JPH07188579A - 被覆酸化マグネシウム粉末 - Google Patents

被覆酸化マグネシウム粉末

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JPH07188579A
JPH07188579A JP33262393A JP33262393A JPH07188579A JP H07188579 A JPH07188579 A JP H07188579A JP 33262393 A JP33262393 A JP 33262393A JP 33262393 A JP33262393 A JP 33262393A JP H07188579 A JPH07188579 A JP H07188579A
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JP
Japan
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magnesium oxide
glass
powder
oxide powder
coated
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Pending
Application number
JP33262393A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Shimada
佳久 島田
Hidetoshi Okamoto
英俊 岡本
Shoji Sakurai
昭二 桜井
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化マグネシウムの優れた電気絶縁特性と熱
伝導性を維持し、更に耐湿性に優れた被覆酸化マグネシ
ウム粉末を提供する。 【構成】 ガラス、特にPbO系ガラスで被覆した酸化
マグネシウム粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐湿性に優れた酸化マ
グネシウム粉末に関する。これは高放熱性が要求される
半導体封止用樹脂のフィラー、シーズヒーター等の充填
材として使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体封止用樹脂のフィラーとし
て結晶性シリカ粉末が使用されている。しかしながら結
晶性シリカ粉末では熱伝導性が低いため、半導体の高集
積化、高電力化に伴う発熱量の増大により放熱が十分に
行われず半導体の安定動作等に問題があった。こうした
問題に対して結晶性シリカ粉末よりも熱伝導性が高いア
ルミナ粉末や窒化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム
粉末をフィラーとして使用されている。しかし、酸化マ
グネシウム粉末は水と反応し水酸化マグネシウムに変化
しやすく、半導体の封止用樹脂フィラーとして用いた場
合は、水和による体積膨張によりクラックの発生や熱伝
導性の悪化等が起こり半導体の長期的な安定動作を保証
する上での問題があった。
【0003】こうした問題に対して、従来から酸化マグ
ネシウム粉末の耐湿性を改善させる方法が各種提案され
ている。即ち、 1)酸化マグネシウム粉末の表面を疎水化、あるいは樹
脂との接合力を改善し耐湿性を向上させるために酸化マ
グネシウム粉末の表面にシラン系カップリング剤やチタ
ネート系カップリング剤を処理する方法(特開昭61−
91232号)。 2)酸化マグネシウム粉末の表面をシリカで被覆し耐湿
性を改善する方法(特開昭61−283648号)。 3)酸化マグネシウム粉末にアルミナゾルを添加し焼成
することにより酸化マグネシウム粉末の表面にスピネル
層を形成させ耐湿性を改善する方法(特開平1−108
15号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術では
被覆層の機械的強度や酸化マグネシウム粉末表面の被覆
率が完全でなく半導体封止用樹脂のフィラーとして十分
な耐湿性が得られていない。本発明は半導体封止用樹脂
のフィラーとして酸化マグネシウムの優れた電気絶縁特
性と熱伝導性を持ち、かつ、耐湿性に優れた酸化マグネ
シウム粉末を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者は上記目的を達成
すべき努力をし、いろいろ検討した結果、本発明を見出
した。即ち、ガラスで被覆されていることを特徴とする
被覆酸化マグネシウム粉末および該ガラスがPbOを5
0wt%以上含有し、残りの成分がB23 ,SiO2
うち少なくとも1種類以上である成分組成であることを
特徴とするガラス被覆酸化マグネシウム粉末を見出し
た。
【0006】本発明に用いる酸化マグネシウム粉末は一
般的に製造されている酸化マグネシウムの粉末でよく、
水酸化マグネシウム粉末を1200℃以上で焼成したも
のでも、マグネシアクリンカーを粉砕分級して得られる
粉末でもよく、純度的にも限定することはないが、好ま
しくは純度95%以上がよく、電子部品等絶縁特性向上
等のため好ましい。
【0007】また、フィラーとして用いる場合には平均
粒子径d50で5〜10μmが好ましく、更に累積重量百
分率で10%粒子径d10と90%粒子径d90の比d10
90が0.25以上が好ましい。d50が5μm未満では
微細化しすぎ、ガラスの被覆も効率が悪く、ガラス被覆
した酸化マグネシウムとガラス微粉とを分ける効率も低
下し、酸化マグネシウムに対するガラス量が多くなり、
酸化マグネシウムの高い熱伝導特性も損なわれ、また、
10μmを越えると半導体封止用としては種々の機械
的、電気的特性を悪くしたりするため好ましくない。ま
た、d10/d90比が0.25未満では粒度分布の幅が広
くなり、酸化マグネシウムに対するガラス被覆量が不均
一となり、また、フィラーとして使用する際の作業性の
安定性等に悪影響を及ぼすので好ましくない。
【0008】本発明において、酸化マグネシウムを被覆
するガラスの成分について特に限定するものではない
が、融点が低いこと、酸化マグネシウムの高熱伝導性を
低下させないこと、電気絶縁性がよいこと等が用途や製
造工程上要求され、それに適するガラス成分を選ぶこと
もできる。上記の要求される性質の他、機械的強度、よ
り優れた耐湿性を要求する場合にPbOを主成分とする
のが好ましい。一般的なガラスの場合は市販されている
目的組成のガラス微粉末を用意すればよい。
【0009】PbOを主成分とするガラスの場合につい
て次に述べる。PbOは50〜97wt%で残りの成分が
23 または/およびSiO2 であるガラスがより好
ましい。PbO含有率が50wt%未満では、ガラス化温
度が高く、粘度も高くなり、酸化マグネシウム粉末表面
に均一に被覆するには温度を高くしなければならず、酸
化マグネシウム粉末が焼結しやすくなり好ましくなく、
一方97wt%を越えるとガラス化が容易でなくなったり
ガラス化しないことになる。PbO以外の残りの成分は
PbOとガラス組成を造れば特に限定するものではない
が、半導体封止用フィラーとしては高電気絶縁性等のた
めアルカリ金属等は好ましくなく、B23 または/お
よびSiO2 が望ましい。
【0010】上記酸化マグネシウム粉末と目的のガラス
成分組成の市販のガラス微粉末またはそれぞれの成分の
微粉末を用意する。ガラス微粉末または成分微粉末のd
50は酸化マグネシウムのd50の1/4以下が好ましい。
1/4を越えると均一被覆の効率が劣るためである。ま
た、酸化マグネシウム粉末に対するガラス微粉末または
成分微粉末の総量は1〜25wt%であることが好まし
い。1wt%未満では十分な被覆が行われず、25wt%を
越えると酸化マグネシウムの高い熱伝導特性を損ないや
すくなり好ましくない。
【0011】上記のように用意された酸化マグネシウム
粉末とガラス微粉末または成分微粉末を目的の成分およ
びその被覆量により調整し、乾式または非水溶媒での湿
式にて混合する。上記のガラス用原料粉の他に、一般的
ガラス組成の場合、よく使用される珪砂、芒硝、硼砂、
長石、カオリン等を微細化して用い所定のガラス成分に
なるよう混合してもよい。
【0012】混合後、ガラス化温度以上かまたは溶融温
度以上の温度にて焼成し、十分に酸化マグネシウムとガ
ラスが接触するように撹拌なりを行い、時間も十分に掛
ける。焼成後冷却したものはガラスが結合剤的になり、
比較的もろい塊となる。本発明の被覆酸化マグネシウム
粉末にするにはこの塊を解砕する。この解砕には一般に
用いられる粉砕機を流用できるが、衝撃力の強い粉砕機
では被覆されたガラス層を酸化マグネシウム粒子から剥
離させ、著しい場合には酸化マグネシウム粒子自体を粉
砕させることになるので、その選択に当たっては衝撃力
を排し、緩やかなせん断力により解砕効果のあるものを
選ぶことが肝要である。例えば媒体の運動量の大きい振
動ミル、媒体、ミル径の大きいボールミル等はこの目的
に適さず、ビーズミル、媒体、ミル径の小さいボールミ
ル等が好適である。解砕条件等は特に規制されるものは
ないが、解砕後の平均径が原料の酸化マグネシウム粉末
と同等になるよう解砕、時間等を調整する。なお、解砕
時に酸化マグネシウムに被覆していたガラスが剥離する
ことが考えられるが、剥離する量はごく微量であり、実
質的に耐湿性への影響はない。
【0013】次に解砕時に微量発生する酸化マグネシウ
ムを含まない微細なガラスの破片を除去する操作をす
る。ガラスの破片は被覆酸化マグネシウム粉末に比べ著
しく細かく、比重も異なるため一般的な分級操作でガラ
ス破片のみ除去することができる。分級には乾式と湿式
法があるが、操作上手数が掛かるとともに適する溶媒が
高価なもの、主に非水溶媒が多いため乾式の風力分級機
による方法が好ましい。被覆酸化マグネシウム粉末の粒
径が粗い場合には篩による分級でも十分可能である。分
級条件は分級により粗粉側に実質的にガラス微粉が残存
しないように設定する。この条件は得られる粉末の熱伝
導率が原料酸化マグネシウム粉末と同等になるよう調整
することにより決定するようにする。このようにして本
発明の粉末、即ち酸化マグネシウムの熱伝導率が高い特
徴を失わず、かつ酸化マグネシウムの欠点とされていた
水和による体積膨張を防止したガラス被覆された酸化マ
グネシウム粉末が得られる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 (1)酸化マグネシウム粉末の製造 試薬の水酸化マグネシウム〔純正化学(株)製品〕を電気
炉において1300℃で4時間仮焼し、酸化マグネシウ
ム粉末(MgO純度99.9%)を得た。この酸化マグネ
シウム粉末は平均粒子径d50=9.6μm,d10=5.
3μm,d90=20.2μmであった。
【0015】(2)ガラス微粉末の調製 表1に示す組成配合のガラス微粉末を造るため、Pb
O,B23 およびSiO2 の各試薬(それぞれ純度9
9.9%)を表1に示す配合比率で混合し、それぞれを
アルミナ性るつぼに入れ850℃で4時間処理し、溶融
しガラス化し、放冷後、アルミナ性ポットミルおよびア
ルミナボールにて粉砕し、d50=0.78μm,d10
0.34μm,d90=7.5μmのガラス微粉末をまず
それぞれ調製した。
【0016】実施例1〜34 上記の酸化マグネシウム粉末を20gに対し、表1に示
すガラス成分添加量をそれぞれ加え、更にエタノール2
0mlを添加し撹拌混合し、乾燥しエタノールを飛ばし、
均一な混合物を得た。この混合物をそれぞれアルミナ性
るつぼに入れ、950℃で4時間焼成した。それぞれの
焼成物をアルミナ製ポットミルおよびアルミナボールに
て粉砕し、d50=9.8μm,d10=3.3±0.1μ
m,d90=20.3〜21.0μmの粉末にした。その
後、それぞれの粉砕粉につき細川ミクロン社製ミクロン
セパレータで乾式分級し、d50=11.8μm,d10
6.4±0.1μm,d90=20.3〜20.7μmの
実質的にガラスのみの微粉末を含まない被覆酸化マグネ
シウム粉末を得た。
【0017】次に、得られた被覆酸化マグネシウム粉末
の耐湿特性を評価するため、それぞれの粉末10gに2
00mlの純水を加え、6時間沸騰された。その後、ロ過
し、110℃で4時間乾燥した。各試料を500℃で2
0分熱処理した前後の重量減少量を強熱重量減少量とし
て測定した。次式により、それぞれの粉末の水和率を求
め、その結果を表1に示す。 水和率=100×(強熱重量減少量〔g〕/(試料粉末
重量〔g〕)
【0018】比較例1 ガラスを表面被覆していない酸化マグネシウム粉末につ
いて実施例と同様にして水和率を求め表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明は、酸化マグネシウムの特性を維
持し、耐湿性に優れた被覆酸化マグネシウムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスで被覆されていることを特徴とす
    る被覆酸化マグネシウム粉末。
  2. 【請求項2】 ガラスがPbOを50wt%以上含有し、
    残りの成分がB23 ,SiO2 のうち少なくとも1種
    類以上である成分組成であることを特徴とする請求項1
    記載の被覆酸化マグネシウム粉末。
JP33262393A 1993-12-27 1993-12-27 被覆酸化マグネシウム粉末 Pending JPH07188579A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010138335A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物および樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
US10121717B2 (en) 2014-09-29 2018-11-06 Sekisui Chemical Co., Ltd. Carbon-coated thermal conductive material
CN116023829A (zh) * 2022-11-11 2023-04-28 中华制漆(新丰)有限公司 一种环保银色涂料以及涂料的使用方法

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