JP2002185337A - 基地局装置 - Google Patents

基地局装置

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JP2002185337A
JP2002185337A JP2001311408A JP2001311408A JP2002185337A JP 2002185337 A JP2002185337 A JP 2002185337A JP 2001311408 A JP2001311408 A JP 2001311408A JP 2001311408 A JP2001311408 A JP 2001311408A JP 2002185337 A JP2002185337 A JP 2002185337A
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Application number
JP2001311408A
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English (en)
Inventor
Yasushi Sugisawa
裕史 杉澤
Minoru Okamoto
稔 岡本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Detection And Correction Of Errors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビタビ復号処理においてパスメトリックの更
新を行うデータ処理を、ACS演算を効率よくかつ低消
費電力で実行可能にする。 【解決手段】 ACS演算部30はメモリ10から読み
出した更新前パスメトリックを基にしてACS演算を行
い、更新後パスメトリックをメモリ20に格納する。メ
モリ10では1回のACS演算に必要な2個の更新前パ
スメトリックが最下位ビット以外のビットが共通の偶数
番地及び奇数番地に格納されており、前記2個の更新前
パスメトリックが1回のアクセスで読み出し可能になっ
ている。ACS演算部30は、第1のサイクルにおいて
メモリ10をアクセスし、読み出した2個の更新前パス
メトリックを基にしてACS演算を行い、第1の更新後
パスメトリックを求めると共に、第2のサイクルにおい
てメモリ10をアクセスせずに、前記第1のサイクルに
おいて読み出した2個の更新前パスメトリックを基にし
てACS演算を行い、第2の更新後パスメトリックを求
める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビタビ復号処理の
主要演算であるパスメトリックの更新計算を行うための
データ処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタルデータ通信において、
画像や音声等のデータを高速に伝送するためのシステム
がさかんに導入されている。このようなデータ伝送にお
いてデータのビット誤りを低減する手法として、通常、
ビタビ復号と呼ばれるアルゴリズムが用いられている。
一方、ディジタルシグナルプロセッサ(以下「DSP」
と略称)の性能向上に伴い、ビタビ復号アルゴリズムは
DSPによって実行されるのが一般的である。
【0003】ビタビ復号処理の主要演算の1つとして、
パスメトリックの更新演算がある。これは畳み込み符号
器によって符号化された信号を受信側で復号するため
に、畳み込み符号器の各状態に対応するパスメトリック
を更新するものであり、具体的には、2つの状態につい
て更新前パスメトリックと対応するブランチメトリック
との加算を行い、この2回の加算の加算結果データを互
いに比較して、小さい方の加算結果データを更新後パス
メトリックとして選択する、という一連のステップから
なる。この一連の演算は、加算、比較、選択を行うとこ
ろからACS(Add Compare Select)演算と呼ばれる。
通常はこのようなパスメトリックの更新演算を数十回か
ら数百回実行する。
【0004】従来のパスメトリックの更新演算では、1
つの更新後パスメトリックを求める際には、まず、メモ
リから1つの更新前パスメトリックを読み出して、対応
するブランチメトリックとの加算を行いレジスタに格納
し、次にメモリから別の更新前パスメトリックを読み出
して、対応するブランチメトリックとの加算を行いレジ
スタに格納し、レジスタに格納した2つのデータを互い
に比較して更新後パスメトリックを選択していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パスメトリックの更新演算の場合、1つの更新後パスメ
トリックを求めるためには多くのステップを要してい
た。このことは、ビタビ復号処理のさらなる高速化の妨
げになっていた。
【0006】また、1つの更新後パスメトリックを求め
るためには、更新前パスメトリックを格納するメモリの
リードアクセスを2回も行う必要があった。このことは
ビタビ復号のさらなる高速化の妨げになるだけでなく、
装置の消費電力の低減の妨げにもなっていた。DSPで
はメモリアクセスによって消費される電力がDSP自体
の消費電力に対して占める割合は極めて大きく、メモリ
アクセス回数を減らすことはDSPの低消費電力化に大
きく寄与することになる。
【0007】前記の問題に鑑み、本発明は、ビタビ復号
処理においてパスメトリックの更新を行うデータ処理と
して、ACS演算を効率よくかつ低消費電力で実行可能
にすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1はビタビ復号におい
て用いるトレリス線図の例であり、拘束長kが4のとき
のものである。ビタビ復号では拘束長がkのとき状態数
は2(k-1) 個になるので、図1に示すように、拘束長k
が4のときは状態000から状態111までの8(=2
(4-1) )通りの状態がある。
【0009】図1に示すように、更新後に状態000に
なり得るのは、更新前における状態000及び状態00
1である。すなわち、状態000の更新後パスメトリッ
クを求めるためには状態000及び状態001における
2つの更新前パスメトリックが必要になる。また更新後
に状態100になり得るのも更新前における状態000
及び状態001であり、状態100の更新後パスメトリ
ックを求めるために必要になるのも状態000及び状態
001における2つの更新前パスメトリックである。こ
のような関係は、畳み込み符号及びビタビ復号の原理か
ら常に一般的に成り立つものである。また同様に、図1
に示していないが、更新後に状態001又は状態101
になり得るのは更新前における状態010及び状態01
1であり、更新後に状態010又は状態110になり得
るのは更新前における状態100及び状態101であ
り、更新後に状態011又は状態111になり得るのは
更新前における状態110及び状態111である。
【0010】本発明は、前記のような関係が成り立つこ
とに鑑み、一の更新後パスメトリックを求めるときに必
要となる2つの更新前パスメトリックを併せて読み出し
可能にすることによって、装置の低消費電力化及び高速
化を図るものである。
【0011】また本発明は、前記のような関係が成り立
つことに鑑み、一の更新後パスメトリックを求めるため
に読み出した2つの更新前パスメトリックを用いてまた
別の更新後パスメトリックを求めることによって、装置
の低消費電力化及び高速化を図るものである。
【0012】具体的に、請求項1の発明が講じた解決手
段は、無線通信を中継する基地局装置として、受信デー
タを復号処理するDSPを備えており、前記DSPは、
ビタビ復号においてパスメトリックの更新を行うデータ
処理装置を有し、前記データ処理装置は、更新前パスメ
トリックを格納するパスメトリック格納手段と、前記パ
スメトリック格納手段から読み出された第1および第2
の更新前パスメトリックを基にしてACS演算を行って
第1の更新後パスメトリックを求めるとともに、この読
み出した第1および第2の更新前パスメトリックを基に
してACS演算を行って第2の更新後パスメトリックを
求めるACS演算部と、ブランチメトリックを格納する
ものであり、前記第1および第2の更新後パスメトリッ
クを求めるために必要な第1および第2のブランチメト
リックを対にして格納するブランチメトリック格納手段
とを備え、前記ACS演算部は、第1の更新後パスメト
リックを求めるACS演算において、前記第1の更新前
パスメトリックと前記第1のブランチメトリックとを加
算するとともに前記第2の更新前パスメトリックと前記
第2のブランチメトリックとを加算し、第2の更新後パ
スメトリックを求めるACS演算において、前記第1の
更新前パスメトリックと前記第2のブランチメトリック
とを加算するとともに前記第2の更新前パスメトリック
と前記第1のブランチメトリックとを加算するものであ
る。
【0013】そして、請求項2の発明では、前記請求項
1の基地局装置において、前記ACS演算部は、前記第
1の更新前パスメトリックとブランチメトリックとを加
算する第1の加算器と、前記第2の更新前パスメトリッ
クとブランチメトリックとを加算する第2の加算器とを
有しており、前記ブランチメトリック格納手段は、前記
ACS演算部が第1の更新後パスメトリックを求めるA
CS演算を行うとき、前記第1のブランチメトリックを
前記第1の加算器に入力するとともに前記第2のブラン
チメトリックを前記第2の加算器に入力する一方、前記
ACS演算部が第2の更新後パスメトリックを求めるA
CS演算を行うとき、前記第1のブランチメトリックを
前記第2の加算器に入力するとともに前記第2のブラン
チメトリックを前記第1の加算器に入力するものとす
る。
【0014】また、請求項3の発明では、前記請求項1
の基地局装置において、前記パスメトリック格納手段は
メモリを有しており、前記メモリは、最下位ビット以外
のビットが共通である偶数番地及び奇数番地に格納され
たデータが1回のアクセスで読み出し可能に構成されて
おり、前記パスメトリック格納手段は、一の更新後パス
メトリックを求めるために必要な2個の更新前パスメト
リックを、前記メモリの、最下位ビット以外のビットが
共通である偶数番地及び奇数番地に格納するものとす
る。
【0015】そして、請求項4の発明では、前記請求項
3の基地局装置におけるパスメトリック格納手段は、更
新前パスメトリックを、前記メモリに、各更新前パスメ
トリックに対応する状態を表すビットの昇順に、一の偶
数番地を先頭番地として順に格納するものとする。
【0016】また、請求項5の発明では、前記請求項1
の基地局装置において、前記ACS演算部によって求め
られた更新後パスメトリックを、一の新たな更新後パス
メトリックを求めるために必要な2個の更新後パスメト
リックが1回のアクセスで読み出し可能なように、格納
する他のパスメトリック格納手段を備え、前記ACS演
算部は、前記他のパスメトリック格納手段から1回のア
クセスで読み出された2個の更新後パスメトリックを基
にして、ACS演算を行って新たな更新後パスメトリッ
クを求めるものとする。
【0017】また、請求項6の発明が講じた解決手段
は、無線通信を中継する基地局装置として、受信データ
を復号処理するDSPを備えており、前記DSPは、ビ
タビ復号においてパスメトリックの更新を行うデータ処
理装置を有し、前記データ処理装置は、更新前パスメト
リックを格納するパスメトリック格納手段と、ブランチ
メトリックを格納するブランチメトリック格納手段と、
前記パスメトリック格納手段から読み出された更新前パ
スメトリックを基にして、前記ブランチメトリック格納
手段から読み出されたブランチメトリックを用いてAC
S演算を行い、更新後パスメトリックを求めるACS演
算部とを備え、前記ACS演算部は、一の更新後パスメ
トリックを求めるACS演算と他の更新後パスメトリッ
クを求めるACS演算とにおいて、前記ブランチメトリ
ック格納手段に格納された一のブランチメトリックを共
通に用いるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
データ処理について図面を参照しながら説明する。
【0019】以下の説明では、状態Xの更新前パスメト
リックをPM(X) 、状態Xの更新後パスメトリックをP
M'(X)、更新前の状態Yと更新後の状態Z間のブランチ
メトリックをBM(Y,Z) とする。
【0020】(第1の実施形態)図2は本発明の第1の
実施形態に係るデータ処理装置の構成を示すブロック図
である。図2において、10は更新前パスメトリックを
格納するメモリ、11はメモリ10にアドレス(番地)
を指示するポインタ、20は更新後パスメトリックを格
納するメモリ、21はメモリ20にアドレス(番地)を
指示するポインタ、30はACS演算を行うACS演算
部、41〜48はブランチメトリックを格納するレジス
タ、49はスワッパ、51a,51bはメモリ10から
読み出された更新前パスメトリックをACS演算部30
に転送するデータバス、52はACS演算部30から出
力された更新後パスメトリックをメモリ20に転送する
データバス、60はポインタ11,21を制御するポイ
ンタ制御部である。
【0021】ACS演算部30は、メモリ10から読み
出されてデータバス51aを転送された更新前パスメト
リックとレジスタ41〜48からスワッパ49を経由し
て読み出されたブランチメトリックとを加算する第1の
加算器31a、メモリ10から読み出されてデータバス
51bを転送された更新前パスメトリックとレジスタ4
1〜48からスワッパ49を経由して読み出されたブラ
ンチメトリックとを加算する第2の加算器31b、第1
及び第2の加算器31a,31bの加算結果データの大
小を比較する比較器32、比較器32による比較結果に
よって第1及び第2の加算器31a,31bの加算結果
データのいずれかを選択出力する選択手段としてのセレ
クタ33、及びセレクタ33の出力データすなわち更新
後パスメトリックを保持するラッチ34を備えている。
【0022】メモリ10、ポインタ11およびポインタ
制御部60によってパスメトリック格納手段が構成され
ており、メモリ20、ポインタ21およびポインタ制御
部60によって他のパスメトリック格納手段が構成され
ている。また、レジスタ41〜48及びスワッパ49に
よってブランチメトリック格納手段40が構成されてい
る。
【0023】図2に示すデータ処理装置は、畳み込み符
号の拘束長kが4、符号率Rが1/3のときのビタビ復
号において、図1に示すトレリス線図にしたがってパス
メトリックの更新を行うものである。したがって、メモ
リ10は8(=2(k-1) =2 (4-1) )個の状態にそれぞ
れ対応する更新前パスメトリックを格納している。また
ブランチメトリックを格納するレジスタの個数は8(=
(1/R) =23 )である。
【0024】図3(a)はメモリ10の更新前パスメト
リックの格納状態を示す図である。図3(a)に示すよ
うに、メモリ10は番地0000h (h は16進数を表わ
す、以下同じ)を先頭番地として、更新前パスメトリッ
クをその状態を表すビットの昇順に(図1において上か
ら順に)格納している。すなわち、番地0000h にはPM
(000) が、番地0001h にはPM(001) が、番地0002h に
はPM(010) が、番地0003h にはPM(011) が、番地00
04h にはPM(100) が、番地0005h にはPM(101) が、
番地0006h にはPM(110) が、番地0007h にはPM(11
1) がそれぞれ格納されている。
【0025】メモリ10は、ポインタ11によって指定
されたアドレスの最下位ビットを除くビットを上位ビッ
トとして共通に有する偶数番地及び奇数番地に格納され
たデータを、1回のアクセスによって読み出す機能を有
する。そして、偶数番地から読み出された更新前パスメ
トリックはデータバス51aに出力される一方、奇数番
地から読み出された更新前パスメトリックはデータバス
51bに出力される。例えばポインタ11が出力するア
ドレスが0000h のとき、メモリ10の番地0000h のデー
タすなわちPM(000) がデータバス51aに出力される
一方、メモリ10の番地0001h のデータすなわちPM(0
01) がデータバス51bに出力される。
【0026】一方、メモリ20は、番地0c00h を先頭番
地として、更新後パスメトリックをその状態を表すビッ
トの昇順に格納する。ポインタ11はメモリ10の先頭
番地である0000h を、ポインタ21はメモリ20の先頭
番地である0c00h を、指示するアドレスとしてそれぞれ
保持している。
【0027】また図3(b)はレジスタ41〜48のブ
ランチメトリックの格納状態を示す図である。図3
(b)に示すように、レジスタ41にはBM(000,000)
が、レジスタ42にはBM(000,100) が、レジスタ43
にはBM(010,001) が、レジスタ44にはBM(010,10
1) が、レジスタ45にはBM(100,010) が、レジスタ
46にはBM(100,110) が、レジスタ47にはBM(11
0,011) が、レジスタ48にはBM(110,111) が予め格
納されている。
【0028】なおビタビ復号において、一般的にはブラ
ンチメトリックについて次のような式が成り立つ。 BM(abc,dab)=BM(ab〜c,〜dab) …(1) ただし、a,b,c,dはそれぞれ{0,1}の値をと
り、記号「〜」は反転を示す。例えば図1に示すトレリ
ス線図において、 BM(000,000) =BM(001,100) …(2) BM(000,100) =BM(001,000) …(3) が成り立つ。このような関係が成り立つ原理については
後述する。本実施形態では式(1)に示すような関係を
用いて、レジスタ41〜48に格納するブランチメトリ
ックを限定している。
【0029】図2に示すデータ処理装置の動作について
説明する。第1のサイクルでは、状態000の更新後パ
スメトリックPM´(000) を求める。
【0030】まずポインタ11はメモリ10に対して番
地0000h を指定する。メモリ10は、ポインタ11によ
り指定された番地の最下位ビットを除くビットを上位ビ
ットとして共通に有する偶数番地及び奇数番地に格納さ
れた2個の更新前パスメトリックを、データバス51
a,51bに出力する。すなわちメモリ10は、番地00
00h に格納しているPM(000) をデータバス51aに、
番地0001h に格納しているPM(001) をデータバス51
bに出力する。PM(000) 及びPM(001) は、図1から
分かるようにPM´(000) を求めるために必要な2個の
更新前パスメトリックである。
【0031】続いてACS演算部30において、第1の
加算器31aはデータバス51aを転送された更新前パ
スメトリックPM(000) とレジスタ41からスワッパ4
9を経由して読み出されたブランチメトリックBM(00
0,000) とを加算する一方、第2の加算器31bはデー
タバス51bを転送された更新前パスメトリックPM(0
01) とレジスタ42からスワッパ49を経由して読み出
されたブランチメトリックBM(000,100) (=BM(00
1,000) )とを加算する。
【0032】比較器32は、第1の加算器31aの加算
結果データと第2の加算器31bの加算結果データとの
大小比較を行い、第1の加算器31aの加算結果データ
の方が小さいときは選択信号36として「1」を出力
し、そうでないときは選択信号36として「0」を出力
する。セレクタ33は選択信号36が「1」のときは第
1の加算器31aの加算結果データをラッチ34に選択
出力する一方、選択信号36が「0」のときは第2の加
算器31bの加算結果データをラッチ34に選択出力す
る。ラッチ34はセレクタ33の出力データすなわち更
新後パスメトリックPM'(000)を保持する。
【0033】次に第2のサイクルにおいて、状態100
の更新後パスメトリックPM'(100)を求める。
【0034】ACS演算部30はラッチ34が保持して
いた更新後パスメトリックを出力し、出力された更新後
パスメトリックはデータバス52を転送されメモリ20
のポインタ21が指示する番地に書き込まれる。すなわ
ち、メモリ20の番地0c00hに更新後パスメトリックP
M'(000)が書き込まれる。
【0035】続いて、第1のサイクルでデータバス51
a,51bに出力された更新前パスメトリックPM(00
0) ,PM(001) をそのまま用いて、次のACS演算を
実行する。このときスワッパ49は、第1のサイクルで
第1の加算器31aに入力されたブランチメトリックが
第2の加算器31bに入力され、かつ第1のサイクルで
第2の加算器31bに入力されたブランチメトリックが
第1の加算器31aに入力されるように、ブランチメト
リックを置換する。
【0036】すなわち、第2のサイクルではメモリ10
のアクセスは行わず、ACS演算部30において、第1
の加算器31aはデータバス51aの更新前パスメトリ
ックPM(000) とレジスタ42からスワッパ49を経由
して読み出されたブランチメトリックBM(000,100) と
を加算する一方、第2の加算器31bはデータバス51
bの更新前パスメトリック値PM(001) とレジスタ41
からスワッパ49を経由して読み出されたブランチメト
リックBM(000,000) (=BM(001,100) )とを加算す
る。
【0037】比較器32およびセレクタ33は、第1の
サイクルと同様に動作し、ラッチ34はセレクタ33の
出力データすなわち更新後パスメトリックPM'(100)を
保持する。
【0038】ポインタ制御部60は、ポインタ11が保
持する番地に「2」を加算すると共にポインタ21が保
持する番地に「4」を加算する。これにより、ポインタ
11が保持する番地は0002h になり、ポインタ21が保
持する番地は0c04h になる。
【0039】第3のサイクルでは、状態101の更新後
パスメトリックPM´(001) を求める。
【0040】ACS演算部30はラッチ34の保持デー
タすなわち更新後パスメトリックをデータバス52に出
力し、出力された更新後パスメトリックはメモリ20の
ポインタ21が指示する番地に書き込まれる。すなわ
ち、メモリ20の番地0c04h に更新後パスメトリックP
M'(100)が書き込まれる。図4はこのときのメモリ20
の更新後パスメトリックの格納状態を示す図である。
【0041】続いて、ポインタ11が指示するアドレス
が0002h であるのでメモリ10の番地0002h 及び番地00
03h から更新前パスメトリックPM(010) 及びPM(01
1) が読み出されると共に、レジスタ43からブランチ
メトリックBM(010,001) が、レジスタ44からブラン
チメトリックBM(010,101) (=BM(011,001) )がそ
れぞれ読み出される。以降は第1のサイクルと同様の動
作によって、更新後パスメトリックPM'(001)がラッチ
34に格納される。
【0042】ポインタ制御部60は、ポインタ21が保
持する番地から「3」を減算する。このときポインタ2
1が保持する番地は0c01h になる。
【0043】第4のサイクルでは、状態101の更新後
パスメトリックPM´(101) を求める。
【0044】ACS演算部30はラッチ34の保持デー
タすなわち更新後パスメトリックをデータバス52に出
力し、出力された更新後パスメトリックはメモリ20の
ポインタ21が指示する番地に書き込まれる。すなわ
ち、メモリ20の番地0c01h に更新後パスメトリックP
M'(001)が書き込まれる。
【0045】続いて、第3のサイクルでデータバス51
a,51bに出力された更新前パスメトリックPM(01
0) ,PM(011) をそのまま用いて、次のACS演算を
実行する。すなわち第4のサイクルではメモリ10のア
クセスを行わずに、ACS演算部30において、第1の
加算器31aはデータバス51aの更新前パスメトリッ
クPM(010) とレジスタ44からスワッパ49を経由し
て読み出したブランチメトリックBM(010,101) とを加
算する一方、第2の加算器31bはデータバス51bの
更新前パスメトリックPM(011) とレジスタ43からス
ワッパ49を経由して読み出したブランチメトリックB
M(010,001) (=BM(011,101) )とを加算する。以降
は第2のサイクルと同様の処理によって、更新後パスメ
トリックPM'(101)がラッチ34に格納される。
【0046】ポインタ制御部60は、ポインタ21が保
持する番地に「4」を加算すると共にポインタ11が保
持する番地に「2」を加算する。このとき、ポインタ1
1が保持する番地は0004h になると共にポインタ21が
保持する番地は0c05h になる。
【0047】以降、同様の処理を繰り返すことによっ
て、パスメトリックの更新が実行される。図5は図2に
示す本実施形態に係るデータ処理装置の動作を示すタイ
ミングチャートである。図5に示すように、メモリ10
に格納された更新前パスメトリックPM(X) を基にAC
S演算部30によって求められた更新後パスメトリック
PM’(X) が、メモり20に全て格納された後、メモリ
10とメモリ20のリード(R)/ライト(W)が切り
替えられる。そして、ACS演算部30は、メモリ20
に格納された更新後パスメトリックPM’(X)を新たな
更新前パスメトリックとしてACS演算を行い、新たな
更新後パスメトリックPM’’(X)を求める。
【0048】メモリ20は、メモリ10と同様に、ポイ
ンタ21によって指定されたアドレスの最下位ビットを
除くビットを上位ビットとして共通に有する偶数番地及
び奇数番地に格納されたデータを、1回のアクセスによ
って読み出す機能を有しており、偶数番地から読み出さ
れた更新後パスメトリックはデータバス51aに出力さ
れる一方、奇数番地から読み出された更新後パスメトリ
ックはデータバス51bに出力される。
【0049】そしてメモリ20には、図3(a)に示す
メモリ10の更新前パスメトリックの格納状態と同様
に、更新後パスメトリックが格納されているので、メモ
リ10に格納された更新前パスメトリックを基に更新後
パスメトリックを求めたのと同様の処理によって、メモ
リ20に格納された更新後パスメトリックを基に新たな
更新後パスメトリックを求めることができる。求められ
た新たな更新後パスメトリックは、データバス52を介
してメモリ10に格納され、以降、メモり10とメモリ
20を用いて、パスメトリックの更新を繰り返し行うこ
とができる。したがって、パスメトリックの更新を、少
ないメモリ量で連続して実行することができる。もちろ
ん、新たな更新後パスメトリックを別のメモリに格納し
てもかまわない。
【0050】以上説明したように、本実施形態による
と、更新後パスメトリック(例えばPM´(000) )を求
めるとき、更新前パスメトリックを格納するメモリ10
を1回アクセスするだけでACS演算に必要な2個の更
新前パスメトリック(PM(000) 及びPM(001) )を読
み出すことができる。また、読み出した2個の更新前パ
スメトリックを用いて他の更新後パスメトリック(PM
´(100) )を求めることによって、メモリ10のアクセ
ス回数をさらに減らすことができる。
【0051】ここで、ブランチメトリックについて式
(1)に示すような関係が成り立つ原理について説明す
る。
【0052】図6は拘束長3、符号化率1/3の畳み込
み符号器の一例の構成を示す図である。図6に示す畳み
込み符号器は、入力された1ビットの情報信号xinから
3ビットの信号G0 ,G1 ,G2 を生成するものであ
り、70a〜70cはシフトレジスタ、71a〜71e
は排他的論理和回路である。またx1 ,x2 ,x3 はそ
れぞれシフトレジスタ70a〜70cに保持された信号
を示している。
【0053】図6に示すような畳み込み符号器によって
符号化された信号を、受信側でビタビ復号アルゴリズム
を用いて復号するとき、図1に示すようなトレリス線図
が得られる。ここで実際に無線等で受信された誤りを含
む3ビットの信号をy1 ,y2 ,y3 とすると、ブラン
チメトリックは次のような定義で与えられる。 ブランチメトリック=|y1 −G0 |+|y2 −G1 |+|y3 −G2 | …(4) G0 =xin xorx1 xor x3 G1 =xin xorx2 xor x3 G2 =xin xorx3
【0054】図1に示すトレリス線図における各状態は
任意の時刻Tにおける畳み込み符号器の各シフトレジス
タの保持データを表しており、図1におけるブランチメ
トリックを求めるときには受信信号y1 ,y2 ,y3 は
不変であると考えられる。よって式(4)から明らかな
ように、ブランチメトリックは符号化された信号G0,
G1 ,G2 によって決定され、信号G0 ,G1 ,G2 が
等しい場合はブランチメトリックも当然等しくなる。
【0055】信号G0 ,G1 ,G2 の値は畳み込み符号
器の結線情報によって決まる。したがって、式(1)に
示すような関係が成り立つか否かは、畳み込み符号器の
結線情報によって決まることになる。
【0056】一般的に、入力信号線と最後のシフトレジ
スタの出力信号線とが排他的論理和回路に結線されてい
る場合には、式(1)のような関係が成り立つ。
【0057】例えば図6に示す畳み込み符号器では、入
力信号xinとシフトレジスタ70cの出力信号x3 とが
排他的論理和回路71eに入力されているので、 BM(x1 x2 x3 ,xinx1 x2 )において G0 =xinxor x1 xor x3 G1 =xinxor x2 xor x3 G2 =xinxor x3 BM(x1 x2 〜x3 ,〜xinx1 x2 )において G0 =〜xinxor x1 xor 〜x3 G1 =〜xinxor x2 xor 〜x3 G2 =〜xinxor 〜x3 排他的論理和の性質から、 xinxor x3 =〜xinxor 〜x3 が必ず成り立つので、BM(x1 x2 x3 ,xinx1 x
2 )とBM(x1 x2 〜x3 ,〜xinx1 x2 )とにお
いて信号G0 ,G1 ,G2 がそれぞれ等しくなり、した
がってすでに述べたブランチメトリックと符号化信号と
の関係により、 BM(x1 x2 x3 ,xinx1 x2 ) =BM(x1 x2 〜x3 ,〜xinx1 x2 ) …(5) が成り立つ。式(5)に x1 =a x2 =b x3 =c xin=d を代入すると式(1)が得られる。 (A) BM(000,000) =BM(001,100) …(2)に
ついて BM(000,000) :xin=0,x1 =0,x2 =0,x3
=0 G0 =0xor 0xor 0=0 G1 =0xor 0xor 0=0 G2 =0xor 0=0 BM(001,100) :xin=1,x1 =0,x2 =0,x3
=1 G0 =1xor 0xor 1=0 G1 =1xor 0xor 1=0 G2 =1xor 1=0 (B) BM(000,100) =BM(001,000) …(3)に
ついて BM(000,100) :xin=1,x1 =0,x2 =0,x3
=0 G0 =1xor 0xor 0=1 G1 =1xor 0xor 0=1 G2 =1xor 0=1 BM(001,000) :xin=0,x1 =0,x2 =0,x3
=1 G0 =0xor 0xor 1=1 G1 =0xor 0xor 1=1 G2 =0xor 1=1 (C) BM(110,111) =BM(111,011) について BM(110,111) :xin=1,x1 =1,x2 =1,x3
=0 G0 =1xor 1xor 0=0 G1 =1xor 1xor 0=0 G2 =1xor 0=1 BM(111,011) :xin=0,x1 =1,x2 =1,x3
=1 G0 =0xor 1xor 1=0 G1 =0xor 1xor 1=0 G2 =0xor 1=1
【0058】現在、携帯電話等で標準化されている畳み
込み符号器は、入力信号線と最後のシフトレジスタの出
力信号線とが排他的論理和回路に結線されているので、
このような畳み込み符号器によって符号化された信号に
対してビタビ復号を行う場合には、式(1)の関係が成
り立つことになる。
【0059】(第2の実施形態)図2に示すデータ処理
装置において、メモリ10の更新前パスメトリックの格
納状態、レジスタ41〜48のブランチメトリックの格
納状態、及びメモリ20の更新後パスメトリックの格納
状態は、図3及び図4に示すようなものに限られるもの
ではない。これらの格納状態は、ビタビ復号で用いるト
レリス線図によって異なる。
【0060】図7はビタビ復号において用いるトレリス
線図の例であり、図1に示すトレリス線図と実質的には
同等のものである。ただし、状態の並び順が図1とは異
なっており、図7では上位から下位に向かってビットを
インクリメントした順に状態が並べられている。ただ
し、更新前の状態と更新後の状態との対応関係は図1と
同じであり、例えば更新後に状態000になり得るのは
更新前における状態000及び状態001であり、更新
後に状態100になり得るのも更新前における状態00
0及び状態001である。
【0061】本実施形態に係るデータ処理装置は、図7
に示すトレリス線図にしたがってパスメトリックの更新
を行うものである。装置の構成は図2に示す第1の実施
形態に係るデータ処理装置と共通であるが、メモリ10
の更新前パスメトリックの格納状態、レジスタ41〜4
8のブランチメトリックの格納状態、及びメモリ20の
更新後パスメトリックの格納状態が第1の実施形態と異
なる。またメモリ10,20の格納状態が異なるので、
ポインタ制御部60によるポインタ11,21の制御も
第1の実施形態と異なっている。
【0062】図8(a)はメモリ10の更新前パスメト
リックの格納状態を示す図である。図8(a)に示すよ
うに、メモリ10は更新前パスメトリックを図7に示す
トレリス線図における状態の順に、番地0000h を先頭番
地としてまず偶数番地に格納し続いて奇数番地に格納し
ている。すなわち、番地0000h にはPM(000) が、番地
0002h にはPM(100) が、番地0004h にはPM(010)
が、番地0006h にはPM(110) が格納され、続いて番地
0001h にはPM(001) が、番地0003h にはPM(101)
が、番地0005h にはPM(011) が、番地0007h にはPM
(111) がそれぞれ格納される。
【0063】一方、メモリ20は、番地0c00h を先頭番
地として、更新後パスメトリックをメモリ10が更新前
パスメトリックを格納するのと同一の順序で格納する。
ポインタ11はメモリ10の先頭番地である0000h を、
ポインタ21はメモリ20の先頭番地である0c00h を格
納する。
【0064】またレジスタ41〜48は、図8(b)に
示すように、メモリ10に格納された更新前パスメトリ
ックに対応するようにブランチメトリックを格納してい
る。すなわち、レジスタ41にはBM(000,000) が、レ
ジスタ42にはBM(000,100) が、レジスタ43にはB
M(100,010) が、レジスタ44にはBM(100,110) が、
レジスタ45にはBM(010,001) が、レジスタ46には
BM(010,101) が、レジスタ47にはBM(110,011)
が、レジスタ48にはBM(110,111) が予め格納されて
いる。
【0065】本実施形態に係るデータ処理装置の動作に
ついて説明する。
【0066】第1のサイクルでは第1の実施形態と同様
の処理を行う。まず、ポインタ11はメモリ10に対し
て番地0000h を指定する。メモリ10は、ポインタ11
により指定された番地の最下位ビットを除くビットを上
位ビットとして共通に有する偶数番地及び奇数番地に格
納された2個の更新前パスメトリックを、データバス5
1a,51bに出力する。すなわちメモリ10は、番地
0000h に格納しているPM(000) をデータバス51a
に、番地0001h に格納されているPM(001) をデータバ
ス51bに出力する。PM(000) 及びPM(001) は図7
に示すトレリス線図から分かるように、PM´(000) を
求めるために必要な2個の更新前パスメトリックであ
る。
【0067】続いてACS演算部30において、第1の
加算器31aはデータバス51aを転送された更新前パ
スメトリックPM(000) とレジスタ41からスワッパ4
9を経由して読み出されたたブランチメトリックBM(0
00,000) とを加算する一方、第2の加算器31bはデー
タバス51bを転送された更新前パスメトリックPM(0
01) とレジスタ42からスワッパ49を経由して読み出
されたブランチメトリックBM(000,100) (=BM(00
1,000) )とを加算する。比較器32は第1及び第2の
加算器31a,31bの加算結果データの大小比較を行
い、第1の加算器31aの加算結果データの方が小さい
ときは選択信号36として「1」を出力し、そうでない
ときは「0」を出力する。セレクタ33は選択信号36
が「1」のときは第1の加算器31aの加算結果データ
をラッチ34に選択出力する一方、選択信号36が
「0」のときは第2の加算器31bの加算結果データを
ラッチ34に出力する。ラッチ34はセレクタ33の出
力データすなわち更新後パスメトリックPM'(000)を格
納する。
【0068】第2のサイクルでは、ACS演算部30は
ラッチ34が保持していた更新後パスメトリックを出力
し、出力された更新後パスメトリックはデータバス52
を転送されメモリ20のポインタ21が指示する番地に
書き込まれる。すなわち、メモリ20の番地0c00h に更
新後パスメトリックPM'(000)が書き込まれる。
【0069】続いて、第1のサイクルでデータバス51
a,51bに出力された更新前パスメトリックPM(00
0) ,PM(001) をそのまま用いて、次のACS演算を
実行する。このときスワッパ49は、第1のサイクルに
おいて第1の加算器31aに入力されたブランチメトリ
ックが第2の加算器31bに入力されかつ第1のサイク
ルにおいて第2の加算器31bに入力されたブランチメ
トリックが第1の加算器31aに入力されるように、ブ
ランチメトリックを置換する。
【0070】すなわち、第2のサイクルではメモリ10
のアクセスは行わず、ACS演算部30において、第1
の加算器31aはデータバス51aの更新前パスメトリ
ックPM(000) とレジスタ42からスワッパ49を経由
して読み出されたブランチメトリックBM(000,100) と
を加算する一方、第2の加算器31bはデータバス51
bの更新前パスメトリックPM(001) とレジスタ41か
らスワッパ49を経由して読み出されたブランチメトリ
ックBM(000,000) (=BM(001,100) )とを加算す
る。
【0071】比較器32およびセレクタ33は第1のサ
イクルと同様に動作する。ラッチ34はセレクタ33の
出力データすなわち更新後パスメトリックPM'(100)を
保持する。ここまでは第1の実施形態と同様の処理であ
る。
【0072】第1の実施形態と異なるのは、ポインタ制
御部60はポインタ11が保持する番地に「2」を加算
すると共にポインタ21が保持する番地に「2」を加算
する点である。これにより、ポインタ11が保持する番
地は0002h になり、ポインタ21が保持する番地は0c02
h になる。
【0073】第3のサイクルでは、ラッチ34の保持デ
ータをデータバス52に出力し、メモリ20のポインタ
21が指示する番地に書き込む。すなわちこのとき、メ
モリ20の番地0c02h に更新後パスメトリックPM'(10
0)が書き込まれる。図9はこのときのメモリ20の更新
後パスメトリックの格納状態を示す図である。
【0074】続いて、ポインタ11が指示する番地が00
02h であるので、メモリ10の番地0002h 及び番地0003
h から更新前パスメトリックPM(100) 及びPM(101)
が読み出され、レジスタ43からブランチメトリックB
M(100,010) が、レジスタ44からブランチメトリック
BM(100,110) が読み出される。以降は第1のサイクル
と同様の動作によって、更新後パスメトリックPM'(01
0)がラッチ34に格納される。
【0075】ポインタ制御部60は、ポインタ21が保
持する番地に「2」を加算する。このときポインタ21
が保持する番地は0c04h となる。
【0076】第4のサイクルでは、ラッチ34の保持デ
ータをデータバス52に出力し、メモリ20のポインタ
21が指示する番地に書き込む。すなわちこのとき、メ
モリ20の番地0c04h に更新後パスメトリックPM'(01
0)が書き込まれる。
【0077】続いて、第3のサイクルでデータバス51
a,51bに出力された更新前パスメトリックPM(10
0) ,PM(101) をそのまま用いて、次のACS演算を
実行する。すなわち第4のサイクルではメモリ10のア
クセスは行わずに、ACS演算部30において、第1の
加算器31aはデータバス51aの更新前パスメトリッ
クPM(100) とレジスタ44からスワッパ49を経由し
て読み出されたブランチメトリックBM(100,110) を加
算する一方、第2の加算器31bはデータバス51bの
更新前パスメトリックPM(101) とレジスタ43からス
ワッパ49を経由して読み出されたブランチメトリック
BM(100,010) (=BM(101,110) )を加算する。以降
は第2のサイクルと同様の処理によって、更新後パスメ
トリックPM'(110)がラッチ34に格納される。
【0078】ポインタ制御部60は、ポインタ11が保
持する番地に「2」を加算すると共にポインタ21が保
持する番地に「2」を加算する。この結果、ポインタ1
1が保持する番地は0004h になると共にポインタ21が
保持する番地は0c06h になる。 以降、同様の処理を繰
り返すことによってパスメトリックの更新を実行する。
なお次の第5のサイクルでは、ポインタ制御部60はポ
インタ21が保持する番地に「2」を加算する代わりに
番地0c01h を設定し、以降は各サイクルにおいて「2」
を加算する。
【0079】以上説明したように、本実施形態によると
第1の実施形態と同様に、更新後パスメトリック(例え
ばPM´(000) )を求めるとき、更新前パスメトリック
を格納するメモリ10を1回アクセスするだけでACS
演算に必要な2個の更新前パスメトリック(PM(000)
及びPM(001) )を読み出すことができる。また、読み
出した2個の更新前パスメトリックを用いて他の更新後
パスメトリック(PM´(100) )を求めることによっ
て、メモリ10のアクセス回数をさらに減らすことがで
きる。
【0080】なお、メモリ10の更新前パスメトリック
の格納状態は第1及び第2の実施形態で示したものに限
られるものではなく、一の更新後パスメトリックを求め
るために用いる2個の更新前パスメトリックが上位ビッ
トが共通の偶数番地及び奇数番地に格納されていればよ
い。またメモリ10の構成によっては、前記2個の更新
前パスメトリックが上位ビットが共通の偶数番地及び奇
数番地に格納されている必要は必ずしもなく、一の更新
後パスメトリックを求めるために用いる2個の更新前パ
スメトリックが1回のアクセスで読み出し可能であれば
よい。さらに、更新前パスメトリックを格納する手段は
メモリに限られるものではなく、例えばレジスタでもよ
い。
【0081】なお第1及び第2の実施形態では、畳み込
み符号の拘束長kが4である場合のデータ処理装置につ
いて説明したが、任意の拘束長(ただし3以上)の畳み
込み符号に対して、第1及び第2の本実施形態と同様に
本発明に係るデータ処理装置を実現することができる。
このとき状態数は2(k-1) 個になるので、パスメトリッ
ク格納手段は2(k-1) 個の更新前パスメトリックを格納
できるように構成する必要がある。例えば、拘束長kが
7の場合は64個のパスメトリックを、拘束長kが9の
場合は256個のパスメトリックを格納できるようにパ
スメトリック格納手段を構成する必要がある。
【0082】また、ACS演算部30は1サイクルにお
いて2つの加算処理と比較処理とが実行できればよく、
図2に示した構成に限られるものではない。
【0083】またブランチメトリックは必ずしもレジス
タに格納する必要はなく、例えばメモリに格納しても構
わない。
【0084】また、メモリアクセスに要するアドレス生
成部(ポインタ)は2系統必要になるが、DSPは一般
的には独立した2系統のメモリアクセス用アドレス発生
機構を有しているので、本発明は一般的なDSPに容易
に適用することができる。
【0085】なお、本発明に係るデータ処理装置は、例
えば通信のための基地局装置において用いられる。図1
0は本発明に係るデータ処理装置を備えた基地局装置の
構成を示すブロック図であり、次世代の通信方式である
CDMA方式を採用した場合の構成を示す図である。な
おCDMA方式を採用しない場合には、拡散および逆拡
散の処理が不要になる。図10において、80はチャネ
ルデコーダ81およびチャネルコーダ82を備え、復号
および符号化を含むチャネルコーディックを主な処理と
するDSPであり、本発明に係るデータ処理装置によっ
てビタビ復号のACS演算を行うものである。
【0086】図10に示す基地局装置の受信動作は次の
ようになる。まず、携帯機器からの送信波をRF回路8
3によって受信処理し、さらにA/D変換等を施してデ
ィジタルデータに変換する。このディジタルデータに対
し、逆拡散処理および同期検波処理を施して、受信デー
タに変換する。この受信データは通信路の途中で誤りを
含んだものなので、チャネルデコーダ81は入力された
受信データに対して、デインターリーブ,ビタビ復号,
CRC(Cyclic Redundancy Check )などの、誤り訂正
を含む復号処理を行う。復号されたデータは、データ変
換器84を介して、固定電話網や有線データ通信など無
線通信とは形態の異なるシステムに送信される。
【0087】また、送信動作は次のようになる。データ
変換器84から送られたデータに対して、チャネルコー
ダ82はインターリーブ、畳み込み符号、CRC(Cycl
ic Redundancy Check )などの符号化処理を行う。符号
化されたデータは、変調処理および逆拡散処理が施され
た後、RF回路83によって携帯機器に送信される。
【0088】携帯機器はチャネルコーデックを行うため
に1個のDSPを有しているのに対して、基地局装置は
図10に示すようなDSP80を、ユーザーが利用する
チャネルの個数分だけ備えている。したがって、本発明
によるデータ処理装置の消費電力低減によって、基地局
装置全体の消費電力低減という効果が顕著に得られるこ
とになる。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明によると、一の更新
後パスメトリックを求めるときパスメトリック格納手段
を1回アクセスするだけでよいので、前記パスメトリッ
ク格納手段のアクセス回数を削減することができ、これ
により、データ処理装置の消費電力を低減することがで
きると共にパスメトリック更新処理の高速化を実現する
ことができる。
【0090】また、一の更新後パスメトリックを求める
ために読み出した2個の更新前パスメトリックを基にし
て他の更新後パスメトリックを求めるので、パスメトリ
ック格納手段のアクセス回数を削減することができ、こ
れにより、データ処理装置の消費電力を低減することが
できると共にパスメトリック更新処理の高速化を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トレリス線図の一例であり、本発明の第1の実
施形態に係るデータ処理装置の動作の基になるものを示
す図である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施形態に係るデータ
処理装置の構成を示す図である。
【図3】(a)は本発明の第1の実施形態に係るデータ
処理装置におけるメモリ10の更新前パスメトリックの
格納状態を示す図であり、(b)は本発明の第1の実施
形態に係るデータ処理装置におけるレジスタ41〜48
のブランチメトリックの格納状態を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るデータ処理装置
におけるメモリ20の更新後パスメトリックの格納状態
を示す図である。
【図5】図2に示すデータ処理装置の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図6】畳み込み符号器の一例の構成を示す図である。
【図7】トレリス線図の一例であり、本発明の第2の実
施形態に係るデータ処理装置の動作の基になるものを示
す図である。
【図8】(a)は本発明の第2の実施形態に係るデータ
処理装置におけるメモリ10の更新前パスメトリックの
格納状態を示す図であり、(b)は本発明の第2の実施
形態に係るデータ処理装置におけるレジスタ41〜48
のブランチメトリックの格納状態を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るデータ処理装置
におけるメモリ20の更新後パスメトリックの格納状態
を示す図である。
【図10】本発明に係るデータ処理装置を用いた基地局
装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
PM(X) 状態Xの更新前パスメトリック PM´(X) 状態Xの更新後パスメトリック BM(Y,Z) 更新前の状態Yと更新後の状態Z間のブラ
ンチメトリック 10 メモリ 11,21 ポインタ 30 ACS演算部 31a 第1の加算器 31b 第2の加算器 32 比較器 33 セレクタ(選択手段) 40 ブランチメトリック格納手段 60 ポインタ制御部 80 DSP
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B001 AA04 AA13 AC01 AC04 AC05 AD06 5J065 AC02 AD04 AG05 AG06 AH02 AH05 AH06 AH09 AH15 AH23 5K014 AA01 BA06 BA11 EA01 FA16 HA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線通信を中継する基地局装置であっ
    て、 受信データを復号処理するDSPを備えており、 前記DSPは、ビタビ復号においてパスメトリックの更
    新を行うデータ処理装置を有し、 前記データ処理装置は、 更新前パスメトリックを格納するパスメトリック格納手
    段と、 前記パスメトリック格納手段から読み出された第1およ
    び第2の更新前パスメトリックを基にしてACS演算を
    行って第1の更新後パスメトリックを求めるとともに、
    この読み出した第1および第2の更新前パスメトリック
    を基にしてACS演算を行って第2の更新後パスメトリ
    ックを求めるACS演算部と、 ブランチメトリックを格納するものであり、前記第1お
    よび第2の更新後パスメトリックを求めるために必要な
    第1および第2のブランチメトリックを対にして格納す
    るブランチメトリック格納手段とを備え、 前記ACS演算部は、 第1の更新後パスメトリックを求めるACS演算におい
    て、前記第1の更新前パスメトリックと前記第1のブラ
    ンチメトリックとを加算するとともに、前記第2の更新
    前パスメトリックと前記第2のブランチメトリックとを
    加算し、 第2の更新後パスメトリックを求めるACS演算におい
    て、前記第1の更新前パスメトリックと前記第2のブラ
    ンチメトリックとを加算すると共に、前記第2の更新前
    パスメトリックと前記第1のブランチメトリックとを加
    算するものであることを特徴とする基地局装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基地局装置において、 前記ACS演算部は、前記第1の更新前パスメトリック
    とブランチメトリックとを加算する第1の加算器と、前
    記第2の更新前パスメトリックとブランチメトリックと
    を加算する第2の加算器とを有しており、 前記ブランチメトリック格納手段は、 前記ACS演算部が第1の更新後パスメトリックを求め
    るACS演算を行うとき、前記第1のブランチメトリッ
    クを前記第1の加算器に入力するとともに前記第2のブ
    ランチメトリックを前記第2の加算器に入力する一方、
    前記ACS演算部が第2の更新後パスメトリックを求め
    るACS演算を行うとき、前記第1のブランチメトリッ
    クを前記第2の加算器に入力するとともに前記第2のブ
    ランチメトリックを前記第1の加算器に入力するもので
    あることを特徴とする基地局装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の基地局装置において、 前記パスメトリック格納手段は、メモリを有しており、 前記メモリは、最下位ビット以外のビットが共通である
    偶数番地及び奇数番地に格納されたデータが1回のアク
    セスで読み出し可能に構成されており、 前記パスメトリック格納手段は、一の更新後パスメトリ
    ックを求めるために必要な2個の更新前パスメトリック
    を、前記メモリの、最下位ビット以外のビットが共通で
    ある偶数番地及び奇数番地に格納することを特徴とする
    基地局装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の基地局装置において、 前記パスメトリック格納手段は、更新前パスメトリック
    を、前記メモリに、各更新前パスメトリックに対応する
    状態を表すビットの昇順に、一の偶数番地を先頭番地と
    して順に格納することを特徴とする基地局装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の基地局装置において、 前記ACS演算部によって求められた更新後パスメトリ
    ックを、一の新たな更新後パスメトリックを求めるため
    に必要な2個の更新後パスメトリックが1回のアクセス
    で読み出し可能なように、格納する他のパスメトリック
    格納手段を備え、 前記ACS演算部は、前記他のパスメトリック格納手段
    から1回のアクセスで読み出された2個の更新後パスメ
    トリックを基にして、ACS演算を行って新たな更新後
    パスメトリックを求めるものであることを特徴とする基
    地局装置。
  6. 【請求項6】 無線通信を中継する基地局装置であっ
    て、 受信データを復号処理するDSPを備えており、 前記DSPは、ビタビ復号においてパスメトリックの更
    新を行うデータ処理装置を有し、 前記データ処理装置は、 更新前パスメトリックを格納するパスメトリック格納手
    段と、 ブランチメトリックを格納するブランチメトリック格納
    手段と、 前記パスメトリック格納手段から読み出された更新前パ
    スメトリックを基にして、前記ブランチメトリック格納
    手段から読み出されたブランチメトリックを用いて、A
    CS演算を行い、更新後パスメトリックを求めるACS
    演算部とを備え、 前記ACS演算部は、 一の更新後パスメトリックを求めるACS演算と、他の
    更新後パスメトリックを求めるACS演算とにおいて、
    前記ブランチメトリック格納手段に格納された一のブラ
    ンチメトリックを、共通に、用いるものであることを特
    徴とする基地局装置。
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