JP2605185B2 - 画像記録体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
の製造方法に関する。さらに詳しく述べると、この発明
は、ラミネートフィルムを使用することなく、鮮明な階
調画像を有すると共に高い画像耐久性を有する、偽造変
造のおそれのないカードサイズの画像記録体、および製
造工程中における紫外線の照射によっても昇華性色素に
よる画像の損傷がなく、ラミネートフィルムを用いると
きのような切り屑が生じず、しかも前述の優れた特性を
有するカードサイズの画像記録体を迅速に製造すること
のできる方法に関する。
分証明書、運転免許証、会員証等の多くのIDカードが
使用されている。IDカードには通常、カード所持者を
確認するための人物画像と、各種の記載事項とがある。
人物画像は、通常、濃淡画像で形成されているので、階
調情報含有画像とすることができる。各種の記載事項と
は、例えば身分証明書においては、例えば本人の住所、
氏名、生年月日、所属部署、有効年月日等であり、運転
免許証においては、例えば本人の生年月日、氏名、免許
証番号、免許種別等である。これらの記載事項は、文
字、数字あるいは記号等で記載されているので、文字、
数字あるいは記号等を文字情報含有画像とすることがで
きる。
成方法としては、従来二通りある。そのひとつは、昇華
型熱転写方式であり、他のひとつは銀塩写真方式であ
る。いずれの方式により階調情報含有画像を形成するに
せよ、IDカードにおいて重要なことは、IDカードの
偽造あるいは変造が絶対的に防止されねばならないこと
である。IDカードにつき、何故に偽造変造がなされて
はならないのかその理由は説明を要しない程明らかであ
る。
は、従来では、IDカードの表面に透明シートをラミネ
ートすること(かかる方式をラミネート方式と略称する
ことがある。)、および紫外線硬化性樹脂でIDカード
の表面をコーティングし、次いで紫外線を照射して紫外
線硬化性樹脂を硬化することにより得られる硬化性被膜
を形成すること(かかる方式を紫外線照射方式と略称す
ることがある。)が、有効であるとされている。
に形成された階調情報含有画像を有するIDカードに透
明シートをラミネートしても、受像層自体が例えば熱可
塑性樹脂シートであり、また透明シートも熱可塑性樹脂
シートであるから、受像層と透明シートとが容易に剥離
することがある。したがって、透明シートをラミネート
するのでは、偽造変造を完全に防止することができな
い。
れた階調情報含有画像は昇華性色素で形成されているか
ら、IDカードに透明シートをラミネートする際の加熱
により、階調情報含有画像が損なわれるという問題点が
ある。すなわち、昇華型熱転写方式で受像層に形成され
た階調情報含有画像には、ラミネート処理に対して耐久
性がないのである。
場合、通常IDカードよりも大きな面積を有する透明シ
ートを使用する。すなわち、IDカードの階調情報含有
画像形成面にIDカードよりも大きな面積の透明シート
を被せ、次いで加熱処理をしてから、IDカードからは
み出る透明シートを裁断する。したがって、IDカード
をラミネートする方式では、透明シートの切り屑が発生
し、IDカードを大量に作成するような現場において
は、大量の切り屑が発生するという問題点もある。
調情報含有画像を有するIDカードの表面を紫外線照射
方式で保護層を形成する場合、階調情報含有画像を有す
る画像面に紫外線硬化性樹脂をコーティングすると、昇
華性色素で形成された階調情報含有画像に滲みを生じ、
画像の鮮明性が損なわれるという問題点がある。階調情
報含有画像である人物画像が滲んでしまうと、本人確認
を確実に行うことのできないIDカードが形成されてし
まうことになるから、かかる紫外線照射方式はIDカー
ド作成に採用することのできない致命的な欠陥方式であ
る。
含有画像を形成するIDカードについては、前記昇華型
熱転写方式で形成された階調情報含有画像を有するID
カードにおけるような前記各種の問題点はさしあたりな
いのであるが、階調情報含有画像を形成するのに、現
像、定着、漂白等の多くの工程を要するので、ID作成
に多大の時間がかかる。したがって、銀塩写真方式でI
Dカードを作成する方法は、大量かつ迅速にIDカード
を作成しなければならないような現場では到底採用し難
いものである。
のである。本発明の目的は、前記問題点を解決し、ラミ
ネートフィルムを使用することなく、鮮明な階調情報含
有画像を有すると共に高い画像耐久性を有する、偽造変
造のおそれのないカードサイズの画像記録体、および製
造工程中における紫外線の照射によっても昇華性色素に
よる画像の損傷がなく、ラミネートフィルムを用いると
きのような切り屑が生じず、しかも前述の優れた特性を
有するカードサイズの画像記録体を迅速に製造すること
のできる方法を提供することにある。
を達成するために鋭意研究を重ね、主として以下の点に
着目した。この着目点を、自動車免許証等のIDカ−ド
の発行の場合を例にとって説明する。
で円滑に行うには銀塩方式よりも昇華型熱転写方式によ
る方が、時間的にはるかに有利であることに着目した。
また、文字やコ−ド等のIDデ−タや共通デ−タを溶
融型熱転写方式あるいは昇華型熱転写方式によりプリン
トすることによって操作や設備が簡略化でき有利となる
場合が多いことにも着目した。
については昇華型熱転写方式によりプリントし、一方、
特に階調情報含有画像であることを必要としない画像に
ついては溶融型熱転写方式によりプリントしても十分で
あり、これらの方式を場合に応じて適宜に選択して使用
すればよいと考えた。
された画像(カラ−顔写真画像等)の場合には、前記し
たように画像もしくは画像記録体を保護したり、画像の
改竄防止を目的として画像がラミネート材と完全に接着
するようにラミネート加工しようとすると加工時の熱の
ために昇華性色素による画像が滲んだり変色したりする
という問題点がある。
像もしくは画像記録体の保護性および耐久性の付与のた
めに、従来から銀塩方式の画像に対して常用されている
紫外線硬化樹脂膜からなる保護膜を被覆形成する方法に
着眼した。この保護膜の形成は、画像記録体の全体もし
くは所望の面上に紫外線硬化性樹脂含有コ−ティング剤
を塗布し、紫外線照射によって樹脂あるいはモノマ−を
硬化することによって容易に達成することができ、この
方式によれば、熱をかけることなくより迅速に行うこと
ができるはずである。
なる保護膜を設ける場合には、前記コ−ティング剤の塗
布時に樹脂やモノマ−あるいは溶剤によって昇華型熱転
写画像の昇華性色素が滲んだり、紫外線照射時に画像が
損傷したり、昇華性色素が紫外線硬化樹脂の硬化を疎外
したりするという問題点が新たに見出された。
すべく鋭意研究を行なった。すなわち、昇華型熱転写方
式で形成された画像表面に適当な保護層を設け、その保
護層を介して前記紫外線硬化性樹脂含有コ−ティング剤
を塗布し、その後、前記紫外線硬化樹脂膜からなる保護
膜を形成したところ、昇華型熱転写方式による画像には
滲み等がなく、鮮明で安定な階調情報含有画像が形成さ
れており、かつ画像の保護性および耐久性が著しく向上
した画像記録体の得られることを見いだした。また、こ
の方法によれば、自動車免許証等を初めとするIDカ−
ド類に限らず、各種のサイズもしくは形態を有するとこ
ろの、保護性および耐久性に優れた画像記録体を、迅速
に簡単な操作および設備で作製することができるだけで
なく、偽造・変造を完全に防止することができ、しか
も、ラミネ−ト加工の際に大きな問題のひとつになって
いた切りゴミの発生、カード基体の熱変形という問題も
ないなどの利点があることも確認した。本発明者らは、
これらの考えおよび知見に基づいて、本発明を完成する
に至った。
と、昇華型熱転写方式により昇華性色素で前記基材の表
面に形成された画像層と、前記画像層上の実質的に透明
な保護層と、前記画像層上に形成された前記保護層上に
塗布され紫外線照射によって前記保護層上で硬化された
実質的に透明な硬化保護層とを有することを特徴とする
画像記録体であり、昇華型熱転写方式により昇華性色素
で画像層を基材表面に形成する工程、前記画像層上に実
質的に透明な保護層を形成する工程、および前記画像層
上に形成された前記保護層上に紫外線によって硬化する
塗布液を塗布し紫外線照射によって実質的に透明な硬化
保護層を形成する工程を有することを特徴とする画像記
録体の製造方法である。
説明する。
様の一例の全体もしくは部分の断面図を概念的に示した
ものである。なお、図1は、本発明の画像記録体および
本発明の方法をより分かり易く説明するために掲げるの
であって、本発明に係る画像記録体は図1に示す態様に
限定されるものではない。
aの片面に受像層1bを設けることにより形成された基
材1を有する。そして、その受像層1bの所定表面に、
昇華型熱転写方式により形成された階調情報含有画像3
および溶融型熱転写方式により形成された文字情報含有
画像2を有する画像層が形成されており、階調情報含有
画像層3の面上には透明保護層4が形成されており、さ
らに、透明保護層4を有する階調情報含有画像3および
文字情報含有画像2を有する基材1の表面全体に渡って
硬化保護層5が形成され、基材1の反対側の面には筆記
層6が設けられている。なお、前記透明保護層4が本発
明における「透明な保護層」であり、前記硬化保護層5
が本発明における「実質的に透明な硬化保護層」であ
る。
材、階調情報含有画像、文字情報含有画像、透明保護層
および硬化保護層について、この順に詳細に説明する。
するに際して、少なくとも昇華型熱転写方式による階調
情報含有画像と溶融型熱転写方式または昇華型熱転写方
式による文字情報含有画像とを共に形成することがで
き、たとえばカードとして使用するに耐える一定の強
度、剛性等の機械的強度を有する限り、特に制限はな
い。カードとして使用する場合、その機械的強度を維持
するために同種あるいは異種のシートを積層してなる基
材を使用することもできる。さらには、視認可能な層
に、同種のカードに共通の情報を印刷してなる基材を使
用することも可能であり、また、カードそのものの偽造
・変造を防止する対策として、透かしを入れるなどの、
物理的手段による確認可能な偽造防止用特殊加工を施し
てなる基材を使用することも可能である。
て、支持体自体が少なくとも階調情報含有画像、好まし
くは階調情報含有画像と文字情報含有画像とを好適に形
成することのできる材質で形成されているときには、こ
の支持体自体を基材とすることもできる。この場合、支
持体は、昇華性色素を受容する受像層となっている。
持体の片面あるいは両面に設けてもよく、また、支持体
の全面に設けてもよく、あるいは、所望の部分のみに設
けてもよい。また、この受像層は、たとえば図2に例示
の場合のように階調情報含有画像3および文字情報含有
画像2を形成する場合に、昇華性色素を良好に受容する
ことができるように調製された第1の受像層1cと、熱
溶融性インクを良好に接着することのできるように調製
された第2の受像層1dとを、支持体1aの所定の面上
にそれぞれ区別して設けてもよい。もっとも、通常は、
製造工程を簡略化したり、応用性を高めるためにする階
調情報含有画像および文字情報含有画像の双方を良好に
形成することができるように調製された受像層が好まし
い。また、階調情報または文字情報を形成する場合、白
抜け防止、感度向上のために例えば特開昭60−236
794号公報、特開昭61−258793号公報に記載
されたように、支持体の表面には、クッション層あるい
は断熱材層が設けられていても良い。
て、昇華性色素を受容することはできないが熱溶融性イ
ンクを良好に接着することのできる支持体のみで形成す
ることもできる。この場合、基材表面に階調情報含有画
像を形成するには、受像層を有する転写体に昇華性熱転
写方式で昇華性色素による階調情報含有画像を形成し、
次いでこの転写体に記録された階調情報含有画像を転写
体における受像層ごと支持体表面に転写するのである。
種々のサイズおよび種々の形態(シ−ト状のものやブロ
ック状のものなど)を挙げることができる。たとえば、
カ−ド類を作製する場合には、予めそのカ−ドサイズに
加工された形状の基材を用いてもよく、あるいは本発明
の画像記録体の製造工程のいずれかの時点において、基
材原反を所望のカ−ドサイズに切断してよい。
ボス、サイン、ICメモリ−、光メモリ−、磁気記録
層、他の印刷等が設けられていてもよいし、また、本発
明の画像記録体の製造工程のいずれかの時点(たとえ
ば、前記透明保護層を形成後など)において、さらに
は、製造後に、エンボス、サイン、磁気記録層等を設け
ることも可能である。
る。
(ポリプロピレン、ポリスチレンもしくは、それらを紙
とはり合せた複合材料)等の各種紙類、白色の塩化ビニ
ル系樹脂シート、白色のポリエチレンテレフタレートベ
ースフィルム、透明のポリエチレンテレフタレートベー
スフィルム、ポリエチレンナフタレートベースフィルム
等の各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金
属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミッ
クス類で形成されたフィルムないしシート等を挙げるこ
とができる。
の鮮明性を高めるために、白色顔料たとえばチタンホワ
イト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が添加されて
いるのが好ましい。
のIDカードとするのであれば、支持体を、前記白色顔
料と後述する塩化ビニル系樹脂との組成物からなるシー
トもしくはフィルムで構成するのが一般的である。
成するときには、その支持体の厚みは通常100〜1,
000μm、好ましくは100〜800μmである。ま
た、基材を支持体のみで形成するときには、その支持体
の厚みは通常100〜1,000μm、好ましくは20
0〜800μmである。
イン、ICメモリ−、光メモリ−、磁気記録層、他の印
刷等を設ける場合には、この支持体にエンボス、サイ
ン、ICメモリ−、光メモリ−、磁気記録層、他の印刷
等を設けておくのが好ましい。
バインダーと各種の添加剤とで形成することができる。
場合によってはバインダーのみから形成することもでき
る。この発明における受像層は、昇華型熱転写方式によ
り昇華性色素による画像を形成すると共に、溶融型熱転
写方式により画像を形成することもある。そのような場
合には、昇華性色素の染着性が良好であると共に熱溶融
性インクの接着性も良好でなければならない。かかる特
別な性質を有する受像層にするには、後述するように、
バインダーおよび各種の添加剤の種類およびそれらの配
合量を適宜に調整することを要する。
する。
ている昇華型感熱転写記録用の受像層を適宜に用いるこ
とができる。主なバインダーとしては、塩化ビニル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ア
クリル系樹脂、各種の耐熱性樹脂などさまざまのバイン
ダーを使用することができる。ただし、本発明によって
形成される画像につき、実際的要求(たとえば発行され
るIDカードに所定の耐熱性が要求されるなど)が存在
するのであれば、そのような要求項目を満たすようにバ
インダーの種類あるいは組み合わせを考慮することが必
要になる。画像の耐熱性を例にすると、60℃以上の耐
熱性が要求されるのであれば、昇華性色素のにじみを考
慮して、Tgが60℃以上であるバインダーを使用する
のが好ましい。
画像保存性などの点において、塩化ビニル系樹脂が好ま
しい。前記塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル
樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。こ
の塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマー
ユニットとして50モル%以上の割合で含有する塩化ビ
ニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができ
る。
酸ビニル、プロピレン酸ビニル、や酢酸ビニル、牛脂酸
ビニルなどの脂肪酸のビニルエステル類、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタアクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリ
ル酸もしくはメタアクリル酸およびそのアルキルエステ
ル類、マレイン酸、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ
ブチル、マレイン酸ジオクチルなどのマレイン酸および
そのアルキルアルキルエステル類、メチルビニルエーテ
ル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ラウリルビニ
ルエーテル、パルミチルビニルエーテル、ステアリルビ
ニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル等を挙げる
ことができる。さらに、前記コモノマーとして、エチレ
ン、プロピレン、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル、スチレン、クロロスチレン、イタコン酸およびそ
のアルキルエステル類、クロトン酸およびそのアルキル
エステル類、ジクロロエチレン、トリフロロエチレンな
どの他ハロゲン化オレフィン類、シクロペンテン等のシ
クロオレフィン類、アコニット酸エステル類、ビニルベ
ンゾエート、ベンゾイルビニルエーテル等を挙げること
ができる。
体、グラフト共重合体、交互共重合体、ランダム共重合
体の何れであっても良い。また、場合によっては、シリ
コン化合物などの剥離機能を有するものとの共重合体で
あっても良い。
ル系樹脂も昇華型感熱転写用の受像層として好適に用い
ることができる。本発明に使用することのできるポリエ
ステル系樹脂としては、特開昭58−188695号公
報、特開昭62−244696号公報に記載されている
化合物を挙げることができる。また、ポリカーボネート
系樹脂もバインダーとして使用することができ、たとえ
ば、特開昭62−169694号公報に記載の各種の化
合物を使用することができる。
く、極度に軟化点あるいはガラス転移点(Tg)の低い
樹脂でなく、前記塩化ビニル系樹脂と適度に相溶し、実
質的に無色である限り公知の各種の耐熱性樹脂を使用す
ることができる。ここで言う「耐熱性」とは耐熱保存し
た場合に樹脂そのものが黄変などの着色を起こさず、物
理的強度が極端に劣化しないことを指す。
℃、特にTgが80〜150℃であるのが好ましい。
素の転写を行う際、インクシートと受像層とが融着を起
こすことがあるので好ましくない。軟化点が200℃を
越えると受像層の感度が低下して好ましくない。
ノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ケトン樹脂な
どがあげられるが、中でも尿素アルデヒド樹脂、ケトン
樹脂が特に好ましい。
(主としてホルムアルデヒド)との縮合により得られる
ものであり、ケトン樹脂はケトンとホルムアルデヒドと
の縮合反応によって得られる。原料ケトンにより種々の
樹脂が知られているが、本発明ではそれらのいずれも用
いることができる。
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノ
ン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどが
ある。
ド樹脂を挙げると、たとえばラロパールA81、ラロパ
ールA101(BASF社製)などが、ケトン樹脂とし
てはラロパールK80(BASF社製)などがある。
れるバインダーは、受像層の膜強度の増加、昇華性色素
の転写時の融着防止、昇華性色素の滲み防止などの物性
改質の目的でイソシアネート系硬化剤による硬化、紫外
線硬化性樹脂等による硬化等を行っても良い。また、受
像層の物性改良の方法として、前記硬化剤の他に適着の
添加剤を添加してもよい。
剤、フィラー(無機微粒子、有機樹脂粒子)、顔料を添
加しても良い。また増感剤として可塑剤、熱溶剤などを
を添加しても良い。
クシートと受像層との剥離性を向上させることができ
る。
イル(シリコーン樹脂と称されるものも含む。);ポリ
エチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー
等の固型ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活
性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好まし
い。
イプ(単純添加型)と、硬化もしくは反応させるタイプ
(硬化反応型)とがある。
溶性を向上させるために、変性シリコーンオイルを使用
するのが好ましい。
テル変性シリコン樹脂(もしくは、シリコン変性ポリエ
ステル樹脂)、アクリル変性シリコン樹脂(もしくは、
シリコン変性アクリル樹脂)、ウレタン変性シリコン樹
脂(もしくは、シリコン変性ウレタン樹脂)、セルロー
ス変性シリコン樹脂(もしくは、シリコン変性セルロー
ス樹脂)、アルキッド変性シリコン樹脂(もしくは、シ
リコン変性アルキッド樹脂)、エポキシ変性シリコン樹
脂(もしくは、シリコン変性エポキシ樹脂)などを挙げ
ることができる。
含有し、ブロック状にポリエステルを共重合せしめてな
るポリエステル変性シリコン樹脂、ポリエステル主鎖に
結合する側鎖としてジメチルポリシロキサン部分を有す
るシリコン変性ポリエステル樹脂、ジメチルポリシロキ
サンとポリエステルとのブロック共重合体、交互共重合
体、グラフト共重合体、ランダム共重合体等も、変性シ
リコーンオイルまたは樹脂として使用することができ
る。
の転写性、保護層の転写性、硬化保護層を形成するため
の紫外線硬化性樹脂含有塗工液の塗布性を考慮して、受
像層用のバインダーと相溶性の良好な剥離剤を添加する
ことが望ましい。例えば、塩化ビニル系樹脂をバインダ
ーとして使用するのであれば、ポリエステル変性シリコ
ン樹脂が組み合わせとして好ましい。
しては、たとえばジオールと二塩基酸との共重合体もし
くはカプロラクトンの開環重合体であるポリエステルと
ジメチルポリシロキサンとのブロック共重合体(ジメチ
ルポリシロキサンの両末端または片末端が上記ポリエス
テル部分でブロックされている、あるいは逆に上記ポリ
エステルがジメチルポリシロキサンでブロックされてい
る共重合体を含む。)、あるいは上記ポリエステルを主
鎖として側鎖に(ジメチル)ポリシロキサンを結合せし
めてなる共重合体を挙げることができる。
添加量は、その種類に応じて様々に変化することがある
から一律に決定することができないが、一般的にいう
と、通常、受像層におけるバインダーに対して0.5〜
50重量%であり、好ましくは1〜20重量%である。
反応硬化型、光硬化型、触媒硬化型等が挙げられる。
ミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオ
イルとを反応硬化させたものがある。
ーンオイルとしてはKS−705F−PS、KS−705
F−PS−1、KS−770 −PL−3[いずれも触媒硬
化型シリコーンオイル:信越化学工業(株)製]、KS
−720、KS−774−PL−3[いずれも光硬化型
シリコーンオイル:信越化学工業(株)製]等が挙げら
れる。
受像層用バインダーの0.5〜30重量%が好ましい。
を適当な溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾
燥させる等によって剥離剤層を設けることもできる。
−182785号、同60−130735号、特開平1
−127387号公報等に記載の酸化防止剤、および写
真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善する
ものとして公知の化合物を挙げることができる。
特開昭59−158287号、同63−74686号、
同63−145089号、同59−196292号、同
62−229594号、63−122596号、同61
−283595号、特開平1−204788号などの公
報に記載の化合物、および写真その他の画像記録材料に
おける画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を
挙げることができる。
樹脂粒子を挙げることができる。この無機微粒子として
はシリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白
土、活性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微
粒子としてはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、ア
クリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げ
ることができる。これらの無機・有機樹脂粒子は比重に
より異なるが、0.1〜70重量%の添加が好ましい。
ワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土
などを挙げることができる。
(例えばフタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、フタル
酸ジオクチル、フタル酸ジデシルなど)、トリメリット
酸エステル類(例えばトリメリット酸オクチルエステ
ル、トリメリット酸イソノニルエステル、トリメリット
酸イソデソルエステルなど)、ピロメリット酸オクチル
エステルなどのピロメリット酸エステル類、アジピン酸
エステル類(アジピン酸ジオクチル、アジピン酸メチル
ラウリル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピ
ン酸エチルラウリルなど)、その他オレイン酸エステル
類、コハク酸エステル類、マレイン酸エステル類、セバ
チン酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大
豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸エポ
キシ類、さらには、リン酸トリフェニル、リン酸トリク
レジルなどの正リン酸エステル類、トリフェニルホスフ
ァイト、トリス・トリデシルホスファイト、ジブチル・
ハイドロジエン・ホスファイトなどの亜燐酸エステル
類、エチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリ
ルブチルグリコレートなどのグリコールエステル類など
が挙げられる。なお、可塑剤の過度の添加は画像の保存
性を劣化させるので、可塑剤の添加量は、通常、受像層
におけるバインダーに対して0.1〜30重量%の範囲
である。
成しても良い。この画像記録体を自動車免許証等のID
カードとする場合には、筆記層を設けることが特に好ま
しい。筆記層を形成しておくと、そのIDカードに種々
の情報を筆記することができて便利であるからである。
開平1−205155号公報の第4頁右上欄第14行か
ら第4頁右下欄第2行までに記載の「書き込み層」に関
する説明をもって代え、その詳細な説明を省略する。
分散あるいは溶解してなる受像層用塗工液を調製し、そ
の受像層用塗工液を支持体の表面に塗布し、乾燥する塗
工法によって製造することができる。
混合物を溶融押出し、支持体の表面にラミネートするラ
ミネート法等によっても製造することができる。
ルコール、メチルエチルケトン、トルエン、ジオキサ
ン、シクロヘキサノンなど、従来から公知の溶媒を挙げ
ることができる。
押出法を採用することもできる。
されていても良いし、また支持体の表面の一部に形成さ
れていても良い。
は、一般に2〜50μm、好ましくは3〜20μm程度
である。
像層そのものが支持体であり、かつ基材であり得る場合
には、受像層の厚みは60〜200μm、好ましくは9
0μm〜150μm程度である。
いては、感熱転写記録用インクシートのインク層との融
着防止をより効果的にするため、受像層の表面に剥離剤
(前記シリコン樹脂、変性シリコン樹脂、シリコンオイ
ル膜またはその硬化体)を含有する剥離層がさらに積層
されていても良い。
0μmである。
像層との間にクッション層あるいはバリヤー層を設ける
こともできる。
て、画像情報に対応した画像を再現性良く転写記録する
ことができる。
ばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチレン系樹脂、ブタ
ジエンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。
m、好ましくは3〜30umである。
散が防げ、支持体内での色素の滲みなどを防止すること
ができる。バリヤー層を構成する材質としては例えばゼ
ラチン、カゼインなどの親水性バインダー、Tgの高い
ポリマーなどが挙げられる。
れた画像を言う。昇華性色素により形成される画像の多
くは、単色あるいは多色の階調性を有する。そして、こ
の画像記録体が自動車免許証のようなIDカードである
ときには、この階調情報含有画像は人物像であることが
多い。もっとも、この画像記録体がテレホンカード等の
プリペイドカード、名刺、広告用チラシである場合に
は、この階調情報含有画像は人物像に限らず風景、絵
画、抽象模様であっても良い。
熱転写記録用インクシートを用いて後述する画像形成方
法により受像層に形成される。
形成された昇華性色素含有インク層とで構成することが
できる。
バインダーとを含有する。
ー色素を挙げることができる。
8896号公報、同59−227948号公報、同60
−24966号公報、同60−53563号公報、同6
0−130735号公報、同60−131292号公
報、同60−239289号公報、同61−19396
号公報、同61−22993号公報、同61−3129
2号公報、同61−31467号公報、同61−359
94号公報、同61−49893号公報、同61−14
8269号公報、同62−191191号公報、同63
−91288号公報、同63−91287号公報、同6
3−290793号公報などに記載されているナフトキ
ノン系色素、アントラキノン系色素、アゾメチン系色素
等が挙げられる。
78896号公報、特開昭60−30392号公報、特
開昭60−30394号公報、特開昭60−25359
5号公報、特開昭61−262190号公報、特開昭6
3−5992号公報、特開昭63−205288号公
報、特開昭64−159号、特開昭64−63194号
公報等の各公報に記載されているアントラキノン系色
素、アゾ色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
896号公報、特開昭60−27594号公報、特開昭
60−31560号公報、特開昭60−53565号公
報、特開昭61−12394号公報、特開昭63−12
2594号公報等の各公報に記載されているメチン系色
素、アゾ系色素、キノフタロン系色素、アントライソチ
アゾール系色素が挙げられる。
は、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合
物をp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−
アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応
により得られるアゾメチン色素およびフェノールまたは
ナフトール誘導体またはp−フェニレンジアミン誘導体
の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体の
とのカップリング反応により得られるインドアニリン色
素である。
性色素は、形成しようとする画像が単色であるならば、
イエロー色素、マゼンタ色素、およびシアン色素の何れ
であっても良い。
ては、前記三種の色素のいずれか二種以上もしくは他の
昇華性色素を含んでいても良い。
1m2 当たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5g
である。
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロ
ース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリア
クリルアミド、ポリビニルアセトアセタール、スチレン
樹脂、スチレン共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリアクリル酸、アクリル酸共重合体などのビニル
系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィン系
樹脂等が挙げられる。
リビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールある
いはセルロース系樹脂が好ましい。
で使用することもできるし、またその二種以上を併用す
ることもできる。
は、1:10〜10:1が好ましく、2:8〜8:2の
範囲が特に好ましい。
を阻害しない範囲で、各種の添加剤を添加することがで
きる。
コンオイル(反応硬化タイプも可)、シリコン変性樹
脂、フッ素樹脂、界面活性剤、およびワックス類等の剥
離性化合物、金属微粉末、シリカゲル、金属酸化物、カ
ーボンブラック、および樹脂微粉末等のフィラー、バイ
ンダー成分と反応可能な硬化剤(たとえばイソシアネー
ト類やアクリル類やエポキシ類等の放射線活性化合物)
などを挙げることができる。
ための熱溶融性物質、たとえばワックスや高級脂肪酸エ
ステルなどの、特開昭59−106997号公報に記載
の化合物を挙げることができる。
法安定性がよく、感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐える
ものならば、何でもよく、具体的には、特開昭63−1
93886号公報の第2頁左下欄第12行から18行に
記載のフィルムないしシートを使用することができる。
く、また支持体にはバインダーとの接着性の改良や色素
の支持体側への転写、染着を防止する目的で下引層を有
していてもよい。
ク層と反対側)には、ヘッドが支持体に融着やスティッ
キング、シワの発生するのを防止する目的でスティッキ
ング防止層を設けてもよい。
0.1〜1μmである。
たとえば広幅のシートやフィルム、細幅のテープやカー
ドなど任意の形状がある。
製造 昇華型熱転写記録用インクシートは、昇華性色素含有イ
ンク層を形成する前記各種の成分を溶媒に分散ないし溶
解して昇華性色素含有インク層形成用塗工液を調製し、
これを支持体の表面に塗工し、乾燥することにより製造
することができる。
以上を溶媒に溶解もしくはラテックス状に分散させて用
いる。
えばエタノール、プロパノール)、セロソルブ類(例え
ばメチルセロソルブ、エチルセロソルブ)、芳香族類
(例えばトルエン、キシレン、クロルベンゼン)、ケト
ン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン)、エステ
ル系溶剤(たとえば酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、エ
ーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)、
塩素系溶剤(例えばクロロホルム、トリクロルエチレ
ン)等が挙げられる。
ールによる面順次塗り別け塗布法、押し出し塗布法、ワ
イヤーバー塗布法、ロール塗布法等を採用することがで
きる。
の全面あるいは一部の表面に、単色の昇華性色素を含有
する層として形成されても良いし、また、バインダーと
イエロー色素とを含有するイエロー昇華性色素含有イン
ク層、バインダーとマゼンタ色素とを含有するマゼンタ
昇華性色素含有インク層およびバインダーとシアン色素
とを含有するシアン昇華性色素含有インク層が、平面方
向に沿って一定の繰り返しで支持体の表面の全面あるい
は一部の表面に形成されていても良い。
層の膜厚は、通常、0.2〜10μmであり、好ましく
は、0.3〜3μmである。
ートに、パーフォレーションを形成したり、あるいは色
相の異なる区域の位置を検出するための検知マークなど
を設けることによって、使用時の便を図ることもでき
る。
は、支持体とその上に形成された感熱層とからなる構成
に限られず、昇華性色素含有インク層の表面にその他の
層が形成されていても良い。
着や昇華性色素の裏移り(ブロッキング)を防止する目
的でオーバーコート層を設けても良い。
インクシートの昇華性色素含有インク層と基材における
受像面とを重ねあわせ、昇華性色素含有インク層と受像
層とにイメージワイズに熱エネルギーを与える。
は、与えられた熱エネルギーに応じた量だけ気化あるい
は昇華し、受像層側に移行し、受容される。
成される。
サーマルヘッドが一般的であるが、このほかにレーザー
光、赤外線フラッシュ、熱ペンなどの公知のものを使用
することができる。
ヘッドを用いるときは、サーマルヘッドに印加する電圧
あるいはパルス巾を変調することにより、与える熱エネ
ルギーを連続的にあるいは多段階に変化させることがで
きる。
光を用いるときは、レーザー光の光量や照射面積を変化
させることにより与える熱エネルギーを変化させること
ができる。
め、レーザー光吸収材料(例えば、半導体レーザーの場
合、カーボンブラックや赤外線吸収物質など)を昇華性
色素含有インク層中、もしくは昇華性色素含有インク層
近傍に存在せしめるとよい。
転写記録用インクシートと感熱転写記録用受像シートと
を充分に密着させて行なうとよい。
ターを用いれば網点の大小に応じた熱エネルギーを与え
ることもできる。
ラッシュランプを用いるときは、レーザー光を用いる場
合と同様に、加熱を黒色などの着色層を介して行なうと
よい。
に表現したパターンあるいは網点パターンを介して加熱
を行なってもよいし、また一面の黒色などの着色層と前
記のパターンのネガに相当するネガパターンを組み合わ
せて加熱を行なってもよい。
写記録用インクシート側から行なっても、基材側から行
なっても、或いは両側から行なってもよいが、熱エネル
ギーの有効利用を優先させるなら、昇華型熱転写記録用
インクシート側から行なうのが望ましい。
における受像層に一色の画像を記録することができる
が、下記の方法によると、各色の掛け合せからなるカラ
ー写真調のカラー画像を得ることもできる。
び必要に応じて黒色の感熱転写記録用感熱シートを順次
取り換えて、各色に応じた熱転写を行なうと、各色のか
けあわせからなるカラー写真調のカラー画像を得ること
もできる。
ように各色の昇華型熱転写記録用インクシートを用いる
かわりに、予め各色に塗り分けて形成した区域を有する
昇華型熱転写記録用インクシートを用いるのである。
ローの分色画像を熱転写し、次にマゼンタの区域を用い
てマゼンタの分色画像を熱転写し、以下、順次に繰り返
すことによりイエロー、マゼンタ、シアン、及び必要に
より黒色の分色画像と順に熱転写する方法を採る。
を積層してなる。なお、この熱溶融性インクシートは、
その特性を損なわない範囲内で他の層を有していても良
い。たとえば、前記熱溶融性インク層と支持体との間に
剥離層が設けられていても良く、またこの剥離層と支持
体との間に中間層などが積層されていてもよく、また、
最外層にインク保護層を設けるなど前記熱溶融性インク
層の上に他の層が積層されていても良い。さらに、前記
剥離層や熱溶融性インク層は、必要に応じて、多層構造
にされていてもよい。
構成について、支持体、剥離層、熱溶融性インク層の順
に説明する。
度を有するとともに寸法安定性の高いことが望ましい。
−193886号公報の第2頁左下欄第12行から18
行に記載のフィルムないしシートを使用することができ
る。
ましくは2〜30μmの範囲内である。支持体の厚みが
30μmを超えると、熱伝導性が劣化して、印字品質の
低下を招くことがある。
て、支持体の裏面側の構成については任意であり、たと
えばスティッキング防止層等のバッキング層を設けても
良い。
よび着色剤等から構成される。
の熱溶融性インクシートの熱溶融性インク層に使用され
るものを任意に使用することができ、具体的には、たと
えば、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の
熱可塑性樹脂の低分子量物、特開昭63−193886
号公報の第4頁左上欄第8行から同頁右上欄第12行ま
でに例示の物質を挙げることができ、さらにこれらの他
に、ロジン、水添ロジン、重合ロジン、ロジン変性グリ
セリン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性ポリエ
ステル樹脂、ロジン変性フェノ−ル樹脂およびエステル
ガム等のロジン誘導体、ならびにフェノ−ル樹脂、テル
ペン樹脂、ケトン樹脂、シクロペンタジエン樹脂および
芳香族炭化水素樹脂などを挙げることができる。
が通常、10,000以下、特に、5,000以下で、
融点もしくは軟化点が50〜150℃の範囲にあるもの
が好ましい。
てもよいし、二種以上を組合せて用いてもよい。
れる前記熱可塑性樹脂としては、通常この種の熱溶融性
インクシートの熱溶融性インク層に使用されるものなど
各種のものが使用可能であり、たとえば、特開昭63−
193886号公報の第4頁右上欄第5頁左上欄第18
行に例示の物質を挙げることができる。
れる前記着色剤としては、通常この種の熱溶融性インク
シートの熱溶融性インク層に使用されるものを制限なく
使用することができ、たとえば、特開昭63−1938
86号公報第5頁右上欄第3行から第15行に記載の無
機顔料、有機顔料等の顔料、ならびに有機染料等の染料
を挙げることができる。
使用してもよいし、必要に応じて、二種以上を併用して
もよい。
応じてこの発明の目的を阻害しない範囲で、上記以外の
他の添加成分を適宜添加することができる。
ッ素系界面活性剤を含有させても良い。フッ素系界面活
性剤の含有により、前記インク層のブロッキング現象を
防止することができる。
わち、文字境界部の切れを良くするために有機微粒子、
無機微粒子、非相溶性樹脂を添加するのも効果的であ
る。
0.6〜5.0μmであり、特に1.0〜4.0μmで
あるのが好ましい。
溶媒に分散あるいは溶解して塗布する方法(有機溶剤
法)、加熱により熱可塑性樹脂などを軟化あるいは溶融
状態にして塗布する方法(ホットメルト塗布法)などを
採用して塗設されていても良いが、形成成分を水や有機
溶媒に分散もしくは溶解させたエマルジョン、もしくは
溶液などを用いて塗工されてなるのが好ましい。
液中の層形成成分の合計の含有率は、通常は、5〜50
重量%の範囲内に設定される。
行なうことができる。塗布方法の例としては、ワイヤー
バーを用いた方法、スクイズコート法およびグラビアコ
ート法などを挙げることができる。
層で設けられていることが必要であるが、たとえば着色
剤の種類および含有率、あるいは熱可塑性樹脂と熱溶融
性化合物との配合比率などの異なる二層以上の熱溶融性
インク層を積層して構成してもよい。
写のための加熱機構によって加熱された際に、少なくと
も該剥離層の上に設けられている層[この層のうち少な
くとも1層には着色剤が含有されている。]を十分に速
やかに剥離・転写することを主たる目的として設けられ
ているものであり、この目的の達成にふさわしい熱溶融
性化合物を含有させて熱溶融性化合物の属性が支配的な
層、特に剥離性に優れた層として構成される。
で構成することもできるが、通常は、その熱溶融性化合
物および/または熱可塑性樹脂等のバインダー樹脂など
から構成することが好ましい。
溶融性化合物は、公知のものなど各種のものを適宜に選
択して使用すればよく、その具体例としては、たとえ
ば、特開昭63−193886号公報の第4頁左上欄第
8行から同頁右上欄第12行までに例示の物質を使用す
ることができる。
分として使用する熱溶融性化合物は、上記例示の各種の
熱溶融性化合物のなかでも、その融点もしくは軟化点が
50〜100℃の範囲にあるマイクロクリスタリンワッ
クス、パラフィンワックス、カルナバワックスなどが好
ましい。その融点もしくは軟化点が、あまり高すぎる
と、十分な剥離性が得られず、特に高速印字における所
望の剥離性等の特性が十分に発揮できないことがあり、
一方、あまり低すぎると、通常の状態で剥離するなどの
支障をきたすことがある。
独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
成分として使用される前記熱可塑性樹脂としては、特に
制限はなく、公知のこの種の熱溶融型転写記録用インク
シートの剥離層に使用されるもの等の各種のものを適宜
選択して使用すればよい。
えば、エチレン−酢酸ビニル系樹脂等のエチレン系共重
合体、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂
およびセルロース系樹脂などを挙げることができる。こ
のほか、たとえば、塩化ビニル系樹脂、ロジン系樹脂、
石油系樹脂およびアイオノマー樹脂などの樹脂、天然ゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴムおよびク
ロロプレンゴムなどのエラストマー類、エステルガム、
ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂および水
添ロジン等のロジン誘導体、ならびにフェノール樹脂、
テルペン樹脂、シクロペンタジエン樹脂および芳香族系
樹脂等も場合に応じて使用可能である。
重合体もしくはエチレン−酢酸ビニル系共重合体等のエ
チレン系共重合体およびセルロ−ス系樹脂などが好まし
く、特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびセルロ
−ス系樹脂が好ましい。
用する場合、一種単独で使用してもよく、あるいは、二
種以上を併用してもよい。
て使用する熱可塑性樹脂は、前記例示の各種の熱可塑性
樹脂の中でも、その融点もしくは軟化点が、通常、50
〜150℃、特に60〜120℃の範囲にあるもの、あ
るいは二種以上の混合によってその範囲になるものが好
適に使用される。
を含有させてもよい。
の含量は、その剥離層を構成する全成分に対して、通
常、30重量%以下、好ましくは、20重量%以下の割
合に設定するのが適当である。
能であり、「(C.1.2).熱溶融性インク層」の欄において
説明したのと同じ着色剤を使用することができる。
に応じてこの発明目的を阻害しない範囲で、さらに他の
成分を適宜含有させてもよい。この他の成分としては、
たとえば、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エ
ステル、アミド類、ならびに高級アミン類などを挙げる
ことができる。これらは、使用する場合には、一種単独
で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
μm の範囲、好ましくは0.5〜2.5μm の範囲にす
るのが適当である。
を調節するため界面活性剤を含むものであってもよい。
本発明で用いる代表的な界面活性剤の例としては、ポリ
オキシエチレン鎖含有化合物を挙げることができる。さ
らに、無機あるいは有機微粒子(金属粉、シリカゲルな
ど)あるいは、オイル類(アマニ油鉱油など)を添加す
ることもできる。
いる熱溶融性インク層と支持体との接着力を調節する役
割を果たし、たとえばサーマルヘッドなどによる支持体
裏面(剥離層などの層が形成されていない側)からの加
熱によりそれらの層の支持体からの剥離を容易にするた
めの層である。
層の支持体への膜付性、膜強度などの機械的性質を維持
し、かつ加熱直後に熱溶融性インク層が支持体から離脱
する際に、この熱溶融性インク層が基材上に速やかに剥
離転写せしめる。
は、通常の感熱転写記録方法と異なるものではないが、
熱源として最も典型的な熱ヘッドを使用する場合を例に
して説明する。
ンク層と基材の受像面とを密着させ、必要に応じてさら
に基材の背面からプラテンによって熱パルスを与えつ
つ、熱ヘッドによって熱パルスを与え、所望の印字ない
し転写パターンに対応する熱溶融性インク層を局部的に
加熱する。
が上昇し、速やかに軟化して基材の受像面に転写され
る。
記した階調情報含有画像の形成に先立って行われても良
く、また、階調情報含有画像が形成されてからこの文字
情報含有画像の形成が行われてもよい。 D.透明保護層 本発明の画像記録体においては、少なくとも昇華型熱転
写方式により形成された階調情報含有画像層もしくは階
調情報含有画像上に前記透明保護層が設けられてられて
いることが重要である。
下の通りである。すなわち、画像もしくは画像記録体の
保護性および耐久性等の向上のために紫外線照射によっ
て硬化した樹脂硬化物からなる硬化保護層を被覆形成す
るに際して、もし、紫外線硬化性の樹脂を含有するコ−
ティング剤を階調情報含有画像上に直接に塗布すると、
前記コ−ティング剤中に存在する紫外線硬化性の樹脂や
溶剤の作用によって、昇華性色素による階調情報含有画
像が滲んだり変色したりするなどの支障をきたし、鮮明
な画像が得られない。そこで、本発明の画像記録体にお
いては、透明保護層を上記のように設けて、少なくとも
昇華性色素により形成された画像と前記コ−ティング剤
との接触を避けて、その昇華性色素の滲みおよび変色を
防止し、形成された画像をそのまま鮮明な状態に保護す
るのである。
紫外線照射による昇華性色素の変質(分解や他の物質と
の反応を伴うことによる変質と推定される。)や変色を
も効果的に防止する為にも、透明保護層を設ける必要が
あるのである。
の表面に設けることによって、その階調情報含有画像が
損なわれてはならない。
性質としては、透明であること、昇華性色素の拡散移動
が極力小さいこと、紫外線照射時に昇華性色素に対する
紫外線の干渉をできるだけ小さくすることができるこ
と、コーティング剤を塗布する際にコーティング剤が昇
華性色素に接触しないようにすることができること等が
要求される。
階調情報含有画像層のみであっても良いし、また階調情
報含有画像層および文字情報含有画像層の両方であって
も良い。
3−183881号公報の第9頁左下欄第9行から第1
0頁左上欄第15行に記載の熱溶融性化合物と同公報の
第10頁左上欄第16行から第11頁左下欄第9行に例
示の熱可塑性樹脂とで形成することができる。
ておくことも、紫外線硬化性プレポリマー含有のコーテ
ィング剤に紫外線を照射してこれを硬化する際の紫外線
から、階調情報含有画像を保護するのに有効である。
において例示された化合物を挙げることができる。
化合物の種類によって相違するので、各化合物ごとに実
験的に定めることができる。
均一な塗布性を考慮して、通常0.5〜20.0μmで
あり、好ましくは1.0〜10.0μmである。
層形成用転写シートを使用するのがよい。
に、剥離層と、透明保護層と、必要に応じて設けられた
接着層とをこの順に積層することにより構成することが
できる。
シートとして、支持体上に、前記剥離層および透明保護
層をこの順に積層してなる保護層形成用シート部と、熱
溶融性インクシート部とを、区分けして形成してなるも
のを挙げることができる。
に、前記熱溶融性インクシートで文字情報含有画像を形
成することができると共に、前記保護層形成用シート部
により、基材の受像面に形成してなる階調情報含有画像
面に透明保護層を同時に形成することができる。
成としては、前記「(C.1) 熱溶融性インクシート」で説
明した積層構成を採用することができる。
化してなる実質的に透明な硬化保護層を、階調情報含有
画像および文字情報含有画像を有する基材の表面全面に
形成している。
るコーティング剤を上記基材上に塗布し、紫外線を照射
することにより、形成することができる。
重合開始剤とを主成分とする組成物によって形成するこ
とができる。
分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを
挙げることができる。このようなプレポリマーとして
は、たとえば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポ
リグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシ
ジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポ
リグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリ
シジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジル
エーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ
化合物類およびエポキシ化ポリブタジエン類等が挙げら
れる。これらのプレポリマーは、その一種を単独で使用
することもできるし、また、その二種以上を混合して使
用することもできる。
内に2個以上有するプレポリマーの含有量は70重量%
以上であるのが好ましい。
始剤が好ましく、具体的には芳香族オニウム塩を挙げる
ことができる。
a族元素の塩たとえばホスホニウム塩(たとえばヘキサ
フルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニウムな
ど)、第VIa族元素の塩たとえばスルホニウム塩(たと
えばテトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウム、
ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキ
サフルオロリン酸トリス(4−チオメトキシフェニ
ル)、スルホニウムおよびヘキシサフルオロアンチモン
酸トリフェニルスルホニウムなど)、および第VIIa族
元素の塩たとえばヨードニウム塩(たとえば塩化ジフェ
ニルヨードニウムなど)を挙げることができる。
合物の重合におけるカチオン重合開始剤として使用する
ことは、米国特許第4,058,401号、同第4,0
69,055号、同第4,101,513号および同第
4,161,478号公報に詳述されている。
VIa族元素のスルホニウム塩が挙げられる。その中で
も、紫外線硬化性と紫外線硬化性の組成物の貯蔵安定性
の観点からすると、ヘキサフルオロアンチモン酸トリア
リールスホニウムが好ましい。
含有量は、3〜20重量%が好ましく、特に5〜12重
量%が好ましい。カチオン重合開始剤の含有量がコーテ
ィング剤の1重量%を越えないときには、紫外線を照射
したときに硬化速度が極端に遅くなることがあり、好ま
しくない。
シ系硬化性樹脂に限られず、ラジカル重合性の樹脂、例
えば単官能性あるいは多官能性アクリレート化合物等を
挙げることができる。
リコーン油)、シリコーン−アルキレンオキシド共重合
体(たとえばユニオンカーバイド社から市販されている
L−5410)のような界面活性剤、シリコーン油含有
脂肪族エポキシド類、3M社から市販されているFO−
171および3M社から市販されているFO−430、
大日本インキ株式会社から市販されているMegafa
c F−141のようなフルオロカーボン界面活性剤等
を含有させてもよい。
えば、スチレン、パラメチルスチレン、メタクリル酸エ
ステル、アクリル酸エステル等のビニル単量体やセルロ
ース系、熱可塑性ポリエステル、フェニルグリシジルエ
ーテル、ケイ素含有モノエポキシド、ブチルグリシジル
エーテル等のモノエポキシド等が、この発明の効果を阻
害しない範囲で含有されていてもよい。
性成分として、たとえばタルク、炭酸カルシウム、、ア
ルミナ、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸マグネシ
ウム、ガラス等の充填剤、染料、顔料、増粘剤、可塑
剤、安定剤、レベリング剤、カップリング剤、粘着付与
剤、シリコーン基含有活性剤、フルオロカーボン基含有
表面活性剤等の濡れ向上剤、その他の各種添加剤、さら
にコーティング剤の塗布中における流動性を改良するこ
とを目的として、前記カチオン重合開始剤とほとんど反
応しないアセトン、メチルエチルケトン、メチルクロラ
イド等の少量の溶剤を含有させても良い。
グ剤、場合により溶剤等を加えるなどして適宜の粘度に
調整されたコーティング剤を、ダブルロールコータ、ス
リットコータ、エアナイフコータ、ワイヤーバーコー
タ、スライドホッパー、スプレーコーティング等の通常
の方法にて基材表面に塗布することにより、達成するこ
とができる。
ティング剤による塗布層が、基材の表面に、通常0.1
〜30μm、好ましくは1〜14μmの厚みになるよう
に、塗布される。
層に紫外線が照射され、コーティング剤中の紫外線硬化
性のプレポリマーの重合反応ないし硬化反応が進行す
る。
域の光を意味し、また、紫外領域の光を含む光線をも含
む意味である。したがって、紫外線の照射として、太陽
光線の照射、低圧水銀灯の照射、高圧水銀灯の照射、超
高圧水銀灯の照射、カーボンア−ク等の照射、メタルハ
ライドランプによる照射、キセノンランプの照射等を挙
げることができる。
空気、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気が好ま
しい。
照射光源の種類によって相違するのであるが、通常0.
5秒〜5分、好ましくは3秒〜2分である。通常、照射
時間の短い場合には照射強度の大きい大型の光源を必要
とし、照射時間が長い場合には照射強度の小さい光源を
使用することもできる。もっとも、照射強度の小さな光
源では硬化作用時間が長くなり、製造工程上有利ではな
い。しかし、この発明では、200W以下の紫外線発生
ランプを用いて、3秒から2分の照射によって、実用上
十分な強度を有する硬化被膜を形成することができる。
たは照射の前後において、コーティング剤の塗布膜を加
熱すると、硬化時間の短縮を図ることができる。そのよ
うな加熱をする場合、加熱温度は30〜80℃が好まし
い。紫外線照射前においては、前記加熱温度による加熱
時間は長くても短くても良いのであるが、紫外線照射後
においては、加熱時間は1分〜120分が好ましい。
る。なお、以下において「部」とあるのは「重量部」を
示す。
れた。すなわち、厚み450μmの硬質白色塩化ビニル
シートの両面に厚み150μm硬質透明塩化ビニルシー
トを熱溶着することによって得られたところの、厚みが
750μmである幅広の白色塩化ビニルシートに、次の
組成を有する受像層用塗工液をワイヤーバー法により塗
工し、溶剤を乾燥除去することにより厚み4.0μmの
受像層を形成した。
越化学工業(株)製、TK−600]・・・・・9.9
部 溶剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=8/
2)・・90.0部 シリコン樹脂(離型剤)[信越化学工業(株)製、X2
4 8300]・・・・・0.1部。
に、下記の組成を有する筆記層用塗工液を塗布し、乾燥
することにより、厚み40μmの筆記層を形成した。
することにより縦横54.0mm×85.5mmのカー
ドサイズの受像シートが得られた。
カ・・・・・・2.5重量部 ゼラチン・・・・・・・・・・7.0重量部 硬膜剤(化1参照)・・・・・0.5重量部 水・・・・・・・・・・・・90重量部。
下のようにして製造した。 支持体として厚み6μmのポリエチレンテレフタレート
シートのコロナ放電処理された表面に、下記組成の三種
のインク層形成用塗工液をワイヤーバーコーティング法
により、乾燥後の厚みが1μmになるように、ポリエチ
レンテレフタレートシートの長手方向に沿ってイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)に塗り分けられ
るように、塗布し、その後に乾燥するとともに、コロナ
処理されていない裏面にシリコーンオイル(X−41,
403A,信越シリコーン社製)をスポイトで1、2滴
たらして全面に広げ、背面処理コートを行ってY,M,
C3色の感熱転写記録用インクシートを得た。
ー分散染料[MS Yellow,三井東圧染料
(株)]3部 ポリビニルブラチール
・・・5部 [重合度1700、Tg85.5℃、アセタール化度6
4モル%、アセチル基3モル%以下、商品名BX−1:
積水化学工業(株)社製]ポリエステル変性シリコーン
・・・0.4部 [信越化学工業(株)製:商品名X−24−8310]
トルエン ・・・40部 メチルエチルケトン
・・・40部 ジオキサン
・・・10部 [マゼンタインク層形成用塗工液]マゼンタ分散染料
[MS Magenta,三井東圧染料]・・5部 ポリビニルブラチール
・・・5部 [重合度1700、Tg85.5℃、アセタール化度6
4モル%、アセチル基3モル%以下、商品名BX−1:
積水化学工業(株)社製]ポリエステル変性シリコーン
・・・0.4部 [信越化学工業(株)製:商品名X−24−8310]
トルエン ・・・・40部 メチルエチルケトン ・
・・・40部 ジオキサン ・
・・・10部 [シアンインク層形成用塗工液]シアン分散染料[カヤ
セットブルー136,日本化薬(株)]・4部 ポリビニルブラチール
・・・5部 [重合度1700、Tg85.5℃、アセタール化度6
4モル%、アセチル基3モル%以下、商品名BX−1:
積水化学工業(株)社製]ポリエステル変性シリコーン
・・・0.4部 [信越化学工業(株)製:商品名X−24−8310]
トルエン ・・・・40部 メチルエチルケトン ・
・・・40部 ジオキサン ・
・・・10部 (3) 熱溶融性インク層と透明保護層とを有するシートを
以下のようにして製造した。すなわち、厚み4.5μm
のポリエチレンテレフタレートシートの表面における片
側に熱溶融性インク層用塗工液をワイヤーバー法により
塗工し、乾燥することにより厚み1.2μmの熱溶融性
インク層を形成した。また、前記のようにして熱溶融性
インク層を形成したシートの表面における未塗工部分
に、下記の組成を有する透明保護層用塗工液をワイヤー
バー法により塗工し、乾燥することにより厚み3.0μ
mの透明保護層を形成した。
トソートの片面に熱溶融性インク層と透明保護層とが区
分けして形成された。このポリエチレンテレフタレート
シートの前記熱溶融性インク層とは反対側の面に、以下
の組成を有するアンチスティッキング層用塗工液を塗布
することにより、厚み0.6μmのアンチスティッキン
グ層を形成した。
ナバワックス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・1部 エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井デュポンケミカル
EV 40Y)1部 カーボンブラック・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・6部 フェノール樹脂(荒川化学 タマノル521)・・・・
・・・・・・12部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・80部 [透明保護層用塗工液の組成]ポリエステル樹脂(東洋
紡績(株)バイロン200)・・・・・・6.5部 紫外線吸収剤(2,4−ジヒドロオキシベンゾフェノ
ン)・・・・3.5部 メチルエチルケトン(溶剤)・・・・・・・・・・・・
・・・・90部 アンチスティッキング層用塗工剤ニトロセルロース・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3部 アクリルシリコン樹脂・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・7部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・90部。
した。
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペート(UCC社製 ERL 4299)・・
・・・・・・・・・・・・70部 ビスフェノールAグリシジルエーテル・・・・・・・・
・・・・10部 1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル・・・・・
・・・・13部 トリアリールスルホニウムフルオロアンチモン・・・・
・・・・・7部。
た。すなわち、受像シートにおける受像層と昇華型熱転
写記録用インクシートの昇華性色素含有層とを重ね合わ
せ、昇華型熱転写記録用インクシート側からサーマルヘ
ッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス幅0.3
〜4.5msec、ドット密度16ドット/mmの条件
で加熱することにより、画像に階調性のある人物顔画像
を形成した。
人物顔画像の表面に透明保護層が位置するように人物顔
画像よりやや大きめに、受像シートの受像層に透明保護
層を以下の方法で転写したのち、熱溶融性インク層を重
ね、熱溶融性インク層にはサーマルヘッドを用いて出力
0.5W/ドット、パルス幅1.0msec、ドット密
度16ドット/mmの条件で加熱することにより、文字
情報を転写した。また、透明保護層はヒートローラーを
用いて120℃、1.2秒間熱をかけてから支持体を剥
離することにより容易に受像層に転写された。
像とを有する受像層表面に、紫外線硬化性樹脂含有塗工
液を塗布量10g/m2 となるように塗布し、下記の硬
化条件にて紫外線硬化性樹脂含有塗工液を硬化させて硬
化保護層を形成した。
2 の高圧水銀ランプ 照射距離・・・10cm 照射モード・・3cm/分で光走査 こうして、得られた画像記録体を実施例1とする。
商品としての価値についての性能比較をした。
受像層上の表面保護層を剥離した状体を見た。
久性 試料の表面を硬度Hの鉛筆で擦過結果を
表1に示した。
った試料を比較例1、実施例1の透明保護層を施さなか
った試料を比較例2、両者とも施さなかった試料を比較
例3とした。
ウチフィルム(日本GBC社製 100μm)を簡易ラ
ミネーター(富士プラスチック機械株式会社製LPC1
70)を用い140℃で熱融着した試料を比較例4とし
た。
るのと同様の評価項目について性能比較をした。結果を
表1に示した。
ドとしての致命的欠陥を持つのに対し、本発明の実施例
1では外観、偽変造防止性、耐久性ともにきわめて優れ
たIDカードを提供することができる。
に示すように変化させたときの紫外線硬化樹脂塗布性
と、80℃環境下で受像層上の表面保護層を剥離した状
態をみた。
層と紫外線硬化樹脂層の代わりに、前記比較例4で使用
したパウチフィルムを表面保護層として用いた試料をそ
れぞれ、比較例5〜8とした。
である。
ラが発生した。
とし、紫外線吸収剤を2−ヒドロオキシベンゾフェノン
に変更し、これを下層(受像層側の層)に表3に示す量
で添加した他は前記実施例1と同様に実施し、これを実
施例6〜9とした。そしてこの実施例6〜9における画
像と前記比較例3、4における画像との耐光性を比較し
た。画像の耐候性は、以下のようにして測定し、評価し
た。
時間露光した後の色素画像におけるシアン最高濃度部の
反射濃度の低下をコニカ(株)製のPDA65で測定し
た。
・・・9.5部 シリコン樹脂粉末(東芝シリコ-ン (株) トスハ゛-ル108 )・
・・・・・0.5部 1.4ジオキサン・・・・・・・・・・・・90部 上層の厚み 0.22.0μm 下層の組成 紫外線吸収剤以外は実施例1と同じ重量比の塗工液 下層の厚み 2.0μm
ズの画像記録体を、迅速に製造することができる、(2)
フィルムを画像形成面にラミネートしないので、画像記
録体を製造するに際してラミネートフィルムの切り屑を
発生させないで済み、(3) 昇華性色素で形成された画像
の表面に透明保護層が形成されているので、紫外線硬化
性樹脂含有の塗工液を塗布し、紫外線を照射してこれを
硬化させても、昇華性色素による画像は何らの障害も受
けず、したがって、製造工程において毀損されない鮮明
な階調画像を形成することができ、(4) 紫外線硬化性樹
脂で形成された硬化保護層と受像層とが分離不可能に一
体に接着形成されているので、階調画像および文字情報
画像のいずれも偽造や改変されることがなく、したがっ
て、画像による情報について信頼性の高い画像記録体を
製造することができ、得られた画像記録体は、高い画像
耐久性を有している。
図である。
例としての受像シートを示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 基材と、昇華型熱転写方式により昇華性
色素で前記基材の表面に形成された画像層と、前記画像
層上の実質的に透明な保護層と、前記画像層上に形成さ
れた前記保護層上に塗布され紫外線照射によって前記保
護層上で硬化された実質的に透明な硬化保護層とを有す
ることを特徴とする画像記録体。 - 【請求項2】 昇華型熱転写方式により昇華性色素で画
像層を基材表面に形成する工程、前記画像層上に実質的
に透明な保護層を形成する工程、および前記画像層上に
形成された前記保護層上に紫外線によって硬化する塗布
液を塗布し紫外線照射によって実質的に透明な硬化保護
層を形成する工程を有することを特徴とする画像記録体
の製造方法。
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