JP3121127B2 - Idカード - Google Patents
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Description
更に詳しくは、大量生産に好適であり、耐久性に優れる
と共に、受像層に形成した転写画像における色素の滲み
を防止し、長期間に渡って鮮明にその画像情報を維持
し、大切な個人情報を確実に保存することのできるID
カードに関する。
動車免許証等の免許証類をはじめ、身分証明証、写真付
き会員証、認証識別カード、写真付き名刺等の多くの各
種IDカードが普及しつつある。これらのIDカード、
例えば、自動車免許証等のIDカードは、支持体の表面
に、銀塩写真法により顔写真を形成すると共に、印刷法
等により必要な情報を記載し、更にその表面に保護層を
設けて製造される。この銀塩写真法等による顔写真の形
成は、露光、現像、定着、漂白等の複雑な多段階の工程
を有するので、大量かつ迅速にIDカードを生産しなけ
ればならない現場においては、必ずしも適切ではない。
に受像層を設け、その表面に熱昇華型感熱転写記録方式
により階調情報含有画像等を、又は熱溶融型感熱転写記
録方式により文字情報含有画像等を形成し、これらの転
写画像の全表面に紫外線硬化性樹脂を塗布し、これに紫
外線照射をすることにより硬質の紫外線硬化保護層を設
けてなる、大量生産に好適なIDカードが提案されてい
る。
とを防止して、長期間に渡って大切な個人情報を維持す
ることができるように、受像層と紫外線硬化保護層との
間に、これらの層に接着性の良好な透明保護層を設けて
なるIDカードの提案がされている。
る透明保護層は、透明保護層としての必要な幾つかの条
件、即ち、受像層と紫外線硬化保護層との接着性が良好
であること、及び受像層に形成した転写画像における色
素の滲みを防止しうること、等を同時かつ十分に満足し
てはいなかった。
の滲みを防止する性質、即ち色素に対する親和性が低い
性質とは、互いに相反する性質であるからである。一般
に、受像層及び紫外線硬化保護層に対する透明保護層の
接着力を高くするには、透明保護層の素材が、カルボキ
シル基、ヒドロキシル基、アミノ基等の極性基を多く有
することで可能にすることができる。ところが、この場
合、接着力は良好になるものの、前述の極性基は同時に
色素との親和性が高いので、受像層に形成した転写画像
における色素が透明保護層中へ拡散し易くなることによ
り、転写画像に滲みが発生してしまうという問題点があ
った。
大量生産に好適であり、表面に形成する硬質の紫外線保
護層における接着性を良好にすることにより、長期間の
使用においても紫外線硬化保護層が剥離することなく、
耐久性に優れると共に、形成した転写画像における色素
の拡散による滲みを防止することにより、転写画像を長
期間に渡って鮮明に維持し、大切な個人情報を確実に保
存することのできるIDカードを提供することにある。
ためにこの発明者らが鋭意検討した結果、透明保護層が
ポリビニルアセトアセタールという特定の物質を含有す
ると、透明保護層における接着性の向上及び色素の滲み
防止という性質を同時かつ十分にIDカードに与えるこ
とができることを見出し、この発明に到達した。
体の一方の表面に、色素を受容して転写画像を形成する
受像層と、ポリビニルアセトアセタールを含有する透明
保護層と、前記受像層に形成した転写画像を保護する紫
外線硬化保護層とを、この順に有してなることを特徴と
するIDカードであり、請求項2に記載の発明は、ポリ
ビニルアセトアセタールのアセタール化度が10%以上
である前記請求項1に記載のIDカードである。
の発明に係るIDカードは、支持体、受像層、透明保護
層及び紫外線硬化保護層からなり、更に必要に応じて中
間層あるいは筆記層を設けてなり、透明保護層がポリビ
ニルアセトアセタールを含有することを特長としてい
る。
ば、紙、コート紙、及び合成紙(ポリプロピレン、ポリ
スチレン、若しくは、それらを紙と貼り合せた複合材
料)等の各種紙類、白色の塩化ビニル系樹脂シート、白
色のポリエチレンテレフタレートベースフィルム、透明
のポリエチレンテレフタレートベースフィルム、ポリエ
チレンナフタレート、ABSベースフィルム、ASベー
スフィルム、ポリプロピレンベースフィルム、ポリスチ
レンベースフィルム等の各種プラスチックフィルムない
しシート、各種の金属で形成されたフィルムないしシー
ト、各種のセラミックス類で形成されたフィルムないし
シート等を挙げることができる。
合には、支持体としては機械的強度の強いものが望まし
い。この場合、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹
脂やポリプロピレン樹脂との貼り合わせ、厚手のポリエ
チレンテレフタレート樹脂や塩化ビニル等が望ましい。
画像の鮮明性を高めるために、白色顔料、例えばチタン
ホワイト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が添加
されているのが好ましい。これらの中で、自動車免許証
等のIDカードとするのであれば、前記白色顔料を含有
するフィルムないしシート等が一般的である。
1,000μm、好ましくは100〜800μmであ
り、更に好ましくは250〜760μmである。前記支
持体には必要に応じてエンボス、サイン、ICメモリ
−、光メモリ−、磁気記録層、他の印刷等を設けもよ
い。
像層用バインダーによって種々の方法により形成され
る。前記受像層用バインダーの組成は、目的に応じて適
宜選択すればよい。この受像層は離型剤を含むことが好
ましく、後述する金属イオン含有化合物、更に必要に応
じて各種の添加剤を含んでもよい。また、受像層は単数
の層で形成されても、又は複数の層で形成されてもよ
い。前記支持体の表面又は後述の中間層を設ける場合に
は、その表面に形成される受像層の厚みとしては、通常
1〜20μmであり、好ましくは3〜10μmである。
−としては、特に制限は無くそれ自体公知の種々の樹脂
を用いることができる。前記受像層用バインダーとして
は、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモ
ノマー(例えば、イソブチルビニルエーテル、プロピオ
ン酸ビニル等)との共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアセタ−ル系樹脂、ポリビニルブチラ−
ル系樹脂、ポリビニルアルコ−ル、ポリカ−ボネート、
三酢酸セルロ−ス、ポリスチレン、スチレンと他のモノ
マ−(例えば、アクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、塩化エチレン等)との共重合体、ビニルトルエンア
クリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、
尿素樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカプロ
ラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、及びそれら
の変性物などを挙げることができる。
ビニルアセタ−ル系樹脂、ポリビニルブチラ−ル系樹
脂、スチレンと他のモノマ−との共重合体、エポキシ樹
脂が好ましい。これらの樹脂は一種を単独に用いること
もできるし、二種以上を組合せて用いることもできる。
上記各種の樹脂は種々の方法により新たに合成して使用
してもよいが、市販品を使用することもできる。
はその反応活性点を利用して(反応活性点が無い場合は
それを樹脂に付与する。)、放射線、熱、湿気、触媒等
により架橋若しくは硬化することにより形成することが
できる。かかる場合には、エポキシ、アクリルの如き放
射線活性モノマーや、イソシアナートの如き架橋剤を用
いることができる。
形成後のインクシートと受像層との剥離を容易ならしめ
るために、離型剤を添加してもよい。この離型剤として
は、例えば、シリコーンオイル(シリコーン樹脂と称さ
れるものも含む。)、ポリエチレンワックス、アミドワ
ックス、テフロンパウダー等の固型ワックス類、弗素
系、燐酸エステル系の界面活性剤、金属微粉末、シリカ
ゲル、金属酸化物、カーボンブラック、及び樹脂微粉末
などのフィラー等を挙げることができる。これらは一種
単独でも二種以上を併用することもできる。
加するタイプ(単純添加型)と、硬化若しくは反応させ
るタイプ(硬化反応型)とがある。単純添加型の場合に
は、バインダーとの相溶性を向上させるために、変性シ
リコーンオイル(例えば、ポリエステル変性シリコン樹
脂、ウレタン変性シリコン樹脂、アクリル変性シリコン
樹脂等)を使用するのが好ましい。
添加量は、その種類に応じて様々に変化することがある
から一律に決定することができないが、一般的にいう
と、通常、受像層用バインダーに対して0.1〜30重
量%であり、好ましくは0.5〜20重量%である。硬
化反応型のシリコーンオイルとしては、反応硬化型(ア
ミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオ
イルとを反応硬化させたもの)、光硬化型、触媒硬化型
等を挙げることができる。
受像層用バインダーの0.5〜30重量%が好ましい。
上記のシリコーンオイル以外の離型剤の添加量は、受像
層に対し通常1〜40重量%が好ましい。
属イオン含有化合物を含有すると、受像層に感熱転写さ
れる熱拡散性色素がキレート化可能な色素であると、熱
拡散性色素と金属イオン含有化合物とによるキレート色
素が形成されることにより定着性の良好な画像を形成す
ることができる。
イオンとしては、周期律表の第I〜第VIII族に属する2
価及び多価の金属が挙げられるが、これらの中でもA
l、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、N
i、Sn、Ti及びZnが好ましく、更に好ましくはN
i、Cu、Co、Cr及びZnである。
ては、該金属の無機または有機の塩および該金属の錯体
が好ましい。具体例を挙げると、Ni2+、Cu2+、Co
2+、Cr2+及びZn2+を含有した下記一般式(化1)で
表される錯体を好ましく用いることができる。
1 、Q2 、Q3 は各々Mで表される金属イオンと配位結
合可能な配位化合物を表し、これらの配位化合物として
は例えば「キレート化学(5)(南江堂)」に記載され
ている配位化合物から選択することができる。更に好ま
しくは、金属と配位結合する少なくとも一個のアミノ基
を有する配位化合物を挙げることができ、更に具体的に
は、エチレンジアミン及びその誘導体、グリシンアミド
及びその誘導体、ピコリンアミド及びその誘導体を挙げ
ることができる。
であり、Cr、SO4 、ClO4 等の無機化合物アニオ
ンやベンゼンスルホン酸誘導体、アルキルスルホン酸誘
導体等の有機化合物アニオンが挙げられるが、特に好ま
しくはテトラフェニルホウ素アニオン及びその誘導体、
並びにアルキルベンゼンスルホン酸アニオン及びその誘
導体である。
mは1、2又は0を表し、nは1又は0を表すが、これ
らは前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位
かによって決定されるか、あるいはQ1 、Q2 、Q3 の
配位子の数によって決定される。pは1、2又は3を表
す。
米国特許第4,987,049号明細書に例示されたも
のを挙げることができる。金属イオン含有化合物の添加
量は、受像層に対して、0.5〜20g/m2 が好まし
く、1〜10g/m2 がより好ましい。
V吸収剤、光安定剤、フィラー(無機微粒子、有機樹脂
粒子)、顔料を、また、増感剤として可塑剤、熱溶融性
物質等を、添加剤として含有してもよい。前記酸化防止
剤としては、特開昭59−182785号、同60−1
30735号、特開平1−127387号等の公報に記
載の酸化防止剤、及び写真その他の画像記録材料におけ
る画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げ
ることができる。
開昭59−158287号、同63−74686号、同
63−145089号、同59−19692号、同62
−229594号、同63−122596号、同61−
283595号、特開平1−204788号等の公報に
記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料における
画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げる
ことができる。
樹脂粒子を挙げることができ、これらは上述した離型剤
を兼ねてもよい。この無機微粒子としてはシリカゲル、
炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、ア
ルミナ等を挙げることができ、有機微粒子としてはフッ
素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、
シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げることができる。
これらの無機・有機樹脂粒子は比重により異なるが、
0.1〜70重量%の添加が好ましい。
ワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土
などを挙げることができる。前記可塑剤としては、フタ
ル酸エステル類、トリメリット酸エステル類、アジピン
酸エステル類、その他飽和又は不飽和カルボン酸エステ
ル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキ
シ化アマニ油、エポキシステアリン酸エポキシ類、正リ
ン酸エステル類、亜燐酸エステル類、グリコールエステ
ル類などを挙げることができる。
のアルコール類、ベンズアミド等のアミド類、ケイ皮酸
ベンジル等のエステル類、ジフェニルエーテル等のエー
テル類、p−メチルアセトフェノン等のケトン類、ジメ
トキシベンズアルデヒド等のアルデヒド類、スチルベン
等の炭化水素類、マルガリン酸等の高級脂肪酸、エイコ
サノール等の高級アルコール、パルミチン酸セチル等の
高級脂肪酸エステル、ステアリン酸アミド等の高級脂肪
酸アミド、ベヘニルアミン等の高級アミンなどに代表さ
れる単分子化合物、カルナバロウなどのワックス類、ロ
ジンフェノール樹脂等のロジン誘導体、フェノール樹
脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、テルペン樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペン
タジエン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオレフ
ィンオキサイドなどに代表される高分子化合物などを挙
げることができる。
は、融点あるいは軟化点が10〜150℃の化合物が好
ましい。なお、この発明では、上記の添加剤全体の添加
量が、通常、受像層用樹脂に対して0.1〜30重量%
の範囲内において選定するのが好ましい。
熱性、バリアー性、クッション性、接着性等の性質を付
与する目的として中間層(下引き層)を設けてもよい。
また、受像層の表面には、感熱転写記録用インクシート
と感熱転写記録用受像シートとの融着防止等を目的にし
て、オーバーコート層が積層されていてもよい。
防止やカール防止等を目的としてバッキング層を設けて
もよい。上記の中間層、オーバーコート層及びバッキン
グ層の厚みは、通常0.1〜20μmである。
形成する成分を溶媒に分散又は溶解してなる受像層用塗
工液を調製し、その受像層用塗工液を前記支持体の表面
に塗布・乾燥する塗工法によって製造することができ
る。また、前記受像層を形成する成分を有する混合物を
溶融押出しし、前記支持体の表面に貼りつけるラミネー
ト法等によっても製造することができる。
ルコール、メチルエチルケトン、トルエン、ジオキサ
ン、シクロヘキサノンなど、従来から公知の溶媒を挙げ
ることができる。前記ラミネート法を採用するときに
は、共押出法を採用することもできる。受像層は、支持
体の一方の表面における全面に渡って形成されていても
よいし、また一部に形成されていてもよいが、この発明
では支持体の一部に形成されているものが好ましい。
含有画像と、IDカードを所持する個人に関する情報又
はそのIDカードを発行する発行所固有の情報を記載し
た文字、図形、記号等を表す文字情報含有画像とを感熱
転写記録用インクシートを用いて形成する。
はなくそれ自体公知のものを使用することができる。感
熱転写記録用インクシートには、熱溶融型感熱転写記録
方式に用いる熱溶融性インク層を有するもの(熱溶融型
感熱転写記録用インクシート)、又は熱昇華型感熱転写
記録方式に用いるところの、熱昇華性色素含有インク層
を有するもの(熱昇華型感熱転写記録用インクシート)
などがある。これらの内、通常、階調情報含有画像等は
熱昇華型感熱転写記録用インクシートにより形成し、文
字情報含有画像については熱昇華型感熱転写記録用イン
クシート又は熱溶融型感熱転写記録用インクシートによ
り形成する。
型感熱転写記録用インクシートのインク層とIDカ−ド
における受像層とを重ね合せ、インク層と受像層との界
面に像様に熱エネルギーを与えることにより形成するこ
とができる。すると、インク層中の熱昇華性色素は、こ
の画像形成時に加えられた熱エネルギーに応じた量だけ
気化又は昇華し、受像層側に移行され受容される結果、
受像層に色素画像(カラー顔写真画像等の諧調性(カラ
ー)画像)が形成される。
属イオン含有化合物を添加した受像層を使用した場合、
上記色素画像はキレート画像として形成される。熱エネ
ルギーを与える熱源としては、サーマルヘッドが一般的
であるが、このほかにレーザー光、赤外線フラッシュ、
熱ペンなどの公知のものを使用することができる。
感熱転写記録用インクシート側から行なっても、IDカ
−ドにおける受像層側から行なっても、又は両側から行
なってもよいが、熱エネルギーの有効利用を優先させる
なら、熱昇華型感熱転写記録用インクシート側から行な
うのが望ましい。
ける受像層に一色の画像を記録することができる。ま
た、下記の方法によると、各色の掛け合せからなるカラ
ー写真調のカラー画像を得ることもできる。例えば、イ
エロー、マゼンタ、シアン及び必要に応じて黒色の感熱
転写記録用感熱シートを順次取り換えて、各色に応じた
熱転写を行なうと、各色の掛け合せからなるカラー写真
調のカラー画像を得ることもできる。
受像層内部に色素を更に拡散させるのが目的であるの
で、加熱方向は受像層の支持体側から加熱するのが効果
的で好ましい。上記のようにして受像層に転写画像を形
成することができる。
支持体との間に、中間層を設けることができる。前記中
間層としては、IDカードの形態を維持することがで
き、その機械的強度を低下させることがなければ特に制
限はなく、種々の材料及び方法を選択することにより形
成することができる。
記支持体との間の接着力、又はこの中間層と前記受像層
との間の接着力が、他の層間における接着力よりも相対
的に小さくなるように形成するのが好ましい。前記接着
力を小さくする方法としては、例えば、熱有着しやすい
類似のポリマーを用いないようにする、イオン結合を形
成するよう極性基を有する化合物を使用しない、層を形
成する際の圧力、温度、時間等の条件を調節する、等の
方法を挙げることができる。
脂、粘着付与剤などと熱溶融性物質及び/又は熱可塑性
物質とを混合した液を前記支持体の表面に塗布すること
により形成することができる。
としては、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−エチルア
クリレート等のエチレン系共重合体、ナイロン、ダイマ
ー酸等のポリアミド系樹脂、スチレンーブタジエン、ス
チレンーイソプレン、スチレンーエチレンーブチレン等
のポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリメチル
メタクリレート系樹脂、アイオノマー樹脂、セルロース
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、メラミン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などを挙
げることができる。
ジン粘着付与剤、水添加ロジン系粘着付与剤、ロジンマ
レイン酸系粘着付与剤、重合ロジン系粘着付与剤及びロ
ジンフェノール系粘着付与剤などの未変性若しくは変性
ロジン系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、並びに、
石油樹脂系粘着付与剤及びそれらの変性粘着付与剤など
を挙げることができる。
融性物質は、前記受像層に含有させることのできる前記
熱溶融性物質と同様である。前記中間層形成方法として
は、例えば、溶媒を用いた塗工法、ホットメルト塗工法
などを挙げることができる。このようにして形成される
中間層の厚みは、通常、0.1〜10μmであり、好ま
しくは0.3〜5μmである。
録方式により形成された画像情報を有する受像層の表面
に透明保護層を設ける。透明保護層は、転写画像の色素
に対し親和性が低くく、かつ前記受像層及び紫外線硬化
保護層に対する接着性の良好な物質で形成される。透明
保護層は、剥離強度等のIDカードの特性を向上させる
と共に、転写画像の滲みを防止し、長期間に渡って鮮明
な画像情報を保存することを目的として形成される。
は、受像層に形成した転写画像の色素が透明保護層中へ
拡散する際における拡散の容易さをいい、前記色素が透
明保護層中に拡散し易ければ親和性は高く、逆に、拡散
しにくければ親和性は低いことになる。前記転写画像の
滲みとは、印字後又は画像保存後に画像情報のない部分
(白地)や保護層中に色素が拡散し、画像情報の境界が
明瞭でないことをいい、前記透明保護層が転写画像の色
素に対して親和性が高い場合に発生する。
マイクロデンシトメーターにより転写画像の有無の境界
を濃度測定する方法が挙げられる。濃度勾配が生じた場
合に、本来白地であるべき部分に色素が拡散したことを
判断することができる。滲みが発生すると転写画像の情
報が特定できなくなり、IDカードとしての機能を果た
すことができなくなることがある。
硬化保護層と透明保護層との接着性が良好である、又は
大きいとは、受像層及び紫外線硬化保護層と透明保護層
との接着力が、他の層間の接着力の内の少なくとも1つ
よりも相対的に大きいことをいう。この発明において
は、前記受像層及び紫外線硬化保護層と透明保護層との
接着力が、受像層と支持体との間、又は中間層を設けた
場合には、中間層と受像層若しくは支持体との間におけ
る界面の接着力よりも相対的に大きいことが好ましい。
かかる場合には変造を効果的に防止することができる点
で好ましい。
えば、熱有着しやすい類似のポリマーを用いること、イ
オン結合を形成するように、例えば、カルボキシル基、
ヒドロキシル基、アミノ基等の極性基を有する化合物を
使用すること、層を形成する際の圧力、温度、時間等の
条件を調節することにより達成することができる。
ポリビニルアセトアセタールを含有する層である。
化度が10%以上であるポリビニルアセトアセタールを
含有する層である。前記アセタール化度が10%以上で
あるポリビニルアセトアセタールを透明保護層が含有す
ると、滲みを効果的に防止することができる点で好まし
い。
中における含有量としては、10〜100%であり、好
ましくは20〜95%であり、更に好ましくは30〜9
5%である。前記ポリビニルアセトアセタールとして
は、新たに合成したものでも又は市販品でもよい。透明
保護層が含有するポリビニルアセトアセタール以外の成
分としては、特に制限はなく、この発明の目的を損なわ
なければ、種々の成分を含有することができる。
線照射時に熱昇華性色素に対する紫外線の干渉をできる
だけ小さくすることができること、及びコーティング剤
を塗布する際にコーティング剤が昇華性色素に接触しな
いようにすることができること、などの性質を有するこ
とが好ましい。
は、受像層における画像情報が形成された部分のみであ
ってもよいし、また受像層全面に渡ってもよい。この透
明保護層は、例えば、ホットスタンプ又は感熱転写方式
などによって受像層の表面に形成することができる。
有させておくこともできる。紫外線吸収剤は紫外線硬化
性プレポリマー含有のコーティング剤に紫外線を照射し
て、これを硬化する際の紫外線又は長期保存時の日光な
どから、画像情報を保護するのに有効である。この紫外
線吸収剤は紫外線硬化樹脂層に入れることが困難な場合
があるので(紫外線硬化性樹脂の硬化を阻害する)透明
保護層に添加することが有効となる。紫外線吸収剤とし
ては、前記受像層の説明において例示された化合物を挙
げることができる。紫外線吸収剤の添加量はその種類に
もよるが、0.6g/m2 以上であり、より好ましくは
1g/m2 以上である。
二以上の層で形成されいてもよいが、この発明において
は、複数の層で形成されているほうが好ましく、具体的
には、透明保護層における紫外線硬化保護層と接する層
が、前記ポリビニルアセトアセタールを含有することが
好ましい。かかる場合、紫外線硬化保護層との接着力を
向上させることができる点で好ましい。透明保護層の厚
みとしては、紫外線硬化保護層の均一な塗布性を考慮し
て、通常0.5〜20.0μmであり、好ましくは1.
0〜10.0μmである。
硬化してなる実質的に透明な紫外線硬化保護層を、前記
透明保護層を形成した場合はその表面に、前記受像層を
形成しない場合は転写画像を形成した受像層の表面に、
それぞれ直接形成する。
えば、後述の紫外線硬化保護層用コーティング剤を用い
て、種々の方法を採用することにより形成することがで
きる。紫外線硬化保護層は、例えば、以下に示す微粒子
を含有することもできる。微粒子を含有すると、微粒子
を含有しない場合に比べて、偽造、変造に対して効果が
あり、また他のカードとの識別も容易とすることができ
る点で好ましい。
が、通常、無機微粒子、有機微粒子を用いることができ
る。無機微粒子としては、チタンホワイト、炭酸マグネ
シウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、ク
レー、真ちゅう及びアルミなどの粉体、箔などを挙げる
ことができる。有機微粒子としては、紫外線硬化性樹脂
モノマーなどに溶解しないものが好ましい。
保護層に着色剤を含有させることもできる。この着色剤
としては、染料、顔料、蛍光色素、赤外吸収色素などを
挙げることができる。前記紫外線硬化保護層内に着色剤
を含有すると、紫外線硬化保護層が特有の色調を帯びる
という性質を有するようになるので、着色剤を含まない
場合に比べて、変造、偽造される恐れがない点、及び他
のカ−ドとの識別も容易になるという点で好ましい。
般に知られている顔料や染料、赤外線吸収剤などを挙げ
ることができる。着色剤の添加量としては、転写画像の
記録情報の視認に障害が無ければ特に制限はなく種々使
用量を選択することができる。更に前記紫外線硬化保護
層は、その表面に一定パターンの凸凹を形成することが
できる。紫外線硬化護層表面に特定パターンの凹凸、例
えば、ある種のマーク、細紋あるいは地紋などの紋様、
などを表面に形成すると、偽造物、変造物との識別を可
能にすることができる点で好ましい。
は、例えば、紫外線硬化保護層を、ある特定パターンの
グラビヤ目を持つ版によってコーティングする方法、紫
外線硬化性樹脂が半硬化した時点で型押し潰す方法など
により凹凸を形成することができる。紫外線硬化保護層
形成用コーティング剤としては、紫外線硬化性のプレポ
リマー及び/又はモノマーと重合開始剤とを主成分とす
る組成物によって形成することができる。
しては、ラジカル重合によって高分子化の起こるタイプ
(主にアクリレートタイプ)や、カチオン重合により高
分子化の起こるタイプ(主にエポキシタイプ)があり、
この発明の目的においてはどちらを用いても構わない。
レポリマー、モノマーについて説明する。エポキシ系の
プレポリマー、モノマーとしては1分子内にエポキシ基
を2個以上含有するプレポリマーを挙げることができ
る。このようなプレポリマーとしては、例えば、脂環式
ポリエポキシド類、多塩基酸のポリグリシジルエステル
類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリ
オキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル
類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類、芳
香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加
化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物類及びエポキシ
化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらの
プレポリマーは、その一種を単独で使用することもでき
るし、また、その二種以上を混合して使用することもで
きる。
剤中の、エポキシ基を1分子内に2個以上有するプレポ
リマーの含有量は70重量%以上であるのが好ましい。
前記重合開始剤としては、カチオン重合開始剤が好まし
く、具体的には芳香族オニウム塩を挙げることができ
る。
a族元素の塩、例えば、ホスホニウム塩(例えば、ヘキ
サフルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニウム
など)、第VIa族元素の塩、例えば、スルホニウム塩
(例えば、テトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニ
ウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウ
ム、ヘキサフルオロリン酸トリス(4−チオメトキシフ
ェニル)、スルホニウム及びヘキシサフルオロアンチモ
ン酸トリフェニルスルホニウムなど)、及び第VIIa族
元素の塩、例えば、ヨードニウム塩(例えば、塩化ジフ
ェニルヨードニウムなど)を挙げることができる。
合物の重合におけるカチオン重合開始剤として使用する
ことは、米国特許第4,058,401号、同第4,0
69,055号、同第4,101,513号及び同第
4,161,478号公報に詳述されている。好ましい
カチオン重合開始剤としては、第VIa族元素のスルホ
ニウム塩が挙げられる。その中でも、紫外線硬化性と紫
外線硬化性の組成物の貯蔵安定性の観点からすると、ヘ
キサフルオロアンチモン酸トリアリールスホニウムが好
ましい。
には、更に油類(特にシリコーン油)、シリコーン−ア
ルキレンオキシド共重合体(例えば、ユニオンカーバイ
ド社から市販されているL−5410)のような界面活
性剤、シリコーン油含有脂肪族エポキシド類、3M社か
ら市販されているFO−171及び3M社から市販され
ているFO−430、大日本インキ株式会社から市販さ
れているMegafac F−141のようなフルオロ
カーボン界面活性剤等を含有させてもよい。
には、更に、例えば、スチレン、パラメチルスチレン、
メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等のビニル
単量体やセルロース系、熱可塑性ポリエステル、フェニ
ルグリシジルエーテル、ケイ素含有モノエポキシド、ブ
チルグリシジルエーテル等のモノエポキシド等が、この
発明の効果を阻害しない範囲で含有されていてもよい。
グ剤中には、不活性性成分として染料、顔料、増粘剤、
可塑剤、安定剤、レベリング剤、カップリング剤、粘着
付与剤、シリコーン基含有活性剤、フルオロカーボン基
含有表面活性剤等の濡れ向上剤、その他の各種添加剤、
更にコーティング剤の塗布中における流動性を改良する
ことを目的として、前記カチオン重合開始剤とほとんど
反応しないアセトン、メチルエチルケトン、メチルクロ
ライド等の少量の溶剤を含有させてもよい。
光を意味し、また、紫外領域の光を含む光線をも含む意
味である。したがって、紫外線の照射として、太陽光線
の照射、低圧水銀灯の照射、高圧水銀灯の照射、超高圧
水銀灯の照射、カーボンア−ク等の照射、メタルハライ
ドランプによる照射、キセノンランプの照射等を挙げる
ことができる。また場合によって、電子線などの高エネ
ルギー線を用いてもよい。
たは照射の前後において、紫外線硬化保護層用コーティ
ング剤の塗布膜を加熱すると、硬化時間の短縮を図るこ
とができる。
ようにした層である。このような筆記層としては、例え
ば特開平1−205155号公報に記載の「書き込み
層」をもって形成することができる。前記筆記層は支持
体における、複数の層が積層されていない方の面に形成
される。
ドは、次のようにして製造することができる。即ち、上
述のように、支持体の表面に受像層を形成した後、この
受像層と、それ自体公知の熱昇華型又は熱溶融型感熱転
写記録用インクシートにおけるインク層とを重ね合わ
せ、サーマルヘッド等の熱源により像様に加熱すること
により、受像層に階調情報含有画像又は文字情報含有画
像を形成する。
リビニルアセトアセタールを含有する透明な保護層を、
塗布法により、透明シートを用いるホットスタンプ法に
より、又はその他の方法により形成する。その後、受像
層全体に渡って、紫外線硬化性樹脂を塗工し、紫外線を
照射することにより紫外線硬化保護層を形成する。
に好適である。また、受像層に形成した転写画像の表面
に、受像層及び紫外線硬化保護層との接着力が大きく、
かつ、色素との親和性の低い透明保護層を設けているの
で、転写画像に滲みが発生することなく、その画像を長
期間に渡って鮮明に維持し、大切な個人情報を確実に保
存することができると共に、紫外線硬化保護層が剥離す
ることがないので機械的特性に優れる。
する。なお、以下において「部」は「重量部」を表わ
す。 (実施例1) −支持体の作成− 厚み350μmのポリエチレンテレフタレート樹脂シー
ト(ICI(株)製:メリネックス226)の両面に、
厚み50μmになるように白色ポリプロピレン樹脂を押
し出しラミネートすることにより、厚み450μmの幅
広な複合樹脂シートを得た。得られた複合樹脂シートの
一方の面に25W/(m2 ・min)でコロナ放電処理
を施すと共に、このシートを支持体として以下の各層の
積層を行なった。
行なった方の表面上に塗布し、乾燥することにより、厚
み0.5μmの中間層を形成した。 〈中間層形成用塗布液〉 ポリビニルブチラール (積水化学工業(株):エスレックBX−1)・・・・・・・・・9部 イソシアネート (日本ポリウレタン(株):コロネートFX)・・・・・・・・・1部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80部 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部。
受像層形成用塗布液と第2受像層形成用塗布液とをこの
順に、それぞれ厚みが3.0μm、0.5μmになるよ
うに積層することにより、表1に示す転写濃度の値を有
する受像層Aを形成した。 〈第1受像層形成用塗布液〉 ポリビニルブチラール樹脂 (積水化学工業(株)製:エスレックBX−1)・・・・・・・50部 金属イオン含有化合物 (下記(化2)で示される化合物MS−17)・・・・・・・・50部 〈第2受像層形成用塗布液〉 ポリエチレンワックスエマルジョン (東邦化学工業(株)製:ハイテックE−1100)・・・・・30部 ウレタン変性エチレンアクリル酸ポリマーエマルジョン (東邦化学工業(株)製:S−6254)・・・・・・・・・・70部。
る筆記層形成用塗布液を塗布し、乾燥することにより、
厚み40μmの筆記層を形成した。 〈筆記層形成用塗布液〉 コロイダルシリカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.5部 ゼラチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0部 硬膜剤(下記(化3)で示される化合物)・・・・・・・・・0.2部 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90.0部。
護層接着用塗布液と透明保護層A形成用塗布液とをワイ
ヤーバーコーティング法により、厚みがそれぞれ5μ
m、0.5μmになるようにこの順に塗布し、乾燥する
ことにより、透明保護層Aを形成した。 〈透明保護層接着用塗布液〉 無水マレイン酸変性エチレンビニル酢酸 (三井デュポンポリケミカル(株)製:VR−103)・・・100部 アクリル樹脂 (三菱レイヨン(株)製:ダイヤナールBR−87)・・・・・50部 スチレンPMMAグラフトポリマー (東亜合成化学工業(株):RESEDAGP−200)・・・50部 〈透明保護層A形成用塗布液〉 ポリビニルアセトアセタール(アセタール化度8%) (積水化学工業(株)製:エスレックKX−1)・・・・・・・95部 イソシアネート (日本ポリウレタン(株)製:コロネートHX)・・・・・・・・5部。
保護層形成用塗布液を10g/m2 の塗布量となるよう
に、特定の地模様を持つグラビヤによって塗布し、下記
の硬化条件にて紫外線硬化保護層形成用塗布液を塗布
し、下記の硬化条件にて紫外線硬化保護層を形成した。 〈紫外線硬化保護層形成用塗布液〉 ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル) アジペート(UCC社製:ERL4299)・・・・・・70.0部 ビスフェノールAグリシジンエーテル・・・・・・・・・・10.0部 1,4−ブタンジオールグリシジンエーテル・・・・・・・13.0部 トリアリールスルホニウムフルオロアンチモン・・・・・・・7.0部。
ード用積層体をJIS規格に準じたカードサイズに裁断
し、得られたIDカード用積層体における受像層と、熱
昇華型感熱転写記録用インクシートの熱昇華性色素とを
重ね合わせ、昇華型熱転写記録用インクシート側からサ
ーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス
幅0.3〜4.5msec、ドット密度16ドット/m
mの条件で加熱することにより、受像層に諧調性のある
人物顔画像を形成した。
保護層が位置するように人物顔画像よりもやや大きめ
に、受像シートの受像層に透明保護層を以下の方法によ
り転写した。透明保護層は、ヒートローラーを用いて1
20℃、1.2秒間熱をかけてから支持体を剥離するこ
とにより容易に受像層に転写された。
以外の表面に、紫外線硬化保護層形成用塗布液を10g
/m2 の塗布量になるようにワイヤーバー法により塗布
し、下記の硬化条件にて紫外線硬化保護層形成用塗料を
硬化させて紫外線硬化保護層を形成した。 硬化条件; 光照射源・・・・・・・60W/cm2 の高圧水銀ラン
プ 照射距離・・・・・・・10cm 照射モード・・・・・・3cm/分で光走査 こうして得られたIDカードについて、後述の評価を行
ない、その結果を表1に示した。
わりに、下記の組成を有する透明保護層B形成用塗布液
を用いて透明保護層Bを形成した外は、実施例1と同様
にしてIDカードを作成した。このIDカードにつき前
記実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示した。 〈透明保護層B形成用塗布液〉 ポリビニルアセトアセタール(アセタール化度70%以上) (積水化学工業(株)製:エスレックKS−1)・・・・・・・95部 イソシアネート (日本ポリウレタン(株)製:コロネートHX)・・・・・・・・5部。
わりに、下記の組成を有する透明保護層C形成用塗布液
を用いて透明保護層Cを形成した外は、実施例1と同様
にしてIDカードを作成した。このIDカードにつき前
記実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示した。 〈透明保護層C形成用塗布液〉 ポリビニルアセトアセタール(アセタール化度89.6%) (電気化学工業(株)製:KY−21)・・・・・・・・・・・95部 イソシアネート (日本ポリウレタン(株)製:コロネートHX)・・・・・・・・5部。
わりに、下記の組成を有する透明保護層D形成用塗布液
を用いて透明保護層Dを形成した外は、実施例1と同様
にしてIDカードを作成した。このIDカードにつき前
記実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示した。 〈透明保護層D形成用塗布液〉 ポリビニルアセトアセタール(アセタール化度70%以上) (積水化学工業(株)製:エスレックKS−1)・・・・・・・40部 エチルセルロース (関東化学(株)製:EC 10CPS)・・・・・・・・・・40部 酸変性アクリルPMMAグラフトポリマー (東亜合成化学工業(株):RESEDA GP−400)・・20部。
わりに、下記の組成を有する透明保護層E形成用塗布液
を用いて透明保護層Eを形成した外は、実施例1と同様
にしてIDカードを作成した。このIDカードにつき前
記実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示した。 〈透明保護層E形成用塗布液〉 エポキシ樹脂 (油化シェル(株):コピコート1007)・・・・・・・・・95部 イソシアネート (日本ポリウレタン(株)製:コロネートHX)・・・・・・・・5部。
わりに、下記の組成を有する透明保護層F形成用塗布液
を用いて透明保護層Fを形成した外は、実施例1と同様
にしてIDカードを作成した。このIDカードにつき前
記実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示した。 〈透明保護層F形成用塗布液〉 ポリビニルブチラール (積水化学工業(株):エスレックBL−1)・・・・・・・・95部 イソシアネート (日本ポリウレタン(株)製:コロネートHX)・・・・・・・・5部。
わりに、下記の組成を有する透明保護層G形成用塗布液
を用いて透明保護層Gを形成した外は実施例1と同様に
してIDカードを作成した。このIDカードにつき前記
実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示した。 〈透明保護層G形成用塗布液〉 エポキシ変性アクリルPMMAグラフトポリマー (東亜合成化学工業(株):RESEDA GP−301)・・95部 イソシアネート (日本ポリウレタン(株)製:コロネートHX)・・・・・・・・5部。
に48時間投入し、画像形成部と白地の境界部をマイク
ロデンシトメーターで濃度測定を行った。 ○: 濃度勾配が垂直の場合(画像形成部と白地の境界
部が滲みなし) △: 濃度勾配が見られた場合 ×: 目視で滲みが確認することができた場合。
着性は、以下のようなゴバン目試験を行なって評価し
た。規定の方法で作成した試験片の塗膜をナイフ等の鋭
利な刃物で30°の角度で切り込み、その表面にセロテ
ープを貼り、テープを剥離し、層の剥離の程度を目視に
て評価した。 ○: 層剥離しない場合 △: 表面の損傷があった場合 ×: 層剥離した場合。
た紫外線硬化保護層が剥離することがないので、機械的
特性に優れる。また、転写画像における色素の滲みを防
止することができるので、転写画像を長期間に渡って鮮
明に維持すると共に、大切な個人情報を確実に保存する
ことができる。更に、その製造が容易であるので、大量
生産に好適である。この発明によると、かかる優れたI
Dカードを提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体の一方の表面に、色素を受容して
転写画像を形成する受像層と、ポリビニルアセトアセタ
ールを含有する透明保護層と、前記受像層に形成した転
写画像を保護する紫外線硬化保護層とを、この順に有し
てなることを特徴とするIDカード。 - 【請求項2】 ポリビニルアセトアセタールのアセター
ル化度が10%以上である前記請求項1に記載のIDカ
ード。
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