JP4565221B2 - 光ファイバ用母材 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光ファイバ用母材及びその製造方法、さらに詳しくは該母材において石英ガラス管とコアガラスロッドとの溶着が良好で、しかもその溶着界面に気泡が存在しない光ファイバ用母材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバ、特にシングルモ−ド用光ファイバの実用化に伴い大量の光ファイバが利用されるようになってきたが、光ファイバが長距離幹線から一般加入者系へとその利用範囲を拡大するに従い更に大量の光ファイバが必要となることが予測される。かかる利用範囲の拡大には光ファイバの量産化、低コスト化が不可欠であり、そのため大型、長尺の光ファイバ用母材を作成し、それを線引きするのが最も簡便な方法である。しかしながら従来実用化されてきた軸付け法(VAD法)や外付け法(OVD法)による光ファイバ母材の製造方法では、コア部もクラッド部も全てVAD法やOVD法で作成されるところから、さらなる大型化、長尺化を図ろうとすると、原料や燃焼ガス、設備等の関係から製造コストの増大を招くという欠点があった。また、大型、長尺の光ファイバ用母材を作成するためには、光ファイバ母材の前駆体にあたるスート体(シリカ微粒子が堆積した多孔質体で、透明ガラス化される前のシリカ体のことであり、以下多孔質スート体という)を大型にすることが前提となるため、この多孔質スート体そのものを大きく形成しようとすると、クラック等が発生したり、多孔質スート体の落下等のトラブルが生じたりすることにより著しく生産性を低下させるおそれがある。これらの欠点を解消する光ファイバの製造方法として、断面積の80%以上を占めるクラッド部用の管を高性能で低コスト化が可能な方法で作成し、このクラッド部用の管とVAD法やOVD法等で作成したコアガラスロッドとを加熱し溶着一体化する、いわゆるロッドインチューブ法による光ファイバ用母材の製造方法が特開平7−109136号公報等で提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報等に記載の製造方法では、光ファイバ母材用石英ガラス管と光ファイバ母材用コアガラスロッドとの溶着一体化時に溶着界面に未溶着部や泡が残存し、線引き時に光ファイバの精度の悪化や断線をまねいたり、また、線引き後の光ファイバの接続に支障をきたす等の欠点があった。しかし、この公報記載の製造方法は、光ファイバ用母材の大型化、長尺化が容易で、量産化、低コスト化に最適な製造方法であるところから、本発明者等はその改良について鋭意研究した結果、光ファイバ用母材の界面の未溶着の発生や泡の存在が、それを構成する光ファイバ母材用石英ガラス管中のOH基濃度、塩素濃度、水素ガス放出量及び水蒸気放出量に起因することがわかった。そして、前記石英ガラス管中のOH基濃度を1ppm以下、塩素含有量を3000ppm以下、水素ガス放出量を5.0×10 17 分子/cm以下、水蒸気放出量を1.0×1017分子以下とすることで前記欠点のない光ファイバ用母材が得られることを見出して、本発明を完成したものである。すなわち、
【0004】
本発明は、光ファイバ母材用合成石英ガラス管と光ファイバ母材用コアガラスロッドとの溶着が良好で、かつ溶着界面に気泡の存在しない光ファイバ用母材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、光ファイバ母材用合成石英ガラス管と光ファイバ母材用コアガラスロッドとを加熱し溶着一体化した光ファイバ用母材であって、前記母材用合成石英ガラス管中のOH基濃度が1ppm以下、塩素含有量が3000ppm以下、水素ガス放出量が5.0×10 17 分子/cm3以下及び水蒸気放出量が1.0×1017分子/cm以下であることを特徴とする光ファイバ用母材及びその製造方法に係る。
【0007】
上記光ファイバ母材用合成石英ガラス管は、高純度の四塩化珪素、有機珪素化合物等の揮発性の珪素化合物を酸水素火炎中で火炎加水分解して生成したシリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積して多孔質スート体を形成し、脱水処理したのち、透明ガラス化して得た石英ガラスインゴットを、さらに必要に応じて機械的研削することで製造される。そして前記合成石英ガラス管中のOH基濃度を1ppm以下、塩素含有量を3000ppm以下、水素ガス放出量を5.0×10 17 分子/cm以下及び水蒸気放出量を1.0×1017分子/cm以下にそれぞれコントロールする。前記コントロールは、燃焼ガスである酸素及び水素の供給量、並びに原料ガスの供給量を適宜選択すると共に、多孔質スート体を脱水処理することで行われる。前記酸素の供給量は1〜10m/hの範囲から、また水素の供給量は1〜20m/hの範囲から、さらに揮発性の珪素化合物の供給量は1000〜3000g/hの範囲から選ばれる。また、前記脱水処理は塩素または塩素及び窒素の混合ガス雰囲気中、1000℃以上に加熱することで行われる。得られた母材用石英ガラス管中のOH基濃度、塩素含有量、水素ガス放出量及び水蒸気放出量が前記範囲を超えると、光ファイバ用母材の石英ガラス管とコアガラスロッドとの溶着界面に気泡が存在するようになり、線引きそれ自体或は線引き後の光ファイバにおいて悪影響を及ぼすことになる。
【0008】
上記製造方法で得られた母材用石英ガラス管をさらに大気又は不活性ガス中、或は真空雰囲気中、800〜2500℃で加熱処理すると水素ガス放出量及び水蒸気放出量が低減でき、光ファイバ用母材の石英ガラス管とコアガラスロッドとの溶着状態が一段と良好となる。前記大気又は不活性ガス下での加熱の場合には、水素ガス放出量は5.0×1017分子/cm以下に、水蒸気放出量は1.0×1017分子/cmになる。また真空雰囲気中、800〜2500℃での加熱処理の場合には、水素ガス放出量は2.0×1016分子/cm以下、水蒸気放出量は5.0×1016分子/cm以下になる。特に、真空雰囲気中、800〜2500℃の加熱処理では水素ガス放出量及び水蒸気放出量を検出限界まで低減できて好適である。前記真空処理における真空度は10Pa以下、好ましくは0.5Pa以下がよい。
【0009】
このように本発明で使用する母材用石英ガラス管は、燃焼ガス及び原料ガスをコントロールして多孔質スート体を形成したのち脱水処理することを必須とするところから、石英ガラス管の製造方法として従来から知られている、シリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積したのち、電気炉中で加熱し溶融・ガラス化するいわゆるスート法で製造することを必須とし、シリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積すると同時に透明ガラス化する直接法や天然結晶質二酸化珪素を用いるベルヌーイ法は採用できない。
【0010】
上記母材用石英ガラス管の製造における機械的研削としては、外周研削装置、コアドリル穴開け装置等が使用でき、また機械的研磨としては、精密ホーニング装置等が使用できる。
【0011】
上記石英ガラス管中のOH基濃度はD.M.DODD and D.B. FRASER Optical determination of OH in fused silica, Jounal of Applied Physics, Vol.37(1966)に記載の測定方法で、また、塩素含有量は、硝酸銀比濁法で測定される。さらに、水素ガス及び水蒸気放出量は、1000℃真空下におけるガス放出量として測定され、Y.MORIMOTO.et. al., Analysis of gas release from vitreous silica, Jounal of Non−Crystalline Solids, Vol.139(1992)に記載の測定法で測定される。そして、前記測定方法において、水素ガス放出量は2.0×1016分子/cm、水蒸気放出量は5.0×1016分子/cmが検出限界である。
【0012】
一方、光ファイバ用コアガラスロッドとしては、光の伝送部であって、石英ガラスロッドまたはその周囲に光学的クラッド部が形成された石英ガラスロッドが挙げられる。すなわち、本発明にあっては「コアガラスロッド」とは、コアロッドとクラッド付きコアロッドとを総称する。クラッド部を有さないコアロッドは、公知のVAD法やOVD法等により形成することができ、また、クラッド付きコアロッドを作成する手段としては、コアロッドに石英ガラス管をジャケットする方法や、コアロッドの周囲にOVD法等によりクラッド部を形成する方法が挙げられる。
【0013】
上記光ファイバ母材用石英ガラス管を用いた光ファイバ用母材の製造に当っては、該母材用石英ガラス中に母材用コアガラスロッドを管内周面と接触することがないように注意深く挿入し、母材用コアガラスロッドと母材用石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、好ましくは両端をダミー石英材料に繋いだ上で、全体を回転させながら接続加工による曲がり、捻じれを矯正し、下端部より縦型電気炉の上方から挿入し、温度1900〜2800℃で順次帯状に加熱することにより溶着一体化するのがよい。前記順次帯状に加熱するとは、いわゆるゾーンメルトと呼ばれるものであり、加熱域が次第に移動する加熱をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について述べるがこれによって本発明はなんら限定されるものではない。
【0015】
【実施例】
参考例1
VAD法を用いて、高純度の四塩化珪素を気化し、酸水素炎中で火炎加水分解し、10rpmで回転する石英ガラス棒にシリカガラス微粒子を堆積させて軸方向に多孔質スート体を作成した。前記火炎加水分解するバーナーには、それぞれ四塩化珪素1500g/h、水素ガス3.0m/h、酸素ガス2.3m/hを供給した。得られた多孔質スート体は外径約250mm、長さ約2000mmであった。この多孔質スート体を電気炉に入れ、コアガラスロッドの屈折率等の条件を考慮し、窒素ガス0.5m/hと塩素ガス0.05m/hとの混合ガス雰囲気中で1100℃で加熱脱水処理し、次いで1Pa以下の真空雰囲気中、1600℃で透明ガラス化して円柱状石英ガラスインゴットを製造した。得られた円柱状石英ガラスインゴットは、外径約120mm、長さ約1500mmであった。このインゴットの両端を切断し、円筒研削装置で外径を90mmに研削し、外径の円中心を求め、この円中心に合わせてコアドリル穴開け装置で開孔し、精密ホーニング加工装置で25mmの寸法に研磨した。得られた石英ガラス管の外径は90mm、内径は25mmであり、長さ1000mmに切断した。
【0016】
上記石英ガラス管のサンプルについて、OH基及び塩素並びに1000℃の真空下におけるガス放出量を測定したところ、残留OH基濃度は0.1ppm、塩素濃度は1500ppm、水素ガス放出量は5.5×1017分子/cm、水蒸気放出量は1.8×1017分子/cmであった。
【0017】
一方、VAD法により光ファイバ母材用のクラッド付きコアロッドを作成し、縦型電気炉中で外径20mm、長さ1000mmに加熱延伸した。このコアガラスロッドを上記石英ガラス管中に管内周面と接触することがないよう注意深く挿入し、コアガラスロッド及び石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、両端をダミー石英材料に繋いだ上で、下端部より2000℃の縦型電気炉に90mm/分で上方から入れ、下端部を溶着させたのち、真空ポンプで石英ガラス管内を減圧して順次帯状に加熱し溶着一体化して光ファイバ用石英ガラス母材を製造した。得られた光ファイバ用石英ガラス母材を1000mm単位で切断し、その1つについて暗室で端面から白色光を当てたところ、目視できる最小単位の0.1mm以上の気泡数は長さ1000mm当り7個であった。
【0018】
実施例
参考例1と同様に、VAD法で多孔質スート体を作成したのち脱水処理して透明ガラス化を行い、実施例1と同様の研削、研磨方法で、得られた石英ガラス管を外径100mmに研削し、内径25mmに研磨した。次いでその石英ガラス管をガス抜き及び表面鏡面化するため、2000℃に加熱された横型電気炉に入れ、石英ガラス管の内外に不活性ガスを流しつつ加熱処理を行った。処理後の石英ガラス管の外径は90mm、内径は25mmであり、長さ1000mmに切断した。この石英ガラス管のサンプルについて、OH基及び塩素並びに1000℃の真空下におけるガス放出量を測定したところ、残留OH基濃度は約0.1ppm、塩素濃度は1500ppm、水素ガス放出量は2.5×1017分子/cm以下、水蒸気放出量は8.0×1016分子/cm以下であった。
【0019】
一方、VAD法により光ファイバ母材用のクラッド付きコアロッドを作成し、縦型電気炉中で外径20mm、長さ1000mmに加熱延伸した。このコアガラスロッドを上記石英ガラス管中に管内周面と接触することがないよう注意深く挿入し、コアガラスロッド及び石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、両端をダミー石英材料に繋いだ上で、下端部より2000℃の縦型電気炉に90mm/分で上方から入れ、下端部を溶着させたのち、石英ガラス管内を減圧して順次帯状に加熱し溶着一体化して光ファイバ用母材を製造した。得られた石英ガラス母材について、暗室でその端面から白色光を当てたところ、目視できる最小単位の0.1mm以上の気泡数は長さ1000mm当り4個であった。
【0020】
実施例
参考例1と同様に、VAD法で多孔質スート体を作成したのち脱水処理して透明ガラス化を行い、実施例1と同様に研削、研磨して外径90mm、内径25mm、長さ1000mmの合成石英ガラス管を得た。この管をガス抜き及び表面鏡面化するため、1000℃に加熱された横型電気炉に挿入し、炉内を1Pa以下の真空雰囲気として加熱脱ガス処理を行った。この石英ガラス管のサンプルについてOH基及び塩素並びに1000℃の真空下におけるガス放出量を測定したところ、残留OH基濃度は約0.1ppm、塩素濃度は1500ppm、水素ガス放出量は検出限界である2.0×1016分子/cm以下、水蒸気放出量は検出限界である5.0×1016分子/cm以下であった。
【0021】
一方、VAD法により光ファイバ母材用のクラッド付きコアロッドを作成し、縦型電気炉中で外径20mm、長さ1000mmに加熱延伸した。このコアガラスロッドを上記石英ガラス管中に管内周面と接触することがないよう注意深く挿入し、コアガラスロッド及び石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、両端をダミー石英材料に繋いだ上で、下端部より2000℃の縦型電気炉に90mm/分で上方から入れ、下端部を溶着させたのち、石英ガラス管内を減圧して順次帯状に加熱し溶着一体化して光ファイバ用母材を製造した。得られた石英ガラス母材について、暗室でその端面から白色光を当てたところ、目視できる最小単位の0.1mm以上の気泡は全く観察されなかった。
【0022】
参考例2
OVD法を用い、高純度の四塩化珪素を気化し、酸水素炎中で火炎加水分解し、50rpmで回転する外径50mmの基体の周囲に堆積させて多孔質スート体を作成した。前記火炎加水分解するバーナーには、それぞれ原料の四塩化珪素を1500g/h、水素ガスを1.8m/h、酸素ガスを0.9m/hを供給した。得られた多孔質スート体の外径は約400mm、長さは約3500mmであった。この多孔質スート体を電気炉に入れ、コアガラスロッドの屈折率等の条件を考慮し、窒素ガス0.5m/hと塩素ガス0.05m/hとの混合ガス雰囲気中で1100℃で加熱脱水処理し、次いで1Pa以下の真空雰囲気中、1600℃で透明ガラス化したのち、基体を抜いて円筒状石英ガラスインゴットを製造した。この円筒状石英ガラスインゴットは、外径約200mm、内径約50mm、長さ約3500mmであった。この石英ガラスインゴットの両端を切断し、内外周を機械的研削加工及び研磨加工して、外径195mm、内径55mm、長さ3000mmの合成石英ガラス管を作成した。
【0023】
上記石英ガラス管から得られたサンプルについて、OH基及び塩素濃度並びに1000℃の真空下でガス放出量を測定した。その結果、残留OH基濃度は0.1ppm、塩素濃度は2000ppm、水素ガス放出量は6.0×1017分子/cm及び水蒸気放出量は2.0×1017分子/cmであった。
【0024】
一方、VAD法により光ファイバ母材用のクラッド付きコアロッドを作成し、縦型電気炉中で外径50mm、長さ3000mmに加熱延伸した。このコアガラスロッドを上記石英ガラス管中に管内周面と接触することがないよう注意深く挿入し、コアガラスロッド及び石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、両端をダミー石英材料に繋いだ上で、下端部より2300℃の縦型電気炉に25mm/分で上方から入れ、下端部を溶着させたのち、石英ガラス管内を減圧して順次帯状に加熱し溶着一体化して光ファイバ用石英ガラス母材を製造した。得られた光ファイバ用石英ガラス母材を1000mm単位で切断し、その1つについて暗室で端面から白色光を当てたところ、目視できる最小単位の0.1mm以上の気泡数は長さ1000mm当り9個であり、大口径の石英ガラス管から気泡の少ない大型の光ファイバ用石英ガラス母材を得ることができた。
【0025】
比較例1
実施例1と同様にして多孔質スート体を作成し、塩素ガスによる脱水処理を行わず、窒素ガス0.5m3/hの雰囲気中の炉内で1000℃に加熱したのち、1600℃で透明ガラス化した。得られた石英ガラスインゴットは、外径約120mm、長さ約1500mmであった。このインゴットの両端を切断し、外周を円筒研削装置で90mmに研削し、外径の円中心を求め、この円中心に合わせてコアドリル穴開け装置で開孔し、精密ホーニング加工装置で25mmの寸法に研磨した。石英ガラス管の外径は90mm、内径は25mmであり、長さ1000mmに切断した。
【0026】
上記石英ガラス管のサンプルについて、OH基及び塩素並びに1000℃の真空下におけるガス放出量を測定したところ、残留OH基濃度は300ppm、塩素濃度は10ppm、水素ガス放出量は1.2×1018分子/cm、水蒸気放出量は2.3×1017分子/cmであった。
【0027】
一方、VAD法により光ファイバ母材用のクラッド付きコアロッドを作成し、縦型電気炉中で外径20mm、長さ1000mmに加熱延伸した。このコアガラスガラスロッドを上記石英ガラス管中に管内周面と接触することがないよう注意深く挿入し、コアガラスロッド及び石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、両端をダミー石英材料に繋いだ上で、下端部より2000℃の縦型電気炉に90mm/分で上方から入れ、下端部を溶着させたのち、石英ガラス管内を減圧し順次帯状に加熱し溶着一体化して光ファイバ用母材を製造した。得られた石英ガラス母材について、暗室でその端面から白色光を当てたところ、目視できる最小単位の0.1mm以上の気泡数は1000mm当り19個であった。
【0028】
比較例2
20rpmで回転するガラス棒に高純度の四塩化珪素を火炎加水分解して生成したシリカガラス微粒子を堆積させると同時に透明ガラス化するいわゆる直接法で透明石英ガラス管を作成した。火炎加水分解するバーナーには、それぞれ原料の四塩化珪素2000g/h、水素ガス20m/h、酸素ガス10m/hを供給した。得られた透明ガラスインゴットの外径は約120mm、長さは約1300mmであった。この石英ガラスインゴットの両端を切断し、外周を円筒研削装置で90mmに研削し、外径の円中心を求め、この円中心に合わせてコアドリル穴開け装置で開孔し、精密ホーニング加工装置で25mmの寸法に研磨した。得られた石英ガラス管の外径は90mm、内径は25mmであり、長さ1000mmに切断した。
【0029】
上記石英ガラス管のサンプルについて、OH基及び塩素並びに1000℃の真空下におけるガス放出量を測定したところ、残留OH基濃度は約1000ppm、塩素濃度は100ppm、水素ガス放出量は4.0×1018分子/cm、水蒸気放出量は2.2×1017分子/cmであった。
【0030】
一方、VAD法により光ファイバ母材用のクラッド付きコアロッドを作成し、縦型電気炉中で外径20mm、長さ1000mmに加熱延伸した。このコアガラスロッドを上記石英ガラス管中に管内周面と接触することがないよう注意深く挿入し、コアガラスロッド及び石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、両端をダミー石英材料に繋いだ上で、下端部より2000℃の縦型電気炉に90mm/分で上方から入れ、下端部を溶着させたのち、石英ガラス管内を減圧して順次帯状に加熱し溶着一体化して光ファイバ用母材を製造した。得られた石英ガラス母材について、暗室でその端面から白色光を当てたところ、目視できる最小単位の0.1mm以上の気泡数は1000mm当り28個であった。
【0031】
比較例3
天然に産出する水晶を用い、水素ガス30m/hと酸素ガス15m/hの酸水素炎中で、外径約120mm、長さ約1300mmの透明石英ガラスインゴットを製造した。このインゴットの両端を切断し、外周を円筒研削装置で90mmに研削し、外径の円中心を求め、この円中心に合わせてコアドリル穴開け装置で開孔し、精密ホーニング加工装置で25mmの寸法に研磨した。石英ガラス管の外径は90mm、内径は25mmであり、長さは1000mmであった。
【0032】
上記石英ガラス管のサンプルについて、OH基及び塩素並びに1000℃の真空下におけるガス放出量を測定したところ、残留OH基濃度は約180ppm、塩素は検出されず、水素ガス放出量は1.3×1019分子/cm、水蒸気放出量は6.0×1017分子/cmであった。
【0033】
一方、VAD法により光ファイバ母材用のクラッド付きコアロッドを作成し、縦型電気炉中で外径20mm、長さ1300mmに加熱延伸した。このコアガラスロッドを上記石英ガラス管中に管内周面と接触することがないよう注意深く挿入し、コアガラスロッド及び石英ガラス管の各円中心を合わせて固定し、両端をダミー石英材料に繋いだ上で、下端部より2000℃の縦型電気炉に90mm/分で上方から入れ、下端部を溶着させたのち、石英ガラス管内を減圧し順次帯状に加熱し溶着一体化して光ファイバ用母材を製造した。得られた石英ガラス母材について、暗室でその端面から白色光を当てたところ、目視できる最小単位の0.1mm以上の気泡数は1000mm当り48個であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の光ファイバ用石英ガラス母材は、母材用の石英ガラス管とコアガラスロッドとの溶着界面に未溶着部分も気泡も存在しない優れた光ファイバ用石英ガラス母材である。しかも光ファイバ用石英ガラス母材の大型化、長尺化が可能で、この光ファイバ用母材を線引きすることで高品質の光ファイバを生産性よく、低コストで製造できる。

Claims (1)

  1. 光ファイバ母材用石英ガラス管と光ファイバ母材用コアガラスロッドとを加熱し溶着一体化した光ファイバ用母材であって、前記光ファイバ母材用石英ガラス管が、高純度の珪素化合物を火炎加熱分解して得たシリカ微粒子を耐熱性基体上に堆積して多孔質スート体を形成し、脱水処理し、透明ガラス化したのち、機械研削して製造した合成石英ガラス管からなり、そのOH基濃度が1ppm以下、塩素含有量が3000ppm以下、水素ガス放出量が5.0×1017分子/cm以下及び水蒸気放出量が1.0×1017分子/cm以下であることを特徴とするファイバ用母材。
JP00940699A 1998-10-09 1999-01-18 光ファイバ用母材 Expired - Lifetime JP4565221B2 (ja)

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