JP3707741B2 - Idカードおよびその作成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、画像入りIDカードに関し、詳しくは、機械的強度に優れ、高度に偽変造防止されたIDカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、運転免許証等の免許証類、身分証明証、写真つき会員証、写真つき名刺等の各種IDカードが普及するようになった。カード社会の到来と共にカードの偽変造が問題となっている。特にIDカードの作成に当たっては、個人に係わる情報を簡単に高品位に記録し、なお且つカードの偽変造を高度に防止して、窓口で迅速に発行する手軽なIDカード作成方法が必要であった。
【0003】
例えば、従来よりクレジットカードやIDカードでは金属箔を用いたりホログラムをカード表面に登載して偽造を防止してきた。金属箔や特にホログラムをカードに搭載する事は、その作成に時間と手間がかかる為、近年のカラーコピー技術の発達に対抗する意味で確かにある種の偽造を防止する効果があるが、顔写真の入れ替えや一部記載文書の書き換えといった、変造には全く効果をなさない場合がある。
【0004】
また、ホログラムは通常カード表面に箔の形で熱転写して形成するが、ホログラムをカード最表面に単に位置した場合、キズなどが付きやすく、またカードを使用している内にホログラム箔のエッジ部分が剥げてしまう等の問題があった。
従来、IDカードの画像は例えば、支持体の表面に、銀塩写真法により顔写真や文字画像を形成し、更にその表面に保護層を設けてなる。この銀塩写真法等による顔写真のごとき階調画像は、他の記録手段を用いた場合と比べて圧倒的に優れた画質を得る事が出来る。しかしこれとは逆に銀塩写真方式は、文字あるいはマークのごとき、2値画像を同時に得ようとした場合には、シャープネスに欠け、あるいは濃度に欠けるという問題点があった。このことは、銀塩写真の階調性に由来しており、階調画像を最適化するが故に2値画像は劣化するという事情がある。
【0005】
このような事情から、顔写真部分をカードに埋め込み、あるいはラミネートシートに挟み込み、他の文字記録は2値画像に適した記録方法(例えば印刷や種々のプリンターを用いた方法)で記録する手法がとられてきた。しかし、この方法の場合には、カードに埋め込み或いは挟み込む為に手間取り、仕上がりもモノシック性に欠けたIDカードとなってしまう。
【0006】
本発明者らは鋭意研究の結果、顔写真画像として圧倒的に階調再現性に優れ、文字もしくはマークとしてシャープネスに優れ、かつカードへの埋め込み或いは挟み込みのごとき手間を取ることなく、一体感の高い高品位な写真カードであって、かつ熱転写による文字形成が可能であり、かつIDカードとして充分な、偽変造防止性、機械的強度を有するカードの構成を開発するに至った。特に、文字画像を溶融熱転写し、顔画像のような諧調画像を昇華熱転写で記録すると高品位なカードとする事ができる。
【0007】
レンチキュラーもホログラムと同様にその造り難さから、偽変造防止に使われている。しかし、レンチキュラーの場合、予めカード形状に打ち抜きを施しておいて、画像をカードに記載した後、カード表面全体にラミネートしたりすることになる。ラミネートは位置合わせが困難な為、ラミネートした後に打ち抜きを行うこともできるが、この場合には、カード発行窓口で、打ち抜きを行わねばならず、やはり実用上有効と言えるものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に基づくもので、簡便に、高品位で機械的強度に優れ、高度に偽変造防止されたIDカードを得る方法及びそのようなカードを提供することをその目的とする。
【0009】
本発明者らは鋭意検討の結果、以下に述べる知見を得て本件発明を為すに至った。
【0010】
従来、カード表面にホログラムあるいは金属蒸着箔(以下代表的にホログラムと称する)を形成していたが、ホログラムが剥げてしまったり、キズにより劣化してしまったりした。そこでホログラムの上を熱可塑性樹脂コート保護層やラミネートフィルムで保護した場合、ホログラムの輝きを失ってしまう。ところが、紫外線硬化樹脂で保護することによって、格段にホログラムの耐久強度が増すばかりではなく、紫外線硬化樹脂による保護層では、保護層自身の光沢が手伝って、ホログラムの外見上の明るさを失わないことも解った。また、ホログラムを形成する場合、紫外線硬化樹脂上にホログラムを形成すると剥げにくく、また下地が硬いことに起因してキズになりにくいことも発見した。
【0011】
加えて、ホログラムあるいは金属蒸着箔の上に、網点印刷画像を形成した場合、単にそれらを形成した場合に比べ、その複雑さ故に偽造防止に効果があるばかりではなく、カードを軽く曲げた時に、ホログラムあるいは金属蒸着箔画像上にモアレが発生し、独特な光学模様を示すことが解った。また、本来カラーコピー機での複写を防止する為に形成するホログラムあるいは金属蒸着箔は、例えば文字画像を表現する場合など、それだけでは識別性や判読性が低いが、印刷を施すことでこれらが高められる。
【0012】
特にホログラムは画像形成前に予め、ホットスタンパー等の加熱ヘッドにより転写形成しておくことが、IDカード発行窓口での煩雑さや、IDカード発行装置をコンパクトに収める意味で好ましい。しかし、ホログラムを形成した後に例えばサーマルヘッドで熱転写画像を形成する場合、しばしばホログラム箔の厚さによる、凸部分により形成画像が損なわれる。これは、サーマルヘッドのカード面への密着を凸部分が阻害する為である事が解った。その為ホログラム箔の全体の転写膜厚を10μm以下、特に5μm以下とする事が好ましい事も解った。又、このことはホログラムを熱転写する場合の、圧力にも影響され、押圧力を大きくしてホッスタンプを下地にめり込ますことも有効である。
【0013】
更に、ホログラムを形成した後に中間樹脂層でホログラムを被覆してしまうことが有効な手段と解った。中間樹脂層は、例えば印刷やコーティングにより塗設することが好ましい。コーティングが特に好ましいのは、レベリング効果によりホログラム周辺との段差を緩和する為である。中間樹脂層としては、熱可塑性樹脂であってもよいが、紫外線硬化樹脂であることが特に好ましい。
【0014】
ホログラムとともに形成した画像を保護する目的で、透明な熱転写箔を画像およびホログラム上に形成する場合、特に中間樹脂層を塗設しておくことが好ましい事が解った。ホログラム上に直接熱転写箔を形成すると、失透することがままあるが、中間樹脂層の存在によりこれを防ぐことが出来るからである。
【0015】
更に、サーマルヘッドを用いてホログラムを自由な形状に転写し、その輪郭形状でカード識別手段とできることもみいだした。
【0016】
更に、透明(光透過性)のホログラムの場合、画像の上に形成して画像を見る事ができ、かつホログラム上から画像に細工しようとするとホログラムの破壊に伴って画像も破壊されてしまうことが解った。
【0017】
ホログラムの登載は確かに偽造防止の一助となるが、高価なためIDカードのコストをいたずらに上昇してしまう欠点がある。そこで本発明者らはホログラムを採用しない場合、凹凸のある刻印を加熱して、あるいは加熱せずに押印(以下、エンボス加工とも言う。)した後、紫外線硬化表面樹脂層を形成すると、エンボス加工が長期に渡り耐久する事をつきとめた。
【0018】
エンボス加工の場合、微妙な凹凸がよくみると存在するだけなので、カード上の他のいかなる情報の上にも重ねることができ、限られたカード表面を有効に使用できるばかりではなく、特に例えば昇華画像上に割り印として施すなど、重ねて用いる事がカード作成の複雑さを増し特に効果がある。凹凸のレベルとしては、20〜0.01μmが好ましい。20μmより深い場合には、画像を破損してしまう危険性があり、浅すぎるとエンボス画像を確認しにくい欠点がある。
【0019】
凹凸表面とその凹凸表面に呼応したレンチキュラー画像からなるレンチキュラーはホログラムと並んで偽造防止効果をもつが、表面の凹凸が大きい為、従来は支持体上に画像形成後、画像を被覆あるいは画像横に位置する様に施されていた。そこでレンチキュラー裏面に画像形成層を形成し、該層に画像形成した後、有色背景層により画像を隠蔽すれば、画像形成部分にはレンチキュラーの凹凸を形成しなくても良いのでムラのない画像を形成できることが解った。
【0020】
【課題を解決するための手段】
したがって、上記課題を解決する手段は、
)支持体上に画像を受容した層、網点面積率1%以上80%以下の有色網点画像を施したホログラム又は金属蒸着箔、及び画像保護層を有することを特徴とするIDカードであり
)上記画像を受容する層に形成される画像が、昇華型熱転写および溶融熱転写から選ばれる少なくとも1つの方法によるものであることを特徴とする上記1記載のIDカードである。
【0021】
本発明の具体的な構成の例を図1〜12に示した。以下、本発明を構成するための各項目について詳述する。(なお、符号は図のそれと共通である。)
1.カードの支持体
カードの支持体としては、塩化ビニル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂と言った公知の樹脂基体及びこれらの貼合基体、基紙、コート紙等が使用できる。
【0022】
特に好ましい基体としては2軸延伸ポリエステルフィルムの両側にポリオレフィンをラミネートしたものが好ましい。ポリエステルとしては、従来から公知の方法で製造されるものを使用することができ、たとえば、ポリエチレンテレフタレート等を挙げることができる。ポリオレフィン層に使用されるポリオレフィンとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。ポリオレフィン層に使用される樹脂はコポリマーであってもよい。特にポリプロピレンは耐熱性等の点で好ましい。ポリオレフィンおよびポリエステルフィルムの接着層としては、通常、一般に用いられる水溶液型、エマルジョン型、溶剤型、無溶剤型接着剤や固体状接着剤、あるいはフィルム、テープ、ウェブ状接着剤等を使用することができ、たとえば、にかわ、デンプン等の天然高分子系接着剤、酢酸セルロース等の半合成天然高分子系接着剤、酢酸ビニル、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂系接着剤、エポキシ、ウレタン等の熱硬化性樹脂系接着剤、クロロプレン、NBR等のゴム系接着剤、ケイ酸塩系、アルミナセメント、低融点ガラス等の無機高分子系接着剤、アクリル、エポキシ等の紫外線硬化型接着剤等を挙げることができる。
【0023】
基体の白色隠蔽性が不足している場合、白色隠蔽層を基体の中間層に形成することが特に好ましい。白色隠蔽層としては、樹脂に白色顔料を含有させることにより形成することができる。上記白色顔料としては、たとえば、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等を挙げることができる。
【0024】
なお、上記白色顔料は、基材層を構成するいずれかの層に含有されていてもよい。この場合、簡単な例としてはたとえば、白色顔料を含有した塩化ビニル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂と言った公知の樹脂基体や基紙、コート紙等が使用できる。上記ポリオレフィン層に白色顔料を配合することができる。また、2軸延伸ポリエステルフィルム層に白色顔料を配合することができる。白色顔料の配合により、後の工程で形成される画像の鮮明性を一層向上させることができる。
【0025】
これら白色顔料の各層における含有量は、通常その層の0.5〜50.0重量%、好ましくは5.0〜40重量%である。
【0026】
いずれの基材層も、塗工法、ラミネート法、共押出法、ホットメルトエクストルージョン法等の従来から公知の方法で形成することができる。ラミネート法により基材層を形成する場合には、基材層を構成する各層間に接着層を介在させるのが好ましい。
【0027】
さらにまた、この支持体層と画像形成層とは、接着層を介して積層されていてもよく、また接着層を介さずに積層されていてもよい。この場合の接着層は基材層を構成するときの接着層と同じ構成でもよい。
【0028】
IDカード用としての2軸延伸ポリエステルフィルム層の厚みは、特に好ましくは300〜500μmである。そして、IDカードの全体の厚みは、200〜1,000μm、好ましくは250〜850μm、特に好ましくは300〜600μmである。
【0029】
ポリオレフィン層の厚さは通常5〜200好ましくは10〜100μm。各層およびIDカードの厚みが前記範囲にあることにより、耐久性に優れたIDカードとすることができる。
【0030】
2.画像を受容する層(受像層)
本発明の受像層は、その表面にすくなくとも昇華性色素による階調情報含有画像を形成し得る。
【0031】
前記受像層の構成は、後述する昇華型熱転写記録用インクシートにおけるインク層から、加熱により拡散してくる昇華性色素を受容することができる限り特に制限がなく、基本的にバインダーおよび必要に応じて各種の添加剤で形成される。IDカード用支持体の表面に受像層を形成する方法としては、受像層を形成する成分を溶媒に分散あるいは溶解してなる受像層用塗工液を調製し、その受像層用塗工液を前記IDカード用支持体の表面に塗布し、乾燥する塗工法、あるいは前記受像層を形成する成分を有する混合物を溶融押出し、IDカード用支持体の表面にラミネートするラミネート法等を挙げることができる。IDカード用支持体の表面に形成される受像層の厚みは、一般に1〜50μm、好ましくは2〜20μm程度である。
【0032】
−受像層用バインダー−
本発明における受像層用のバインダーとしては、塩化ビニル系樹脂、ポリエテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニールアセタール系など各種の耐熱性樹脂などさまざまのバインダーを使用することができる。バインダーの種類の選択は任意であるが、画像保存性などの点において、ポリビニルアセタール系樹脂または塩化ビニル系樹脂が好ましい。前記ポリビニルアセタール系樹脂としては、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂などがあげられる。前記塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。この塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマーユニットとして50モル%以上の割合で含有する塩化ビニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができる。前記ポリビニルアセタール系樹脂、塩化ビニル系樹脂の他に、ポリエステル系樹脂も昇華型感熱転写用の受像層として好適に用いることができる。
【0033】
−添加剤−
受像層には、添加剤として、剥離剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、フィラー、顔料を添加しても良い。また増感剤として可塑剤、熱溶剤などをを添加しても良い。剥離剤は、後述する昇華型感熱転写用インクシートと受像層との剥離性を向上させることができる。このような剥離剤としては、シリコーンオイル(シリコーン樹脂と称されるものも含む);ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固型ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好ましい。
【0034】
このシリコーンオイルは、単に添加するタイプ(単純添加型)と、硬化もしくは反応させるタイプ(硬化反応型)とがある。単純添加型の場合には、バインダーとの相溶性を向上させるために、変性シリコーンオイルを使用するのが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、ポリエステル変性シリコン樹脂、アクリル変性シリコン樹脂、ウレタン変性シリコン樹脂(もしくは、シリコン変性ウレタン樹脂)、セルロース変性シリコン樹脂、などを挙げることができる。
【0035】
酸化防止剤としては、特開昭59-182785号、同60-130735号、特開平1-127387号公報等に記載の酸化防止剤、および写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
【0036】
紫外線吸収剤および光安定剤としては、特開昭59-158287号、同63-74686号、同63-145089号、および写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
【0037】
フィラーとしては、無機微粒子や有機樹脂粒子を挙げることができる。この無機微粒子としてはシリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒子としてはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げることができる。これらの無機・有機樹脂粒子は比重により異なるが、0.1〜70重量%の添加が好ましい。
【0038】
顔料としては、代表例としてチタンホワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを挙げることができる。
【0039】
−その他−
受像層と熱転写記録用インクシートのインク層との融着防止をより効果的にするため、受像層の表面に剥離剤を含有する剥離層がさらに積層されていても良い。この剥離層の厚みは、通常0.03〜2.0μmである。また、IDカード用支持体と受像層との間にクッション層あるいはバリヤー層を設けることもできる。クッション層を設けると、ノイズが少なくて、画像情報に対応した画像を再現性良く転写記録することができる。クッション層を構成する材質としては例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。クッション層の厚さは通常、1〜100μm、好ましくは3〜30μmである。
【0040】
バリヤー層を設けると昇華性色素のIDカード用支持体への拡散が防げ、IDカード用支持体内での色素の滲みなどを防止することができる。バリヤー層を構成する材質としては例えばゼラチン、カゼインなどの親水性バインダー、Tgの高いポリマーなどが挙げられる。
3.昇華熱転写画像
−昇華型熱転写記録用インクシート−
受像層における階調情報含有画像は、昇華型熱転写記録用インクシートを使用することにより形成することができる。前記昇華型熱転写記録用インクシートは、インクシート用支持体とその上に形成された昇華性色素含有インク層とで構成することができる。インクシート用支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐える限り特に制限がなく、従来から公知のものを使用することができる。昇華性色素としてはシアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素を挙げることができる。
【0041】
特に好ましいのは、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物とp-フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp-アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られるアゾメチン色素およびフェノールまたはナフトール誘導体とp-フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp-アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られるインドアニリン色素である。昇華性色素含有インク層に含有される色素としては、形成しようとする画像が単色であるならば、イエロー色素、マゼンタ色素、およびシアン色の何れであってもよい。
【0042】
IDカードにおける受像層中に金属イオン含有化合物が含まれているときには、該金属イオン含有化合物とキレートを形成することのできる色素化合物が好ましい。
【0043】
金属イオン含有化合物とキレートを形成する色素化合物としては、特に制限はなくそれ自体公知の各種の化合物を適宜に選定して使用することができる。具体的には、例えば特開昭59-78893号、同59-109349号、特願平2-213303号、同2-214719号、同2-203742号に記載されているシアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素などを挙げることができる。
【0044】
上記の色素の中でも、金属イオン含有化合物と2座のキレートを形成することができる色素化合物を使用するのが好ましい。そのような色素として、例えば、下記一般式で表される色素などを挙げることができる。
【0045】
【化1】
Figure 0003707741
【0046】
ただし、前記式中X1は、少なくとも1つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族の炭素環、または複素環を完成するのに必要な原子の集まりを表わし、アゾ結合に結合する炭素原子の隣接位の少なくとも1つが、窒素原子又はキレート化基で置換された炭素原子である。X2は、少なくとも1つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族複素環又は芳香族炭素環を表わす。Gはキレート化基を表わす。
【0047】
前記色素の使用量は、通常、インクシートの支持体1m2当たり0.1〜20gであり、好ましくは0.2〜5gである。
【0048】
4.ホログラム、13.金属蒸着箔、10.エンボス加工
エンボス,ホログラムを設ける方法としてはすでにエンボス,ホログラムが設けられたシートのホットスタンプによる転写、あるいは該シートを粘着剤によりIDカード上に貼付けする方法、紫外線硬化樹脂,透明保護層,受像層,支持体または筆記層上に直接エンボス加工、エンボスタイプのホログラムを設ける方法がある。転写,粘着型のエンボス加工、ホログラムシートは公知のものが使用できる。
【0049】
これを紫外線硬化樹脂上に設ける場合には接着性を良好にするために紫外線硬化樹脂を半硬化の状態で転写,接着した後、完全に樹脂を硬化させることが好ましい。
【0050】
また、エンボス加工、ホログラムを設ける場所は紫外線硬化樹脂の下が好ましい。この位置に設けることにより偽変造防止効果を高め、さらにエンボス加工、ホログラムの耐久性を高めることができる。
【0051】
直接エンボス加工を行なう場合、例えばひとつの方向に規則性を有し、これにより光学変調機能を持たせることができる。
【0052】
ひとつの方向に規則性を有し、これにより光学変調機能を持たせた凹凸とは反射光ないし透過光の光量を規則性をもって光学的に変化させるようなものであればよい。凹凸の光量変調の形式としてはレンズを利用し、一定の方向にレンズ作用を有する凹凸を持ついわゆるレンチキュラーレンズや、凹凸の表面で光の反射量を変えることのできるもの、例えば一般に写真業界で絹目と称される表面などがある。表面の凹凸を一方の方向にのみ規則性を持つ凹凸とする場合は畝状に凹凸を一定間隔aで形成すればよい。
【0053】
あるいはX−Y方向(直角方向)に規則性を持つ凹凸として配列することも可能である。このような光量変調を行なう規則性のある凹凸の繰り返し密度I=1/aは50〜2000dpiとすることが好ましい。線密度が低い場合には内容が見づらくなりまた高い場合には凹凸の形成が難しい。凹凸の深さは紫外線樹脂の密接率や、光沢,厚み等を考慮して必要な光量変調が得られる程度とすればよいが、通常は0.1〜400μmが好ましい。また、光量変調を行なう規則性のある凹凸のある部分の下面には凹凸に対応した画像があることが好ましい。あるいは光量変調を行なう規則性のある凹凸のある部分の下面に凹凸に対応した画像を設けない場合は、真偽判定を行なう際に網線または網目を有するか、あるいは上記光変調部と同様少なくとも一方の方向に規則性をもって光の強さを変化させることのできる透明なガラス,プラスチックからなるフィルム片を重ね合わせ、互いの角度を変化させるとモアレが生じ、真偽判定が容易になる。
【0054】
また、直接、位相型ホログラムを作成する場合には次のような方法をとることができる。例えば、エンボスタイプのホログラムを作成する一般的な方法と同様の方法で紫外線硬化樹脂の表面凹凸を設けこれにより位相型ホログラムとすることができる。
【0055】
エンボスタイプのホログラムを作成する一般的な方法はまずフォトレジストとレーザーを用いて表面レリーフ型ホログラムを作成し、この表面レリーフ型ホログラムからニッケルめっきにより金型を作成する。エンボスタイプのホログラムはこの金型を用いて、熱可塑性樹脂に熱プレスを行なうことで得られるが、ここで紫外線硬化樹脂の表面にプレスを行なうことでカード等の表面に直接ホログラムを設けることができる。この時、紫外線硬化樹脂を半硬化の状態でプレスを行い、紫外線硬化樹脂表面にホログラムを作成した後、完全に樹脂を硬化させることもできる。この様な方法をとればプレスの条件を緩やかに設定でき、好ましい。
【0056】
また、紫外線硬化樹脂上に設けたホログラムを見やすくするために、その表面に金属蒸着層などの反射層を設けるか、紫外線硬化樹脂と屈折率が大きく違う樹脂を表面に設けるなどの方法をとることができる。
【0057】
尚、金属蒸着箔タイプのホログラムの場合、膜厚は100Å〜2000Åが好ましい。
【0058】
5.紫外線硬化樹脂層
本発明においては、紫外線照射によって硬化してなる実質的に透明な硬化保護層を画像面側の最外保護層として形成するのが好ましい。該保護層は紫外線硬化性樹脂を含有するコーティング剤を塗布し、紫外線を照射することによって形成することができる。
【0059】
−コーティング剤−
このコーティング剤は、紫外線硬化性のプレポリマーと重合開始剤とを主成分とする組成物によって形成することができる。
【0060】
紫外線硬化性のプレポリマーとしては、1分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを挙げることができる。このようなプレポリマーとしては、例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物類およびエポキシ化ポリブタジエン類などが挙げられ、これらは単独で使用することも2種以上併用することもできる。又、コーティング剤中のこのプレポリマーの含有量は70重量%以上であることが好ましい。
【0061】
重合開始剤としては、カチオン重合開始剤が好ましく、具体的には、芳香族オニウム塩を挙げることができる。この芳香族オニウム塩として、ホスホニウム塩のような周期律表第Va族元素の塩(例えばヘキサフルオロリン酸トリフェニルフェナシルスルホニウムなど)、スルホニウム塩のような第VIa族元素の塩(例えばテトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリス(4-チオメトキシフェニル)スルホニウムおよびヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウムなど)、およびヨードニウム塩のような第VIIa族元素の塩(例えば塩化ジフェニルヨードニウムなど)を挙げることができ、スルホニウム塩、中でも、紫外線硬化性と組成物の貯蔵安定性の点でヘキサフルオロアンチモン酸トリアリールスルホニウムが好ましい。これらのコーティング剤中の含有量は、3〜20重量%が好ましく、特に5〜12重量%が好ましい。
【0062】
紫外線硬化性の樹脂としては、前記エポキシ系硬化性樹脂に限られず、ラジカル重合性の樹脂、例えば単官能性あるいは多官能性アクリレート化合物を挙げることができる。
【0063】
コーティング剤中には、更に油類(特にシリコーン油)、シリコーン-アルキレンオキシド共重合体(たとえばユニオンカーバイト社から市販されているL−5410)のような界面活性剤、シリコーン油含有脂肪族エポキシド類、3M社から市販されているFO−171および3M社から市販されているFO−430、大日本インキ株式会社から市販されているMegafac F−141のようなフルオロカーボン界面活性剤等を含有させてもよい。
【0064】
このコーティング剤中には、さらに、たとえば、スチレン、パラメチルスチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等のビニル単量体やセルロース系、熱可塑性ポリエステル、フェニルグリシジンエーテル、ケイ素含有モノエポキシド、ブチルグリシジルエーテル等のモノエポキシ等が、この発明の効果を阻害しない範囲で含有されていてもよい。
【0065】
また、このコーティング剤中には、不活性性成分として、たとえばタルク、炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、ガラス等の充填剤、染料、顔料、増粘剤、可塑剤、安定剤、レベリング剤、カップリング剤、粘着付与剤、シリコーン基含有活性剤、フルオロカーボン基含有表面活性剤等の濡れ向上剤、その他の各種添加剤、さらにコーティング剤の塗布中における流動性を改良することを目的として、前記カチオン重合開始剤とほとんど反応しないアセトン、メチルエチルケトン、メチルクロライド等の少量の溶剤を含有させても良い。
【0066】
−塗布方法および塗布条件−
前記コーティング剤の塗布は、場合により溶剤等を加えるなどして適宜の粘度に調整されたコーティング剤を、ダブルロールコータ、スリットコータ、エアナイフコータ、ワイヤーバーコータ、スライドホッパー、スプレーコーティング、グラビアロール、フェルト、布などの繊維状部材から染み出す方式(通称フェルト塗布)等の通常の方法にて基材表面に塗布することにより、達成することができる。
【0067】
これらの適宜の塗布方法により、前記コーティング剤による塗布層が、通常0.1〜30μm、好ましくは1〜20μmの厚みになるように、塗布される。
【0068】
塗布後に、前記コーティング剤による塗布層に紫外線が照射され、コーティング剤中の紫外線硬化性のプレポリマーの重合反応ないし硬化反応が進行する。
【0069】
ここで、紫外線というとき、これは紫外領域の光を意味し、また、紫外領域の光を含む光線をも含む意味である。したがって、紫外線の照射として、太陽光線の照射、低圧水銀灯の照射、高圧水銀灯の照射、超高圧水銀灯の照射、カーボンアーク等の照射、メタルハライドランプによる反射、キセノンランプの照射等を挙げることができる。
【0070】
紫外線を照射するときの雰囲気としては、空気、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気が好ましい。
【0071】
紫外線の照射時間としては、紫外線領域の照射光源の種類によって相違するのであるが、通常0.5秒〜5分、好ましくは3秒〜2分である。通常、照射時間の短い場合には照射強度の大きい大型の光源を必要とし、照射時間が長い場合には照射強度の小さい光源を使用することもできる。もっとも、照射強度の小さな光源では硬化作用時間が長くなり、製造工程上有利ではない。しかし、この発明では、200W以下の紫外線発生ランプを用いて、3秒〜2分の照射によって、実用上十分な強度を有する硬化被膜を形成することができる。
【0072】
なお、硬化に際しては、紫外線の照射時または照射の前後において、コーティング剤の塗布膜を加熱すると、硬化時間の短縮を図ることができる。そのような加熱をする場合、加熱温度は30〜80℃が好ましい。紫外線照射前においては、前記加熱温度による加熱時間は長くても短くても良いのであるが、紫外線照射後においては、加熱時間は1〜120分が好ましい。
【0073】
6.筆記層
本発明のIDカードには、通常の場合、支持体の受像層形成面とは反対側の表面に、筆記層が形成される。本発明のIDカードを運転免許証等とする場合には、筆記層を設けることが特に好ましい。筆記層を形成しておくと、そのIDカードに種々の情報を筆記することができて便利であるからである。前記筆記層に関する説明は、特開平1-205155号公報の第4頁右上欄第14行から第4頁右下欄第2行までに記載の「書き込み層」に関する説明をもって代え、その詳細な説明を省略する。
【0074】
7.溶融熱転写画像
本発明のIDカードに、文字情報などの必ずしも階調情報を必要としない情報が形成されるとき、熱溶融性インクシートを用いた溶融熱転写画像が形成されることがある。熱溶融性インクシート及び転写記録方法は公知のものを適宜採用することができる。
【0075】
8.画像保護箔
本発明の画像保護層は画像保護層用転写箔によって形成することができる。画像保護用転写箔は、形成した階調情報含有画像の表面に加熱加圧することにより実質的に透明な樹脂保護層を転写して前記画像を保護する。画像保護用転写箔は、例えば転写シート用支持部材の表面に転写用画像保護樹脂層を形成してなる転写シートを使用する。画像保護用転写箔は、単層であっても良いし、接着層と剥離層および、あるいは中間層とからなる複数層であっても良い。更に、画像保護用転写箔は紫外線吸収剤を含有していることが好ましい。
【0076】
この画像保護用転写箔用支持体としては、耐熱性を有すると共に画像保護用転写箔を積層することができる素材であれば特に制限がなく、例えば塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチレンテレフタレートベースフィルム、ポリエチレンナフタレートベースフィルム等の各種プラスチックフィルムないしシートを挙げることができる。前記フィルムの厚みは通常3〜50μm好ましくは6〜30μmである。
【0077】
画像保護用転写樹脂層と支持体との間には、剥離性を高めるために剥離層が設けられていることが好ましく、この剥離層中にはポリビニルアセタール系樹脂およびまたはエチルセルロース系樹脂あるいは、アクリル系樹脂等が含有されていることが好ましい。これらの樹脂の含有量は通常5〜100%好ましくは20〜100%である。膜厚は通常0.2〜3.0μm好ましくは0.3〜2.0μmである。
【0078】
本発明の画像保護用転写箔において、転写される樹脂層にクッション性を持たせ転写時の受像層との密着性を高めたり、接着層と剥離層の層間の接着性を高める等の目的で中間層を設けることが好ましい。膜厚は通常0.2〜3.0μm好ましくは0.3〜2.0μmである。
【0079】
本発明の画像保護用転写箔の中間層には熱可塑性樹脂を含有していることが好ましく、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン(SEPS)、スチレン−エチレン/プロピレン(SEP)のブロックコポリマー等があげられる。
【0080】
このほかに好ましい樹脂としては、例えばホットメルト型接着剤を構成する組成物(例えばエチレン−塩化ビニル系共重合体、ワックス、可塑剤、粘着付与剤、充填剤等を含む。)、ポリ酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を構成する組成物、クロロプレン系接着剤を構成する組成物、エポキシ樹脂系接着剤を構成する組成物、アクリルエステルあるいはアクリルエステル共重合体等がある。
【0081】
この転写シートによる画像保護用転写箔の受像層への転写は、通常サーマルヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプマシンなどの加熱しながら加圧を行える手段を用いて転写をおこなう。このなかでもとくに、サーマルヘッドとヒートローラーが本発明の目的において好ましい。
【0082】
−紫外線吸収剤−
本発明の画像保護箔は、画像の耐久性を向上させるという意味において転写される樹脂層中に紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤を含有することが好ましい。紫外線吸収剤は、画像保護箔が接着能力を有する接着層と剥離層の2層である場合は該接着層中あるいは該剥離層またはその両層に、それ以外のたとえば中間層などの複数の層からなる場合は、画像上に転写される少なくとも1層に含有される。次に前記酸化防止剤としては、特開昭59-182785号、同60-130735号、特開平1-127387号公報等に記載の酸化防止剤、および写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
【0083】
9.中間樹脂層
本発明でいう中間樹脂層は、画像形成層の上、あるいはホログラムや金属箔の上に形成される。
【0084】
特に、紫外線硬化性インクを用いて印刷することが、更にホログラムや金属箔の上に画像保護箔を形成する際の失透を防ぐのに効果があることが本発明者らの研究によって明らかになった。
【0085】
該層の膜厚としては、0.3〜5μmが好ましい。
【0086】
11.12.レンチキュラー
本発明におけるレンチキュラーは、反射光ないし透過光の光量を規則性をもって光学的に変化させ得る光量変調層であれば特にその凹凸の態様について制限はなく、公知のものを適宜採用できる。ただ、規則的に配列される凹凸は実質的に均一な形状であることが好ましい。
【0087】
14.有色網点画像
本発明における有色網点画像は通常の印刷と同様に形成し得るが、それのみならず、例えばIDカードに記載するフォーマット情報(個人に依存しない共通情報)も、画像形成層上や支持体上に印刷することが出来る。印刷方法は特に制限されず公知の方法、例えばオフセット印刷、ドライオフセット印刷、グラビア印刷、シルク印刷等の方法で可能である。ホログラムや金属箔の上に網点画像を印刷する場合にも同様に公知の方法を使用できる。本発明IDカードに採用する場合の網点面積率は1〜80%であることが好ましい。
【0088】
15.有色背景層
本発明でいう有色背景層は、有色転写箔の熱転写により形成することができる。熱転写する際の熱ヘッドとしては、サーマルヘッドやヒートロールや熱刻印等の公知の熱ヘッドを用いることができる。
【0089】
有色背景層の色としては、白色が好ましい。通常知られている白色含料(酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム)をバインダに分散して着色層として得られる。当然、白に限られず他の色でもよい。また金属蒸着層を持つ箔を用いることも隠蔽性を稼ぐ上で好ましい。こうした有色背景層を画像形成層に接着せしめるために、熱接着性の接着層を必要とするが、該接着層は前述の、画像保護箔に使用する接着層樹脂を使うことが出きる。
【0090】
以上述べて来た構成を適宜採用して本発明のIDカードを得ることができ、その作成は例えば次のように行う。
【0091】
即ち、受像層と昇華型熱転写インクシート又は溶融型熱転写インクシートのインク層と重ねてイメージワイズに過熱することにより画像を形成するが、該画像形成の前又は後に、ホログラム・エンボス又は金属箔を搭載し、次いで紫外線硬化性樹脂を塗布し紫外線を照射することにより紫外線硬化表面保護層を形成する。画像上にホログラムを設ける場合網点印刷を有していても良い。その他の作成方法のバリエーションについては今までの記載に基づき適宜採用することができる。
【0092】
【実施例】
以下、この発明の実施例につき具体的に説明する。なお、以下において「部」は重量部を表す。
【0093】
実施例1
−支持体の作成−
厚み350μmのポリエチレンテレフタレート樹脂シート(ICI(株)製;メリネクッス226)の両面に、厚みが50μmとなるように低密度ポリエチレン樹脂(三井石油化学(株)製;ミラソン16P)に酸化チタン15%を混合した組成物を、押し出しコーティング法により押し出すことにより、厚み450μmの幅広な複合樹脂シートを得た。得られた複合樹脂シートのいっぽうのめんに25W/(m2・min)でコロナ放電処理を施すと共に、このシートを支持体として以下の各層の積層を行った。
【0094】
−アンカー層の作成−
下記組成のアンカー層用塗布液を、支持体のコロナ放電処理を行った面上に塗布し、乾燥することにより、厚み0.5μmのアンカー層を形成した。
【0095】
<アンカー層用塗布液>
ポリビニルブチラール
(エスレックBL−1:積水化学工業(株)) 9部
ヘキサメチレンジイソシアネート
(コロネートHX:日本ポリウレタン(株)) 1部
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 10部
−受像層の形成−
<第1受像層形成用塗布液>
ポリビニルブチラール樹脂
(エスレックBL−1:積水化学工業(株)) 6部
金属イオン含有化合物 4部
【0096】
【化2】
Figure 0003707741
【0097】
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 10部
<第2受像層形成用塗布液>
アクリルエマルジョン(43%固形分)
(AD−51;カネボウエヌエスシー社製) 25部
ポリエチレン系ワックスエマルジョン(35%固形分)
(ハイテックE1000;東邦化学工業(株)製) 5部
水 70部
−筆記層の形成−
支持体の受像層とは反対の面に下記組成を有する筆記層形成塗布液を塗布し、乾燥することにより、厚み40μmの筆記層を形成した。
【0098】
<筆記形成用塗布液>
コロイダルシリカ 2.5部
ゼラチン 7.0部
硬膜剤(化3) 0.2部
【0099】
【化3】
Figure 0003707741
【0100】
水 90.0部
−透明保護層の形成−
ダイアホイルヘキスト(株)製ポリエチレンテレフタレート(S−25)の片面に下記処方の剥離層及び接着層を膜厚がそれぞれ0.7μm、1.0μmとなる様にワイヤーバーコーティングにて塗布乾燥して画像保護層転写媒体を得た。
【0101】
<剥離層>
アクリル系樹脂
(ダイアナールBR−87;三菱レイヨン製) 9部
シリコーン樹脂粒子
(トスパール120;東芝シリコーン(株)製) 1部
メチルエチルケトン 40部
トルエン 50部
<接着層>
スチレン系樹脂
(クレイトン−1726;シェル化学(株)製) 9部
水添石油樹脂
(エスコレッツ5320;トーネックス(株)) 1部
トルエン 60部
−転写画像の形成−
支持体にアンカー層、受像層及び筆記層を設けたIDカード用積層体をJIS規格に準じたカードサイズに裁断し、その受像層と昇華型感熱インクシートのインク層とを重ねて、インクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.23/ドット、パルス幅0.4〜4.5msec、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することにより、人物画像を形成した。
【0102】
次いで溶融型転写シートを用いて400dpiのラインサーマルヘッドを搭載したカードプリンタにて印字を行い受像層に文字情報含有画像を形成した。
【0103】
次いで、この人物画像の表面に前記透明保護層が位置するように、ヒートローラにより180℃で、1.2秒画像保護層転写媒体を加熱して、透明保護層を受像層に転写した。
【0104】
−紫外線硬化樹脂保護層の形成−
次に透明保護層の表面と前記透明保護層以外の表面に紫外線硬化樹脂層形成用塗布液を20g/m2の塗布量になるようにワイヤーバー法により塗布し下記の硬化条件で硬化させた。
【0105】
<紫外線硬化樹脂層形成用塗布液>
ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート
(ERL4299;UCC社製) 70.0部
ビスフェノールAグリシジルエーテル 10.0部
1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル 13.0部
トリアリールスルホニウムフルオロアンチモン 7.0部
〈硬化樹脂〉
光照射源 ;60W/cm2の高圧水銀ランプ
照射距離 ;10cm
照射モード;3cm/分で光走査
この紫外線硬化樹脂層上にホットスタンプ転写型ホログラム(旺電社(株)製)を、1センチ角金属版を190℃に加熱し、面圧が20kgになるようにプレスし転写した。
【0106】
実施例2
透明保護層の形成までは実施例1と同様になった。
【0107】
つぎに透明保護層の表面と前記透明保護層以外の表面に紫外線硬化樹脂層形成用塗布液を20g/m2の塗布量になるようにワイヤーバー法により塗布し下記の硬化条件にて半硬化させた。
【0108】
〈硬化条件〉
光照射源 ;60W/cm2の高圧水銀ランプ
照射距離 ;10cm
照射モード;6cm/分で光走査
この紫外線硬化樹脂層上にホットスタンプ転写型ホログラム(旺電社(株)製)を、1センチ角金属版を190℃に加熱し、面圧20kgになるようにプレスし転写した。
【0109】
その後、紫外線硬化樹脂を再度前記硬化条件で硬化をおこない完全に硬化した。
【0110】
実施例3
透明保護層の形成までは実施例1と同様に行なった。
【0111】
つぎに透明保護層の表面と前記透明保護層以外の表面に紫外線硬化樹脂層形成用塗布液を20g/m2の塗布量になるようにワイヤーバー法により塗布し下記の硬化条件にて半硬化させた。
【0112】
〈硬化条件〉
光照射源 ;60W/cm2の高圧水銀ランプ
照射距離 ;10cm
照射モード;6cm/分で光走査
この紫外線硬化樹脂層上に1センチ角の表面レリーフ型ホログラムの金型を、面圧が50kgになるように60秒間プレスし、表面レリーフ型ホログラムを形成した。
【0113】
その後、紫外線硬化樹脂を再度前記硬化樹脂条件で硬化をおこない完全に硬化した。
【0114】
実施例4
透明保護層の形成までは実施例1と同様に行なった。
【0115】
つぎにこの透明保護層上にホットスタンプ転写型ホログラム(旺電社(株)製)を、1センチ角金属版を190℃に加熱し、面圧が20kgになるようにプレスし転写した。
【0116】
つぎに透明保護層の表面と前記透明保護層以外の表面に紫外線硬化樹脂層形成用塗布液を20kg/m2の塗布量になるようにワイヤーバー法により塗布し下記の硬化条件にて硬化させた。
【0117】
〈硬化条件〉
光照射源 ;60W/cm2の高圧水銀ランプ
照射距離 ;10cm
照射モード;3cm/分で光走査
実施例5
透明保護層の形成までは実施例1と同様に行なった。
【0118】
つぎにこの透明保護層上に1センチ角の表面レリーフ型ホログラムの金型を、面圧が50kgになるように60秒間プレスし、表面レリーフ型ホログラムを形成した。
【0119】
つぎに透明保護層の表面と前記透明保護層以外の表面に紫外線硬化樹脂層形成用塗布液を20kg/m2の塗布量になるようにワイヤーバー法により塗布し下記の硬化条件にて硬化させた。
【0120】
〈硬化条件〉
光照射源 ;60W/cm2の高圧水銀ランプ
照射距離 ;10cm
照射モード;3cm/分で光走査
実施例6
紫外線硬化樹脂層の形成までは実施例1と同様におこなった。
【0121】
つぎに筆記層にホットスタンプ転写型ホログラム(旺電社(株)製)を、1センチ角金属版を190℃に加熱し、面圧が20kgになるようにプレスし転写した。
【0122】
比較例1
ホットスタンプ転写型ホログラムの形成までは実施例4と同様に行い、紫外線硬化樹脂層は形成しなかった。
【0123】
比較例2
紫外線硬化樹脂層の形成までは実施例1と同様に行い、ホットスタンプ転写型ホログラムの転写は行なわなかった。
【0124】
得られた各実施例の試料について、以下の評価項目で評価を行なった。
【0125】
(画像の耐久性)
JIS K6717の表面硬さの評価方法に準じて先端半径0.1mmのサファイア針で200g荷重のスクラッチを行い傷の程度を評価した。
【0126】
(ホログラムの耐久性)
JIS K6717の表面硬さの評価方法に準じて先端半径0.1mmのサファイア針で200g荷重のスクラッチを行い傷の程度を評価した。
【0127】
(ホログラムの接着性)
テープ剥離試験で評価した。具体的には、最外層の表面に幅2ミリ間隔に5×5の升目となるように縦横それぞれ6本の切り込みを入れた。この上にニチバン製セロテープを貼付け、90°の角度で急激に剥離したときにテープ側にはぎ取られた画像保護層の破片の数を数えた。
【0128】
(偽変造防止効果)
偽変造の困難さを評価した。
【0129】
以上の結果を表1に示す。
【0130】
【表1】
Figure 0003707741
【0131】
【発明の効果】
この発明によると、簡便に、高品位で機械的強度に優れ、高度に偽変造防止されたIDカードを得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】受像層上にホログラムを形成する実施態様である。
【図2】支持体上にホログラムを形成する実施態様である。
【図3】筆記層を有する本発明の実施態様である。
【図4】ホログラム上に中間樹脂層及び画像保護転写箔を有する実施態様である。
【図5】受像層上にエンボスを有する実施態様である。
【図6】レンチキュラーを有する本発明の実施態様である。
【図7】紫外線硬化樹脂層上にホログラムを形成した実施態様である。
【図8】画像の上に光透過性ホログラムをイメージワイズに形成した実施態様である。
【図9】画像の上に光透過性ホログラムをイメージワイズに形成し、紫外線硬化樹脂層で被覆した実施態様である。
【図10】受像層上に金属箔を有する実施態様である。
【図11】受像層上に有色網点が印刷された金属箔を有する実施態様である。
【図12】画像を光透過性ホログラムで被覆した実施態様である。
【符号の説明】
1 支持体
2 受像層
3 昇華熱転写画像
4 ホログラム
5 紫外線硬化樹脂層
6 筆記層
7 溶融転写画像
8 画像保護箔
9 中間樹脂層
10 エンボス
11 レンチキュラー画像層
12 レンチキュラー凹凸層
13 金属箔
14 有色網点印刷層
15 有色背景層

Claims (2)

  1. 支持体上に画像を受容した層、網点面積率1%以上 80 %以下の有色網点画像を施したホログラム又は金属蒸着箔、及び画像保護層を有することを特徴とするIDカード。
  2. 画像を受容する層に形成される画像が、昇華型熱転写および溶融熱転写から選ばれる少なくとも1つの方法によるものであることを特徴とする請求項1に記載のIDカード。
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