JPH07243053A - 銅及び銅合金の表面処理剤 - Google Patents
銅及び銅合金の表面処理剤Info
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- JPH07243053A JPH07243053A JP6550294A JP6550294A JPH07243053A JP H07243053 A JPH07243053 A JP H07243053A JP 6550294 A JP6550294 A JP 6550294A JP 6550294 A JP6550294 A JP 6550294A JP H07243053 A JPH07243053 A JP H07243053A
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Abstract
水溶液系プレフラックス処理剤を提供する。特に表面実
装法に適し、長期保存安定性及び耐熱性に優れた化成被
膜を形成する水溶液系の処理剤に関する。 【構成】 2,4−ジフェニルイミダゾールあるいは
2,4−ジフェニル−5−メチルイミダゾールと低級脂
肪族カルボン酸を必須成分として含有する水溶液からな
る銅及び銅合金の表面処理剤。
Description
化成被膜を形成する水溶液系表面処理剤に関するもので
あり、特に硬質プリント配線板及びフレキシブルプリン
ト配線板における銅回路部のプレフラックス処理剤とし
て好適なものである。
ルキルイミダゾール化合物の被膜を形成する表面処理方
法としては、特公昭46-17046号、同48-11454号、同48-2
5621号、同49- 1983号、同49-26183号、同58-22545号、
同61-41988号及び特開昭61-90492号公報に記載されてい
る。また銅あるいは銅合金の表面に、2位アリール基置
換イミダゾール化合物の被膜を形成する処理方法として
は、特開平4-202780号及び同4-206681号公報に記載され
ている。
ダゾール系化合物の化成被膜を形成する方法としては、
5−メチルベンズイミダゾールを用いる処理方法が特開
昭58-501281 号公報に、2−アルキルベンズイミダゾー
ル化合物、2−アリールベンズイミダゾール化合物、2
−アラルキルベンズイミダゾール化合物あるいは2−メ
ルカプトアルキルベンズイミダゾール化合物を用いる処
理方法が、特開平3-124395号、同3-236478号、同4-7207
2 号、同4-80375 号、同4-99285 号、同4-157174号、同
4-165083号、同4-173983号、同4-183874号、同4-202780
号、同4-206681号、同4-218679号、同5-25407 号、同5-
93280 号、同5-93281 号、同5-156475号、同5-163585
号、同5-175643号、同5-186880号、同5-186888号、同5-
202492号、同5-230674号、同5-237688号、同5-263275
号、同5-287562号、同5-291729号、同5-287563号及び同
5-291729号公報に記載されている。
ダゾールを用いる銅あるいは銅合金の防錆方法が、特開
昭55-83157号、同62-77600号及び同63-118598 号公報に
開示されている。
対する電子部品の接合方法として、表面実装法が多く採
用されるようになり、チップ部品の仮止め、部品装置の
両面装着あるいはチップ部品とディスクリート部品の混
載などにより、プリント配線板が高温下に曝されるよう
になった。
ル化合物を用いてプリント配線板の表面処理を行なう場
合、プリント配線板が高温に曝されると表面処理された
銅面が変色し、その後のはんだ付けに支障を生じるた
め、表面実装法には不向きであった。特開昭58−501281
号公報に記載の5−メチルベンズイミダゾールを用いる
処理方法では、この化合物が水に比較的溶け易いため、
銅金属の表面に0.08μm 以上の好ましい被膜を形成する
ことができず、高温下において下地銅を充分に保護し難
く、酸化銅が発生しはんだ付け性に支障を生じていた。
ル化合物、2−アリールベンズイミダゾール化合物、2
−アラルキルベンズイミダゾール化合物あるいは2−メ
ルカプトアルキルベンズイミダゾール化合物を用いた防
錆処理によれば、銅金属の表面に耐熱性に優れた化成被
膜を形成し得るが、その実用化に当たっては以下のとお
り解決すべき課題を有している。
化合物は水に対する溶解性が低いため、調整した処理液
のpHの上昇あるいは処理液の蒸発などに起因して、ベ
ンズイミダゾール系化合物が晶出し易く、一旦析出した
固体のベンズイミダゾール系化合物は、酸を追加投入し
て処理液のpHを下げたり、蒸発した溶媒の補充を行っ
ても再溶解させ難いものである。このようなベンズイミ
ダゾール系化合物の析出がプリント基板メーカーの銅の
表面処理工程で発生すると、装置に付着したベンズイミ
ダゾール系化合物の拭き取りあるいは装置の洗浄を余儀
なくされたり、析出したベンズイミダゾール系化合物が
プリント基板の表面に付着してその商品価値を著しく低
下するため、これを除去するのに余計な労力を必要とす
るなどの問題を生じていた。
記載の2−メルカプトベンズイミダゾールを用いる防錆
方法は、2−メルカプトベンズイミダゾールをメタノー
ル等の有機溶剤に溶かして、基材に塗布し乾燥する方法
であり、有機溶剤を使用するため人体に対する悪影響や
工場の保安面で問題があった。また特開昭63-118598号
公報に記載の方法は、2−メルカプトベンズイミダゾー
ルの薄膜を形成するのに約3時間の浸漬処理を必要とし
ており、高生産性、高速処理を要求されるプリント配線
板業界の実情に適合しないものであった。
板の表面を2−アリール基置換イミダゾール化合物と高
級脂肪酸、高級脂肪酸類のアンモニウム塩あるいはアミ
ン塩などの高級脂肪酸化合物を含む水性液に接触させ
て、銅表面に化成被膜を形成する方法が開示されてお
り、2−アリール基置換イミダゾール化合物として、2
−フェニルイミダゾール、2−トルイルイミダゾール、
2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル
−4−ベンジルイミダゾール、2,4,5−トリフェニ
ルイミダゾールなどが例示されている。
は、必須成分として2−アリール基置換イミダゾール化
合物と高級脂肪酸、高級脂肪酸類のアンモニウム塩ある
いはアミン塩などの高級脂肪酸化合物を含むものであ
り、本来膜形成能力が乏しい2−アリール基置換イミダ
ゾール化合物に高級脂肪酸を共存させることによって、
耐熱性に優れた化成被膜が得られることを開示してい
る。
膜を形成する際に造膜性を発揮し被膜に撥水性を付与す
るために、炭素数12ないし22の高級脂肪酸化合物を使用
しているので、これらの高級脂肪酸化合物を水に溶解さ
せるためには、通常、液性をアルカリ性とすべきである
が、2−アリール基置換イミダゾール化合物を水に溶解
させるためには、液性を酸性にしなければならない。す
なわち、前記発明の実施に当たっては2−アリール基置
換イミダゾール化合物と高級脂肪酸化合物の両者を共存
させて水溶液にすることは困難であり、両成分を溶解さ
せるには、水以外にメタノール、アセトンなどの水溶性
有機溶剤を加えた混合液とすることが開示されている。
人体に対する悪影響あるいは工場の保安面で問題があ
り、且つ使用時に有機溶剤が蒸発して処理液の組成が変
化し、有効成分である2−アリール基置換イミダゾール
化合物、高級脂肪酸類化合物等が析出し易いなどの難点
もあった。
回路部分などを化成被膜によって保護するに当たり、表
面実装法に対応できる充分な耐熱性及びはんだ付け性を
有し、且つ使用時において処理液中に固体を析出せず、
あるいは固体を析出してもこれを容易に再溶解するなど
性能の優れたプレフラックスが望まれていた。
な問題を解決するために数多くの試験を繰り返した結
果、必須成分として化2で示される2,4−ジフェニル
イミダゾール化合物0.01〜5重量%と炭素数4以下
の脂肪族カルボン酸1〜20重量%を含有する水溶液か
らなる表面処理剤が、特異的に高級脂肪酸を併用するこ
となく銅金属の表面に化成被膜を形成することを知見
し、この化成被膜に優れた耐熱性、はんだ付け性があっ
て所期の目的を達成しうることを見い出し、本発明を完
遂するに至った。
ニルイミダゾール化合物としては、2,4−ジフェニル
イミダゾール及び2,4−ジフェニル−5−メチルイミ
ダゾールであり、2,4−ジフェニルイミダゾールは、
化3として示したようにベンズアミジンとフェナシルハ
ライド化合物をクロロホルムなどの溶媒中、加熱して反
応させることによって合成される。
ミダゾールは、化4として示したようにベンズアルデヒ
ド、1−フェニル−1,2−プロパンジオン及び酢酸ア
ンモニウムを酢酸中で加熱反応させて得られる。
2,4−ジフェニルイミダゾール化合物を0.01〜5
重量%の割合、好ましくは0.1〜1.0重量%の割合
として使用する。2,4−ジフェニルイミダゾール化合
物の濃度が0.01重量%より少ない場合には、膜形成
速度が極端に低下し、また5重量%より高い場合には水
溶液化が難しくなり多量の酸を必要とするので好ましく
ない。
ジフェニルイミダゾール化合物は、炭素数4以下の脂肪
族カルボン酸1〜20重量%を含む水溶液に溶解させる
ことが可能である。なお、この場合低級脂肪族カルボン
酸の濃度が1重量%以下では2,4−ジフェニルイミダ
ゾール化合物を完全に水溶液化することができず、また
20重量%を超えると作業環境を阻害したり、装置を腐
蝕する惧れがある。本発明の実施に適する低級脂肪族カ
ルボン酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸及びイソ
酪酸等であり、特にギ酸及び酢酸が好適である。
表面と接触方法は、浸漬、噴霧、塗布などいずれでも可
能である。本発明表面処理剤の使用に際しては、金属表
面における化成被膜の形成速度を高めるために銅化合物
を添加し、また化成被膜の耐熱性をさらに向上させるた
めに亜鉛化合物を添加しても差し支えがない。
の代表的なものとしては、塩化第一銅、塩化第二銅、水
酸化銅、リン酸銅、酢酸銅、硫酸銅、硝酸銅、臭化銅等
であり、これらは水溶液に対して0.01〜10重量%の
割合、好ましくは0.02〜5重量%の割合で添加すれば
良い。
酸化亜鉛、蟻酸亜鉛、酢酸亜鉛、蓚酸亜鉛、乳酸亜鉛、
クエン酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、リン酸亜鉛等であ
り、これらは水溶液に対して0.01〜10重量%の割
合、好ましくは0.02〜5重量%の割合で添加すれば良
い。
には、アンモニアあるいはアミン類等の緩衝作用を有す
る物質を添加して、水溶液のpHを安定にすることが望
ましい。また本発明の実施に際しては、オレイン酸、ラ
ウリン酸などの高級脂肪酸を併用しても差し支えない。
さらに本発明表面処理剤の使用に際しては、銅金属の表
面に形成された化成被膜に熱可塑性樹脂の二重構造を形
成し、耐熱性を更に向上させることも可能である。
4−ジフェニルイミダゾール化合物の化成被膜を形成し
たのち、ロジン、ロジンエステル等のロジン誘導体、テ
ルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂
誘導体または芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹
脂、脂環族炭化水素樹脂等の炭化水素樹脂またはこれら
の混合物等からなる耐熱性に優れた熱可塑性樹脂をトル
エン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等の溶媒に
溶解し、ロールコーター法等により化成被膜上に膜厚1
〜30μmの厚みとなるように均一に塗布して、化成被膜
と熱可塑性樹脂の二層構造を形成すれば良い。
ち、2,4−ジフェニルイミダゾール化合物は炭素数4
以下の脂肪族カルボン酸と共存させた水溶液として、銅
あるいは銅合金の表面に接触させると、2,4−ジフェ
ニルイミダゾール化合物と銅との錯体形成反応及び2,
4−ジフェニルイミダゾール化合物間の水素結合などの
作用により、局部的に銅錯体となった2,4−ジフェニ
ルイミダゾール化合物の化成被膜が、意外に早い速度で
銅あるいは銅合金表面上に形成される。
とにより銅表面から銅の移行が起こり、また同時に低級
脂肪族カルボン酸は揮発し、2,4−ジフェニルイミダ
ゾール化合物の大部分は2,4−ジフェニルイミダゾー
ル化合物の銅錯体になる。この銅錯体からなる化成被膜
は、熱的にもまた化学的にも安定であり、下地の銅ある
いは銅合金を高温に曝すことによる酸化、また長期放置
による錆の発生から保護しうるものである。
ェニルイミダゾール化合物0.01〜5重量%と炭素数
4以下の脂肪族カルボン酸1〜20重量%を含む水溶液
であり、2,4−ジフェニルイミダゾール化合物の溶解
性が高いので、長期間安定した状態で保存することがで
き、処理に際して液組成に変動が生じても2,4−ジフ
ェニルイミダゾール化合物の結晶が析出する惧れがほと
んどなく、万一析出した場合でも液組成を適正に戻すこ
とにより再溶解するので、安定した連続操業を行うこと
ができる。
本発明を具体的に説明する。 〔参考例1〕2,4−ジフェニルイミダゾールの合成 ベンズアミジン塩酸塩25.01g(0.160モル) 及び水
110mlからなる溶液に、水酸化カリウム18.22g
及び水15mlからなる溶液を加えて乳濁液とした。この
液をクロロホルム60mlを用いて3回抽出し、クロロホ
ルム層を無水硫酸ナトリウムを用いて脱水したのち、減
圧下に溶剤を留去してベンズアミジン18.76g(0.1
56モル) を結晶として得た。前記ベンズアミジンをクロ
ロホルム80mlに溶解し、フェナシルクロライド24.
9g(0.161モル) を加え、1時間加熱還流したのち、ト
リエチルアミン16.27g(0.161モル) を加えてさら
に4.5時間加熱還流した。反応終了後、揮発分を減圧
留去し、得られた残渣を4回熱水で洗浄し、さらにベン
ゼンを用いて洗浄することにより、無色微結晶の2,4
−ジフェニルイミダゾール18.02g(0.082モル、ベ
ンズアミジン塩酸塩に対する収率51%、融点160〜1
68℃)を得た。
チルイミダゾールの合成 1−フェニル−1,2−プロパンジオン13.00g
(0.088モル) 、ベンズアルデヒド10.24g(0.096モ
ル) 、酢酸アンモニウム20.29g(0.263モル) 及び
酢酸50mlからなる溶液を5時間加熱還流した。反応終
了後、揮発分を減圧留去し、得られた残渣をメタノール
に溶解し、水酸化ナトリウムをアルカリ性になるまで加
えたのち、減圧下メタノールを留去し、得られた残渣を
水で洗浄し、次いでエーテルを用いて洗浄し、無色粉末
状の2,4−ジフェニル−5−メチルイミダゾール1
5.17g(0.065モル、1−フェニル−1,2−プロパ
ンジオンに対する収率74%、融点211〜216℃)を
得た。
及び比較例の試験において、金属表面における化成被膜
の厚さは、硬質銅張積層板を所定の大きさに切断した試
験片を用い、所定の浸漬処理を行い銅金属の表面に化成
被膜を形成したのち、0.5%の塩酸水溶液に浸漬して
2,4−ジフェニルイミダゾール化合物を抽出し、紫外
分光光度計を用いて、この抽出液中に含まれる2,4−
ジフェニルイミダゾール化合物の濃度を測定し、化成被
膜の厚さに換算したものである。
間の測定方法は次のとおりである。まず、試験片として
5mm×50mm×0.3mmの大きさの銅板を用い、この試験片
を脱脂、ソフトエッチング及び水洗を行ったのち、所定
の液温に保持した各実施例あるいは比較例に記載の組成
からなる表面処理剤に夫々所定時間浸漬し、次いで水
洗、乾燥して試験片表面に厚さ約0.10〜0.25μmの化成
被膜を夫々形成させた。
す条件で放置し、200℃の熱風オーブン中で10分間
加熱処理を行った。次いで、この試験片にポストフラッ
クス(商品名:JS−64、(株)弘輝製)を浸漬付着
させ、はんだ濡れ時間を測定した。測定に当たっては、
半田濡れ性試験器(製品名:WET−3000、(株)
レスカ製)を用い、その測定条件ははんだ温度250
℃、浸漬深さ2mm、浸漬スピード16mm/秒とした。
の測定は、以下のとおり実施した。試験片として、内径
0.80mmのスルーホールを629穴有する5cm×10cm×1
.2mmのスルーホール基板を用い、この試験片を脱脂、
ソフトエッチング及び水洗を行ったのち、前記のはんだ
濡れ時間の測定の場合と同様に、表面処理剤に夫々所定
時間浸漬し、水洗、乾燥して試験片表面に厚さ約0.10〜
0.25μmの化成被膜を夫々形成させた。
す条件で放置し、赤外線リフロー装置(製品名:MUL
TI−PRO−306、ヴィトロニクス社製)を用い
て、ピーク温度が230℃であるリフロー加熱を3回繰
り返した。次いで、加熱処理後のはんだ上がり性を試験
するため、フローはんだ付け装置を用いてはんだ上がり
性を測定した。その際にポストフラックスとしては、ア
サヒ化研製のAGF−200−J9を用い、はんだ温度
は250℃、ベルトスピードは1.0 m/分とした。測定結
果は、スルーホールの上部ランド部分まではんだが上が
ったスルーホール数の全スルーホール数に対する割合
(%)で表示した。
は、次のようにして行った。試験片としては絶縁抵抗試
験に用いられるくし形電極I形〔JIS Z−3197
6.8〕を用い、試験片を脱脂、ソフトエッチング及び水
洗を行ったのち、前記はんだ濡れ性の測定と同様にして
表面処理剤に浸漬し、水洗、乾燥して試験片表面に厚さ
約0.10〜0.25μmの化成被膜を夫々形成させたのち、室
温で10日間放置した。
の前記試験片に、クリームはんだ(商品名:AE−53
HGI、四国化成工業(株)製)を印刷幅3mmで一文
字印刷し、赤外線リフロー装置(製品名:MULTI−
PRO−306、ヴィトロニクス社製)を用いてリフロ
ー加熱(ピーク温度230℃)を行い、はんだの広がり
長さを測定した。
り性並びにクリームはんだ広がり性測定用試験片を、そ
れぞれ2,4−ジフェニルイミダゾール0.25重量
%、酢酸9.0重量%、酢酸銅0.09重量%及び臭化
アンモニウム0.04重量%からなり、アンモニア水で
pH4.0に調整した処理水溶液に、液温50℃で60
秒間浸漬したのち、水洗、乾燥した。
性試験は、試験片を表1に示す条件下に放置し、加熱処
理を行なったのち測定したところ、その結果は表1に示
したとおりであった。またクリームはんだ広がり性は、
測定用試験片を10日間室温で放置したのち、クリーム
はんだ広がり性測定したところ、表1に示したとおりで
あった。
ール0.25重量%、酢酸10.0重量%、n−ヘプタ
ン酸0.03重量%、及び臭化第二銅0.05重量%か
らなり、アンモニア水でpH3.8に調整した処理水溶
液に、試験片を液温45℃で60秒間浸漬したのち、取
り出し水洗、乾燥した。実施例1と同様にはんだ濡れ時
間、はんだ上がり性試験及びクリームはんだ広がり性試
験を行ったところ、その測定結果は表1に示すとおりで
あった。
チルイミダゾール0.20重量%、ギ酸5.0重量%及
び臭化銅0.05重量%からなり、アンモニア水でpH
3.4に調整した処理水溶液に、試験片を液温50℃で
70秒間浸漬したのち、取り出し水洗、乾燥した。実施
例1と同様にしてはんだ濡れ時間、はんだ上がり性試験
及びクリームはんだ広がり性試験を行ったところ、その
測定結果は表1に示すとおりであった。
チルイミダゾール0.20重量%、酢酸10.0重量
%、n−ヘプタン酸0.03%及び臭化銅1.0重量%
からなり、アンモニア水でpH4.2に調整した処理水
溶液に、試験片を液温45℃で60秒間浸漬したのち、
取り出し水洗、乾燥した。実施例1と同様にしてはんだ
濡れ時間、はんだ上がり性試験及びクリームはんだ広が
り性試験を行ったところ、その測定結果は表1に示すと
おりであった。
1.0重量%及び酢酸1.6重量%からなり、アンモニ
ア水でpHを4.4に調整した処理水溶液に、試験片を
液温50℃で25秒間浸漬した後、取り出し水洗、乾燥
した。その後実施例1と同様にはんだ濡れ性試験を行っ
たところ、その測定結果は表1に示すとおりであった。
1.0重量%、酢酸2.0重量%、ラウリン酸0.1重
量%及び臭化第二銅0.05重量%からなり、アンモニ
ア水でpHを6.2に調整した処理水溶液に、試験片を
液温50℃で30秒間浸漬した後、取り出し水洗乾燥し
た。その後実施例1と同様にはんだ濡れ性試験及びクリ
ームはんだ広がり性試験を行ったところ、その測定結果
は表1に示すとおりであった。
き比較例2と同一の組成とした処理水溶液を調整し、こ
れに試験片を液温50℃で120秒間浸漬したが、試験
片に化成被膜は形成されなかった。
ミダゾール1.0重量%、酢酸2.0重量%、ミリスチ
ン酸0.05重量%及び臭化第二銅0.05重量%から
なり、アンモニア水でpH6.0に調整した処理水溶液
に、試験片を液温50℃で40秒間浸漬した後、取り出
し水洗、乾燥した。その後実施例1と同様にはんだ濡れ
性試験及びクリームはんだ広がり性試験を行ったとこ
ろ、その測定結果は表1に示すとおりであった。
除き比較例4と同一の組成とした処理水溶液を調整し、
これに試験片を液温50℃で120秒間浸漬したが、試
験片に化成被膜は形成されなかった。
ル0.2重量%、酢酸5.0重量%及び塩化第二銅0.
035重量%からなり、アンモニア水でpHを2.9に
調整した処理水溶液に、試験片を液温40℃で30秒間
浸漬した後、取り出し水洗、乾燥した。その後実施例1
と同様にはんだ濡れ性試験及びクリームはんだ広がり性
試験を行ったところ、その測定結果は表1に示すとおり
であった。
チル)ベンズイミダゾール0.5重量%、ギ酸3.0重
量%、ヘプタン酸0.04重量%及び塩化第二銅0.0
9重量%からなり、アンモニア水でpH2.56に調整
した処理水溶液に、試験片を液温50℃で60秒間浸漬
した後、取り出し水洗、乾燥した。その後実施例1と同
様にはんだ濡れ性試験及びクリームはんだ広がり性試験
を行ったところ、その測定結果は表1に示すとおりであ
った。
ために、以下の試験を行った。前記実施例及び比較例
(比較例3及び5を除く)において使用した処理液につ
いて、それぞれ加温して約30%の水分を蒸発させて有
効成分を析出させ、また有効成分が析出しない場合には
アンモニア水を必要量添加して有効成分を析出さた。次
いでこれら結晶が析出した処理液に水を添加し、酸を加
えて元の処理液の組成に戻し、40℃の温度に加熱して
有効成分が再溶解するか否かを調べた。これらの試験結
果は、表2に示したとおりであった。
を含有する処理液は、銅金属の表面に耐熱性に優れた化
成被膜を形成し、表面実装工程におけるリフロー加熱後
の良好なはんだ付け性が確保され、また表面処理工程に
おいても2,4−ジフェニルイミダゾール化合物と低級
脂肪族カルボン酸を共存させた処理水溶液は、処理浴に
有効成分が析出するなどのトラブルが起こらないため、
安定した操業を為し得るなど実践面の効果は顕著であ
る。
イミダゾール化合物としては、2,4−ジフェニルイミ
ダゾール及び2,4−ジフェニル−5−メチルイミダゾ
ールであり、2,4−ジフェニルイミダゾールは、化3
として示したようにベンズアミジンとフェナシルハライ
ド化合物をクロロホルムなどの溶媒中、加熱して反応さ
せることによって合成される。
チルイミダゾール0.20重量%、酢酸10.0重量
%、n−ヘプタン酸0.03%及び臭化銅0.1重量%
からなり、アンモニア水でpH4.2に調整した処理水
溶液に、試験片を液温45℃で60秒間浸漬したのち、
取り出し水洗、乾燥した。実施例1と同様にしてはんだ
濡れ時間、はんだ上がり性試験及びクリームはんだ広が
り性試験を行ったところ、その測定結果は表1に示すと
おりであった。
Claims (1)
- 【請求項1】 必須成分として、化1で示される2,4
−ジフェニルイミダゾール化合物0.01〜5重量%と
炭素数4以下の脂肪族カルボン酸1〜20重量%を含有
する水溶液からなる銅及び銅合金の表面処理剤。 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。)
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06550294A JP3367743B2 (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 銅及び銅合金の表面処理剤 |
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