JPH07227228A - 新規ゲル化素材及びその製造法並びにこれを用いたゲル化食品とその製造法 - Google Patents

新規ゲル化素材及びその製造法並びにこれを用いたゲル化食品とその製造法

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JPH07227228A
JPH07227228A JP6046469A JP4646994A JPH07227228A JP H07227228 A JPH07227228 A JP H07227228A JP 6046469 A JP6046469 A JP 6046469A JP 4646994 A JP4646994 A JP 4646994A JP H07227228 A JPH07227228 A JP H07227228A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、魚介類から分離した乾燥ゼラチン
とトランスグルタミナ−ゼを配合した新規ゲル化素材と
その製造方法、および当該新規ゲル化素材を用いたゲル
化食品とその製造方法に係る。 【構成】 魚介類から分離した乾燥ゼラチンにトランス
グルタミナ−ゼあるいはトランスグルタミナ−ゼと分散
剤を配合した水に易溶性の新規ゲル化素材とその製造方
法、および当該新規ゲル化素材に、調味料、具材などを
適宜添付してなるゲル化食品あるいは当該新規ゲル化素
材に調味料、具材などを適宜混合または添付した半加工
食品であり、水等の液状食品と混合してなるインスタン
トゲル化食品とその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷水も含め、幅広い温度
帯で水に易溶性を有し、迅速にゲル化して熱などに対し
て安定なゲルを作る新規のゲル化素材とその製造法並び
にこれを用いたゲル化食品並びにインスタントゲル化食
品とその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゲル化素材は古くからある寒天、ゼラチ
ン、澱粉といったゲル化剤に加え、近年は海藻由来のカ
ラギ−ナン、アルギン酸、種子由来のグア−ガム、ロ−
カストビ−ンガム、果実多糖類のペクチン、微生物由来
のキサンタンガムといった新規のゲル化剤(増粘剤)が
用いられ、各種の用途に利用されている。これらのゲル
化素材は、食品においては流動性食品の食感改良や、固
形食品の調製の他、より直接的には半固形食品(ゲル化
食品)の素材として用いられている。
【0003】これらのゲル化食品を作る際に用いられる
ゲル化素材は、そのほとんどが温度依存性のゲルを形成
する。従って、ゲル化素材をゼリー化するには溶解後、
加熱や冷却処理をその製造工程に加えなければならな
い。例えば、寒天、カラギ−ナン、ゼラチン等でテ−ブ
ルゼリ−を作る際には、加熱溶解しなければならず、さ
らにゲル化させるためには再び冷やさなければならない
ため、非常に手間のかかるものであった。
【0004】さらに、これらのゲルは温度依存性のため
耐熱性が低く、ホットゼリ−タイプの製品には向いてい
ない。一方、ペクチンは低温で溶解するが、酸性下でな
いとゲル化しないので、用途が限られて来るなどの問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来から
ある各種ゼラチンの性状に着目し、種々の検討を重ねた
結果、魚介類のゼラチンは幅広い温度範囲で水に対して
易溶性を示すことを確認し、これに、ゲル化促進剤であ
るトランスグルタミナ−ゼを配合することにより、熱安
定性の高いゲルを速やかに形成するゲル化素材を得るこ
とが出来ることを見出し、本発明を完成した。
【0006】従来、魚介類のゼラチンは牛等哺乳類のゼ
ラチンに比べてゼリ−強度、結着性に欠けるとされてお
り、煮凝りのように家庭あるいは料理屋などごく一部で
料理に用いられるだけで、それを産業的に食材とする発
想は無かった。本発明者は、当該魚介類のゼラチンを分
離し、乾燥した場合に、従来ある牛ゼラチンの乾燥物に
比べて、膨潤速度が速く、非常に溶解し易い事を発見し
た。そこで、易溶性の食品素材とすることを検討した
が、これを更にゲル化素材とするためにはゲル形成の安
定化とそのコントロ−ルが必要となった。
【0007】魚介類のゼラチンのゼリ−強度、結着性が
小さい理由は、ゼラチン分子間の架橋結合が牛等に比べ
て少なく、安定性にかけるためである。そこで、架橋方
法を種々検討した結果、架橋生成を促進する酵素である
トランスグルタミナ−ゼが最も適している事を見出し
た。
【0008】トランスグルタミナ−ゼは蛋白質分子間に
架橋を形成することでゲル化を起こす効果を有してお
り、これらの性質に基づいた特許が示されている。例え
ば特公平5−67260号公報には新規なゲル状食品と
して乳化液にトランスグルタミナ−ゼを添加する方法、
特開平1−27471号公報には新規酵素及びそれを用
いるタンパクゲル化物の製造方法等があり、ゼラチンに
限っても、特開平2−86743号公報に高重合度ゼラ
チンの製造方法、特開平4−2222559号公報のゼ
ラチン皮膜、特開平5−171160号公報のフカヒレ
状のゲル化繊維をコラ−ゲンあるいはゼラチンで作る方
法が記載されている。このようにトランスグルタミナ−
ゼをゼラチンに作用させる特許はいずれもゼラチンを水
あるいはその他の溶媒に溶解した後にトランスグルタミ
ナ−ゼを作用させる方法である。ゆえに、トランスグル
タミナ−ゼのゲル化効果が極めて早いことからに、十分
に溶けていない状態のゼラチンに添加すると満足なゲル
が出来ない欠点があった。
【0009】また、上記の製造方法を用いて製造された
素材は既にトランスグルタミナ−ゼによって強固にゲル
化しているため、改めて手を加えた調理等を行う場合
に、不便であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】以下に本発明について具
体的に説明する。本発明に用いられるゼラチンは、魚介
類から分離するものであり、魚介類の種類には特に限定
されるものではない。原料として魚介類の皮、骨、軟
骨、鰾などの内蔵等の結合組織であり、特に硬骨魚類か
ら得られたゼラチンは融点が低く、本発明に適してい
る。
【0011】特許を受けようとする第1発明は、魚介類
の乾燥ゼラチンと、トランスグルタミナ−ゼを適宜の割
合で配合したゲル化素材である。
【0012】魚介類のゼラチンは、従来知られている牛
或は豚のゼラチンの分離抽出法と同様な方法で得られる
が、ゼラチンの性質上、牛などのゼラチンより容易に得
ることが出来る。前述した結合組織を、まず水洗し、さ
らにアルカリ洗浄することで、不要なタンパク質、脂
質、ミネラルを除去する。ついで酸により原料を中和
し、60〜80℃で加熱すると、溶液中にゼラチンが溶
出する。さらに、濾過、濃縮し、乾燥させたゼラチンを
得る。
【0013】本発明に用いられるトランスグルタミナ−
ゼは市販の微生物由来のものでもよいし、筋肉から分離
したものを用いても良い。
【0014】魚介類のゼラチンは、溶解性が非常に高い
が、さらに溶解性を増すためには粉末化するとよい、こ
の場合、本ゲル化食品素材は冷水などにおいても極めて
迅速な溶解が可能になる。さらに、トランスグルタミナ
−ゼを配合することにより、ゲル形成を補助し、迅速か
つ熱安定性のゲルが作成されることを確認した。本発明
におけるゼラチンの温度は、撹拌混合時に特に負担にな
るような濃度でなければ、任意の濃度を選択出来る。食
品においては、官能的に適した濃度に設定すれば良い。
【0015】また、トランスグルタミナ−ゼはゼラチン
分子間の架橋結合を形成させ、その分子量を増加させる
ことによって、ゲル転移速度を増加させ、迅速且つ安定
にゲルを形成させる働きをもつ。従って、添加量はごく
少量でよい。好ましくは0.005から0.1%で効果
を有する。魚介類の粉末ゼラチンとトランスグルタミナ
−ゼは、既に配合された状態の素材としても良いし、使
用時に適宜の濃度で混合しても良い。
【0016】特許を受けようとする第2発明は、第1発
明のうち、魚介類の粉末ゼラチン及びトランスグルタミ
ナ−ゼにさらに分散剤を適宜の割合で配合したゲル化素
材である。乾燥したゼラチンは特に粉末の場合、溶解性
が高くなるにつれて水に分散する時ママコ(ダマ)を形
成しやすくなる。そこで、これを防ぐために、砂糖、塩
類等の水に易溶性の分散剤と予備混合することにより、
ママコを防止し、さらに速やかに本ゲル化素材を溶解す
ることが可能になった。また、混合したトランスグルタ
ミナ−ゼの分散性も向上したため、酵素反応が素材全体
に行き渡り、ゲル形成のムラも少なくなることが確認さ
れた。魚介類の乾燥粉末ゼラチン、トランスグルタミナ
−ゼ及び分散剤は、既に配合された状態の素材としても
良いし、使用時に適宜の濃度で混合しても良い。
【0017】特許を受けようとする第3発明は、第2発
明の魚介類の粉末ゼラチンとトランスグルタミナ−ゼと
分散剤を適宜の割合で配合したゲル化素材の製造方法で
ある。
【0018】魚介類のゼラチンは魚介類の皮、骨、軟
骨、鰾などの内蔵等の結合組織を水洗し、さらにアルカ
リ洗浄して、不要なタンパク質、脂質、ミネラルを除去
する。ついで酸により原料を中和し、60〜80℃に加
熱すると、溶液中にゼラチンが溶出する。さらに、濾
過、濃縮し、乾燥させてゼラチンを得る。乾燥方法は、
その製品形態に応じて変える。粉末にする場合には、通
風乾燥あるいは凍結乾燥した後に粉砕しても良いし、液
状のままスプレ−ドライにかけても良い。分散剤を乾燥
前に適宜配合してから乾燥を行っても良く、また粉末に
した後に配合しても良い。トランスグルタミナ−ゼは乾
燥粉末ゼラチンの状態であらかじめ配合しておくと良い
が、使用方法によっては、使用時点で適宜混合しても良
い。ゼラチンカプセルにトランスグルタミナ−ぜを封入
する場合には、予めゼラチンカプセルを作成してからそ
の中にトランスグルタミナ−ゼを入れるとよい。
【0019】特許を受けようとする第4発明は、第2発
明の魚介類のゼラチンを微粉末としたものとトランスグ
ルタミナ−ゼと分散剤を適宜の割合で配合したゲル化食
品素材に水あるいは液状食品などを添加することを特徴
とする新規ゲル化食品である。これは第3発明の製造方
法によって製造された第2発明の新規ゲル化素材を食品
として具現化したものである。
【0020】ここで、液状食品とは液状或は液と固形分
の混合された食品であり、具体的には、飲料である果
汁、酒類、コ−ヒ−、紅茶、発酵乳飲料あるいはス−プ
類、シチュ−類、汁物類、ヌ−ドル類のような食品、あ
るいは汁粉のような甘味類が含まれる。本発明品は、溶
解性が高く、いずれの食品の幅広い温度帯で可溶化し、
さらに熱安定性の高いゲルを形成するので、食品によっ
てはテ−ブルゼリ−のような冷たい食品とすることも出
来るし、ホットゼリ−としてゼリ−寄せタイプの食品を
作ることも出来る。
【0021】特許を受けようとする第5発明は、第2発
明の魚介類のゼラチンを微粉末としたものとトランスグ
ルタミナ−ゼ及び分散剤を適宜の割合で配合したことを
特徴とする水に易溶性の新規ゲル化食品素材に、調味、
香味粉末および乾燥具材を添加した半加工食品であり、
水等を加えて混合した場合にゲル化を実現することので
きるインスタントゲル化食品である。
【0022】これは第4発明と同様、第3発明の製造方
法によって製造された本願第2発明の新規ゲル化素材を
食品として具現化したものである。調味、香味粉末およ
び乾燥具材には果汁、酒類、コ−ヒ−、紅茶、発酵乳飲
料の乾燥粉末あるいはス−プ類、シチュ−類、汁物類、
ヌ−ドル類のような食品乾燥具材などが含まれる。
【0023】特許を受けようとする第6発明は、第2発
明の魚介類のゼラチンを微粉末としたものとトランスグ
ルタミナ−ゼ及び分散剤を適宜の割合で配合したことを
特徴とする水に易溶性の新規ゲル化食品素材に、調味、
香味液および生具材を別添した半加工食品であり、水等
を加えて調味、香味液および生具材とともに混合した場
合にゲル化を実現することのできるインスタントゲル化
食品である。
【0024】これは第4発明と同様、第3発明の製造方
法によって製造された第2発明の新規ゲル化素材を食品
として具現化したものである。調味、香味液および生具
材には果汁、酒類、コ−ヒ−、紅茶、発酵乳飲料の濃縮
液あるいはレトルト類、ピクルス、牛皮、寒天のような
密封袋に詰めた食品などが含まれる。
【0025】特許を受けようとする第7発明は、第2発
明の魚介類のゼラチンを微粉末としたものとトランスグ
ルタミナ−ゼ及び分散剤を適宜の割合で配合したことを
特徴とする水に易溶性の新規ゲル化食品素材に水あるい
は液状食品などを添加することを特徴とするゲル化食品
の製造方法である。
【0026】本発明品は溶解性に関する熱依存性が低い
ので、幅広い温度帯でゲル化させることが出来る。しか
し、10℃以下の低温では、溶解に時間がかかること、
また80℃以上の高温ではトランスグルタミナ−ゼが失
活することから、特に溶解温度は10〜70℃が好まし
い。完全に溶解しなくても、ゲル化は起こるが、堅さに
ばらつきが生じるため、十分に溶解するまで撹拌するこ
とが望ましい。撹拌終了後、静置することでゲルが形成
される。常温でも十分にゲル化するが、温度を40〜5
0℃にした場合にはさらに早くゲル化する。
【0027】本発明品は加える調味料により、pH、糖
濃度、イオン強度等の違いによりゲルの堅さ、ゲル化速
度に違いが生ずるため、それに応じて、ゼラチンの濃度
の調整を行う。実際には加える液体の量で調整すると良
い。また、それぞれの調味にあわせて具材を添加したゼ
リ−寄せタイプの製品を作ることも出来る。
【0028】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1 スケトウダラから皮を剥皮し、8倍量の水で2時間水洗
した。ついで、8倍量の塩酸溶液(pH2)で1時間撹
拌洗浄した。再び8倍量の水で3時間水洗して酸を取り
除いた皮に、4倍量の塩酸溶液(pH4,5)を加えて
70℃2時間の加熱撹拌を行い、ゼラチンを溶液に抽出
した。ストレ−ナ−で比較的大きな残渣を取り除いた
後、pHを中和し、次いで濾過機で濾過したゼラチン溶
液を得た。
【0029】このゼラチン溶液をスプレ−ドライにか
け、ゼラチン粉末を得た。このゼラチン粉末にトランス
グルタミナ−ゼ含量が0.001%となるように市販の
トランスグルタミナ−ゼ製剤(味の素アクティバTG
K)を添加混合し、本発明のゲル化素材を得た。
【0030】<実験1>実施例1において作成したゲル
化素材及び牛のゼラチン粉末にトランスグルタミナ−ゼ
含量が0.001%となるように市販のトランスグルタ
ミナ−ゼ製剤(味の素アクティバTGK)を添加混合し
た対照品を用いて次の実験を行った。
【0031】本発明品のゲル化素材または対照品40g
にブドウ糖40gと水320gを加えて、25℃の恒温
水槽中に置いた。これに6枚羽の回転翼をつけたシャフ
トを300rpmで回転させ、経時的にトルクの変化を
観察した。
【0032】その結果、15分間の間に本発明品はトル
クが急速に増加し、ゲルを形成した。11分後及び14
分後のピ−クはゲルが破断したものである。一方、対照
は15分の間にトルクは暫増するが、これはゼラチンの
膨潤によるもので、ゲル化は起こらなかった。(図1参
照)
【0033】実施例2 シロザケから皮を剥皮し、8倍量の水で2時間水洗し
た。ついで、5倍量の0.5%硝石灰溶液で24時間浸
漬し撹拌洗浄した。再び8倍量の水で3時間水洗して残
存する石灰を取り除いた皮に、4倍量の水を加えて70
℃2時間の加熱撹拌を行い、ゼラチンを溶液に抽出し
た。ストレ−ナ−で比較的大きな残渣を取り除いた後、
濾過機で濾過したゼラチン溶液を得た。
【0034】このゼラチン溶液を濃縮機で10%濃度ま
で濃縮し、トレイ上で10℃でゲルを形成させ、さらに
温度10℃、相対温度30%の通風乾燥室で、最終水分
が12%となるように乾燥させた。この板ゼラチンを粉
砕機で粉末として、トランスグルタミナ−ゼ含量が0.
001%となるように市販のトランスグルタミナ−ゼ製
剤(味の素アクティバTGK)及び30%のブドウ糖を
添加混合し、本発明のゲル化素材を得た。
【0035】<実験2>実施例2において作成したゲル
化素材及び牛のゼラチン粉末にトランスグルタミナ−ゼ
含量0.001%となるように市販のトランスグルタミ
ナ−ゼ製剤(味の素アクティバTGK)を添加混合した
対照品を用いて次の実験を行った。本発明品のゲル化素
材または対照品10gに50℃の温水90gを加えて、
50℃の下で撹拌し溶解させたあと、静置してゲル化さ
せた。この時、溶解までの時間及びゲル化までの時間を
測定した。尚、ゲル化は試験容器を傾けた時に内容物が
流れ出さなくなった時をゲル化点とした。
【0036】
【表1】
【0037】この結果、本発明品は溶解、ゲル化が極め
て迅速に生じることが判明した。
【0038】実施例3 実施例2の本発明品20gに、コンソメス−プの素6.
9g、フリ−ズドライの野菜(ニンジン、ほうれん草
等)20gを適宜混合したインスタントゲル化食品を作
成した。本インスタントゲル化食品に70℃のお湯40
0mlを加え、よく撹拌して発明品を溶解させた後、ト
レイ上におき、室温に5分間静置して、ゲル化させた。
ゲル化後、賽の目に切って、ホットゼリ−とした。
【0040】実施例4 実施例2の本発明品10gに砂糖20gを加えて混合し
たものに、生クリ−ム100ccを袋詰めして、添付し
たカップ入りインスタントゲル化食品を作成した。本イ
ンスタントゲル化食品に15℃の牛乳120ccとヨ−
グルト200ccを加えてよく撹拌した後、室温に5分
間静置して、ゲル化させ、ヨ−グルトゼリ−とした。
【0041】
【発明の効果】本発明の新規ゲル化素材は魚介類から分
離した乾燥ゼラチンとトランスグルタミナ−ゼを配合し
たことを特徴とする水に易溶性の新規ゲル化素材であ
る。またこれにさらに分散剤を配合したことで溶解性を
改善したことを特徴とする水に易溶性の新規ゲル化素材
である。また、魚介類から分離した乾燥ゼラチンとトラ
ンスグルタミナ−ゼと分散剤を配合したことを特徴とす
る水に易溶性の新規ゲル化素材の製造方法である。
【0042】さらに、当該新規ゲル化素材に水あるいは
液状食品を添加混合することを特徴とするゲル化食品
と、当該新規ゲル化素材に、調味、香味粉末および/ま
たは乾燥具材を添加した半加工食品であり、水等の液状
物で混合してなるインスタントゲル化食品と当該新規ゲ
ル化素材に、調味、香味液および生具材を別添した半加
工食品であり、水等の液状物で混合してなるインスタン
トゲル化食品である。また、当該ゲル化食品の製造方法
である。
【0043】上記のゲル化素材は、テ−ブルゼリ−のよ
うな食品をより簡便かつ迅速に作成することが出来、ま
た使用方法によってはホットゼリ−のように全く新規の
ゲル食品を製造することが出来るものである。
【0044】また当該ゲル化素材を用いたゲル化食品ま
たはインスタントゲル化食品はより簡便なゼリ−状食品
を提供するものとして極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるゲル化素材(本発明品)の経
時的トルク変化を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 鎌田 雄一 神奈川県横須賀市久里浜7−36−5 株式 会社ニチロ中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚介類から分離した乾燥ゼラチンとトラ
    ンスグルタミナ−ゼを配合したことを特徴とする水に易
    溶性の新規ゲル化素材。
  2. 【請求項2】 魚介類から分離した乾燥粉末ゼラチンと
    トランスグルタミナ−ゼと分散剤を配合したことを特徴
    とする水に易溶性の新規ゲル化素材。
  3. 【請求項3】 魚介類から分離した乾燥ゼラチンとトラ
    ンスグルタミナ−ゼと分散剤を配合したことを特徴とす
    る水に易溶性の新規ゲル化素材の製造方法。
  4. 【請求項4】 魚介類から分離した乾燥粉末ゼラチンと
    トランスグルタミナ−ゼ及び分散剤を配合したことを特
    徴とする水に易溶性の新規ゲル化素材に水あるいは液状
    食品を添加混合することを特徴とするゲル化食品。
  5. 【請求項5】 魚介類から分離した乾燥粉末ゼラチンと
    トランスグルタミナ−ゼ及び分散剤を配合したことを特
    徴とする水に易溶性の新規ゲル化素材に、調味、香味粉
    末および/または乾燥具材を添加した半加工食品であ
    り、水等の液状物で混合してなるインスタントゲル化食
    品。
  6. 【請求項6】 魚介類から分離した乾燥粉末ゼラチンと
    トランスグルタミナ−ゼ及び分散剤を配合したことを特
    徴とする水に易溶性の新規ゲル化素材に、調味、香味液
    および生具材を別添した半加工食品であり、水等の液状
    物で混合してなるインスタンドゲル化食品。
  7. 【請求項7】 魚介類から分離した乾燥粉末ゼラチンと
    トランスグルタミナ−ゼ及び分散剤を配合したことを特
    徴とする水に易溶性の新規ゲル化素材に水あるいは液状
    食品などを添加することを特徴とするゲル化食品の製造
    方法。
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