JP2002121373A - ポリカーボネート系樹脂組成物および該組成物からなる自動車外装部品 - Google Patents

ポリカーボネート系樹脂組成物および該組成物からなる自動車外装部品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性、耐衝撃性、耐薬品性、成形加工性に
優れた自動車外装用ポリカーボネート系樹脂組成物を提
供すること。 【解決手段】 (A)成分として(A1)ポリカーボネ
ート樹脂および(A2)ポリエチレンテレフタレート樹
脂からなり、(A2)に対する(A1)の重量比(A
1)/(A2)が80/20〜50/50である樹脂組
成物100重量物に対して、(B)低分子量ポリエステ
ル系化合物を1〜10重量部、(C)コアシェル型グラ
フト共重合体を2〜10重量部、(D)ポリオレフィン
系樹脂を2〜10重量部配合してなることを特徴とする
ポリカーボネート系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
系樹脂組成物に関し、更に詳しくは、成形流動性、耐衝
撃性、耐熱性、成形加工性、耐薬品性に優れたポリカー
ボネート系樹脂組成物、および、それを用いて成形され
た自動車外装用部品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は、エンジニア
リングプラスチックの中でも最高の耐衝撃性を有し、耐
熱変形性も良好な樹脂として知られており、これらの特
徴を生かし種々の分野に利用されているが、耐薬品性、
流動性、成形加工性、衝撃強度の厚み依存性の欠点を有
している。一方、ポリエチレンテレフタレート系樹脂
は、耐薬品性、流動性、成形加工性に優れているが、耐
衝撃性、寸法安定性に劣る等の欠点を有している。
【0003】それぞれの特徴を生かしながら互いの欠点
を補うことを目的として、種々の樹脂組成物が開示され
ている。例えば、特公昭36−14035号、特公昭3
9−20434号、特公昭55−94350号、特公昭
58−13588号、特公平5−87540号、特開昭
59−176345号、特開昭62−48760号、特
開昭62−48761号、特開平3−140359号、
特開平4−85360号、特開平8−34904号等が
例示されている。これらの技術によって優れた機械的強
度と耐薬品性を有し、自動車外装用部品に適したポリカ
ーボネート系樹脂/ポリエチレンテレフタレート系樹脂
組成物が実現されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年に
おける自動車外装用部品は、強いコストダウン要請によ
り、部品点数が削減され成形品が一体化に伴う大物化や
成形品重量削減のために薄肉化、無塗装化が進んできて
いる。それによって、流動性、良外観性、耐薬品性、耐
衝撃性、成形加工性がさらに要求されるようになってき
た。
【0005】これらの要求に対して、特公昭36−14
035号、特開昭39−20434号、特公昭55−9
435号、特公平5−87540号、特開平3−140
359号、特開平4−85360号においては、ポリカ
ーボネートとポリエステル、さらにポリオレフィン、ゴ
ム成分を加えた樹脂組成物が提案されているが、それら
の技術だけでは、流動性を必要とする大物自動車外装品
として使用できるレベルではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな問題点を解決するため鋭意検討を行なった結果、
(A1)ポリカーボネート樹脂と、(A2)ポリエチレ
ンテレフタレート系樹脂との特定の比率からなる(A)
樹脂組成物100重量部に対して、(B)低分子量ポリ
エステル系化合物1〜10重量部、(C)コアシェル型
グラフト共重合体2〜10重量部、(D)ポリオレフィ
ン系樹脂2〜10重量部添加することにより、流動性、
耐衝撃性、耐薬品性、良外観性に優れた新規なポリカー
ボネート系樹脂組成物、および、それを用い成形するこ
とにより、優れた自動車外装用部品が得られることを見
出し、本発明に至った。
【0007】すなわち本発明の第1は、(A)成分とし
て(A1)ポリカーボネート樹脂および(A2)ポリエ
チレンテレフタレート樹脂からなり、(A2)に対する
(A1)の重量比(A1)/(A2)が80/20〜5
0/50である樹脂組成物100重量物に対して、
(B)低分子量ポリエステル系化合物を1〜10重量
部、(C)コアシェル型グラフト共重合体を2〜10重
量部、(D)ポリオレフィン系樹脂を2〜10重量部配
合してなることを特徴とするポリカーボネート系樹脂組
成物に関する。
【0008】好ましい実施態様としては、(A1)成分
が粘度平均分子量が19,000〜28,000の範囲
であるポリカーボネート樹脂であり、かつ(A2)成分
がエチレンテレフタレート繰り返し単位を主要構成成分
とし、かつフェノール/テトラクロロエタン=1/1
(重量比)混合溶媒中、25℃で測定したときの固有粘
度(IV)が0.55〜0.95dl/gである、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂である前記記載のポリカー
ボネート系樹脂組成物に関する。
【0009】好ましい実施態様としては、(A1)成分
のポリカーボネート樹脂が、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニルプロパン)およびホスゲンより得られたも
のである前記いずれか記載のポリカーボネート系樹脂組
成物に関する。
【0010】本発明の第2は、前記いずれか記載の樹脂
組成物を成形してなる自動車外装用部品に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いる(A)成分中の
(A1)ポリカーボネート樹脂とは、具体的には、1種
以上のビスフェノール化合物とホスゲンまたはジフェニ
ルカーボネートのような炭酸エステルを反応させて得ら
れるものである。
【0012】ビスフェノール化合物の具体例としては、
ハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシフェニル、
1,1−ビス(4’−ヒドロシキフェニル)エタン、
2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ブタン、ビ
ス(4’―ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4’−
ジヒドロキシジフェニルエーテルなどが挙げられ、これ
らは単独または2種以上組み合わせて用いられる。特に
本発明では耐衝撃性の向上の点からビスフェニール化合
物は、広く市販されている2,2−ビス(4’−ヒドロ
キシフェニル)プロパンが好ましい。従って、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン)およびホスゲ
ンより得られるポリカーボネート樹脂が好ましい。
【0013】ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は
19,000〜28,000であることが好ましく、2
0,000〜27,000であることが特に好ましい。
粘度平均分子量が19000未満であると、得られた成
形品の機械的強度、衝撃性が低下し、また28000を
超えると、成形加工性や流動性が低下する傾向にある。
【0014】本発明で用いる(A)成分中の(A2)ポ
リエチレンテレフタレート系樹脂は、酸成分としてテレ
フタル酸またはそのエステル形成能を有する誘導体を用
い、グリコール成分としてエチレングリコールまたはそ
のエステル形成能を有する誘導体を用いて得られるエチ
レンテレフタレート繰り返し単位を主たる構成成分とす
るものであり、かつフェノール/テトラクロロエタン=
1/1(重量比)混合溶媒中、25℃で固有粘度(I
V)が0.55〜0.95dl/gであるポリエチレン
テレフタレート系樹脂であることが好ましい。
【0015】エチレンテレフタレート繰り返し単位は8
0モル%以上が好ましい。80モル未満では機械的強
度、耐衝撃性、耐薬品性が低下する傾向にある。また、
固有粘度が0.95dl/gを超えると流動性が低下
し、0.55dl/g未満であると機械的特性が低下す
る傾向がある。成形加工性において、成形品の外観を考
慮すれば、(IV)は0.60〜0.85dl/gであ
ることが好ましい。
【0016】(A2)ポリエチレンテレフタレート樹脂
に対する(A1)ポリカーボネート樹脂の重量比(A
1)/(A2)は80/20〜50/50である。(A
2)に対する(A1)の割合が80/20未満から50
/50の範囲外では、流動性、衝撃性、耐薬品性のバラ
ンスが崩れ効果が充分でなくなる。
【0017】本発明に用いる(B)低分子量ポリエステ
ル系共重合体としては、炭素数2〜25の2価アルコー
ル、カルボキシル基が3個以上の芳香族多塩基酸もしく
は、炭素数4〜14の脂肪族二塩基酸および/または炭
素数8〜18の芳香族二塩基酸、炭素数4〜18の1価
アルコールを構成成分として、通常のエステル化方法で
製造された末端封止タイプのもので、固有粘度からMa
rk−Houwinkの式を用いて求められた平均分子
量が2,000〜5,500のものが好適に使用でき
る。末端が未封止のものを使用すると、ポリエステル樹
脂との間でエステル交換反応が起こり、機械的強度が低
下する傾向にあるので好ましくない。また、平均分子量
が2000より小さい場合、機械的強度が低下する傾向
にあり、逆に5500より大きくなると、可塑化特性も
悪化する傾向にあるため好ましくない。
【0018】(B)低分子ポリエステル系化合物を構成
する炭素数2〜25の2価アルコールとしては、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、2−メチル−1,3−プロバンジオール、
ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタ
ンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオー
ル、およびビ2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン等が挙げられる。
【0019】カルボキシル基が3個以上の芳香族多塩基
酸もしくは、炭素数4〜14の脂肪族二塩基酸および/
または炭素数8〜18の芳香族二塩基酸としては、例え
ば、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、
アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカ
ルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸等が挙げられる。
【0020】炭素数4〜18の1価アルコールとして
は、例えば、ブタノール、ヘキサノール、イソヘキサノ
ール、ヘプタノール、オクタノール、イソオクタノー
ル、2−エチルヘキサノール、デカノール、ドデカノー
ル、ヘキサデカノール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノー
ル、および2−ヒドロキシエチルベンジルエーテル等が
挙げられる。
【0021】(B)低分子量ポリエステル系化合物とし
て、これらの各構成成分から、1種または2種以上を組
み合わせて使用してもよい。特に、2価アルコールとし
てエチレングリコールまたはブタンジオール、二塩基酸
としてテレフタル酸、および1価アルコールとして2−
エチルヘキサノールを組み合わせて用いることが、流動
性改良と機械強度のバランスの点から好ましい。
【0022】低分子量ポリエステル系化合物の配合量
は、(A)樹脂組成物100重量部に対して1〜10重
量部、好ましくは1〜8重量部である。配合量が1重量
部未満では、流動性が十分向上せず、10重量部を越え
ると、流動性向上は図れるものの、機械的強度や衝撃強
度の低下に繋がる。
【0023】本発明に用いる(C)コアシェル型グラフ
ト共重合体は、ブタジエン単位が60重量%以上である
ブタジエン系共重合体10〜90重量部に対し、シアン
化ビニル化合物、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステルからなる群から選択されるモノマーの少なくとも
1種を90〜10重量部グラフト重合してなるものであ
る。
【0024】(C)コアシェル型グラフト共重合体の製
造に用いるブタジエン系共重合体としては、低温時の衝
撃性を考慮するとガラス転移点が0℃以下が好ましく、
−40℃以下のものが更に好ましい。
【0025】前記ブタジエン系共重合体の具体例として
は、例えば、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリル酸
エステル共重合体、ブタジエン−メタアクリル酸エステ
ル共重合体等のジエン系ゴム等が挙げられ、これらは単
独または2種以上で組み合わせて用いられる。ブタジエ
ン−アクリル酸エステル共重合体、ブタジエン−メタア
クリル酸エステル共重合体中のブタジエン量は、60重
量%以上が必要であり、60重量%未満では、耐衝撃
性、特に低温衝撃性が低下する。(C)コアシェル型グ
ラフト共重合体の製造に用いるモノマーとしては、シア
ン化ビニル化合物、アクリル酸エステルおよびメタクリ
ル酸エステルからなる群から選択される1種以上が使用
される。
【0026】前記シアン化ビニル化合物としてはアクリ
ロニトリルが、アクリル酸エステルとしてはアクリル酸
ブチル、およびメタクリル酸エステルとしてはメタクリ
ル酸メチル等が好ましく使用される。
【0027】前記ブタジエン系共重合体とモノマーの割
合は、重量比で10/90〜90/10、さらには、3
0/70〜80/20が好ましい。ブタジエン系共重合
体の割合が10/90未満または、90/10を超える
と耐衝撃性の効果が充分でなくなる。
【0028】(C)コアシェル型グラフト共重合体の配
合量は、(A)樹脂組成物100重量部に対し2〜10
重量部、さらに好ましくは2〜5重量部である。2重量
部未満では、耐衝撃性の効果が得られず、10重量部を
超えると剛性、耐熱性等が低下する。
【0029】本発明に用いられる(D)オレフィン系樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好適に
使用できる。ポリエチレンは低密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン等が任意に使用できる。また、ポリエチレン
やポリプロピレンはホモポリマーのほかコポリマーを用
いることができる。ポリオレフィン系樹脂はメルトイン
デックス(MI)が4g/10分以下、好ましくは2g
/10分以下のものが適している。
【0030】(D)ポリオレフィン系樹脂の配合量は、
(A)樹脂組成物100重量部に対して、2〜10重量
部、さらに好ましくは2〜8重量部である。2重量部未
満では、耐薬品性、耐衝撃性の効果が得られず、10重
量部を超えると外観不良、剛性、耐熱性等が低下する。
【0031】上記記載の樹脂組成物を成形してなる自動
車外装用部品とは、例えば、サイドガーニッシュ、ルー
フモール、フェンダー、ドアパネル等が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳しく説明す
るが、本発明にはこれらに限定されるものではない。な
お、以下では特にことわりがない限り、「部」は重量部
を、「%」は重量%を意味する。
【0033】なお、実施例などで使用する主要原料の略
号およびその内容を以下にまとめて示す。 実施例1〜11 粘度平均分子量が21,600で充分に乾燥したビスフ
ェノールAのポリカーボネート樹脂(出光石油化学株式
会社製タフロンA2200、以下A2200と略す)6
0重量部と25℃でかつフェノール/テトラクロロエタ
ン=1/1(重量比)混合溶媒中で測定したときの固有
粘度が0.75dl/gで充分に乾燥したポリエチレン
テレフタレート樹脂(鐘紡株式会社製ベルペットEFG
−70、以下EFG−70と略す)40重量部、低分子
ポリエステル系化合物(ポリブチレンテレフタレート−
2エチルヘキシルエステルで平均分子量5,800)3
重量部、コアシェル型グラフト共重合体(呉羽化学株式
会社製パラロイドEXL−2602:ゴム弾性体中のブ
タジエン含有量=80重量%、以下EXL2602と略
す)3重量部、ポリオレフィン系樹脂(出光石油化学株
式会社製モアテック0168N)2重量部を加え予備混
合した後、それぞれ280℃で2軸押出し機(TEX−
44)にて溶融混練し、ペレット化した。
【0034】得られたペレットを用い、耐薬品性、成形
加工性、流動性、衝撃強度を下記の評価方法で評価し
た。結果を表1に示す。 (耐薬品性)得られたペレットを120℃にて5時間乾
燥後、75t射出成形機を用い、シリンダー温度280
℃、金型温度70℃にてASTM1号ダンベル(3.2
mm厚)試験片を作製し、得られた試験片について、所
定の歪み(0.5%、1.0%)を与えた後、下記の方
法により耐薬品性を評価した。
【0035】ワックスリムーバーST−7(ユシロ化学
株式会社製)を塗布し、それを熱風乾燥機にて80℃×
24時間処理を実施した後、成形品の外観変化を目視に
て評価した(ワックスリムーバーが実際に使用される温
度は、約80℃である)。 ○:外観変化なし ×:クラック発生あり ガソリン(JIS K2202 2号)、ディーゼル軽
油(JIS K22042号)を塗布し、23℃×24
時間後、成形品の外観を目視にて評価した。 ○:外観変化なし ×:クラック発生あり (衝撃性評価)得られたペレットを120℃にて5時間
乾燥後、75t射出成形機を用い、シリンダー温度28
0℃、射出圧力98MPa、金型温度70℃にて成形を
行ない1/8インチ厚みバー(幅12.7mm、長さ1
27mm)試験片を作製し、得られた試験片について、
ASTM D−256に従い、アイゾット衝撃強度を評
価した。 (流動性評価)得られたペレットを120℃にて5時間
乾燥後、メルトインデックス(MI)にて、流動性を測
定した。試験条件は、280℃、2.16Kgである。
【0036】結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 実施例1〜11で用いた原材料の配合比率を変更した比
較例1〜7を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、流動性、耐衝撃性、耐
薬品性、成形加工性のいずれにおいても好適な組成物が
得られ、工業的にも非常に有用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 3D023 AA01 AB01 AC02 AD05 AD22 4F071 AA12X AA14 AA15 AA33X AA34X AA43 AA46 AA50 AA77 AH07 AH10 BA01 BB05 BC03 4J002 BB025 BB035 BB115 BB125 BN144 CF013 CF062 CG001 GN00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)成分として(A1)ポリカーボネ
    ート樹脂および(A2)ポリエチレンテレフタレート樹
    脂からなり、(A2)に対する(A1)の重量比(A
    1)/(A2)が80/20〜50/50である樹脂組
    成物100重量物に対して、(B)低分子量ポリエステ
    ル系化合物を1〜10重量部、(C)コアシェル型グラ
    フト共重合体を2〜10重量部、(D)ポリオレフィン
    系樹脂を2〜10重量部配合してなることを特徴とする
    ポリカーボネート系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A1)成分が粘度平均分子量が19,
    000〜28,000の範囲であるポリカーボネート樹
    脂であり、かつ(A2)成分がエチレンテレフタレート
    繰り返し単位を主要構成成分とし、かつフェノール/テ
    トラクロロエタン=1/1(重量比)混合溶媒中、25
    ℃で測定したときの固有粘度(IV)が0.55〜0.
    95dl/gである、ポリエチレンテレフタレート樹脂
    である請求項1記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A1)成分のポリカーボネート樹脂
    が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン)
    およびホスゲンより得られたものである請求項1、2記
    載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、3記載の樹脂組成物を成
    形してなる自動車外装用部品。
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