JPH0723019B2 - プリンタ印字ヘッドの自動調整機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリンタにおける印字ヘツドの先端と印字用
紙上面間の距離を一定に保つ機構の制御方式に関する。

〔従来の技術〕

従来の装置は、特開昭61-262161号公報に記載のよう
に、印字ヘツドと印字用紙の間の距離を一定に保つため
に、印字ヘツドをステツピングモータによりプラテン
側、すなわち、印字用紙の方へ移動させ、印字ヘツドが
用紙に接してステツピングモータが脱調したことを、フ
イードバツクパルスの増加量の変化によつて検出し、プ
ラテンから遠ざかる方に印字ヘツドを移動させるという
処理を行つていた。しかし、ステツピングモータの脱調
を検出できなかつた場合の処理については考慮されてい
ない。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術は、印字ヘツドの自動調整機構が正常に動
作した場合のみが考慮され、上記機構の異常動作の点に
ついて考慮がされておらず、ステツピングモータの脱調
を検出できなかつた場合、また、この機構が故障した場
合でもその判断がつかず、誤動作するおそれがある問題
があつた。

本発明の目的は、ステツピングモータの脱調を検出でき
なかつた場合、再度、調整動作を行うことでより確実に
印字ヘツドの自動調整が行われ、信頼性の向上が図られ
る。

本発明の他の目的は、上記機構が故障したこと検知する
ことにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、印字ヘツドを移動させ印字用紙に接した際
のステツピングモータの脱調を検出できなかつた場合、
モータを逆回転させ印字用紙から印字ヘツドを離し、再
度、印字ヘツドを印字用紙の方へ移動させることにより
達成される。

上記他の目的は、印字ヘツドを移動させ印字用紙に接し
た際のステツピングモータの脱調を二回連続して検出で
きなかつた場合、自動調整機構の故障と判断することに
より達成される。

〔作用〕

印字ヘツドの自動調整機構は、ステツピングモータによ
り印字ヘツドを印字用紙に対して垂直に移動し、印字用
紙に印字ヘツドが接したことをステツピングモータの脱
調により検出し、印字用紙から遠ざかる方向に印字ヘツ
ドを移動させるように動作する。

この機構において、ステツピングモータの脱調を検出て
きなかつた場合、リトライ動作を行うことで、より確実
に印字ヘツドの自動調整が行われるようになり、この機
構の故障も検知できる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を説明する。

第１図および第２図に示すように、アンダーフレーム13
には左サイドフレーム12a、および、右サイドフレーム1
2bが固定されており、この上部には上ガイドレール３が
固定されている。印字ヘツド１をのせたキヤリア２は、
上ガイドレール３と下ガイドレール４により案内され、
Ｂ方向に移動できる。このとき印字ヘツド１を動作させ
れば、左サイドフレーム12aと右サイドフレーム12bに回
転自在に固定されたプラテン11上にある用紙10上に、イ
ンクリボン９のインクをドツト状に転写することにより
印字できる。下ガイドレール４は左サイドフレーム12a
および右サイドフレーム12bに対して回転自由であり、
右端にはギア５が取り付けられている。ただし、ギア５
の軸に対し下ガイドレール４の軸は偏心しており、ギア
５が回転すると、キヤリア２および印字ヘツド１はＡ方
向に移動する。これにより、印字ヘツド１の先端とプラ
テン11との間隔を変化させるわけである。ギヤ５はステ
ツピングモータ14の軸に取り付けられたピニオン６によ
り駆動される。このステツピングモータ14の軸にはスリ
ツトデイスク７も取り付けられており、印字ヘツド１の
先端の移動につれ、回転するようになつている。

第３図に処理の動作フローチヤートを示す。印字用紙の
セツト、または、ホストコンピユータから印字データが
送信されると、自動ギヤツプモータを印字用紙方向に駆
動15し、自動ギヤツプモータが脱調したかどうかをフイ
ードバツクパルスのパルス幅により判定16する。この自
動ギヤツプモータの脱調検出を行つている間、自動ギヤ
ツプモータの駆動ステツプ数をカウントし、規定ステツ
プ、すなわち、印字ヘツドが移動できるステツプ数にな
つた場合17、自動ギヤツプモータを逆回転18し、再度、
自動ギヤツプモータの脱調検出処理を行う。19,20自動
ギヤツプモータの脱調を検出した場合、自動ギヤツプモ
ータを規定ステツプ逆回転し23、第４図に示すように、
印字ヘツドと印字用紙との最適なギヤツプを作る。リト
ライ動作でも、自動ギヤツプモータの脱調を検出できな
かつた場合21、自動調整機構の故障と判断する（22）。

本実施例によれば、印字ヘツドの自動調整がより確実に
行われるようになり、自動調整機構の故障も検知可能と
なる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、リトライ処理の追加により印字ヘツド
の自動調整がより確実に行われるようになる。

また、自動調整機構の故障も検知可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、本発明の一実施例の側面図およ
び正面図、第３図は、本発明の動作フローチヤート、第
４図は本発明の動作説明図である。 １……印字ヘツド、２……キヤリア、３……上ガイドレ
ール、４……下ガイドレール、５……ギア、６……ピニ
オン、７……スリツトデイスク、８……スリツト検出素
子、９……インクリボン、10……印字用紙、11……プラ
テン、12a……左サイドフレーム、12b……右サイドフレ
ーム、13……アンダフレーム、14……ステツピングモー
タ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プラテンに任意の厚さの印字用紙を装着
   し、印字ヘッドをプラテン軸方向に移動させながら前記
   印字用紙に印字を行うプリンタであって、 前記印字ヘッドをモータにより前記印字用紙に対して垂
   直方向に移動させ、前記印字用紙に前記印字ヘッドが接
   したことを前記モータの脱調により検出し、そこから一
   定量前記印字ヘッドを逆方向へ移動させ前記印字ヘッド
   と前記印字用紙のギャップを適切に調整する機構を設
   け、前記モータの脱調を検出できなかった場合、前記印
   字ヘッドを逆方向に移動した後、再度、前記印字用紙側
   へ移動し前記モータの脱調検出を行うことを特徴とする
   プリンタの印字ヘッドの自動調整機構。
2. 【請求項２】請求項１において、二度の前記モータの脱
   調検出処理を行っても、前記モータの脱調検出ができな
   かった場合、このギャップ自動調整機構が故障したと判
   断するよう構成したプリンタの印字ヘッドの自動調整機
   構。