JPH07212336A - 減少長トレースバック - Google Patents

減少長トレースバック

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JPH07212336A
JPH07212336A JP6317408A JP31740894A JPH07212336A JP H07212336 A JPH07212336 A JP H07212336A JP 6317408 A JP6317408 A JP 6317408A JP 31740894 A JP31740894 A JP 31740894A JP H07212336 A JPH07212336 A JP H07212336A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 生き残りブランチデータを含む記憶レジスタ
の一列中でくまなくパスの跡をたどり復号化シンボルを
得る。 【構成】 個別状態情報のトレリスを遡行してパスの跡
をたどり、ビタビデコーダを含む通信システムにおい
て、トレースバックは復号化シンボルを決定する。生き
残りブランチデータのマトリックスはレジスタ28の列
に蓄積される。このシステムの作動は第一のシンボルイ
ンスタントにおける記憶レジスタからの第一のトレース
バックの開始を有し、このトレースバックは第一の所定
シンボルインスタント数だけトレリスを遡行してパスの
跡をたどり第一の復号化シンボルを決定する。そしてト
レースバックの長さは変更され、他のトレースバックが
実行される。このプロセスは残りの最終復号化シンボル
がすべて復号されるまで繰り返される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的にディジタルセル
電話通信システム等の無線送信に関し、特にビタビデコ
ーダにおけるトレースバック長の減少に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】時分割多重アクセスコード化情報は搬送
波によって多チャンネルに送信される。グループ特定移
動電話(Group Special Mobile(GSM))標準によれ
ば、搬送波につき八つのチャンネルがあり、各チャンネ
ルはある時間周期伝送バーストと称される伝送に備え
る。各伝送バーストにおける幾ビットかはシステム使用
のための導入ビットとして取りおかれる。
【0003】ビタビ(Viterbi)デコーダは最大見込み
デコーダであり、順方向の誤り修正に寄与する。ビタビ
デコーダは電気通信システムにおいて一連の符号化シン
ボルを復号するのに用いられる。上記情報は多様なメデ
ィアを介して送信され、各ビット(あるいは一セットの
ビット)があるシンボルの瞬間(以後、シンボルインス
タントと称す)を表す。復号過程において、このビタビ
デコーダは各シンボルインタントにおいて起こりえる一
連のビット系列を遡行し、いずれのビット系列が最も送
信された可能性が高いかを判断する。一シンボルインス
タント、あるいは一シンボル状態におけるあるビットか
ら次に続けて起こるシンボルインスタント、あるいはそ
のシンボル状態におけるビットまでに起こりえる遷移に
は限界があり、ある状態から次の状態までに起こりえる
各遷移の可能性はグラフ化でき、ブランチとして定義さ
れる。そして相互接続された一連のブランチはパスとし
て定義される。ビットストリームにおいて次のビットを
受け取り次第次の状態へと遷移することのできる各状態
の数には限りがあり、復号過程の最中にいくつかのパス
は生き残り他のパスは生き残らない。それら許可され得
ない遷移を除去することにより、生き残る可能性が最も
高いパスを判断する際の計算効率を向上することができ
る。ビタビデコーダは通例各ブランチ関連のブランチメ
トリックを算定すると共に、このブランチメトリックを
用いてどのパスが生き残りどのパスが生き残らないかを
判断する。
【0004】ブランチメトリック(枝距離)は起こりえ
る各ブランチに関しシンボルインスタントで計算され
る。各パスはシンボルインスタント毎に更新される関連
メトリック累積コストを有している。起こりえる遷移に
関し、次なる状態のための累積コストは、起こりえる遷
移のためのブランチメトリックと前回の状態におけるパ
ス累積コストとの合計よりも少なくなるように算定され
る。いくつかのパスが一シンボルインスタントから次の
シンボルインスタントまで遷移で生き残るが、シンボル
インスタントにおける最小累積コストの内最小のものに
基づくただ一つの最小累積コストパスがあり、起こりえ
るブランチを遡行して存在している。続いて起こるシン
ボルインスタントにおける生き残りブランチデータは一
列に蓄積される。所与のシンボルインスタントで始ま
り、かつそれまでのシンボルインスタントを通して展開
されてきた生き残りブランチデータを介して最小累積コ
ストパスを識別することはトレースバックと呼ばれてい
る。一般的な従来技術用途では単一のトレースバックに
用いられていた。最小累積コストパスが展開される列を
遡行するシンボルインスタント数はトレースバックの長
さ、あるいは深さとして表わされる。そして、トレース
バックの終わりに最小累積コストに関連した列内の個別
状態がそのシンボルインスタントにおいて送信された可
能性が最も高いビットに翻訳される。トレースバック長
が長ければ長いほど復号化シンボルの判断における精度
は増す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】生き残りブランチデー
タのマトリックスを構築する間、各シンボルインスタン
ト毎に、トレースバックにより更新動作がその後に続け
られる。そして、有効復号化シンボル以前に生じるトレ
ースバック長に相当したシンボルインスタントの待ち時
間が得られる。通例トレースバックは固定長を有してい
る。そして、生き残りブランチデータのマトリックスが
完成する際に、トレースバック長の総量と等しい残りの
復号化シンボルを該マトリックスから得る必要がある。
すなわち、生き残りブランチデータのマトリックス完成
の後に残された復号化シンボルを得る技術が当該技術分
野において依然として求められている。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明の一様態によれ
ば、生き残りブランチデータを含む記憶レジスタの一列
中くまなくパスの跡をたどる(トレースバックする)た
めの通信システムおよびその方法が開示されている。こ
のトレースバックは復号化シンボルを獲得する。この当
該方法は第一のシンボルインスタントにおいて記憶レジ
スタからの第一のトレースバックを開始する方法も含ん
でいる。該トレースバックは第一の所定シンボルインス
タント数だけ列を遡行してパスの跡をたどり、第一の復
号化シンボルを得る。そしてトレースバックの長さは変
えられ他のトレースバックが実行される。このプロセス
は残りの復号化シンボルがすべて得られるまで繰り返さ
れる。また代替案としての一実施例によれば、各トレー
スバックが多重復号化シンボルを得ながら、そのトレー
スバック長は拘束長以下の長さにまで繰り返して減少さ
れる。
【0007】
【実施例】図1のブロック図で示されるトランシーバ1
0は本発明を説明する一例である。トランシーバ10は
移動ディジタルセル電話等の通信システム、あるいは通
信システムの一部分をなす。トランシーバ10は送信機
12および受信機14からなる。送信機12は復号信号
を送信し受信機14はその信号を受信する。図2はトラ
ンシーバ10をより詳細に示す部分ブロック図であり、
ここでトランシーバ10は誤り修正コプロセッサ30を
備えたディジタル信号プロセッサ(DSP)20を有し
ている。誤り修正コプロセッサ30はDSP20内に埋
め込まれていてもよい。DSP20のランダムアクセス
メモリ(RAM)のレジスタのいくつかはトレースバッ
クRAM28として割り振られる。その代わりとして専
用RAMが与えられてもよい。そしてトレースバックR
AM28はDSP20およびコプロセッサ30の両方に
対してアクセス可能となる。
【0008】ここで、間接アドレス技術がコプロセッサ
からのデータの読み書きに用いられる。コプロセッサ3
0内のあるアドレス(番地)のレジスタにデータを書き
込むために、一アドレスがアドレスレジスタ24に対し
て書き込まれ、そのデータがデータレジスタ26に対し
て書き込まれる。該アドレスはDSP20からコプロセ
ッサ30内のアドレスジェネレータに転送され、対応す
るレジスタのアドレスに翻訳される。コプロセッサ30
内のあるアドレスのレジスタからデータを読むために
は、一アドレスがDSP20のアドレスレジスタ中に書
き込まれる。そして該アドレスはコプロセッサに転送さ
れ、コプロセッサ30内の対応するレジスタのアドレス
宛てに翻訳される。そして、アドレス化されたコプロセ
ッサレジスタにおけるデータはDSP20のデータレジ
スタ26を読むことによって読み出される。命令はある
命令を命令レジスタ22中に書き込むことによってコプ
ロセッサに手渡される。
【0009】上記方法で、複合受信信号ZIとZQ、複
合タップ重量HI(n)とHI(n)(ここで、n=
1,2,...5)、ソフトシンボルS0 〜S5 、およ
び生成整式G0 〜G5 がコプロセッサ30内部でのブラ
ンチメトリックユニット154の入力として与えられ
る。ブランチメトリックユニット154は、更新ユニッ
ト32の個々の状態につき二つのブランチメトリック値
BM0およびBM1を提供する。そしてブランチメトリ
ック値は従来の技術分野において知られているように使
用され、累積コストを更新する。更新ユニット32はト
レースバックユニット36に対して最小累積コスト(M
AC)レジスタ42に蓄積されている最小累積コストを
提供する。また更新ユニット32は、最小累積コストを
生じたトレースバックRAM28内のレジスタの番地を
提供し、そのアドレスをMIDXレジスタ40に蓄積す
る。トレースバックユニット36は、復号化シンボルの
ソフト判定信頼レベルに加え、レジスタの列の始めから
終わりまでの間の最小累積コストパスを確定する個々の
状態情報をトレースバックRAM28に与える。さら
に、トレースバックの最後に、更新ユニット32は一復
号化シンボルを復号化シンボルレジスタ(DSR)34
を経由してDSP20に提供する。
【0010】トレースバック長レジスタ(TBLR)3
8はトレースバック長を格納しているレジスタであり、
そのトレースバック長は現存トレースバック長を重ね書
きすることによって変えられる。このように、トレース
バック長はプログラム可能である。DSP20からコプ
ロセッサ30に宛てたトレースバック命令により開始さ
れたトレースバックは、以前の、あるいは後に続いて起
こるトレースバックのトレースバック長とは異なるトレ
ースバック長で実行され得る。DSPからの更新命令
は、生き残りブランチデータで満たされるレジスタの列
のようにトレースバックRAMの他のセルを満たす。ト
レースバックは二つの更新命令の間で、あるいは更新す
るシンボルがもはやない時の更新命令の後でさえも実行
され得る。また、多重トレースバックは単一のシンボル
インスタントにおいて実行されてもよい。
【0011】図3は、通例基地局、あるいは移動ディジ
タルセル電話から他へと送信される情報のフレーム、あ
るいは伝送バーストの一例100を示している。伝送バ
ーストは所定数のビットを含み、各フレームは開始ビッ
ト102、第一のセット情報ビット104、導入ビット
106、第二のセット情報ビット108および終了ビッ
ト110を有している。本発明の一実施例においては、
三ビットの開始および終了ビットであり、各セット情報
ビットは58ビット、導入ビットは26ビットで、一フ
レームにつきビットの総計は148ビットとなる。ま
た、この導入ビットは公知であり、開始および終了ビッ
トも知られており、通例はそれぞれ零である。
【0012】図4はトレースバックRAM28における
記憶レジスタ列に蓄積された生き残りブランチデータの
マトリックスを示す図であり、それはビタビデコーダ中
のトレースバック動作の理解に役立つ。ここでは、最尤
系列推定を提供する最尤パスがこのマトリックスを示す
図上を覆って示されている。状態あるいは(水平に示さ
れる)シンボルインスタントはN個数あり、一例として
図4でこのNは64個である。そして各状態、あるいは
各シンボルインスタントにおいて、0〜2C-1−1の範
囲の状態数(垂直に示される)がある(ここでCは拘束
長である)。これらの状態は個別状態と呼ばれる。図4
において示されるマトリックスは、当該技術分野におい
ては公知のように、一時に一シンボルインスタントで構
成される。このマトリックスは一セルを構成する各シン
ボルインスタント毎にエントリーする。DSP20から
コプロセッサ30への単一の更新命令が更新動作を更新
ユニット32によって開始し、マトリックスエントリー
の一セルを生じる。シンボルインスタント毎に、図4に
おいて示される実施例の各個別状態は、次のシンボルイ
ンスタントにおいて起こり得る二つの個別状態へのみ遷
移することができる。また同時に、次のシンボルインス
タントにおける各個別状態は遷移が生じる状態として考
えられる以前の個別状態としては二つの状態の可能性し
か有していないということが言える。他のデコーダは、
次の状態への、あるいは前回の状態からの遷移の可能性
を三つ以上持っている。
【0013】ブランチメトリックは起こりえる各ブラン
チを考慮してシンボルインスタント毎に計算される。当
該技術分野においてはブランチメトリックを算定する多
様な方法が知られている。所与の次なる状態へと遷移す
る両方のブランチのブランチメトリックが算出され、そ
してそれぞれの起点となる個別状態の累積コストに付け
加えられる。これは二つの起こりえる累積コスト合計に
帰着する。そして二つの合計より少なくなるもの等、ブ
ランチメトリックの極値が次の状態累積コストとして選
択される。より少ない合計に当たる遷移が、その起点と
なる可能性を秘めた二つの個別状態から次に与えられる
個別状態への遷移として最も可能性が高くなる。そし
て、より高い可能性を秘めた遷移の起点となる個別状態
は、従来技術においてよく知られているように、次に与
えられる個別状態までの生き残りブランチとして(図4
のマトリックスを形成する)トレースバックRAM28
に蓄積される。すなわち、より少ない合計が次の個別状
態の累積コストとなる。このプロセスはビットストリー
ムのシンボルのすべてが復号されるまで、次なる個別状
態の各々に対して、あるいはまた各シンボルインスタン
ト間で繰り返される。
【0014】トレースバックRAM28はモジュロアド
レッシングを用いてアドレスされ得る。これは円形とな
って出現する有限長の列に帰着する。1〜64に当てら
れた64個のシンボルインスタントを備えた一列におい
て、シンボルインスタント30から開始されたトレース
バックの長さの場合を考慮する。そしてトレースバック
はシンボルインスタント30に始まり、シンボルインス
タント29,28,27と下ってシンボルインスタント
1まで遡行して、シンボルインスタント64,63,6
2、そしてその前へとシンボルインスタント34に達す
るまで後をたどる。そしてシンボルインスタント34に
おいて、最小累積コストに関連した個別状態が復号化シ
ンボルに翻訳される。シンボルインスタント毎の復号化
シンボルは生き残りブランチデータのマトリックスが完
成するまで書き込むことによって得られる。そして、累
積コストに関して最小値を備えた最後のシンボルインス
タントにおける個別状態で開始し、一回マトリックスを
遡行して跡を追う。このトレースバックのシンボルイン
スタント毎に、起点となる個別状態は従来技術において
公知であるそのシンボルインスタント用復号化シンボル
に翻訳される。
【0015】その代わりとして、生き残りブランチデー
タのマトリックスを構築する間、シンボルインスタント
毎に所定長のトレースバック動作が開始され、前回のシ
ンボルインスタントにおける復号化シンボルを得ること
もできる。前回のシンボルインスタントは、トレースバ
ックがトレースバック長によって開始される現在のシン
ボルインスタントより先に起こるものである。トレース
バックRAMが生き残りブランチデータで満たされるに
つれ、DSP20は更新およびトレースバック間の命令
を交互に出す。各更新はマトリックスにおいてもう一つ
のセルを構築する。各トレースバックはある信号を復号
し、DSR34を経由してDSP20へと復号化シンボ
ルを与える。更新がすべて終了した後に、更新命令は削
除され、後に続くトレースバックが残りのシンボルを復
号する。シンボルインスタントが増加する毎に、もう一
つのトレースバックが他の復号化シンボルを与えること
になる。このように、一定長トレースバックに対して、
連続して起こるシンボルインスタントでの一連の復号化
シンボルが得られる。初期のトレースバックは無効と思
われるシンボルをも復号するので捨てられる。トレース
バック長に相当するシンボルインスタントの待ち時間の
後、復号化シンボルは有効であるとみなされる。
【0016】図5は各シンボルインスタント間のトレー
スバック長の一例を示す。ここで第一のトレースバック
長がトレースバック長レジスタ38に対して書き込まれ
る。生き残りブランチデータのマトリックスが形成され
る時に、第一のトレースバック長を有するトレースバッ
クが実行される。そしてDSP20からコプロセッサ3
0に対する単一の命令が、トレースバックユニット36
によってトレースバックを開始する。初期のトレースバ
ック長は大変短くとも、例えば1でもよい。そしてトレ
ースバックは、以前の伝送バーストからの生き残りブラ
ンチデータを有するトレリス部分へと循環してもよい。
このトレースバックの最後にこの復号化シンボルは捨て
られるのが通例となっている。続けて起こるトレースバ
ックは、トレースバックユニットに対する命令を繰り返
すことにより、同じトレースバックを備えて実行され得
る。上記トレースバックの各最終時にその復号化シンボ
ルは捨てられるのが通例となっている。復号化シンボル
が捨てられるような非常に短いトレースバック長を有す
るトレースバックの実行においては、時間資源および使
用されないシンボルの生成に費やされるエネルギーを最
小限にとどめられる。
【0017】トレリスを構築する間、所定のシンボルイ
ンスタントにおいて、トレースバック長は第二のトレー
スバック長に変更されてもよい。これはトレースバック
長レジスタ38を第二のトレースバック長でもって重ね
書きすることによって達成される。通例、第二のトレー
スバック長は第一のトレースバック長よりも実質的に大
きい。トレースバック長が長くなればなるほど復号化シ
ンボル決定の精度は増す。そして、第二のトレースバッ
ク長を有するトレースバックは所定のシンボルインスタ
ントから開始される。例えば、シンボルインスタントに
おいて、長さ31のトレースバックが開始され得る。こ
のトレースバックはシンボルインスタント1の間の最終
復号化シンボルに帰着する。シンボルインスタント33
およびそれに続いて起こるシンボルインスタントにおい
て、トレースバック長は第二のトレースバック長に維持
されるか、あるいはより短いトレースバック長に変更さ
れる。図5は、シンボルインスタントN(ここでは6
4)の間中、第二のトレースバック長に維持されたトレ
ースバック長を示している。
【0018】シンボルインスタント毎に、第二のトレー
スバック長を有するトレースバックは上述したように最
終の復号化シンボルに帰着する。シンボルインスタント
33において開始された長さ31のトレースバックはシ
ンボルインスタント2での最終符号化シンボルに帰着す
る。シンボルインスタント34において開始された長さ
31のトレースバックはシンボルインスタント3での最
終復号化シンボルに帰着する。このプロセスはシンボル
インスタントNの始めから終わりまで続けられる。そし
てシンボルインスタント64における更新命令の後、ト
レースバックRAM28中の生き残りブランチデータの
マトリックスは完成される。シンボルインスタント64
から開始されたトレースバック長31を有するトレース
バックはシンボルインスタント33での最終復号化シン
ボルに帰着する。
【0019】シンボルインスタント34からNの間の最
終復号化シンボルを得るために、トレースバック命令が
繰り返し実行される。トレースバック命令が繰り返し実
行される回数はトレースバック長が長い(ここでは3
1)ユニット数に対応する。シンボルインスタント64
において開始され、連続して起こるトレースバックの各
々に関して、トレースバック長は、図5に示されるよう
に、一まで減少される等、変更される。繰り返されるト
レースバック長のデクリメント(減少分)はトレースバ
ック長レジスタ38を重ね書きすることにより達成され
るか、あるいはトレースバックユニット36が自動的に
そのトレースバック長を減少し、デクリメントされたト
レースバック長の値をトレースバック長レジスタ38に
対して書き込むことができる。
【0020】トレースバック命令の繰り返し実行は残り
の最終シンボルを得るいかなる手段においても種々の長
さのトレースバックに実行することができる。シンボル
インスタントNにおいて、一連のトレースバックはトレ
ースバック長k−m(m=0,1,2,...k−1、
ここでkは第二のトレースバック長である)を有して開
始される。各トレースバックは生き残りブランチデータ
の記憶レジスタのマトリックス列に遡行してパスの跡を
たどり、復号化シンボルを判断する。その代わりとし
て、シンボルインスタント34からNの間の最終復号化
シンボルは、第二のトレースバック長から一方のそれま
での各長さのトレースバックを実行することなしに獲得
され得る。ここでは図6に示されるシフトレジスタ20
0が用いられ、このシフトレジスタ200の段数はnで
ある。
【0021】シンボルインスタントNにおいて、MID
X40のアドレスで始まりトレースバックは実行され
る。トレースバック長の一例が31である。各シンボル
インスタント間の最尤系列ビットは連続してシフトレジ
スタ200にシフトされる。そして最尤系列ビットの最
後のC−1ビットが、トレースバックレジスタ(TB
R)202に転送され、図6に示されるように正しく並
べられる。シフトレジスタ200の(n−(c−1))
上位ビットはTBR202への転送の上で零にマスクさ
れてもよい。これらの上位ビットが零にマスクされない
場合には、n復号化シンボルがTBR202に転送さ
れ、トレースバック長はnまで減少される得る。トレー
スバックレジスタ202での最小有効ビットは、トレー
スバックによって決定された前回のシンボルインスタン
ト間の復号化シンボルである。すなわち、シンボルイン
スタント33間の復号化シンボルである。そして次のビ
ットは、次に続けて起こるシンボルインスタント34間
の復号化シンボルである。第三のビットはシンボルイン
スタント35間の復号化シンボルである。但し、他の実
働化においては異なるオーダが与えられるかもしれな
い。
【0022】トレースバックの長さはトレースバックR
AM28対して(C−1)までデクリメントされ(減少
され)、他のトレースバックが実行される。このトレー
スバックは次の(C−1)シンボルインスタント36,
37および38間の復号化シンボルを獲得する。そして
該プロセスはNシンボルインスタント間のすべてで復号
化シンボルが得られるまで繰り返される。最後のトレー
スバックは(C−1)復号化シンボルよりも少ない復号
化シンボルを得るかもしれない。トレースバック長はT
BLR38中で現在のトレースバック長を重ね書きする
ことにより、あるいはカウンタを設定し各トレースバッ
クに続いてトレースバック長を自動的に減少することに
よりデクリメントされる(減少される)。シフトレジス
タ200およびトレースバックレジスタ202を用いる
利点は図5にてうかがえ、そこでは二つ分のステップで
トレースバック長を減少することが204にて示され、
三つのステップで減少することは206において示され
ており、これらは参照符号なしに示された個別のデクリ
メント(減少分)と比較して示されている。いったん列
が完成すれば、残りのシンボルインスタント間の復号化
シンボルを得るためにより少ないトレースバックが必要
となる。シンボルインスタントNにおいて、一連のトレ
ースバックはトレースバック長k−m(ここでmはc−
1、またはn等の単位よりも大きな値を取ることができ
る)を有して開始され得る。
【0023】例示する数値が本発明の多様な実施例を説
明するのに用いられた一方で、本発明は説明された数値
に限定されるものではない。種々の長さとオーダーのト
レースバックが本発明の範囲内で考えられる。また、ト
レースバックRAM28におけるレジスタのマトリック
スがNユニットの長さを有すると説明されているが、す
べてがNを保有している必要はない。いったんトレース
バックが実行され、符号化シンボルが所定シンボルイン
スタント間で得られたら、その所定シンボルインスタン
トにおける生き残りブランチデータはさらなる値に由来
するものではない。レジスタのマトリックスが、直近に
累積されたコストデータを受け取る一つのレジスタを加
え、トレースバック長の一長さを備えていさえすればよ
い。
【0024】また、RAM28はハード判定データ、あ
るいはソフト判定データを含んでいてもよい。ハード判
定データは16ビットワードにつき16のハード判定で
もって蓄積され得る。ソフト判定データは16ビットワ
ードにつき二つのソフト判定でもって蓄積され得る。本
発明の実施例は結合パイプライニングとして説明されて
はいないけれども、本技術分野の当業者にとって、設計
にパイプライニングを用いることにより向上した計算効
率を得ることは容易に了承されることである。パイプラ
イニングは以前のセットデータで計算を完了する前に設
定された新規データで計算を開始することによって達成
される。そして、パイプライニングで使用されるラッチ
が多くなればなるほど、パイプライニングの深さは大き
くなる。パイプライニングはパイプラインを占めるのに
必要な計算時間での初期待ち時間の原因となるが、加算
器および減算器等の使用を極限まで増やす。
【0025】
【発明の効果】本発明はこの技術を有する集積回路を用
いる通信システムおよび通信機器に特に有益である。上
記通信システムおよび通信機器は長いトラックバック長
を維持して復号プロセスにおける精度を増強し、それか
ら、すべてのシンボルが復号されるまで多様な技術を用
いてトレースバック長を減少するという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るトランシーバのブロッ
ク図である。
【図2】誤り修正コプロセッサを備えたディジタル信号
プロセッサを示すトランシーバの部分ブロック図であ
る。
【図3】伝送バーストの一例におけるビット構成を示す
図である。
【図4】本発明の説明に有益な記憶レジスタの一列に蓄
積された生き残りブランチデータを示すマトリックスで
ある。
【図5】単一のシンボルインスタントにおいて開始され
た減少長さのトレースバックを示す図である。
【図6】可変長遷移レジスタを示す図である。
【符号の説明】
10 通信システム 12 送信機 14 受信機 20 DSP 28 トレースバックRAM 30 コプロセッサ 32 更新ユニット 34 DSR 36 トレースバックユニット 154 ビタビデコーダ(ブランチメトリックユニッ
ト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 グレゴリー スチーヴン エラード イギリス国 アールジー12 5ユーエー, バークシャー,ビンフィールド,ボルトン ズ レーン 29 (72)発明者 モハメッド シャフィウル モビン アメリカ合衆国 18052 ペンシルヴァニ ア,ホワイトホール,コーナーストーン プレイス 112

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号を受信する受信機を備えた通信シス
    テムを作動し、拘束長によって決定される一次元記憶レ
    ジスタ列に蓄積された種々のシンボルインスタント(シ
    ンボルの生じる瞬間)からの生き残りブランチデータの
    列を遡行してパスの跡をたどり復号化シンボルを獲得
    し、コード化データを代表する信号を受信するステップ
    (14)と、受信信号をビタビデコーダに与えるステッ
    プ(14)と、複数のシンボルインスタントにおいて生
    き残りブランチデータを該ビタビデコーダ(154)中
    に生成するステップと、該生き残りブランチデータを記
    憶レジスタの列(28)に蓄積するステップ(32)
    と、所定シンボルインスタントにおいて一つの記憶レジ
    スタから長さkの第一のトレースバックを開始するステ
    ップ(36)とを有し、生き残りブランチデータの記憶
    レジスタの列において前記生き残りブランチデータを遡
    行して前記トレースバックがパスの跡をたどり復号化シ
    ンボルを得る通信システムの作動方法において、 a.所定シンボルインスタントにおいて該記憶レジスタ
    から長さk−mのトレースバックを開始し、ここでkは
    前記第一のトレースバックのトレースバック長でありm
    は1≦m≦k−1の範囲であり、生き残りブランチデー
    タの記憶レジスタ列(28)を遡行して前記トレースバ
    ックがパスの跡をたどり他の復号化シンボルを得るステ
    ップと、 b.前記ステップaを異なる値のmで繰り返すステップ
    とを有することを特徴とする通信システムの作動方法。
  2. 【請求項2】 前記mが拘束長以下のものに変更される
    ことを特徴とする請求項1記載の通信システムの作動方
    法。
  3. 【請求項3】 前記mが1,2,3,4,5および6か
    らなる群から選択された値に変更されることを特徴とす
    る請求項1記載の通信システムの作動方法。
  4. 【請求項4】 信号を受信する受信機を備えたディジタ
    ル通信システムを作動し、記憶レジスタの列に蓄積され
    た種々のシンボルインスタント(シンボルの生じる瞬
    間)からの生き残りブランチデータの列を遡行してパス
    の跡をたどり復号化シンボルを決定し、コード化データ
    を代表する信号を受信するステップ(14)と、受信信
    号をビタビデコーダに与えるステップ(14)と、複数
    のシンボルインスタントにおいて生き残りブランチデー
    タを該ビタビデコーダ(154)中に生成するステップ
    と、該生き残りブランチデータを記憶レジスタ列(2
    8)に蓄積するステップ(32)とを有するディジタル
    通信システムの作動方法において、 所定シンボルインスタントから一連のトレースバックを
    開始し、前記一連のトレースバックにおける各トレース
    バックのトレースバック長がk−mによって定義されて
    おり、ここでkは一続きの第一のトレースバック長で、
    mはm=1,2,3,...k−1であり、生き残りブ
    ランチデータの記憶レジスタ列を遡行して各トレースバ
    ックがパスの跡をたどり他の復号化シンボルを得ること
    を特徴とするディジタル通信の作動方法。
  5. 【請求項5】 信号を受信する受信機を備えたディジタ
    ル通信システムを作動し、記憶レジスタ列に蓄積された
    種々のシンボルインスタント(シンボルの生じる瞬間)
    からの生き残りブランチデータの列を遡行してパスの跡
    をたどり復号化シンボルを決定し、コード化データを代
    表する信号を受信するステップ(14)と、受信信号を
    ビタビデコーダに与えるステップ(14)と、複数のシ
    ンボルインスタントにおいて生き残りブランチデータを
    該ビタビデコーダ(154)中に生成するステップと、
    該生き残りブランチデータを記憶レジスタ列(28)に
    蓄積するステップ(32)とを有するディジタル通信の
    作動方法において、 所定シンボルインスタントから少なくとも二つの一連の
    トレースバックを開始し、それにより少なくとも二つの
    復号化シンボルが同じシンボルインスタントから開始さ
    れたトレースバックから復号されることを特徴とするデ
    ィジタル通信の作動方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のディジタル通信システム
    の作動方法において、少なくとも二つのトレースバック
    が連続数であるトレースバック長を有することを特徴と
    するディジタル通信の作動方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のディジタル通信システム
    の作動方法において、トレースバック長の少なくとも一
    方がトレースバックを開始する前記所定のシンボルイン
    スタントの大きさ以下であることを特徴とするディジタ
    ル通信の作動方法。
  8. 【請求項8】 コード化データを受信するビタビデコー
    ダと、複数のシンボルインスタントにおいて生き残りブ
    ランチデータを生成する手段(154)と、長さkの第
    一のトレースバックを所定シンボルインスタントから開
    始する手段(36)とを有し、列において該生き残りブ
    ランチデータを遡行し前記トレースバックがパスの跡を
    たどり復号化データを得るコード化データ復号装置にお
    いて、 前記所定のシンボルインスタントからk−m長さのトレ
    ースバックを開始する手段(36)を有し、ここでkは
    第一のトレースバックの長さで、mは1≦m≦k−1の
    範囲であり、生き残りブランチデータを前記列において
    遡行して前記トレースバックがパスの跡をたどり復号化
    シンボルを得ることを特徴とするコード化データ復号装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のコード化データ復号装置
    において、異なるmの値によって決定される長さを有す
    るトレースバックを前記所定シンボルインスタントから
    開始する手段(36)を設けたことを特徴とするコード
    化データ復号装置。
  10. 【請求項10】 コード化データを受信するビタビデコ
    ーダと、複数のシンボルインスタントにおいて生き残り
    ブランチデータを生成する手段(154)と、該生き残
    りブランチデータを一列に蓄積するランダムアクセスメ
    モリ(28)と、長さkの第一のトレースバックを所定
    シンボルインスタントから開始する手段(36)とを有
    し、列において該生き残りブランチデータを遡行し前記
    トレースバックがパスの跡をたどり復号化データを得る
    コード化データ復号集積回路において、 前記所定のシンボルインスタントからk−m長さのトレ
    ースバックを開始する手段(36)を有し、ここでkは
    第一のトレースバックの長さで、mは1≦m≦k−1の
    範囲であり、生き残りブランチデータを前記列において
    遡行して前記トレースバックがパスの跡をたどり復号化
    シンボルを得ることを特徴とするコード化データ復号集
    積回路。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のコード化データ復号
    集積回路において、異なるmの値によって決定される長
    さを有するトレースバックを前記所定シンボルインスタ
    ントから開始する手段(36)を設けたことを特徴とす
    るコード化データ復号集積回路。
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