JPH07215707A - 大粒径の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法 - Google Patents

大粒径の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法

Info

Publication number
JPH07215707A
JPH07215707A JP2471794A JP2471794A JPH07215707A JP H07215707 A JPH07215707 A JP H07215707A JP 2471794 A JP2471794 A JP 2471794A JP 2471794 A JP2471794 A JP 2471794A JP H07215707 A JPH07215707 A JP H07215707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
aluminum nitride
nitride powder
average particle
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2471794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3533532B2 (ja
Inventor
Takashio Rai
高潮 頼
Yuji Nagai
裕二 永井
Toshitaka Sakurai
利隆 桜井
Masatoshi Uenishi
雅利 上西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Aluminum KK
Original Assignee
Toyo Aluminum KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Aluminum KK filed Critical Toyo Aluminum KK
Priority to JP02471794A priority Critical patent/JP3533532B2/ja
Publication of JPH07215707A publication Critical patent/JPH07215707A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3533532B2 publication Critical patent/JP3533532B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡易な操作条件下に粒径の大きな窒化アルミニ
ウム粒子を製造し得る新たな方法を提供することを主な
目的とする。 【構成】1.レーザー回折法により測定した平均粒径
(D50)が4μm以上で、且つD50から算出した比表面
積(S1 )とBET法により測定した比表面積(S2
との比=S1 /S2 が0.3以上であることを特徴とす
る大粒径の窒化アルミニウム粉末。 2.レーザー回折法により測定した平均粒径(D50)が
10〜50μmの範囲にある上記項1に記載の大粒径の
窒化アルミニウム粉末。 3.金属アルミニウム粉末30〜80重量部と窒化アル
ミニウム粉末70〜20重量部との合計100重量部か
らなる混合粉末をプレス造粒した混合造粒体を窒素を含
む非酸化性雰囲気中800〜1200℃で焼成した後、
解砕および分級すること特徴とする上記項1に記載の大
粒径の窒化アルミニウム粉末の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放熱用充填材料などと
して使用される窒化アルミニウム粉末およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】近年半導体デバイス、ICな
どの高集積化が進むに従って、回路からの発熱量も増大
しており、放熱乃至熱除去を如何にして効率良く行なう
かが重要な技術的課題となっている。現在半導体デバイ
ス、ICなどは、高分子材料により封止され、保護され
ている。しかしながら、この様な高分子材料は、それ自
体の熱伝導率が極めて低いので、熱伝導性を改善するた
めには、高熱伝導性の無機材料を放熱用の充填材料とし
て複合化を行なう必要がある。
【0003】窒化アルミニウムは、高熱伝導性と電気絶
縁性とを備えているので、半導体の基板材料として実用
化されつつあり、また放熱部品材料、放熱用充填材料な
どとしても注目されている。
【0004】しかしながら、現在市販されている窒化ア
ルミニウム粉末の殆どは、燒結体製造用の原料粉末であ
り、その平均粒子径は3μm以下と小さいので、凝集し
やすく、充填材料としては適していない。
【0005】窒化アルミニウム粉末の工業的製造のため
の主な方法には、以下のようなものがある。
【0006】(1)アルミナ質化合物の炭素粉末による
還元窒化方法;この方法は、反応速度が遅いので、通常
平均粒子径2μm未満程度の燒結体製造用の原料微粉末
が得られるにすぎない。
【0007】(2)金属アルミニウム粉末の直接窒化方
法;この方法は、一般に生成物の粒子径制御が困難であ
り、製造条件によっては、微粉末或いはウイスカーが生
成しやすい。
【0008】従って、上記の様な従来方法をそのまま使
用する場合には、大粒径の窒化アルミニウム粉末を得る
ことは困難である。
【0009】上記(1)の方法を改良して大粒径の窒化
アルミニウムを製造する試みも提案されている。例え
ば、特開平3−23206号公報は、アルミナの炭化反
応と炭化アルミニウムの還元窒化反応とを組み合わせる
ことにより、大粒径の窒化アルミニウム粉末を製造する
方法を開示している。しかしながら、この方法により製
造された窒化アルミニウム粉末の粒径は未だ十分に大き
いものとはいえず、且つ粉末の凝集を十分に防止し得な
いものと推考される。また、この方法では、製造工程で
かなりの高温(1400〜1800℃程度)且つ長時間
(5時間以上)の条件下での2回の熱処理と複雑なガス
制御とが必要であるため、製造コストが高く、量産性に
欠けるという問題点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主な
目的は、簡易な操作条件下に粒径の大きな窒化アルミニ
ウム粒子を製造し得る新たな方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点に鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、
金属アルミニウム粉末を直接窒化して窒化アルミニウム
粉末を製造するに当たり、窒化反応発熱を利用して、窒
化反応と燒結とを同時に起こさせて窒化アルミニウム粗
粉を合成した後、解砕し、分級する場合には、平均粒径
の大きな単粒子からなる窒化アルミニウム粉末が得られ
ることを見出した。
【0012】即ち、本発明は、下記の大粒径の窒化アル
ミニウム粉末とその製造方法を提供する。
【0013】1.レーザー回折法により測定した平均粒
径(D50)が4μm以上で、且つD50から算出した比表
面積(S1 )とBET法により測定した比表面積(S
2 )との比=S1 /S2 が0.3以上であることを特徴
とする大粒径の窒化アルミニウム粉末。
【0014】2.レーザー回折法により測定した平均粒
径(D50)が10〜50μmの範囲にある上記項1に記
載の大粒径の窒化アルミニウム粉末。
【0015】3.金属アルミニウム粉末30〜80重量
部と窒化アルミニウム粉末70〜20重量部との合計1
00重量部からなる混合粉末をプレス造粒した混合造粒
体を窒素を含む非酸化性雰囲気中800〜1200℃で
焼成した後、解砕および分級すること特徴とする上記項
1に記載の大粒径の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
【0016】一般に、大粒径の窒化アルミニウム粉末を
合成するためには、窒化反応生成物を粒成長させる、即
ち窒化反応生成物を燒結させなければならない。この様
な粒成長或いは燒結のためには、約2000℃という高
温条件が必要である。アルミナを使用する還元窒化反応
では、吸熱反応であるため、この高温条件を達成するに
は、外部からの高価な加熱設備が必要である。その結
果、窒化アルミニウム粉末の製造コストが高くなり、量
産化が困難となる。しかるに、金属アルミニウムの直接
窒化反応では、外部からの熱補給は一切必要ではなく、
それ自身の反応熱のみで反応温度は約2000℃に到達
する。
【0017】金属アルミニウム粉末の発熱反応を利用す
る本発明方法においては、発熱量、即ち反応温度は、金
属アルミニウム粉末と窒化アルミニウム粉末とからなる
原料混合粉末中の金属アルミニウム粉末の配合比率を調
整することにより、容易に制御し得る。
【0018】金属アルミニウム粉末としては、高純度
(99.5%以上)の微粉末(例えば平均粒径60μm
以下程度のアトマイズドアルミニウム粉末)が好まし
い。
【0019】窒化アルミニウム粉末としては、やはり高
純度(99.5%以上)の微粉末(例えば平均粒径10
μm以下程度の粉末)が好ましい。なお、窒化アルミニ
ウム粉末としては、必要に応じてアルカリ土類金属(カ
ルシウム、ストロンチウム、バリウムなど)、希土類金
属元素(イットリウム、ランタン、セリウムなど)また
はその化合物(イットリアなど)を少量添加したものを
も使用することができる。この様な第3成分の添加によ
り、燒結の促進による粒子の更なる粗大化が行われ、酸
素のトラップ効果による粉末の熱伝導率の改善などが達
成される。本発明においては、この様な第3成分を含有
するものをも、窒化アルミニウムというものとする。
【0020】本発明において、使用する原料混合物は、
金属アルミニウム粉末30〜80重量部(より好ましく
は40〜70重量部)と窒化アルミニウム粉末70〜2
0重量部(より好ましくは60〜30重量部)との合計
100重量部を原料として使用する。金属アルミニウム
の配合割合が少なすぎる場合には、反応発熱量が不十分
となり、大粒子の形成率が低くなるのに対し、金属アル
ミニウムの配合割合が多すぎる場合には、金属アルミニ
ウム粒子相互の融着が激しくなって、かえって窒化反応
が妨げられ、窒化率が低下する。
【0021】直接窒化反応は、反応速度が早く、反応物
の高温での滞在時間が極めて短い(数分乃至十数分程
度)ので、窒化アルミニウムへの不純物酸素の固溶が少
なく、熱伝導率に悪影響を及ぼすアルミニウム酸窒化物
(AlON)の形成が抑制されるが、生成物の粒成長に
十分な時間が得られない。従って、本発明では、定常的
に反応を進行させ、燒結を促進するために、金属アルミ
ニウム粉末と窒化アルミニウム粉末とからなる原料混合
物粉末を成形し、造粒しておく必要がある。この際、上
記のアルカリ土類金属、希土類金属元素およびその化合
物を少量(7%程度まで)添加しておくことにより、反
応燒結速度をさらに促進することができる。造粒体の形
状、寸法、かさ密度などは、特に限定されないが、厚さ
0.5〜5mm程度で、理論密度の30〜70%程度の
かさ密度を有するペレット状とすることが好ましい。造
粒は、特に限定されず、公知の任意の方法により行うこ
とができる。造粒に際しては、不純物の混入を避けるた
めに、バインダーは使用しないことが好ましい。本発明
で使用する原料アルミニウム粉末は、柔らかい材料であ
って、バインダーとしての機能をも発揮するので、別個
にバインダーを添加する必要はない。
【0022】次いで、上記で得られた造粒体を例えばる
つぼなどの容器にに充填し、窒素を含む不活性雰囲気中
において800〜1200℃程度の温度で焼成する。焼
成時間は、充填量などにより異なるが、通常10分乃至
3時間程度である。
【0023】上記のようにして得られた窒化アルミニウ
ム燒結体は、解砕され、粉末とされる。解砕方法は特に
限定されず、振動ミル、ボールミル、ジェットミルなど
を使用して行うことができる。
【0024】上記のようにして解砕された窒化アルミニ
ウム粉体は、ついで必要ならば、分級される。分級に際
しては、未解砕の凝集粉をスクリーン分級などにより除
去した後、4μm以下の微粉をターボ分級などの乾式分
級により、或いは沈降などの湿式分級により、除去すれ
ばよい。本発明における窒化アルミニウム粉末の粒径
は、10〜50μm程度の範囲にあることがより好まし
い。また、本発明における窒化アルミニウム粉末は、レ
ーザー回折法で測定した平均粒径(D50)が4μm以上
で、且つD50から算出した比表面積(S1 )とBET法
により測定した比表面積(S2 )との比=S1 /S2
0.3以上であることを必須とする。
【0025】放熱用充填材料としては、一般に大粒径で
且つ凝集性の低い単粒子粉末が求められる。窒化アルミ
ニウム粉末の平均粒径(D50)が4μm未満である場合
には、凝集しやすい。凝集粒子が形成される場合には、
樹脂が凝集粒子内の空隙に入り難いので、成形体の密
度、強度、熱伝導率などの特性が劣る。また、凝集粒子
は、比表面積が大きく、化学的活性が高いので、放熱用
充填材料としての化学的安定性にも劣る。一方、窒化ア
ルミニウムの単粒子と凝集粒子とは、粒度分布測定では
区別し難いし、比表面積Sのみで単粒子であるか否かを
判断することもできない。また、SEM写真のみでは、
判断し難い。
【0026】しかるに、本発明者の研究によれば、上記
の比S1 /S2 により、窒化アルミニウム粉末の粒子の
大きさに関係なく、すべての粒子の単粒子状態を評価す
ることが可能であることが見出された。則ち、比S1
2が大きい程、粒子が単粒子状態に近くなること、お
よびこの比が0.3以上、特に0.4以上である場合に
は、放熱用充填材料として優れた特性を発揮することが
見出された。これに対し、既存の窒化アルミニウム粉末
においてみられる様に、比S1 /S2 が0.3未満であ
る場合には、凝集粒子が多く含まれるので、流動性、充
填性などに劣り、充填樹脂成形体の密度および熱伝導率
などを低下させる。
【0027】本発明による窒化アルミニウム粉末は、必
要ならば、酸化アルミニウム皮膜の形成、燐酸系皮膜の
形成或いはシリコン系有機カップリング剤の塗布などに
よる表面処理に供することができる。この様な表面処理
により、窒化アルミニウム粉末の耐水性を高温高湿条件
下においても、安定的に維持することができるという効
果が達成される。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、平均粒径および球形度
(S1/S2)が大きく、流動性および充填性に優れた窒
化アルミニウム粉末を低価格で量産することができる。
【0029】また、本発明による大粒径の窒化アルミニ
ウム粉末を放熱用充填材料として使用する場合には、よ
り高密度で、より高熱伝導率の放熱部品を容易に得るこ
とができる。
【0030】また、本発明による大粒径の窒化アルミニ
ウム粉末は、高熱伝導率を有するので、シーズヒーター
などの絶縁材料としても、有利に使用される。
【0031】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明の
特徴とするところをより一層明確にする。本発明がこの
様な実施例および比較例により、限定されるものではな
いことはいうまでもない。
【0032】なお、以下における物性値の測定は、下記
のような方法により行った。
【0033】(1)平均粒径(D50;μm)は、常法に
従って超音波分散した後、レーザー回折装置(堀場製作
所製「A−500型」)を使用して、レーザー回折法に
より求めた。即ち、粒度分布曲線の全粒子数の50%に
相当する粒子の粒子径をD50とする。
【0034】(2)比表面積(S1 ;m2/g)は、下
記の式から求めた。
【0035】S1=6/(D50×3.26) 但し、6は定数で、3.26(g/cm3)は窒化アル
ミニウムの真密度である。
【0036】(3)比表面積(S2 ;m2/g)は、B
ET比表面積測定装置(湯浅アイオニクス(株)製)を
使用して、一点法、窒素排気流量700ml/分の条件
で測定した。 (4)成形体密度(g/cm3)は、密度計(長計量器
製作所製「JL−180型」)を使用して、アルキメデ
ス法により求めた。
【0037】(5)成形体の熱伝導率(W/mK)は、
熱伝導率測定装置(リガク(株)製「PCM−FA85
10B型」)を使用して、レーザーフラッシュ法により
求めた。
【0038】実施例1 平均粒径26.2μmのアトマイズドアルミニウム粉末
60重量部に平均粒径6.5μmの窒化アルミニウム4
0重量部を加えて混合した後、厚さ約1mmのペレット
状に造粒した。次いで、造粒体を黒鉛るつぼに充填し、
窒素雰囲気下に1000℃で1時間焼成した。
【0039】得られた反応生成物を振動ミルにより20
分間解砕した後、ターボ分級した。得られた粉末をX線
回折に供した結果、これはAlN単相からなっているこ
とが確認された。得られたAlN粉末の粒子構造を示す
SEM写真を図1として示し、その特性を表1に示す。
【0040】次いで、分級後に得られた粉末80重量部
とイミド変性エポキシ樹脂粉末(商標“Bestlex
LS”、住友化学工業(株)製)20重量部とをボー
ルミルで十分に撹拌混合した。得られた混合試料0.3
gを加熱成形プレス機により、180℃で25分間加熱
し、直径10mm×高さ2mmの成形体を得た後、さら
に200℃で2時間加熱処理して、硬化させた。得られ
た成形硬化体の密度と熱伝導率とを表1に併せて示す。
【0041】なお、使用したイミド変性エポキシ樹脂の
密度は1.23g/cm3であり、熱伝導率は0.23
W/mKであった。
【0042】実施例2 平均粒径25.8μmのアトマイズドアルミニウム粉末
40重量部に平均粒径6.8μmの窒化アルミニウム6
0重量部を加えて混合した後、実施例1と同様にして造
粒、焼成、解砕、分級して得られた窒化アルミニウム粉
末の粉体特性を表1に示す。
【0043】分級後に得られた粉末を実施例1と同様に
して樹脂に混合し、成形体を得た。成形硬化体の密度と
熱伝導率とを表1に併せて示す。
【0044】実施例3 平均粒径26.0μmのアトマイズドアルミニウム粉末
60重量部に平均粒径6.6μmの窒化アルミニウム4
0重量部と平均粒径約1μmのイットリア粉末2重量部
を加えて混合した後、実施例1と同様にして造粒、焼
成、解砕、分級して得られた窒化アルミニウム粉末の粉
体特性を表1に示す。
【0045】分級後に得られた粉末を実施例1と同様に
して樹脂に混合し、成形体を得た。成形硬化体の密度と
熱伝導率とを表1に併せて示す。
【0046】比較例1 平均粒径25.3μmのアトマイズドアルミニウム粉末
40重量部に平均粒径6.4μmの窒化アルミニウム6
0重量部を加えた混合粉末を黒鉛るつぼに充填し、窒素
雰囲気下に1000℃で1時間焼成した。
【0047】得られた反応生成物を振動ミルにより20
分間解砕した後、ターボ分級した後、実施例1と同様に
して樹脂に混合し、成形体を得た。成形硬化体の密度と
熱伝導率とを表1に併せて示す。
【0048】比較例2〜3 平均粒径25.5μmのアトマイズドアルミニウム粉末
25重量部に平均粒径6.4μmの窒化アルミニウム7
5重量部を加えた混合粉末を黒鉛るつぼに充填し、窒素
雰囲気下に1000℃で1時間焼成した。
【0049】得られた反応生成物を振動ミルにおいてそ
れぞれ20分間(比較例2)および120分間(比較例
3)解砕し、窒化アルミニウム粉末を得た。これらの粉
末の粉体特性を表1に示す。
【0050】また、上記で得られた2種の粉末をそれぞ
れ実施例1と同様にして樹脂に練り込み、成形体を得
た。成形硬化体の密度と熱伝導率とを表1に併せて示
す。
【0051】
【表1】 表1に示す結果から、予め原料混合物の造粒を行わない
場合(比較例1〜3)には、得られた窒化アルミニウム
の平均粒径が4μm以上であっても(比較例1〜2)、
1/S2の値が0.3未満となり、樹脂成形体の密度が
低く、且つ熱伝導率も低いことが明らかである。さら
に、S1/S2の値が0.3以上であっても、得られる窒
化アルミニウムの平均粒径が3μm未満である場合(比
較例3)には、樹脂成形体の相対密度が低く、熱伝導率
も低い。
【0052】なお、比較例1〜3で使用した粉末の平均
粒径は、凝集粒子径である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られたAlN粉末の粒子構造を
示すSEM写真である。
フロントページの続き (72)発明者 桜井 利隆 大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目6番8 号 東洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 上西 雅利 大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目6番8 号 東洋アルミニウム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー回折法により測定した平均粒径
    (D50)が4μm以上で、且つD50から算出した比表面
    積(S1 )とBET法により測定した比表面積(S2
    との比=S1 /S2 が0.3以上であることを特徴とす
    る大粒径の窒化アルミニウム粉末。
  2. 【請求項2】レーザー回折法により測定した平均粒径
    (D50)が10〜50μmの範囲にある請求項1に記載
    の大粒径の窒化アルミニウム粉末。
  3. 【請求項3】金属アルミニウム粉末30〜80重量部と
    窒化アルミニウム粉末70〜20重量部との合計100
    重量部からなる混合粉末をプレス造粒した混合造粒体を
    窒素を含む非酸化性雰囲気中800〜1200℃で焼成
    した後、解砕および分級することを特徴とする請求項1
    に記載の大粒径の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
JP02471794A 1994-01-26 1994-01-26 大粒径の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3533532B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02471794A JP3533532B2 (ja) 1994-01-26 1994-01-26 大粒径の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02471794A JP3533532B2 (ja) 1994-01-26 1994-01-26 大粒径の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07215707A true JPH07215707A (ja) 1995-08-15
JP3533532B2 JP3533532B2 (ja) 2004-05-31

Family

ID=12145923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02471794A Expired - Lifetime JP3533532B2 (ja) 1994-01-26 1994-01-26 大粒径の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3533532B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6159439A (en) * 1996-12-26 2000-12-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Process for producing aluminum nitride
KR20080004802A (ko) * 2006-07-06 2008-01-10 삼성코닝 주식회사 면광원용 광학 플레이트 및 이를 구비한 백라이트 유닛
JP2014080362A (ja) * 2013-12-06 2014-05-08 Tokuyama Corp 窒化アルミニウム粉末
EP2612838A4 (en) * 2010-09-03 2015-06-17 Tokuyama Corp SPHERICAL PARTICULATE ALUMINUM NITRIDE POWDER
WO2018216591A1 (ja) 2017-05-22 2018-11-29 東洋アルミニウム株式会社 窒化アルミニウム系粉末及びその製造方法
JP2019199383A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 東洋アルミニウム株式会社 窒化アルミニウム系粉末及びそれを含む高熱伝導材料
JP2020023435A (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 株式会社Maruwa 球状窒化アルミニウム粉末
WO2020031947A1 (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 株式会社Maruwa 球状窒化アルミニウム粉末、及び、球状窒化アルミニウム粉末の製造方法
WO2020116057A1 (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーン組成物の硬化物
JP2022067865A (ja) * 2020-10-21 2022-05-09 株式会社燃焼合成 AlN粒子、及びその製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6159439A (en) * 1996-12-26 2000-12-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Process for producing aluminum nitride
KR20080004802A (ko) * 2006-07-06 2008-01-10 삼성코닝 주식회사 면광원용 광학 플레이트 및 이를 구비한 백라이트 유닛
EP2612838A4 (en) * 2010-09-03 2015-06-17 Tokuyama Corp SPHERICAL PARTICULATE ALUMINUM NITRIDE POWDER
JP2014080362A (ja) * 2013-12-06 2014-05-08 Tokuyama Corp 窒化アルミニウム粉末
KR20200021927A (ko) 2017-05-22 2020-03-02 도요 알루미늄 가부시키가이샤 질화알루미늄계 분말 및 그 제조방법
WO2018216591A1 (ja) 2017-05-22 2018-11-29 東洋アルミニウム株式会社 窒化アルミニウム系粉末及びその製造方法
JP2019199383A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 東洋アルミニウム株式会社 窒化アルミニウム系粉末及びそれを含む高熱伝導材料
JP2020023435A (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 株式会社Maruwa 球状窒化アルミニウム粉末
WO2020031947A1 (ja) * 2018-08-06 2020-02-13 株式会社Maruwa 球状窒化アルミニウム粉末、及び、球状窒化アルミニウム粉末の製造方法
US11358865B2 (en) 2018-08-06 2022-06-14 Maruwa Co., Ltd. Spherical aluminum nitride powder and method for producing spherical aluminum nitride powder
WO2020116057A1 (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーン組成物の硬化物
JP2020090584A (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 信越化学工業株式会社 熱伝導性シリコーン組成物の硬化物
CN113166542A (zh) * 2018-12-04 2021-07-23 信越化学工业株式会社 导热性有机硅组合物的固化物
CN113166542B (zh) * 2018-12-04 2022-12-30 信越化学工业株式会社 导热性有机硅组合物的固化物
TWI815990B (zh) * 2018-12-04 2023-09-21 日商信越化學工業股份有限公司 熱傳導性矽氧組成物的硬化物
JP2022067865A (ja) * 2020-10-21 2022-05-09 株式会社燃焼合成 AlN粒子、及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3533532B2 (ja) 2004-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7455047B2 (ja) 窒化ホウ素凝集粒子、窒化ホウ素凝集粒子の製造方法、該窒化ホウ素凝集粒子含有樹脂組成物、及び成形体
EP3502052B1 (en) Method for preparing spherical aluminum nitride powder
JP6516509B2 (ja) 六方晶窒化ホウ素粉末及びその製造方法
WO2005092789A1 (ja) 窒化アルミニウム粉末及び窒化アルミニウム焼結体
JP6979034B2 (ja) 六方晶窒化ホウ素粉末及びその製造方法
JP6676479B2 (ja) 六方晶窒化ホウ素粉末及びその製造方法
JP3533532B2 (ja) 大粒径の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法
JP2017036190A (ja) 窒化ホウ素凝集粒子組成物、bn凝集粒子含有樹脂組成物及びそれらの成形体、並びに窒化ホウ素凝集粒子の製造方法、
JP3636370B2 (ja) 窒化アルミニウム粉末及びその製造方法
JPH11269302A (ja) 樹脂製品の熱伝導性向上用充填剤及びその製造方法
JP3458196B2 (ja) 高熱伝導性樹脂組成物
JP7142464B2 (ja) 窒化アルミニウム系粉末及びそれを含む高熱伝導材料
JP4958353B2 (ja) 窒化アルミニウム粉末及びその製造方法
JP3936990B2 (ja) 高熱伝導性窒化アルミニウムとその製造方法およびこれを用いた樹脂複合物
JP4203593B2 (ja) 球状窒化アルミニウムフィラーの製造方法
JP7295016B2 (ja) 窒化アルミニウム系粉末及びその製造方法
JP2023147855A (ja) 窒化ホウ素粉末
JP4832048B2 (ja) 窒化アルミニウム粉末及びその製造方法
JP2002316812A (ja) 炭化珪素微粉末の製造方法
JPH02102109A (ja) 窒化アルミニウム粉末およびその製造方法
JPS63225506A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JPH10273306A (ja) 耐水性窒化アルミニウム
JPS61183174A (ja) 窒化アルミニウム焼結体
JPH0465307A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JPS63206306A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20040116

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040225

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

EXPY Cancellation because of completion of term