JPH01256560A - 主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート結合を有する熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート結合を有する熱可塑性樹脂組成物

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JPH01256560A
JPH01256560A JP8397688A JP8397688A JPH01256560A JP H01256560 A JPH01256560 A JP H01256560A JP 8397688 A JP8397688 A JP 8397688A JP 8397688 A JP8397688 A JP 8397688A JP H01256560 A JPH01256560 A JP H01256560A
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Yoshikuni Akiyama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野J 本発明は、耐熱性、機械的強度、耐衝撃性に優れた主鎖
にエステル結合及び/又はカーボネート結合を有する熱
可塑性樹脂組成物に関するものである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は特に低温時の耐衝撃性に
優れるため、各種工業部品及び、各種構造材の素材とし
てその選択適用範囲を大幅に変革できるものである。
[従来の技術] 芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステル、ポリカー
ボネート等の主鎖にエステル結合及び/又はカーボネー
ト結合を有する熱可塑性樹脂は、その優れた機械特性、
耐熱性から、電気及び電子機器部品分野、自動車部品分
野等の広範囲な分野で使用されている。しかしながら、
昨今の多様な物性要求のなかで、耐衝撃性、殊に低温衝
撃性についてはその一層の改良が要望されている。
このため、主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート
結合を有する樹脂の耐衝撃性を改善するための、様々な
提案が成されている。
我々は先に特開昭58−7443号公報において、極性
官能基を有する熱可塑性重合体とカルボン酸基又はそれ
らの誘導体基で変性した変性水添ブロック共重合体より
なる熱可塑性重合体組成物を提供している。又、特開昭
58−27740号公報においてポリオキシメチレン、
ポリカーボネート、ポリスルホン、ニトリル系重合体、
ポリフェニレンエーテル、ポリアリーレンスルフィドよ
り選ばれる熱可塑性重合体とカルボン酸基又はそれらの
誘導体基で変性した変性水添ブロック共重合体よりなる
変性ブロック共重合体組成物を提供している。
さらに、特開昭61− L2[31B4号公報では、不
飽和カルボン酸又はその誘導体をグラフトした変性水添
共重合体は、芳香族ポリエステルの耐衝撃性の改良に有
用であるとの提案が成されている。
[発明が解決しようどする課a] 本発明は、主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート
結合を有する熱可塑性樹脂と、変性水添ブロック共重合
体から成る組成物において、その機械特性である弾性率
、耐衝撃性 等の性能、特に低温耐衝撃性について優れ
た組成物を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、グリシジル基含有不飽和カルボン酸化合物を
グラフトせしめた変性水添ブロック共重合体を特定の分
散構造をなすように、主鎖にエステル結合及び/又はカ
ーボネート結合を有する熱可塑性樹脂に配合せしめるこ
とにより、低温耐衝撃性も大幅に改良された、主鎖にエ
ステル結合及び/又はカーボネート結合を有する熱可塑
性樹脂組成物が得られることを見いだし、成されたもの
である。
すなわち、本発明は、主鎖にエステル結合及び/又はカ
ーボネート結合を有する熱可塑性樹脂In重2部に対し
、共役ジエン5〜95重量%及び、芳香族ビニル炭化水
素95〜5重量%からなる共重合体を水素添加し、該共
重合体の共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合の少
なくとも80%を水素添加して得られる水添ブロック共
重合体100重量部に、グリシジル基含有不飽和カルボ
ン酸化合物を、0.05重量部以上をグラフトせしめた
変性水添ブロック共重合体3〜50重量部を配合せしめ
た組成物であり、該組成物において上記変性水添ブロッ
ク共重合体は、マトリクスである主鎖にエステル結合及
び/又はカーボネート結合を有する熱可塑性樹脂に対し
、分散相を形成しその射出成形品の射出流動方向に対し
て垂直及び平行な断面平均分散粒子径の比(水平方向平
均分散粒子径/垂直方向平均分散粒子径)が1〜1oの
範囲を満たしており、更に該組成物の曲げ弾性率が1.
5,000kg / en&以上であることを特徴とす
る主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート結合を有
する熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
以下、本発明について詳細に述べる。
本発明で用いられる主鎖にエステル結合を有する熱可塑
性樹脂とは、芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステ
ルであり、主鎖にカーボネート結合を有する熱可塑性樹
脂とはポリカーボネートである。この芳香族ポリエステ
ルとは、芳香環を重合体の連鎖単位に有し、芳香族ジカ
ルボン酸と脂肪族及び7/又は脂環族ジオールとを主成
分とする縮合反応で得られる重合体。又、全芳香族ポリ
エステルとは、芳香族ジカルボン酸と2価のフェノール
類を主成分とする縮合反応で得られる重合体である。
芳香族ポリエステルの調製に用いられる芳香族ジカルボ
ン酸としては、例えばテレフタル −酸、イソフタル酸
、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
2,5〜ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、4,4′  −ビフェニルジカルボン酸
、3.3’  −ビフェニルジカルボン酸、4.4’ 
 −ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′  −
ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′  −ジフェ
ニルスルホンジカルボン酸、4.4′  −ジフェニル
イソプロピリデンジカルボン酸、 1,2−ビス(フェ
ノキシ)エタン−4,4’  −ジカルボン酸、2,5
−アントラセンジカルボン酸、2.6−アントラセンジ
カルボン酸、4.4’4−ターフェニレンジカルボン酸
、2,5−ピリジンジカルボン酸等であり、これらの中
ではテレフタル酸が好ましく使用できる。
これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合して使用
しても良い。なお、少量であれば、これらの芳香族ジカ
ルボン酸とともに、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸及び、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸や
、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸
を1種以上混合使用することができる。
また、脂肪族及び/又は脂環族ジオール成分としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエ
チレングリコール及びトリエチレングリコール等の脂肪
族ジオ−ホヤ1.4−シクロヘキサンジメタツール等の
脂環族ジオール等及びそれらの2種以上の混合物等が挙
げられる。
尚、この芳香族ポリエステル樹脂の機械特性を損わない
範囲であれば、分子量300以上の長鎖ジオール、すな
わち、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピ
レングリコール、及び、ポリテトラメチレングリコール
等を1種以上共重合せしめても良い。
本発明で用い得る芳香族ポリエステルの好ましい具体例
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチ
レン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’ 
 −”ジカルボキシレート等の他に、ポリエチレンイソ
フタレート/テレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート/デカンジカルボキシレート等のような芳香族ポリ
エステルを挙げることができる。
全芳香族ポリエステルの調製に用いられる芳香族ジカル
ボン酸としては、2価フェノールと反応し満足な重合体
を与えるものであればいかなるものでもよく、1種又は
2種以上混合して用いられ、好ましい芳香族ジカルボン
酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸が挙げられるが
特にこれらの混合物が溶融加工性および総合的性能の面
で好ましい。又かかる混合物のとき、その混合比は限定
されるものではない。
全芳香族ポリエステルの調製に用いられる2価フェノー
ルとしては、下記−数式(I)、  (II)あるいは
(III)で表示されるものが挙げられる。
(I) (II) (m) 上記一般式において、RL 、R2、Rs 、R4゜R
’、R’、R3’、R4’は水素原子、ハ0ゲン原子、
炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基からなる群より選ば
れ、Xはo、s、so、co。
アルキレン基あるいはアルキリデン基(もし必要ならば
アルキレン基あるいはアルキリデン基は1あるいはそれ
以上のハロゲン原子で置換されていてもさしつかえない
)をあられす。好ましい2価フェノールの具体例として
は2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2.2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)プロパン、4.4’  −ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン、4.4’  −ジヒドロ
キシジフェニルエーテル、4.4′  −ジヒド0キシ
ジフェニルスルフィド、4.4’  −ジヒドロキシジ
フェニルケトン、4.4’  −ジヒドロキシジフェニ
ルメタン、2.2′  −ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1.1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′  〜ジヒ
ドロキシジフェニル、ベンゾキノン等が挙げられる。
これらは単独で使用してもよいし、また2種以上混合し
て使用してもよい。またこれら2価フェノールはパラ置
換体であるが他の異性体を使用してモヨ<、更にこれら
2価フェノールにエチレングリコール、プロピレングリ
コール等を併用してもよい。2価フェノールの中で最も
代表的なものは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、通常ビスフェノールAと呼ばれているも
のであり、総合的な物性面から最も好ましい。
従って本発明における全芳香族ポリエステルとして最も
好ましいものは、テレフタル酸とイソフタル酸又はこれ
らの機能誘導体の混合物(但し、テレフタル酸基とイソ
フタル酸基のモル比は9:1ないし1:9、特に7:3
ないし3ニア)と−般式(III)で示される2価フェ
ノール、特にビスフェノールA又はその機能誘導体とよ
り得られるものである。また本発明においては分子量が
約7.000から約70.000の全芳香族ポリエステ
ルが好ましく用いられる。
本発明に用いる芳香族ポリカーボネートは、ホモもしく
はコポリカーボネート、又はそれらの混合物であり、公
知のビスフェノール類とホスゲン、又は炭酸ジエステル
との重縮合反応により得られる。ビスフェノール類は、
例えばヒドロキノン、レゾルシノール、ヒドロキシジフ
ェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(
ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(ヒドロキ
シフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)
エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(
ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(ヒドロキシ
フェニル)スルホン、及びα、α′ −ビス(ヒドロキ
シフェニル)ジイソプロピルベンゼン等である。特に好
ましい芳香族ポリカーボネートは、ポリ−2,2−ビス
(ヒドロキシフェニル)プロパンカーボネート、ポリビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンカーボネート及
びそれらの混合物である。
これら主鎖にエステル結合及び/又は主鎖にカーボネー
ト結合を有する熱可塑性樹脂の中では芳香族ポリエステ
ルが好ましく、その中でもポリエチレンテレフタレート
、ポリブチレンテレフタレートは特に好ましく用いられ
る。
尚、上記した主鎖にエステル結合及び/又はカーボネー
ト結合を含有する熱可塑性樹脂は1種のみならず2種以
上を併用してもかまわない。
次に、本発明に供する変性水添ブロック共重合体の基体
となる水添ブロック共重合体とは、ビニル芳香族化合物
を5〜95重量%、好ましくは10〜60重量%含む芳
香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体
の水素添加されたものである。更に、そのブロック構造
について言及すると、ビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックAが、ビニル芳香族化合物のホモ重合体
ブロック又は、ビニル芳香族化合物を50重量%を超え
、好ましくは70重量%以上を含有するビニル芳香族化
合物と水素添加された共役ジエン化合物との共重合体ブ
ロックの構造を有しており、そしてさらに、水素添加さ
れた共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックが、
水素添加された共役ジエン化合物のホモ重合体ブロック
又は、水素添加された共役ジエン化合物を50重量%を
超え好ましくは70重量%以上含有する水素添加された
共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブ
ロックの構造を有するものである。また、これらのビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA、共役ジ
エン化合物を主体とする水素添加された重合体ブロック
Bは、それぞれの重合体ブロックにおける分子鎖中の水
素添加された共役ジエン化合物、又は、ビニル芳香族化
合物の分布がランダム、チーバード(分子鎖中に沿って
モノマー成分が増加又は減少するもの)、一部ブロック
状又はこれらの任意の組合わせで成っていても良く、該
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA及び
該水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックBがそれぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブ
ロックはそれぞれが同一構造であっても良く、異なる構
造であっても良い。
水添ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物と
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、p−第3ブチルスチレン、1,1−ジフェニ
ルエチレン等のうちから1種又は2種以上が選択でき、
中でもスチレンが好ましい。又、水素添加された共役ジ
エン化合物を構成する水添前の共役ジエン化合物として
は、例えば、ブタジェン、イソプレン、1.3−ペンタ
ジェン、2.3−ジメチル−1,3−ブタジェンの中か
ら1種又は2種以上が選ばれ、中でもブタジェン、イソ
プレン及びこれらの組合せが好ましい。そして、水添さ
れる前の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
は、そのブロックにおけるミクロ構造を任意に選ぶこと
ができ、例えばポリブタジェンブロックにおいては1,
2−ビニル結合構造が20〜50%、好ましくは25〜
45%である。
又、上記した構造を有する、本発明に供する水添ブロッ
ク共重合体の数平均分子量は5,000〜1.000.
000 、好ましくは10.000〜800,000 
、さらに好ましくは、so、ooo〜500.000の
範囲であり、分子量分布〔重量平均分子量(Mw)と数
平均分子ffi(Mn)との比(Mw /Mn))は1
0以下である。
さらに、水添ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、
分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれ
であっても良い。
これらのブロック共重合体の製造方法としては上記した
構造を有するものであれば、どのような製造方法で得ら
れるものであってもかまわない。
例えば、特公昭40−23798号公報に記載された方
法により、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中でビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合
成し、次いでかかるビニル芳香族化合物−共役ジエン化
合物ブロック共重合体の水素添加物の製造方法としては
、例えば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−
6336号公報に記載された方法で得ることもできるが
、特に得られる水添ブロック共重合体の耐候性、耐熱劣
化性に優れた性能を発揮するチタン系水添触媒を用いて
合成された水添ブロック共重合体が最も好ましく、例え
ば、特開昭59−133203号公報、特開昭60−7
9005号公報に記載された方法により、不活性溶媒中
でチタン系水添触媒の存在下に水素添加して、本発明に
供する水添ブロック共重合体を合成することができる。
その際、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロッ
ク共重合体の共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合
は、少なくとも80%を水素添加せしめ、共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックを形態的にオレフィン
性化合物重合体ブロックに変換させる必要がある。
又、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA
、及び必要に応じて共役ジエン化合物を主体とする水素
添加された重合体ブロックBに共重合されているビニル
芳香族化合物に基づく芳香族二重結合の水素添加率につ
いては特に制限はないが、水素添加率を20%以下にす
るのが好ましい。
該水添ブロック共重合体中に含まれる非水添の脂肪族二
重結合の母は、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置等によ
り容易に知ることができる。
本発明の変性水添ブロック共重合体は、上記した水添ブ
ロック共重合体100重量部に対し、グリシジル基含有
不飽和化合物のグラフト量が、0.05重量部以上、好
ましくは0.1〜10重量部、更に好ましくは0.1〜
5重量部のグリシジル基含有不飽和化合物がグラフトし
たものである。0.05重量部未満のグラフト量では本
発明で特定した分散相を満足することができず、未変性
の水添ブロック共重合体と比べ、同等の効果しか得られ
ず、更に、得られる組成物が相剥離し、好ましくない。
又、付加量が10重量部を超えてもそれ以下に比べて改
良の効果の増加はほとんど見られないので、付加量は必
ずしも10重全部を超える必要はない。
ここで供するグリシジル基含有不飽和化合物とは、分子
中に不飽和基とグリシジル基を有する全ての化合物を使
用できるが、好ましいグリシジル基含有不飽和化合物と
しては、下記−数式(I)及び(II)で示される化合
物が挙げられる。
、  ・・・・・・・・・(I) (式中、Rは水素、低級アルキル基又はグリシジルエス
テル基で置換された低級アルキル基を示す。) ・・・・・・・・・ (II) (式中、Rは水素、低級アルキル基、又はグリシジルエ
ステル基で置換された低級アルキル基を示す。) 好ましい具体例としては、アクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコ
ン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等が挙げら
れ、中でも好ましいグリシジル基含有不飽和化合物とし
てはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
アリルグリシジルエーテルが挙げられる。
これらグリシジル基含有不飽和化合物の他に、マレイン
酸ジグリシジルエステル、マレイン酸メチルグリシジル
エステル、マレイン酸エチルグリシジルエステル、マレ
イン酸イソプロピルグリシジルエステル、マレイン酸t
−ブチルグリシジルエステル、フマル酸ジグリシジルエ
ステル、フマル酸メチルグリシジルエステル、フマル酸
イソプロピルグリシジルエステル、イタコン酸ジグリシ
ジルエステル、イタコン酸メチルグリシジルエステル、
イタコン酸イソプロピルグリシジルエステル、2−メチ
レングルタル酸ジグリシジルエステル、2−メチレング
ルタル酸メチルグリシジルエステル等のグリシジル基含
有不飽和化合物も好適に使用できる。もちろん、これら
のグリシジル基含有不飽和化合物は、1種又は2種以上
を使用することができる。さらに、グリシジル基含有不
飽和化合物と共重合可能なビニル単9体例えばスチレン
、他のアクリレート化合物、メタクリレート化合物を1
種以上を併用することも、本発明の実施態様に含まれる
本発明に供する変性水添ブロック共重合体組成物は、上
記の構造を有する水添ブロック共重合体に上記したグリ
シジル基含有不飽和化合物を有機過酸化物の存在下又は
非存在下でグラフト反応して得られるものであり、その
反応は、溶融状態、溶液状態のいずれでも実施できる。
この変性水添ブロック共重合体組成物のグラフト反応に
おいて必要に応じて供することのできる有機過酸化物と
しては、例えばジクミルパーオキサイド、ジーtert
−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパー
オキサイド、2.5−ジメチル−2,5−ジ(tert
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2.5−ジメチル−2
,5−ジ(tert−ブチルパーオキシヘキシン−3、
n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキ
シ)バレレート、1.1−ビス(tert−ブチルパー
オキシ)  3.3.5− トリメチルシクロヘキサン
等が挙げられ、これらの中から好適に1種以上を選ぶこ
とができる。
また、これら有機過酸化物の他にラジカル開始剤として
、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,
3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタン、2.3−ジ
メチル−2,3−ジ(p−メチルフェニル)ブタン、2
.3−ジメチル−2,3−ジ(ブロモフェニル)ブタン
等の化合物を用いてグラフト反応を行ってもかまわない
かかる変性水添ブロック共重合体組成物中のグラフトし
たグリシジル基含有不飽和化合物の量は、公知の方法で
容易に知ることができ、具体的には赤外分光光度計、N
MR等の機器分析や、エポキシ価の滴定分析等を行い知
ることができる。また、変性水添ブロック共重合体組成
物中に含有する該未反応のグリシジル基含有不飽和化合
物の残存量は、例えばガスクロマトグラフィー等によっ
て容易に測定することができる。
そして、変性水添ブロック共重合体組成物の製造方法に
関しては、本発明においては特に限定はしないが、得ら
れた変性水添ブロック共重合体組成物が上述した特徴か
らはずれていたり、ゲル等の好ましくない成分を含んだ
り、その溶融粘度が著しく増大して加工性が悪化[7た
すする製造方法は好ましくない。好ましい製造方法の一
例としては、例えばベント付き押出機中で150〜35
0℃の温度で上記した水添ブロック共重合体、グリシジ
ル基含有不飽和化合物、有機過酸化物等を溶融混練し、
ラジカル変性させる方法がある。この際、ゲル等の発生
を防止するため必要に応じて安定剤を添加することがで
きる。この安定剤としては、公知の酸化防止剤が挙げら
れ、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオ
ウ系酸化防止剤を単独、もしくは併用する事ができる。
この際、ポリオレフィン系樹脂(オレフィン系エラスト
マー)、ポリスチレン系樹脂(スチレン系エラストマー
)を共存させてもかまわない。
上記した2成分から成る本発明の組成物は、該主鎖にエ
ステル結合及び/又はカーボネート結合を有する熱可塑
性樹脂100重量部あたり該変性水添ブロック共重合体
組成物を3〜50重苗部、好ましくは5〜35重全部全
部するものである。
なお、該変性水添ブロック共重合体は、その熱分解温度
が本発明組成物の製造温度、及び加工温度近辺であり、
溶融安定性は必ずしも良いわけではない。しかしながら
、ポリフェニレンエーテル成分の併用により飛躍的に溶
融安定性が向上することが我々の知見で得られている。
本発明組成物においても、溶融安定性を目的にポリフェ
ニレンエーテル樹脂の併用は好ましい。このボリフエニ
I/ンエーテル樹脂は、不飽和カルボン酸及び/又はそ
の誘導体基で変性されていても良い。変性の方法及び付
加量は特に限定されることはなく、例えば本発明におい
て、水添ブロック共重合体にグリシジル基含有不飽和化
合物をグラフトさせた方法を適用することもできる。該
ポリフェニレンエーテルの添加全は、本発明の組成物1
00重量部に対し、0,01〜30重量部添加すること
が、高温溶融時の熱分解による劣化を防止するために必
要である。
本発明のエステル結合及び/又はカーボネート結合を有
する熱可塑性樹脂組成物は変性水添ブロック共重合体が
特定の分散構造をとるという更に重要な特徴を有してい
る。
すなわち、未変性の水添ブロック共重合体と、極性の官
能基を有する主鎖にエステル結合及び/又はカーボネー
ト結合を有する熱可塑性樹脂との組成物は、通常、両者
の相溶性が悪(、その成形品は、相剥離現象が著しい。
これに対し、本発明は特定の変性水添ブロック共重合体
を用いているために主鎖にエステル結合及び/又はカー
ボネート結合を有する熱可塑性樹脂との組成物で両者の
相溶性が大幅に改良されており、相剥離現象は見受けら
れない。これは主鎖にエステル結合及び/又はカーボネ
ート結合を有する熱可塑性樹脂からなる連続相中に、変
性水添ブロック共重合体からなる分散相が特定の大きさ
で海−島相分離構造をとっていることと一致しており、
その分散構造が、該組成物の射出成形品の射出流動方向
に対して垂直及び平行な断面で走査型、又は透過型電子
顕微鏡を用いて測定した平均分散粒子径の両断面の値の
比(水平方向平均分散粒子径/垂直方向平均分散粒子径
)が、1〜10、好ましくは1〜5、更に好ましくは1
〜3の範囲を満たすことを必須とする。つまり、特定の
分散構造をとることにより、相溶性が改良され、相剥離
現象が見受けられない主鎖にエステル結合及び/又はカ
ーボネート結合を有する熱可塑性樹脂組成物が得られる
ものであり、この特定の分散構造をとり得ない場合には
、両成分の相溶性が悪化し、相剥離現象を引きおこし、
耐衝撃性の大幅な改善が見込めず好ましくない。なお、
本発明の主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート結
合を有する熱可塑性樹脂組成物は、通常の押出機を用い
て主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート結合を有
する熱可塑性樹脂と、変性水添ブロック共重合体とを溶
融混合することによって製造できるが、上記した特定の
分散構造をとる必要がある。
この分散構造については、電子顕微鏡写真を基に、画像
解析装置を用いて測定できる。ここで行った解析法は、 1)電子顕微鏡写真を画像解析用ビデオにて撮影する。
2)撮影画面の分散相部分の面積を求める。
3)平均分散粒子径、粒子径分布等を求める。
というものであり、Personal Image A
nalyzesystemとして■ピアスより市販され
ている解析システムを用いて測定した。又、類似の他の
解析方法で測定することもできる。
又、該樹脂組成物の曲げ弾性率が15.000kg/c
m2以上であることは必要であり、この条件を満たす場
合、該組成物は適度な剛性を兼ね備えた衝撃特性に優れ
た樹脂素材として供されるのである。
本発明の主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート結
合を有する熱可塑性樹脂組成物はこれら2成分を溶融混
練して得られるが、更に、必要に応じて、本発明の主鎖
にエステル結合及び/又はカーボネート結合を有する熱
可塑性樹脂組成物の性質を損わない程度に、未変性の水
添ブロック共重合体や、他のポリオレフィン系エラスト
マーや、ポリオレフィン系樹脂(例えば、エチレン/グ
リシジルメタクリレート共重合体等)やポリアミド、ポ
リフエニレンスルラアイド等の樹脂を添加することがで
きる。そのほかに無機充填剤として、金属酸化物(酸化
ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム、アルミナ等)
、ケイ酸塩(カオリン、クレー、マイカ、ベントナイト
、タルク、ワラステナイト等)、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、窒化ホ
ウ素、炭化ケイ素、ガラスピーズ、ガラス繊維、アルミ
ナ繊維、セラミック繊維、ステンレス繊維、アスベスト
繊維、炭化ケイ素繊維等を添加することができ、更にカ
ーボン繊維、各種難燃剤、結晶化促進剤、核剤、可塑剤
、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダード
アミン系先安定剤、着色剤等を加えることも出来る。
この混練で使用する加熱混練装置としては、例えば、短
軸押出機、二軸押出機、ミキシングロール、バンバリー
ミキサ−、ニーダ−、ブラベンダー等が挙げられるが、
中でも二軸押出機による加熱混練方法が好ましい。混練
温度は通常250〜450℃の中から好適に選ぶことが
できる。
そして、本発明で得られる主鎖にエステル結合及び/又
はカーボネート結合を有する熱可塑性樹脂組成物は、従
来より公知の種々の方法により、様々な形状の成形品に
成形することができる。例えば、射出成形、押出成形、
圧縮成形、発泡成形等の方法で成形することができ、自
動車、電気、電子、機械等の工業材料分野で広範囲に使
用することができる。
[発明の効果] 本発明により得られる主鎖にエステル結合及び/又はカ
ーボネート結合を有する熱可塑性樹脂組成物は、従前の
ものに比べ耐衝撃性、殊に低温雰囲気下における耐衝撃
性が大幅に改良され、更。
に、この耐衝撃性と機械特性や耐熱性のバランスに優れ
た熱可塑性樹脂組成物である。
したがって、自動車部品、OA機器部品、家電部品等で
使用する素材樹脂として有用であり、その他の工業材料
の素材としても従来低温下では使用できなかった分野に
使用可能とすることができる。
[実 施 例コ 以下に本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、
これらの実施例により、本発明が限定されるものではな
い。
〈参考例1〉 水素添加されたポリブタジェン−ポリスチレン−水素添
加されたポリブタジェン−ポリスチレンの構造を有し、
結合スチレン量30%、数平均分子ff143,000
、分子量分布1.05 、水添前のポリブタジェン部の
1.2−ビニル結合mが41%、水添率99%の水添ブ
ロック共重合体(E)  100重量部、メタクリル酸
グリシジル6重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(
tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1重量部をヘ
ンシェルミキサーで混合し、180°Cに設定した45
mm径のベント付き二軸押出機で真空ポンプを用いて強
制ベント(減圧度ニア50mm11gゲージ圧)を行い
ながら変性反応を行った。
得られた変性水添ブロック共重合体組成物(A)をアセ
トンを用いてソックスレー抽出器で20時間リフラック
ス処理を行い赤外吸収スペクトルにてメタクリル酸グリ
シジルを定量したところメタクリル酸グリシジルが2.
0重量部グラフトしていることが判明した。
く参考例2〉 メタクリル酸グリシジル12重量部、2.5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン
5重量部とした以外は参考例1と同じ条件、方法で変性
水添ブロック共重合体を得た。メタクリル酸グリシジル
のグラフト量は7,2重量部であった。これを変性水添
ブロック共重合体組成物(B)とし、参考例2とする。
く参考例3〉 メタクリル酸グリシジル1重量部、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tart−ブチルパーオキシ)ヘキサン0
.2重量部とした他は参考例1と同じ条件、方法で本発
明の範囲外の変性水添ブロック共重合体を得た。メタク
リル酸グリシジルのグラフト量は0.03重世部であっ
た。これを変性水添ブロック共重合体組成物(C)とし
、参考例3とする。
く参考例4〉 ポリスチレン−水添されたポリブタジェン−ポリスチレ
ンの構造を有し、結合スチレン量29%の水添ブロック
共重合体(2)(シェル■社製フレイトンG 1852
) 100重量部、メタクリル酸グリシジル8重量部、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパー
オキシ)ヘキサン2重量部とした以外は参考例1と同じ
条件、方法で変性水添ブロック共重合体を得た。メタク
リル酸グリシジルのグラフト量は、2.1重量部であっ
た。これを変性ブロック共重合体組成物(D)とし、参
考例4とする。
実施例1〜6 比較例1〜3 還元粘度0,76のポリエチレンテレフタレート80重
n部に、参考例1で得られた変性水添ブロック共重合体
(A)、参考例2で得られた変性水添ブロック共重合体
(B)、参考例3で得られた変性水添ブロック共重合体
(C)、参考例4で得られた変性水添ブロック共重合体
(D)、未変性の水添ブロック共重合体(E)及び、ポ
リフェニレンエーテルを表1に示した重量比率でトライ
ブレンドし、30mm径の二軸押出機を用いて250℃
で溶融混練し、ペレット化した。このベレットを140
°Cで、5時間熱風乾燥した後、270℃に設定した1
、5−オンスのインラインスクリュー型射出成形機を使
用して成形サイクルで40秒で成形し、ASTMの1/
8インチの厚味のアイゾツト衝撃試験片を作成した。
これらの試験片について室温23°C1湿度50%の雰
囲気下及び−40℃の雰囲気下におけるノツチ付アイゾ
ツト衝撃試験を行った。試験結果を表1に示す。
実施例7,8  比較例 4 実施例1,2及び比較例1で作成した試験片から射出流
動方向に対し垂直及び平行な断面をもつ切片を作成し、
その断面の分散粒子構造を電子顕微鏡写真で測定した。
測定結果を表2に示す。
なお、実施例7,8はそれぞれ実施例1,2に、比較例
4は比較例1に対応するものである。又、表中で粒子径
とは平均分散粒子径のことであり、前記のPerson
al Image Analyze System 、
を用いて測定した。
(艮″′F−企白) 実施例 9.比較例 5 ポリアリしノート樹脂(ユニチカ■社製、Uポリマー)
80重量部に対し、参考例(1)で得られた変性水添ブ
ロック共重合体20重量部を実施例1と同様の方法で3
30℃で溶融混練し、340℃で射出成形し作成した試
験片について、−40℃の低温雰囲気下でノツチ付アイ
ゾツト衝撃試験を行ったところ10.5であった(実施
例9)。これに対し、ボリアリレート樹脂単独では、−
40°Cの低温雰囲気下で5であった(比較例5)。ま
た、平均分散粒子径を測定したところ、実施例9は垂直
断面で1.2ミクロン、平均断面で2.1ミクロン、比
は1.75であった。
実施例 10 ビスヒドロキシフェニルプロパンとホスゲンから重縮合
反応により重合した、0.60d、Q /gの固有粘度
を有するポリカーボネート樹脂30重量部、ジメチルテ
レフタレートと1.4−ブタンジオールからDMT法で
重合した固有粘度0.65dN / gの固有粘度をも
つポリブヂレンテレフタレート50重量部に対し、参考
例1で得られた変性水添ブロック共重合体(A)20重
量部を実施例1と同様の方法で溶融混練、射出成形し作
成した試験片について、室温23℃、湿度50%の雰囲
気下でノツチ付アイゾツト衝撃試験を行ったところ85
kg−cm/ cm。
=40℃では27kg−cm/ cmであった。又、曲
げ弾性率は室温23℃で20,000kg/crIであ
った。(実施例実施例 11.比較例6〜7 実施例10で用いたポリブチレンテレフタレート80重
i部に、参考例1で得られた変性水添ブロック共重合体
(A)、参考例3で得られた変性水添ブロック共重合体
(C)、未変性の水添ブロック共重合体(E)を表3に
示す全部比率でトライブレンド1、実施例1と同様に、
230℃で混練し、250℃で射出成形し作成した試験
片を室温23℃及び−40℃の雰囲気下でノツチ付アイ
ゾツト衝撃試験を行った。又、曲げ弾性率を測定した。
結果を表3に示す。又、実施例1】において、平均分散
粒子径を測定したところ、垂直断面でo、9ミクロン、
平行断面で1.0ミクロンであった。これに対し、比較
例6は、垂直断面で4.2ミクロン、平行断面で10ミ
クロン以上であった。
実施例12〜」3 還元粘度0.76のポリエチレンテレフタレート80重
量部に、参考例1で得られた変性水添ブロック共重合体
20重量部及び、無水マレイン酸をグラフトしたポリフ
ェニレンエーテル1重量部をトライブレンドし、実施例
1と同様に250°Cで溶融混練し、乾燥後、270℃
に設定した射出成形機で、成形サイクル40秒及び20
分で成形して得た試験片について、それぞれ室温23℃
及び−40℃の雰囲気下でノツチ付アイゾツト衝撃試験
を行った。(実施例12人X1実施例1も得た試験片、
及び実施例1において成形サイクル20分で成形して得
た試験片について室温23℃及び−40℃の雰囲気下で
ノツチ付アイゾツト衝撃試験を行った。(実施例13)
。結果を表4に示す。
[発明の効果コ 本発明のエステル結合及び/又はカーボネート結合を有
する熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品は、耐衝撃
性及び低温耐衝撃性が大幅に改善されており、自動車、
電気及び電子部品分野等で非常に有用である。
(工人下#白)
【図面の簡単な説明】
第1〜第6図は夫々試、験片の粒子構造を示す顕微鏡写
真であり、第1図は実施例1の試験片の垂直方向、第2
図はその平行方向、第3図は実施例2の試験片の垂直方
向、第4図はその平行方向、第5図は比較例1の試験片
の垂直方向、第6図はその平行方向の粒子構造を表して
いる。 特許出願人 旭化成工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)主鎖にエステル結合及び/又はカーボネート
    結合を有する熱可塑性樹脂、100重量部と、(b)共
    役ジエン5〜95重量%及び芳香族ビニル炭化水素5〜
    95重量%からなるブロック共重合体を、該共重合体中
    の共役ジエン化合物に基く脂肪族二重結合の少なくとも
    80%を水素添加して得られる水添ブロック共重合体1
    00重量部に、グリシジル基含有不飽和化合物を0.0
    5重量部以上をグラフトした変性水添ブロック共重合体
    、3〜50重量部 からなる組成物において、該変性ブロック共重合体が分
    散相を形成し、その成形品の成形流動方向に対して垂直
    及び平行な断面での平均分散粒子径の比(水平方向平均
    分散粒子径/垂直方向平均分散粒子径)が1〜10の範
    囲にあり、かつ該組成物の曲げ弾性率が15000kg
    /cm^2以上である主鎖にエステル結合及び/又はカ
    ーボネート結合を有する熱可塑性樹脂組成物。
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