JP2002187240A - 被記録媒体、これを用いた画像形成方法、及び印刷物 - Google Patents

被記録媒体、これを用いた画像形成方法、及び印刷物

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JP2002187240A
JP2002187240A JP2000389064A JP2000389064A JP2002187240A JP 2002187240 A JP2002187240 A JP 2002187240A JP 2000389064 A JP2000389064 A JP 2000389064A JP 2000389064 A JP2000389064 A JP 2000389064A JP 2002187240 A JP2002187240 A JP 2002187240A
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Sakae Tamura
栄 田村
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々のインクを用いた記録方式、及び種々の
印刷物基材に適用可能であり、にじみ等の発生しない高
画質な画像が得られる被記録媒体を得る。 【解決手段】 未硬化状態で熱可塑性を有する紫外線硬
化型樹脂層を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録方式、
インクジェット記録方式、及び昇華記録方式等どのよう
な印刷方法にも適用し得る被記録媒体、これを用いた画
像形成方法及び印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱転写記録、昇華記録、インクジ
ェット記録、及び電子写真記録等の画像形成技術が進展
し、銀塩写真に匹敵する画像が得られるプリンタが実用
化されている。従来、このような画像形成技術を用いて
高品質の画像を得るには、夫々、適合した専用の被記録
媒体を用いることが必要であった。しかしながら、実用
的には、専用の被記録媒体以外の被記録媒体に高品質の
画像を形成する必要も有り、このような要求を満たす技
術も提供されている。
【0003】例えば、昇華記録方式のプリンタで画像を
印画する場合には、顕色剤である染料を受容する受像層
が予め設けられた被記録媒体が必要である。これに対
し、例えば特開昭62−264994号公報に記載され
ているように、このような受像層が設けられていない、
即ち、非専用被記録媒体に昇華印刷画像を記録する方法
として、受像層を基材シート上に剥離可能に形成した受
像層転写シートから受像層を非専用被記録媒体に転写
し、この転写した受像層に昇華記録画像を形成する方法
が挙げられる。その他、特開昭62−238791号公
報に記載されているように、受像層を基材シート上に剥
離可能に設けた中間転写記録媒体の受像層面に昇華記録
を行った後、受像層を非専用被記録媒体に転写し、昇華
記録画像を形成する方法等が開示されている。
【0004】非専用被記録媒体表面に受像層を転写・形
成してから該受像層に印画する前者の方法では、非専用
被記録媒体の表面形状に転写・形成した受像層の表面形
状が左右され、高品質の画像が得られ難いという問題点
があった。また、後者の方法では、非専用被記録媒体の
表面形状に依らず高品質の画像が得られる上に、記録画
像が非専用記録媒体と受像層との境界面に存在すること
から受像層が画像保護層としても機能するという利点が
あった。
【0005】上記に、非専用被記録媒体に高品質の画像
を記録する従来技術として昇華記録の例を示したが、熱
転写記録やインクジェット記録においてもそれぞれに適
した受像層を設けた受像層転写シートもしくは中間転写
記録媒体を用いることで目的を達成することが可能であ
る。特に、中間転写記録媒体に画像形成後に再転写する
方法は、中間転写記録媒体の最表面が受像層であれば画
像形成が可能であることから、特定の機能を有する層を
積層するなど、その後、多くの改良・応用発明が行われ
ている。
【0006】このような中間転写記録媒体は、例えば特
開平10−297122号公報に記載されている。図1
0には、この中間転写記録媒体の一例を表す図を示す。
図10に示すように、中間転写記録媒体120は、支持
体111上に剥離性保護層112、偽造防止層115、
軟質樹脂層114、及び受像層兼接着層113の順に積
層された構成を有する。この中間転写記録媒体では、軟
質樹脂層114がクッションの役割を果たして記録ヘッ
ドとの接触をなめらかなものとし、微細なゴミの介在に
よる記録抜けを防止する効果がある。更に、この中間転
写記録媒体を用いて記録した画像には、ホログラムなど
を利用した偽造防止層115が同時に付与されるため、
偽変造防止効果等、特殊な効果を持たせることができ
る。
【0007】この中間転写記録媒体を用いた画像形成方
法では、中間転写記録媒体に画像を形成する第一の工程
と、画像形成された中間転写記録媒体上の受像層を最終
的な印刷物の基材に転写する第二の工程とに大きく分け
られ、中間転写記録媒体に対する要求特性は画像記録方
法によって異なる。
【0008】図11に、中間転写記録媒体に適用される
熱転写記録方式の一例を説明するための図を示す。図1
1中、2は熱溶融転写インクリボンで、インク層21及
びインクリボン支持フィルム22を有する。また、3は
熱記録ヘッド、5はプラテンロールであり、プラテンロ
ール5は、熱溶融転写インクリボン120を介して熱記
録ヘッド3に対向して設けられている。図11に示すよ
うに、この熱転写記録方式では、中間転写記録媒体1を
プラテンローラ5とプラテンローラ5に対向して設けら
れた熱記録ヘッド3との間に熱溶融性インクリボン2と
共に重ね合わせて導入する工程と、熱記録ヘッド3を、
中間転写記録媒体1及びプラテンローラ5に圧接した状
態で、熱記録ヘッド3からインクリボン1に画像情報に
対応した熱エネルギーを加える工程と、インクリボン1
と中間転写記録媒体とを剥離する工程とを含む一連の工
程をモノクロ画像記録の場合は1回、カラー画像記録の
場合は少なくとも3回繰り返す。これらの工程の間、受
像層は中間転写記録媒体の基材シートと確実に一体化し
ていることが必要な特性である。これに対して、画像形
成後の中間転写記録媒体の受像層を最終的な印刷物の基
材に転写する工程では、中間転写記録媒体を構成する支
持体シートと受像層とが容易に剥離できる特性が求めら
れる。
【0009】このため、基材シートと受像層との界面に
設ける剥離層には種々の工夫が必要であり、例えば、特
開平10−297122号公報ではポリメチルメタアク
リレートやエポキシ樹脂等を剥離性保護層形成材料とし
て用い、剥離改善剤として線状ポリエステル樹脂等を配
合することを推奨している。
【0010】また、同公報には、テフロン(登録商標)
パウダー、ポリエチレンパウダー、天然ワックス、合成
ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸金属塩を剥
離性保護層形成用樹脂に添加することにより、剥離性保
護層の耐磨耗性や耐スクラッチ性を向上できることが開
示されている。
【0011】剥離性保護層形成材料としては、特開平1
0−297122号公報で開示されているポリメチルメ
タアクリレートやエポキシ樹脂の他に、例えば特開平1
1−120319号公報に記載されているように、塩化
ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロ
ース系樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂などの熱硬化性
樹脂、UV硬化樹脂、アクリルポリオール、熱硬化性ポ
リエステル系樹脂などの熱硬化性樹脂が知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、その目的は、種々のインクを用
いた記録方式、及び種々の印刷物基材に適用可能であ
り、にじみ等の発生しない高画質な画像を形成し得、中
間転写記録媒体として使用可能な被記録媒体を提供する
ことを目的とする。
【0013】また、本発明の他の目的は、種々のインク
を用いた記録方式、及び種々の印刷物基材に適用可能で
あり、にじみ等の発生しない高画質な画像が得られる印
刷物を提供することにある。
【0014】さらに、本発明のさらに他の目的は、種々
のインクを用いた記録方式、及び種々の印刷物基材に適
用可能であり、にじみ等の発生しない高画質な画像を形
成し得る画像形成方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、イン
クを受容するための被記録媒体であって、未硬化状態で
熱可塑性を有する紫外線硬化型樹脂層を含む被記録媒体
を提供する。
【0016】本発明は、第2に、支持フィルムと、該支
持フィルム上に形成され、未硬化状態で熱可塑性を有す
る紫外線硬化型樹脂から実質的になる未硬化層とを有す
る被記録媒体を用意し、該未硬化層上にインク画像を形
成する工程、該インク画像が形成された未硬化層を基材
上に適用した後、紫外線を照射して該未硬化層を硬化せ
しめ、得られた硬化層上の該支持フィルムを剥離するこ
とにより、該基材上にインク画像を有する紫外線硬化型
樹脂硬化層を形成する工程を具備する画像形成方法を提
供する。
【0017】本発明は、第3に、基材と、該基材上にイ
ンク画像が形成された未硬化状態で熱可塑性を有する紫
外線硬化型樹脂から実質的になる未硬化層を適用した
後、紫外線を照射して該未硬化層を硬化せしめることに
より得られたインク画像を有する紫外線硬化型樹脂硬化
層とを具備する印刷物を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の被記録媒体は、インクを
受容するための被記録媒体であって、未硬化状態で熱可
塑性を有する紫外線硬化型樹脂層を含む。
【0019】この被記録媒体は、紫外線硬化型樹脂層の
一方の面上に該紫外線硬化型樹脂層の硬化後に剥離され
る支持フィルムをさらに有することが好ましい。
【0020】また、本発明の画像形成方法は、上述の好
ましい被記録媒体を用いて画像を形成する方法であっ
て、支持フィルムと、上記紫外線硬化型樹脂から実質的
になる未硬化層とを有する被記録媒体を用意し、未硬化
層上にインク画像を形成する工程、インク画像が形成さ
れた未硬化層を基材上に適用した後、紫外線を照射して
未硬化層を硬化せしめ、得られた硬化層から支持フィル
ムを剥離することにより、基材上にインク画像を有する
紫外線硬化型樹脂硬化層を形成する工程を具備する。
【0021】さらに、本発明の印刷物は、上記方法によ
り得られた印刷物であって、基材と、インク画像が形成
された未硬化層を適用した後、紫外線を照射して未硬化
層を硬化せしめることにより得られたインク画像を有す
る紫外線硬化型樹脂硬化層とを具備する。
【0022】本発明に適用されるインク画像は、例えば
電子写真記録手段、昇華記録手段、熱溶融転写記録手
段、及びインクジェット記録手段の何れでも形成し得
る。
【0023】また、本発明に使用される紫外線硬化性樹
脂は、常温で固体であり、未硬化状態で熱可塑性を有す
る。
【0024】本発明では、まず、紫外線硬化性樹脂層上
に、所望のパターンの表裏が逆転した画像を形成し、そ
の後、この紫外線硬化性樹脂層を、最終的な印刷物に使
用される基材に転写することにより、結果的に、所望の
パターンの画像を基材上に形成することができる。
【0025】このとき、本発明に使用される紫外線硬化
性樹脂層は、未硬化状態で熱可塑性を有するので、転写
時にどのような基材と圧接されても、その適度な弾性に
より被着される基材の表面粗さを吸収することが可能と
なり、両者の間に隙間を生じることなく均一に密着され
て転写を行うことが出来る。
【0026】また、紫外線硬化性樹脂層は、その熱可塑
性により、好適に利用され得る支持フィルムとの密着性
が非常に良好であるため、画像を形成する際に加熱加圧
工程に供されても、層間に剥離を生ずることがない。こ
のため、安定した画像形成を行うことが出来る。
【0027】また、特に、熱溶融性インクを用いて加熱
加圧することによりフルカラーインク画像を形成する場
合に、例えば2色目、3色目の画像を形成するとき、す
でに形成された1色目、2色目のインク層の段差が生じ
やすい。しかしながら、本発明によれば、紫外線硬化性
樹脂層の適度な弾性により、両者の間に隙間を生じるこ
となく均一に密着されるため、滲み及び抜け等の欠陥の
ない良好な画像が得られる。
【0028】さらに、本発明によれば、使用される紫外
線硬化性樹脂層は、紫外線照射されることにより硬化し
て熱可塑性を失い、支持フィルムとの密着性が低下する
ので、硬化後には、支持フィルムが容易に剥離され得
る。
【0029】さらにまた、使用される紫外線硬化性樹脂
層は、単なる熱可塑性樹脂よりも、その耐擦性、耐摩耗
性、及び耐薬品性等に優れ、良好な保護膜として機能し
得る。
【0030】本発明に使用される未硬化で熱可塑性を有
する紫外線硬化型樹脂は、未硬化の状態で、好ましくは
100℃以下、さらに好ましくは常温ないし100℃の
ガラス転移点を有する。
【0031】電子写真記録手段や溶融転写記録手段を用
いる場合には、直接、紫外線硬化型樹脂層の表面に画像
を形成し得る。昇華記録手段やインクジェット記録手段
を用いる場合には、紫外線硬化型樹脂層の表面に各イン
クに好適な受像層を設け、この受像層上に画像を形成す
ることが出来る。
【0032】画像が形成された被記録媒体を最終的な印
刷物の基材上に転写するためには、被記録媒体の受像側
と基材とを重ね合わせて加熱及び加圧する手段が好適に
使用される。このような加熱加圧手段としては、例えば
ヒートロール、ホットスタンパー等、種々の手段があげ
られ、最終的な印刷物の基材と本発明にかかる被記録体
とを重ね合わせた状態でいずれかの背面側からサーマル
ヘッドやラインヒータで加熱加圧し得る。
【0033】画像を形成後、紫外線硬化型樹脂層に紫外
線を照射する手段は、紫外線硬化性樹脂層を重合硬化さ
せ、基材シートとの密着性を低下させるように作用し、
最終的に画像を形成する基材の表面へバリ等の発生も無
く容易に転写が行えるよう、紫外線硬化性樹脂層の重合
反応を誘起する作用を有する。また、紫外線硬化性樹脂
を重合硬化させ、形成した画像の耐擦性を向上させる作
用を有する。
【0034】このような紫外線を照射する手段として
は、メタルハライドランプが好適であるが、紫外線等の
高エネルギー光線を発するものであればこれに限定され
ない。また、紫外線照射手段としては、使用される紫外
線硬化型樹脂の重合反応開始剤を励起するに適した波長
の紫外線等を発する光源を選択することが好ましい。
【0035】支持フィルムとしては、透明プラスチック
スフィルムを使用することが出来る。
【0036】以下、図面を参照し、本発明をより具体的
に説明する。
【0037】図1に、本発明の被記録媒体の一例を表す
図を示す。この被記録媒体は、図1に示すように、基材
シート12の片面に紫外線硬化性樹脂層11が形成され
た構成を有する。
【0038】また、図2には、本発明の被記録媒体の他
の一例を表す図を示す。図2に示すように、この記録媒
体100では、必要に応じて、紫外線硬化性樹脂層11
の表面に、使用する記録方式例えば昇華記録方式等に適
した受像層13を形成することができる。
【0039】また、図3に、本発明の被記録媒体のさら
に他の一例を表す図を示す。図3に示すように、この被
記録媒体200では、図2に示す被記録媒体の紫外線硬
化性樹脂層11と受像層13との間に、例えばホログラ
ム層や再帰反射性層、或いはホトクロミック性化合物層
等の偽変造防止層14を設けることができる。
【0040】さらに、図4に、本発明の被記録媒体のさ
らに他の例を示す。図4に示すように、この被記録媒体
300では、昇華記録のように耐光性が劣る顕色剤を用
い、被記録媒体と最終的な印刷物の基材との界面に異物
が介在した際の色抜け防止層が必要とされる場合には、
図3に示す被記録媒体の偽変造防止層14と受像層13
との間に、紫外線遮蔽層15やクッション層16をさら
に設けることが出来る。
【0041】なお、これらの被記録媒体は、紫外線硬化
型樹脂層あるいは受像層上に画像を形成した後、例えば
最終的な印刷物の基材に転写され、紫外線を照射して紫
外線硬化型樹脂層を重合反応させて硬化せしめることか
ら、被記録媒体に使用される基材シートは、各々、紫外
線透過率が高いことが望ましい。
【0042】このような支持フィルムの材料としては例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
ナフタレート、ポリカーボネート、セルロース、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル等の各種プラスチックフィルムがあげられるが、転写
型記録媒体用支持フィルムとして一般に用いられている
ポリエステルフィルムが紫外線硬化性物質を形成する際
の化合物及び溶媒に侵され難いという点も含めて好適で
ある。また、ポリイミド、ポリスルホン等の透明性の低
い樹脂フィルムも、フィルムの膜厚みが薄ければ紫外線
等を透過できることから使用可能である。
【0043】支持フィルム上に紫外線硬化型樹脂層を形
成する方法としては、紫外線硬化型樹脂を溶剤を用いて
希釈して、適当な粘度に調整し、加熱乾燥炉を備えたグ
ラビヤコータ等の塗布装置を用いて塗布乾燥する一般的
な手法が好適に用いられる。また、この紫外線硬化型樹
脂は、重合反応前は熱可塑性を有していることから加熱
溶融して基材面に塗布形成することも可能である。
【0044】紫外線硬化型樹脂としては、ラジカル重合
反応性化合物、カチオン重合反応性化合物を単独または
これらの化合物と熱可塑性樹脂との混合物、あるいは熱
可塑性エラストマーとの混合物等を好適に用いることが
できる。
【0045】ラジカル重合反応性化合物としては、炭素
−炭素不飽和結合を分子内に1個以上有する化合物であ
って、具体的にはアクリル酸およびその塩、アクリル酸
エステル類、アクリルアミド類、メタアクリル酸および
その塩、メタアクリル酸エステル類、メタアクリルイミ
ド類、スチレン類、ビニールエーテル類、ビニルエステ
ル類、ビニル複素環類、アリールエーテル類、アリルエ
ステル類およびこれらの誘導体等があげられる。具体的
には、アクリロイル基、メタアクリロイル基、アリル
基、アクリルアミド基、ビニールエーテル基、ビニール
チオエーテル基等を含む化合物が使用可能である。上記
したラジカル重合反応性化合物は単独で用いても良い
し、これらの化合物同士を混合して用いても良く、更
に、他の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーと混合し
て用いてもよい。
【0046】このようなラジカル重合反応性化合物に紫
外線等のエネルギー光線を照射して重合反応を開始させ
るために用いられる光重合開始剤としては、例えば、ベ
ンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンゾイン類、チ
オキサントン類、アゾ化合物類、ミヒラーケトン、ベン
ジル、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチル
ケタール、テトラメチルチウラムモノサルファイト等を
挙げることができる。
【0047】これらの紫外線硬化性樹脂は、紫外線等を
照射して重合反応するとともに、その樹脂層あるいは画
像形成された受像層と共に最終的な印刷物の基材上に転
写されて画像を保護する役目も有しており、紫外線硬化
性樹は透明であることと耐擦過性を有していることが好
ましい。
【0048】このため、光重合開始剤としては紫外線硬
化型樹脂の透明性を損なわない特性が必要であり、紫外
線硬化性樹脂が着色し難いベンゾフェノン類、アセトフ
ェノン類が好ましい。また、紫外線硬化性樹脂に配合す
る光重合開始剤の量は、重合反応の速度や重合物の硬度
等を考慮して必要充分な量を配合する。
【0049】本発明においては、例えば前述のラジカル
重合反応性化合物と光重合開始剤及び溶媒を混合した溶
液をグラビヤコータ等の塗布装置を用いて支持フィルム
上に塗布乾燥して紫外線硬化型樹脂層を形成することが
出来る。このとき、ラジカル重合反応性化合物が常温で
液体の場合には熱可塑性樹脂、或いは熱可塑性エラスト
マーと混合して常温では固体であるように塗布液組成を
調整することが好ましい。
【0050】用いられる熱可塑性樹脂としてはポリビニ
ルホルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂の他、前記した重合反応化合物のオリゴ
マーやポリマー、例えば、ポリメチルメタアクリレー
ト、ポリアクリルアミド、ポリスチレンの他、エポキシ
樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド及
び、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロ
ース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
ストリアセテート等のセルロース系樹脂などがあげられ
る。
【0051】また、紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤と
混合して用いて良い熱可塑性エラストマーとしては、例
えば、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラスト
マー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラ
ストマー、ポリアミド系エラストマー、ウレタン系エラ
ストマーをはじめ、シンジオタクチック1、2−ポリブ
タジエン(日本合成ゴム製JSR RB)、塩素化エチ
レンコポリマー架橋体アロイ(三井・デュポンポリケミ
カル社製 ALCRYN)等があげられる。
【0052】カチオン重合反応性化合物としては、エポ
キシ樹脂と光カチオン重合開始剤の混合物が用いられ
る。エポキシ樹脂としてはビスフェノール類とエピクロ
ルヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂の他、分子末端
に脂環基を有し、且つ、脂環基の隣接炭素原子がオキシ
ラン環を形成している、所謂、脂環式エポキシ樹脂も用
いることができる。
【0053】このようなエポキシ樹脂としては、ビニル
シクロヘキサセンジエポキシド、ビニルシクロヘキセン
モノエポキシド、3、4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−3、4エポキシシクロヘキサン・カルボキシレー
ト、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル−5、5ス
ピロ−3、4−エポキシ)シクロヘキサシ−m−ジオキ
サン、ビス(3、4−エポキシシクロヘキシル)アジペ
ート等が挙げられる。
【0054】上記したエポキシ樹脂と組み合わせて用い
る光カチオン重合開始剤としては芳香族ヨードニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族セレニウム塩、芳香
族ジアゾニウム塩が挙げられる。
【0055】芳香族ヨードニウム塩としてはジフェニル
ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニ
ルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロ
ルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ
(4−メトキシフェニル)ヨードニウムクロライト、
(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムが挙げ
られる。
【0056】芳香族スルホニウム塩としては、トリフェ
ニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−(フ
ェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート、4−クロルフェニルジフェ
ニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げ
られる。
【0057】芳香族セレニウム塩としてはトリフェニル
セレニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニル
セレニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられ
る。
【0058】上記したエポキシ樹脂と光カチオン重合開
始剤に増感剤としてチオキサントン誘導体、例えば、
2、4−ジエチルチオキサントン、2、4−ジイソプロ
ピルチオキサントン等を混合しても良い。
【0059】また、上記したエポキシ樹脂と光カチオン
重合開始剤の他に、種々のポリオールを架橋剤として加
えることにより、光重合組成物の機械的特性、例えば、
靭性等を向上させることが可能である。このような例と
してはユニオン・カーバイド社の商品名CYRACUR
E(UVR−6110、UVR−6128、UVR−6
200、UVR−6216等)の他、グリシジルエーテ
ル類が用いられ、光重合開始剤としては例えばユニオン
・カーバイド社の商品名CYRACURE(UVI−6
950、UW−6970、UVI−6974、UVI−
6990等)が挙げられる。
【0060】画像記録手段として昇華記録手段を用いる
場合には、上記した紫外線硬化型樹脂と光重合開始剤及
び熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーからなる組
成物を基材シートに塗布乾燥後、これを被覆するように
昇華型記録受像層を設けるが、昇華記録用受像層として
は、例えばポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセ
タール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモ
ノマー(例えばイソブチルビニルエーテル、プロピオン
酸ビニルエステル等)との共重合体樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルピロリド
ン、ポリカーボネート、三酢酸セルロース、ポリスチレ
ン、スチレンと他のモノマー(例えばアクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル、塩化エチレン等)との共重合
体、ビニルトルエンアクリレート樹脂、ポリウレタン、
ポリアミド、フェノキシ樹脂、ポリカプロラクトン、ポ
リアクリロニトリル、及びこれらの変性物と離型剤との
混合物を主成分とする樹脂層を使用することができる。
【0061】また、良く知られているように、熱可塑性
樹脂をイソシアネート等で架橋した樹脂層は昇華記録用
受像層として効果的に用いることができる。
【0062】特に、記録手段としてインクジェット記録
手段を用いる場合には、インクの浸透性を向上させるた
めに、紫外線硬化性樹脂層を被覆するように多孔質の親
インク層を設けることが好ましく、このような親インク
層としては、特開2000−53797号、特開200
0−71610号、特開2000−118129号、特
開平11−235865号、特開11−309943
号、特開平11−321087号、特開平11−321
088号公報で開示されている受像層、具体的には、N
−ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーとシリカ粉
末、及びN−ビニルピロリドン/酢酸ビニル70/30
(w/w)コポリマーの50(w/w)%エタノール溶液等の
混合物を使用することができる。
【0063】記録手段として電子写真や熱転写記録手段
を用いる場合には、上述のインクジェット記録用受像層
の他、紫外線硬化型樹脂層に、直接、記録することも十
分可能である。
【0064】また、最終的な印刷物の基材としては、特
に限定されないが、例えば紙、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム等のプラスチックフィルム、アルミニウム
板等の金属板、ガラス板等を用いることができる。ま
た、基材の形状は、印刷物の用途に応じて、例えばカー
ド形状、及び冊子形状等種々の例が挙げられる。
【0065】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
【0066】実施例1 支持フィルムとして、25μmの厚さを有するポリエチ
レンテレフタレートフィルムを用意し、その片面に下記
組成の溶液を塗布乾燥して、10μmの厚さの紫外線硬
化型樹脂層を有する図1と同様の構成を有する被記録媒
体1を形成した。
【0067】紫外線硬化型樹脂層形成用組成物1 ウレタンアクリレート………20g (新中村化成製U−6HA) アクリル樹脂…………………60g (三菱レイヨン製BR87) ペンタエリスリトールジアクリレート……16g (新中村化成製A9530) ラジカル重合開始剤…………4g (日本チバガイギー製イルカキュア651) メチルエチルケトン…………400g トルエン………………………100g 得られた被記録媒体1を被記録媒体120の代わりに使
用する以外は図11と同様の構成を有する熱溶融転写プ
リンタを用いて画像を形成した。
【0068】図5は、インク画像が形成された本発明に
係る被記録媒体の構成を表す概略断面図である。図示す
るように、図1と同様の構成を有する被記録媒体1の紫
外線硬化性樹脂層11上に熱溶融転写プリンタにより、
所定のパターンのインク画像24が形成されている。
【0069】図6は、インク画像が形成された被記録媒
体を基材上に転写する様子を表す概略断面図である。図
示するように、被記録媒体1の所定のパターンのインク
画像24を有する紫外線硬化性樹脂層11上に、例えば
上質紙からなる基材30が配置され、支持フィルム12
側にサーマルヘッド6が、これと対向して基材30側に
プラテンローラ7が各々配置されている。
【0070】図6に示すように、インク画像が形成され
た被記録媒体1に、基材30を適用した後、サーマルヘ
ッド6及びプラテンローラ7の間に導入することによ
り、インク画像及び紫外線硬化型樹脂11と基材30と
を加熱圧着した。加熱圧着された被記録媒体1と基材3
0の一部を用いて、剥離試験を行ったところ、紫外線硬
化型樹脂層11と基材30とは密着性が強く、無理に剥
離したために、紫外線硬化型樹脂層11の一部がポリエ
チレンテレフタレートと共に剥がれた。
【0071】加熱圧着後、さらに、支持フィルムとして
用いたポリエチレンテレフタレートフィルム12の背面
から400Wの高圧水銀灯を用いて紫外線を照射し、紫
外線硬化型樹脂層11を重合して硬化させた。
【0072】重合硬化後に、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム12を剥離したところ、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム12は、紫外線硬化型樹脂層11との
界面から容易に剥がれ、重合硬化した紫外線硬化型樹脂
層11のみが基材30上に残り、記録画像が紫外線硬化
型樹脂層11及び基材30間に挟持された構造が得られ
た。
【0073】得られた印刷物を図7に示す。
【0074】図示するようにこの印刷物は、基材30
と、その上に設けられたインク画像24及び紫外線硬化
性樹脂硬化層11とから構成される。
【0075】この印刷物の紫外線硬化性樹脂硬化層11
表面を綿布で擦る磨耗試験を行った結果、充分な摩擦耐
性を有し、記録画像24は破損しなかった。
【0076】実施例2 紫外線硬化型樹脂層を、下記組成の紫外線硬化型樹脂形
成組成物を用いて作成した以外は、実施例1と同様にし
て紫外線硬化型樹脂硬化層と上質紙間に記録画像が形成
された図7と同様の構成を有する印刷物を得た。
【0077】紫外線硬化型樹脂形成用組成物2 エポキシ樹脂………………90g (油化シェルエポキシ社製エピコート#1003) ε−カプロラクトン・トリオール……10g (ユニオンカーバイド社製TONE−0305) 光カチオン重合開始剤…………………4g (ユニオンカーバイド社製UW−6950) トルエン……………………450g シクロヘキサノン…………50g 得られた印刷物の紫外線硬化型樹脂表面を、アルコール
を含浸させた綿布、トルエンを含浸させた綿布、人工汗
液を含浸させた綿布で摩擦しても画像は破損されなかっ
た。
【0078】実施例3 実施例2で得た紫外線硬化型樹脂層表面に下記組成の樹
脂溶液を塗布乾燥して昇華記録用受像層を形成し、図2
と同様の構成を有する被記録媒体100を得た。
【0079】昇華記録用受像層形成組成物3 飽和ポリエステル樹脂……100g (東洋紡製W200) アミノ変性シリコーン……1.5g (信越シリコン製) エポキシ変性シリコーン……1.5g (信越シリコン製) トルエン………………………450g メチルエチルケトン…………450g シクロヘキサノン……………450g 得られた被記録媒体を被記録媒体送りローラ33に巻き
取り、下記構成の画像形成装置に適用した。図8に本発
明に用いられる画像形成装置の構成を表す概略図を示
す。
【0080】この画像形成装置は、被記録媒体上にイン
ク画像を形成するシステムと、インク画像が形成された
被記録媒体の紫外線硬化型樹脂層側に基材を適用するシ
ステムとを組み合わせた構成を有する。この装置では、
例えば熱溶融性黒色インク層の代わりに昇華性インク層
が形成された以外は、実施例1のインクリボンと同様の
構成を有し、インクリボン支持フィルムと昇華性インク
層とから構成されるインクリボン102がインク層を外
側にして巻回され、ここからインクリボン102を送り
出すためのインクリボン送り出しローラー31と、送り
出されたインクリボン102をインクリボン支持フィル
ム側から支持し、所定の方向に搬送するリボンガイドロ
ール4と、リボンガイドロール4から搬送されたインク
リボン102と同期して図2に示すような構成を有する
被記録媒体100の受像層13をインクリボンのインク
層側に向けながら被記録媒体100を送り出す被記録媒
体送りローラ33と、被記録媒体100の例えばポリエ
チレンテレフタレートからなる支持フィルム12側に設
けられたプラテンローラ5と、プラテンローラ5と対向
してインクリボン102の支持フィルム側に設けられ、
プラテンローラ5と共に被記録媒体100とインクリボ
ン102とを圧接して、インクリボン102のインク層
と被記録媒体100の受像層13とを密着させながら、
画像情報に従って加熱を行うことにより所望のパターン
のインク画像を受像層13に形成し得るサーマルヘッド
3と、インク画像形成後、インクリボン102のみを巻
き取って回収するためのインクリボン巻き取りローラ3
2と、インク画像形成後、インク画像側に例えば表面に
飽和ポリエステル樹脂を塗布した白色ポリエチレンテレ
フタレートフィルムからなる基材30が配置され、この
基材30上に設けられたプラテンローラ7、プラテンロ
ーラ7と対向して設けられプラテンローラ7と共に基材
30及び被記録媒体100を挟持し、加熱加圧すること
により受像層13及び紫外線硬化性樹脂層11を基材3
0上に転写するための加熱手段6と、基材30に転写さ
れた紫外線硬化性樹脂層11に紫外線を照射して硬化さ
せるための紫外線照射手段8と、紫外線を照射された紫
外線硬化性樹脂層11上の支持フィルム12を紫外線硬
化性樹脂層11上から剥離回収する支持フィルム巻き取
りローラ34とから構成される。なお、加熱手段6とし
ては外径が4cmの金属製ローラに1mmのシリコンゴ
ムを被覆したヒートローラを用い、ヒートローラの表面
温度は190℃に設定した。
【0081】この装置を用いてインク画像形成及び基材
への転写を行うことにより、図9に示す構成の印刷物が
得られた。このとき、インク画像形成工程では、インク
リボン102のインク層と被記録媒体100の受像層1
3とが十分密着し、また、インク画像形成後、硬化され
た紫外線硬化性樹脂層11と支持フィルム12との剥離
は、問題なく容易に行われ、その作業性は良好であっ
た。
【0082】図示するように得られた印刷物は、表面に
飽和ポリエステル樹脂を塗布した白色ポリエチレンテレ
フタレートフィルムからなるからなる基材30と、その
上に設けられたインク画像124を有する受像層13
と、その上に設けられた紫外線硬化型樹脂硬化層12と
から構成されていた。また、受像層13及び紫外線硬化
型樹脂硬化層12と、基材30とは十分接着されてお
り、剥がれ等は発生しなかった。さらに、インク画像は
滲み等のない鮮明な画質を有していた。
【0083】得られた印刷物の紫外線硬化型樹脂表面
を、アルコールを含浸させた綿布、トルエンを含浸させ
た綿布、人工汗液を含浸させた綿布で摩擦しても画像は
破損されなかった。
【0084】実施例4 実施例3の被記録媒体100の代わりに実施例1の被記
録媒体1を、インクリボン102の代わりに実施例1の
インクリボンを、また、基材30として、上質紙の代わ
りに、ポリビニルブチラール樹脂を4μmの厚さに塗布
した総厚み0.5mmのカードを、図8に示す画像形成
装置に適用し、印刷物を作成した。
【0085】得られた印刷物は、基材30としてポリビ
ニルブチラール樹脂を使用した以外は、図7と同様の構
成を有する。
【0086】基材30と紫外線硬化型樹脂層11との熱
接着では基材30と紫外線硬化型樹脂層11との温度が
上昇するが、紫外線照射は基材30と紫外線硬化型樹脂
層11との温度が室温まで冷却する以前に紫外線を照射
する方が、温度が低下してから紫外線を照射するよりも
基材30と紫外線硬化型樹脂層11との密着牲が強く、
紫外線硬化型樹脂層11の表面硬度が高い結果が得られ
た。
【0087】また、インク画像形成工程では、インクリ
ボンのインク層と被記録媒体1の紫外線硬化型樹脂とが
十分密着し、また、インク画像形成後、硬化された紫外
線硬化性樹脂層と支持フィルムとの剥離は、問題なく容
易に行われ、その作業性は良好であった。
【0088】さらに、紫外線硬化型樹脂硬化層と、基材
とは十分接着されており、剥がれ等は発生しなかった。
さらに、インク画像は滲み等のない鮮明な画質を有して
いた。
【0089】得られた印刷物の紫外線硬化型樹脂表面
を、アルコールを含浸させた綿布、トルエンを含浸させ
た綿布、人工汗液を含浸させた綿布で摩擦しても画像は
破損されなかった。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、種々のインクを用いた
記録方式、及び種々の印刷物基材に適用可能で、また中
間転写記録媒体として好適に使用可能であり、にじみ等
の発生しない高画質な画像を形成し得、また、紫外線硬
化型樹脂を使用するために、画像の耐擦性、耐摩耗性、
及び耐薬品性が向上された被記録媒体が得られる。
【0091】また、本発明によれば、種々のインクを用
いた記録方式、及び種々の印刷物基材に適用可能であ
り、にじみ等の発生しない高画質な画像を有し、また、
紫外線硬化型樹脂を使用するために、画像の耐擦性、耐
摩耗性、及び耐薬品性が向上された印刷物が得られる。
【0092】さらに、本発明によれば、種々のインクを
用いた記録方式、及び種々の印刷物基材に適用可能であ
り、にじみ等の発生しない高画質な画像を形成し得、ま
た、画像の耐擦性、耐摩耗性、及び耐薬品性が向上さ
れ、かつその作業性が良好な画像形成方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の被記録媒体の一例の構成を表す断面
【図2】 本発明の被記録媒体の他の一例の構成を表す
断面図
【図3】 本発明の被記録媒体のさらに他の一例の構成
を表す断面図
【図4】 本発明の被記録媒体のさらに他の一例の構成
を表す断面図
【図5】 インク画像が形成された被記録媒体の一例の
構成を表す断面図
【図6】 被記録媒体を基材上に転写する様子を表す概
略断面図
【図7】 本発明に係る印刷物の一例を表す断面図
【図8】 本発明に用いられる画像形成装置の構成を表
す概略図
【図9】 本発明に係る印刷物の他の一例の構成を表す
断面図
【図10】 従来の中間転写記録媒体の一例の構成を表
す図
【図11】 中間転写記録媒体に適用される熱転写記録
方式の一例を説明するための図
【符号の説明】 1,100,200,300…被記録媒体、2,102
…インクリボン、3…サーマルヘッド、4…リボンガイ
ドロール、5,7…プラテンローラ、6……加熱手段、
8…紫外線照射手段、9…被記録媒体押さえロール、1
1…紫外線硬化型樹脂層、12,111…支持フィル
ム、13…受像層、14…偽変造防止層、15…紫外線
カット層、16…クッション層、31…インクリボン送
りローラ,32…インクリボン巻き取りローラ、33…
被記録媒体送りローラ,34…支持フィルム巻き取りロ
ール、112…剥離性保護層、113…受像層兼接着
層、114…軟質樹脂層、115…偽造防止層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/38 B41M 5/26 H 101H Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 FD13 HA44 2C065 AB09 AB10 AF01 CJ02 CJ03 CJ05 CJ07 2H086 BA02 BA15 BA19 2H111 AA07 AA10 AA26 AA27 AA33 CA03 CA25 CA30 DA01 4F100 AK01A AK23 AK25 AK25J AK42 AK51 AK51J AL01 AR00B AT00C BA02 BA03 BA07 EC032 EC042 EH462 EJ082 EJ202 EJ54A EJ542 GB90 HB31 JB14A JD14B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを受容するための被記録媒体であっ
    て、未硬化状態で熱可塑性を有する紫外線硬化型樹脂層
    を含む被記録媒体。
  2. 【請求項2】前記紫外線硬化型樹脂層の一方の面上に該
    紫外線硬化型樹脂層の硬化後に剥離される支持フィルム
    をさらに有する請求項1に記載の被記録媒体。
  3. 【請求項3】支持フィルムと、該支持フィルム上に形成
    され、未硬化状態で熱可塑性を有する紫外線硬化型樹脂
    から実質的になる未硬化層とを有する被記録媒体を用意
    し、該未硬化層上にインク画像を形成する工程、該イン
    ク画像が形成された未硬化層を基材上に適用した後、紫
    外線を照射して該未硬化層を硬化せしめ、得られた硬化
    層上の該支持フィルムを剥離することにより、該基材上
    にインク画像を有する紫外線硬化型樹脂硬化層を形成す
    る工程を具備する画像形成方法。
  4. 【請求項4】基材と、該基材上にインク画像が形成され
    た未硬化状態で熱可塑性を有する紫外線硬化型樹脂から
    実質的になる未硬化層を適用した後、紫外線を照射して
    該未硬化層を硬化せしめることにより得られたインク画
    像を有する紫外線硬化型樹脂硬化層とを具備する印刷
    物。
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