JPH07209826A - 定着液用固形剤およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

定着液用固形剤およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Info

Publication number
JPH07209826A
JPH07209826A JP13569894A JP13569894A JPH07209826A JP H07209826 A JPH07209826 A JP H07209826A JP 13569894 A JP13569894 A JP 13569894A JP 13569894 A JP13569894 A JP 13569894A JP H07209826 A JPH07209826 A JP H07209826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
sensitive material
mol
compound
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13569894A
Other languages
English (en)
Inventor
Harumi Watanabe
晴美 渡辺
Minoru Yamada
稔 山田
Mitsunori Hirano
光則 平野
Hisashi Okada
久 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP13569894A priority Critical patent/JPH07209826A/ja
Publication of JPH07209826A publication Critical patent/JPH07209826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ホウ素化合物を含有せず、かつ安定な定着液を
作りうる定着液用粉剤およびそれを用いるハロゲン化銀
写真感光材料の処理方法を提供する。 【構成】少なくとも、チオ硫酸塩、水溶性アルミニウム
塩および下記比色法で測定したとき液の吸光度を0.2
5〜1.15の値にする化合物を含有し、実質的にホウ
素化合物を含有しないことを特徴とする定着液用粉剤。 比色法:1.55モル/リットルの酢酸/酢酸ナトリウ
ム緩衝液、2.5×10-4モル/リットルのAl3+
2.5×10-5モル/リットルの下記化合物Aおよび5
×10-3モル/リットルの評価化合物を含むpH4.8
5の液を調製し、その吸光度を紫外光/可視光吸光光度
計で測定する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料(以下、感光材料という。)の定着液用の固形剤に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀黒白写真感光材料は露光
後、現像、定着、水洗、乾燥という工程で処理される。
このうち定着工程で水溶性アルミニウム塩を含む硬膜定
着液を使用して硬膜処理することにより、乾燥時間を短
縮したり、自動現像機における感光材料の通過性を良好
にすることが一般に行われている。
【0003】ところで、水溶性アルミニウム塩を含む硬
膜定着液は、pHを低くすることにより難溶性アルミニ
ウム塩の生成を防ぐことができるが、定着剤として、チ
オ硫酸塩を含んでいるために、濃厚液として保存する際
にその硫化の問題が発生する。一方pHを高くすること
は、定着剤の安定性を向上し、処理中における感光材料
からの色素の容出除去にも有利であるが、難溶性アルミ
ニウム塩が生成する。このことから、一般に一剤型硬膜
定着液のpHは4.6〜4.9にする事が望ましい。し
かしながら、このようなpH領域においても難溶性アル
ミニウム塩の生成は完全には防止できず、特に濃厚液の
調製が困難である。これらの問題を解決するため、一般
に多量のホウ素化合物が用いられている。このホウ素化
合物は、処理工程において、感光材料によって定着液が
水洗工程に持ち込まれることにより、廃水と共に環境中
に放出される。ところが近年、地球環境保全が大きな社
会問題となっており、写真処理においても廃水中に含ま
れるホウ素化合物を減少させることが強く望まれてい
る。
【0004】このような問題に対処するために、水溶性
アルミニウム塩を含む酸性液と、チオ硫酸塩を含むpH
4.6ないしは5.0以上の液との二剤に分けて保存
し、使用時に混合することにより、実質的にホウ素化合
物を含まない定着液による処理方法が提案されている。
しかしながら、顧客に対する供給および使用の利便性、
さらには製造コストの面からも、これらの液を一剤にし
て供給することが重要かつ必要である。
【0005】この点に関し、有機酸が使用液における難
溶性アルミニウム化合物の生成を防止できることが、既
に知られている。たとえば、RESEARCH DISCLOSURE 18
728にはホウ素化合物の代わりにグルコン酸、グリコ
ール酸、マレンイ酸等の有機酸を使用している例があ
る。そのほか、RESEARCH DISCLOSURE 16768、特開
昭63−284546等に、有機酸によるホウ素化合物
の一部もしくは全部を置き換える例が知られているが、
これらはすべて液形態であり、粉剤または固形剤として
の例は知られていない。一方、顧客に対してこれらを液
の形態で供給することは、その輸送および保存の利便
性、さらには廃包材を少なくする観点から好ましくな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、環境
負荷の大きいホウ素化合物を実質的に含まない、粉剤化
または固形化された定着液用粉剤および、該定着液用粉
剤を水に溶解して写真感光材料を処理する方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記(1)〜(2)の発明によって達成された。 (1)少なくとも、チオ硫酸塩、水溶性アルミニウム塩
および下記比色法で測定したとき液の吸光度を0.25
〜1.15の値にする化合物を含有し、実質的にホウ素
化合物を含有しないことを特徴とする定着液用固形剤。 比色法:1.55モル/リットルの酢酸/酢酸ナトリウ
ム緩衝液、2.5×10-4モル/リットルのAl3+
2.5×10-5モル/リットルの下記化合物Aおよび5
×10-3モル/リットルの評価化合物を含むpH4.8
5の液を調製し、その吸光度を紫外光/可視光吸光光度
計で測定する。
【0008】
【化2】
【0009】(2)露光したハロゲン化銀写真感光材料
を現像した後、(1)記載の定着液用固形剤を所定の濃
度になるよう水で溶解して得た定着液で処理することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 なお、本発明における固形剤とは、粉状、顆粒状、粒
状、塊状、錠剤の形態のことをいう。また、本発明にお
いて実質的にホウ素化合物を含まないとは、定着使用液
中濃度で0.04モル/リットル以下のことをいう。
【0010】以下に、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明で採用した比色法とは、有機酸によって隠ぺいさ
れていないAl3+と前記化合物Aとで形成する錯体の吸
光度を測定することにより、評価すべき有機酸Al3+
で形成する錯体の安定度を間接的に表す方法である。す
なわち、吸光度の小さなものほどAl3+隠ぺい能が大き
い。具体的には、pH4.85、酢酸/酢酸ナトリウム
緩衝液(1.55モル/リットル)、Al3+(2.5×
10-4モル/リットル)、化合物A(2.5×10-5
ル/リットル)、評価化合物(5×10-3モル/リット
ル)の液を調整し、その吸光度を紫外/可視光吸光光度
計で測定する。この方法において、たとえば従来使用さ
れているホウ酸は1.14の値を示すのに対し、5−ス
ルホサリチル酸、イミノジ酢酸、グルコン酸ナトリウ
ム、グルコヘプタン酸ナトリウム、リンゴ酸、酒石酸は
それぞれ0.54、0.9、0.93、1.07、0.
28、0.34の値を示す。
【0011】この方法による吸光度が0.25未満の化
合物は、その単独使用においてAl 3+隠ぺい能が強すぎ
るために、感光材料の処理において充分な硬膜作用を起
こし得ない。一方1.15をこえる化合物はAl3+隠ぺ
い能が弱すぎるために、自動現像機での使用中、定着槽
に水酸化アルミニウムが析出してしまう。これに対して
比色法における吸光度が0.25〜1.15である化合
物は適度なAl3+隠ぺい能を有し、充分な硬膜力を維持
しつつ、使用液の使用時に充分な安定性を得ることがで
きる。
【0012】本発明の化合物としては、グルコン酸、イ
ミノジ酢酸、5−スルホサリチル酸、グルコヘプタン
酸、それらの誘導体、またはそれらの塩が好ましい。こ
こでグルコン酸はラクトン環をまいた無水物でもよい。
前述の化合物の中でもグルコン酸、イミノジ酢酸および
それらのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩が特に好
ましく、これらの化合物は本発明の定着剤を水に溶解し
たときにおいて、0.005〜0.2モル/リットル、
好ましくは0.005〜0.1モル/リットルの濃度で
用いられる。これらの化合物は、単独で用いても良い
し、2種以上を併用しても良い。さらに、リンゴ酸、酒
石酸、クエン酸、コハク酸,シュウ酸、マレイン酸、グ
リコール酸、安息香酸、サリチル酸、タイロン、アスコ
ルビン酸、グルタル酸、アジピン酸などの有機酸、アス
パラギン酸、グリシン、システインなどのアミノ酸、エ
チレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、
1,3−プロパンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸など
のアミノポリカルボン酸や、糖類などと併用することも
本発明の態様として好ましい。
【0013】本発明における定着液の定着剤として特に
限定はないが、チオ硫酸アンモンソーダ、チオ硫酸アン
モニウム、チオ硫酸ナトリウムが好ましく使用できる。
定着剤の使用量は適宜かえることができ、使用液におけ
る濃度は一般には0.7〜約1.5モル/リットルであ
る。本発明における定着液は、硬膜剤として作用する水
溶性アルミニウム塩を含んでおり、それにはたとえば、
酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばん、ア
ンモニウムみょうばんなどがある。これらは使用液にお
けるアルミニウムイオン濃度として、0.01〜0.1
5モル/リットルで含まれることが好ましい。
【0014】また、定着液には所望により保恒剤(たと
えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩など)、pH緩衝剤(たと
えば、酢酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、り
ん酸など)、pH調整剤(たとえば、水酸化ナトリウ
ム、アンモニア、硫酸など)、硬水軟化能のあるキレー
ト剤、特開昭62−78551に記載の化合物、界面活
性剤、湿潤剤、定着促進剤などを含むことができる。界
面活性剤としては、たとえば硫酸化物、スルフォン酸化
物などのアニオン界面活性剤、ポリエチレン系界面活性
剤、特開昭57−6840記載の両性界面活性剤があげ
られ、公知の消泡剤を使用することもできる。湿潤剤と
しては、たとえばアルカノールアミン、アルキレングリ
コールなどがある。定着促進剤としては、たとえばアル
キルおよびアリル置換されたチオスルホン酸およびその
塩や、特公昭45−35754、同58−12253
5、同58−122536記載のチオ尿素誘導体、分子
内に3重結合を有するアルコール、米国特許第4126
459号記載のチオエーテル化合物、特開昭64−47
39、特開平1−4739、特開平1−159645お
よび特開平3−101728に記載のメルカプト化合
物、特開平4−170539に記載のメソイオン化合
物、チオシアン酸アンモニウムを含むことができる。
【0015】本発明における定着液用固形剤の粉剤化ま
たは固形化の方法ならびにそれらの包装方法は、公知の
いずれの方法を用いることができる。たとえば包装方法
としては、特開昭61−259921号、特開平4−1
6841、特開平4−78848に記載の包装方法を使
用することができる。また本発明の定着液用固形剤の固
形化およびその包装の方法としては、特開平4−855
33、特開平4−85534、特開平4−85535、
特開平5−265147に記載の方法を使用することが
できる。
【0016】本発明の定着用処理剤の溶解方法として
は、公知のいずれの方法を用いることができる。溶解時
のpHは4.0以上、好ましくは4.6〜5.5であ
る。また定着液の補充量は、感光材料の処理量に対して
600ml/m2以下であり、好ましくは500ml/m2以下
である。
【0017】本発明の現像処理には、公知の方法のいず
れを用いることもできるし、現像処理液には公知のもの
を用いることができる。本発明に使用する現像液に用い
る現像主薬には特別な制限はないが、ジヒドロキシベン
ゼン類や、アスコルビン酸誘導体を含むことが好まし
く、さらに現像能力の点で、ジヒドロキシベンゼン類
や、アスコルビン酸誘導体と1−フェニル−3−ピラゾ
リドン類の組み合わせまたはジヒドロキシベンゼン類や
アスコルビン酸誘導体とp−アミノフェノール類との組
み合わせが好ましい。
【0018】本発明に用いるジヒドロキシベンゼン現像
主薬としてはハイドロキノン、クロロハイドロキノン、
イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノンな
どがあるが、特にハイドロキノン類が好ましい。本発明
に用いるアスコルビン酸誘導体現像主薬としては、アス
コルビン酸およびイソアスコルビン酸とそれらの塩があ
る。本発明に用いる1−フェニル−3−ピラゾリドン又
はその誘導体の現像主薬としては1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピ
ラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキ
シメチル−3−ピラゾリドンなどがある。本発明に用い
るp−アミノフェノール系現像主薬としてはN−メチル
−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N−
(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール、N
−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン等があるが、な
かでもN−メチル−p−アミノフェノールが好ましい。
ジヒドロキシベンゼン系現像主薬は通常0.05モル/
リットル〜0.8モル/リットルの量で用いられるのが
好ましい。またジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル
−3−ピラゾリドン類もしくはp−アミノフェノール類
の組合せを用いる場合には前者を0.05モル/リット
ル〜0.5モル/リットル、後者を0.06モル/リッ
トル以下の量で用いるのが好ましい。
【0019】本発明に用いる保恒剤としては亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アン
モニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。
亜硫酸塩は0.20モル/リットル以上、特に0.3モ
ル/リットル以上用いられるが、余りに多量添加すると
現像液中で沈澱して液汚染を引き起こすので、上限は
1.2モル/リットルとするのが望ましい。pHの設定
のために用いるアルカリ剤には通常の水溶性無機アルカ
リ金属塩(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)を用いることができ
る。上記の以外に用いられる添加剤としては、臭化ナト
リウム、臭化カリウムの如き現像抑制剤;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジメチルホルムアミドの如き有機溶剤;ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミ
ン、イミダゾール又はその誘導体等の現像促進剤;1−
フェニル−5−メルカプトテトラゾール等のメルカプト
系化合物、5−ニトロインダゾール等のインダゾール系
化合物、ベンゾトリアゾール系化合物をカブリ防止剤又
は黒ポツ(black pepper)防止剤として含みさらに必要
に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬
膜剤等を含んでもよい。また、現像ムラ防止剤として特
開昭62−212651号記載の化合物、溶解助剤とし
て特開昭61−267759号記載の化合物を用いるこ
とができる。
【0020】本発明に用いられる現像液には、緩衝剤と
して特開昭62−186259に記載のホウ酸、特開昭
60−93433に記載の糖類(例えばサッカロー
ス)、オキシム類(例えばアセトオキシム)、フェノー
ル類(例えば5−スルホサリチル酸)、第3リン酸塩
(例えばナトリウム塩、カリウム塩)などが用いられ
る。処理液の輸送コスト、廃包材の減量、省スペース等
の目的で、処理液を濃縮化し、粉剤化または固形化し、
使用時に希釈または溶解して用いることは好ましいこと
である。現像液の濃縮化のためには、現像液に含まれる
塩成分をカリウム塩化することが有効である。現像、定
着処理が済んだ感光材料は、次いで水洗または安定化処
理される。水洗または安定化処理は、ハロゲン化銀感光
材料1m2当り、3リットル以下の補充量(0も含む、す
なわちため水水洗)で行うこともできる。すなわち、節
水処理が可能となるのみならず、自現機設置の配管を不
要とすることができる。水洗を少量の水で行う場合は、
特開昭63−18350号、同62−287252号な
どに記載のスクイズローラー、クロスオーバーローラー
の洗浄槽を設けることがより好ましい。また、少量水洗
時に問題となる公害負荷低減のために種々の酸化剤添加
やフィルター濾過を組み合わせてもよい。更に、本発明
の方法で水洗または安定化浴に防黴手段を施した水を処
理に応じて補充することによって生ずる水洗又は安定化
浴からのオーバーフロー液の一部又は全部は特開昭60
−235133号に記載されているようにその前の処理
工程である定着能を有する処理液に利用することもでき
る。また、少量水洗時に発生し易い水泡ムラ防止および
/またはスクイズローラーに付着する処理剤成分が処理
されたフィルムに転写することを防止するために水溶性
界面活性剤や消泡剤を添加してもよい。また、感光材料
から溶出した染料による汚染防止に、特開昭63−16
3456号記載の色素吸着剤を水洗槽に設置してもよ
い。
【0021】また、前記水洗処理に続いて安定化処理す
る場合もあり、その例として特開平2−201357
号、同2−132435号、同1−102553号、特
開昭46−44446号に記載の化合物を含有した浴を
感光材料の最終浴として使用してもよい。この安定浴に
も必要に応じてアンモニウム化合物、Bi、Alなどの
金属化合物、蛍光増白剤、各種キレート剤、膜pH調節
剤、硬膜剤、殺菌剤、防かび剤、アルカノールアミンや
界面活性剤を加えることもできる。水洗工程もしくは安
定化工程に用いられる水としては水道水のほか脱イオン
処理した水やハロゲン、紫外線殺菌灯や各種酸化剤(オ
ゾン、過酸化水素、塩素酸塩など)等によって殺菌され
た水を使用することが好ましい。本発明の現像処理で
は、現像および定着時間が40秒以下、好ましくは6秒
〜35秒、各液の温度は25℃〜50℃が好ましく、3
0℃〜40℃がより好ましい。水洗または安定浴温度及
び時間は0〜50℃で40秒以下がより好ましい。本発
明の方法によれば、現像、定着及び水洗(又は安定化)
された写真材料は水洗水をしぼり切る、すなわちスクイ
ズローラーを経て乾燥してもよい。乾燥は約40℃〜約
100℃で行なわれ、乾燥時間は周囲の状態によって適
宜変えられる。
【0022】本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳
剤には、ハロゲン化銀として、臭化銀、沃臭化銀、塩化
銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤
に使用される任意のものを用いることができ、好ましく
は、ネガ型ハロゲン化銀乳剤として60モル%以上の塩
化銀を含む塩臭化銀またはポジ型ハロゲン化銀として6
0モル%以上の臭化銀を含む塩臭化銀、臭化銀、沃臭化
銀である。ハロゲン化銀粒子は、酸性法、中性法及びア
ンモニア法のいずれで得られたものでもよい。ハロゲン
化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化銀組成分
布を有するものでも、粒子の内部と表面層とでハロゲン
化銀組成が異なるコア/シェル粒子であってもよく、潜
像が主として表面に形成されるような粒子であっても、
また主として粒子内部に形成されるような粒子でもよ
い。本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任意のもの
を用いることができる。好ましい1つの例は、{10
0}面を結晶表面として有する立方体である。又、米国
特許4,183,756号、同4,225,666号、
特開昭55−26589号、特公昭55−42737号
等や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィック・サ
イエンス(J.Photogr.Sci.) 、21〜39(1973)
等の文献に記載された方法により、8面体、14面体、
12面体等の形状を有する粒子をつくり、これを用いる
こともできる。更に、双晶面を有する粒子を用いてもよ
い。本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の形状から
なる粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合さ
れたものでもよい。本発明において、単分散乳剤が好ま
しい。単分散乳剤中の単分散のハロゲン化銀粒子として
は、平均粒径γを中心に±10%の粒径範囲内に含まれ
るハロゲン化銀重量が、全ハロゲン化銀粒子重量の60
%以上であるものが好ましい。
【0023】本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒
子は、粒子を形成する経過及び/又は成長させる過程
で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩又は錯塩、ロジウム塩又は錯塩、鉄塩又は錯塩を
用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子
表面に包含させる事ができる。本発明で用いる写真乳剤
は、硫黄増感、金・硫黄増感の他、還元性物質を用いる
還元増感法:貴金属化合物を用いる貴金属増感法などを
併用することもできる。感光性乳剤としては、前記乳剤
を単独で用いてもよく、二種以上の乳剤を混合してもよ
い。本発明の実施に際しては、上記のような化学増感の
終了後に、例えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン、5−メルカプト−1
−フェニルテトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール等を始め、種々の安定剤も使用できる。更に必要で
あればチオエーテル等のハロゲン化銀溶剤、又はメルカ
プト基含有化合物や増感色素のような晶癖コントロール
剤を用いてもよい。本発明において、特に印刷用感光材
料の場合テトラゾリウム化合物、ヒドラジン化合物、あ
るいはポリアルキレンオキサイド化合物等のいわゆる硬
調化剤、を添加した感光材料に対して好ましい効果を示
す。
【0024】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
おいて写真乳剤は、増感色素によって比較的長波長の青
色光、緑色光、赤色光または赤外光に分光増感されても
良い。用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニ
ン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホ
ロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル
色素、及びヘミオキソノール色素等が包含される。これ
らの増感色素は単独で用いてもよく、又、これらを組合
せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に、強色増感
の目的でしばしば用いられる。本発明に係るハロゲン化
銀写真感光材料には、親水性コロイド層にフィルター染
料として、あるいはイラジエーション防止、ハレーショ
ン防止その他種々の目的で水溶性染料を含有してよい。
このような染料には、オキソノール染料、ヘミオキソノ
ール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニン
染料及びアゾ染料等が包含される。中でもオキソノール
染料;ヘミオキソノール染料及びメロシアニン染料が有
用である。用い得る染料の具体例は西独特許616,0
07号、英国特許584,609号、同1,117,4
29号、特公昭26−7777号、同39−22069
号、同54−38129号、特開昭48−85130
号、同49−99620号、同49−114420号、
同49−129537号、PBレポート74175号、
フォトグラフィック・アブストラクト(Photo.Abstr.)
128(’21)等に記載されているものである。特に
明室返し感光材料においてはこれらの染料を用いるのが
好適である。また、特願平5−244717の23〜3
0頁に記載の染料の固体微粒子分散体を使用してもよ
い。本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料において、
親水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等が包含される
場合に、それらはカチオン性ポリマー等によって媒染さ
れてもよい。
【0025】上記の写真乳剤には、ハロゲン化銀写真感
光材料の製造工程、保存中或いは処理中の感度低下やカ
ブリの発生を防ぐために種々の化合物を添加することが
できる。又、ポリマーラテックスをハロゲン化銀乳剤
層、バッキング層に含有させ、寸法安定性を向上させる
技術も、用いることができる。これらの技術は、例えば
特公昭39−4272号、同39−17702号、同4
3−13482号、等に記載されている。本発明に用い
る感光材料のバインダーとしてはゼラチンを用いるが、
ゼラチン誘導体、セルロース誘導体、ゼラチンと他の高
分子のグラフトポリマー、それ以外の蛋白質、糖誘導
体、セルロース誘導体、単一或いは共重合体の如き合成
親水性高分子物質等の親水性コロイドも併用して用いる
ことができる。
【0026】本発明の感光材料には、更に目的に応じて
種々の添加剤を用いることができる。これらの添加剤
は、より詳しくは、リサーチディスクロージャー第17
6巻Item 17643(1978年12月)及び同18
7巻Item 18716(1979年11月)に記載され
ており、その該当個所を後掲の表にまとめて示した。 添加剤種類 RD17643 RD18716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同 上 3.分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4.増 白 剤 24頁 5.かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄 及び安定剤 6.光吸収剤、フィルター 25〜26頁 649右欄〜 染料、紫外線吸収剤 650左欄 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同 上 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650右欄 12.塗布助剤・表面活性剤 26〜27頁 同 上 13.スタチック防止剤 27頁 同 上
【0027】本発明の感光材料に用いられる支持体に
は、α−オレフィンポリマー(例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン/ブテン共重合体)等をラミネ
ートした紙、合成紙等の可撓性反射支持体、酢酸セルロ
ース、硝酸セルロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネイト、
ポリアミド等の半合成又は合成高分子からなるフィルム
や、これらのフィルムに反射層を設けた可撓性支持体、
金属などが含まれる。中でもポリエチレンテレフタレー
トが特に好ましい。本発明に用いることができる下引き
層としては特開昭49−3972号記載のポリヒドロキ
シベンゼン類を含む有機溶剤系での下引き加工層、特開
昭49−11118号、同52−104913号、等に
記載の水系ラテックス下引き加工層が挙げられる。
【0028】又、該下引き層は通常、表面を化学的ない
し物理的に処理することができる。該処理としては薬品
処理、機械的処理、コロナ放電処理、などの表面活性化
処理が挙げられる。本発明は、印刷用、X−レイ用、一
般ネガ用、一般リバーサル用、一般ポジ用、直接ポジ用
等の各種感光材料に適用することができる。
【0029】本発明に用いられる処理液は特開昭61−
73147号に記載された酸素透過性の低い包材で保管
することが好ましい。補充量を低減する場合には処理槽
の空気との接触面積を小さくすることによって液の蒸
発、空気酸化を防止することが好ましい。ローラー搬送
型の自動現像機については米国特許第3025779号
明細書、同第3545971号明細書などに記載されて
おり、本明細書においては単にローラー搬送型プロセッ
サーとして言及する。ローラー搬送型プロセッサーは現
像、定着、水洗及び乾燥の四工程からなっており、本発
明の方法も、他の工程(例えば、停止工程)を除外しな
いが、この四工程を踏襲するのが最も好ましい。
【0030】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 処方例1(本発明1) チオ硫酸アンモンソーダ 143.5 g エチレンジアミン四酢酸 2Na 2H2 O 0.03 g メタ重亜硫酸ナトリウム 18.8 g 酢酸ナトリウム 21.0 g クエン酸ナトリウム 2.5 g クエン酸 1.0 g 5−スルホサリチル酸 2.5 g アンモニウムみょうばん 22.0 g 処方例2(本発明2) チオ硫酸アンモンソーダ 143.5 g エチレンジアミン四酢酸 2Na 2H2 O 0.03 g メタ重亜硫酸ナトリウム 18.8 g 酢酸ナトリウム 30.4 g コハク酸 13.5 g クエン酸ナトリウム 2.5 g クエン酸 1.0 g イミノジ酢酸 2ナトリウム 1.78 g アンモニウムみょうばん 22.0 g 処方例3(本発明3) チオ硫酸アンモンソーダ 143.5 g エチレンジアミン四酢酸 2Na 2H2 O 0.03 g メタ重亜硫酸ナトリウム 18.8 g 酢酸ナトリウム 46.0 g クエン酸ナトリウム 2.5 g クエン酸 1.0 g グルコン酸ナトリウム 1.7 g アンモニウムみょうばん 22.0 g 処方例4(本発明4) チオ硫酸アンモンソーダ 167.8 g エチレンジアミン四酢酸 0.059g メタ重亜硫酸ナトリウム 17.8 g 1−(N,N−ジメチルアミノ) −エチル−5−メルカプトテトラゾール 1.0 g 酢酸ナトリウム 31.5 g 酒石酸 3.0 g イミノジ酢酸 3.4 g 硫酸アルミニウム 9.5 g 処方例5(比較例1) チオ硫酸アンモニウム 119.7 g エチレンジアミン四酢酸 2Na 2水塩 0.03 g チオ硫酸ナトリウム 5水塩 10.9 g 亜硫酸ナトリウム 21.6 g NaOH 8.5 g 氷酢酸 29.1 g 酒石酸 2.92 g ホウ酸 7.7 g 硫酸アルミニウム 8.43 g pH(硫酸または水酸化ナトリウムで調整) 4.8 水を加えて 1リットル 処方例6(比較例2) チオ硫酸アンモニウム 140 g エチレンジアミン四酢酸 2Na 2水塩 0.03 g 亜硫酸ナトリウム 15.0 g 酒石酸 3.0 g ホウ酸 4.0 g 1−(N,N−ジメチルアミノ) −エチル−5−メルカプトテトラゾール 1.0 g NaOH 15.0 g 氷酢酸 45.0 g 硫酸(36N) 3.9 g 硫酸アルミニウム 9.45 g pH(硫酸または水酸化ナトリウムで調整) 4.68 水を加えて 1リットル
【0031】実施例1 未露光の感材1〜30を、富士写真フイルム社製自動現
像機FG−460Aにより、現像液1〜3を用いて下記
に示す通りに処理した後、処方例1〜3を水に溶解して
1リットルとした液および5の定着液でそれぞれ定着処
理(定着温度=現像温度−1℃)して水洗後の乳剤面の
膜膨潤を測定し、これを硬膜力の指標として比較した。
すなわち、硬膜力が強いほど膜膨潤は小さくなる。結果
を表1−1、1−2に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】 現像液 処理温度 処理時間 感材1 特開昭62-235939 号に開示されている 写真感光材料 1 34℃ 30秒 感材2 特開平5-11389 号に開示されている写 真感光材料 2 38℃ 20秒 感材3 下記 1 34℃ 30秒 感材4 特開昭62-234156 号に開示されている 写真感光材料 3 38℃ 20秒 感材5 特開平5-165137号の実施例1にある乳 剤1−1を用いて製造した感光材料 3 38℃ 20秒 感材6 特開平5-265147号の実施例1にある感 光材料No. 1 1 34℃ 30秒 感材7 スキャナーフィルム LS−4500 2 38℃ 20秒 感材8 カメラフィルム S−FA100 1 34℃ 30秒 感材9 オルソフィルム RO100−II 3 38℃ 20秒 感材10 コンタクトフィルム VU−S100 1 34℃ 30秒 感材11 コンタクトフィルム KU−V100 2 38℃ 20秒 感材12 ファクシミリフィルム XE−100M 3 38℃ 20秒 感材13 電算写植ペーパー PH−100WP 3 38℃ 20秒 感材14 レーザーペーパー PD−100WP 2 38℃ 20秒 感材15 コンタクトフィルム FKH 2 38℃ 20秒 感材16 カメラフィルム FCP 2 38℃ 20秒 感材17 カメラフィルム FCS 2 38℃ 20秒 感材18 コンタクトフィルム VU−W 1 38℃ 20秒 感材19 コンタクトフィルム LU−W 1 38℃ 20秒 感材20 スキャナー2000フィルム SAI 2 38℃ 20秒 感材21 カメラ2000フィルム CGP 2 38℃ 20秒 感材22 ウルトラテックフィルム UFZ 1 34℃ 30秒 感材23 イメージセット2000フィルム IHN 2 38℃ 20秒 感材24 スキャナーフィルムRSP−3 2 38℃ 20秒 感材25 コンタクトフィルムCRH−A 1 38℃ 20秒 感材26 スキャナーフィルムRHG−3 1 34℃ 30秒 感材27 明室返しフィルムDCL−PF100 2 38℃ 20秒 感材28 カメラフィルム TL 2 38℃ 20秒 感材29 コンタクトフィルム コンタクトC 1 38℃ 20秒 感材30 コンタクトフィルム コンタクトCG 1 38℃ 20秒 ただし、感材7〜19は富士写真フイルム社製、感材2
0〜23はイーストマン・コダック社製、感材24〜2
6はコニカ社製、感材27は三菱製紙社製、感材28〜
30はアグファ・ゲバルト社製の感材である。
【0035】感材3の構成 乳剤の調製 50℃に保ったゼラチン水溶液(ゼラチン濃度3.5%)
800cc中にアンモニアの存在下で、硝酸銀水溶液と臭
化カリウムの水溶液を同時にpAgを7.8に保ちなが
ら30分間添加した後、同量の硝酸銀水溶液と銀1モルあ
たり4×10-7モルのK3 IrCl6 を含む臭化カリウ
ムとヨウ化カリウムの水溶液を同時にpAgを7.8に
保ちながら30分間添加し、平均粒子サイズ0.28μ
の、ヨウ化銀含有率0.4%の立方体単分散ヨウ臭化銀
乳剤(変動係数10%)を調製した。この乳剤を、40℃
に降温して、フロキュレーション法により脱塩を行な
い、さらに、ゼラチン、KBr水溶液(pAgを9.0
に調整)、防腐剤としてフェノキシエタノールを添加し
た。その後、50℃に昇温して、増感色素として「化
2」を銀1モルあたり5×10-4モル添加しさらに5分
後銀1モルあたり10-3モルのKI溶液を加え、10分
間経時させコンバージョンを行ないその後降温した。
【0036】
【化3】
【0037】この乳剤に安定剤として4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン、5
−メチルベンゾトリアゾール、下記の造核促進剤、モノ
メチンシアニン色素をそれぞれ5mg/m2塗布される様に
添加した。ヒドラジン化合物として銀1モルあたりヒド
ラジン化合物(1)を2×10-3モル、ヒドラジン化合
物(2)を7×10-4モルそれぞれ添加し、さらに平均
分子量600のポリエチレングリコールを75mg/m2
なるように加え、ポリエチレンアクリレートの分散物を
固形分で対ゼラチン比30wt%、硬膜剤として1,3
−ジビニルスルホニル−2−プロパノールを加え、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に0.4g/m2のゼ
ラチン層を介して銀3.5g/m2になる様に塗布した。
(ゼラチン2g/m2)この上に保護層としてゼラチン
1.0g/m2、粒子サイズ約3μの不定型なSiO2
ット剤40mg/m2、コロイダルシリカ(日産化学製スノ
ーテックスC)0.1g/m2、ポリアクリルアミド10
0mg/m2、ハイドロキノン200mg/m2とシリコーンオ
イル、防腐剤としてプロキセルとフェノキシエタノール
および塗布助剤として、下記のフッ素界面活性剤とドデ
シルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを含む層を同時に
塗布し、試料を作製した。
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】バック層は次に示す処方にて塗布した。 バック層処方 ゼラチン 4g/m2 マット剤 ポリメチルメタアクリレート (粒子径3.0〜4.0μ) 10mg/m2 ラテックス ポリエチルアクリレート 2g/m2 界面活性剤 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 40mg/m2 前記のフッ素系界面活性剤 5mg/m2 下記のゼラチン硬化剤 110mg/m2 下記の染料の混合物 染料(a) 50mg/m2 染料(b) 100mg/m2 染料(c) 50mg/m2
【0044】
【化9】
【0045】
【化10】
【0046】またバック層塗布液には防腐剤としてプロ
キセルとフェノキシエタノールを加えた。
【0047】 現像液の調製 現像液1 水酸化ナトリウム 8.0g 水酸化カリウム 90.0g 5−スルホサリチル酸 23g N−n−ブチルジエタノールアミン 14g N,N−ジメチルアミノ−6−ヘキサノール 0.2g p−トルエンスルホン酸ナトリウム 8g ホウ酸 24g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1g 臭化カリウム 10g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.4g 2−メルカプトベンゾイミダゾール−5− スルホン酸ナトリウム 0.3g 3−(5−メルカプトテトラゾール)ベンゼン スルホン酸ナトリウム 0.2g メタ重亜硫酸ナトリウム 65g ハイドロキノン 55g N−メチル−p−アミノフェノール 0.5g 水を加えて 1リットル pH 11.92 現像液2 ジエチレントリアミン−五酢酸 2g 水酸化カリウム 35g メタ重亜硫酸ナトリウム 40g 炭酸カリウム 12g 臭化カリウム 3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.08g 2−メルカプトベンゾイミダゾール−5− スルホン酸ナトリウム 0.15g 2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2− チオキソ−4−(1H)−キナゾリノン 0.04g エリソルビン酸ナトリウム 3.0g 4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1− フェニル−3−ピラゾリドン 0.45g ハイドロキノン 25g 水を加えて 1リットル pH 10.5 現像液3 軟水 240ml エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 2.8g 水酸化カリウム 34g 重亜硫酸カリウム 47g 炭酸ナトリウム 11g 臭化カリウム 3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.1g 2−メルカプトベンゾイミダゾール−5− スルホン酸ナトリウム 0.3g 4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1− フェニル−3−ピラゾリドン 0.5g ハイドロキノン 24g 水を加えて 1リットル pH 10.8
【0048】実施例2 乳剤の調製 水1リットルに臭化カリウム5g、ゼラチン25.6
g、チオエーテルOH(CH 2)2S(CH2)2S(CH2)2OH の5%水
溶液2.5mlを添加し、66℃に保った溶液中へ、攪拌
しながら硝酸銀8.33gの水溶液と臭化カリウム5.
94gおよび沃化カリウム0.726gを含む水溶液を
ダブルジェット法により45秒かけて添加した。次いで
臭化カリウム2.9gを添加したのち、硝酸銀8.33
gを含む水溶液を24分かけて添加し、その後下記の二
酸化チオ尿素を0.1mg添加した。
【0049】
【化11】
【0050】その後、25%アンモニア水溶液20ml、
50%硝酸アンモニウム水溶液10mlを添加して20分
間物理熟成したのち、1Nの硫酸240mlを添加して中
和した。引き続いて硝酸銀153.34gの水溶液と臭
化カリウムおよび沃化カリウムを含む水溶液を、電位p
Ag8.2に保ちながらコントロールダブルジェット法
で40分かけて添加した。この時の流量は添加終了時の
流量が添加開始時の流量の9倍になるように加速した。
添加終了後2Nのチオシアン酸カリウム溶液15mlを添
加し、さらに1%の沃化カリウム水溶液45mlを30秒
かけて添加した。このあと、温度を35℃に下げ、沈降
法により可溶性塩類を除去したのち、40℃に昇温して
ゼラチン76gとプロキセル76mgおよびフェノキシエ
タノール760mgを添加し、水酸化ナトリウムと臭化カ
リウムにより乳剤のpHを6.50に、pAgを8.2
0に調整した。温度を56℃に昇温したのち、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン186mgを添加し、その10分後に下記の増感色素
を520mg添加した。
【0051】
【化12】
【0052】得られた乳剤は全粒子の投影面積の総和の
99.5%がアスペクト比3以上の粒子からなり、アス
ペクト比2以上すべての粒子についての平均の投影面積
直径は1.48μm、標準偏差25.6%、粒子の厚み
の平均は0.195μmで、アスペクト比は7.6、ト
ータルヨウド含量は全銀量に対して1.2モル%であっ
た。 乳剤塗布液の調製 上記の乳剤に対してハロゲン化銀1モル当たり下記の薬
品を下記の量添加して塗布液とした。 ・ポリマーラテックス (ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸): 共重合比97/3) 25.0g ・硬膜剤(1,2−ビス(ビニルスルホニアセト アミド)エタン 3.0g ・2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチル アミノ−1,3,5−トリアジン 80mg ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量 4.1万) 4.0g ・ポリスチレンスルホン酸カリウム(平均分子量 60万) 1.0g ・ポリアクリルアミド(平均分子量 4.5万) 24g 支持体の調製 ブルーに着色した厚さ175μmのポリエチレンテレフ
タレートベースの両面に下記の塗布量の下塗層を設けた
ベースを準備した。 ・ゼラチン 84mg/m2 ・下記のポリマー 60mg/m2 ・下記の染料 17mg/m2
【0053】
【化13】
【0054】
【化14】
【0055】感光材料の調製 前記塗布液を下記組成の表面保護層塗布液と同時に前記
の支持体の両面に塗布した。塗布銀量は片面当たり1.
85g/m2であった。表面保護層は各成分が下記の塗布
量になるように調製した。 表面保護層の内容 ・ゼラチン 1.15g/m2 ・ポリアクリルアミド(平均分子量 4.5万) 0.25g/m2 ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量 40万) 0.02g/m2 ・p−t−オクチルフェノキシジグリセリルブチル スルホン化物のナトリウム塩 0.02g/m2 ・ポリ(重合度10)オキシエチレンセチルエーテル 0.035g/m2 ・ポリ(重合度10)オキシエチレン−ポリ(重合度3) オキシグリセリル−p−オクチルフェノキシエーテル 0.01g/m2 ・4−ヒドロキシ−6−メチル1,3,3a,7− テトラザインデン 0.0155g/m2 ・2−クロロハイドロキノン 0.154g/m2 ・C8 17SO3 K 0.003g/m2 ・下記の化合物X 0.001g/m2 ・下記の化合物Y 0.003g/m2 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.5μm) 0.025g/m2 ・ポリ(メチルメタクリレート/メタクリレート) (共重合比7:3 平均粒径2.5μm) 0.020g/m2 このようにして、塗布膜の膨潤百分率230%の感光材
料を作製した。
【0056】
【化15】
【0057】
【化16】
【0058】現像処理 濃縮液の調製 <現像液> Part A ・水酸化カリウム 330g ・亜硫酸カリウム 630g ・亜硫酸ナトリウム 255g ・炭酸カリウム 90g ・ホウ酸 45g ・ジエチレングリコール 180g ・ジエチレントリアミン五酢酸 30g ・1−(N,N−ジエチルアミノ)エチル−5−メルカプト テトラゾール 0.75g ・ハイドロキノン 450g ・水を加えて 4125ml Part B ・ジエチレングリコール 525g ・3,3′−ジチオビスヒドロ桂皮酸 3g ・氷酢酸 102.6g ・5−ニトロインダゾール 3.75g ・1−フェニル−3−ピラゾリドン 34.5g ・水を加えて 750ml Part C ・グルタールアルデヒド(50wt/wt%) 150g ・臭化カリウム 15g ・メタ重亜硫酸カリウム 105g ・水を加えて 750ml 処理液の調製 上記現像液濃縮液を下記割合で混合し、補充タンクに充
填した。なお現像液はパートA、B、Cの各容器が容器
自身によって一つに連結された容器に各パート毎に濃縮
液を充填し、これを逆さにして自現機の側面に装着され
ている処理液ストックタンクの穿孔刃にさしこんでキャ
ップ部分を打ち破り充填する方法を使用してもよい。ま
た、処方例4を水に溶解して1リットルとした液と、6
の定着液をそれぞれ定着補充タンクに充填した。まず、
現像タンク内に、スターターとして、現像液1リットル
に対して、臭化カリウム3.7g、と酢酸3.6gを含
む水溶液20mlを入れた。これらの現像液、定着液を次
のような割合で自現機の現像タンク、定着タンクに、そ
れぞれ自現機に設置されている定量ポンプを使って満た
した。また、感材が四切サイズ換算で8枚処理される毎
にも、この割合で、処理剤原液と水とを混合して自現機
のタンクに補充した。 ・現像液 A剤 55ml B剤 10ml C剤 10ml 水 125ml pH 10.50 ・定着液 200ml 水洗タンクには水道水を満たした。水洗水の補充量は、
感材が処理されている間のみ3リットル/分とした。水
洗タンクには1リットル中にエチレンジアミン・四酢酸
・二水塩60gとグルタールアルデヒド20gとを含む
水溶液を、1時間に約10mlの割合で自現機の稼働中、
待機中に関係なく終始添加し(この添加は15分間に1
分間、1時間に4回に分けて、パルスポンプを使用して
行った。)、水あかの発生を防止した。
【0059】自現機の構成 表2の構成の自現機を使用した。なお、乾燥部は特願平
4−95813号に記載の乾燥技術を採用した。
【0060】
【表3】
【0061】処理 前記感光材料にX線露光を与え、上記の自現機および上
記の割合に混合した各処理液を用い、上記の工程時間で
四切サイズ(10×12インチ)1枚当たり現像液は2
5ml、定着液も25ml補充しながら処理した。毎日四ツ
切サイズ換算で平均150枚処理を続けたが、処方6の
ホウ酸に対して、本発明の化合物を使用した処方4の定
着液でも、乾燥性、乾燥ムラに差はなかった。以上の結
果から明らかなように、本発明の処方1〜4の定着液
は、環境負荷の大きいホウ素化合物を実質的に含まず
に、従来の硬膜定着液同等の硬膜能力を維持することが
できた。
【0062】
【発明の効果】化合物Aを用いた比色法で測定した定着
液の吸光度が0.25〜1.15となる化合物を、環境
負荷の大きいホウ素化合物を実質的に含まない硬膜定着
液に使用しかつ粉剤または固形化することにより、従来
の硬膜定着液同等の硬膜力を維持しつつ、溶液形態では
得にくい保存時の安定性を確保し、保存のための省スペ
ースをすることができた。
フロントページの続き (72)発明者 岡田 久 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、チオ硫酸塩、水溶性アルミ
    ニウム塩および下記比色法で測定したとき液の吸光度を
    0.25〜1.15の値にする化合物を含有し、実質的
    にホウ素化合物を含有しないことを特徴とする定着液用
    固形剤。 比色法:1.55モル/リットルの酢酸/酢酸ナトリウ
    ム緩衝液、2.5×10-4モル/リットルのAl3+
    2.5×10-5モル/リットルの下記化合物Aおよび5
    ×10-3モル/リットルの評価化合物を含むpH4.8
    5の液を調製し、その吸光度を紫外光/可視光吸光光度
    計で測定する。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物が、イミノジ酢
    酸、グルコン酸、5−スルホサリチル酸およびそれらの
    誘導体ならびにそれらの塩から選ばれることを特徴とす
    る定着液用固形剤。
  3. 【請求項3】 露光したハロゲン化銀写真感光材料を現
    像した後、請求項1記載の定着液用固形剤を所定の濃度
    になるよう水で溶解して得た定着液で処理することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
JP13569894A 1993-11-30 1994-06-17 定着液用固形剤およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 Pending JPH07209826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13569894A JPH07209826A (ja) 1993-11-30 1994-06-17 定着液用固形剤およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-300183 1993-11-30
JP30018393 1993-11-30
JP13569894A JPH07209826A (ja) 1993-11-30 1994-06-17 定着液用固形剤およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07209826A true JPH07209826A (ja) 1995-08-11

Family

ID=26469478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13569894A Pending JPH07209826A (ja) 1993-11-30 1994-06-17 定着液用固形剤およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07209826A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001066740A (ja) * 1999-08-25 2001-03-16 Konica Corp ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001066740A (ja) * 1999-08-25 2001-03-16 Konica Corp ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3538221B2 (ja) 定着濃厚液およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPS6262333B2 (ja)
JP2876078B2 (ja) ハロゲン化銀感光材料の現像処理方法
JPH06123943A (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
JPH07209826A (ja) 定着液用固形剤およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2670872B2 (ja) ハロゲン化銀感光材料の現像処理方法
JPH0772582A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料および処理方法
JPH0560851B2 (ja)
JPH0429135A (ja) 現像処理剤組成物
JPH04204937A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2759280B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0453948A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3476561B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3020101B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0895210A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH08286332A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0572670A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH05165161A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
JPH0829928A (ja) 定着処理用固形剤およびそれを用いた処理方法
JPH05232639A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
JPH0480746A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0254243A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH0829929A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH04242246A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH07168323A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040127