JPH07299976A - 認証識別カードの製造方法及びそれによる認証識別カード - Google Patents

認証識別カードの製造方法及びそれによる認証識別カード

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JPH07299976A
JPH07299976A JP6095167A JP9516794A JPH07299976A JP H07299976 A JPH07299976 A JP H07299976A JP 6095167 A JP6095167 A JP 6095167A JP 9516794 A JP9516794 A JP 9516794A JP H07299976 A JPH07299976 A JP H07299976A
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coating
image
layer
card
parts
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Application number
JP6095167A
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Toru Kobayashi
徹 小林
Takeshi Tanaka
武志 田中
Daiki Minamino
大樹 南野
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラミネートフィルムを使用することなく、紫
外線照射によっても昇華性色素による画像を損傷するこ
となく、偽造や変造のおそれのない透明保護層を有する
認証識別カードを迅速に製造することのできる製造方法
を提供すること。 【構成】 色素画像を受容した画像層を有するカード基
材の画像層側の表面に、25℃における粘度が1〜50セン
チポイズの紫外線硬化性組成物を滲出部材を介して塗布
し、紫外線を照射して表面保護層を形成する認証識別カ
ードの製造方法、及びそれにより形成された認証識別カ
ード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、認証識別カード(以
下、IDカードとも言う。)の製造方法及びそれにより
形成された認証識別カードに関する。さらに詳しく述べ
ると、この発明の主旨は、認証識別カードの表面に表面
保護層を均一に施す塗布方法であって、ラミネートフィ
ルムを使用することなく、昇華性色素による鮮明な階調
画像を有すると共に高い画像耐久性を有する、偽造変造
のおそれのない認証識別カードを、製造時に紫外線照射
を行っても階調画像を損なうことなく、ラミネートフィ
ルムを用いるときのような切り屑を生じず、迅速に製造
することのできる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、身分証明書、運転免許証、会員
証、学生証、従業員証、外国人登録証等の多くの認証識
別カードが使用されている。IDカードには通常、カー
ド所持者を確認するための人物画像と、各種の記載事項
とがある。人物画像は、通常、濃淡画像で形成される
(本発明においては、階調情報含有画像とも呼ぶ。)。
各種の記載事項としては、例えば身分証明書において
は、本人の住所、氏名、生年月日、所属部署、有効年月
日等があり、運転免許証においては、本人の生年月日、
氏名、免許証番号、免許種別等がある。これらの記載事
項は、文字、数字あるいは記号等で記載されている(本
発明においては、文字情報含有画像とも呼ぶ。)。
【0003】IDカードにおける階調情報含有画像の形
成方法としては、従来二通りある。そのひとつは、昇華
型熱転写方式であり、他のひとつは銀塩写真方式であ
る。いずれの方式により階調情報含有画像を形成するに
せよ、IDカードにおいて重要なことは、IDカードの
偽造あるいは変造が絶対的に防止されねばならないこと
である。またIDカードは耐候性,耐摩粍性,可撓性,
屈曲性,耐薬品性が要求される。
【0004】このようなIDカードの耐久性の欠陥や偽
造変造を防止するためには、従来では、IDカードの表
面に透明シートをラミネートすること(かかる方式をラ
ミネート方式と略称することがある。)、および紫外線
硬化性組成物でIDカードの表面をコーティングし、次
いで紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化すること
により得られる硬化性被膜を形成すること(かかる方式
を紫外線照射方式と略称することがある。)が、有効で
あるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、昇華型
熱転写方式で受像層に形成された階調情報含有画像を有
するIDカードに透明シートをラミネートしても、受像
層自体が例えば熱可塑性樹脂シートであり、また透明シ
ートも熱可塑性樹脂シートであるから、受像層と透明シ
ートとが容易に剥離することがある。したがって、透明
シートをラミネートするのでは、偽造変造を完全に防止
することができない。
【0006】また、昇華型熱転写方式で受像層に形成さ
れた階調情報含有画像は昇華性色素で形成されているか
ら、IDカードに透明シートをラミネートする際の加熱
により、階調情報含有画像が損なわれるという問題点が
ある。すなわち、昇華型熱転写方式で受像層に形成され
た階調情報含有画像には、過度なラミネート処理に対し
て耐久性がないのである。
【0007】透明シートでIDカードをラミネートする
場合、通常IDカードよりも大きな面積を有する透明シ
ートを使用する。すなわち、IDカードの階調情報含有
画像形成面にIDカードよりも大きな面積の透明シート
を被せ、次いで加熱処理をしてから、IDカードからは
み出る透明シートを裁断する。したがって、IDカード
をラミネートする方式では、透明シートの切り屑が発生
し、IDカードを大量に作成するような現場において
は、大量の切り屑が発生するという問題点もある。
【0008】昇華型熱転写方式で受像層に形成された階
調情報含有画像を有するIDカードの表面に紫外線照射
方式で保護層を形成する場合、階調情報含有画像を有す
る画像面に紫外線硬化性組成物をコーティングする方式
は、例えば特開平2-268864号等に記載されているように
塗布ロールを用いる方法がある。
【0009】しかしこのような方法ではビード塗布であ
るためカードの後端部にビードが一挙にきれて転写さ
れ、いわゆる後端厚膜ができ、保護層に不均一むらを生
じ、さらに装置には塗布液が露出しているところが多
く、取り扱い性に問題がある場合がある。このような問
題点を解決し保護層の均一かつ取り扱いに優れた塗布と
して改良された塗布方式が特願平3-201926号,同4-1640
68号に記載されているフェルト,布等の繊維状物の塗布
部材より塗工液を滲出させてカード表面に硬化保護層を
形成するものである。
【0010】この方法は上記の如く有利なものである
が、塗布液粘度が70cp以上の高粘度になると塗布部材を
透過する時に生じる流動抵抗により塗布液の滲みだしが
悪化し塗膜表面に縦筋が発生したり滲みだしが全くなく
塗布不能となることがあることが解った。また、塗布液
が高粘度である程縦筋の発生により塗布速度の高速化が
困難になる傾向にあり、環境温度変化による粘度変化に
より塗布仕上がりが異なり均一な製品の生産が困難とな
ることが判明した。
【0011】本発明は、上記の事情に基いてなされたも
のである。本発明の目的は、前記問題点を解決し、鮮明
な昇華性色素による階調情報含有画像を有すると共に高
い画像耐久性を有する、偽造変造のおそれのない認証識
別カードと、そのようなカードを製造時の紫外線照射に
よっても画像を損なうことなく、ラミネートフィルムを
用いるときのような切り屑を生じず、迅速に製造するこ
とのできる方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明は、色素画像を受容した画像層を有するカード
基材の画像層側の表面に、25℃における粘度が1〜50セ
ンチポイズの紫外線硬化性組成物を滲出部材を介して塗
布し、紫外線を照射して表面保護層を形成する認証識別
カードの製造方法、及びそれにより形成された認証識別
カード、により達成される。
【0013】以下、本発明について図面を参照しながら
説明する。
【0014】図1は、本発明により製造される認証識別
カードの好ましい態様の一例の全体もしくは部分の断面
図を概念的に示したものである。図1において、画像記
録体Aは、支持体1aの片面に受像層1bを設けること
により形成された基材1を有する。そして、その受像層
1bの所定表面に、昇華型熱転写方式により形成された
階調情報含有画像3および溶融型熱転写方式により形成
された文字情報含有画像2が形成されており、階調情報
含有画像層3の面上には透明保護層4が形成されてお
り、さらに、透明保護層4を有する階調情報含有画像3
および文字情報含有画像2を有する基材1の表面全体に
渡って硬化保護層5が形成され、基材1の反対側の面に
は筆記層6が設けられている。
【0015】以下、この図1に示される例を含めて、基
材、階調情報含有画像、文字情報含有画像、透明保護層
および硬化保護層について、この順に詳細に説明する。
【0016】A.基材 本発明における好適な基材としては、画像記録体を製造
するに際して、少なくとも昇華型熱転写方式による階調
情報含有画像と溶融型熱転写方式または昇華型熱転写方
式による文字情報含有画像とを共に形成することがで
き、たとえばカードとして使用するに耐える一定の強
度、剛性等の機械的強度を有する限り、特に制限はな
い。カードとして使用する場合、その機械的強度を維持
するために同種あるいは異種のシートを積層してなる基
材を使用することもできる。さらには、視認可能な層
に、同種のカードに共通の情報を印刷してなる基材を使
用することも可能であり、また、カードそのものの偽造
・変造を防止する対策として、透かしを入れるなどの、
物理的手段による確認可能な偽造防止用特殊加工を施し
てなる基材を使用することも可能である。
【0017】また、本発明における基材の他の態様とし
て、支持体自体が少なくとも階調情報含有画像、好まし
くは階調情報含有画像と文字情報含有画像とを好適に形
成することのできる材質で形成されているときには、こ
の支持体自体を基材とすることもできる。この場合、支
持体は、昇華性色素を受容する受像層となっている。
【0018】前記受像層を支持体に設ける場合には、支
持体の片面あるいは両面に設けてもよく、また、支持体
の全面に設けてもよく、あるいは、所望の部分のみに設
けてもよい。また、この受像層は、たとえば図2に例示
の場合のように階調情報含有画像3および文字情報含有
画像2を形成する場合に、昇華性色素を良好に受容する
ことができるように調製された第1の受像層1cと、熱
溶融性インクを良好に接着することのできるように調製
された第2の受像層1dとを、支持体1aの所定の面上
にそれぞれ区別して設けてもよい。もっとも、通常は、
製造工程を簡略化したり、応用性を高めるためにする階
調情報含有画像および文字情報含有画像の双方を良好に
形成することができるように調製された受像層が好まし
い。また、階調情報または文字情報を形成する場合、白
抜け防止、感度向上のために例えば特開昭60-236794号
公報、特開昭61-258793号公報に記載されたように、支
持体の表面には、クッション層あるいは断熱材層が設け
られていても良い。
【0019】本発明における基材のその他の態様とし
て、昇華性色素を受容することはできないが熱溶融性イ
ンクを良好に接着することのできる支持体のみで形成す
ることもできる。この場合、基材表面に階調情報含有画
像を形成するには、受像層を有する転写体に昇華型熱転
写方式で昇華性色素による階調情報含有画像を形成し、
次いでこの転写体に記録された階調情報含有画像を転写
体における受像層ごと支持体表面に転写するのである。
【0020】前記基材の形状としては特に制限はなく、
種々のサイズおよび種々の形態(シート状のものやブロ
ック状のものなど)を挙げることができる。たとえば、
カード類を作製する場合には、予めそのカードサイズに
加工された形状の基材を用いてもよく、あるいは本発明
の画像記録体の製造工程のいずれかの時点において、基
材原反を所望のカードサイズに切断してよい。
【0021】また、前記基材には、必要に応じて、エン
ボス、サイン、ICメモリー、光メモリー、磁気記録
層、他の印刷等が設けられていてもよいし、また、本発
明の画像記録体の製造工程のいずれかの時点(たとえ
ば、前記透明保護層を形成後など)において、さらに
は、製造後に、エンボス、サイン、磁気記録層等を設け
ることも可能である。
【0022】次に、支持体および受像層について詳述す
る。
【0023】(A.1).支持体 支持体としては、たとえば紙、コート紙、および合成紙
(ポリプロピレン、ポリスチレンもしくは、それらを紙
とはり合せた複合材料)等の各種紙類、白色の塩化ビニ
ル系樹脂シート、白色のポリエチレンテレフタレートベ
ースフィルム、透明のポリエチレンテレフタレートベー
スフィルム、ポリエチレンナフタレートベースフィルム
等の各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金
属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミッ
クス類で形成されたフィルムないしシート等を挙げるこ
とができる。
【0024】支持体中には、後の工程で形成される画像
の鮮明性を高めるために、白色顔料たとえばチタンホワ
イト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が添加されて
いるのが好ましい。
【0025】さらにまた、画像記録体を自動車運転免許
証等のIDカードとするのであれば、支持体を、前記白
色顔料と後述する塩化ビニル系樹脂との組成物からなる
シートもしくはフィルムで構成するのが一般的である。
【0026】基材を支持体と受像層との積層体として形
成するときには、その支持体の厚みは通常100〜1,000μ
m、好ましくは100〜800μmである。また、基材を支持体
のみで形成するときには、その支持体の厚みは通常100
〜1,000μm、好ましくは200〜800μmである。
【0027】前記基材に、必要に応じて、エンボス、サ
イン、ICメモリー、光メモリー、磁気記録層、他の印
刷等を設ける場合には、この支持体にエンボス、サイ
ン、ICメモリー、光メモリー、磁気記録層、他の印刷
等を設けておくのが好ましい。
【0028】(A.2).受像層 支持体の表面に受像層を形成する場合のその受像層は、
バインダーと各種の添加剤とで形成することができる。
場合によってはバインダーのみから形成することもでき
る。この発明における受像層は、昇華型熱転写方式によ
り昇華性色素による画像を形成すると共に、溶融型熱転
写方式により画像を形成することもある。そのような場
合には、昇華性色素の染着性が良好であると共に熱溶融
性インクの接着性も良好でなければならない。かかる特
別な性質を有する受像層にするには、後述するように、
バインダーおよび各種の添加剤の種類およびそれらの配
合量を適宜に調整することを要する。
【0029】以下に受像層を構成する成分について詳述
する。
【0030】(A.2.1).バインダー 本発明における受像層用のバインダーは、通常に知られ
ている昇華型感熱転写記録用の受像層用バインダーを適
宜に用いることができる。主なバインダーとしては、塩
化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、各種
の耐熱性樹脂などさまざまのバインダーを使用すること
ができる。ただし、本発明によって形成される画像につ
き、実際的要求(たとえば発行されるIDカードに所定
の耐熱性が要求されるなど)が存在するのであれば、そ
のような要求項目を満たすようにバインダーの種類ある
いは組み合わせを考慮することが必要になる。画像の耐
熱性を例にすると、60℃以上の耐熱性が要求されるので
あれば、昇華性色素のにじみを考慮して、Tgが60℃以上
であるバインダーを使用するのが好ましい。
【0031】バインダーの種類の選択は任意であるが、
画像保存性などの点において、塩化ビニル系樹脂が好ま
しい。前記塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル
樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。こ
の塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマー
ユニットとして50モル%以上の割合で含有する塩化ビニ
ルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができ
る。
【0032】前記各種の樹脂から選択されるバインダー
は、受像層の膜強度の増加、昇華性色素の転写時の融着
防止、昇華性色素の滲み防止などの物性改質の目的でイ
ソシアネート系硬化剤による硬化、紫外線硬化性樹脂等
による硬化等を行っても良い。また、受像層の物性改良
の方法として、前記硬化剤の他に適宜の添加剤を添加し
てもよい。
【0033】(A.2.2).添加剤 受像層には、剥離剤、酸化防止剤、UV吸収剤、光安定
剤、フィラー、顔料を添加しても良い。また増感剤とし
て可塑剤、熱溶剤などを添加しても良い。
【0034】剥離剤は、後述する昇華型感熱転写用イン
クシートと受像層との剥離性を向上させることができ
る。
【0035】このような剥離剤としては、シリコーンオ
イル(シリコーン樹脂と称されるものも含む。);ポリ
エチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー
等の固型ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活
性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好まし
い。
【0036】特に、熱溶融性インクの転写性、保護層の
転写性、硬化保護層を形成するための紫外線硬化性樹脂
含有塗工液の塗布性を考慮して、受像層用のバインダー
と相溶性の良好な剥離剤を添加することが望ましい。例
えば、塩化ビニル系樹脂をバインダーとして使用するの
であれば、ポリエステル変性シリコン樹脂が組み合わせ
として好ましい。
【0037】代表的なポリエステル変性シリコン樹脂と
しては、たとえばジオールと二塩基酸との共重合体もし
くはカプロラクトンの開環重合体であるポリエステルと
ジメチルポリシロキサンとのブロック共重合体(ジメチ
ルポリシロキサンの両末端または片末端が上記ポリエス
テル部分でブロックされている、あるいは逆に上記ポリ
エステルがジメチルポリシロキサンでブロックされてい
る共重合体を含む。)、あるいは上記ポリエステルを主
鎖として側鎖に(ジメチル)ポリシロキサンを結合せし
めてなる共重合体を挙げることができる。
【0038】これらのシリコーンオイルの添加量は、そ
の種類に応じて様々に変化することがあるから一律に決
定することができないが、一般的にいうと、通常、受像
層におけるバインダーに対して0.5〜50重量%であり、
好ましくは1〜20重量%である。
【0039】なお、受像層の表面の一部に、剥離剤を適
当な溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾燥さ
せる等によって剥離剤層を設けることもできる。
【0040】酸化防止剤としては、特開昭59-182785
号、同60-130735号、特開平1-127387号公報等に記載の
酸化防止剤、および写真その他の画像記録材料における
画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げる
ことができる。
【0041】UV吸収剤および光安定剤としては、特開
昭59-158287号、同63-74686号、同63-145089号、同59-1
96292号、同62-229594号、同63-122596号、同61-283595
号、特開平1-204788号などの公報に記載の化合物、およ
び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善
するものとして公知の化合物を挙げることができる。
【0042】フィラーとしては、無機微粒子や有機樹脂
粒子を挙げることができる。この無機微粒子としてはシ
リカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活
性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒子と
してはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル
樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げること
ができる。これらの無機・有機樹脂粒子は比重により異
なるが、0.1〜70重量%の添加が好ましい。
【0043】顔料としては、代表例としてチタンホワイ
ト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリ
カ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土な
どを挙げることができる。
【0044】可塑剤としてはフタル酸エステル類(例え
ばフタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオ
クチル、フタル酸ジデシルなど)、トリメリット酸エス
テル類(例えばトリメリット酸オクチルエステル、トリ
メリット酸イソノニルエステル、トリメリット酸イソデ
ソルエステルなど)、ピロメリット酸オクチルエステル
などのピロメリット酸エステル類、アジピン酸エステル
類(アジピン酸ジオクチル、アジピン酸メチルラウリ
ル、アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル、アジピン酸エチ
ルラウリルなど)、その他オレイン酸エステル類、コハ
ク酸エステル類、マレイン酸エステル類、セバチン酸エ
ステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸エポキシ類、
さらには、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジルな
どの正リン酸エステル類、トリフェニルホスファイト、
トリス・トリデシルホスファイト、ジブチル・ハイドロ
ジエン・ホスファイトなどの亜燐酸エステル類、エチル
フタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグ
リコレートなどのグリコールエステル類などが挙げられ
る。なお、可塑剤の過度の添加は画像の保存性を劣化さ
せるので、可塑剤の添加量は、通常、受像層におけるバ
インダーに対して0.1〜30重量%の範囲である。
【0045】(A.3).筆記層 支持体の受像層形成面とは反対側の表面に、筆記層を設
けることが好ましい。筆記層を形成しておくと、そのI
Dカードに種々の情報を筆記することができて便利であ
るからである。筆記層に関する説明は、特開平1-205155
号公報の第4頁右上欄第14行から第4頁右下欄第2行ま
でに記載の「書き込み層」に関する説明をもって代え、
その詳細な説明を省略する。
【0046】(A.4).基材の製造 本発明における基材は、受像層を形成する成分を溶媒に
分散あるいは溶解してなる受像層用塗工液を調製し、そ
の受像層用塗工液を支持体の表面に塗布し、乾燥する塗
工法によって製造することができる。
【0047】また、前記受像層を形成する成分を有する
混合物を溶融押出し、支持体の表面にラミネートするラ
ミネート法等によっても製造することができる。
【0048】前記塗工法に用いる溶媒としては、水、ア
ルコール、メチルエチルケトン、トルエン、ジオキサ
ン、シクロヘキサノンなど、従来から公知の溶媒を挙げ
ることができる。
【0049】前記ラミネート法を採用するときには、共
押出法を採用することもできる。
【0050】受像層は、支持体の表面全面に渡って形成
されていても良いし、また支持体の表面の一部に形成さ
れていても良い。
【0051】支持体の表面に形成される受像層の厚み
は、一般に2〜50μm、好ましくは3〜20μm程度であ
る。
【0052】一方、受像層が自己支持性であるが故に受
像層そのものが支持体であり、かつ基材であり得る場合
には、受像層の厚みは60〜200μm、好ましくは90〜150
μm程度である。
【0053】なお、この感熱転写記録用受像シートにお
いては、感熱転写記録用インクシートのインク層との融
着防止をより効果的にするため、受像層の表面に剥離剤
(前記シリコン樹脂、変性シリコン樹脂、シリコンオイ
ル膜またはその硬化体)を含有する剥離層がさらに積層
されていても良い。
【0054】この剥離層の厚みは、通常0.03〜2.0μmで
ある。
【0055】また基材には、支持体と受像層との間にク
ッション層あるいはバリヤー層を設けることもできる。
クッション層を設けると、ノイズが少なくて、画像情報
に対応した画像を再現性良く転写記録することができ
る。バリヤー層を設けると色素の支持体への拡散が防
げ、支持体内での色素の滲みなどを防止することができ
る。
【0056】B.階調情報含有画像 ここで言う階調情報含有画像とは、昇華性色素で形成さ
れた画像である。昇華性色素により形成される画像の多
くは、単色あるいは多色の諧調性を有する。そして、運
転免許証のようなIDカードでは、この階調情報含有画
像は人物像であることが多い。本発明をテレホンカード
等のプリペイドカード、名刺、広告用チラシ等に適用す
る場合には、この階調情報含有画像は人物像に限らず風
景、絵画、抽象模様であっても良い。
【0057】この階調情報含有画像は、昇華型熱転写記
録用インクシートを用いて受像層に形成される。
【0058】(B.1).昇華型熱転写記録用インクシート 昇華型熱転写記録用インクシートは、通常支持体上に昇
華性色素とバインダーとを含有する昇華性色素含有イン
ク層を形成して構成される。
【0059】昇華性シアン色素としては、特開昭59-788
96号公報、同59-227948号公報、同60-24966号公報、同6
0-53563号公報、同60-130735号公報、同60-131292号公
報、同60-239289号公報、同61-19396号公報、同61-2299
3号公報、同61-31292号公報、同61-31467号公報、同61-
35994号公報、同61-49893号公報、同61-148269号公報、
同62-191191号公報、同63-91288号公報、同63-91287号
公報、同63-290793号公報などに記載されているナフト
キノン系色素、アントラキノン系色素、アゾメチン系色
素等が挙げられる。
【0060】昇華性マゼンタ色素としては、特開昭59-7
8896号公報、特開昭60-30392号公報、特開昭60-30394号
公報、特開昭60-253595号公報、特開昭61-262190号公
報、特開昭63-5992号公報、特開昭63-205288号公報、特
開昭64-159号、特開昭64-63194号公報等の各公報に記載
されているアントラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチ
ン系色素等が挙げられる。
【0061】昇華性イエロー色素としては、特開昭59-7
8896号公報、特開昭60-27594号公報、特開昭60-31560号
公報、特開昭60-53565号公報、特開昭61-12394号公報、
特開昭63-122594号公報等の各公報に記載されているメ
チン系色素、アゾ系色素、キノフタロン系色素、アント
ライソチアゾール系色素が挙げられる。
【0062】また、昇華性色素として特に好ましいの
は、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合
物とp-フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp-アミ
ノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応によ
り得られるアゾメチン色素およびフェノールまたはナフ
トール誘導体とp-フェニレンジアミン誘導体の酸化体ま
たはp-アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリン
グ反応により得られるインドアニリン色素である。
【0063】昇華性色素含有インク層用のバインダーと
してはエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニル
アルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセトアセタ
ール、スチレン樹脂、スチレン共重合体樹脂、ポリアク
リル酸エステル、ポリアクリル酸、アクリル酸共重合体
などのビニル系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、
オレフィン系樹脂等が挙げられる。
【0064】これらの樹脂のうちでも耐酸性の優れたポ
リビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールある
いはセルロース系樹脂が好ましい。
【0065】バインダーと前記昇華性色素との重量比
は、1:10〜10:1が好ましく、2:8〜8:2の範囲
が特に好ましい。
【0066】さらに前記昇華性色素含有インク層には、
本発明の目的を阻害しない範囲で、シリコン樹脂、シリ
コンオイル(反応硬化タイプも可)、シリコン変性樹
脂、フッ素樹脂、界面活性剤、およびワックス類等の剥
離性化合物、金属微粉末、シリカゲル、金属酸化物、カ
ーボンブラック、および樹脂微粉末等のフィラー、バイ
ンダー成分と反応可能な硬化剤(たとえばイソシアネー
ト類やアクリル類やエポキシ類等の放射線活性化合
物)、転写を促進するための熱溶融性物質(たとえばワ
ックスや高級脂肪酸エステルなど特開昭59-106997号公
報に記載の化合物)など各種の添加剤を添加することが
できる。
【0067】昇華性色素含有インク層は、支持体の表面
の全面あるいは一部の表面に、単色の昇華性色素を含有
する層として形成されても良いし、また、バインダーと
イエロー色素とを含有するイエロー昇華性色素含有イン
ク層、バインダーとマゼンタ色素とを含有するマゼンタ
昇華性色素含有インク層およびバインダーとシアン色素
とを含有するシアン昇華性色素含有インク層が、平面方
向に沿って一定の繰り返しで支持体の表面の全面あるい
は一部の表面に形成されていても良い。
【0068】(B.2).階調情報含有画像の形成法 階調情報含有画像を形成するには、昇華型熱転写記録用
インクシートの昇華性色素含有インク層と基材における
受像面とを重ねあわせ、昇華性色素含有インク層と受像
層とにイメージワイズに熱エネルギーを与える。
【0069】熱エネルギーを与える熱源としては、サー
マルヘッドが一般的であるが、このほかにレーザー光、
赤外線フラッシュ、熱ペンなどの公知のものを使用する
ことができる。サーマルヘッドを用いるときは、サーマ
ルヘッドに印加する電圧あるいはパルス巾を変調するこ
とにより、与える熱エネルギーを連続的にあるいは多段
階に変化させることができる。レーザー光を用いるとき
は、レーザー光の光量や照射面積を変化させることによ
り与える熱エネルギーを変化させることができる。
【0070】音響光学素子を内蔵したドットジェネレー
ターを用いれば網点の大小に応じた熱エネルギーを与え
ることもできる。
【0071】赤外線フラッシュランプを用いるときは、
加熱を黒色などの着色層を介して行なうとよい。
【0072】たとえばイエロー、マゼンタ、シアンおよ
び必要に応じて黒色の感熱転写記録用感熱シートを順次
取り換えて、各色に応じた熱転写を行なうと、各色のか
けあわせからなるカラー写真調のカラー画像を得ること
もできる。又、予め各色に塗り分けて形成した区域を有
する昇華型熱転写記録用インクシートを用い、まずイエ
ローの区域を用いてイエローの分色画像を熱転写し、次
にマゼンタの区域を用いてマゼンタの分色画像を熱転写
し、以下、順次に繰り返すことによりイエロー、マゼン
タ、シアン、及び必要により黒色の分色画像と順に熱転
写する方法を採ることもできる。
【0073】C.文字情報含有画像 (C.1).熱溶融性インクシート 熱溶融性インクシートは、支持体上に熱溶融性インク層
を積層してなる。この熱溶融性インク層と支持体との間
に剥離層が設けられていても良く、またこの剥離層と支
持体との間に中間層などが積層されていてもよく、ま
た、最外層にインク保護層を設けるなど前記熱溶融性イ
ンク層の上に他の層が積層されていても良い。さらに、
前記剥離層や熱溶融性インク層は、必要に応じて、多層
構造にされていてもよい。支持体の裏面側には、スティ
ッキング防止層等のバッキング層を設けても良い。
【0074】熱溶融性インク層は、熱溶融性化合物、熱
可塑性樹脂および着色剤等から構成され、通常この種の
熱溶融性インクシートの熱溶融性インク層に使用される
ものを任意に使用することができる。
【0075】剥離層は、画像形成時にサーマルヘッド等
の画像転写のための加熱機構によって加熱された際に、
少なくとも該剥離層の上に設けられている層[この層の
うち少なくとも1層には着色剤が含有されている。]を
十分に速やかに剥離・転写することを主たる目的として
設けられているものであり、この目的の達成にふさわし
い熱溶融性化合物を含有させて熱溶融性化合物の属性が
支配的な層、特に剥離性に優れた層として構成され、熱
溶融性化合物それ自体で構成することもできるが、通常
は、その熱溶融性化合物および/または熱可塑性樹脂等
のバインダー樹脂などから構成することが好ましい。
【0076】(C.2).文字情報含有画像の形成 典型的なサーマルヘッドを用いる場合、熱溶融性インク
シートの熱溶融性インク層と基材の受像面とを密着さ
せ、必要に応じてさらに基材の背面からプラテンによっ
て熱パルスを与えつつ、サーマルヘッドによって熱パル
スを与え、所望の印字ないし転写パターンに対応する熱
溶融性インク層を局部的に加熱する。
【0077】文字情報含有画像の形成は、前記した階調
情報含有画像の形成に先立って行われても良く、また、
階調情報含有画像が形成されてからこの文字情報含有画
像の形成が行われてもよい。
【0078】D.透明保護層 少なくとも昇華型熱転写方式により形成された階調情報
含有画像層もしくは階調情報含有画像上に透明保護層が
設けられていることが好ましい。画像もしくは画像記録
体の保護性および耐久性等の向上のために紫外線照射に
よって硬化した樹脂硬化物からなる硬化保護層を被覆形
成するに際して、紫外線硬化性の樹脂を含有するコーテ
ィング剤を階調情報含有画像上に直接に塗布すると、前
記コーティング剤中に存在する紫外線硬化性の樹脂や溶
剤の作用によって、昇華性色素による階調情報含有画像
が滲んだり変色したりするなどの支障をきたし、鮮明な
画像が得られない場合があるので、透明保護層を設け
て、少なくとも昇華性色素により形成された画像と前記
コーティング剤との接触を避けて、その昇華性色素の滲
みおよび変色を防止し、形成された画像をそのまま鮮明
な状態に保護するのである。
【0079】また、前記硬化保護層形成時における前記
紫外線照射による昇華性色素の変質(分解や他の物質と
の反応を伴うことによる変質と推定される。)や変色を
も効果的に防止する為にも、透明保護層を設けるのが好
ましい。
【0080】といって、透明保護層を階調情報含有画像
の表面に設けることによって、その階調情報含有画像が
損なわれてはならない。
【0081】したがって、この透明保護層に要求される
性質としては、透明であること、昇華性色素の拡散移動
が極力小さいこと、紫外線照射時に昇華性色素に対する
紫外線の干渉をできるだけ小さくすることができるこ
と、コーティング剤を塗布する際にコーティング剤が昇
華性色素に接触しないようにすることができること等が
要求される。
【0082】この透明保護層により被覆される領域は、
階調情報含有画像層のみであっても良いし、また階調情
報含有画像層および文字情報含有画像層の両方であって
も良い。
【0083】(D.1).透明保護層の構成 このような要求を満たす透明保護層としては、特開昭63
-183881号公報の第9頁左下欄第9行から第10頁左上欄
第15行に記載の熱溶融性化合物と同公報の第10頁左上欄
第16行から第11頁左下欄第9行に例示の熱可塑性樹脂と
で形成することができる。
【0084】透明保護層中には紫外線吸収剤を含有させ
ておくことも、紫外線硬化性プレポリマー含有のコーテ
ィング剤に紫外線を照射してこれを硬化する際の紫外線
から、階調情報含有画像を保護するのに有効である。
【0085】紫外線吸収剤としては、前記受像層の説明
において例示された化合物を挙げることができる。
【0086】透明保護層中におけるこれらの配合量は、
化合物の種類によって相違するので、各化合物ごとに実
験的に定めることができる。
【0087】透明保護層の厚みは、紫外線硬化性樹脂の
均一な塗布性を考慮して、通常0.5〜20.0μmであり、好
ましくは1.0〜10.0μmである。
【0088】(D.2).透明保護層形成用転写シート 階調情報含有画像上に透明保護層を形成するには、保護
層形成用転写シートを使用するのがよい。
【0089】この保護層形成用転写シートは、支持体上
に、剥離層、中間層、接着層、透明保護層をこの順に積
層することにより構成することができる。
【0090】E.硬化保護層 本発明においては、紫外線硬化性組成物への紫外線照射
によって硬化してなる実質的に透明な硬化保護層を、階
調情報含有画像および文字情報含有画像を有する基材の
表面全面に形成する。
【0091】硬化保護層は、紫外線硬化性樹脂を含有す
るコーティング剤をカード基材上に塗布し、紫外線を照
射することにより、形成することができる。
【0092】(E.1).コーティング剤 このコーティング剤は、紫外線硬化性のプレポリマーと
重合開始剤とを主成分とする組成物によって調製するこ
とができる。
【0093】紫外線硬化性のプレポリマーとしては、1
分子内にエポキシ基を2個以上含有するプレポリマーを
挙げることができる。このようなプレポリマーとして
は、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリグリシジ
ルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテ
ル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジ
ルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエー
テル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合
物類及びエポキシ化ポリブタジエン類等が挙げられる。
これらのプレポリマーは、単独で用いることも併用で用
いることもできる。
【0094】コーティング剤中の、上記プレポリマーの
含有量は70重量%以上であるのが好ましい。
【0095】重合開始剤としては、カチオン重合開始剤
が好ましく、周規律表第V族元素の塩(例えばヘキサフ
ルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニウム等の
ホスホニウム塩)、同第VIa族元素の塩(例えばテトラ
フルオロ硼酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオ
ロリン酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリ
ン酸トリス(4-チオメトキシフェニル)スルホニウム、
ヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウム
等のスルホニウム塩)、及び同第VIIa族元素の塩(例
えば塩化ジフェニルヨードニウム等のヨードニウム塩)
等の芳香族オニウム塩を挙げることができる。
【0096】このような芳香族オニウム塩をエポキシ化
合物の重合におけるカチオン重合開始剤として使用する
ことは、米国特許第4,058,401号、同第4,069,055号、同
第4,101,513号及び同第4,161,478号明細書に詳述されて
いる。
【0097】特に好ましくは第VIa族のスルホニウム塩
であり、中でも、紫外線硬化性と、紫外線硬化性組成物
の貯蔵安定性からヘキサフルオロアンチモン酸トリアリ
ールスルホニウムが好ましい。
【0098】コーティング剤中のカチオン重合開始剤の
含有量は3〜20重量%が好ましく、特に5〜12重量%が
好ましい。
【0099】紫外線硬化性の樹脂は、前記エポキシ系硬
化性樹脂に限られず、ラジカル重合性の樹脂、例えば単
官能性あるいは多官能性アクリレート化合物等を挙げる
ことができる。
【0100】コーティング剤中には、更に油類(特にシ
リコーン油)、シリコーン-アルキレンオキシド共重合
体(例えばユニオンカーバイド社製:L-5410)等の界面
活性剤、シリコーン油含有脂肪族エポキシド類、フルオ
ロカーボン界面活性剤(3M社製:FO-171,FO-430、大
日本インキ(株)製:Megafac F-141)等を含有してもよ
い。
【0101】コーティング剤中には更に、スチレン、パ
ラメチルスチレン、メテクリル酸エステル、アクリル酸
エステル等のビニル単量体たセルロース系樹脂、熱可塑
性ポリエステル、フェニルグリシジルエーテル、珪酸含
有モノエポキシド、ブチルグリシジルエーテル等のモノ
エポキシド、充填剤(例えばタルク、炭酸カルシウム、
アルミナ、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸マグネ
シウム、ガラス等)、染料、顔料、増粘剤、可塑剤、安
定剤、レベリング剤、カップリング剤、粘着性付与剤、
濡れ向上剤、流動性向上剤(例えばアセトン、メチルエ
チルケトン、メチルクロライド等)等を含有せしめるこ
とができる。
【0102】本発明に用いられる粘度が1〜50cps(25
℃)の紫外線硬化性組成物コーティング剤は、一般に紫
外線硬化性組成物に希釈剤として用いられる低粘度を有
するプレポリマー等を主成分として含有する。これらの
プレポリマーの例としては、高分子加工別冊9エポキシ
樹脂(高分子刊行会)の第85頁に記載の希釈剤、特開昭
54-127319号に記載のエポキシ基の末端がシランのプレ
ポリマー、最新UV硬化技術(技術情報協会編)第110
〜111頁及び142頁に記載のアクリル系プレポリマー等が
挙げられる。プレポリマーの具体例として、ブタジエン
オキサイド、ジグリシジルエーテル、ブタンジオールジ
グリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ジビニルベンゼンオキサイド、レゾルシン
ジグリシジルエーテル、2-6ジグリシジルフェニルグリ
シジルエーテル、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシ
ルメチル、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキサンカル
ボキシレート、ビス(2,3-エポキシシクロペンテン)エ
ーテル、2-グリシジルフェニルグリシジルエーテル等の
多官能性エポキシ系化合物、オクチレンオキサイド、ブ
チルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、
グリシジルメタアクリレート、第3級カルボン酸のグリ
シジルエステル、スチレンオキサイド、シクロヘキセン
ビニルモノオキサイド、アルキル置換フェニルグリシジ
ルエーテル、ジペンテンモノオキサイド、αピネンオキ
サイド等の単官能性のエポキシ系化合物、2-エチルヘキ
シルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、
2-ヒドロキシプロピルアクリレート、1,3-ブタンジオー
ルアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキ
シビバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリ
レート、イソボルニルアクリレート、N-ビニルピロリド
ン、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレー
ト、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールアク
リレート、ポリプロピレングリコール#400ジアクリレ
ート等のアクリル系化合物、更には下記一般式の化合物
等が挙げられる。
【0103】
【化1】
【0104】〔式中、Rは炭素原子数20以下の非加水分
解性2価炭化水素基(脂肪族、芳香族、又はその両者、
好ましくはRのヘテロ原子は一般式の1,2-エポキシ環に
直接結合しない。又、主鎖内で2個のヘテロ原子は隣接
しない。)、又はC、H、N、S及びO原子よりなる炭
素原子数20以下の基(C、H、N、S及びO原子は2価
の主鎖に存在する原子である)を表し、O原子はエーテ
ル結合の形で存在する。nは0又は1、R1は水素、炭
素原子数10以下の脂肪族炭化水素基、炭素原子数10以下
のアシル基又は(CH2CH2O)KZ(Kは1以上の整数を、Z
は水素又は炭素原子数10以下の脂肪族炭化水素基を表
す。)を表し、mは1〜3を表す。〕(上式で表される
エポキシ-末端シラン中、最も好ましいものは
【0105】
【化2】
【0106】〔式中、mは1〜6(好ましくは1〜4)
を表し、nは0又は1(好ましくは1)を表し、R1
水素原子又は炭素原子数1〜10(好ましくは1〜4)の
アルキル基を表す。〕) これらのプレポリマーやモノマーは単独で用いても、併
用してもよい。又、その含有量はコーティング剤に対し
て60重量%以上、好ましくは70〜97重量%、更に好まし
くは80〜97重量%である。
【0107】(E.2).塗布方法および塗布条件 前記コーティング剤の基材表面への塗布は、コーティン
グ剤、場合により溶剤等を加えるなどして粘度1〜50cp
s(25℃)に調整されたコーティング剤を、フェルト、
布などの繊維状部材から滲出させる方式(通称フェルト
塗布)にて塗布層が、基材の表面に、通常0.1〜30μm、
好ましくは1〜20μmの厚みになるように、基材表面に
塗布する。
【0108】塗布後に、前記コーティング剤による塗布
層に紫外線が照射され、コーティング剤中の紫外線硬化
性のプレポリマーの重合反応ないし硬化反応が進行す
る。
【0109】ここで、紫外線というとき、これは紫外領
域の光を意味し、また、紫外領域の光を含む光線をも含
む意味である。したがって、紫外線の照射として、太陽
光線の照射、低圧水銀灯の照射、高圧水銀灯の照射、超
高圧水銀灯の照射、カーボンアーク等の照射、メタルハ
ライドランプによる照射、キセノンランプの照射等を挙
げることができる。
【0110】紫外線を照射するときの雰囲気としては、
空気、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気が好ま
しい。
【0111】紫外線の照射時間としては、紫外線領域の
照射光源の種類によって相違するのであるが、通常0.5
秒〜5分、好ましくは3秒〜2分である。通常、照射時
間の短い場合には照射強度の大きい大型の光源を必要と
し、照射時間が長い場合には照射強度の小さい光源を使
用することもできる。もっとも、照射強度の小さな光源
では硬化作用時間が長くなり、製造工程上有利ではな
い。しかし、この発明では、200W以下の紫外線発生ラ
ンプを用いて、3秒から2分の照射によって、実用上十
分な強度を有する硬化被膜を形成することができる。
【0112】なお、硬化に際しては、紫外線の照射時ま
たは照射の前後において、コーティング剤の塗布膜を加
熱すると、硬化時間の短縮を図ることができる。そのよ
うな加熱をする場合、加熱温度は30〜80℃が好ましい。
紫外線照射前においては、前記加熱温度による加熱時間
は長くても短くても良いのであるが、紫外線照射後にお
いては、加熱時間は1〜120分が好ましい。
【0113】(E.3).塗布装置 次に本発明の製造方法に使用される塗布装置についてそ
の作用と共に図3〜11に基づき説明する。
【0114】被塗布物としてのカード11は駆動ホイール
21、従動ホイール22,23に巻回されたエンドレスのベル
ト又はチェーン25からなるカード搬送コンベヤ20の該ベ
ルト又はチェーン25に結合されるパレット又はステージ
26上に供給位置にあるカード供給器10より被塗布物とし
てのカード11が1枚ずつ供給セットされて塗布位置に搬
送される。被塗布物としてのカード11のステージ26への
固定は吸引,摩擦,粘着,静電気,爪状突起等の手段が
とれる。塗布位置においては、塗布液タンク(塗布液溜
め)101と塗布液滲出部材(塗布部材とも言う)107を有
する塗布部(塗布ヘッド)110とからなる塗布手段100が
待機している。
【0115】塗布位置に進入して来る前記パレット又は
ステージ26は両サイドを固定されたガイドレール27に保
持されてその上をスライド可能にしてあるので正確に高
さ方向と幅方向が保持される。塗布位置においては塗布
手段100の塗布部(塗布ヘッド)110がわずか押し上げら
れ、塗布部(塗布ヘッド)110の下面の塗布部材107とパ
レット又はステージ26上の被塗布物としてのカード11が
幅方向に一様圧力で接触されることにより塗布液102が
塗布液タンク(塗布液溜め)101から必要量供給され、
塗布部材107に染み出された塗布液102が、移動するパレ
ット又はステージ26上の被塗布物としてのカード11上に
一様な塗布液転写によって塗布される。そして被塗布物
としてのカード11の後端が来ると塗布部(塗布ヘッド)
110が塗布液タンク101との連結を断たれ塗布が終了す
る。
【0116】塗布部(塗布ヘッド)は被塗布物としての
カード11が塗布部(塗布ヘッド)110の下に達したとき
被塗布物としてのカード11の先頭へ降下し被塗布物とし
てのカード11と接触し、塗布終了時被塗布物としてのカ
ード後端部から上昇し被塗布物としてのカード11から離
れることにより、パレット、ステージ等の被塗布物とし
てのカード11を搬送しているパレット又はステージ26へ
の液付き、被塗布物としてのカード11の裏面への塗布液
の裏廻りを防止できる。
【0117】塗布部(塗布ヘッド)と被塗布物としての
カード11を接触,離間させるための上下機構は塗布部
(塗布ヘッド)を上下させる方法の他に、被塗布物とし
てのカード11を搬送しているコンベアのパレットまたは
ステージ26をカードと共に上下させてもよい。
【0118】そして、被塗布物としてのカード11は、前
述のように、必ずしもパレットやステージ26に載ってい
る必要はなくコンベヤ上を直接搬送されるようにしても
よい。この場合、塗布部(塗布ヘッド)110と被塗布物
としてのカード11を接触させるための上下機構はコンベ
ヤのベルト面を押し上げたり下げたりするようにして行
うようにしてある。被塗布物としてのカード11をコンベ
ア上を直接搬送されるようにした場合でも、塗布部(塗
布ヘッド)と被塗布物としてのカード11を接触,離間さ
せるための上下機構は、塗布部(塗布ヘッド)を上下さ
せてもよい。
【0119】塗布部(塗布ヘッド)110を上下させる場
合には塗布部(塗布ヘッド)110と塗布液溜め101を分離
し、塗布部(塗布ヘッド)110のみを上下させることも
できる。このとき塗布部(塗布ヘッド)と塗布液溜めは
送液チューブで接続し、塗布部(塗布ヘッド)110と塗
布液溜め(塗布液タンク)101がそれぞれカートリッジ
式に簡便に交換できることが好ましい。また塗布液溜め
(塗布液タンク)101と塗布部(塗布ヘッド)110の間に
弁を設ける場合、送液チューブを押圧して遮断したり元
に戻したりすることにより、カートリッジ交換する部品
が小型化できる。
【0120】塗布液溜め(塗布液タンク)101が密閉さ
れている場合環境温度変化等により内部圧が変化し塗布
部(塗布ヘッド)110への液供給が一定とならず安定し
た塗布ができないことがあるので塗布液溜め(塗布液タ
ンク)101は大気開放とすることが好ましい。
【0121】塗布を終えた被塗布物としてのカード11
は、次の紫外線照射を行う処理部30に運ばれそこで紫外
線の照射が行われ、塗布物が硬化して仕上がるようにな
っている。そして処理部30を通過した段階で回収され
る。
【0122】尚、図3のようにカード搬送コンベヤ20の
搬送路を曲げて、その位置に前記処理部30を設置するこ
とによりエネルギー線照射の遮蔽状態が少々悪くても横
方向に漏れるエネルギー線が塗布部材(塗布液滲出部
材)107の部分を固化したりすることがなくなる。
【0123】また、処理部30は塗布装置ときりはなして
別装置として塗布手段100に隣接して設置しておいても
よい。
【0124】次に本発明における塗布手段100の種々な
構造について説明する。
【0125】図4に示すものは塗布手段100の1実施例
の側断面図であり、塗布液タンク(塗布液溜め)101の
中に内部部材121と共に塗布液102を入れ塗布部(塗布ヘ
ッド)110にはフェルト,不織物,綿等の繊維状物又
は、ベルベット,スウェードと呼ばれるビロード、織布
等の繊維状織物で構成される塗布部材(塗布液滲出部
材)107Aが設けられ、塗布液102が被塗布物としてのカ
ード11に塗布されるようにしたものである。
【0126】図5に示すものは別の実施例の塗布手段10
0の側断面図である。塗布液タンク(塗布液溜め)101と
塗布部(塗布ヘッド)110は上下の隔壁103で仕切られて
一体構造としたものであり、底部には前述のように繊維
状物やベルベット,スウェードと呼ばれるビロード、織
布等の繊維状織物からなる塗布部材(塗布液滲出部材)
107が覆せられている。そして、図5の(a)に示すよ
うに中間の隔壁103の中央には小さなテーパー孔105があ
けられており、そこにピストン106が落しこまれ該ピス
トン106の下部の先端部は前記塗布部材107の内面に当り
やや押し下げた状態にしてある。塗布時には図5(b)
に示すように該ピストン106は塗布部(塗布ヘッド)110
の塗布部材(塗布液滲出部材)107を介して矢印方向に
押し上げられ、ピストン106とテーパー孔105の間にでき
た隙間から塗布液102が染み出す。未塗布時にはピスト
ン106の自重によりピストン106が降下、テーパー孔105
との隙間がなくなり液の染み出しが止る。
【0127】また、塗布部(塗布ヘッド)110内部には
内部部材121が設けられ図5(b)に示すようにピスト
ン106が上述のようにして開くことにより1枚毎に必要
量供給される塗布液102は内部部材121に一時的に吸収さ
れて、液たれの防止を一層確実にしている。そして、塗
布液の染出し量はピストンのテーパー角度やピストンの
数によっていろいろに調節することができる。内部部材
121の材料はスポンジ等の多孔体、綿、不織布等の繊維
状物、織布等の繊維状織物が好ましい。
【0128】しかし、塗布部材107を被塗布物としての
カード11が接触して押し上げたときピストン106の下端
の突起によるふくらみを受けたまま塗布を行うと被塗布
物としてのカード11は進行方向のほぼ真中に縦筋状の塗
布むらを受けることになる。これを防止するようにした
のが図6の側断面図に示すようにピストン106の下端に
バー108又はネットをできれば一体に設けたもので、こ
れにより、塗布部材107が中央部だけ強く当る現象がな
くなるので前述のような縦筋がつく要因が解消され、良
好な塗布が可能になる。
【0129】また、別の手段として、図7の側断面図に
示すように塗布部材(塗布液滲出部材〜塗布ヘッド)10
7の上部に接して、塗布液102が染み出るに当っての表面
張力とバランスを取らせるための抵抗体125を入れるこ
とにより、勿論縦筋の心配を解消すると共に液漏れ現象
もなくなるようにすることができる。
【0130】また、塗布液タンク(塗布液溜り)101か
ら塗布液102のオンディマンド供給は今まで説明したよ
うなピストン106によって行われるが、ピストンによる
供給孔は1個でありこのままだとストレートに中心部に
多く流れこむことになり中央部に厚く周辺部に薄い塗布
が行われてしまうことも起こり得る。
【0131】それを防止するために、図8(a)の側断
面図及び(b)の隔壁103の平面図に示すようにスリッ
ト溝112をテーパー孔105から幅方向に設けた。このスリ
ットは非常に細い幅のもので毛細管現象で液が周辺に広
がろうとするので、幅方向の塗布液の分布の均一性が達
成できるようになる。
【0132】また、同様に幅方向の塗布液分布の一様性
を上げるために塗布部(塗布ヘッド)110の中に図9
(b)の平面図に示すような拡散板114を図9(a)の
側断面図に示すように配置して有効であることを確認し
てある。
【0133】更に、塗布液タンク(塗布液溜り)101か
ら塗布部(塗布ヘッド)110への塗布液供給はピストン1
06で行う他に電気式の電磁弁を使ったり、機械的なカム
駆動による弁の開閉でもよく更に送液チューブをロータ
リーポンプで定量供給させる方法等で行ってもよい。
【0134】図10に示すのは塗布液タンク(塗布液溜
り)101に本発明の紫外線硬化性組成物を供給するため
のボトル容器130を装着した状態の1例を示すもので、1
40は容器ガイド、141は押さえ、142は図11に示すように
ボトル容器開口部に貼られているヒートシール材132を
容器装填時に破くための突起であり、次回の液供給時ま
でボトルはセットしたままにしておく。このような供給
形態にすることにより、組成物供給ハンドリング時の液
こぼれや液たれを無くすことができ、作業性が向上する
とともに、ボトル内残液が低減されて使用済みボトルの
取り扱いも容易となる。
【0135】また、塗布部材としてはスポンジ等の多孔
体やフェルト、綿、不織布等の繊維状物やベルベットや
スウェードと呼ばれるビロード、織布等の繊維状織物等
が使われるが、特にビロードは最も好ましい状況にあ
る。即ち、均一な塗布が可能で塗布仕上りも安定し、見
た目の美観も良好である。
【0136】これらの塗布装置の使用に当たり、塗布液
の粘度を1〜50cpsの範囲内で一定の所定値に対して±
2cpsの粘度にすることが塗布ヘッドや塗布液配管まわ
りを保温することなどによって行われる。また本発明の
装置を使用する部屋の室温がある程度ばらついていて
も、塗布液の保温が一定に保たれていれば粘度ばらつき
は±2cp程度に押さえられる。塗布液の粘度のばらつき
を±2cp程度に押さえるには塗布液をヒーターなどの加
温手段により、本発明の装置を使用する部屋の室温のば
らつきの上限温度より高く、かつ一定に保温する方法も
あるが、その他にヒーター等の加温手段とファン等の冷
却手段とを組み合わせ、室温に近い温度で一定に保温す
ることもできる。また塗布液の粘度の一定の所定値は塗
布部材の材料や物理形状の差による流動抵抗の違いによ
って異なるが、良好な塗布仕上がりの得られるビロード
を塗布部材とする場合液粘度を15〜25cpに設定すること
が好ましい。
【0137】塗布液の保温は塗布液タンク、配管塗布ヘ
ッド内の液全てに対して行うこともできるが、被塗布物
としてのカード1枚への液転写量は塗布厚が極めて薄い
ことから極めて微量で配管内の液の流れが非常に緩やか
であることから塗布ヘッドのみを保温することで塗布部
材で染み出す液の粘度を一定に保つことが可能となり、
塗布可能となるまでの保温時間を短縮でき、また、消費
エネルギーの省力化をすることができる。
【0138】
【実施例】次に本発明の実施例について具体的に詳述す
る。なお、以下において「部」とあるのは「重量部」を
示す。
【0139】(実施例1) −支持体の作成− 厚み350μmのポリエチレンテレフタレート樹脂シート
(ICI(株)製:メリネックス226)の両面に厚み50μm
の白色ポリプロピレン樹脂シート(三菱油化(株)製:ノ
ーブレンFL25HA)を熱溶着することにより、厚み450μm
の幅広な複合樹脂シートを得た。得られた複合樹脂シー
トの一方の面に25W/(m2・min)でコロナ放電処理を施
すと共に、このシートを支持体として以下の各層の積層
を行なった。
【0140】−受像層の形成− 前記コロナ放電処理を施した層の表面に、下記組成を有
する第1受像層形成用塗工液と第2受像層形成塗工液と
をこの順にそれぞれ厚みが3.0μm,0.5μmになるように
積層することにより、受像層Aを形成した。
【0141】 〈第1受像層形成用塗工液A−1〉 ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製:エスレックBX-1) 6.0部 金属イオン含有化合物(下記(化3)で示される化合物) 4.0部 メチルエチルケトン 90部 〈第2受像層形成用塗工液A−2〉 ポリエチレンワックスエマルジョン (東邦化学工業(株)製:ハイテックE-11000) 2.0部 ウレタン変性エチレンアクリル酸ポリマーエマルジョン (東邦化学工業(株)製:S-6254) 8.0部 メチルエチルケトン 90部
【0142】
【化3】
【0143】−筆記層の形成− 支持体における受像層とは反対の面に下記組成を有する
筆記層形成用塗工液を塗布し、乾燥することにより、厚
み40μmの筆記層を形成した。
【0144】 〈筆記層形成用塗工液〉 コロイダルシリカ 2.5部 ゼラチン 7.0部 硬膜剤(下記(化4)で示される化合物) 0.5部 水 90 部
【0145】
【化4】
【0146】かくして得られた幅広の受像シートを裁断
することにより縦横54.0mm×85.5mmのカードサイズの受
像シートが得られた。
【0147】(2) 昇華型熱転写記録用インクシートを以
下のようにして製造した。
【0148】支持体として厚み6μmのポリエチレンテ
レフタレートシートのコロナ放電処理された表面に、下
記組成の三種のインク層形成用塗工液をワイヤーバーコ
ーティング法により、乾燥後の厚みが1μmになるよう
に、ポリエチレンテレフタレートシートの長手方向に沿
ってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)に
塗り分けられるように、塗布し、その後に乾燥するとと
もに、コロナ処理されていない裏面にシリコーンオイル
(X-41,403A,信越シリコーン社製)をスポイトで
1、2滴たらして全面に広げ、背面処理コートを行って
Y,M,C3色の感熱転写記録用インクシートを得た。
【0149】 [イエローインク層形成用塗工液] イエロー分散染料[MS Yellow,三井東圧染料(株)] 3部 ポリビニルブラチール 5部 [重合度1700、Tg85.5℃、アセタール化度64モル%、 アセチル基3モル%以下、商品名BX-1:積水化学工業(株)社製] ポリエステル変性シリコーン 0.4部 [信越化学工業(株)製:商品名X-24-8310] トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 ジオキサン 10部 [マゼンタインク層形成用塗工液] マゼンタ分散染料[MS Magenta,三井東圧染料] 5部 ポリビニルブラチール 5部 [重合度1700、Tg85.5℃、アセタール化度64モル%、 アセチル基3モル%以下、商品名BX-1:積水化学工業(株)社製] ポリエステル変性シリコーン 0.4部 [信越化学工業(株)製:商品名X-24-8310] トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 ジオキサン 10部 [シアンインク層形成用塗工液] シアン分散染料[カヤセットブルー136,日本化薬(株)] 4部 ポリビニルブラチール 5部 [重合度1700、Tg85.5℃、アセタール化度64モル%、 アセチル基3モル%以下、商品名BX-1:積水化学工業(株)社製] ポリエステル変性シリコーン 0.4部 [信越化学工業(株)製:商品名X-24-8310] トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 ジオキサン 10部 (3) 熱溶融性インクシートを以下のようにして製造し
た。すなわち、厚み4.5μmのポリエチレンテレフタレー
トシートの表面における片側に熱溶融性インク層用塗工
液をワイヤーバー法により塗工し、乾燥することにより
厚み1.2μmの熱溶融性インク層を形成した。
【0150】このポリエチレンテレフタレートシートの
前記熱溶融性インク層とは反対側の面に、以下の組成を
有するアンチスティッキング層用塗工液を塗布すること
により、厚み0.6μmのアンチスティッキング層を形成し
た。
【0151】 [熱溶融性インク層用塗工液の組成] カルナバワックス 1部 エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井デュポンケミカルEV 40Y) 1部 カーボンブラック 6部 フェノール樹脂(荒川化学 タマノル521) 12部 メチルエチルケトン 80部 アンチスティッキング層用塗工剤 ニトロセルロース 3部 アクリルシリコン樹脂 7部 メチルエチルケトン 90部 (4) 紫外線硬化性樹脂含有塗工液の調製 後述する組成を有する紫外線硬化性樹脂含有塗工液を調
製した。
【0152】(5) IDカードの形成 受像シートにおける受像層と昇華型熱転写記録用インク
シートの昇華性色素含有層とを重ね合わせ、昇華型熱転
写記録用インクシート側からサーマルヘッドを用いて出
力0.23W/ドット、パルス幅0.3〜4.5msec、ドット密度
16ドット/mmの条件で加熱することにより、画像に階調
性のある人物顔画像を形成した。
【0153】次いで、受像シートの受像層に形成された
人物顔画像の表面に透明保護層が位置するように人物顔
画像よりやや大きめに、受像シートの受像層に透明保護
層を以下の方法で形成したのち、熱溶融性インク層を重
ね、熱溶融性インク層にはサーマルヘッドを用いて出力
0.5W/ドット、パルス幅1.0msec、ドット密度16ドット
/mmの条件で加熱することにより、文字情報を転写し
た。
【0154】−透明保護層用転写シート− ダイヤホイルヘキスト(株)製ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(T-100、厚み25μm)の片面に下記処方の剥
離層、中間層及び接着層をこの順に膜厚がそれぞれ1.2
μm、0.7μm、0.2μmとなるようにワイヤーバーコーテ
ィングにて塗布乾燥して透明保護層用転写シートを作成
した。
【0155】 〔剥離層〕 アクリル系樹脂 7部 (三菱レイヨン(株)製、ダイアナールBR-87) ポリビニルアセタール樹脂 3部 (積水化学(株)製、エスレックKS-1) メチルエチルケトン 80部 酢酸n-ブチル 10部 〔中間層〕 スチレン系樹脂 4部 (旭化成(株)製、タフテックM-1953) 脂環族飽和炭化水素樹脂 2部 (荒川化学(株)製、アルコンP-125) スチレン系樹脂 1部 (三洋化成(株)製、ハイマーSBM-73F) ポリビニルブチラール樹脂 3部 (積水化学(株)積水、エスレックBL-S) トルエン 40部 〔接着層〕 アクリル系樹脂 100部 (東宝化学(株)製、ハイテックS-8529〜固形分25.2%) −透明保護層の転写方法− 外径3センチの金属ローラーの周囲に厚さ0.5mmのシリ
コーンゴム(ゴム硬度80)をつけたヒートローラーの表
面を190℃に加熱して、上記透明保護層転写用シートの
保護層面側とカード基材の人物顔画像及び文字情報を有
する受像層表面を対向させ、転写速度23mm/秒、線圧10
Kg/cmとなるように加熱加圧した後、透明保護層転写用
シートの支持体を剥離することにより透明保護層を形成
した。
【0156】−硬化保護層の形成− 以上のようにして透明保護層を形成した人物顔画像及び
文字情報を有する受像層面上に、図3の塗布装置を用い
て紫外線硬化性組成物を液温25℃、塗布量20g/m2とな
るように塗布し、下記の硬化条件にて紫外線硬化性組成
物を硬化させて硬化保護層を形成し試料No.1〜6を得
た。
【0157】[硬化条件] 光照射源・・・60W/cm2の高圧水銀ランプ 照射距離・・・10cm 照射モード・・3cm/分で光走査 こうして、得られた画像記録体を実施例1とする。
【0158】 [紫外線硬化性組成物] 紫外線硬化性組成物塗工液−1(試料No.1,7,11用) 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 55部 ビスフェノールAジグリシジルエーテル 3部 1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル 20部 高級脂肪族アルコールグリシジルエーテル 10部 大豆油のエポキシ化物 5部 シリコン系界面活性剤 1部 芳香族スルホニウム塩系UV開始剤 6部 紫外線硬化性組成物塗工液−2(試料No.2,8,12用) ビスフェノールFジグリシジルエーテル 10部 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 35部 ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル 30部 ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート 10部 シリコン系界面活性剤 1部 芳香族スルホニウム塩素系UV開始剤 5部 紫外線硬化性組成物塗工液−3(試料No.3用) 水添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル 5部 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 40部 ソルビトールポリグリシジルエーテル 50部 大豆油のエポキシ化物 5部 シリコン系界面活性剤 0.5部 芳香族スルホニウム塩素系UV開始剤 6部 紫外線硬化性組成物塗工液−4(試料No.4用) ビスフェノールFジグリシジルエーテル 2部 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 50部 ブタンジオールジグリシジルエーテル 38部 高級脂肪酸アルコールグリコールグリシジルエーテル 10部 シリコン系界面活性剤 0.5部 (比較)紫外線硬化性組成物塗工液−5(試料No.5,9,13用) ビスフェノールAジグリシジルエーテル 15部 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 65部 1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル 20部 フッ素系界面活性剤 1部 芳香族スルホニウム塩系UV開始剤 5部 (比較)紫外線硬化性樹脂塗工液−6(試料No.6,10,14用) ビスフェノールAグリシジルエーテル 20部 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 60部 ソルビトールポリグリシジルエーテル 20部 フッ素系界面活性剤 0.5部 芳香族スルホニウム塩系UV開始剤 5部 (実施例2)実施例1の受像層形成用塗工液を下記組成
にかえた他は実施例1と同様にして、硬化保護層を形成
した試料No.7〜10を得た。こうして得られた試料につ
いて実施例1と同様の評価項目について性能評価した。
【0159】結果を表1に示した。
【0160】 〈受像層形成用塗布液B〉 飽和ポリエステル樹脂 (東レ社製,商品名:K1089) 2部 飽和ポリエステル樹脂 (東レ社製,商品名:K1294) 18部 アルキルアミン誘導体 (松本油脂製,商品名:TB−128) 0.2部 イソプロピルアルコール 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 38部 (実施例3)実施例1の受像層形成用塗工液を下記組成
にかえた他は実施例1と同様にして硬化保護層を形成し
た試料No.11〜No.14を得た。
【0161】こうして得られた試料について実施例1と
同様の評価項目について性能評価した。結果を表2に示
した。
【0162】 〈受像層形成用塗工液C〉 カーバイド製塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 4.5部 KF−393(信越シリコーン製アミノ変性シリコーンオイル) 1.1部 X−22・343(信越シリコーン製エポキシ変性シリコーンオイル) 1.1部 トルエン 30部 メチルエチルケトン 30部 シクロヘキサノン 23部 (実施例4)実施例1の紫外線硬化性樹脂含有塗工液を
施さなかった試料をNo.15とし、試料15に市販のいわゆ
るパウチフィルム(日本GBC社製 100μm)を簡易ラ
ミネータ(富士プラスチック機械株式会社製LPC 17
0)を用いて140℃で熱融着した試料をNo.16とした。こ
うして得られた試料について実施例1と同様の評価項目
について性能評価した。結果を表2に示した。
【0163】評価項目 下記のようにして評価した。
【0164】粘度 東京計器(株)製E型粘度計を用いて紫外線硬化性組成物
塗工液をJIS K-1557に準じて液温25℃で評価した。
【0165】塗布性: ○:コーターからの塗工液のしみ出しがスムーズであり
カード全面に均一な塗布が得られた △:コーターからの塗布液のしみ出しが悪く、カード全
面の約1/4に液切れがあり不均一塗布がみられた ×:コーターからの塗工液のしみ出しが悪くカード全面
の約1/2に液切れがあり、不均一塗布がみられた 接着性:NTカッターで90°の角度で硬化保護層の表
面にNT切り込みを入れ、その箇所に粘着セロハンテー
プ(ニチバン社製)を強く貼り付け、急速に表面から粘
着セロハンテープを剥離した後、剥離状態を観察した。 ○:全く剥がれがなし △:接着した粘着セロハンテープの面積の半分が剥がれ
た (受像層と硬化保護層の間で剥離した) ×:接着した粘着セロハンテープの面積のほとんどが剥
がれた (受像層と硬化保護層の間で剥離した) 偽変造防止性: 1) 80℃の環境下で受像層上の表面保護層を剥離した状
態を見た 2) 受像層上記載項目への筆記改竄性 ○ :基材破壊し不可能 × :容易に接着界面から剥離、可能 ××:極めて容易 屈曲耐性:JIS K6772に準じて、スコット型揉み
試験機を使用し長さ80mm×幅30mmの試料を折り曲げサイ
クル120回/分、折り曲げストローク50mm、つかみ距離1
0mm、自由端つかみ開き幅3.0mmで、常温条件で500回折
り曲げ試験を行い、紫外線硬化保護層の接着性、剥離、
亀裂、折れ目などを調べた。
【0166】○:異常が認められない △:若干異常が認められる ×:異常が認められる 耐久性:試料の表面を硬度Hの鉛筆で擦過 ○:傷なし ×:文字・画像ともに容易に傷がつく
【0167】
【表1】
【0168】
【表2】
【0169】
【発明の効果】本発明の方法によると、(1) 認証識別カ
ードを、迅速に製造することができる、(2) フィルムを
画像形成面にラミネートしないので、ラミネートフィル
ムの切り屑を発生させないで済み、(3) 紫外線硬化性樹
脂で形成された硬化保護層と受像層とが分離不可能に一
体に接着形成されているので、階調画像および文字情報
画像のいずれも偽造や改変されることがなく、屈曲耐性
に優れるとともに、画像による情報について信頼性の高
い認証識別カードを製造することができ、得られた認証
識別カードは、高い画像耐久性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である認証識別カードを示す
断面図である。
【図2】本発明に用いるカード基材を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の方法に係わるプロセスの説明図。
【図4】塗布ヘッドの1例を示す側断面図。
【図5】塗布ヘッドの1例を示す側断面図。
【図6】塗布ヘッドの1例を示す部分側断面図。
【図7】塗布ヘッドの1例を示す部分側断面図。
【図8】塗布ヘッドのスリット溝を示す図。
【図9】塗布ヘッドの拡散板を示す図。
【図10】紫外線硬化性組成物の塗布部への供給形態の
1例を示す図。
【図11】紫外線硬化性組成物供給容器の1例を示す
図。
【符号の説明】
A 認証識別カード 1a 支持体 1b 受像層 2 文字情報含有画像 3 階調情報含有画像 4 透明保護層 5 硬化保護層 11 カード基材 20 カード搬送コンベヤー 100 塗布手段 107 滲出部材 110 塗布部(塗布ヘッド) 130 紫外線硬化性組成物供給容器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色素画像を受容した画像層を有するカー
    ド基材の画像層側の表面に、25℃における粘度が1〜50
    センチポイズの紫外線硬化性組成物を滲出部材を介して
    塗布し、紫外線を照射して表面保護層を形成することを
    特徴とする認証識別カードの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法により形成された
    認証識別カード。
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