JP4765125B2 - 多層プリント配線板形成用多層基材及び多層プリント配線板 - Google Patents

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Description

本発明は、多層プリント配線板の製造方法に関するものであり、特にベリードバイアホールを介して層間接続される多層プリント配線板において、積層する際の位置合わせを高精度で制御可能な多層プリント配線板の製造方法、並びに、高密度で微細径の導電性接続体を介して内層基材の表層の銅回路と外層基材の表層の銅回路とを精度良く層間接続する多層プリント配線板形成用多層基材、その製造方法および多層プリント配線板の製造方法に関する。
現在、プリント配線板は、電子機器の小型化、多機能化に伴って、更なる高密度化、薄型化の方向に進んでいる。このうちインターステシャルバイアホール構造(以下、「IVH構造」という。)を有する多層プリント配線板は、部品の高密度実装を可能とし、部品間を最短距離で接続できる技術として知られている。このIVH構造としては、複数の回路基材を積層した構造において、内層に設けられたベリードバイアホール(隣接層間に開けた孔に接続材料を充填して得られた孔をいう。)により、隣接した回路基材(例えば、内層基材と隣り合う外層基材)上の回路同士を電気的に層間接続する技術がある。
このIVH構造によれば、必要な部分のみに層間接続を形成できることや、バイアホール上にも部品を搭載できることから、自由度の高い高密度配線を形成できるので、電子機器の小型化、高密度化、信号伝搬の高速化を容易に実現することができる。
このIVH構造を有する多層プリント配線板を製造する場合、一般的に次のような製法が採用されている。まず、予め複数の基材、例えば、銅などの導電性材料により形成された回路(銅回路)を形成した内層基材や、外層回路を表層に形成した外層基材を準備する。そして、これらの内層基材と外層基材とを、いわゆるプリプレグと呼ばれる絶縁性材料を介して熱プレス等により積層して、内層基材の銅回路と外層基材の銅回路とを電気的に層間接続することが行なわれる。必要な場合には、この層間接続の方法としては、孔あけ加工により、プリプレグの所定の位置に、多数個の密集した貫通孔を形成し、この貫通孔に導電性接続材料(例えば、導電ペースト材料)を充填して回路間を電気的に接続することが行なわれる。
ここで導電性接続材料としては、金、銀、ニッケル、スズ、銅及びこれらの合金などの金属粉等を樹脂中に分散させたものが使用される。例えば、低分子量エポキシ樹脂に金属粉等を分散させた無溶剤型の導電性接続材料や、比較的高分子量の樹脂を含み、溶剤を加えたものに、金属粉等を分散させた導電性接続材料が用いられる。一般的にはこれらの導電性接続材料は150℃以下の温度で固化させることができる。また、導電性接続材料をバイアホールに充填する方法としては、メタルマスクを用いたスクリーン印刷による方法や、スクィージやディスペンサーを用いた方法や、スクリーン印刷による方法に加え真空を利用する方法等が知られている。
このようなIVH構造の多層プリント配線板を形成する先行技術として、例えば、特許文献1が存在する。この特許文献1では、インナーバイアホールによる接続を可能にし、高信頼性及び高品質の回路基材接続材を実現することを目的として、離型フィルムを両面に備えた多孔質基材の所望の位置に貫通孔を形成し、前記貫通孔に接続組成物が前記離型フィルム表面まで充填されている回路基材接続材を用い、IVH接続を行なうもので、高信頼性及び高品質の多層プリント配線板を製造できる。
また、この特許文献1と類似した技術として、絶縁性樹脂基板に接続ペーストから成るビアホール導体が配設されたプリント配線基板であって、接続ペーストから成る突起電極を、ビアホール導体に接続固定されて基板表面上に突出して成るものが特許文献2に開示されている。
これらの先行技術での回路基材接続材は、原理的に熱プレス工程により、プリプレグの軟化、接続ペーストの軟化と同時に突起電極が形成されるために、製造工程も簡単になり、量産性に優れている。また、この回路基材接続材は、回路間を電気的に接続する際に離型フィルムをはがして接続ペーストを回路基材接続材よりも突出させることができる。このため離型フィルムの厚さによって、突起電極の高さを決めることができ、高さ数十μmの突起電極を精度よく形成できるという効果を有している。また、この回路基材接続材は、接続ペーストが回路基材接続材よりも突出しているので、いわゆるプリプレグの貫通孔に、接続ペースト材料などの接続材料が突起電極を形成しているために、回路基材同士の回路間を容易に、より確実に電気的な接続をすることができ、層間接続の安定性を高めるものである。このようなことが特許文献1又は2に記載されている。
しかしながら、これら先行技術では次のような不具合が指摘されていた。例えば、特許文献1においては、所定の回路パターンを有する二枚の回路基材の間に、上記回路基材接続材の離型フィルムを剥がしたものを挟持して、加熱加圧することにより、回路基材同士の層間接続を実現する。ところが、プリプレグ層の厚みさが数十μmと薄い場合、プリプレグの面積が大きくなればなるほど、その取り扱いは困難となる。半硬化状態(Bステージ)のプリプレグは柔軟性があるため、その取り扱い時に、プリプレグ層に、例えば、厚い樹脂系の保護層を設けた積層構造とし、プリプレグ層が変形しないように取り扱わざるを得ない。また、いわゆるリジット基材同士の接合においては、積層する回路基材、すなわち、多層プリント配線板を構成する内層基材や外層基材と呼ばれる回路基材は、その厚みや層構成、或いは形成されている銅回路の状態が異なるため、積層する各基板自体の熱膨張率が微妙に異なる。そのため、回路基材接続材を挟持して加熱加圧した際に、積層した回路基材の熱膨張の相違により、回路基材接続材の接続組成物が充填された貫通孔の位置と、積層した回路基材の銅回路位置とが、ズレてしまう現象が生じてしまっていた。
例えば、特許文献1の回路基材接続材(プリプレグ)を接着層として使用し、加熱プレスにより真空中にて150℃〜200℃の温度で数時間加熱加圧して基材の軟化と銅箔の接着を行ったところ、内層基材の表層銅回路と外層基材の裏層銅回路とに600μm前後のずれが生じ、直径500μm以下のベリードバイアホール、或いは直径300μm以下さらには直径100μm以下の小径のベリードバイアホールにより層間接続を行う高密度多層プリント配線板においては、層間接続する銅回路がうまく位置あわせできないという問題が生じた。この回路基材接続材を内層基材と外層基材との間に挿入して、内層基材と外層基材とを電気的に層間接続するために加熱加圧すると、内層基材と外層基材とが熱膨張する。内層基材と外層基材とはそれぞれの厚さや層構成などが異なるため熱膨張係数が相違する。このため、加熱加圧前に内層基材の表層銅回路と外層基材の裏層銅回路とを導電性接続体によって正確に位置あわせしていても、加熱によって外層基材と内層基材がそれぞれ独立に膨張し、それと同時に、プリプレグ層が流動ないし軟化して導電性接続体が外層基材および内層基材とは独立した適当な位置で放置される。その結果、内層基材の銅回路に対して当初予定して位置合わせをしたところから600μm前後ずれたままプリプグが完全に硬化して内層基材と外層基材とが一体化される。その後、加圧プレス機が室温まで冷却されると、内層基材の表層銅回路の孔位置と導電性接続体と外層基材の裏層銅回路の孔位置とがズレたまま多層プリント配線板が形成されるものと推察される。この場合は、導電性接続体の接続組成物が内層基材の外層回路と外層基材の内層回路とを電気的に接続されないことが生じ、場合によっては接続組成物が近接する他の回路と接続され、誤動作を招くこともあった。このため、現状では隣接する接続回路の間隙を広くせざるを得なかった。
このようなことから、あらかじめ内層基材の表層にある銅回路上に、硬化性樹脂層を形成し、この硬化性樹脂層に層貫通用のベリードバイアホールとなる微細穴を設けて、該微細穴に導電物質を、硬化性樹脂層の厚みよりも厚くなるように充填し硬化しておき、銅箔の粗面側に熱可塑性樹脂組成物層を形成したものを、前記内層基材にラミネートするという別の手法が提案されている(特許文献3)。この手法であれば、外層側に相当する銅箔と内層基材との銅回路との層間接続は確実に行なわれる。しかし、この手法でもあらかじめ内層基材に形成する硬化性樹脂層(プリプレグ層)は完全に硬化(Cステージ状態)されているので、実質的に内層基材と一体の硬化状態となり、加熱加圧の際に中間層として流動する熱可塑性樹脂組成物層(特許文献3の図3符号4で示された部分)によって、外層の銅箔(同図3符号8で示された部分)と接合される。しかし、この熱可塑性樹脂組成物にプリプレグを用いた場合には、プリプレグの絶縁性により、導電物質(同図3符号5で示された部分)と外層の銅箔(同図3符号8で示された部分)との電気的な接続が阻害されることになる。また、この外層の銅箔をエッチングして銅回路を形成した場合には、銅箔と内層基材との熱膨張率の相違によって、上記特許文献1及び2と同様な位置ズレの現象が生じるものと考えられる。また、この特許文献3の手法では、熱可塑性樹脂組成物層はいわゆる接着剤に相当するものと考えられ、層間接続を行なう微細穴に充填された導電物質に熱可塑性樹脂組成物が付着することが生じやすく、良好な層間接続が実現できない場合があった。また、銅箔の粗面側に形成する熱可塑性樹脂組成物層は、その厚みを均一にかつ精度よく形成しなければならず、量産化の製造方法としては十分に満足できるものとはいえない。
特許2587596号公報 特開平11−26902号公報 特開平10−41628号公報
本発明は、以上のような事情の下になされたものであり、IVH構造の多層プリント配線板を製造する際に、内層基材または外層基材の銅回路に、位置精度良く接続することができる多層プリント配線板形成用の多層基材を提供するものであり、また、この多層プリント配線板形成用多層基材を利用した、信頼性の高い多層プリント配線板を提供するものである。
(a)本発明は、表層に銅回路を備える内層基材または外層基材に、該銅回路上に位置するベリードバイアホールとなる貫通孔を有し、該貫通孔に導電性接続体が充填されているプリプレグ層を配置した多層プリント配線板形成用の多層基材であって、プリプレグ層は半硬化状態であり、内層基材または外層基材の表面に仮接合された状態であるとともに、固化した導電性接続体とスルーホールを有している銅回路とが接合され、貫通孔に充填された導電性接続体がプリプレグ層の表面から突出していることを特徴とする多層プリント配線板形成用多層基材に関する。
(b)本発明は、上記(a)記載の多層プリント配線板形成用多層基材と、この多層プリント配線板形成用多層基材のプリプレグ層の表面から突出している導電性接続体に位置合わせされた表層の銅回路を有する外層基材または内層基材と、が接合された多層プリント配線板に関する。
(c)本発明に係る多層プリント配線板形成用多層基材においては、銅回路がスルーホールを有しているものであることが好ましい。
(d)本発明の多層プリント配線板形成用多層基材の製造方法は、表層に銅回路を備える内層基材または外層基材に、該銅回路上に位置するベリードバイアホールとなる貫通孔を有し、該貫通孔に導電性接続材が充填されているプリプレグ層を配置した多層プリント配線板形成用多層基材の製造方法において、半硬化状態のプリプレグを、表層に形成された銅回路を備える内層基材または外層基材の表面に仮接合された状態とし、
該プリプレグ層に離型フィルムを貼り付け、レーザーにより、所定の銅回路に相当する位置のプリプレグ層に貫通孔を形成し、該貫通孔に導電性接続材を充填することを特徴とする。
(e)また、本発明の多層プリント配線板形成用多層基材の製造方法は、表層に銅回路を備える内層基材または外層基材に、該銅回路上に位置するベリードバイアホールとなる貫通孔を有し、該貫通孔に導電性接続体が充填されているプリプレグ層を配置した多層プリント配線板形成用多層基材の製造方法において、熱間プレスでプリプレグ層を内層基材または外層基材の表層と全面的に仮接合した後、レーザーによってこのプリプレグの銅回路上に微細径の貫通孔を多数個あけ、その貫通孔に導電性接続材を充填した後、当該プリプレグ層を半硬化状態にとどめたままの温度で当該導電性接続材を半固化または完全に固化することを特徴とする。
(f)また、本発明の多層プリント配線板形成用多層基材の製造方法は、表層に銅回路を備える内層基材または外層基材に、該銅回路上に位置するベリードバイアホールとなる貫通孔を有し、該貫通孔に導電性接続体が充填されているプリプレグ層を配置した多層プリント配線板形成用多層基材の製造方法において、プリプレグ層は離形フィルムが積層された積層構造であり、加熱加圧プレスで当該プリプレグ層を内層基材または外層基材の表層と全面的にまたは点状に仮接合した後、レーザーによってプリプレグ層の銅回路上に、ベリードバイアホールとなる微細径の貫通孔を多数個あけ、その貫通孔に導電性接続材を充填した後、当該プリプレグ層を半硬化状態にとどめたまま当該導電性接続材を半固化または完全に固化して導電性接続体とした後、当該プリプレグ層の離形フィルムをはく離し、当該導電性接続体の一端が当該銅回路と仮接合され、当該導電性接続材または導電性接続体の他端が当該プリプレグ層の表面から突出している構造を得ることを特徴とする。
(g)また、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、内層基材または外層基材の表層に形成された銅回路と、プリプレグ層に形成されたベリードバイアホールとが、該ベリードバイアホールに充填された導電性接続体を介して電気的に接続された多層プリント配線板の製造方法において、半硬化状態のプリプレグを、内層基材または外層基材の表面に仮接合された状態とし、該プリプレグ層に離形フィルムを張り付け、レーザーにより、所定の銅回路に相当する位置のプリプレグ層に貫通孔を形成し、該貫通孔に導電性接続材を充填して多層プリント配線板形成用多層基材を形成し、表層に銅回路を備える内層基材または外層基材と、離形フィルムを剥離した多層プリント配線板用多層基材とを、銅回路と貫通孔との位置合わせをして積層し、熱間プレス成形することを特徴とする。
(h)そして、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、内層基材または外層基材の表層に形成された銅回路と、プリプレグ層に形成されたベリードバイアホールとが、該ベリードバイアホールに充填された導電性接続体を介して電気的に接続された多層プリント配線板の製造方法において、当該プリプレグ層が軟化領域を残したまま内層基材または外層基材の表層と全面的にまたは点状に仮接合した後、レーザーによってプリプレグ層の銅回路上にベリードバイアホールとなる微細径の貫通孔を多数個あけ、その貫通孔に導電性接続材を充填した後、当該プリプレグ層を半硬化状態にとどめたまま、当該導電性接続材を半固化または完全に固化して導電性接続体とした多層プリント配線板形成用多層基材を作製し、当該多層プリント配線板形成用多層基材の導電性接続体と、外層基材または内層基材の表層の銅回路とを位置合わせした後、当該プリプレグ層を硬化するように一体成形することを特徴とする。
(i)さらに、本発明の本発明の多層プリント配線板の製造方法は、内層基材または外層基材の表層に形成された銅回路と、プリプレグ層に形成されたベリードバイアホールとが、該ベリードバイアホールに充填された導電性接続体を介して電気的に接続された多層プリント配線板の製造方法において、離型フィルムを備えたプリプレグ層が軟化領域を残したまま内層基材または外層基材の表層と全面的にまたは点状に仮接合した後、レーザーによってプリプレグ層の銅回路上に、ベリードバイアホールとなる微細径の貫通孔を多数個あけ、その貫通孔に導電性接続材を充填した後、当該プリプレグ層を半硬化状態にとどめたまま当該導電性接続材を半固化または完全に固化して導電性接続体とした後、当該プリプレグ層の離型フィルムをはく離して、導電性接続体または導電性接続体の一端が当該銅回路と仮接合され、当該導電性接続材または導電性接続体の他端が当該プリプレグ層の表面から突出している構造となった多層プリント配線板形成用多層基材を作製し、当該多層プリント配線板形成用多層基材の突出している導電性接続体と、外層基材または内層基材の表層の銅回路とを位置合わせした後、当該プリプレグ層を硬化するように一体成形することを特徴とする。
以下、本発明に関する作用効果について説明する。本発明に係る多層プリント配線板形成用多層基材は、導電性接続材を充填した貫通孔が設けられた、半硬化状態のプリプレグ層が、内層基材または外層基材に設けられている銅回路に接合されていることを特徴的な基本構造としている。
また、本発明に係る多層プリント配線板形成用多層基材は、プリプレグ層が半硬化状態とされたまま、内層基材または外層基材の表層に形成された銅回路に位置合わせ、その銅回路上に、全面的または点状に仮接合されている接合構造にしておくことを基本的な特徴とする。半硬化状態のプリプレグ層を内層基材または外層基材と仮接合させておくことにより、内層基材の表層銅回路や外層基材の裏層銅回路とが微細かつ高密度であっても、レーザーによってこのプリプレグ層の銅回路上へ位置精度が正確にベリードバイアホールとなる貫通孔を多数個あけることができる。この貫通孔に充填された導電性接続材は、あらかじめ内層基材の表層銅回路または外層基材の裏層銅回路に位置精度良く接続されており、プレス成形における加熱・冷却時における、水平方向に変形するプリプレグ層とは無関係に、内層基材または外層基材の表層とともに垂直な方向(層方向)に膨張・収縮する。その結果、本発明の導電性接続材または導電性接続体を有する内層基材または外層基材は、未硬化のプリプレグ層があってもこれまでの単純な内層基材または外層基材と同じように取り扱うことができ、導電性接続体を内層基材または外層基材の銅回路に位置精度良く接続することができる。
導電性接続材を意図的に半固化状態或いは完全に固化させた導電性接続体にしておくと、導電性接続体と内層基材または外層基材の銅回路との接合が強固になり、プレス成形における加熱・冷却による内層基材または外層基材の膨張・収縮に導電性接続体が追随することができる。
さらに導電性接続材或いは導電性接続体の一端を突出させておくと、外層基材または内層基材の膨張・収縮を、内層基材または外層基材の膨張・収縮に一層より良く合わせるようにすることができる。この効果は微細孔が密集すればするほど、より効果を発揮する。
また、本発明においては、半硬化状態のプリプレグ層が予め内層基材または外層基材の表層に形成された銅回路に位置合わせをし、その銅回路上に全面的または点状に仮接合されている接合構造にしておくことを基本的な特徴とする。本発明において、仮接合とは、プリプレグ層が内層基材または外層基材の表層と全面的にまたは点状に付着接着されており、内層基材または外層基材に固定されていることをいう。仮接合はプリプレグ層の貫通孔に充填された導電性接続材ないし導電性接続体を内層基材または外層基材の銅回路に正確に位置合わせするためである。全面的に仮接合したい場合は、熱間プレスで短時間プリプレグ層と内層基材または外層基材とを加熱加圧することができる。また、高周波の接合装置を用いて接合することができる。この全面的な仮接合を行う場合、半硬化状態のプリプレグ層が、最終的な硬化状態(プリプレグを構成する熱硬化性樹脂が、半硬化状態(Bステージ)からさらに完全硬化した状態であって、樹脂の反応度を示す表現ではCステージになる状態)にならないようにする必要がある。また、点状に仮接合を行う場合は、レーザーや抵抗溶接によってスポット溶接したり、離形材をプリプレグ層と組み合わせて接合したものを点状に仮接合したりすることができる。このような仮接合をすることで,簡易に且つ迅速にプリプレグ層を、内層基材または外層基材に積層することができ、多層プリント配線板の製造効率を向上することが可能となる。
そして、仮接合されたプリプレグ層には、層間接続を行う銅回路に相当位置に合わせて、貫通孔が設けられているので、貫通孔に充填された導電性接続材が銅回路と確実な接続が可能となる。プリプレグ層が薄い場合は、レーザーにより、直下の銅回路まで微細な孔を正確に形成することができる。そして、この本発明に係る多層プリント配線板形成用多層基材を用いて、多層プリント配線板を製造すると、プリプレグ層に設けられた導電性接続材の充填済みの貫通孔が、多層プリント配線板の内層におけるベリードバイアホールとなり、層間接続を確実に実現可能となる。
本発明に係る多層プリント配線板形成用多層基材を用いて多層プリント配線板を製造する場合、半硬化状態であるため、プリプレグ層に設けられた導電性接続材の充填済みの貫通孔がベリードバイアホールとなるように、別の内層基材または外層基材を、多層プリント配線板形成用多層基材に積層して、貫通孔に充填された導電性接続材が確実に銅回路との接続が可能となる。この多層プリント配線板形成用多層基材に、別の内層基材または外層基材を積層する際、多層プリント配線板形成用多層基材の表面側に露出している貫通孔に位置を合わせて、積層する内層基材または外層基材に設けられた銅回路を配置することにより、層間接続する部分を決定できる。そして、プレス成形することにより、多層プリント配線板形成用多層基材に積層した、別の内層基材または外層基材とが接合されることになるが、この時、本発明に係る多層プリント配線板形成用多層基材のプリプレグ層は、半硬化状態(Bステージ)であるため、積層されている基材の熱膨張に相違があっても、その基材の熱膨張の差に追随することができ、積層された基材の銅回路同士を、貫通孔に充填されている導電性接続材料により、確実に層間接続することが可能となる。
さらに詳述すると、以下のとおりである。本発明においては、あらかじめプリプレグ層を一部軟化させ、このプリプレグ層を内層基材または外層基材と接続させておくことが本発明の特徴である。これは、プリプレグ層が完全に硬化(Cステージ)する前に半硬化領域(Bステージ)があるのを利用して、熱膨張によって外層基材の内層回路が当初位置合わせした内層基材の外層回路上からずれたとしても内層基材の外層回路上から、正確に位置決めされた導電性接続材ないし導電性接続体が、外層基材の内層回路上へ正確に追随させるようにプリプレグ層が内層基材と外層基材との隙間を埋め尽くし、完全に硬化するからである。このため、あらかじめ位置決めされた外層基材の内層回路が内層基材の外層回路から600μm前後ズレるという従来の問題は、そのズレを100μm未満に押えることができ、これまでの課題を解決するものである。プリプレグ層が半硬化状態となる領域は図1のように考えられる。すなわち、液状の樹脂化合物に構成されるプリプレグは、熱が加わると、液状態(いわゆるAステージ)から半硬化状態(Bステージ)となる。その後、さらに熱が加わると、プリプレグは完全に硬化する(Cステージ)。本発明者らは、プリプレグが完全に硬化するまでの間、プリプレグが半硬化する領域(Bステージ)に留まっていることに着目し、外層基材と内層基材の熱膨張差による、垂直な方向(層方向)の銅回路の位置ズレを、銅回路上に位置決めされた貫通孔に充填した導電性接続材ないし導電性接続体と、半硬化状態のプリプレグ層(BステージからCステージに変化する際に生じるプリプレグの再流動化現象(プリプレグ層の水平方向の変形))によって吸収しようとするものである。導電性接続材ないし導電性接続体が、プレス成形における加熱加圧がされても、導電性接続材ないし導電性接続体はあらかじめ内層基材の表層銅回路または外層基材の裏層銅回路上に位置精度良く接続されているので、内層と外層の銅回路間で導通不良となるような位置ズレを生じることはない。他方では、半硬化状態のプリプレグ層は完全に硬化していないので、プレス成形における加熱加圧によって、プリプレグ層がBステージからCステージに変化し、内層基材と外層基材とが最適な状態で接着することができる。この作用を以下に詳述する。
プリプレグは、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を骨格材となるガラスクロス(ガラス織布)やガラス不織布に含浸させた構造を有する。そのため、加圧下で加熱していくと、半硬化状態のプリプレグ層は未硬化エポキシ樹脂などが軟化して再流動化を開始する。ところが、プリプレグ層中のガラス織布、ガラス不織布のなどの骨格材は、貫通孔に充填された導電性接続体で固定された状態となっている。そのため、プリプレグ層の熱硬化性樹脂の再流動化は生じても、その骨格材は位置決めされた状態を保持しているので、内層基材と外層基材との熱膨張率の差が生じても、両層は最適な接合状態で加圧成型されることになる。そして、導電性接続材ないし導電性接続体が充填された貫通孔からなるベリードバイアホールがあると、そのベリードバイアホールが圧縮されて緻密にされながら、その両端にある内層基材の表層銅回路および外層基材の裏層銅回路とベリードバイアホールとの接合状態は強固になる。内層基材と外層基材とが最適な状態で積層された多層プリント配線板を高温加圧下で保持しておくと、内層基材と外層基材とが正確に位置決めされた状態で、熱硬化性樹脂が完全に硬化(Cステージ)し、プリプレグ層が硬化する。その後、加圧下で積層された多層プリント配線板を冷却していくと、膨張していた基板は収縮するが、内層基材と外層基材とが位置決めされた状態で固定されているため、基板が収縮しても加圧方向と垂直な方向(層方向)へのズレが生じることがなく、内層基材の表層銅回路および外層基材の裏層銅回路とベリードバイアホールとが、正確な位置決めされた状態で層間接続を実現できる。なお、ベリードバイアホールが高密度に密集している多層プリント配線板においては、内層基材と外層基材とが強固に固定されることになるため、基板の収縮による影響をより緩和することができる作用もある。
本発明においてプリプレグとは、ガラスクロス(ガラス織布)やガラス不織布、紙、合成繊維などの骨格材に熱硬化性樹脂を含浸し、溶剤を除去した半硬化状態の樹脂と骨格材との複合材料をいう。本発明の多層プリント配線板形成用多層基材におけるプリプレグ層は、耐熱性のガラスクロスや紙や合成繊維などの骨格材に、調整された熱硬化性樹脂を含浸し、乾燥させたシート状のものを用いることができる。このプリプレグ層には、市販のプリプレグを用いることが可能であり、例えば、ガラスクロスや合成繊維に、フェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、特にエポキシ樹脂を含浸させたものが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、耐熱性、耐溶剤性の面から、エポキシ、フェノール、メラミン、ポリエステル、ポリイミドなどを用いたものを使用することができる。本発明において、プリプレグ層中のベリードバイアホールとなる貫通孔の形成方法は、被圧縮性を有する不織布と熱硬化性樹脂の複合材料からなる多孔質基材に、孔あけ加工し、導電性ペーストなどの接続組成物を離型フィルム表面まで埋め込んだ構造を有する回路基材接続材から離型フィルムを取り除いたものを挟持し、加熱加圧することもできる。また、内層基材の表層銅回路に、離型フィルムがラミネートされたプリプレグ層を仮接合し、あるいは、離型フィルムがラミネートされていないプリプレグ層を仮接合した後に離型フィルムをラミネートし、その後レーザー加工によって離型フィルムおよびプリプレグ層に貫通孔を設け、その貫通孔に導電性接続体を離型フィルム表面まで埋め込んだ構造にすることもできる。貫通孔の直径は100μm〜300μmの範囲で、貫通孔のピッチ(充填部と充填部の間隔の距離)が500μm以下であることが好ましい。層間接続するベリードバイアホールが多数密集した状態で積層されていると、そのベリードバイアホールを形成する貫通孔の導電性接続体が層間に柱状に密集した状態となるので、形成される多層プリント配線板の剛性を増大させることができる。なお、本発明によれば、位置ズレを100μm未満に抑えることができるので、上記のピッチであっても断線や短絡を生じることがない。
本発明の多層プリント配線板形成用多層基材における導電性接続材としては、樹脂、溶媒及び導電粉末を含有し、これらを混合した、いわゆる導電ペースト材料を用いることができる。導電粉末は、通常金属粉末であり、銀、銅、ニッケル、スズ、金、白金、インジウム、亜鉛又はクロムの粒子、これらの金属の任意の組み合わせである合金の粒子、または金属もしくは非金属等粒子を核として、前記金属もしくは合金により被覆された粒子が例示される。中でも経済性や接続の点で、金、銀、ニッケル、スズ、銅及びこれらの合金の粉末を樹脂中に分散させたものを使用することが好ましい。この樹脂は、導電ペースト材料のバインダであり、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエステル等が挙げられる。本発明において導電性接続材には溶剤を含んでいてもいなくても良い。例えば、低分子量エポキシ樹脂に金属粉等を分散させた無溶剤型の導電ペースト材料や比較的高分子量の樹脂を含み、溶剤を加えたものに、金属粉等を分散させた導電ペースト材料を用いることができる。本発明の多層プリント配線板形成用多層基材において、導電性接続材によりベリードバイアホールが形成されている際に気泡が発生したとしても、多層プリント配線板を積層する際に導電性接続材料は圧縮されるとともにプリプレグ層のエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が再流動化することによって、ベリードバイアホールの導電性接続材から気泡を多層プリント配線板の外側まで吐き出すことができるからである。本発明の多層プリント配線板形成用多層基材の導電性接続材は、半固化または完全に硬化して導電性接続体の状態となっていることが好ましい。
本発明において、プリプレグ層の仮接合は、内層基材または外層基材の銅回路側の表面に全面的にまたは点状に接合した状態をいう。全面的に仮接合する場合は、低温で加熱加圧してプリプレグ層と内層基材の表層銅回路とを接着させるのが一般的であるが、プリプレグ層とは別の接着フィルム層を設けて、あるいは、接着剤を塗布して接合することができる。また、紫外線を照射してプリプレグ層の一部を固着させ、内層基材の表層銅回路と、ベリードバイアホールとなる導電性接続材或いは導電性接続体が充填された貫通孔の一端とを仮接合することができる。ベリードバイアホールとなる導電性接続材或いは導電性接続体が充填された貫通孔を仮接合する銅回路は、内層基材と外層基材のいずれに設けられた銅回路でもよいが、内層基材に設けられた銅回路のほうが好ましい。多層プリント配線板を製造する最終の積層工程において、加圧方向と水平方向の移動量は内層基材のほうが外層基材よりも多いからである。
本発明によれば、IVH構造の多層プリント配線板を製造する際に、ベリードバイアホールによる層間接続を、容易に且つ確実に実現することが可能となる。特に、積層する基材の熱膨張率に差があっても、ベリードバイアホールと銅回路との位置ズレを解消し、良好な層間接続を実現できるので、多層プリント配線板の接続信頼性を向上できる。また、本発明によれば、プリント配線板の大面積化が可能となり、量産性に優れるので、安価に且つ信頼性の高い多層プリント配線板を製造が容易に実現できる。詳述すると以下のとおりである。
本発明によれば、積層時の加熱加圧によって内層基材と外層基材との膨張・収縮の度合いが異なっていても、ベリードバイアホールに充填された導電性接続材または導電性接続体があらかじめ内層基材の表層銅回路または外層基材の裏層銅回路上と位置精度良く接続されているので、プリプレグ層のエポキシ樹脂が軟化することによって全体のバランスが調整され、このプリプレグ層が完全に硬化することによって外層基材と内層基材とが最適な状態で接合することができる。そのため、導電性接続体と内層基材の表層銅回路および外層基材の裏層銅回路との位置合わせのばらつきを少なくできるという効果がある。この効果は、内層基材と外層基材における銅回路の表面全面を平坦にしておくことによって更に増大することができる。また、細孔のベリードバイアホールが密集するような多層プリント配線板であれば、多層プリント配線板の剛性が増し、位置合わせが容易になるという効果がある。その結果、多層プリント配線板の厚さが薄くなっても強度の安定した多層プリント配線板を得ることができる。
また、本発明で使用する導電性接続材ないし導電性接続体は、積層時の加熱加圧によって圧縮され、導電物質間から流出するバインダ成分はプリプレグ層の再流動化における熱硬化性樹脂の流動とともに消失する。その結果、銅などの導電物質同士および導電物質と銅回路間の結合が強固になる。また、導電性接続材中に気泡が存在していても圧縮されるため、プリプレグ層の再流動化と一緒に気泡を多層プリント配線板の外側まで吐き出すことができる。その上、積層時の加熱加圧によって、導電性接続体がその貫通孔長手方向の両側から圧縮されるため、導電性接続体中の導電物質が緻密化される。また、本発明の製造方法によれば、大判化と量産性に優れた多層プリント配線板を安価に製造することができる効果があり、工業上利用価値の高いものである。
本発明の最良の実施形態について、以下に実施例に基づいて具体的に説明する。
プリプレグ層の準備:
通常のプリント基板に使用されるEーガラスと呼ばれるガラス繊維を水分散型のエポキシ樹脂で接着させたプリプレグ(松下電工株式会社製の商品名R−1650S、縦500mm×横500mm、厚さ100μm)を、図2(1−1)に示すような、プリプレグ層1として用いた。このプリプレグ層1の粘度曲線を模式的に図1に示す。このプリプレグ層1の半硬化領域の温度は80℃〜180℃であり、好ましい保持温度は130℃である。
プリプレグ層と内層基材との仮接合:
本実施例では、両面銅張積層板(銅箔厚みは18μm)に、ドライフィルムを積層し、露光後エッチング、乾燥して所望の回路を形成した内層基材2を作製した。内層基材2の両面に形成した銅回路(3、3’)の一部は、スルーホール4にて接続されるようにした。(スルホールの孔径は100μm、ピッチは300μm、形成個数は約1万個。)この内層基材2の表裏面に、図2(1−3)に示すように、図2(1−1)で示したプリプレグ層(1、1’)を載せ、そのプリプレグ層(1、1’)の両面を加圧プレス板(5、5’)で挟んで、50hPa(ヘクトパスカル)の真空中、上昇温度2.5℃/分で110℃になるまで、加圧力3MPa(メガパスカル)で加圧加熱した。その後直ちに下降温度4.0℃/分で室温まで冷却した。プリプレグ層(1、1’)の未軟化部分の割合は、後述するセット後のガラス転移温度から推測すると、軟化度合は15%であった。次いで、図2(1−4)に示すように、この内層基板2の両面に厚み50μmの保護フィルム(11、11’)をラミネートで接着した。
ベリードバイアホールの形成:
続いて、図2(1−4)に示すように、保護フィルム(11、11’)の上方から炭酸ガスレーザーを照射して内層基板2の表裏に設けられたプリプレグ層と保護フィルムと銅回路を開口して貫通孔(12、12’)(パッド部はスルーホール(4)の孔径(スルホールの孔径は100μm、ピッチは300μm、形成個数は約1万個)と対応)を形成した。そして、この貫通孔(12、12’)をデスミア洗浄した後、図2(1−5)に示すように、スクリーン印刷を2度繰り返すことによって銅からなる接続ペースト材(13、13’)(タツタ システム・エレクトロニクス株式会社製の商品名AE1244)を埋め込んだ。その後、表裏層の保護フィルム(11、11’)を取り除き、大気中で80℃×30分間加熱して接続ペースト材を仮焼し、図2(1−6)に示すように、接続ペースト体が埋め込まれたベリードバイアホールとなる貫通孔(14、14’)を形成した。これを多層プリント配線板形成用多層基材15とした。多層プリント配線板形成用多層基材15のベリードバイアホールとなる貫通孔(14、14’)の構造は、多層プリント配線板形成用多層基材(15)の表裏層の銅回路上に、直接接続ペースト材が充填されて銅回路と貫通孔(14、14’)内の接続ペースト体とが仮接合されているので、多層プリント配線板形成用多層基材15の表裏の位置あわせは正確であり、導通不良となることがない。
多層プリント配線板の製造:
次に、本実施例では、外層基板6を、図2(1−2)で説明した内層基材と同様な方法で作製した(図3(1−7))。この外層基材6の両面には銅回路(7、7’)を形成し、それらをスルーホール8で接続した。図3(1−7)に示した外層基材6のスルホール8は、いずれも図2(1−2)で説明した内層基材を用いて形成した多層プリント配線板形成用多層基材15と同様である(孔径は100μm、ピッチは300μm、形成個数は1万個)。そして、この外層基材6を2枚と1枚の多層プリント配線板形成用多層基材(15)とを組み合わせて1セットとし、基準ピン(図示せず。)で位置合わせして重ね合わせた(図3(1−8))。加圧力3MPa(メガパスカル)の熱プレス機により、50hPa(ヘクトパスカル)の真空中に180℃で90分間保持し、軟化度合が15%のプリプレグ層を完全に硬化した。積層時の加熱加圧によって内層基材と外層基材との膨張・収縮の度合いが異なっていても、プリプレグ層が再流動化することによって全体のバランスが調整され、しかも、このプリプレグ層のガラス繊維が内層基材に固定されているので、外層基材が内層基材に対して位置ずれすることがなく、2枚の外層基材と1枚の内層基材とが最適な状態で接合された、多層プリント配線板109を製造することができた(図3(1−9))。
位置ずれ確認試験:
位置ずれ確認試験は、実施例1の多層プリント配線板109について、各層にある銅回路(ランド)のズレを、配線板の表面をX線透過写真(10倍)で観察をすることにより調査した。この試験方法は、外層基材のスルーホールと内層基材のスルーホールとの中心位置を確認し、その中心位置の最もズレたものの距離を測定した。その結果、本実施例1の多層プリント配線板109は、内層基材と外層基材との膨張・収縮の度合いが異なっていても、位置合わせ精度は0.04mm(40μm)未満であり、位置合わせ精度が高いことが判明した。
内層基材の形成:
この実施例2で作成した多層プリント配線板形成用多層基材の製造方法を図4(2−1)〜(2−6)に、多層プリント配線板の製造方法を図5(2−7)(2−8)に示す。実施例2では、1枚の内層基板2の両面に設けた銅回路(3、3’)および2枚の外層基板6の片面側の銅回路上にアンダーコート膜(9,9’,9”)をスクリーン印刷法により被覆した以外は、上記実施例1と同様にした。アンダーコート膜(エポキシ系樹脂材)は、スクリーン印刷して5μmの膜厚とし、これを80℃の温度で乾燥させて表面を平坦にした(図4(2−2))。
プリプレグ層と内層基板との仮接合
図4(2−1)に示すように、この実施例2内層基板2も実施例1で説明した方法と同様して作製した。続いて、図4(2−2)に示すように、アンダーコート膜(9、9’)を形成した後、実施例1と同様にしてアンダーコート膜(9、9’)表面に仮接合した。このときのプリプレグ層(1、1’)軟化度合は15%であった。次いで、この内層基板2の両面に保護フィルム(11、11’)をラミネートで接着した。
ベリードバイアホールの形成:
図4(2−5)に示すように、保護フィルム(11、11’)の上方から炭酸ガスレーザーを照射して内層基板2の表裏に設けられたプリプレグ層と保護フィルムと銅回路を開口して貫通孔(12、12’)(表層側は、孔径200μm、ピッチ500μm、個数6万個。裏層側は、孔径200μm、ピッチ500μm、個数3万個)を形成した。そして、この貫通孔(12、12’)をデスミア洗浄した後、図4(2−6)に示すように、スクリーン印刷を2度繰り返すことによって、銅を導電材料とする接続ペースト材(13、13’)(タツタ システム・エレクトロニクス株式会社製の商品名AE1244)を埋め込んだ。その後、表裏層の保護フィルム(11、11’)を取り除き、大気中で80℃×30分間加熱して接続ペースト材を仮焼し、図5(2−7)に示すように、接続ペースト体が埋め込まれたベリードバイアホールとなる貫通孔(14、14’)を形成した。これを多層プリント配線板形成用多層基材15とした。多層プリント配線板形成用多層基材15のベリードバイアホールとなる貫通孔(14、14’)の構造は、多層プリント配線板形成用多層基材(15)の表裏層の銅回路上に直接接続ペースト材が充填されて、銅回路と貫通孔(14、14’)内の接続ペーストが仮接合されているので、多層プリント配線板形成用多層基材15の表裏層の位置あわせは正確であり、導通不良となることがない。
多層プリント配線板の形成:
図5(2−7)に示すように、外層基板6を実施例1と同様の方法で作製した後、その表層と裏層に銅回路(7、7’)を形成し、それらをスルーホール(8)で接続した。表層と裏層の銅回路(7、7’)は、インナーバイアホールやビルドアップ工法によって形成或いは接続することもできる。この外層基板6の片面にアンダーコート膜(9,9’)をスクリーン印刷法により被覆して、外層基材(17,17’)とした。そして、この外層基板6において層間接続する銅回路が露出するように、炭酸ガスレーザーを照射して開口処理を行った。そして、図5(2−7)に示すように、2枚の外層基材(6,6’)と1枚の多層プリント配線板形成用多層基材15とを組み合わせて1セットとし、基準ピン(図示せず)で位置合わせして重ね合わせた。加圧力3MPa(メガパスカル)の熱プレス機により、50hPa(ヘクトパスカル)の真空中に180℃で90分間保持し、図5(2−8)に示すように、軟化度合が15%であったプリプレグ層(1,1’)を完全に硬化した。積層時の加熱加圧によって多層プリント配線板形成用多層基材15と外層基材(6,6’)との膨張・収縮の度合いが異なっていても、プリプレグ層(1,1’)のエポキシ樹脂が再流動化することによって全体のバランスが調整され、しかも、このプリプレグ層(1,1’)のガラス繊維が内層基材2に位置決めされ、固定されているので、内層基材2と外層基材(6,6’)とは位置ずれすることがなく、2枚の外層基材(6,6’)と1枚の内層基材2とが最適な状態で接合された多層プリント配線板110を製造することができた(図5(2−8))。1セットの高さは、セット時の7.33mmから7.18mmまで0.15mmほど圧縮された多層プリント配線板110となった。なお、熱プレスの準備として離型板、鏡面プレス板等をレイアップし、それを真空熱プレスで加熱加圧した場合、その後取り出して解体する付属作業が必要であることはいうまでもない。また、セット数を増やしたい場合は、セット相互間に離型板や離型フィルムを敷いてセット数を増やすことができる。
位置ずれ確認試験:
実施例2の多層プリント配線板の位置ずれ確認試験は、実施例1と同様にして行った。その結果、本実施例2の多層プリント配線板110は、位置合わせ精度は0.07mm(70μm)未満であり、位置合わせ精度が高くなっていることが判明した。
接続信頼性試験:
接続信頼性試験は、実施例2の多層プリント配線板について、MIL(米国軍用規格)−STD202Fに準拠して、温度サイクル試験を行うことによった。温度サイクル試験は、大気中にて−65℃で30分放置し、その後+125℃で30分放置することを繰り返すもので、このサイクルを300回実施した。300回の接続信頼性試験の後も断線個所は確認されなかった。このことから明らかなとおり、本実施例2の多層プリント配線板の接続信頼性は非常に高いことが判明した。
(比較例1)
以下、本発明に対する比較例の製造方法を示す。
導電性接続体埋め込みプリプレグの形成:
この比較例1では、図6(3−1)(3−2)に示すような導電性接続体埋め込みプリプレグを予め作製した。まず、ガラス織布にFR−4相当の熱軟化性樹脂を含浸させた、厚み約100μmのプリプレグ18を4枚重ね、さらに厚み35μmの離型シート19を両面に重ね合わせた。そして、熱プレス機により50hPa(ヘクトパスカル)の真空中、上昇温度3.5℃/分で100℃になるまで、加圧力4MPa(メガパスカル)加圧加熱した。その後直ちに下降温度6℃/分で室温まで冷却した。このような加圧加熱処理したプリプレグの表裏面に保護シートをラミネートし、所定の位置にドリル加工機にて孔径100μm、ピッチ300μm、個数1万個の孔加工を行った後、保護シートを剥離した。その後、導電性接続体を埋め込むために、図6(3−1)に示すように、フォトリソ工法でプリプレグの表裏面に孔加工した部分のみ開口した状態となるように感光性めっきレジスト膜(19,19’)を形成した。次いで、露光後、銅めっきして孔内壁部にのみ銅めっき被膜を形成した。その後、孔内壁部以外の表面部分に析出した銅めっき皮膜を塩化第二銅からなる塩酸エッチング液でエッチングし、実施例1と同様にして銀の樹脂ペースト(20)を埋め込んだ。その後、図6(3−2)に示すように、表裏層の感光性メッキレジスト膜を取り除き、大気中で80℃×30分間加熱して樹脂ペースト(20)を仮焼し、プリプレグを貫通した導電性接続体21を形成した。この貫通した導電性接続体を有したプリプレグを、比較例1の埋め込みプリプレグ22とした。
多層プリント配線板の形成:
実施例2の図5(2−7)に示した外層基板6を実施例2と同様の方法で作製した。この外層基板6は、その表層と裏層に銅回路を形成し、それらをスルーホールで接続し、アンダーコート膜19をスクリーン印刷法により被覆し、層間接続する銅回路が露出するように、炭酸ガスレーザーを照射して開口処理を行ったものである。また、内層基材23は、実施例1の図2(1−2)で説明した作製法と同様な方法で作製したもので、アンダーコート膜(19、19’)をスクリーン印刷法により被覆し、層間接続する銅回路が露出するように、炭酸ガスレーザーを照射して開口処理を行ったものである。尚、スルホールは、内層基材と外層基材は同様であり、孔径100μm、ピッチ300μm、形成個数は1万個とした。
このようして準備した2枚の外層基材6と1枚の内層基材23、そして、この外層基材6と内層基材23との間に、上記埋め込みプリプレグ22を介在させて、図6(3−3)のように、組み合わせて1セットとし、基準ピン(図示せず)で位置合わせして重ね合わせた。そして、実施例1と同じ加熱加圧処理条件にて、プレス成形し、実施例1及び実施例2で作製した多層プリント配線板と同じ層構成のものを作製した。
(2)位置ずれ確認試験
この比較例1の多層プリント配線板について、実施例1と同様にして、スルーホールの中心径を測定し、その中心径のずれを統計処理した。その結果、比較例1の多層プリント配線板では、最大で800μm(平均600μm)のずれが生じていることが確認された。
(3)接続信頼性試験
また、接続信頼性試験は、実施例2と同様な方法で調べたところ、100サイクル以下で断線が発生し、300サイクルですべて断線してしまった。この比較例12の多層プリント配線板は、上記実施例の接続信頼性の試験結果と比較すると、劣っていることが確認された。また、断線個所の一部を断面観察したところ、位置ズレが生じている部分で断線している状態が認められた。
本実施形態に用いたプリプレグの粘度曲線概略グラフ。 実施例1の多層プリント配線板の製造工程を示す模式図。 実施例1の多層プリント配線板の製造工程を示す模式図。 実施例2の多層プリント配線板の製造工程を示す模式図。 実施例2の多層プリント配線板の製造工程を示す模式図。 比較例1の多層プリント配線板の製造工程を示す模式図。
符号の説明
1 プリプレグ(層)
2、23 内層基板
3、3’ 銅回路
4 スルーホール
5、5’ 加圧プレス板
6 外層基板
7、7’ 銅回路
8 スルーホール
9、9‘ アンダーコート膜
109、110 多層プリント配線板
11、11’ 保護フィルム
12 貫通孔
13 導電性接続材充填貫通孔
15 多層プリント配線板形成用多層基材
18 プリプレグ
19、19’ 感光性めっきレジスト膜
22 導電性接続体埋め込みプリプレグ
23 内層基板

Claims (3)

  1. 表層に銅回路を備える内層基材または外層基材に、
    該銅回路上に位置するベリードバイアホールとなる貫通孔を有し、該貫通孔に導電性接続体が充填されているプリプレグ層を配置した多層プリント配線板形成用の多層基材であって、
    プリプレグ層は、加熱温度の上昇に伴い低下する溶融粘度が再上昇に転ずる領域(図1のBステージ)の半硬化状態にあり、内層基材または外層基材の表面に仮接合された状態であるとともに、固化した導電性接続体とスルーホールを有している銅回路とが接合され、貫通孔に充填された導電性接続体がプリプレグ層の表面から突出していることを特徴とする多層プリント配線板形成用多層基材。
  2. 貫通孔が多数個あけられている請求項1に記載の多層プリント配線板形成用多層基材。
  3. 貫通孔はレーザーにより形成されたものである請求項1に記載の多層プリント配線板形成用多層基材。
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