JPH0717438B2 - マイカ複合無機成形品の製法 - Google Patents

マイカ複合無機成形品の製法

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JPH0717438B2
JPH0717438B2 JP63200814A JP20081488A JPH0717438B2 JP H0717438 B2 JPH0717438 B2 JP H0717438B2 JP 63200814 A JP63200814 A JP 63200814A JP 20081488 A JP20081488 A JP 20081488A JP H0717438 B2 JPH0717438 B2 JP H0717438B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐熱性、機械的強度および電気絶縁性に優れ、
かつ機械加工が可能なマイカ複合無機成形品の製法に関
する。さらに詳しくは、たとえば車両制御器用絶縁枠、
絶縁スペーサー、消弧部材などをはじめ、ハイブリッド
基板材料などの電子部品、さらには電気炉用、金型用な
どの断熱材料など、不燃性、耐熱性、電気絶縁性などが
必要とされる機器に使用しうるマイカ複合無機成形品の
製法に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題] 本発明の製法によってえられるマイカ複合無機成形品と
利用分野が近似の材料としては、特公昭43-9614号公報
に開示されているように、マイカ−ガラス系材料が知ら
れている。
この材料は、マイカ粉末とガラス粉末とからなり、これ
らの混合物を金型に入れ、ガラス粉末が溶融する温度で
加熱し、同時に加圧するという方法で製造されている。
このマイカ−ガラス系材料は電気絶縁性および寸法安定
性に優れ、また機械加工が可能なために種々の形状を有
する耐熱電気絶縁部品として従来から使用されている。
しかしながらマイカ−ガラス系材料は、その原料のひと
つであるガラス材料が別工程で製造されるため、コスト
が高くなるという問題がある。
このガラス材料の製法について詳しく説明する。該ガラ
ス材料は一般には溶融法によって製造されており、たと
えばホウケイ酸鉛系ガラスは鉛丹、ホウ酸、シリカなど
を混合し、磁製ルツボなどに入れ、600〜800℃の温度で
加熱溶融してガラス化させ、これを粉砕して製造されて
いるのである。
また、マイカ−ガラス系材料の耐熱性は300〜500℃と低
く、PbOを含む低融点ガラスが使用されているので安全
衛生面でも問題がある。
このようなマイカ−ガラス系材料の問題点を解決するた
めに、成形材料としてマイカ粉末とZnO-SiO2-B2O3系の
合成粉末とを使用してマイカ複合材料を製造する方法
(特開昭62-78153号公報)や、マイカ粉末、酸化亜鉛粉
末、シリカ粉末、ホウ酸粉末および酸化スズ粉末を混合
して1000℃付近で加熱し、えられた焼成物を粉砕し、こ
れから成形体を作製して1000℃付近で焼成してマイカ複
合材料を製造する方法(特開昭63-11564号公報)に関し
て、すでに特許出願がなされている。しかしながら、こ
れらの方法においても、あらかじめ混合粉末を1000℃付
近の温度で仮焼したものを使用する必要がある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、マイカ−ガラス系材料のように、ガラス
粉末を別工程で作製する必要などがない安価な製法であ
って、マイカ粉末、酸化亜鉛粉末、ホウ酸粉末、シリカ
粉末などを混合したのち、仮焼せずに製造しうるマイカ
複合無機成形品の製法をうることを目標に鋭意検討を重
ねた結果、本発明に到達した。
本発明は (a)マイカ粉末、酸化亜鉛粉末、シリカ粉末およびホ
ウ酸粉末から構成される主原料からなる混合粉末、また
は該主原料に耐熱性と電気絶縁性とを有する金属酸化物
粉末もしくは金属複合酸化物粉末を添加してなる混合粉
末を調整する工程、 (b)混合粉末を造粒して乾式加圧法で粗成形品を作製
する工程および (c)粗成形品を950〜1050℃で加熱したのち、加熱さ
れた金型間で300kg/cm2以上の加圧力で加熱加圧成形す
る工程 からなるマイカ複合無機成形品の製法に関する。
[作用および実施例] 本発明における主原料は、マイカ粉末、酸化亜鉛粉末、
シリカ粉末およびホウ酸粉末から構成される。
前記マイカ粉末は、耐熱性、電気絶縁性に優れ、かつ成
形品に機械加工性を付与するために使用される材料であ
る。該マイカ粉末にとくに限定はなく、電気絶縁材料の
原料として通常使用される合成マイカ粉末、天然マイカ
粉末(白雲母、金雲母など)などを使用しうるが、なか
でも平均粒径が150μm以下のものが好ましい。平均粒
径が150μmをこえると成形品が不均一になりやすく、
機械的強度にバラツキを生じやすくなる。
マイカ粉末の主原料中の比率は20〜55%(重量%、以下
同様)が好ましく、さらに25〜50%が好ましい。該比率
が20%未満のばあい、えられる成形品の機械加工性が低
下する傾向があり、また55%をこえると、機械加工性を
有するものの、他の特性、たとえば機械的強度などが低
下する傾向がある。
前記酸化亜鉛粉末としては一般に市販されている平均粒
径0.8〜1.5μmのものを好適に用いることができる。平
均粒径が0.8μm未満では、2次粒子を形成しやすく、
微粉を用いた効果が少なくなる傾向があり、1.5μmを
こえるばあいには均一な混合粉末がえがたくなる傾向が
ある。本発明においては、酸化亜鉛粉末の代りに水酸化
亜鉛粉末、炭酸亜鉛粉末など、加熱することにより酸化
亜鉛となるものを使用してもよい。
酸化亜鉛系化合物粉末の主原料中の比率は15〜40%が好
ましく、さらに25〜35%が好ましい。該比率が15%未満
のばあいには、えられる成形品が緻密でなくなり機械的
強度が低下する傾向があり、また40%をこえても緻密な
ものがえられにくくなり、機械的強度、電気絶縁性が低
下する傾向がある。
前記シリカ粉末にとくに限定はないが、市販品を振動ミ
ルなどで平均粒径10μm以下に粉砕したものを使用する
のが好ましい。混合粉末中にシリカ粉末が介在すると、
焼成中に酸化亜鉛と反応して成形品中にウィレマイト(Z
n2 SiO4)結晶が生成され、熱膨脹率が小さくなる。シリ
カ粉末の平均粒径が10μmをこえると均一な混合粉末が
えがたく、加熱時に酸化亜鉛との反応性が異なるように
なり、生成するウィレマイト量が変動する傾向がある。
シリカ粉末の主原料中の比率は10〜30%が好ましく、さ
らに15〜25%が好ましい。該比率が30%をこえると緻密
な成形品がえられにくくなる傾向があり、10%未満では
ウィレマイト結晶の生成量が少なくなり熱膨脹率が大き
くなる傾向がある。
前記ホウ酸粉末としては正ホウ酸が好適であり、正ホウ
酸はメタホウ酸、無水ホウ酸などから加水分解すること
によりえられる。ホウ酸粉末は平均粒径10μm以下に粉
砕したものを使用するのが好ましい。平均粒径が10μm
をこえると、均一な混合粉末がえがたく、特性にバラツ
キを生じやすくなる。ホウ酸粉末の主原料中の比率は5
〜15%が好ましく、さらに8〜12%が好ましい。該比率
が5%未満のばあい、えられる無機複合体(成形品)が
多孔質となり、機械的強度、電気絶縁性などの特性の優
れた成形品がえられにくくなる傾向があり、15%をこえ
ると、ガラス質が増加するものと思われるが成形型に付
着したり、流出したりして作業性が低下し、成形しにく
くなりやすく、特性も一般に低下しやすく、とくに機械
的強度、電気絶縁性が低下する傾向にある。
前記主原料のうち酸化亜鉛、シリカおよびホウ酸は、加
熱・加圧過程で化学反応をおこし、含水ホウ酸亜鉛をま
ず形成し、それらが950℃以上の温度で溶融してマイカ
のマトリックスとなっているものと推察される。またシ
リカ存在下でウィレマイト(Zn2 SiO4)を生成し、えられ
る成形品は低熱膨脹性を示す。
本発明においては、成形品の緻密化をさらに進め、耐熱
性、機械的強度および電気絶縁性をさらに向上させるた
めに、前記主原料に耐熱性および電気絶縁性に優れた金
属酸化物または金属複合酸化物(以下、金属酸化物など
という)を添加してもよい。
前記金属酸化物粉末および金属複合酸化物粉末の具体例
としては、たとえば酸化第二スズ粉末(SnO2)、酸化チタ
ン粉末(TiO2)、コーディエライト粉末(2Al2O3・2MgO・5Si
O2)、酸化マグネシウム粉末(MgO)、ホルステライト粉
末(2MgO・SiO2)、ムライト粉末(3Al2O3・2SiO2)、アルミ
ナ粉末(Al2O3)、などがあげられる。これらは1種を用
いてもよく2種以上併用してもよい。
これら金属酸化物粉末や金属複合酸化物粉末の平均粒径
は10μm以下が好ましい。平均粒径が10μmをこえる
と、均一な混合粉末がえがたくなる傾向がある。
金属酸化物粉末および金属複合酸化物粉末の添加量は、
主原料100部(重量部、以下同様)に対して5〜15部の
範囲が好ましく、さらに8〜12部が好ましい。該添加量
が5部未満のばあい、添加した効果が充分にえられず、
15部をこえると、緻密な成形品がえられにくくなる傾向
がある。
本発明の製法においては、まず前記主原料からなる混合
粉末または該主原料に金属酸化物粉末もしくは金属複合
酸化物粉末を添加してなる混合粉末を調製する((a)
工程)。混合粉末の調製は、前記の粉末材料をたとえば
ボールミルなどで8〜24時間混合することによって行な
われる。
つぎに混合粉末を造粒し、乾式加圧法で粗成形品を作製
する((b)工程)。
造粒方法にとくに限定はなく、たとえばワックス類、ポ
リビニルアルコールなどの有機バインダーを適量(通
常、混合粉末100部に対して、1〜5部)加え、さらに
水でスラリー状にしたものをスプレードライヤーやスパ
ルタンリューザーなどにより造粒するなど、通常の方法
でよい。造粒されたものは平均粒径100〜150μmの球状
のごとき形状である。
乾式加圧法は、たとえば金型に造粒した混合粉末を入
れ、100〜300Kg/cm2の加圧力で1〜5分間成形するなど
の条件がとられる。
ついで粗成形品を、要すれば乾燥または脱脂したのち95
0〜1050℃、好ましくは980〜1030℃で加熱し、直ちに加
熱された金型間に挿入し、300Kg/cm2以上、好ましくは3
00〜500kg/cm2の加圧力で加熱加圧成形すること
((c)工程)により、目的の成形品がえられる。
(b)工程で水を用いたばあいに行なわれる乾燥は、粗
成形品を乾燥器中、60〜100℃で3〜5時間加熱するの
が好ましく、有機バインダーを用いたばあいに行なわれ
る脱脂は、粗成形品を焼成炉に入れ、400〜600℃で5〜
8時間加熱するのが好ましい。
乾燥または脱脂された粗成形品の加熱温度が950℃未満
のばあいには、緻密な成形品がえられにくく、1050℃を
こえるとガラス質が増加するものと思われ、金型に付着
したり、流出したりして作業性が低下し、また成形化し
にくくなる。なお、950〜1050℃で加熱する時間は、30
〜60分間が好ましい。加熱加圧成形する際の金型温度は
300〜500℃が好ましく、時間は1〜5分間が好ましい。
加圧力が300Kg/cm2未満のばあいには緻密な成形品がえ
られにくとなる。
以上、説明したように本発明では、原料をそのまま加熱
し、加圧することにより製造するため、従来法のごとく
別工程でガラス粉末などを製造する必要がなく、しかも
加熱過程で主原料として用いた酸化亜鉛とシリカとが反
応して低熱膨脹性のウィレマイト(Zn2 SiO4)を生成する
ので、従来品に比べ低熱膨脹性の成形品がえられる。
さらに、本発明では主原料の各粉末を混合したものを加
圧して粗成形品とし、950〜1050℃で加熱し300kg/cm2
上で加圧するので、緻密な成形品となり、耐熱性、電気
絶縁性に優れた材料となる。
本発明の製法によってえられるマイカ複合無機成形品
は、たとえば耐熱性、不燃性を必要とする基板材料など
の電機・電子機器用絶縁材料をはじめ、車両制御器用絶
縁枠、絶縁スペーサー、消弧部材などや、電気炉用、金
型用などにの断熱材料などにも使用できる。
つぎに、本発明を実施例に基ずきさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 マイカ粉末として合成マイカ粉末(平均粒径74μm、大
竹碍子(株)製)400g、酸化亜鉛粉末(平均粒径1.1μ
m、堺化学工業(株)製)300g、シリカ粉末(平均粒径
8μm、電気化学工業(株)製)180gおよび正ホウ酸粉
末(平均粒径10μm、石津製薬(株)製)120gを調合
し、ボールミルで8時間混合して混合粉末を調製した。
この混合粉末の組成比率は、合成マイカ粉末40.0%、酸
化亜鉛粉末30.0%、シリカ粉末18.0%、正ホウ酸粉末1
2.0%である。
つぎに、えられた混合粉末600gに5%のポリビニルアル
コール水溶液60gを添加し、スパルタンリューザー(不
二パウダル(株)製)で20分間混合・造粒した。この状
態では湿っているため、60〜80℃の乾燥機に入れ3時間
乾燥して、平均粒径100〜150μmの球状の造粒物を作製
した。
ついで直径74mm、深さ150mmの金型に前記の造粒物を充
填し、常温、加圧力300Kg/cm2で1分間加圧して粗成形
品を作製した。
粗成形品を焼成炉に入れ、550℃まで平均昇温速度5℃/
minで昇温させ、3時間加熱保持し脱脂した。つぎに100
0℃まで平均昇温速度10℃/minであげ60分間加熱した。
ついで400℃に加熱保持した前記金型中に加熱した粗成
形品を素早く入れ、加圧力500Kg/cm2で1分間加熱加圧
成形し、成形品をえた。
えられた成形品の機械的強度、電気絶縁性、熱膨脹率お
よび機械加工性をつぎに示す方法によって測定した。結
果を第1表に示す。
(機械的強度) 曲げ強さをJIS C 2141に準じて測定する。
(電気絶縁性) 体積抵抗率をJIS C 2141に準じて測定する。
(熱膨脹率) 厚さ5mm、巾5mm、長さ40mmの試料寸法で測定する。昇温
速度は3℃/minである。
(機械加工性) 成形品を厚さ5mm、長さ50mmの試料寸法にダイヤモンド
カッターで切断加工し、超硬ドリル(K-10)により穴加
工を行なう。なお、穴径は1mm、3mm、5mmに設定する。
加工性の判定は寸法と外観(カケ、クラック)を観察
し、所定の寸法に加工できていて、かつカケ、クラック
などが発生していないものについては加工性を良とし、
カケ、クラックなどが穴周辺に多少発生したものについ
ては、加工可と判断する。また穴加工ができず、破損し
たものについては加工不可と判断する。
実施例2 合成マイカ粉末550g、酸化亜鉛粉末225g、シリカ粉末13
5gおよび正ホウ酸粉末90gを調合し、ボールミルで8時
間混合して混合粉末を調製した。混合粉末の組成比率は
合成マイカ粉末55%、酸化亜鉛粉末22.5%、シリカ粉末
13.5%、正ホウ酸粉末9%である。以下実施例1と同様
にして成形品を作製し、特性を測定した。結果を第1表
に示す。
実施例3 合成マイカ粉末200g、酸化亜鉛粉末400g、シリカ粉末25
0gおよび正ホウ酸粉末150gを調合し、ボールミルで8時
間混合して、混合粉末を調製した。混合粉末の組成比率
は合成マイカ粉末20%、酸化亜鉛粉末40%、シリカ粉末
25%、正ホウ酸粉末15%である。
ついで、実施例1と同様にして粗成形品を作製したの
ち、粗成形品を焼成炉に入れて550℃まで平均昇温速度
5℃/minで昇温させ3時間加熱保持し、脱脂した。つぎ
に平均昇温速度10℃/minで950℃まで昇温させ1時間加
熱した。以下実施例1と同様にして成形品を作製し、特
性を測定した。結果を第1表に示す。
実施例4 合成マイカ粉末450g、酸化亜鉛粉末280g、シリカ粉末22
0gおよび正ホウ酸粉末50gを調合し、ボールミルで24時
間混合して、混合粉末を調製した。混合粉末の組成物比
率は合成マイカ粉末45%、酸化亜鉛粉末28%、シリカ粉
末22%、正ホウ酸粉末5%である。
以下実施例1と同様にして、粗成形品を作製し、550℃
で脱脂した。つぎに昇温速度10℃/minで1050℃まであ
げ、30分間加熱した。ついで400℃に加熱保持した金型
中に加熱した粗成形品を素早く入れ、加圧力500kg/cm2
で1分間加熱加圧成形して成形品をえた。以下実施例1
と同様にして特性を評価した。結果を第1表に示す。
実施例5 合成マイカ粉末550g、酸化亜鉛粉末150g、シリカ粉末20
0gおよび正ホウ酸粉末100gを調合し、ボールミルで10時
間混合して混合粉末を作製した。混合粉末の組成比率
は、合成マイカ粉末55%、酸化亜鉛粉末15%、シリカ粉
末20%、正ホウ酸粉末10%である。以下実施例1と同様
にして成形品を作製し、特性を評価した。結果を第1表
に示す。
実施例6 合成マイカ粉末300g、酸化亜鉛粉末450g、シリカ粉末10
0gおよび正ホウ酸粉末150gを調合してボールミルで10時
間混合して主原料を調製した。
この主原料521.8gに酸化スズ粉末(平均粒径8μm、和
光純薬工業(株)製、試薬1級)を78.2g添加し、さら
にボールミルで3時間混合して混合粉末を調製した。金
属酸化物の比率は、混合粉末100部に対して15部であ
る。以下実施例1と同様にして成形品を作製し、特性を
評価した。結果を第1表に示す。
実施例7 実施例1の主原料(混合粉末)571.4gに酸化マグネシウ
ム(平均粒径6μm、石津製薬(株)製、試薬1級)を
28.6g添加し、さらにボールミルで3時間混合して混合
粉末を調製した。金属酸化物の比率は混合粉末100部に
対して5部である。以下実施例1と同様にして成形品を
作製し、特性を評価した。結果を第1表に示す。
実施例8 実施例1の主原料571.4gに酸化アルミニウム(平均粒径
5μm、住友化学工業(株)製、グレードNOAM-21)を2
8.6g添加しさらにボールミルで3時間混合して混合粉末
を調製した。金属酸化物の比率は混合粉末100部に対し
て5部である。以下実施例1と同様にして成形品を作製
し、特性を評価した。結果を第1表に示す。
実施例9 実施例1の主原料571.4gにホルステライト粉末(平均粒
径3μm、日本研磨材工業(株)製)を28.6g添加し、
ボールミルで3時間混合して混合粉末を調製した、金属
複合酸化物の比率は混合粉末100部に対して5部であ
る。以下実施例1と同様にして成形品を作製し、特性を
評価した。結果を第1表に示す。
実施例10 実施例1の主原料571.4gに酸化チタン粉末(平均粒径1
μm、石津製薬(株)製)を28.6g添加し、ボールミル
で3時間混合して混合粉末を調製した。金属酸化物の比
率は、混合粉末100部に対して5部である。以下実施例
1と同様にして成形品を作製し、特性を評価した。結果
を第1表に示す。
実施例11 実施例1の主原料571.4gにコーディエライト粉末(平均
粒径5μm、瀬戸窯業原料製)を28.6g添加し、ボール
ミルで3時間混合して混合粉末を調製した。金属複合酸
化物の比率は、混合粉末100部に対して5部である。以
下実施例1と同様にして成形品を作製し、特性を評価し
た。結果を第1表に示す。
実施例12 実施例1の主原料571.4gにムライト粉末(平均粒径10μ
m、日本研磨材工業(株)製)を28.6g添加し、ボール
ミルで3時間混合して混合粉末を調製した。金属複合酸
化物の比率は、混合粉末100部に対して5部である。以
下実施例1と同様にして成形品を作製し、特性を評価し
た。結果を第1表に示す。
比較例1 酸化亜鉛粉末500g、シリカ粉末300gおよび正ホウ酸粉末
200gを調合し、ボールミルで8時間混合して混合粉末を
調製した。以下実施例1と同様にして成形品を作製し、
特性を評価した。結果を第1表に示す。
比較例2 マイカ粉末とガラス粉末とから構成される従来のマイカ
−ガラス系材料を、以下に示す方法により作製してその
特性を評価した。
ガラス材料としてはホウケイ酸鉛系の低融点ガラスを用
いた。このガラスは、鉛丹、シリカおよびホウ酸を主原
料とし、この混合粉末を溶融ルツボ(磁製)に入れ、80
0〜1000℃に加熱溶融して作製した。えられたガラスはP
bO 69.44%、B2 O311.29%、SiO2 14.06%からなり、転
移点390℃、屈曲点435℃、比重5.08であった。
このガラスを水中に投入し粗砕したのち、ボールミルで
さらに粉砕して平均粒径100μm以下にした。
つぎにマイカ粉末(平均粒径100μm)500gとガラス粉
末500gとを混合して、混合粉末を調製した。この混合粉
末100重量部に、水5重量部を添加してボールミルで1
時間混合し、造粒した。造粒物を実施例1に示す金型に
入れ、300kg/cm2で1分間加圧して粗成形品を作製し
た。粗成形品を80℃で3時間乾燥したのち、650℃まで
平均昇温速度10℃/minであげ30分間加熱したのち、金型
温度300℃、加圧力300Kg/cm2で1分間成形して成形品を
えた。えられたマイカ−ガラス系材料の特性を実施例1
と同様にして測定した。結果を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明の製法によれば、従来から使用されているマイカ
−ガラス系材料のようにガラス材料を別工程で作製する
必要がなく、原料をそのまま使用することができるた
め、材料コストが安価である。さらにマイカ粉末に酸化
亜鉛粉末、シリカ粉末およびホウ酸粉末を混合した混合
粉末、または該混合粉末に耐熱性や電気絶縁性に優れた
金属酸化物もしくは金属複合酸化物を添加して用い、95
0〜1050℃に加熱後ただちに、加圧して成形品を製造す
ることにより、機械的強度、電気絶縁性および耐熱性に
優れ、かつ通常の工作機械と工具で機械加工することが
可能なマイカ複合無機成形品を製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)マイカ粉末、酸化亜鉛粉末、シリカ
    粉末およびホウ酸粉末から構成される主原料からなる混
    合粉末、または該主原料に耐熱性と電気絶縁性とを有す
    る金属酸化物粉末もしくは金属複合酸化物粉末を添加し
    てなる混合粉末を調製する工程、 (b)混合粉末を造粒して乾式加圧法で粗成形品を作製
    する工程および (c)粗成形品を950〜1050℃で加熱したのち、加熱さ
    れた金型間で300kg/cm2以上の加圧力で加熱加圧成形す
    る工程 からなるマイカ複合無機成形品の製法。
JP63200814A 1988-08-10 1988-08-10 マイカ複合無機成形品の製法 Expired - Lifetime JPH0717438B2 (ja)

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