JPH07164767A - Idカード用基材,idカード及びidカード作製方法 - Google Patents

Idカード用基材,idカード及びidカード作製方法

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JPH07164767A
JPH07164767A JP6154898A JP15489894A JPH07164767A JP H07164767 A JPH07164767 A JP H07164767A JP 6154898 A JP6154898 A JP 6154898A JP 15489894 A JP15489894 A JP 15489894A JP H07164767 A JPH07164767 A JP H07164767A
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card
image
heat
resin layer
layer
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JP6154898A
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Shigehiro Kitamura
繁寛 北村
Kunihiro Koshizuka
国博 腰塚
Masataka Takimoto
正高 瀧本
Tomonori Kawamura
朋紀 河村
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 長期間の使用においても紫外線硬化保護層が
剥離することなく、耐久性に優れると共に、転写画像を
長期間に渡って鮮明に維持し、大切な個人情報を確実に
保存することのできるIDカードおよびIDカード作製
方法を提供する。 【構成】 支持体上に、定型フォーマット情報が印刷で
施された、熱拡散性染料を受容して画像形成可能な受像
層を有し、さらに、該受像層上の少なくとも定型フォー
マット情報が印刷された領域上に透明樹脂層が設けら
れ、熱拡散性染料を受容して画像が形成される領域では
受像層表面が露出しているIDカード用基材、このID
カード用基材の、受像層表面が露出している領域には、
熱拡散性染料の熱転写による画像記録を行ない、透明樹
脂層が設けられた所定領域に、溶融型熱転写による文字
情報の記録を行なうIDカード作製方法と得られたID
カード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大量生産に好適であり、
耐久性に優れると共に、長期間に亘って鮮明にその情報
を維持し、大切な個人情報を確実に保存することのでき
るIDカード用基材,IDカードおよびその作製方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、自動車の運転免許証等の免許証類
をはじめ、パスポート、外国人登録証、身分証明証、写
真付き会員証、写真付き名刺等の多くの各種認証識別カ
ード(以下、IDカードと言う。)が普及してきてい
る。
【0003】これらのIDカードのうち、例えば、運転
免許証等は、基材の表面に、銀塩写真法により顔写真を
形成すると共に、印刷法等により必要な情報を記載し、
更にその表面に保護層を設けてなる。
【0004】この銀塩写真法等による顔写真の形成は、
露光、現像、定着、漂白等の複雑な多段階の工程を有す
るので、大量にしかも迅速にIDカードを生産しなけれ
ばならない現場においては、必ずしも適切ではない。
【0005】近時、このような事情の下、基材の表面
に、昇華型熱転写記録方式により顔写真の様な階調情報
含有画像等、あるいは熱溶融型熱転写記録方式により書
誌事項の様な文字情報含有画像等の転写画像を形成した
受像層を設け、更に前記受像層における転写画像の全表
面に紫外線硬化性樹脂を塗布し、これに紫外線照射をす
ることにより硬質の紫外線硬化保護層を設けてなる、大
量生産に好適で便利なIDカードが提案されてきてい
る。
【0006】さらにまた、長期間に亘って使用しうると
共に大切な個人情報を維持・保存しうるために、および
受像層に形成した転写画像の破壊を防止するために、受
像層と紫外線硬化保護層との間に受像層および紫外線硬
化保護層に接着性が良好な透明な熱接着性樹脂層を有し
てなるIDカードの提案がされている。
【0007】しかしながら、これらのIDカードにおけ
る熱接着性樹脂層と、受像層と、さらには文字および画
像の記録に用いられる記録材料との関係には必要な幾つ
かの条件、すなわち、受像層と記録材料の色素層との非
融着性が良好であること、および受像層に溶融型感熱転
写記録方式により文字情報が良好に記録できること、さ
らには熱接着性樹脂層と受像層は十分な接着が確保され
ていること等を同時かつ十分に満足してはいなかった。
【0008】というのも、前記受像層の昇華型感熱転写
記録時における非融着性に優れる性質と、熱接着性樹脂
層との接着力が良好である性質とは、互いに相反する性
質であるからである。
【0009】一般に、受像層および紫外線硬化保護層に
対する熱接着性樹脂層の接着力を高くするには、受像層
の素材が、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基
等の極性基を多く有することで可能にすることができる
が、この場合、接着力は良好になるものの、前述の極性
基は同時に昇華型感熱転写記録時における記録材料の色
素層との親和性が高いので、受像層に転写画像を熱記録
する場合、融着が発生してしまうという問題点があっ
た。
【0010】逆に、昇華型熱転写記録時における非融着
性を良くするために、受像層にシリコン系のポリマーや
オイルを添加すると、溶融型熱転写記録方式により文字
情報が良好に記録できなくなる上、熱接着性樹脂層との
接着性が極めて悪くなるという問題点があった。
【0011】さらに、IDカードは、IDカード用基材
に種々の情報が記録されて作製されるので、そのIDカ
ード用基材には、種々の定型フォーマット印刷が施され
ているのが通常であり、この定型フォーマット印刷は、
カードの材質が硬く、剛直な為、輸送中、または、カー
ド作製時の搬送中に表面に傷が付きやすく、情報の欠損
を招きやすいという欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
問題点を解決し、IDカードが作製される前のIDカー
ド用基材の定型フォーマット印刷の欠損が改善されたI
Dカード用基材を提供することにあり、さらに大量生産
に好適であり、昇華型熱転写及び溶融型熱転写における
記録性と文字及び画像上に形成する保護層等との接着性
を両立させることにより、長期間の使用においても紫外
線硬化保護層が剥離することなく、耐久性に優れると共
に、転写画像を長期間に渡って鮮明に維持し、大切な個
人情報を確実に保存することのできるIDカードおよび
IDカード作製方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の構成により達成される。
【0014】支持体上に、定型フォーマット情報が印刷
で施された、熱拡散性染料を受容して画像形成可能な受
像層を有し、さらに、該受像層上の少なくとも定型フォ
ーマット情報が印刷された領域上に透明樹脂層が設けら
れ、熱拡散性染料を受容して画像が形成される領域では
受像層表面が露出しているIDカード用基材、このID
カード用基材の、受像層表面が露出している領域には、
熱拡散性染料の熱転写による画像記録を行ない、透明樹
脂層が設けられた所定領域に、溶融型熱転写による文字
情報の記録を行なうIDカード作製方法、該作成方法で
IDカード用基材上に熱転写による記録を行った後、熱
接着性樹脂層を熱転写することによって、文字情報およ
び熱拡散性染料画像を保護すること、更にその上に、U
V硬化性樹脂層を設け、紫外線を照射することによっ
て、硬化せしめること、及びこれにより得られるIDカ
ード。
【0015】次に、本発明の好ましい実施態様を挙げ
て、本発明を更に詳しく説明する。
【0016】本発明のIDカード用基材11は、図1にそ
の断面図を図解的に示すように、支持体1上に受像層2
が形成され、その上の一部に、定型フォーマット印刷3
が設けられ、さらに、その上に透明樹脂層4が、顔画像
印字領域2′を除く領域に設けられてなる。
【0017】比較として、従来のIDカード用基材の断
面図を図3に示す。
【0018】本発明のIDカード用基材が用いられる
際、図2に示すように、透明樹脂層4上の所定領域に
は、溶融転写型熱記録で文字情報が記録され、また、顔
画像印字領域2′には、昇華転写型熱記録で顔画像6が
記録される。
【0019】さらに、図4に示すように、カード表面全
面に渡って透明な熱接着性樹脂層からなる保護層7が熱
転写により形成されて表面保護された文字画像入りのI
Dカード12を得ることができる。
【0020】図5に示すものは、熱接着性樹脂層7上
に、紫外線硬化保護層8を形成して、さらに、耐久性を
向上させたIDカード13である。
【0021】この発明におけるIDカード用基材の支持
体としては、例えば、紙、コート紙、および合成紙(ポ
リプロピレン、ポリスチレンもしくは、それらを紙とは
り合せた複合材料)等の各種紙類、白色の塩化ビニル系
樹脂シート、白色のポリエチレンテレフタレートベース
フィルム、透明のポリエチレンテレフタレートベースフ
ィルム、ポリエチレンナフタレートベースフィルム等の
各種プラスチックフィルムないしシート等を挙げること
ができ、後に形成される転写画像の鮮明性を高めるため
に、例えば、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、酸化
亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カ
ルシウム等の白色顔料が添加されているのが好ましい。
又、プラスチックフィルムであれば延伸時にボイドを形
成して白色にしてもよい。
【0022】支持体の厚みは通常100〜1,500μm、好ま
しくは100〜1,000μmである。なお、必要に応じて、エ
ンボス、サイン、ICメモリー、光メモリー、磁気記録
層、他の印刷等を設けておくのも良い。
【0023】受像層用バインダーとしては公知の樹脂を
用いることができ、例えばポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニルと他のモノマー(例えばイソブチルエーテル、プロ
ピオン酸ビニル等)との共重合体樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラ
ール系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリカーボネー
ト、三酢酸セルロース、ポリスチレン、スチレンと他の
モノマー(例えばアクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、塩化エチレン等)との共重合体、ビニルトルエンア
クリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、
尿素樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカプロ
ラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、およびそれ
らの変性物などを挙げることができるが、好ましいの
は、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマーと
の共重合体、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタ−ル
系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、スチレンと他の
モノマーとの共重合体、エポキシ樹脂である。
【0024】本発明においては、定型フォーマット印刷
が受像層上に施される。印刷用のインクとして樹脂から
なる受像層に対して接着性又は染着性を有し、滲まない
ものを採用して通常の印刷法により形成すればよい。
【0025】本発明の透明樹脂層は、通常のオフセット
印刷法、スクリーン印刷法によって、それらに用いられ
るインキバインダー、およびワニスを用いることによっ
て形成でき、このようなバインダーおよびワニスとして
は、ロジン変性フェノール樹脂、マレイン酸ロジン、重
合ロジンエステルなどが挙げられる。
【0026】本発明の透明樹脂層としては、紫外線硬化
型のインキバインダーおよびワニスが特に好ましく、こ
れらが紫外線等で硬化された形で用いられ、ラジカル重
合性のポリオールアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、
ロジン変性エポキシアクリレート、ロジン変性アクリレ
ート、などの多官能オリゴアクリレートを挙げることが
できる。
【0027】これらには、印刷適性改良のためにジエチ
レングリコールジメタクリレート等のアクリレートモノ
マーを、さらに、ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾフ
ェノン等の重合開始剤や増感剤を通常の範囲で用いるこ
とができる。
【0028】本発明の透明樹脂層の厚さは、0.1〜15μ
の範囲が好ましく、0.5〜10μがさらに好ましい。この
範囲をはずれると、定型フォーマット印刷の被覆性が十
分でなくなったり、段差が生じて感熱記録に支障をきた
すことがある。
【0029】本発明の透明な熱接着性樹脂からなる保護
層は、耐熱性の支持体、例えばポリエチレンテレフタレ
ート樹脂フィルム上に塗工によって形成された透明保護
層リボンもしくは透明保護箔をあらかじめ用意してお
き、これを、例えば、サーマルヘッドや熱転写ロールを
用いて、熱転写することによって形成することができ
る。
【0030】上記熱接着性樹脂としては、例えば塩化ビ
ニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、セルロ
ース系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド
系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、
SEBS樹脂、SEPS樹脂、およびそれらの変性物などを挙げ
ることができる。
【0031】上述した樹脂の中でも本発明の目的に好ま
しいのは、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、スチレン
系樹脂、エポキシ樹脂、SEBS樹脂、SEPS樹脂である。こ
れらの樹脂は一種を単独に用いることもできるし、二種
以上を組み合わせて用いることもできる。
【0032】この熱接着性樹脂透明保護層は、2層以上
の構成であってもよい。特に、後述する紫外線硬化保護
層を形成する場合には、2層以上であることが好まし
い。この場合、紫外線硬化保護層と接する熱接着性樹脂
層はこの上に形成される紫外線硬化性保護層と接着性の
良好なものが選ばれるが、上述した樹脂の中から選ばれ
るのが好ましい。
【0033】本発明に用いられる紫外線硬化保護層は、
例えば、熱転写、グラビア塗布、フェルト塗布等によっ
て、紫外線硬化性樹脂層をカード上に形成した後、紫外
線等を照射して硬化することによって形成される。
【0034】紫外線硬化保護層形成用コーティング剤と
しては、紫外線硬化性のプレポリマー及び/又はモノマ
ーと重合開始剤とを主成分とする組成物によって形成す
ることができる。
【0035】紫外線硬化性のプレポリマー、モノマーと
しては、ラジカル重合によって高分子化の起こるタイプ
(主にアクリレートタイプ)や、カチオン重合により高
分子化の起こるタイプ(主にエポキシタイプ)があり、
この発明の目的においてはどちらを用いても構わない。
【0036】エポキシ系のプレポリマー、モノマーとし
ては1分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリ
マーを挙げることができる。このようなプレポリマーと
しては、例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸の
ポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリ
シジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールの
ポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグ
リシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジ
ルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキ
シ化合物類およびエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げ
ることができる。これらのプレポリマーは、その一種を
単独で使用することもできるし、また、その二種以上を
混合して使用することもできる。
【0037】前記紫外線硬化保護層形成用コーティング
剤中の、エポキシ基を1分子内に2個以上有するプレポ
リマーの含有量は70重量%以上であるのが好ましい。
【0038】前記重合開始剤としては、カチオン重合開
始剤が好ましく、具体的には芳香族オニウム塩、即ち、
周期表第Va族元素の塩、例えばホスホニウム塩(例えば
ヘキサフルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニ
ウムなど)、第VIa族元素の塩例えばスルホニウム塩
(例えばテトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウ
ム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、
ヘキサフルオロリン酸トリス(4-チオメトキシフェニ
ル)、スルホニウムおよびヘキサフルオロアンチモン酸
トリフェニルスルホニウムなど)、および第VIIa族元素
の塩例えばヨードニウム塩(例えば塩化ジフェニルヨー
ドニウムなど)を挙げることができる。
【0039】このような芳香族オニウム塩をエポキシ化
合物の重合におけるカチオン重合開始剤として使用する
ことは、米国特許第4,058,401号、同第4,069,055号、同
第4,101,513号および同第4,161,478号等に詳述されてい
る。
【0040】好ましいカチオン重合開始剤としては、第
VIa族元素のスルホニウム塩が挙げられる。その中で
も、紫外線硬化性と紫外線硬化性の組成物の貯蔵安定性
の観点からすると、ヘキサフルオロアンチモン酸トリア
リールスルホニウムが好ましい。
【0041】前記紫外線硬化保護層用コーティング剤中
には、更に油類(特にシリコーン油)、シリコーン-ア
ルキレンオキシド共重合体(例えばユニオンカーバイド
社から市販されているL-5410)のような界面活性剤、シ
リコーン油含有脂肪族エポキシド類、3M社から市販さ
れているFO-171および3M社から市販されているFO-43
0、大日本インキ株式会社から市販されているMegafacF-
141のようなフルオロカーボン界面活性剤等を含有させ
てもよい。
【0042】前記紫外線硬化保護層用コーティング剤中
には、さらに、例えば、スチレン、パラメチルスチレ
ン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等のビ
ニル単量体やセルロース系、熱可塑性ポリエステル、フ
ェニルグリシジルエーテル、ケイ素含有モノエポキシ
ド、ブチルグリシジルエーテル等のモノエポキシド等
が、この発明の効果を阻害しない範囲で含有されていて
もよい。
【0043】また、この紫外線硬化保護層用コーティン
グ剤中には、不活性性成分として染料、顔料、増粘剤、
可塑剤、安定剤、レベリング剤、カップリング剤、粘着
付与剤、シリコーン基含有活性剤、フルオロカーボン基
含有表面活性剤等の濡れ向上剤、その他の各種添加剤、
さらにコーティング剤の塗布中における流動性を改良す
ることを目的として、前記カチオン重合開始剤とほとん
ど反応しないアセトン、メチルエチルケトン、メチルク
ロライド等の少量の溶剤を含有させてもよい。
【0044】紫外線硬化における紫外線とは紫外領域の
光を意味し、また紫外領域の光を含む光線をも含む意味
である。したがって、紫外線の照射として、太陽光線の
照射、低圧水銀灯の照射、高圧水銀灯の照射、超高圧水
銀灯の照射、カーボンアーク灯の照射、メタルハライド
ランプによる照射、キセノンランプの照射等を挙げるこ
とができる。また場合によって、電子線などの高エネル
ギー線を用いてもよい。
【0045】なお、硬化に際しては、紫外線の照射時ま
たは照射の前後において、紫外線硬化保護層用コーティ
ング剤の塗布膜を加熱すると、硬化時間の短縮を図るこ
とができる。
【0046】
【作用】受像層上に定型フォーマット情報を印刷で施し
たIDカード用基材において、該熱拡散性染料を受容し
て画像が形成される領域以外の部分に、さらに透明樹脂
層が設けられることによって、該定型フォーマットが被
覆され、感熱転写記録される前のIDカード用基材の輸
送、搬送中にこの定型フォーマット部分が、擦れたり、
削れたりすることが防止できるとともに、この透明樹脂
層は画像記録後のIDカード表面に施される透明保護層
との接着がすぐれ、したがって、IDカードの耐久性が
向上する。
【0047】また、画像が形成される部分には、透明樹
脂層を設けないので、画像形成する際に、熱拡散性色素
の転写を妨げることなく、良好な画像形成が行なえる。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0049】実施例1 厚さ350μの白色PET支持体上に、厚さ5μのポリ塩化ビ
ニルの受像層(エポキシ変性シリコンを1重量%含む)
を設け、その上に、定型フォーマットをUV印刷インキ
(FD-O墨、城東インキ製)を用いて、オフセット印刷に
より設けた。さらに、その上の昇華熱転写画像記録領域
を除いた領域に、透明なUV硬化型OPニス(FD-Oドラ
イコートニス、城東インキ製)をオフセット印刷により
設け、本発明のIDカード用基材を得た。
【0050】得られたカードのOPニス上の所定領域に
は、溶融転写記録で、個人情報を記録し、さらに、所定
領域には昇華熱転写記録で顔画像を記録した。
【0051】下記組成1の熱接着性樹脂を25μのPET上
に塗布した保護箔を用いて、この記録されたカード表面
に、熱転写方式で、厚さ2.5μの透明保護層を転写形成
して、IDカードを作成した。
【0052】 組成1 アクリル樹脂(BR-87 三菱レイヨン(株)製) 20部 トルエン 80部 比較例1 比較に、透明なUV硬化型OPニスを設けない以外は、
実施例1と同様に行なってIDカードを作成した。
【0053】これらのIDカードの表面の接着強度を調
べるため、接着テープを用いて、テープ剥離した。ま
た、記録された文字の品質を調べた。
【0054】結果を以下に示す。
【0055】 文字情報記録部分 顔画像記録部分 文字品質 実施例1 剥がれない 剥がれない 良好 比較例1 剥がれる 剥がれない 若干、かすれる 上記の結果から明らかなように本発明の実施例が比較例
に比して優れていることが分かる。
【0056】実施例2 実施例1と同様にして、透明樹脂層が形成されたIDカ
ード用基材を作製し、文字及び画像を形成した後、保護
箔として25μのPET上に、下記組成2の樹脂層を形成
し、さらに、組成1の接着層を設けたものを用いて、熱
転写により透明保護層を形成し、さらにその上に下記組
成3のUV硬化性樹脂液をグラビア塗布によりカード表
面に形成し、紫外線を照射することによって、本発明の
IDカードを作製した。
【0057】 組成2 アクリル樹脂(BR-87 三菱レイヨン(株)製) 10部 ポリビニルアセトアセタール(KS-1 積水化学(株)) 10部 トルエン 80部 組成3 ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート (UCC社製 ERL-4299) 70部 ビスフェノールAグリシジルエーテル 10部 1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル 13部 トリアリールスルホニウムフルオロアンチモン 7部 硬化条件 光照射源 60W/cm2の高圧水銀ランプ 照射距離 10cm 照射モード 3cm/分で光走査 比較例2 比較に透明なUV硬化型OPニスを設けない以外は、実
施例2と同様に行なって、IDカードを作成した。
【0058】これらのIDカードの表面の接着強度を調
べるため、接着テープを用いて、テープ剥離した。ま
た、記録された文字の品質を調べた。
【0059】結果を以下に示す。 文字情報記録部分 顔画像記録部分 文字品質 実施例2 剥がれない 剥がれない 良好 比較例2 剥がれる 剥がれない 若干、かすれる 上記の結果から明らかなように本発明の実施例が比較例
に比して優れていることが分かる。
【0060】実施例3 実施例1および、比較例1に使用したIDカード用基材
の表面を、それぞれのカードの裏面を用いて、500g荷
重で10回往復の摩擦試験を行なった。
【0061】結果を以下に示す。
【0062】摩擦試験後の表面状態 実施例1 変化なし 比較例1 定型フォーマットが一部こすれて、汚れが
発生する 上記の結果から明らかなように本発明が比較に比して優
れていることが分かる。
【0063】
【発明の効果】本発明によるIDカード用基材,IDカ
ードおよびIDカード作製方法は大量生産に好適であ
り、長期間の使用においても紫外線硬化保護層が剥離す
ることなく、耐久性に優れると共に、転写画像を長期間
に亘って鮮明に維持し、大切な個人情報を確実に保存す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIDカード用基材の一例を示す断面図
である。
【図2】本発明のIDカードの他の例を示す断面図であ
る。
【図3】従来のIDカード用基材の一例を示す断面図で
ある。
【図4】本発明のIDカードの他の例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明のIDカードの他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 支持体 2 受像層 2′ 顔画像印字領域 3 定型フォーマット印刷 4 透明樹脂層 5 溶融印字文字 6 顔画像 7 透明保護層 8 UV硬化保護層 11 IDカード用基材(本発明) 12 IDカード(本発明) 13 IDカード(本発明)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 19/077 G06K 19/00 K (72)発明者 河村 朋紀 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、定型フォーマット情報が印
    刷で施された、熱拡散性染料を受容して画像形成可能な
    受像層を有し、さらに、該受像層上の少なくとも定型フ
    ォーマット情報が印刷された領域上に透明樹脂層が設け
    られ、熱拡散性染料を受容して画像が形成される領域で
    は受像層表面が露出していることを特徴とするIDカー
    ド用基材。
  2. 【請求項2】 上記透明樹脂層が紫外線硬化樹脂層であ
    ることを特徴とする請求項1記載のIDカード用基材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のIDカード用基材の、
    受像層表面が露出している領域には、熱拡散性染料の熱
    転写による画像記録を行ない、透明樹脂層が設けられた
    所定領域に、溶融型熱転写による文字情報の記録を行な
    うことを特徴とするIDカード作製方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のIDカード作製方法に
    より得られることを特徴とするIDカード。
  5. 【請求項5】 IDカード用基材上に熱転写による記録
    を行った後、熱接着性樹脂層を熱転写することによっ
    て、文字情報および熱拡散性染料画像を保護することを
    特徴とする請求項3に記載のIDカード作製方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のIDカード作製方法に
    より得られることを特徴とするIDカード。
  7. 【請求項7】 熱接着性樹脂層を熱転写した後、その上
    に、UV硬化性樹脂層を設け、紫外線を照射することに
    よって、硬化せしめることを特徴とする請求項5に記載
    のIDカード作製方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のIDカード作製方法に
    より得られることを特徴とするIDカード。
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