JPH07196332A - 光ファイバ形成方法とその装置 - Google Patents

光ファイバ形成方法とその装置

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JPH07196332A
JPH07196332A JP6244315A JP24431594A JPH07196332A JP H07196332 A JPH07196332 A JP H07196332A JP 6244315 A JP6244315 A JP 6244315A JP 24431594 A JP24431594 A JP 24431594A JP H07196332 A JPH07196332 A JP H07196332A
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overclad tube
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバの形成について、オーバクラッド
管を光ファイバ1次母材に凝縮させる際の偏心が抑制さ
れ、また材料損失がより少なくなるようにする。 【構成】 吸引手段12につながれた支持ハンドル管1
4にてオーバクラッド管24の一端部を支持すると共に
支持ハンドル管14内に設置した環状保持部材16によ
りオーバクラッド管24内の光ファイバ1次母材22の
一端部を保持して光ファイバ1次母材22とオーバクラ
ッド管24の中心線を一致させるようにし、且つ、ハン
ドバー18にて光ファイバ1次母材22の他端部を支持
すると共にオーバクラッド管24の他端部をハンドバー
18のオーバクラッド管密封部20にて密封するように
し、そして、支持ハンドル管14及びハンドバー18を
回転手段のチャック10に取り付けて回転させつつハン
ドバー18側から支持ハンドル管14側へ熱源26を移
動させて光ファイバ1次母材22に対しオーバクラッド
管24を凝縮させることで、光ファイバ2次母材を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバの形成方法と
そのための装置に関し、特に、オーバクラッド管を光フ
ァイバ1次母材に凝縮させて光ファイバ2次母材を形成
する際の形成方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ1次母材(コア)は、例えば
MCVD法(Modified Chemical Vapor Deposition)の
ような公知の工程により製造される。MCVD法の一例
としては、John B. MacChesney等による米国特許第4,
217,027号『Optical Fiber Fabrication And Re
sulting Product 』に開示されているものがある。この
ような工程で製造される光ファイバ1次母材は、所定の
範囲内にコア対クラッドの体積比率が入るようになって
いなければならない。そして、生産効率を高めるため
に、このようにして得られた光ファイバ1次母材に対し
て所定の光学的且つ幾何学的特性を有するガラスでつく
られたオーバクラッド管を凝縮させるようにする。すな
わち、光ファイバ1次母材をオーバクラッド管内に配置
しておいて、オーバクラッド管を光ファイバ1次母材に
対し凝縮することにより光ファイバ2次母材が形成され
る。このように光ファイバ2次母材を製造するための従
来技術としては、1987年5月26日付のHirosi Yok
ota 等による米国特許第4,668,263号『Method
For Producing Glass Preform For Optical Fiber』に
開示されているような方法がある。
【0003】この従来における光ファイバ1次母材に対
しオーバクラッド管を凝縮させて光ファイバ2次母材を
形成する方法について図8に概略的に示す。回転手段と
してのガラス旋盤(glass lathe)のチャック30にオ
ーバクラッド管32を固定し、そしてオーバクラッド管
32の一端側に回転コネクタ40を連結する。この回転
コネクタ40にはガス吸入路38が設けられる。ガス吸
入路38にはバルブ42を介して吸引手段としての真空
ポンプ46がつながれている。そして、オーバクラッド
管32内に光ファイバ1次母材34が支持部36で支持
されて配置される。
【0004】このような設定としておいてから、図2に
示すように、熱源としてのバーナー44によりオーバク
ラッド管32の一部を熱して密封してから温度を190
0℃以上に維持し、そしてオーバクラッド管32を回転
させつつオーバクラッド管32の軸方向にバーナー44
を移動させ、オーバクラッド管32を光ファイバ1次母
材34に対し凝縮させることにより光ファイバ2次母材
を形成する(いわゆるコラプス工程)。
【0005】このような方法にあっては、オーバクラッ
ド管の一部を密封する過程で長時間加熱を行うため、光
ファイバ1次母材がオーバクラッド管よりも熱せられて
溶融し、必要以上に偏心してしまう可能性が高く、した
がってオーバクラッド管が厚くなるほど密封が難しくな
る。加えて、光ファイバ2次母材を形成した後に切り落
とされるチャック固定部分や支持部等の凝縮されない無
駄な部分が多く、材料損失が多いという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、光ファイバ1次母材に対するオーバクラッド管凝
縮に際しての偏心を抑制できるような光ファイバ形成方
法とそのための装置を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、材料損失のより少ない光ファイバの形
成方法とそのための装置を提供することにある。また、
本発明の更に他の目的は、コラプス工程における密封を
より容易に行えるような光ファイバの形成方法とそのた
めの装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、吸引手段につながれた支持ハンドル
管にてオーバクラッド管の一端部を支持すると共に支持
ハンドル管内に設置した環状保持部材によりオーバクラ
ッド管内に挿入された光ファイバ1次母材の一端部を保
持して光ファイバ1次母材の中心線とオーバクラッド管
の中心線とを一致させるようにし、且つ、外周面にオー
バクラッド管密封部が突設されたハンドバーにて光ファ
イバ1次母材の他端部を支持すると共にオーバクラッド
管の他端部をオーバクラッド管密封部にて密封するよう
にし、そして、支持ハンドル管及びハンドバーを回転手
段に取り付けて回転させつつハンドバー側から支持ハン
ドル管側へ熱源を移動させて光ファイバ1次母材に対し
オーバクラッド管を凝縮させることで、光ファイバ2次
母材を形成することを特徴とする。
【0008】
【実施例】本発明の好適な実施例を添付の図1〜図7を
参照しつつ詳細に説明する。
【0009】特に説明はしないが以下の実施例では、よ
く知られているように、所定の光学的且つ幾何学的な特
性を有し、実質的に直線状のオーバクラッド管及び光フ
ァイバ1次母材(コア)が提供されるものとする。ま
た、光ファイバ1次母材は、所定の範囲内にコア対クラ
ッドの体積比率が入るように形成されている。
【0010】図1に示すように、オーバクラッド管24
の一端部に、オーバクラッド管24を支持するための支
持ハンドル管14が軸方向(図中縦方向)に同心で取り
付けられる。この支持ハンドル管14はオーバクラッド
管24と同質材でより純度の低いものとする。これは、
純度を低くすることで支持ハンドル管14についてのコ
ストを抑え、全体的な製造原価をより低減させるためで
ある。そして、支持ハンドル管14の内部に、光ファイ
バ1次母材22の中心線とオーバクラッド管24の中心
線とを一致させるように光ファイバ1次母材22の一端
部を保持する環状保持部材16が取り付けられる。この
例における環状保持部材16の長さは、図5に示すよう
に、光ファイバ1次母材22の中心線とオーバクラッド
管24の中心線とを確実に一致させるために、少なくと
も10mmとるようにしている。また、環状保持部材1
6を配置した状態で吸引可能とするために、環状保持部
材16の外径を調節したり、あるいは、適当な溝部や孔
部を支持ハンドル管14又は環状保持部材16に設ける
ことで、吸引用間隙が形成される。
【0011】支持ハンドル管14とオーバクラッド管2
4とを確実に付着させるためには、支持ハンドル管14
の内径をオーバクラッド管24の内径より大きくし、且
つ支持ハンドル管14の外径をオーバクラッド管24の
外径より小さくする。この例では、支持ハンドル管14
の内径を26mmとし、外径を32mmとしている。ま
た、支持ハンドル管14を回転手段としてのガラス旋盤
の一方のチャック10に固定したときに作業空間が確保
されるように、支持ハンドル管14の長さは300mm
以上とっている。
【0012】また、光ファイバ1次母材22の他端面
は、光ファイバ1次母材22を支持するためのハンドバ
ー18の端面とバーナー26により熱し反応させて付着
させてある。これら光ファイバ1次母材とハンドバー1
8とは中心線が一致するように付着する(図4参照)。
図2に示すように、このハンドバー18の外周面には、
オーバクラッド管24を密封するため加熱される環状の
オーバクラッド管密封部20が突設されている。
【0013】このような光ファイバ形成装置を用いた形
成方法について次に説明する。まず、ハンドバー18に
取り付けた光ファイバ1次母材22を支持ハンドル管1
4に取り付けたオーバクラッド管24へ挿入し、支持ハ
ンドル管14内の環状保持部材16で保持させる。同時
に、ハンドバー18のオーバクラッド管密封部20をオ
ーバクラッド管24の他端部に密着させる。これによ
り、オーバクラッド管24の中心線と光ファイバ1次母
材22の中心線とが一致して保持される。
【0014】支持ハンドル管14はガラス旋盤の一方の
チャック10に、ハンドバー18はガラス旋盤の他方の
チャック10に固定され、支持ハンドル管14及びハン
ドバー18が回転することでオーバクラッド管24及び
光ファイバ1次母材22が回転する。また、支持ハンド
ル管14には吸引手段としての真空ポンプ12が連結さ
れ、そしてオーバクラッド管24の外周面から一定距離
の位置に熱源としてのバーナー26が軸方向で移動可能
に設置される。
【0015】まず図1の状態で、オーバクラッド管24
を回転させながらオーバクラッド管24の他端部とオー
バクラッド管密封部20をバーナー26で加熱し密封す
る。次いで図6に示すように、公知の技術と同様にして
オーバクラッド管24内の圧力を予め設定された条件ま
で真空ポンプ12で調節し、オーバクラッド管24を回
転させつつオーバクラッド管24の外周面に沿って軸方
向にバーナー26を移動させて加熱する。すると、オー
バクラッド管24が光ファイバ1次母材22に対し凝縮
されて光ファイバ2次母材が形成される。
【0016】そして、光ファイバ1次母材22にオーバ
クラッド管24を全体的に凝縮させて完了すると、得ら
れた光ファイバ2次母材は光ファイバの抜き取りを行う
ための最終的な光ファイバ母材になる。すなわち、例え
ば得られた光ファイバ2次母材を高温の炉(furnace )
で溶融し、直径125μmの一定抜き取りを行う。
【0017】この方法及び装置による形成で無駄になる
部分といえば、環状保持部材16とハンドバー18に係
る両端のわずかな部分だけであるので、従来に比べ材料
損失は非常に少なくてすむ。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明は、ハンドバーによ
りオーバクラッド管の端部密封を行うため、コアの偏心
がなく、また、オーバクラッド管の密封時間を短縮する
ことができ、生産性を大きく向上させることができる。
加えて、高純度のオーバクラッド管及び光ファイバ1次
母材の材料損失を極力抑制できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバ形成装置を示す概略断
面図。
【図2】図1中のハンドバーの拡大斜視図。
【図3】図1中の光ファイバ1次母材及びオーバクラッ
ド管の状態を示す断面図。
【図4】光ファイバ1次母材とハンドバーとの取り付け
状態を示す側面図。
【図5】図1中の環状保持部材の拡大斜視図。
【図6】本発明による光ファイバ形成装置のオーバクラ
ッド管凝縮過程での状態を示す図1相当の概略断面図。
【図7】本発明による光ファイバ形成方法装置により形
成された光ファイバ2次母材の断面図。
【図8】従来の光ファイバ形成装置を示す概略断面図。
【図9】従来の光ファイバ形成装置のオーバクラッド管
凝縮過程での状態を示す図8相当の概略断面図。
【符号の説明】
10 チャック 12 真空ポンプ 14 支持ハンドル管 16 環状保持部材 18 ハンドバー 20 オーバクラッド管密封部 22 光ファイバ1次母材 24 オーバクラッド管 26 バーナー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ1次母材に対しオーバクラッ
    ド管を凝縮させて光ファイバ2次母材を形成する光ファ
    イバ形成方法において、 吸引手段につながれた支持ハンドル管にてオーバクラッ
    ド管の一端部を支持すると共に支持ハンドル管内に設置
    した環状保持部材によりオーバクラッド管内に挿入され
    た光ファイバ1次母材の一端部を保持して光ファイバ1
    次母材の中心線とオーバクラッド管の中心線とを一致さ
    せるようにし、且つ、外周面にオーバクラッド管密封部
    が突設されたハンドバーにて光ファイバ1次母材の他端
    部を支持すると共にオーバクラッド管の他端部をオーバ
    クラッド管密封部にて密封するようにし、そして、支持
    ハンドル管及びハンドバーを回転手段に取り付けて回転
    させつつハンドバー側から支持ハンドル管側へ熱源を移
    動させて光ファイバ1次母材に対しオーバクラッド管を
    凝縮させることで、光ファイバ2次母材を形成するよう
    にしたことを特徴とする光ファイバ形成方法。
  2. 【請求項2】 移動開始前の熱源によりオーバクラッド
    管の他端部及びハンドバーのオーバクラッド管密封部を
    加熱して密封するようにした請求項1記載の光ファイバ
    形成方法。
  3. 【請求項3】 光ファイバ1次母材の端面及びハンドバ
    ーの端面を加熱により互いに付着させて支持を行うよう
    にした請求項1又は請求項2記載の光ファイバ形成方
    法。
  4. 【請求項4】 光ファイバ1次母材及びオーバクラッド
    管を回転させるための回転手段と、オーバクラッド管を
    加熱するための熱源と、オーバクラッド管内の吸引を行
    う吸引手段と、を備え、光ファイバ1次母材に対しオー
    バクラッド管を凝縮させて光ファイバ2次母材を形成す
    る光ファイバ形成装置において、 回転手段に取り付けられてオーバクラッド管の一端部を
    支持し、また吸引手段が連結される支持ハンドル管と、
    支持ハンドル管内に設置されて光ファイバ1次母材の一
    端部を保持し、光ファイバ1次母材の中心線とオーバク
    ラッド管の中心線とを一致させる環状保持手段と、回転
    手段に取り付けられて光ファイバ1次母材の他端部を支
    持し且つ外周面に突設されたオーバクラッド管密封部に
    よりオーバクラッド管の他端部を密封するハンドバー
    と、を備えたことを特徴とする光ファイバ形成装置。
  5. 【請求項5】 支持ハンドル管の内径はオーバクラッド
    管の内径より大きく且つ支持ハンドル管の外径はオーバ
    クラッド管の外径より小さくなっている請求項4記載の
    光ファイバ形成装置。
  6. 【請求項6】 環状保持部材の長さが10mm以上とさ
    れている請求項4又は請求項5記載の光ファイバ形成装
    置。
  7. 【請求項7】 オーバクラッド管は支持ハンドル管と純
    度が異なる同じ材質で形成されている請求項4〜5のい
    ずれか1項に記載の光ファイバ形成装置。
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