JPH07216206A - 耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH07216206A
JPH07216206A JP715694A JP715694A JPH07216206A JP H07216206 A JPH07216206 A JP H07216206A JP 715694 A JP715694 A JP 715694A JP 715694 A JP715694 A JP 715694A JP H07216206 A JPH07216206 A JP H07216206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin composition
aromatic polycarbonate
hydroxyphenyl
benzotriazole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP715694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3077732B2 (ja
Inventor
Tokiaki Iwakiri
常昭 岩切
Goro Shimaoka
悟郎 島岡
Kazuo Okazaki
一雄 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP06007156A priority Critical patent/JP3077732B2/ja
Publication of JPH07216206A publication Critical patent/JPH07216206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3077732B2 publication Critical patent/JP3077732B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香族ポリカーボネート樹脂および熱可塑性
ポリエステルを主成分とする樹脂組成物であって、特に
耐候性、耐薬品性、耐熱性、耐衝撃性および加工性等に
優れた成形材料として好適な樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂10〜90重
量部、(B)熱可塑性ポリエステル90〜10重量部および
(C)耐衝撃性改良剤 0〜20重量部からなる樹脂組成物
100 重量部に対して、特定な構造式を有するベンゾトリ
アゾール系紫外線防止剤および特定構造を有するヒンダ
ートアミン系光安定剤を配合してなる。 【効果】 耐候性、耐薬品性、耐熱性、耐衝撃性および
加工性等に優れた成形材料として好適な樹脂組成物であ
り、電気・電子部品、自動車部品、機械部品、建築部
品、家庭雑貨など幅広い分野で使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂および熱可塑性ポリエステルを主成分とする成形
材料に適した樹脂組成物であって、特に、耐候性、耐薬
品性、耐衝撃性および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂
組成物に関する。本発明樹脂組成物は、自動車関連部
品、OA機器、家電部品、医療、雑貨等に好適な材料を
提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、芳香族ポリカーボネート樹脂は、
優れた機械的強度、耐衝撃性、耐熱性を有する樹脂とし
て広く用いられているが、耐薬品性、耐疲労性がやや劣
るなどの欠点がある。
【0003】これに対して熱可塑性ポリエステルは、耐
薬品性、成形性(流動性)が優れているが、耐衝撃性、
寸法安定性、成形時のヒケ、反りが発生し易いなどの欠
点を有している。
【0004】これらのそれぞれの欠点を補うために芳香
族ポリカーボネート樹脂と熱可塑性ポリエステルとのポ
リマーアロイが知られているが、自動車関連部品、OA
機器、家電部品、医療、雑貨のなかでも耐候性あるいは
耐光性が要求されるものについては性能に限界がある。
【0005】芳香族ポリカーボネート樹脂は、化学構造
上ある程度の紫外線吸収能を有するが、必要以上の紫外
線に対しては限界があり、熱可塑性ポリエステルも長期
に亘り紫外線を受けることにより割れ、クレージングを
発生する。耐候性を向上させる方法として一般に紫外線
吸収剤を添加する方法があるが十分満足できるものは得
られていないのが現状である。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香族ポ
リカーボネート樹脂および熱可塑性ポリエステルを主成
分とする成形材料に適した樹脂組成物であって、特に耐
候性、耐薬品性、耐衝撃性および成形加工性に優れた熱
可塑性樹脂組成物を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決すべく種々検討を行い、芳香族ポリカーボネート
樹脂および熱可塑性ポリエステルを主成分とする成形材
料に特定の紫外線吸収剤および光安定剤を所定割合で配
合することにより、所期の耐候性、耐薬品性、耐衝撃性
および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得られ
ることを見出した。
【0008】すなわち、本発明は(a)芳香族ポリカー
ボネート樹脂10〜90重量%、(b)熱可塑性ポリエ
ステル90〜10重量%(c)耐衝撃性改良剤0〜20
重量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、
(d)前記一般式(1)で示されるベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤および(e)前記一般式(2)で示され
るヒンダートアミン系光安定剤0.01〜3重量部を配
合してなる耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関す
る。
【0009】本発明においては、上記の(d)成分およ
び(e)成分を併用することにより従来の紫外線吸収剤
の添加のみでは達成され得ない優れた耐候性を有し、芳
香族ポリカーボネート樹脂本来の特性を生かし、熱可塑
性ポリエステルの示す成形性、耐薬品性を備えた熱可塑
性樹脂組成物である。
【0010】本発明における芳香族ポリカーボネート樹
脂は、芳香族ジヒドロキシ化合物またはこれと少量のポ
リヒドロキシ化合物をホスゲンまたは炭酸ジエステルと
反応させることにより得られる芳香族ポリカーボネート
重合体である。該芳香族ポリカーボネート重合体の反応
に際しては、必要に応じ分岐化剤が使用し得る。
【0011】上記の芳香族ジヒドロキシ化合物として、
具体的には、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン〔=ビスフェノールA〕、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロ
パン〔=テトラメチルビスフェノールA〕、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロ
パン〔=テトラブロモビスフェノールA〕、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイ
ドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジ
フェニルなどが例示される。これらのうち、経済的な面
から特にビスフェノールAが好ましい。
【0012】また分岐化した芳香族ポリカーボネート樹
脂を得るには、クロログリシン、4,6−ジメチル−
2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン
−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,
4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−
3、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)エタンなどで例示されるポリヒド
ロキシ化合物、および3,3−ビス(4−ヒドロキシア
リール)オキシインドール〔=イサチンビスフェノー
ル〕、5−クロロイサチンビスフェノール、5,6−ジ
クロルイサチンビスフェノール、5−ブロモイサチンビ
スフェノールなどを前記ジヒドロキシ化合物の一部、例
えば0.1〜2モル%をポリヒドロキシ化合物で置換す
る。
【0013】さらに分子量調節剤として、一価芳香族ヒ
ドロキシ化合物が使用される。これらは、例えば、m−
およびp−メチルフェノール、m−およびp−プロピル
フェノール、p−ブロモフェノール、p−tert−ブ
チルフェノールおよびp−長鎖アルキル置換フェノール
などが好適に使用される。
【0014】芳香族ポリカーボネート樹脂として、代表
的には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系化
合物、特にビスフェノールAを主原料とするポリカーボ
ネートが挙げられ、さらに2種以上の芳香族ジヒドロキ
シ化合物を併用して得られるポリカーボネート共重合
体、3価のフェノール系化合物を少量併用して得られる
分岐化ポリカーボネートも挙げることができる。また芳
香族ポリカーボネート樹脂は2種以上の混合物として使
用することもできる。
【0015】本発明における熱可塑性ポリエステルは、
芳香族ジカルボン酸あるいはそのジエステルとグリコー
ルあるいはアルキレンオキサイドとを公知の方法で反応
させて得られる重合体であり、具体的には、テレフタル
酸あるいはテレフタル酸ジメチル、ナフタレンジカルボ
ン酸、ナフタレンジカルボン酸ジメチルを芳香族ジカル
ボン酸を主成分とし、これとエチレングリコール、ブタ
ンジオール、シクロヘキサンジメタノールあるいはエチ
レンオキサイドなどを反応させて得られるポリエチレン
テレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、ポリテトラメチレンナフタ
レートなどを挙げることができる。
【0016】また熱可塑性ポリエステルは、共重合体で
あってもよく、例えばシクロヘキサンジメタノールおよ
びエチレグリコールとテレフタル酸との共重合体、シク
ロヘキサンジメタノールおよびエチレングリコールとテ
レフタル酸との共重合体などを挙げることができる。そ
の他公知の熱可塑性ポリエステルも使用することができ
る。
【0017】本発明で使用する熱可塑性ポリエステル
は、フェノールとテトラクロロエチレンとを6対4の重
量比で混合した混合溶媒中、30℃で測定した固有粘度
(極限粘度)が0.4以上、通常0.5〜1.5のもの
が好ましく、0.4未満のものは耐衝撃性や耐薬品性の
改良が不十分となり好ましくない。
【0018】本発明に用いられる(d)成分であるベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、下記一般式(1)で
表される化合物で、本発明においては樹脂組成物の耐候
性の点から重要な成分の一つである。
【化3】
【0019】(ただし、Xはフェニル基、水酸基または
炭素数1〜10のアルキル基で置換されたフェニル基、
1 〜R4 は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1 〜
4 のアルキル基を示す)
【0020】芳香族ポリカーボネート樹脂に使用される
紫外線吸収剤としては種々のものが知られている。ベン
ゾトリアゾール系化合物は有用な紫外線吸収剤のその一
つであるがこれらのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
のうち、特に本発明においては、前記一般式(1)で示
される化合物が有効である。
【0021】このベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は
具体的には、例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−5−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ルなどが例示される。
【0022】これらのうち、本発明においては、特に下
記式(d−1)で表される2−(5−メチル−2−ヒド
ロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、および下記式
(d−2)で表される2−(3−tert−ブチル−5−メ
チル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾールが好適である。
【化4】
【化5】
【0023】また本発明においては、(e)成分として
ヒンダートアミン系の光安定剤が使用される。アミン系
化合物は通常芳香族ポリカーボネート樹脂の加水分解を
促進しやすい傾向がありその使用は好まれないが、本発
明においては、下記一般式(2)で示される特定の構造
を有するヒンダートアミン系光安定剤が上記のベンゾト
リアゾール系化合物と併用した場合に格別な効果が達成
される。
【化6】
【0024】(ただし、式中R5 〜R8 は水素原子また
はメチル基を示す)
【0025】本発明における(e)成分であるヒンダー
トアミン系光安定剤は、前記一般式(2)で示される構
造を有する化合物であって、(d)成分と併用すること
により耐候性をさらに向上させることができる。これの
具体的なものとしては、例えば、下記式(e−1)およ
び(e−2)に示すものが挙げられる。
【化7】
【化8】
【0026】本発明において(d)成分であるベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤の配合量は、芳香族ポリカー
ボネート樹脂と熱可塑性ポリエステルおよび耐衝撃性改
良剤の合計量100重量部に対して、0.01〜3重量
部の範囲で使用される。(d)成分の使用量が0.01
未満の場合は耐候性向上に効果がなく、3重量部を超え
る量では成形品表面にブリートアウトしたり、耐衝撃性
に悪影響を与え好ましくない。
【0027】また(e)成分であるヒンダートアミン系
光安定剤の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂と熱
可塑性ポリエステルおよび耐衝撃性改良剤の合計量10
0重量部に対して、0.01〜3重量部の範囲で使用さ
れ、0.01重量部未満では十分に耐候性を向上させる
ことができず、3重量部を超える量では、耐候性のさら
なる効果が望めずブリードアウトによる外観不良、耐熱
性、耐衝撃性に悪影響を及ぼすので好ましくない。
【0028】本発明において、(d)成分あるいは
(e)成分個々の使用では所期の効果は十分に達成され
ないが、(d)成分と(e)成分とを併用することによ
り所期の効果が達成され、それらの配合割合は、通常、
重量比で98/2〜50/50であり、好ましくは96
/4〜65/35である。
【0029】本発明における衝撃改良剤は、ポリエステ
ル系エラストマー、MBS樹脂、MAS樹脂、アクリル
酸エステルコア−シェルグラフト共重合体、ポリオレフ
ィンおよびポリオレフィン系エラストマー、スチレン系
コア−シェルグラフト共重合体、SBR、SEBS、ポ
リウレタン系エラストマーなどが挙げられ、これらは一
種または二種以上が使用される。本発明においては、上
記したもののうち、樹脂成分である芳香族ポリカーボネ
ート樹脂、および熱可塑性ポリエステル等との相溶性、
耐熱性などの点から、特にポリエステル系エラストマ
ー、MAS樹脂、アクリル酸エステルコア−シェルグラ
フト共重合体、スチレン系コア−シェルグラフト共重合
体等が好適である。
【0030】上記のポリエステル系エラストマーとして
は、例えば東洋紡績(株)から市販されている商品名
「ペルプレンP30B」が挙げられる。
【0031】またMBS樹脂は、ポリブタジエンやブタ
ジエン−スチレン共重合体などのブタジエン系ゴム状重
合体にメタクリル酸エステル、芳香族モノビニル化合
物、およびシアン化ビニル化合物の一種以上を塊状重
合、懸濁重合、塊状・懸濁重合、溶液重合あるいは乳化
重合などの方法によりグラフト重合して得られるものが
好適である。
【0032】MAS樹脂は、アルキル基の炭素数1〜8
のアクリル酸あるいはメタクリル酸のアルキルエステル
を主体とするゴム成分(1)と、芳香族炭化水素重合体
あるいは芳香族炭化水素単量体とビニルもしくはビニリ
デン単量体の一種または二種との共重合体(2)とから
なるもので、(2)の単量体の一部または全部を(1)
の存在下に重合させて得たポリマーで、5〜40重量%
のゴムを含有するものが好適である。
【0033】アクリル酸エステル系コア−シェルグラフ
ト共重合体は、アルキル基の炭素数2〜12のアクリル
酸のアルキルエステルとブタジエンで代表される共役ジ
エン型二重結合を有する多官能性重合性単量体とを必須
成分とし、架橋剤の存在下に乳化重合法により共重合さ
せて得られる架橋ゴム共重合体とからなるコアに、スチ
レン、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等のモノマー混合物をグラフト重合させ
たものがあげられる。このようなアクリル酸エステル系
コア−シェルグラフト共重合体としては、例えば呉羽化
学工業(株)から商品名「HIA−15」、「HIA−
28」、「HIA−30」等として市販されているもの
が挙げられる。
【0034】ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリフ
ロピレン、ポリブテン−1、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアク
リレート共重合体などであり、ガラス転移温度の低いも
の、特にガラス転移温度が−40℃以下のものが好適で
ある。
【0035】また架橋ポリオレフィン系エラストマーと
は、エチレン−プロピレン共重合体う主たる構成成分と
し、これに過酸化物を触媒としてジエン系化合物で架橋
したものである。このような架橋オレフィン系エラスト
マーとしては、例えば三井石油化学工業(株)から商品
名「ミラストマー」として市販されているものが挙げら
れる。
【0036】スチレン系コア−シェルグラフト重合体と
は、いわゆる多段重合させた重合体で、先の段階の重合
体を後の段階の重合体が順次に被覆するような状態で連
続した多段階シード乳化重合法によって得られるグラフ
ト重合体であり、このようなコア−シェルグラフト重合
体としては、例えば武田薬品工業(株)から商品名「ス
タフロイド」として市販されているものが挙げられる。
【0037】SBRは、ビニル芳香族炭化水素重合体を
含む非エラストマー状重合体ブロックと共役ジエン化合
物重合体とを含むエラストマー状重合体ブロックから構
成されており、それらの組成比は10/90〜55/4
5の範囲にあるものが好適である。このようなエラスト
マーとしては、例えばシェル化学(株)から商品名「カ
リフレックス」として市販されているものが挙げられ
る。
【0038】SEBSは、水素添加A−B−Aブロック
共重合体であり、中心ブロックBは共役ジエン系炭化水
素化合物、通常ブタジエンブロックまたはイソプレンブ
ロックであり、末端ブロックAはビニル芳香族炭化水素
の重合体ブロックである。このような水素添加A−B−
A型ブロック共重合体は、例えばシェル化学(株)から
商品名「クレイトン。G1650」、「クレイトンG1
651」あるいは「クレイトンG1657」、または
(株)クラレから商品名「セプトン2002」、「セプ
トン2003」および「セプトン2023」として市販
されているものが挙げられる。
【0039】ポリウレタン系エラストマーとしては、ジ
イソシアネートとポリオールを基材とし、これに各種の
鎖延長剤あるいは架橋剤等を組み合わせることによって
得られるものである。これらのポリウレタン系エラスト
マーは、例えば日本ポリウレタン工業(株)の商品名
「パラプレン」、武田バディシュ(株)の商品名「エラ
ストラン」などがある。
【0040】本発明樹脂組成物には、さらに所望に応じ
て通常樹脂組成物に配合されるそれ自体公知の安定剤、
顔料、染料、滑剤等の各種の添加剤やガラス繊維、ガラ
ス布、不織布、炭素繊維などの無機あるいは有機の繊維
物質などの補強材、ガラスビーズ等種々の充填材を配合
することができる。さらにはその他の合成樹脂などを所
望に応じて配合することもできる。
【0041】本発明の樹脂組成物を調製するにあたって
は、従来公知の方法が採用され、押出機、バンバリー、
ミキサー、ロール等で混練する方法が適宜利用される。
【0042】以下に本発明の樹脂組成物を実施例により
さらに具体的に発明の詳細な説明する。本発明はこれら
に限定されるものでない。
【0043】実施例 (1)配合成分 芳香族ポリカーボネート樹脂は、三菱ガス化学(株)
製、商品名「ユーピロンS−3000」(分子量23,
000)を使用した。
【0044】熱可塑性ポリエステルは、ポリエチレンテ
レフタレート三菱レイヨン(株)製、商品名「ダイヤナ
イトPA200」を使用した。
【0045】耐衝撃性改良材として、武田薬品工業
(株)商品名「スタフロイドMG1011」を使用し
た。
【0046】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とし
て、チバ−ガイギー社製、商品名「チヌビンP」〔2−
(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリア
ゾール〕(d-1) 、商品名「チヌビン326 」〔2−(3
−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)5−クロロベンゾトリアゾール〕(d-2) 、対照とし
てチバ−ガイギー社製商品名「チヌビン234 」〔2−
〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベ
ンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール〕(d
-3) を使用した。
【0047】ヒンダートフェノールアミン系光安定剤と
して、三共 (株) 、商品名「サノールLS−2626」
(e-1) 〔前記化7で示される化合物〕、チバ−ガイギー
社製、商品名「チヌビン622 LD)〔前記化8で示され
る化合物〕(e-2) 、対照として三共(株)、商品名「サ
ノールLS765 」〔ビス(1,2,2,6,6- ペンタメチル-4-
ピペリジル) セバケート〕(e-3)を使用した。
【0048】表中、M2112は、ホスファイト系抗酸
化剤で、旭電化工業(株)、商品名「アデカスタブ21
12」である。
【0049】上記の配合成分を表−1及び表−2に示す
割合でタンブラーにて混合し、各々一軸ベント式押出機
で押出しペレットとし、このペレットを熱風乾燥機中で
120℃で5時間以上乾燥した後、樹脂温度260℃で
物性測定用試験片(ASTMM−1号ダンベル)を射出
成形により作製した。
【0050】表中、成分(a),(b)および(c)の
配合量は重量%、成分(d)および(e)は成分
(a),(b)および(c)合計量100重量部に対す
る重量部である。
【0051】引張強度はASTM D−638に準じ、
アイゾット衝撃強度はASTM D−256に準じ、ま
た荷重撓み温度はASTM D−648に準じてそれぞ
れ測定した。
【0052】暴露試験は、スガ試験機(株)製サンシャ
インウェザー試験機を用いて、ブラックパネル温度63
℃、雨噴霧18分/120分の条件で1000時間処理
し、引張強度、アイゾット衝撃強度、色差(ΔE)を測
定した。 (以下 余白)
【表1】
【表2】
【0053】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、耐候性、耐衝撃
性等の物性に優れた成形品を与えることができ、自動車
関連部品、OA機器、家電部品、医療、雑貨などの成形
材料として好適なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 69:00 101:00) (72)発明者 岡崎 一雄 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社プラスチックスセンタ ー内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)芳香族ポリカーボネート樹脂10
    〜90重量%(b)熱可塑性ポリエステル90〜10重
    量%(c)耐衝撃性改良剤0〜20重量%からなる樹脂
    組成物100重量部に対して、(d)下記一般式(1)
    で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.01
    〜3重量部および(e)下記一般式(2)の構造を有す
    るヒンダートアミン系安定剤0.01〜3重量部を配合
    してなる熱可塑性樹脂組成物。 【化1】 (ただし、Xはフェニル基、水酸基または炭素数1〜1
    0のアルキル基で置換されたフェニル基、R1 〜R4
    水素原子、ハロゲン原子または炭素数1 〜4 のアルキル
    基を示す) 【化2】 (式中、R5 〜R8 は水素原子またはメチル基を示す)
JP06007156A 1994-01-26 1994-01-26 耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3077732B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06007156A JP3077732B2 (ja) 1994-01-26 1994-01-26 耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06007156A JP3077732B2 (ja) 1994-01-26 1994-01-26 耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07216206A true JPH07216206A (ja) 1995-08-15
JP3077732B2 JP3077732B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=11658214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06007156A Expired - Lifetime JP3077732B2 (ja) 1994-01-26 1994-01-26 耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3077732B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0899302A1 (en) * 1997-08-27 1999-03-03 General Electric Company Polycarbonate compositions comprising polyester resins and ultraviolet light absorbers
JPH11152404A (ja) * 1997-09-02 1999-06-08 General Electric Co <Ge> ヒンダードアミン光安定剤および紫外線吸収剤を含むポリカーボネート組成物
JPH11172095A (ja) * 1997-08-27 1999-06-29 General Electric Co <Ge> ヒンダードアミン光安定剤を含むポリカーボネート組成物
JP2001207064A (ja) * 2000-01-25 2001-07-31 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 熱可塑性樹脂組成物
JP2002114903A (ja) * 2000-10-06 2002-04-16 Sumitomo Dow Ltd 耐光性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる積層体
JP2002121373A (ja) * 2000-10-18 2002-04-23 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ポリカーボネート系樹脂組成物および該組成物からなる自動車外装部品
JP2003160721A (ja) * 2001-10-19 2003-06-06 General Electric Co <Ge> Uv安定化耐衝撃性改良ポリエステル/ポリカーボネートブレンド、製品及びその製造方法
WO2012165352A1 (ja) 2011-05-31 2012-12-06 出光興産株式会社 ポリカーボネート樹脂組成物及び成形体
JP2016065135A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 コニカミノルタ株式会社 熱可塑性樹脂組成物
US20180346709A1 (en) * 2015-12-08 2018-12-06 Nippon A&L Inc. Thermoplastic resin composition
JP2020026449A (ja) * 2018-08-09 2020-02-20 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0899302A1 (en) * 1997-08-27 1999-03-03 General Electric Company Polycarbonate compositions comprising polyester resins and ultraviolet light absorbers
JPH11172095A (ja) * 1997-08-27 1999-06-29 General Electric Co <Ge> ヒンダードアミン光安定剤を含むポリカーボネート組成物
JPH11152404A (ja) * 1997-09-02 1999-06-08 General Electric Co <Ge> ヒンダードアミン光安定剤および紫外線吸収剤を含むポリカーボネート組成物
JP2001207064A (ja) * 2000-01-25 2001-07-31 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 熱可塑性樹脂組成物
JP2002114903A (ja) * 2000-10-06 2002-04-16 Sumitomo Dow Ltd 耐光性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる積層体
JP2002121373A (ja) * 2000-10-18 2002-04-23 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ポリカーボネート系樹脂組成物および該組成物からなる自動車外装部品
JP4672851B2 (ja) * 2000-10-18 2011-04-20 株式会社カネカ ポリカーボネート系樹脂組成物および該組成物からなる自動車外装部品
JP2003160721A (ja) * 2001-10-19 2003-06-06 General Electric Co <Ge> Uv安定化耐衝撃性改良ポリエステル/ポリカーボネートブレンド、製品及びその製造方法
WO2012165352A1 (ja) 2011-05-31 2012-12-06 出光興産株式会社 ポリカーボネート樹脂組成物及び成形体
JP2016065135A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 コニカミノルタ株式会社 熱可塑性樹脂組成物
US20180346709A1 (en) * 2015-12-08 2018-12-06 Nippon A&L Inc. Thermoplastic resin composition
JP2020026449A (ja) * 2018-08-09 2020-02-20 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP3077732B2 (ja) 2000-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4880174B2 (ja) Uv安定化耐衝撃性改良ポリエステル/ポリカーボネートブレンド、製品及びその製造方法
JP3077732B2 (ja) 耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物
JP3095453B2 (ja) 耐候性に優れる熱可塑性樹脂組成物
US11124647B2 (en) Thermoplastic resin composition and molded article using same
EP3015508A1 (en) Chemical resistant polymer resin composition for vehicle overhead console
JP4713750B2 (ja) 共重合ポリカーボネート、その製造方法および樹脂組成物
CA2074961A1 (en) Solvent-resistant polycarbonate-polyester blends with improved impact properties
JP3217728B2 (ja) 成形材料
US5250606A (en) Polymer blend compositions containing a styrenic copolymer, an acetal polymer and a thermoplastic polyester or polycarbonate resin ingredient
EP1702004B1 (en) Polycarbonate resin composition with good fatigue strength
EP3851495B1 (en) Thermoplastic polycarbonate compositions with improved hydrolytic stability and electrical tracking resistance and shaped articles thereof
JPH01230666A (ja) 熱可塑性ポリカーボネート−ポリエステル配合物
JPS62151450A (ja) 樹脂組成物
JPH04345657A (ja) 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物
GB2147587A (en) Stabilized polycarbonate compositions
JPH0726101A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH08183903A (ja) 耐光性樹脂組成物
JPH04159353A (ja) 耐候性および加工性に優れた難燃性樹脂組成物
JPH01266159A (ja) 帯電防止性熱可塑性樹脂組成物
JPH0912854A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2001316594A (ja) 耐久性に優れた熱可塑性弾性体組成物
JP2003110252A (ja) ハウジング、カバー及びケース
JP2882971B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物
JPH01256560A (ja) 主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート結合を有する熱可塑性樹脂組成物
JPS60240750A (ja) 難燃化用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080616

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100616

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100616

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110616

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130616

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140616

EXPY Cancellation because of completion of term