JP2991032B2 - 多層基板の製造方法 - Google Patents

多層基板の製造方法

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JP2991032B2
JP2991032B2 JP7712894A JP7712894A JP2991032B2 JP 2991032 B2 JP2991032 B2 JP 2991032B2 JP 7712894 A JP7712894 A JP 7712894A JP 7712894 A JP7712894 A JP 7712894A JP 2991032 B2 JP2991032 B2 JP 2991032B2
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敏昭 竹中
眞治 中村
貞雄 三田村
利浩 西井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数層の回路パターン
を接続してなる多層基板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高密度化に伴
い、産業用にとどまらず民生用の分野においても多層基
板が強く要望されるようになってきた。
【0003】特に多層基板の高密度化は回路パターンの
微細化が進み、より複数層の回路パターンの間の積層精
度がその性能を左右するため、積層精度と同時に生産性
の高い積層方法が望まれている。
【0004】以下従来の多層基板、ここでは4層基板の
製造方法について説明する。まず、多層基板のベースと
なる両面回路基板の製造方法を説明する。
【0005】図4(a)〜(f)は従来の両面回路基板
の製造方法の工程断面図である。1は250mm角、厚
さ約150μmのプリプレグシートであり、例えば不織
布の芳香族ポリアミド繊維に熱硬化性エポキシ樹脂を含
浸させた複合材からなる基材(以下アラミド−エポキシ
シートと称する)が用いられる。
【0006】32は、片面にSi系の離型剤を塗布した
厚さ約10μmのプラスチックシートであり、例えばポ
リエチレンテレフタレート(以下PETシートと称す
る)が用いられる。33は貫通孔であり、アラミド−エ
ポキシシート1の両面に貼りり付ける厚さ35μmのC
uなどの金属箔4と電気的に接続する導電ペースト2が
充填されている。
【0007】まず、両面にPETシート32が接着され
たアラミド−エポキシシート1(図4(a))の所定の
箇所に、図4(b)に示すようにレーザ加工法などを利
用して貫通孔33が形成される。
【0008】次に図4(c)に示すように、貫通孔33
に導電性ペースト2が充填される。導電性ペースト2を
充填する方法としては、貫通孔33を有するアラミド−
エポキシシート1を印刷機(図示せず)のテーブル上に
設置し、直接導電性ペースト2がPETシート32の上
から印刷される。このとき、上面のPETシート32は
印刷マスクの役割と、アラミド−エポキシシート1の表
面の汚染防止の役割を果たしている。
【0009】次に図4(d)に示すように、アラミド−
エポキシシート1の両面からPETシート32を剥離す
る。
【0010】そして、図4(e)に示すように、アラミ
ド−エポキシシート1の両面にCuなどの金属箔4を重
ねる。この状態で熱プレスで加熱加圧することにより、
図4(f)に示すように、アラミド−エポキシシート1
の厚みが圧縮される(t2=約100μm)とともにア
ラミド−エポキシシート1と金属箔4とが接着され、両
面の金属箔4は所定位置に設けた貫通孔33に充填され
た導電ペースト2により電気的に接続されている。
【0011】そして、両面の金属箔4を選択的にエッチ
ングして回路パターンが形成され(図示せず)て両面回
路基板が得られる。
【0012】図5(a)〜(g)は、従来の多層基板の
製造方法を示す工程断面図あり、最外層がプリプレグシ
ートとなる4層基板を例として示している。
【0013】まず図5(a)に示すように、図4(a)
〜(f)によって製造した回路パターン11a、11b
を有する両面回路基板10と図4(a)〜(d)で製造
したアラミド−エポキシシート1a、1bを準備する。
【0014】そして、位置決めプレート7に設けた位置
決めピン6にアラミド−エポキシシート1b、両面回路
基板10、アラミド−エポキシシート1aの順で位置決
め孔3を通して重ねる。この時、アラミド−エポキシシ
ート1a、1bと両面回路基板10の四辺は位置決めプ
レート7から25mmづつはみ出した状態となってい
る。
【0015】次に、図5(b)に示すように、位置決め
プレート7からはみ出した両面回路基板10を挟持した
アラミド−エポキシシート1a、1bの所定の位置を上
下に設けた先端が15mm×6mmの300〜350℃
に加熱したヒーターチップ5で約5kgf/cm2の圧
力を3秒間加えてアラミド−エポキシシート1a、1b
の樹脂成分を硬化させて両面回路基板10と接着する。
【0016】次に、図5(c)に示すように両面回路基
板10を狭持しているアラミド−エポキシシート1a、
1bを加熱加圧しているヒーターチップ5を解放すると
ヒーターチップ5の先端には、アラミド−エポキシシー
ト1a、1bの樹脂成分であるエポキシ樹脂9が付着し
硬化している。
【0017】次に、図5(d)に示すように、両面にア
ラミド−エポキシシート1a、1bを接着して固定した
両面回路基板10を位置決めプレート7の位置決めピン
6から抜き取り、図5(e)に示すように両面に金属箔
4を重ねた後、全面を熱プレスにて圧力が50kg/c
2、温度が200℃で1時間の加熱加圧をすることに
より、図1(f)に示すように、アラミド−エポキシシ
ート1a、1bの厚みが圧縮(t2=約100μm)す
るとともにアラミド−エポキシシート1a、1bで両面
回路基板10と金属箔4とを接着し、回路パターン11
a、11bは導電性ペースト34により金属箔4とイン
ナビアホール接続する。
【0018】そして図5(g)に示すように、両面の金
属箔4を選択的にエッチングして回路パターンを形成し
て4層基板が得られる。4層以上の多層基板を得ようと
すれば上記製造法で製造した多層基板を両面回路基板の
代わりに用い同じ工程を繰り返す。
【0019】一般的に熱プレスによる加熱加圧の工程は
バッチ式であり、回路基板に用いられるプリプレグシー
トの硬化時間は1〜3Hrと長時間となる。したがっ
て、生産性を高めるためには、1回のプレスでの回路基
板の処理数を多くするとともにプレス前後の作業性の効
率化を図ることが重要となる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の多層基板の製造方法においては、ヒーターチップを
プリプレグシートや回路基板を直接接触して加熱加圧す
るため、以下の課題があった。
【0021】ヒーターチップが接触する最外層がプリプ
レグシートの場合、ヒーターチップが直接プリプレグシ
ート中のエポキシ樹脂を加熱硬化するため、第1に、ヒ
ーターチップにもエポキシ樹脂が接着固化し、上下のヒ
ーターチップを解放する際に、回路基板とプリプレグシ
ートの接着強度の低下や剥離が発生する。
【0022】第2に、ヒーターチップが汚染し熱伝導が
不安定になることで接着条件が変化し接着強度がばらつ
く。
【0023】第3に、接着を繰り返すうちに固化したエ
ポキシ樹脂がヒーターチップから外れ、これがプリプレ
グシートに付着することによって、熱プレスによる全面
加熱加圧時の圧力ばらつきや多層基板の厚みばらつきの
要因となる。
【0024】また、ヒーターチップと接触する最外層が
回路基板の場合、特に接着部位に金属箔が無い場合は、
高温のヒーターチップが直接回路基板の樹脂成分と接触
するため、樹脂成分の一部が分解や炭化してヒーターチ
ップを汚染し、熱伝導が不安定になることで接着条件が
変化し、接着強度がばらつくなどの問題があった。
【0025】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、積層精度が高く、生産性に優れた多層基板を実現す
るための多層基板の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の多層基板の製造方法は、回路基板とプリプ
レグシートを位置決めして重ね合わせ、プリプレグシー
トの任意の部位を部分的に耐熱性のシートを介して加熱
硬化させて回路基板と接着固定した後、前記回路基板の
両面に金属箔を張り合わせ、熱プレスで加熱加圧して多
層基板を得ようとするものである。
【0027】あるいは、複数の回路基板とプリプレグシ
ートを用い同様に位置決めをして重ね合わせ、プリプレ
グシートの任意の部位を部分的に耐熱性のシートを介し
て加熱硬化させて回路基板と接着硬化した後、前記回路
基板の両面に金属箔を張り合わせ、熱プレスで加熱加圧
し一括して多層基板を得ようとするものである。
【0028】
【作用】上記の手段によれば、回路基板とプリプレグシ
ートの任意の部位を部分的に加熱硬化するときに、ヒー
ターチップとプリプレグシートの間に耐熱性と離型性に
優れたシートを介在させることで、第1にヒーターチッ
プを解放してもシートとプリプレグシートは容易に離れ
るため、回路基板とプリプレグシートの接着低下や剥離
の発生がなくなる。
【0029】第2にヒーターチップがプリプレグシート
と直接接触しないためヒーターチップへのエポキシ樹脂
付着がなくなる。
【0030】その結果、ヒーターチップの汚染がなくな
り熱伝導が安定することで接着条件が一定となり接着強
度が安定するとともに、固化したエポキシ樹脂の混入に
よる熱プレスでの全面加熱加圧時の圧力ばらつきや多層
基板の厚みばらつきをなくすことができる。
【0031】
【実施例】以下本発明の一実施例における多層基板の製
造方法について説明する。
【0032】(実施例1)多層基板のベースとなる両面
回路基板の製造方法については従来例と同一であり、こ
こでは説明を省略する。
【0033】図1(a)〜(h)は、本発明の第1の実
施例の多層基板の製造方法を示す工程断面図あり、4層
基板を例として示している。
【0034】図1において1a、1bは250mm角、
厚さ約150μmの不織布の芳香族ポリアミド繊維に熱
硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材からなるアラミ
ド−エポキシシート(プリプレグシート)であり、レー
ザーなどによって加工した貫通孔に導電ペースト2を充
填している。
【0035】10は250mm角、厚さ約170μmの
両面回路基板であり、両面に形成した回路パターン11
a、11bは所定位置に設けた貫通孔に充填された導電
ペースト2よって電気的に接続している。
【0036】このとき使用した導電性ペースト2は、導
電性のフィラーとして平均粒径2ミクロンのAg粉末を
用い、樹脂としては熱硬化型エポキシ樹脂(無溶剤
型)、硬化剤として酸無水物系の硬化剤をそれぞれ85
重量%、12.5重量%、2.5重量%となるように3
本ロールにて十分に混練したものである。
【0037】アラミド−エポキシシート1a、1bと両
面回路基板10には、所定の位置にφ3mmの位置決め
孔3が180mmピッチで2個設けている。
【0038】5は先端が15mm×6mmのヒーターチ
ップであり、7はφ2.97mmの位置決めピン6を1
80mmピッチで配置した200mm角の位置決めプレ
ートである。
【0039】また、位置決めプレート7には、アラミド
−エポキシシート1a、1bの貫通孔に充填された導電
ペースト2が付着しないように凹みを設けている。8は
アラミド−エポキシシートを加熱硬化して接着した時
に、ヒーターチップ5へのエポキシ樹脂付着を防ぐ厚み
50μmのテフロン(登録商標)シートである。
【0040】まず図1(a)に示すように、図4(a)
〜(f)の工程によって製造した回路パターン11a、
11bを有する両面回路基板10と、図4(a)〜
(d)の工程で製造したアラミド−エポキシシート1
a、1bを準備する。
【0041】そして、位置決めプレート7に設けた位置
決めピン6に、アラミド−エポキシシート1b、両面回
路基板10、アラミド−エポキシシート1aの順で位置
決め孔3を通して重ねる。この時、アラミド−エポキシ
シート1a、1bと両面回路基板10の四辺は位置決め
プレート7から25mmづつはみ出した状態となってい
る。
【0042】次に、図1(b)に示すように、両面回路
基板10を挟持したアラミド−エポキシシート1a、1
bを位置決めプレート7からはみ出した状態で固定し、
上下に設けたテフロン(登録商標)シート8とヒーター
チップ5と位置決めする。
【0043】次に、図1(c)に示すように、両面回路
基板10を挟持したアラミド−エポキシシート1a、1
bを、テフロン(登録商標)シート8を介在させて、上
下に設けた先端面積が15mm×6mmの300〜35
0℃に加熱したヒーターチップ5で、約5kg/cm2
の圧力を3秒間加えてアラミド−エポキシシート1a、
1bの樹脂成分を硬化させて両面回路基板10と接着す
る。
【0044】接着箇所は、積層時の位置決め精度を保持
するためには最低2箇所必要であるが、実施例では4隅
とそれぞれの中間点4箇所、計8箇所とした。
【0045】固定後のアラミド−エポシキシートと回路
基板の接着強度を90゜方向に剥離させるピール強度
(ピール速度50mm/min)を調べると、従来法で
は0〜500g/15mm幅と非常にばらつきが大きか
ったものが、テフロン(登録商標)シートを用いたこと
によって、ばらつくことなく常に300g/15mm幅
以上の強度を安定して保有している。
【0046】接着固定終了後、図1(d)に示すよう
に、両面回路基板10を挟持したアラミド−エポキシシ
ート1a、1bへの加圧を解除するとヒーターチップ5
テフロン(登録商標)シート8を介在して接触してい
るためアラミド−エポキシシート1a、1bより簡単に
剥離する。
【0047】また、テフロン(登録商標)シート8は離
型性に優れているためアラミド−エポキシシート1a、
1bに接着固定されることはない。
【0048】このとき図2に示すように、テフロン(登
録商標)シート8のアラミド−エポキシシート1a、1
bとの接触部には、アラミド−エポキシシート1a、1
bに含まれていたエポシキ樹脂9が球状になって付着
し、アラミド−エポキシシート1a、1bのテフロン
(登録商標)シート8が接触していた部分からは、加圧
されたことによってエポキシ樹脂が滲み出し約50μm
の凹み13が形成されていた。
【0049】エポシキ樹脂9が付着したテフロン(登録
商標)シート8は同一部分を使用しない限りアラミド−
エポキシシート1a、1bに再付着することは無く、余
分なエポシキ樹脂を除去することが出来る。
【0050】テフロン(登録商標)シート8の同一部分
の使用を避けるには、例えば、一回の加熱を行う度に、
テフロン(登録商標)シート8をヒータチップ幅以上だ
け搬送すればよい。
【0051】次に、図1(e)に示すように、両面にア
ラミド−エポキシシート1a、1bを接着して固定した
両面回路基板10を、位置決めプレート7の位置決めピ
ン6から抜き取り、図1(f)に示すように両面に金属
箔4を重ねた後、全面を熱プレスにて圧力が50Kg/
cm2、温度が200℃で1時間を加熱加圧することに
より、図1(g)に示すように、アラミド−エポキシシ
ート1a、1bの厚みが圧縮(厚みt2=約100μ
m)するとともに、アラミド−エポキシシート1a、1
bで両面回路基板10と金属箔4とを接着し、回路パタ
ーン11a、11bは導電性ペースト34により金属箔
4とインナビアホール接続する。
【0052】そして図1(h)に示すように、両面の金
属箔4を選択的にエッチングして回路パターンを形成し
て4層基板が得られる。
【0053】4層以上の多層基板を得ようとすれば上記
製造法で製造した多層基板を両面回路基板の代わりに用
い同じ工程を繰り返せばよい。
【0054】つまり、図1(a)に示すように多層基板
の両面にアラミド−エポキシシートを位置決めして重
ね、図1(c)に示すようにアラミド−エポキシシート
の所定の位置をテフロン(登録商標)シートを介在させ
て部分的に加熱硬化して接着した後、前記アラミド−エ
ポキシシートを任意の位置で部分的に接着した多層基板
を、図1(e)のように位置決めプレートの位置決めピ
ンから抜き取り、図1(f)のように金属箔を最外面に
貼り合わせて、図1(g)に示すように熱プレスで加熱
加圧してアラミド−エポキシシートで金属箔と多層基板
を接着するとともに、多層基板の回路パターンと金属箔
を導電性ペーストにてインナービアホール接続した後、
図1(h)に示すように金属箔を加工して回路パターン
を形成する工程を繰り返すことで多層基板が得られる。
【0055】今回は、回路基板を中心に両端にプリプレ
グシートを配置した状態で接着固定を行ったが、最外層
がプリプレグシートになるように、複数枚の回路基板と
プリプレグシートを交互に重ね合わせ、テフロン(登録
商標)シートを介して任意の位置を部分的に加熱硬化し
て接着した後、金属箔を張り合わせ熱プレスで加熱し一
括にて多層基板を得る場合も同様の効果が得られてい
る。
【0056】熱プレス前のアラミド−エポシキシートと
回路基板との位置決め積層接着工程において、ヒーター
チップとアラミド−エポシキシートの間にテフロン(登
録商標)シートを介在させて加熱加圧するので、ヒータ
ーチップへのエポシキ樹脂の付着が無くなり、回路基板
とアラミド−エポキシシートとの接着強度も安定し、樹
脂付着によるヒーターチップの汚染も無くなり、ヒータ
ーチップの洗浄も不要となったことで、回路基板とプリ
プレグシートの接着作業時間が短縮され作業性が向上し
た。
【0057】また、テフロン(登録商標)シートを介在
させてヒーターチップで加熱加圧されたアラミド−エポ
キシシートの接着部分の押し出された余分なエポキシ樹
脂は、テフロン(登録商標)シートに球状になって付着
し除去されるので、ヒーターチップへの付着による接着
不良が無くなり、完成した回路基板への影響は全くな
い。
【0058】(実施例2)図3(a)〜(c)は、本発
明の第2の実施例の多層基板の製造方法を示す工程断面
図あり、4層基板を例として示している。
【0059】図4において1a、1bは、250mm
角、厚さ約150μmの不織布の芳香族ポリアミド繊維
に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材からなるガ
ラス−エポキシシート(プリプレグシート)であり、レ
ーザーなどによって加工された貫通孔に導電ペースト2
を充填している。
【0060】このとき使用した導電性ペーストは、導電
性のフィラーとして平均粒径2ミクロンのCu粉末を用
い、樹脂としては熱硬化型エポキシ樹脂(無溶剤型)、
硬化剤として酸無水物系の硬化剤をそれぞれ87.5重
量%、10重量%、2.5重量%となるように3本ロー
ルにて十分に混練したものである。
【0061】20a、20b、20cは、250mm
角、厚さ約170μmの両面回路基板であり、両面に形
成した回路パターン21aと21b、22aと22b、
23aと23bは所定位置に設けた貫通孔に充填された
導電ペースト2よって電気的に接続している。
【0062】ガラス−エポキシシート1a、1bと両面
回路基板20a、20b、20cには、φ3mmの位置
決め孔3が180μmピッチで2個設けている。5は先
端が15mm×6mmのヒーターチップである。15は
厚みが50ミクロンのアルミシートである。
【0063】まず図3(a)に示すように、作業ステー
ジ51に両面回路基板20c、ガラス−エポキシシート
1b、両面回路基板20b、ガラス−エポキシシート1
a、両面回路基板20aの順で吸着加圧プレート70で
吸着して回路パターン21aと21b、22aと22
b、23aと23bを用いて画像認識などによって位置
決めして重ねる。
【0064】この時、ガラス−エポキシシート1a、1
bと両面回路基板20a、20b、20c四辺は、後述
するように周縁部においてヒータチップを配設して接続
作業を行うためのスペースを確保するために、作業ステ
ージ51から25mmづつはみ出した状態となってい
る。
【0065】次に、図3(b)に示すように、吸着加圧
プレート70で約20g/cm2の加圧力で、作業ステ
ージ51に固定されているガラス−エポキシシート1を
挟持した両面回路基板20a、20cの接着部位を、厚
み50ミクロンのアルミシート15を介在させて、30
0〜350℃に加熱したヒーターチップ5で約5kg/
cm2の圧力を5秒間加えて、ガラス−エポキシシート
1a、1bの樹脂成分を硬化させて両面回路基板20
a、20b、20cと接着する。接着箇所は実施例1と
同様4隅とそれぞれの中間点4箇所、計8箇所でおこな
った。
【0066】このときアルミシート15を介在させてガ
ラス−エポキシシート1a、1bを狭持した両面回路基
板20a、20b、20cを加熱加圧することで、ヒー
ターチップ5に付着している金属酸化物(図示せず)な
どの汚れが両面回路基板に付着させず、回路基板の金属
箔に傷を付けずに接着することができる。
【0067】また、ヒーターチップ5の温度で分解する
回路基板の樹脂成分はアルミシート15に付着するた
め、ヒーターチップ5の汚染が無くなり熱伝導が安定し
接着条件が安定する。
【0068】次に、ガラス−エポキシシー1a、1bで
接着して固定した両面回路基板20a、20b、20c
を作業ステージ51から取り出し、全面を熱プレスにて
圧力が50kg/cm2、温度が200℃で1時間加熱
加圧することにより、図3(c)に示すように、ガラス
−エポキシシート1a、1bの厚みが圧縮する(厚さt
2=約100μm)とともに、ガラス−エポキシシート
1a、1bが両面回路基板20a、20b、20cと金
属箔4を接着し、両面回路基板20aの回路パターン2
1bと両面回路基板20bの回路パターン22a、両面
回路基板20bの回路パターン22bと両面回路基板2
0cの回路パターン23aは導電性ペースト2によりイ
ンナビアホール接続した6層基板が得られる。
【0069】ここでは6層基板を例に説明したが、6層
以外の基板の場合は層数に応じた両面回路基板とプリプ
レグシートを用意し、回路基板が最外層になるようにプ
リプレグシートとを位置決めして重ね(図3(a))、
ヒーターチップと回路基板間にアルミシートを介在させ
て、回路基板とプリプレグシートを任意の部位で部分的
に接着(図3(b))した後、全面を熱プレスで加熱加
圧してプリプレグシートで金属箔と両面回路基板を接着
するとともに多層基板の回路パターンと金属箔を導電性
ペーストにてインナービアホール接続し、一括して多層
基板が得られる。
【0070】このことにより本実施例では、両面回路基
板とプリプレグシートの接着固定を両面回路基板に汚れ
などを付着させずかつ、両面回路基板の金属箔に傷を付
けずに接着固定ができるので信頼性の高い多層基板を得
ることができる。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、熱プレス
前のプリプレグシートと両面回路基板を任意の位置で部
分的に加熱加圧して接着するとき、プリプレグシートあ
るいは両面回路基板とヒーターチップ間にテフロン(登
録商標)などのシートを介して加熱硬化するものであ
り、接着条件が安定となるため両面回路基板とプリプレ
グシートの接着信頼性が高くなる。
【0072】またプリプレグシートと両面回路基板を任
意の部位で部分的に加熱加圧して接着する際に、最外層
がプリプレグシートの場合は、テフロン(登録商標)
ートを介してヒーターチップとプリプレグシートを加熱
硬化させることで、ヒーターチップへのエポシキ樹脂付
着が無くなり接着条件が一定となるため、プリプレグシ
ートと両面回路基板との接着強度が安定する。
【0073】また、回路基板が最外層の場合もアルミシ
ートを介してヒーターチップで回路基板を加熱加圧する
ので回路基板やヒーターチップを汚染することなく安定
して接着ができる。
【0074】この結果、ヒーターチップ洗浄の必要が無
くなり、さらに熱プレスでの全面加熱加圧時の圧力ばら
つきや多層基板の厚みばらつきをなくすことができ、作
業性が高く生産性に優れた多層基板の製造方法を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における多層基板の製造
方法を示す工程断面図。
【図2】同実施例におけるテフロン(登録商標)シート
の作用効果の説明図。
【図3】本発明の第2の実施例における多層基板の製造
方法を示す工程断面図。
【図4】本発明における両面回路基板の製造方法を示す
断面図。
【図5】従来例の4層基板の製造方法を示す断面図。
【符号の説明】
1a、1b アラミド−エポキシシート(プリプレグシ
ート) 2 導電ペースト 3 位置決め孔 4 金属箔 5 ヒーターチップ 6 位置決めピン 7 位置決めプレート 8 テフロン(登録商標)シート 9 エポキシ樹脂 10 両面回路基板 11a、11b、12a、12b 回路パターン 15 アルミシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三田村 貞雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 西井 利浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−241091(JP,A) 特開 昭63−56995(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 3/46

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    1ないし複数の回路基板と被圧縮性を有する複数のプ
    リプレグシートとを前記プリプレグシートが最外層に配
    置されるように交互に位置決めして重ねる工程と、最外
    層に配置した前記プリプレグシートおよびプリプレグシ
    ート群の任意の部位を部分的に加熱加圧して硬化させて
    前記回路基板および回路基板群に接着固定する工程と、
    さらに前記部分的に接着固定した両面のプリプレグシー
    トの最外面に金属箔を配し全面を加熱加圧して前記プリ
    プレグシートの硬化により金属箔の接着と回路基板の接
    着を行う工程と、前記金属箔を加工して両面に回路パタ
    ーンを形成する工程からなる多層基板の製造方法であっ
    て、最外層に配置した前記プリプレグシートもしくはプ
    リプレグシート群の任意の部位を部分的に加熱加圧して
    硬化させて前記回路基板もしくは回路基板群に接着固定
    する工程が、前記プリプレグシートもしくはプリプレグ
    シート群と加熱ツールの間に耐熱性のシートを介在させ
    て任意の部位を部分的に加熱加圧する工程としたことを
    特徴とする多層基板の製造方法。
  2. 【請求項2】少なくとも2層以上の回路パターンを有す
    る複数の回路基板と被圧縮性を有する1ないし複数のプ
    リプレグシートとを前記回路基板が最外層に配置される
    ように交互に位置決めして重ねる工程と、前記位置決め
    された回路基板もしくは回路基板群と前記プリプレグシ
    ートもしくはプリプレグシート群の任意の部位を部分的
    に加熱加圧してプリプレグシートを硬化させて前記回路
    基板もしくは回路基板群と前記プリプレグシートもしく
    はプリプレグシート群とを接着固定する工程と、さらに
    全面を加熱加圧することで前記プリプレグシートを硬化
    させ前記回路基板群とを接着させる工程とからなる多層
    基板の製造方法であって、前記位置決めされた回路基板
    もしくは回路基板群と前記プリプレグシートもしくはプ
    リプレグシート群の任意の部位を部分的に加熱加圧して
    プリプレグシートもしくはプリプレグシート群を硬化さ
    せて前記回路基板もしくは回路基板群と前記プリプレグ
    シートもしくはプリプレグシート群とを接着固定する工
    程が、前記最外層の回路基板と加熱ツールとの間にシー
    トを介在させて加熱加圧する工程としたことを特徴とす
    る多層基板の製造方法。
  3. 【請求項3】シートがテフロン(登録商標)シートもし
    くはポリイミドからなることを特徴とする請求項1また
    は2記載の多層基板の製造方法。
  4. 【請求項4】シートがアルミニウム、またはその合金、
    銅、またはその合金、ステンレスからなることを特徴と
    する請求項1または2記載の多層基板の製造方法。
  5. 【請求項5】プリプレグシートおよび回路基板が有機材
    料を主材料とする織布あるいは不織布と熱硬化性樹脂と
    の複合材であることを特徴とする請求項1または2記載
    の多層基板の製造方法。
  6. 【請求項6】プリプレグシートおよび回路基板が芳香族
    ポリアミドを主材料とする織布あるいは不織布と熱硬化
    型エポキシ樹脂との複合材であることを特徴とする請求
    項1または2記載の多層基板の製造方法。
  7. 【請求項7】プリプレグシートおよび回路基板が無機材
    料を主材料とする織布あるいは不織布と熱硬化性樹脂と
    の複合材であることを特徴とする請求項1または2記載
    の多層基板の製造方法。
  8. 【請求項8】プリプレグシートおよび回路基板がガラス
    材料からなる織布あるいは不織布と熱硬化型エポキシ樹
    脂との複合材であることを特徴とする請求項1または2
    記載の多層基板の製造方法。
  9. 【請求項9】被圧縮性を有するプリプレグシートに回路
    基板の回路パターンと接続する指定部位に貫通孔を設け
    導電ペーストが充填してなることを特徴とする請求項1
    または2記載の多層基板の製造方法。
  10. 【請求項10】導電性ペーストの導電物質がCu、Ag
    およびこれらの合金の粉末からなることを特徴とする請
    求項9に記載の多層基板の製造方法。
  11. 【請求項11】少なくとも2層以上の回路パターンを有
    する回路基板があらかじめ層間接続がなされた回路基板
    であることを特徴とする請求項1または2記載の多層基
    板の製造方法。
  12. 【請求項12】任意の部位を部分的に加熱加圧する加熱
    手段に常時加熱ヒーターあるいはパルスヒーターあるい
    は超音波を用いることを特徴とする請求項1または2記
    載の多層基板の製造方法。
  13. 【請求項13】任意の部位を部分的に加熱加圧するとき
    回路基板群とプリプレグシート群を複数枚重ねた後ある
    いは回路基板群とプリプレグシート群を複数枚重ね最外
    面に金属箔を重ねた後、接着部位を除く全面あるいは指
    定部位を除いた面を加圧しながら接着することを特徴と
    する請求項1〜5の何れかに記載の多層基板の製造方
    法。
  14. 【請求項14】回路基板の接着部位の金属箔を除去した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の多層基板の製
    造方法。
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