
【0101】次に、図7(b)に示すように、金属箔4
の上から吸着加圧プレート70で両面回路基板20a、
20bやアラミド−エポキシシート1a、1b、1cが
約20g/cm2で加圧した状態で作業ステージ51か
らはみ出したアラミド−エポキシシート1a、1b、1
cと両面回路基板20a、20bの接着部位を最外面の
金属箔4の上から、300〜350℃に加熱したヒータ
ーチップ6で約500gの圧力を20秒間加えてアラミ
ド−エポキシシート1a、1b、1cの樹脂成分を硬化
させて両面回路基板20a、20b、金属箔4と接着す
る。
【0102】接着箇所は実施例1と同様4角とそれぞれ
の中間点4箇所、計8箇所でおこなった。
【0103】吸着加圧プレート70で加圧することで、
アラミド−エポキシシート1a、1b、1cと両面回路
基板20a、20bとの密着をよくし位置決めを安定さ
せるとともに接着時エポキシ樹脂の溶融によって発生す
る位置ズレを防止することができる。
【0104】このとき、加圧する吸着加圧プレート70
や作業ステージ51は、最外層のアラミド−エポキシシ
ート1a、1cに貫通口に導電ペースト2が充填されて
いる場合は、吸着加圧プレート70や作業ステージ51
に導電ペースト2が付着して抜ける場合があるので、導
電ペースト2充填部位を避ける構造、例えば導電ペース
ト2充填部位の一定範囲のプレート面に凹み設ければよ
い。
【0105】導電ペースト2が充填されていない場合や
導電ペースト2が充填されいても最外面に金属箔4があ
る場合は、平坦なプレートを用いてもよい。
【0106】また、両面回路基板20a、20bが最外
面となる場合は回路パターン21a、21b、22a、
22bに傷などが付かないように弾性体などの保護材を
付加すればよい。ここでは金属箔4が最外面となってい
るため吸着加圧プレート70と作業ステージ51は平坦
なものを用いた。
【0107】次に、熱プレスにて圧力が50Kg/cm
2、温度が200℃で1時間加熱加圧することにより、
図7(c)に示すように、アラミド−エポキシシート1
a、1b、1cの厚みが圧縮する(t2=約100μ
m)とともにアラミド−エポキシシート1a、1b、1
cが両面回路基板20a、20bと金属箔4を接着する
とともに、両面回路基板20bの回路パターン21bと
両面回路基板20bの回路パターン22a間、回路基板
20aの回路パターン21aと金属箔4間、回路基板2
0bの回路パターン22bと金属箔4間は導電性ペース
ト2によりインナビアホール接続する。
【0108】次に、図7(d)に示すように、両面の金
属箔4を選択的にエッチングして回路パターン23a、
23bを形成することで一括して6層基板が得られる。
【0109】ここでは6層基板を例に説明したが、6層
以上の基板の場合は層数に応じた両面回路基板とプリプ
レグシートを用意し、プリプレグシートが最外面の金属
箔と接するように位置決めして重ね、(図7(a))、
両面の金属箔の上から両面回路基板とプリプレグシート
とを接着し(図7(b))、図7(c)に示すように基
板全面を熱プレスで加熱加圧してプリプレグシートで金
属箔と両面回路基板群と接着するとともに、両面回路基
板の回路パターン間および両面回路基板と金属箔を導電
性ペーストにてインナービアホール接続した後、図7
(d)に示すように金属箔を加工して回路パターンを形
成することで一括して多層基板が得られる。実施例5で
も実施例1と同様の効果が得られている。
【0110】以上述べたように、本発明は熱プレス前に
プリプレグシートを加熱硬化して両面回路基板と接着す
るものであり、金型が不要となるため、金型使用時の特
有の問題である取り外し性の悪さや位置決めピンの変形
などをなくすことができる。また、金型厚み相当の基板
数を増やしてプレスすることができるとともに、重量の
軽量化が図れ、基板サイズの大型化にも容易に対応でき
るものである。
【0111】さらに、プリプレグシートの部分的な硬化
により熱プレス時の金属箔、回路基板、プリプレグシー
トのずれが防止でき、高精度な多層基板が実現できる。
【0112】なお、実施例では有機材料を主材とした不
織布に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシート(ア
ラミド−エポキシシート)と無機材料を主材とした織布
に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシート(ガラス
エポキシシート)を用いたが、有機材料を主材とした布
に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシートや無機材
料を主材とした不織布に熱硬化性樹脂を含浸させたプリ
プレグシートを用いてもまた、実施例では加熱手段に常
時加熱ヒーターを用いたが、パルスヒーターや超音波、
レーザーを用いても同様の効果が得られる。
【0113】
【発明の効果】以上述べたように、熱プレス前にプリプ
レグシートを加熱硬化して両面回路基板と接着すること
で、金型が不要となり、金型使用時の特有の問題である
取り外し性の悪さや位置決めピンの変形などがなくな
り、金型厚み相当の基板数をアップすることができると
ともに軽量化が図れ、基板サイズの大型化にも容易に対
応できる積層精度の高い生産性に優れた多層基板の製造
方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における多層基板の製造
方法を示す工程断面図
【図2】同実施例におけるプリプレグシート接着部位の
両面回路基板の回路パターンの説明図
【図3】本発明の第2の実施例における多層基板の製造
方法を示す工程断面図
【図4】本発明の第3の実施例における多層基板の製造
方法を示す工程断面図
【図5】本発明の第4の実施例における多層基板の製造
方法を示す工程断面図
【図6】同実施例におけるプリプレグシートと両面回路
基板の接着部位の開口部形状を示す平面図
【図7】本発明の第5の実施例における多層基板の製造
方法を示す工程断面図
【図8】従来の両面回路基板の製造方法の工程断面図
【図9】多層基板の製造方法を示す工程断面図
【符号の説明】
1a、1b アラミド−エポキシシート(プリプレグシ
ート) 2 導電ペースト 3 位置決め孔 4 金属箔 5 ヒーターチップ 6 位置決めピン 7 位置決めプレート 8 接着部位の凹み 10 両面回路基板 11a、11b、12a、12b 回路パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 眞治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西井 利浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岩城 隆彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石丸 秀行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中谷 誠一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る回路基板の両面に被圧縮性を有するプリプレグシート
    を位置決めして挟持する工程と、前記両面に挟持したプ
    リプレグシートの任意の部位を部分的に加熱加圧して硬
    化させて前記回路基板に接着固定する工程と、さらに前
    記部分的に接着固定した両面のプリプレグシートの最外
    面に金属箔を配し全面を加熱加圧してプリプレグシート
    の硬化により金属箔の接着と回路基板の接着を行う工程
    と、前記金属箔を加工して両面に回路パターンを形成す
    る工程からなることを特徴とする多層基板の製造方法。
  2. 【請求項2】少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る回路基板の両面に被圧縮性を有するプリプレグシート
    を位置決めして挟持する工程と、さらにその最外層両面
    に金属箔を挟持する工程と、前記金属箔の任意の部位を
    部分的に加熱加圧して前記プリプレグシートを部分的に
    硬化させて前記回路基板および金属箔を接着固定する工
    程と、さらに全面を加熱加圧してプリプレグシートの硬
    化により金属箔の接着と回路基板の接着を行う工程と、
    前記金属箔を加工して両面に回路パターンを形成する工
    程からなることを特徴とする多層基板の製造方法。
  3. 【請求項3】少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る複数の回路基板と被圧縮性を有する複数のプリプレグ
    シートとを前記回路基板が最外層に配置されるように交
    互に位置決めして重ねる工程と、前記位置決めされた回
    路基板群とプリプレグシート群の任意の部位を部分的に
    加熱加圧してプリプレグシートを硬化させて前記回路基
    板群とプリプレグシート群を接着固定する工程と、さら
    に全面を加熱加圧することで前記プリプレグシートを硬
    化させ前記回路基板群とを接着させる工程とからなるこ
    とを特徴とする多層基板の製造方法。
  4. 【請求項4】少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る複数の回路基板と被圧縮性を有する複数のプリプレグ
    シートとを前記プリプレグシートが最外層に配置される
    ように交互に位置決めして重ねる工程と、前記位置決め
    された回路基板群とプリプレグシート群の任意の部位を
    部分的に加熱加圧してプリプレグシートを硬化させて前
    記回路基板群とプリプレグシート群を接着固定する工程
    と、さらに全面を加熱加圧することで前記プリプレグシ
    ートを硬化させ前記回路基板群とを接着させる工程とか
    らなることを特徴とする多層基板の製造方法。
  5. 【請求項5】少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る複数の回路基板と被圧縮性を有する複数のプリプレグ
    シートとを前記プリプレグシートが最外層に配置される
    ように交互に位置決めして重ねる工程と、さらにその最
    外層両面に金属箔を挟持する工程と、前記金属箔の任意
    の部位を部分的に加熱加圧して前記位置決めされた回路
    基板群とプリプレグシート群および金属箔をプリプレグ
    シートの硬化により接着固定する工程と、さらに全面を
    加熱加圧してプリプレグシート群の硬化により金属箔の
    接着と回路基板群の接着を行う工程と、前記金属箔を加
    工して両面に回路パターンを形成する工程からなること
    を特徴とする多層基板の製造方法。
  6. 【請求項6】被圧縮性を有するプリプレグシートおよ
    び、もしくは少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る回路基板が有機材料を主材料とする織布あるいは不織
    布と熱硬化性樹脂との複合材であることを特徴とする請
    求項1〜5の何れかに記載の多層基板の製造方法。
  7. 【請求項7】被圧縮性を有するプリプレグシートおよ
    び、もしくは少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る回路基板が芳香族ポリアミドを主材料とする織布ある
    いは不織布と熱硬化型エポキシ樹脂との複合材であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の多層基板
    の製造方法。
  8. 【請求項8】被圧縮性を有するプリプレグシートおよ
    び、もしくは少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る回路基板が無機材料を主材料とする織布あるいは不織
    布と熱硬化性樹脂との複合材であることを特徴とする請
    求項1〜5の何れかに記載の多層基板の製造方法。
  9. 【請求項9】被圧縮性を有するプリプレグシートおよ
    び、もしくは少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る回路基板がガラス材料からなる織布あるいは不織布と
    熱硬化型エポキシ樹脂との複合材であることを特徴とす
    る請求項1〜5の何れかに記載の多層基板の製造方法。
  10. 【請求項10】被圧縮性を有するプリプレグシートに回
    路基板の回路パターンと接続する指定部位に貫通孔を設
    け導電ペーストが充填してなることを特徴とする請求項
    1〜5の何れかに記載の多層基板の製造方法。
  11. 【請求項11】導電性ペーストの導電物質がCu、Ag
    およびこれらの合金の粉末からなることを特徴とする請
    求項10に記載の多層基板の製造方法。
  12. 【請求項12】少なくとも2層以上の回路パターンを有
    する回路基板があらかじめ層間接続がなされた回路基板
    であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の
    多層基板の製造方法。
  13. 【請求項13】任意の部位を部分的に加熱加圧する加熱
    手段に常時加熱ヒーターあるいはパルスヒーターあるい
    は超音波あるいはレーザーを用いることを特徴とする請
    求項1〜5の何れかに記載の多層基板の製造方法。
  14. 【請求項14】任意の部位を部分的に加熱加圧するとき
    回路基板群とプリプレグシート群を複数枚重ねた後、接
    着する層以外の回路基板とプリプレグシートに加熱手段
    が通過可能な開口部を設け、順次接着層を移動して接着
    することを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の多
    層基板の製造方法。
  15. 【請求項15】任意の部位を部分的に加熱加圧するとき
    回路基板群とプリプレグシート群を複数枚重ねた後ある
    いは回路基板群とプリプレグシート群を複数枚重ね最外
    面に金属箔を重ねた後、全面あるいは指定部位を除いた
    面を加圧しながら接着することを特徴とする請求項1〜
    5の何れかに記載の多層基板の製造方法。
  16. 【請求項16】回路基板の接着部位の金属箔を除去した
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の多層基
    板の製造方法。
  17. 【請求項17】任意の部位を部分的に加熱加圧し接着固
    定する工程において、加熱温度が150℃以上、圧力が
    5g/cm2以上であることを特徴とする請求項1〜5
    の何れかに記載の多層基板の製造方法。
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