JPH10251867A - 銅及び銅合金の表面処理剤 - Google Patents

銅及び銅合金の表面処理剤

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JPH10251867A
JPH10251867A JP7059097A JP7059097A JPH10251867A JP H10251867 A JPH10251867 A JP H10251867A JP 7059097 A JP7059097 A JP 7059097A JP 7059097 A JP7059097 A JP 7059097A JP H10251867 A JPH10251867 A JP H10251867A
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acid
compound
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solder
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Takashi Yoshioka
隆 吉岡
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/28Applying non-metallic protective coatings
    • H05K3/282Applying non-metallic protective coatings for inhibiting the corrosion of the circuit, e.g. for preserving the solderability

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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレフラックスとして有用な銅表面に良
好な耐熱性を示す化成被膜を短時間のうちに形成する水
溶液型表面処理剤を提供する。 【解決手段】 特定の2−フェニルイミダゾール化合物
を造膜成分として含有し、これに所定量のよう素イオン
を溶存させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、銅及び銅合金の
表面に化成被膜を形成する水溶液系表面処理剤に関する
ものであり、特に硬質プリント配線板及びフレキシブル
プリント配線板における銅回路部のプレフラックス処理
剤として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】銅あるいは銅合金の表面に、2位長鎖ア
ルキルイミダゾール化合物の被膜を形成する表面処理方
法としては、特公昭46-17046号、同48-11454号、同48-2
5621号、同49- 1983号、同49-26183号、同58-22545号、
同61-41988号及び特開昭61-90492号公報に記載されてい
る。また銅あるいは銅合金の表面に、2位アリール基置
換イミダゾール化合物の被膜を形成する処理方法として
は、特開平4-202780号及び同4-206681号公報に記載され
ている。
【0003】他に銅あるいは銅合金の表面にベンズイミ
ダゾール系化合物の化成被膜を形成する方法としては、
5−メチルベンズイミダゾールを用いる処理方法が特開
昭58-501281 号公報に、2−アルキルベンズイミダゾー
ル化合物、2−アリールベンズイミダゾール化合物、2
−アラルキルベンズイミダゾール化合物あるいは2−メ
ルカプトアルキルベンズイミダゾール化合物を用いる処
理方法が、特開平3-124395号、同3-236478号、同4-7207
2 号、同4-80375 号、同4-99285 号、同4-157174号、同
4-165083号、同4-173983号、同4-183874号、同4-202780
号、同4-206681号、同4-218679号、同5-25407 号、同5-
93280 号、同5-93281 号、同5-156475号、同5-163585
号、同5-175643号、同5-186880号、同5-186888号、同5-
202492号、同5-230674号、同5-237688号、同5-263275
号、同5-287562号、同5-291729号、同5-287563号及び同
5-291729号公報に記載されている。
【0004】これらの他に、2−メルカプトベンズイミ
ダゾールを用いる銅あるいは銅合金の防錆方法が、特開
昭55-83157号、同62-77600号及び同63-118598 号公報に
開示されている。特開平4-165083号及び同4-173983号公
報には、このような水溶液系の表面処理剤に塩素、臭素
などのハロゲンイオンを存在させることによって、前処
理工程から持ちこまれる硫酸根による処理液の汚染に対
して、造膜性を安定化させる方法が開示されており、ま
た特開平6-2176号公報には2−ウンデシルイミダゾー
ル、n−ラウリルアミンなどを含む銅及び銅合金の表面
処理剤に臭素あるいはよう素を含む化合物を含有させる
ことにより、はんだ付け性を向上しうることが記載され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近時プリント配線板の
表面実装方法として、実装密度を向上させた処理方法が
普及している。このような表面実装方法は、チップ部品
のクリームはんだで接合する両面表面実装、チップ部品
のクリームはんだによる表面実装とディスクリート部品
のスルーホール実装を組み合わせた混載実装等に分けら
れる。いずれの実装方法においても、プリント基板は複
数回のはんだづけが行われ、複数回の熱履歴を受ける。
従って、このようなプリント基板の銅回路を空気酸化か
ら保護する化成被膜は、複数回の熱履歴を受けたあとの
良好なはんだづけ性が要求されている。
【0006】従来知られている2位長鎖アルキルイミダ
ゾール化合物を用いてプリント配線板の表面処理を行な
った場合、高温に曝されると表面処理された銅面が変色
し、その後のはんだ付けに際して支障を生じるおそれが
あった。特開平3-124395号公報等に記載のベンズイミダ
ゾール系化合物を用いた表面処理方法によれば、比較的
耐熱性に優れた化成被膜が得られるが、複数回の熱履歴
を受ける表面実装方法においては、未だ満足しうる状態
にあるとは言えない。また、前述のハロゲンイオンを生
じる化合物を添加した表面処理剤についても、実用化に
おいては未だ解決すべき課題を残している。
【0007】すなわち、本発明者の知見によれば、イミ
ダゾール系化合物及びベンズイミダゾール系化合物にハ
ロゲンイオンを生じる化合物を添加した銅の表面処理剤
は、塩素イオン、臭素イオン、よう素イオン等を添加す
ることによって、銅表面に形成される化成被膜の耐熱性
が改善される。そして、この効果はよう素イオンが最も
大きく、次いで臭素イオン、塩素イオンの順となる。し
かしながら、これらのイオンを添加した場合には銅表面
に対する化成被膜の形成速度が低下する傾向があり、そ
の度合いは臭素イオン及び塩素イオンにおいてはそれほ
ど現れないが、よう素イオンを用いた場合、化成被膜の
形成速度が著しく低下し、銅回路を保護するために必要
とされている0.1μ〜0.3μの膜厚を得る処理時間
が著しく長くなり、工場の生産性が低下して実用に供し
得ないものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
事情に基づき、銅あるいは銅合金の表面に化成被膜を形
成するイミダゾール系化合物及びベンズイミダゾール系
化合物を用いた表面処理剤において、耐熱性を向上させ
るためによう素イオンを生じる化合物を添加した場合
に、銅金属に対する造膜速度を低下させない化合物につ
いて鋭意試験研究を重ねた結果、化2で示される2−フ
ェニルイミダゾール化合物に、10〜150ppmのよ
う素イオンを含有させた場合には、耐熱性に優れており
しかも銅に対する膜形成速度の低下が少なく生産性に優
れた銅及び銅合金の表面処理剤を見い出し、本発明を完
遂するに至った。
【0009】
【化2】 式中、R1 はベンジル基またはフェニル基、R2 は水素
原子またはメチル基を示すものであり、R1 がベンジル
基で且つR2 が水素原子で示される化合物を除く。
【0010】この発明の実施に適する2−フェニルイミ
ダゾール化合物としては、2−フェニル−4−メチル−
5−ベンジルイミダゾール、2,4−ジフェニルイミダ
ゾール、2,4−ジフェニル−5−メチルイミダゾール
等であり、これらの化合物は表面処理剤に対して0.0
1〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%の割合
として配合する。
【0011】この発明の実施に当たっては、2−フェニ
ルイミダゾール化合物が難溶性であるため、有機酸また
は無機酸を用いて水溶液化させたり、また水と混和しう
る有機溶媒を有機酸または無機酸と併用して水溶液化す
れば良い。
【0012】この発明の実施において、よう素イオンを
供給するために用いられる化合物としては、よう化カリ
ウム、よう化ナトリウム、よう化アンモニウム、よう化
銅、よう化バリウム、よう化カルシウム、よう素酸、よ
う素酸カリウム、ヨード酢酸、2−ヨードプロピオン
酸、3−ヨードプロピオン酸、2−ヨード酪酸、3−ヨ
ード酪酸、4−ヨード酪酸等であり、これらを表面処理
剤中のよう素イオン濃度が、10〜150ppmとなる
ように調整すればよい。
【0013】この際に用いられる有機酸としては、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘプタン酸、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリル酸、グリコール酸、乳酸、ア
クリル酸、安息香酸、パラニトロ安息香酸、パラトルエ
ンスルホン酸、サリチル酸、ピクリン酸、シュウ酸、コ
ハク酸、マレイン酸、フマール酸、酒石酸、アジピン酸
等であり、無機酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸
等である。これらの酸は、水溶液に対し0.01〜40
重量%の割合、好ましくは0.2〜20重量%の割合に
なるように添加すれば良い。
【0014】また、この際に用いられる有機溶媒として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
などの低級アルコール類や、アセトン、N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどの水と混和させることのできるもの
である。
【0015】この発明の表面処理剤によって銅あるいは
銅合金の表面を処理する条件としては、約20℃〜60
℃の液温で1秒ないし3分間接触すれば良い。接触処理
の方法は、浸漬、噴霧、塗布などである。
【0016】この発明の表面処理剤に使用に際して、金
属表面における化成被膜の形成速度を高めるために銅化
合物を添加してもよく、また形成された化成被膜の耐熱
性をさらに向上させるために亜鉛化合物を添加してもよ
い。
【0017】この発明において使用できる銅化合物の代
表的なものとしては、塩化第一銅、塩化第二銅、水酸化
銅、リン酸銅、酢酸銅、硫酸銅、硝酸銅、臭化銅等であ
り、また亜鉛化合物の代表的なものとしては、酸化亜
鉛、蟻酸亜鉛、酢酸亜鉛、蓚酸亜鉛、乳酸亜鉛、クエン
酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、リン酸亜鉛等であり、い
ずれも水溶液に対して0.01〜10重量%の割合、好ま
しくは0.02〜5重量%の割合で添加すれば良い。
【0018】このように、銅化合物あるいは亜鉛化合物
を用いる場合には、有機酸あるいは無機酸の他にアンモ
ニアあるいはアミン類等の緩衝作用を有する物質を添加
して溶液のpHを安定にすることが望ましい。また本発
明表面処理剤を使用する際には、化成被膜上に熱可塑性
樹脂の二重構造を形成し、耐熱性を向上させることも可
能である。
【0019】すなわち、銅あるいは銅合金の表面に2−
フェニルイミダゾール化合物の化成被膜を形成したの
ち、ロジン、ロジンエステル等のロジン誘導体、テルペ
ン樹脂、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂誘導
体または芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂
環族炭化水素樹脂等の炭化水素樹脂あるいはこれらの混
合物等からなる耐熱性に優れた熱可塑性樹脂をトルエ
ン、酢酸エチル、IPA等の溶媒に溶解し、ロールコー
ター法等により化成被膜上に膜厚1〜30μmの厚みにな
るように均一に塗布して、化成被膜と熱可塑性樹脂の二
層構造を形成すれば良い。
【0020】2−フェニルイミダゾール化合物と、10
〜150ppmのよう素イオンを必須成分として含有す
る表面処理剤を用いて表面処理した銅板あるいは銅合金
板には、特異的に優れた耐熱性を有する化成被膜が形成
され、その造膜速度も目立って低下しないものである。
しかしながら、よう素イオンの濃度が前記範囲を上廻る
と、はんだ濡れ時間やクリームはんだの広がり等の膜物
性は向上するが、処理時間を著しく長くしなければなら
ず作業効率が極度に低下する。また、よう素イオンの濃
度が前記範囲を下廻った場合には、化成被膜に十分な耐
熱性が得られない。
【0021】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって、本発明を
具体的に説明する。なお、これらの試験において金属表
面における化成被膜の厚さは、実際にプリント配線板と
して用いられている硬質銅張積層板を所定の大きさに切
断した試験片を用いて所定の浸漬処理を行い、金属表面
に化成被膜を形成したのち、0.5%の塩酸水溶液に浸
漬して、2−フェニルイミダゾール化合物を抽出し、紫
外分光光度計を用いて、この抽出液中に含まれる2−フ
ェニルイミダゾール化合物の濃度を測定し、化成被膜の
厚さに換算したものである。
【0022】はんだ濡れ性の測定は次のようにして行っ
た。まず、試験片として5mm×50mm×0.3mmの大き
さの銅板を用い、この試験片を脱脂、ソフトエッチング
及び水洗を行ったのち、所定の液温に保持した各実施例
あるいは比較例に記載の組成からなる表面処理剤に夫々
所定時間浸漬し、次いで水洗、乾燥して試験片表面に厚
さ約0.12μmの化成被膜を夫々形成させた。
【0023】被膜形成処理がなされた試験片を表1に示
す条件で放置し、200℃の熱風オーブン中で10分間
加熱処理を行った。次いで、この試験片にポストフラッ
クス(商品名:JS−64MSS、(株)弘輝製)を浸
漬付着させ、はんだ濡れ時間を測定した。測定に当たっ
ては、はんだ濡れ性試験器(製品名:WET−300
0、(株)レスカ製)を用い、その測定条件ははんだ温
度250℃、浸漬深さ2mm、浸漬スピード16mm/秒と
した。
【0024】またクリームはんだ広がり性の試験につい
ては、次のようにして行った。試験片としては絶縁抵抗
試験に用いられるくし形電極I形〔JIS Z−319
76.8〕を用い、この試験片を脱脂、ソフトエッチン
グ及び水洗を行ったのち、前記はんだ濡れ性の測定と同
様にして表面処理剤に浸漬し、水洗、乾燥して試験片の
表面に適宜な膜厚の化成被膜を夫々形成させたのち、2
00℃のオーブン中で5分間加熱処理を行った。
【0025】次いで前記試験片にクリームはんだ(商品
名:AE−53 HGI、四国化成工業(株)製)を印
刷幅3mmで一文字印刷し、赤外線リフロー装置(製品
名:MULTI−PRO−306、ヴィトロニクス社
製)を用いてリフロー加熱(ピーク温度230℃)を行
い、広がったはんだの広がり長さを測定した。
【0026】〔実施例1〕2−フェニル−4−メチル−
5−ベンジルイミダゾール0.25重量%、酢酸5重量
%及び酢酸銅0.064重量%からなるpH4.4の処
理水溶液を調製した。さらに、よう素イオン濃度が5、
10、20、50、100、150、200、300及
び400ppmとなるようによう化カリウムを溶解させ
て表面処理剤を作製した。これらの表面処理剤を用いて
試験片に形成される化成被膜の膜厚が0.12μmとな
るまでに要した処理時間、並びに処理された試験片のは
んだ濡れ時間、クリームはんだの広がった長さを測定し
た。これらの結果は表1に示したとおりであり、よう素
イオン濃度が10〜150ppmの場合において、処理
時間が1分以内と生産性に優れ、且つはんだ濡れ時間や
クリームはんだの広がり性の膜物性も優れることが判っ
た。
【0027】
【表1】
【0028】〔実施例2〕2,4−ジフェニルイミダゾ
ール0.30重量%、酢酸10重量%及び酢酸銅0.0
94重量%からなるpH3.9の処理水溶液を調製し、
以下実施例1と同様にして、前記処理水溶液のよう素イ
オン濃度が5、10、20、50、100、150、2
00、300及び400ppmとなるようによう化カリ
ウムを溶解させて表面処理剤を作製した。これらの表面
処理剤を用いて試験片に形成される化成被膜の膜厚が
0.12μmとなるまでに要した処理時間、並びに処理
された試験片のはんだ濡れ時間、クリームはんだの広が
った長さを測定した。これらの測定結果は表2に示した
とおりであり、よう素イオン濃度が10〜150ppm
の場合において、処理時間が1分以内と生産性に優れ、
且つはんだ濡れ時間やクリームはんだの広がり性の膜物
性も優れることが判った。
【0029】
【表2】
【0030】〔実施例3〕2,4−ジフェニル−5−メ
チルイミダゾール0.20重量%、酢酸4重量%、ギ酸
4重量%及び酢酸銅0.047重量%からなるpH3.
1の処理水溶液を調製した。さらに、よう素イオン濃度
が5、10、20、50、100、150、200、3
00及び400ppmとなるようによう化アンモニウム
を溶解させた表面処理剤を作製した。これらの表面処理
剤を用いて試験片に形成される化成被膜の膜厚が0.1
5μmとなるまでに要した処理時間、並びに処理された
試験片のはんだ濡れ時間、クリームはんだの広がった長
さを測定した。これらの測定結果は表3に示したとおり
であり、よう素イオン濃度が10〜150ppmの場合
において、処理時間が1分以内と生産性に優れ、且つは
んだ濡れ時間やクリームはんだの広がり性の膜物性も優
れることが判った。
【0031】
【表3】
【0032】〔比較例1〕2−フェニル−4−ベンジル
イミダゾール0.40重量%、酢酸5重量%及び酢酸銅
0.047重量%からなるpH4.5の処理水溶液を調
製し、以下実施例1と同様にして、よう素イオン濃度が
5、10、20、50、100、150、200、30
0及び400ppmとなるようによう化カリウムを溶解
させて表面処理剤を作製した。これらの表面処理剤を用
いて試験片に形成される化成被膜の膜厚が0.12μm
となるまでに要した処理時間、並びに処理された試験片
のはんだ濡れ時間、クリームはんだの広がった長さを測
定した。これらの測定結果は表4に示したとおりであ
り、実施例1と類似の化学構造を有するものの、よう素
イオンを加えることによって造膜性の低下が起こり、膜
物性の改善効果が小さく全てを満足することはできなか
った。
【0033】
【表4】
【0034】〔比較例2〕2−ウンデシルイミダゾール
1.0重量%、酢酸2重量%及び酢酸銅0.094重量
%からなるpH4.7の処理水溶液を調製し、以下実施
例1と同様にして、前記処理水溶液のよう素イオン濃度
が5、10、20、50、100、150、200、3
00及び400ppmとなるようによう化カリウムを溶
解させて表面処理剤を作製した。これらの表面処理剤を
用いて試験片に形成される化成被膜の膜厚が0.12μ
mとなるまでに要した処理時間、並びに処理された試験
片のはんだ濡れ時間、クリームはんだの広がった長さを
測定した。これらの測定結果は表5に示したとおりであ
り、処理時間の低下は小さいものの、耐熱性が低く、全
てを満足する結果は得られなかった。
【0035】
【表5】
【0036】〔比較例3〕実施例1において、よう化カ
リウムを臭化カリウムに置き換え、処理水溶液に臭素イ
オン濃度が5、10、20、50、100、150、2
00、300及び400ppmとなる表面処理剤を作製
した。これらの表面処理剤を用いて試験片に形成される
化成被膜の膜厚が0.12μmとなるまでに要した処理
時間、並びに処理された試験片のはんだ濡れ時間、クリ
ームはんだの広がった長さを測定した。これらの測定結
果は表6に示したとおりであり、臭素イオンは造膜性の
低下が小さい代わりに膜物性、特にクリームはんだの広
がり性の改善効果が小さく、実施例1による表面処理剤
が全ての項目において満足し得ることが判った。
【0037】
【表6】
【0038】〔比較例4〕実施例1において、よう化カ
リウムを塩化カリウムに置き換え、処理水溶液に塩素イ
オン濃度が5、10、20、50、100、150、2
00、300及び400ppmとなる表面処理剤を作製
した。これらの表面処理剤を用いて試験片に形成される
化成被膜の膜厚が0.12μmとなるまでに要した処理
時間、並びに処理された試験片のはんだ濡れ時間、クリ
ームはんだの広がった長さを測定した。これらの測定結
果は表7に示したとおりであり、塩素イオンは造膜性の
低下が最も小さいものの、クリームはんだの広がり性な
どの膜物性の改善効果も最も小さいものであり、実施例
1による表面処理剤が全ての項目において満足し得るこ
とが判った。
【0039】
【表7】
【0040】
【発明の効果】この発明の表面処理剤は、特定の2−フ
ェニルイミダゾール化合物を造膜成分とし、その水溶液
によう素化合物をよう素イオン濃度が所定量となる範囲
で配合することにより、はんだ濡れ時間、クリームはん
だの広がり等の膜物性が特異的に優れており、しかもプ
リント配線基板の処理ラインにおける生産性が良好であ
るなど、実践面の効果は多大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で示される2−フェニルベンズイミ
    ダゾール化合物と、10〜150ppmのよう素イオン
    を必須成分として含有する水溶液からなる銅及び銅合金
    の表面処理剤。 【化1】 式中、R1 はベンジル基またはフェニル基、R2 は水素
    原子またはメチル基を示すものであり、R1 がベンジル
    基で且つR2 が水素原子で示される化合物を除く。
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