JP2001001619A - 熱転写シート用のカートリッジ - Google Patents

熱転写シート用のカートリッジ

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JP2001001619A
JP2001001619A JP2000120044A JP2000120044A JP2001001619A JP 2001001619 A JP2001001619 A JP 2001001619A JP 2000120044 A JP2000120044 A JP 2000120044A JP 2000120044 A JP2000120044 A JP 2000120044A JP 2001001619 A JP2001001619 A JP 2001001619A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カード基板上の顔画像や文字記録画像を硬化
型保護部材により保護する場合に、そのカード基板の外
形状の大きさに見合う分の硬化型保護部材を支持体から
剥離できるようにすると共に、硬化型保護層の外周端部
でのバリの発生を低減できるようにする。 【解決手段】 テープ収容部21と、接着剤付きの硬化
型保護部材を施した熱転写シート200を繰り出すため
にテープ収容部21に設けられた転写箔コア51(51
A,51B)と、テープ収容部21の所定位置に取り付
けられた剥離用の従動ローラ部22とを備え、転写箔コ
ア51(51A,51B)から繰り出される熱転写シー
ト200からカード基板の外形状を成す大きさの硬化型
保護部材を従動ローラ部22によって剥離するようにな
されたものである。この構成によって、硬化型保護部材
の転写時に、硬化型保護層の外周端部でのバリの発生を
極めて少なくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は偽変造防止等が要
求される画像保護層付きのIDカードの製造に適用して
好適な熱転写シート用のカートリッジに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、官公庁、銀行、会社、医療機関及
び学校などのサービス産業分野では、身分証明書、パス
ポート、外国人登録証、図書館利用カード、キャッシュ
カード、クレジットカード、自動車免許証等の免許証
類、従業者証、社員証、会員証、医療カード及び学生証
などのIDカードが普及されている。この種のIDカー
ドには、本人確認用の顔画像、及び所有者に関する文字
や記号などの文字情報画像が記録されている。このた
め、IDカードの偽変造防止を目的とする印刷等が施さ
れる場合が多い。
【0003】この顔画像は通常の場合、多階調を有する
フルカラー画像によって、例えば、昇華型感熱転写記録
方式、ハロゲン化銀カラー写真方式等により形成され
る。また、文字情報画像は二値画像より成り、例えば、
溶融型感熱転写記録方式、昇華型感熱転写記録方式、ハ
ロゲン化銀カラー写真方式、電子写真方式、インクジェ
ット方式等により形成されている。更に、偽変造防止の
目的ではホログラム、細紋等が採用されている。その他
にIDカードには予め定型フォーマット印刷が必要に応
じて施される。
【0004】これらの画像を保護するために、IDカー
ドの表面には必要に応じて保護層が設けられる。IDカ
ードに設けられる保護層としては、例えば、特開平6−
222535号、同6−222536号、同6−222
537号に記載のように、カード表面に紫外線硬化性樹
脂を塗布した後に、紫外線を照射し硬化せしめて保護層
を設ける方法、また、特開平2−139551号に記載
のようにラミネート保護層を設ける方法、ハロゲン化銀
による写真表面にイソシアネート化合物を塗布した後に
加熱硬化して保護層を設ける方法、及び、同8−224
982号に記載のように、硬化性転写箔部材を転写して
画像保護層を設ける方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、硬化型転写
箔部材を使用した従来方式のIDカードの製造方法によ
れば、この種の転写箔部材が紫外線によって硬化する性
質を有していることから、硬化型転写箔部材が厚いほど
カード基板上の表面保護性が良くなる。その反面、あま
り膜厚が厚いと転写箔部材形成時における加工性が悪く
なることを見出した。例えば、IDカードの端部にいわ
ゆる目視可能なバリが発生する。以後、カード基板の外
周縁を越えて外側にはみ出した保護層を外バリといい、
また、カード基板の外周縁近隣で保護層がきちんと形成
されていない場合に、内バリが発生しているという。
【0006】この種のバリが発生すると次のような問題
が発生する。外バリが発生した場合には、上述のはみ出
し保護層、つまり、部材残留片の除去に手間を要した
り、また、内バリ、外バリが発生した場合、共に、保護
層の剥がれの原因となったりすることがあることを見出
した。
【0007】また、硬化型転写箔部材を薄くすれば、転
写箔部材形成時におけるバリの発生を抑制できるが表面
保護性は低下してしまうことを見出した。例えば、カー
ド完成後の記録画像上を強く擦すると、硬化型転写箔部
材(以下硬化型保護部材ともいう)上に傷を生じ、その
傷が記録画像上に残ってしまうという問題があることを
見出したのである。
【0008】そこで、この発明は上述した課題を解決し
たものであって、カード基板上の顔画像や文字記録画像
を硬化型保護部材により保護する場合に、そのカード基
板の外形状の大きさに見合う分の硬化型保護部材を支持
体から剥離できるようにすると共に、硬化型保護層の外
周端部でのバリの発生を低減できるようにした熱転写シ
ート用のカートリッジを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明に係る熱転写シート用のカートリッジは、
筐体と、接着剤付きの硬化型保護部材を施したシート状
の支持体を繰り出すために筐体に設けられた部材供給部
と、筐体の所定位置に取り付けられた剥離用の棒状体と
を備え、部材供給部から繰り出される支持体から被接着
物の外形状を成す大きさの硬化型保護部材を棒状体によ
って剥離するようになされたことを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明によれば、接着剤付きの硬化型保護
部材を施したシート状の支持体が部材供給部から繰り出
され、例えば、その硬化型保護部材の接着面側を被接着
物に当接すると、筐体の所定位置に取り付けられた剥離
用の棒状体によって支持体から被接着物の外形状を成す
大きさの硬化型保護部材が剥離される。
【0011】従って、被接着物の外形状の大きさに見合
う分の硬化型保護部材のみが支持体から被接着物に転写
されるので、硬化型保護層の外周端部でのバリの発生を
極めて少なくすることができる。これにより、支持体か
ら剥離した硬化型保護部材によってカード基板上の顔画
像や文字記録画像などを良好に保護することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態としての熱転写シート用のカートリッジ
について説明をする。
【0013】(1)IDカード 図1は、本発明の実施形態としての熱転写シート用のカ
ートリッジが適用されるIDカード100の構造例を示
す断面図である。
【0014】この実施形態では、カートリッジ筐体の所
定位置に剥離用の棒状体を取り付け、部材供給部から繰
り出された支持体から被接着物の外形状を成す大きさの
硬化型保護部材を剥離するようにして、硬化型保護部材
の転写時に、被接着物の外形状の大きさに見合う分の硬
化型保護部材を支持体から剥離できるようにすると共
に、硬化型保護層の外周端部でのバリの発生を低減でき
るようにしたものである。
【0015】この発明に係るIDカード100は、身分
証明書、パスポート、外国人登録証、図書館利用カー
ド、キャッシュカード、クレジットカード、自動車免許
証等の免許証類、従業者証、社員証、会員証、医療カー
ド及び学生証などに適用するものである。IDカード1
00は図1に示すカード基板11を有しており、カード
使用者の個人情報などが書き込まれる。個人情報とは、
住所、氏名、生年月日、本籍地、従業者証の発行年月日
及び有効期限等をいう。IDカード100には内部にI
Cチップ及びアンテナを内蔵した非接触式の電子カード
も含まれる。電子カードの場合には個人情報がICチッ
プなどに記録される。
【0016】この例ではカード基板11に顔画像や文字
記録画像などの記録画像が形成される。IDカード10
0としての従業者証は、図1において、例えば、縦の長
さが6cm程度で、横の長さが9cm程度で、厚みが
0.5〜1.0mm程度を有している。その従業者証の
顔画像形成領域P1にはカード使用者の顔画像が形成さ
れ、その他の領域には文字記録情報などが印刷される。
文字記録情報は、例えば「○○○従業者証」、「個人認
識番号」、「氏名」、「発行日」・・・などである。
【0017】このカード基板11上には透明性でシート
状の硬化型保護層(以下硬化型保護部材ともいう)12
が設けられ、カード基板表面を覆うように保護される。
硬化型保護部材12には紫外線硬化層及び接着層を有し
た硬化型転写箔部材が使用される。この種の硬化型転写
箔部材が使用されるのは、この紫外線硬化型転写箔など
がガラスのような性質を有していることから、外部から
カード基板上に衝撃力が加わった場合でも、その際の摩
擦による擦り傷から顔画像などを保護できるからであ
る。
【0018】この例では硬化型保護層12の基板面側に
は凹凸状の模様を成すホログラム像13が設けられる。
ホログラム像13は例えば円形の中に六角星形を成した
特殊な画像である。もちろん、ホログラム像13は六角
星形のような幾何学模様に限られることはなく、模倣さ
れ難い形状であればどんな形状であっても構わない。
【0019】このカード基板11と硬化型保護層12と
は接着層14を介して張り合わされている。接着層14
には、ホットメルト樹脂や樹脂軟化点の温度が130℃
程度又はそれよりも少し高い温度の熱溶融樹脂をフィル
ム状に形成したものを使用するとよい。
【0020】図2は、IDカード100としての顔画像
入りカード101の積層構造例を示す断面図である。図
2に示す顔画像入りカード101上には膜厚Thの硬化
型保護層(画像保護層)12を有している。ここで、図
2に示す硬化型保護層12の膜厚をThとしたとき、 0.5μm≦Th≦5.0μm に規定される。硬化型保護部材12や支持体16の材質
にもよるが、好ましくは3μmが理想値である。
【0021】この膜厚Thを規定したのは、硬化型保護
部材12の転写時の加工性及びカード完成後の表面保護
性の両立を図るためである。硬化型保護層12の膜厚を
0.5μm乃至5.0μmに規定することによって、I
Dカード100の端部において、いわゆるバリと呼ばれ
る目視可能な凹凸状の部材残留片の発生が抑えられる。
また、カード完成後の記録画像上をある程度強く擦って
も、硬化型保護層12上の傷の発生が抑えられ、その記
録画像上に目視可能な傷跡が残ることがない。
【0022】この硬化型保護層12は光硬化性や熱硬化
性等を利用してカード基板上に硬化型保護部材を形成す
るものである。詳しくは、特開昭54−92404号、
同56−144994号、同56−148580号、同
56−155789号、同56−166090号、同5
9−49993号、同59−76290号、同59−1
03788号、同60−112441号、同60−23
9277号、同60−254175号、同62−831
77号、同63−293099号、特開平1−1869
8号、同1−80598号、同1−180400号、同
2−93893号、同3−121884号、同3−45
391号、同3−065400号、同4−69286
号、W91/1223等に保護部材の形成方法が記載さ
れている。
【0023】この種の保護部材により形成される硬化型
保護層12の硬化時期は、転写前、転写後のいずれでも
よいが、好ましくは転写前であり、予め転写前に硬化型
保護層12を硬化して置けば、転写後の硬化工程を省略
することができる。
【0024】また、硬化型保護部材12の硬度は鉛筆硬
度で示すとHB以上である。ここで、鉛筆硬度とはJI
S K5400による鉛筆(6B〜B、HB、H、2H
〜6H)のカーボン芯の硬度をいう。硬化型保護部材1
2の最も硬い層は弾性率350kg/mm2以上、破断
伸度20%以下が好ましく、更に好ましくは弾性率40
0kg/mm2以上、破断伸度15%以下がより好まし
い。この例で硬化型保護層12の裏面にはホログラム形
成層3が形成され、ホログラム像13が形成されてい
る。この形成方法については図10〜図12において説
明をする。
【0025】更に、カード基板11と硬化型保護層12
とは接着層14によって熱接着されている。ここで、図
2に示す接着層14の厚みをtとしたとき、 0.1μm<t<20μm に規定される。このように厚みtを規定すると、接着力
不足を原因とするカード基板11から硬化型保護層12
が剥離することが防止できる。
【0026】図2示すカード基板11は下層から順に筆
記層11A、クッション層11B、支持体11C、クッ
ション層11D、熱昇華型受像層11Eなどが積層され
て成る。この例で接着層14には、一般にBステージエ
ポキシと呼ばれるゲル状のエポキシ樹脂が用いられる。
ホットメルト樹脂としては、Henkel社製のマクロ
メルトシリーズなどのポリアミド系ホットメルト樹脂
や、シェル化学社製のカルフレックスTR及びクイント
ンシリーズ、旭化成社製のタフプレン、Firesto
ne Synthetic Rubber and L
atex社製のタフデン、Phillips Petr
oleum社製のソルプレン400シリーズなどの熱可
逆性エラストマー系のホットメルト樹脂が好ましい。
【0027】また、住友化学社製のスミチックや、チッ
ソ石油化学社製のビスタック、三菱油化製のユカタッ
ク、Henkel社製のマクロメルトシリーズ、三井石
油化学社製のタフマー、宇部レキセン社製のAPAO、
イーストマンケミカル社製のイーストマンボンド、ハー
キュレス社製のA−FAXなどのポリオレフィン系ホッ
トメルト樹脂が好ましく、更に、住友スリーエム社製の
TE030及びTE100や、日立化成ポリマー社製の
ハイボン4820、鐘紡エヌエスシー社製のボンドマス
ター170シリーズ、Henkel社製のMacrop
last QR3460などのホットメルト樹脂が好ま
しく、エチレン・酢酸ビニル共重合体系のホットメルト
樹脂や、ポリエステル系のホットメルト樹脂などが好ま
しい。ホットメルト樹脂は接着後に湿気を吸って硬化す
る性質を有している。
【0028】このカード完成後のカード基板11又はそ
の一部の軟化点は130℃以下に規定される。この軟化
点を130℃以下としたは、身分証明書、パスポート、
外国人登録証、図書館利用カード、キャッシュカード、
クレジットカード、自動車免許証等の免許証類、従業者
証、社員証、会員証、医療カード及び学生証などが炎天
下の駐車中の車内に置かれることを想定した場合に、車
内温度が90℃に到達することが経験上見い出され、ホ
ットメルト樹脂の熱溶融によってカード基板11から硬
化型保護部材12が剥離することを防止するためであ
る。
【0029】図3A及び図3Bは、他の顔画像入りカー
ド102及び103の積層構造例を示す断面図である。
図3Aに示す他の顔画像入りカード102はカード基板
11を有している。このカード基板11には記録画像が
形成され、この記録画像形成面側上を覆うように透明性
の硬化型保護層12が設けられる。
【0030】この顔画像入りカード102は所定膜厚の
同種類又は異種類の複数の硬化型保護部材12を積層し
た多重構造を有している。例えば、顔画像入りカード1
02はカード基板11上に同種類の所定膜厚の二層の硬
化型保護部材12A及び12Bと、二層の偽変造防止箔
とが積層されて成る。この例でも、硬化型保護部材12
A及び12Bには顔画像入りカード101と同様な硬化
型転写箔が使用される。
【0031】この例では、一層の硬化型保護層12A又
は12Bの膜厚をThとしたとき、0.5μm≦Th≦
5.0μmに規定される。この膜厚Thを規定したの
は、硬化型保護部材12A及び12Bの転写時の加工性
及びカード完成後の表面保護性の両立を図るためであ
る。硬化型保護部材12A及び12Bを二回に分けて転
写することにより、バリの発生がより一層抑えられる。
【0032】これと共に、カード完成後の表面保護性が
図3Bに示す他の顔画像入りカード103に比べて向上
する。図3Bに示す顔画像入りカード103はホログラ
ム像13の偽変造防止箔13A及び硬化型保護層12を
各々一層にづつ形成したものである。多重にするものは
硬化型保護層12のみに限られることはなく、所定膜厚
の硬化型保護層12と偽変造防止箔13Aとを組み合わ
せて多層にしてもよい。
【0033】このように、単一の硬化型保護層12を設
けた場合に比べて、カード表面に形成された顔画像や文
字記録画像などをより一層強固に保護することができ
る。しかも、単一種類の硬化型保護部材12を厚めに設
けた場合に比べてカード基板11上の表面保護性を低下
させることなく、その硬化型保護部材12の転写時に、
硬化型保護層12のカード外周端部でのバリの発生を極
めて少なくすることができる。これにより、耐擦過性に
優れたIDカード100を提供できる。
【0034】図4Aは、IDカード100上の硬化型保
護層12の平面、及び、図4Bはその断面の構成例(そ
の1)を示すイメージ図であり、図5Aは、IDカード
100上の硬化型保護層12の平面、及び、図5Bはそ
の断面の構成例(その2)を示すイメージ図である。こ
の例でも、硬化型保護部材12A及び12Bには顔画像
入りカード101と同様な硬化型転写箔が使用される。
【0035】図4Aに示すIDカード100は枠線や枠
組み線などの定型フォーマットを含む記録画像がカード
基板11上に形成されるものである。この例で、図4A
に示す記録画像が形成される領域(以下画像形成領域と
いう)Bは、図1に示したIDカード100の大きさを
基準にすると、カード基板11の外周縁部から内側にβ
=1.5mm以上後退した部位に配置される。このカー
ド基板11上にも、記録画像形成面1上を覆うように透
明性の硬化型保護層12が設けられる。ここで、記録画
像形成面側のカード基板領域をAとし、画像形成領域を
Bとし、硬化型保護層12が設けられる領域(以下画像
保護領域という)をCとし、硬化型保護層12がカード
基板領域Aを越えて覆われた際のはみ出し領域をαとし
たときに、(1)式、すなわち、 A+α⊇C⊃B・・・・(1) なる関係を有するようになされる。このはみ出し領域α
に関しては、図5A及び図5Bに示すカード基板11の
外周縁部から外側へはみ出した硬化型保護層12のはみ
出し距離をδとしたとき、 0≦δ≦300μm に規定される。このように規定すると、少なくとも画像
形成領域Bが硬化型保護層12によって保護され、この
画像形成領域Bはもとより、図5Aに示すようにカード
基板領域Aを越えて硬化型保護層12が覆われた場合に
も、図5Bに示すはみ出し距離δが300μm以内に抑
えられる。これにより、硬化型保護層12の転写時の外
バリの発生による問題の発生が抑えられ、カード基板1
1上の表面保護性に優れ、かつ、耐擦過性(耐摩耗性)
に優れたIDカード100を提供できる。
【0036】なお、硬化型保護部材12の転写時のカー
ド外周端部から画像形成領域B側へ硬化型保護層12
が、はみ出す内バリに関しては、図1のIDカード10
0の例で図4Aに示すカード基板11の外周縁部と画像
保護領域Cの外周縁部との間の距離をγとしたとき、 0mm≦γ≦0.8mm に規定される。このように規定すると、画像形成領域B
が硬化型保護層12によって保護され、硬化型保護層1
2の転写時の内バリの発生による問題の発生が抑えら
れ、カード基板11上の表面保護性に優れ、かつ、耐擦
過性(耐摩耗性)に優れたIDカード100を提供でき
る。
【0037】この例では、図4Bに示す画像形成領域B
を取り囲む外周領域Dに厚み調整用の硬化型転写層15
が設けられる。この硬化型転写層15を設けることによ
って画像形成領域Bの厚みと同等にできるので、段差の
無いIDカード100を構成できる。
【0038】図6は、他の顔画像入りカード105の硬
化型保護層12の平面の構成例を示すイメージ図であ
る。この顔画像入りカード105では、図4A及び図5
Aに示したIDカード100のように定型フォーマット
がカード基板11の外周部に沿って設けられていない。
IDカード100に印刷される定型フォーマットは、必
ずしも、図4A及び図5Aに示したようにカード基板1
1の外周部に沿って設ける必要はない。
【0039】IDカード100の用途によっては、図6
に示すカード基板領域Aに、顔画像形成領域P1、個人
情報書き込み領域P2及び定型フォーマット領域P3が
分散して割り当てられる。この場合にも、上述の(1)
式に示したA+α⊇C⊃Bの関係式、及び、図4Aに示
したカード基板11の外周縁部と画像保護領域Cの外周
縁部との間の距離γに関して、0mm≦γ≦0.8mm
に規定される。この際の画像形成領域Bには顔画像形成
領域P1、個人情報書き込み領域P2及び定型フォーマ
ット領域P3が含まれる。
【0040】このように規定すると、顔画像形成領域P
1、個人情報書き込み領域P2及び定型フォーマット領
域P3が硬化型保護層12によって保護され、硬化型保
護層12の転写時の外バリ及び内バリの発生の問題の発
生が抑えられ、カード基板11上の表面保護性に優れ、
かつ、耐擦過性(耐摩耗性)に優れた顔画像入りカード
105を提供できる。
【0041】(2) 熱転写シート 図7は、実施形態としての熱転写シート200の積層構
造例を示す断面図である。この実施形態では硬化型保護
部材12が、予めカード基板11の外形状を成す大きさ
に画定されるものである。
【0042】図7に示す熱転写シート200は支持体1
6を有している。この支持体16上には所定膜厚の硬化
型保護部材12が設けられる。この硬化型保護部材12
には紫外線硬化層及び偽変造防止箔が使用される。ここ
で、図7に示す硬化型保護層12の膜厚をThとしたと
き、 0.5μm≦Th≦5.0μm に規定される。この硬化型保護部材12の上面にはホロ
グラム形成層3が形成され、ホログラム像13が形成さ
れている。ホログラム形成層3上には所定の膜厚の接着
層14が形成されている。ここで、図7に示す接着層1
4の厚みをtとしたとき、 0.1μm<t<20μm に規定される。これらの規定理由については上述した通
りである。
【0043】図8は熱転写シート200のハーフカット
例を示す概念図である。この例では、カード基板11の
外形状を模写した切り込みが硬化型保護部材12に施こ
される。この切り込みは、接着層14、ホログラム形成
層3及び硬化型保護層12に施され、支持体16には形
成されない。支持体16の本来の支持機能を損なうから
である。
【0044】この切り込みはカード基板外形状を模写し
たカッターなどを使用してシャープに形成され、図8に
示す熱転写シート200の硬化型保護部材12に対して
実際のカード基板11よりも小さい寸法で施こされる。
これは外バリ及び内バリを無くすためである。これによ
り、カード基板11の外形状を成す大きさに硬化型保護
部材12を画定することができる。
【0045】このように、本実施形態に係る熱転写シー
ト200によれば、支持体16上に設けられた所定膜厚
の硬化型保護部材12が予め被接着物となるカード基板
11の外形状を成す大きさに画定されているので、その
転写時に、硬化型保護層12のカード外周端部でのバリ
の発生を極めて少なくすることができる。これにより、
耐擦過性(耐摩耗性)に優れたIDカード100を歩留
まり良くかつ再現性良く製造することができる。
【0046】(3) 熱転写シートの製造方法 図9A〜図9Cは、実施形態としての熱転写シート20
0の形成例を示す工程図である。この実施形態では、カ
ード基板11と同じ外形状を成す大きさに画定した剥離
可能な所定膜厚の接着剤付きの硬化型保護部材12をシ
ート状の支持体16に形成する場合を想定する。また、
熱転写シート200の幅はカード基板11の幅よりも、
そのカード基板の両側に余裕が保てるように幅広く形成
する。幅広く形成することにより転写ミスを防げる。
【0047】まず、図9Aにおいて、膜厚Thが、0.
5μm≦Th≦5.0μm程度となる硬化型保護部材1
2を支持対16上に形成する。この支持体16には数十
μm程度のポリエチレンフィルムなどを使用する。硬化
型保護部材12にはエポキシアクリレート、ヒロキシア
クリレート、テトラヒドロフルアクリレート及び光重合
開始剤ベンゾフェノンなどの紫外線硬化性組成物が使用
される。これらの紫外線硬化部材は支持体16上にワイ
ヤーバーで塗布され、その後、所定のエネルギーの紫外
線が照射される。
【0048】その後、図9Bにおいて、硬化型保護部材
12上にホログラム像付きのホログラム形成層3を形成
する。例えば、常用の方法により、硬化型保護部材12
上の所定の位置に反射型ホログラム形成層3を形成す
る。反射型ホログラム形成層3は硬化型保護部材12上
に樹脂層3Aを形成した後に金属蒸着層3Bを施す。こ
れにより、カード基板転写時には硬化型保護層12下に
偽変造防止箔が形成される。偽変造防止を目的とした印
刷は、IDカード100に転写した状態において、硬化
保護層12とカード基板11との間に存在することが好
ましい。
【0049】偽変造防止を目的とした印刷には、ホログ
ラムの他に、細紋、透かし、{反射型ビーズ、紫外線吸
収剤、赤外線吸収剤、蛍光増白剤}から選ばれる少なく
とも、1つを含有する組成物により形成された印刷層、
磁気記録層、バーコードの公知の方法を挙げることがで
きるが、単独あるいはこれらの2種以上を併用してもよ
い。例えば反射型ビーズを用いる方法については特開平
6−507737号に記載されている。
【0050】その後、図9Cにおいて、ホログラム形成
層3上に接着部材を塗布して接着層14を形成する。接
着部材には反応型ホットメルト樹脂や、ウレタン変成オ
レフィン樹脂などを使用する。この際に接着層14の厚
みtが0.1μm<t<20μmとなるように接着部材
をワイヤーバーで塗布する。その後、カード基板外形状
を模写したカッター17などを使用して、切り込みを入
れる。これにより、鉛筆硬度HB以上の接着剤付きの熱
転写シート200が完成する。
【0051】このように、本発明の熱転写シートの製造
方法によれば、カード基板11の外形状を成す大きさに
画定した所定膜厚の硬化型保護部材12がシート状の支
持体16上に形成されるので、硬化型保護部材12の転
写時に、カード基板11の硬化型保護層12からカード
外周端部へはみ出す凹凸状の部材残留片の発生を極めて
少なくすることができる。
【0052】図10Aは、熱転写シート200としての
ホットスタンプフィルム32の形成工程例を示す斜視
図、図10Bは、ホログラム像形成時の構成例を示す一
部断面図である。ホットスタンプフィルム32は枚葉状
の熱転写シート200として使用するものである。ホッ
トスタンプフィルム32は膜厚Thが、0.5μm≦T
h≦5.0μm程度となる硬化型保護部材12から成
る。硬化型保護部材12は紫外線硬化層及び接着層を有
した転写箔である。例えばホットスタンプフィルム32
はIDカード100の大きさとほぼ同じ大きさ、又は、
それよりも小さめに予め裁断したものを図10Aに示す
ベースフィルム31に貼付することにより形成される。
【0053】この場合にも、上述の(1)式に示したA
+α・C・Bの関係式、及び、図4Aに示したカード基
板11の外周縁部と画像保護領域Cの外周縁部との間の
距離γに関して、0mm≦γ≦0.8mmに規定され
る。このベースフィルム31はラミネットコーティング
工程時に剥離される。
【0054】この例では、ベースフィルム(支持体)3
1の両端には位置決め用の開孔部37が一定間隔で設け
られ、この開孔部37を使用してホログラム像13など
が形成される。この開孔部37はカード基板11とホッ
トスタンプフィルム32などの熱転写シート200との
位置決めのときにも使用される。
【0055】例えば、図10Bに示すホログラム像作成
手段34を使用してホログラム像13を形成するとき
に、ホログラム像作成手段34による金型35をホット
スタンプフィルム32にスタンプを押すが如く押下して
凹凸状の六角星形模様などを形成する。これにより、ホ
ットスタンプフィルム32に再現性良くホログラム像1
3を象ることができる。
【0056】この際に、ホログラム像作成手段34から
ベースフィルム31の両側の開孔部37に位置合わせ用
のピン38A,38Bが挿入され、ベースフィルム31
上のホットスタンプフィルム32の所定位置に金型35
を押下させることができる。この際の金型35に関して
は、カード発行機関の認証となる場合もある。このよう
な認証を伴う熱転写シート200を以後、認証保護シー
トともいう。その後、ホログラム像13を有したベース
フィルム31をロール状に巻き取る。この例ではロール
状に限られることはなく、1枚のIDカード100の大
きさに見合うようにベースフィルム31を切断し、ホロ
グラム像を含んだベースフィルム31をカットシート状
にストックさせて梱包するようにしてもよい。
【0057】図11Aは、熱転写シート200としての
ラミネートフィルム33の形成工程例(その1)を示す
斜視図、図11Bは、ホログラム像形成時の構成例を示
す一部断面図である。図12はそのラミネートフィルム
33の形成工程例(その2)を示す斜視図である。この
例では熱転写シート200となる図11Aに示す長尺シ
ート状のラミネートフィルム33に、図11Bに示すホ
ログラム像作成手段34の金型35を押下して凹凸状の
六角星形模様などを形成するものである。ラミネートフ
ィルム33は膜厚Thが、0.5μm≦Th≦5.0μ
m程度となる硬化型保護部材12から成る。硬化型保護
部材12は紫外線硬化層及び接着層を有した転写箔であ
る。
【0058】もちろん、ホログラム像13を形成する面
はIDカード100の表面に当接させる側である。この
例でホットスタンプフィルム32及びラミネートフィル
ム33のホログラム形成層3上には膜厚tが0.1μm
<t<20μm程度となる接着シート14が、ホログラ
ム像13を形成した面に張り合わされる。この接着シー
ト14はいわゆる両面接着テープのようにその両面が接
着性を有するので、その片側は図示しない剥離容易な紙
シートによって接着性が保持されている。
【0059】この接着シート14の張り合わせ時には、
加熱ローラ36A、36Bを使用してラミネートフィル
ム33などが加熱されながら加圧貼付される。その後、
ホログラム像13を有したラミネートフィルム33がロ
ール状に巻き取られる。このロール状のラミネートフィ
ルム33はカートリッジに収容するか又は包装するよう
になされる。
【0060】これらの熱転写シート200をカートリッ
ジなどに収容すると、熱転写装置における交換作業が簡
単に行えるようになり、作業負担が軽減され、作業能率
が向上する。これらのホットスタンプフィルム32及び
ラミネートフィルム33をカートリッジから繰り出すこ
とにより、カード基板11上を透明性の硬化型保護層1
2保護することができる。
【0061】(4) IDカードの製造方法 図13A〜図13Cは、実施形態としてのIDカード1
00の形成工程例を示す断面図である。図14は、カー
ド基板11と熱転写シート200との位置合わせ例を示
す概念図である。
【0062】この実施形態では、予めカード基板11に
記録画像が形成され、その後、記録画像が形成された面
のカード基板11上にほぼ透明性の硬化型保護部材12
を転写することにより、そのカード基板11上に0.5
μm乃至5.0μmに規定される膜厚の硬化型保護層1
2を形成することを前提とする。この透明性の硬化型保
護部材12に関しては上述した接着剤付きの熱転写シー
ト200が予め準備され、この硬化型保護部材12の最
適な転写条件は、「(7)実施例」で説明する本発明者
らの実験例によって見出されているものとする。
【0063】これらを前提として、図13Aにおいて、
硬化型保護部材12をカード基板11上に熱を加えて当
接する。この際に、硬化型保護部材12をカード基板1
1上に当接する加圧力をFcとしたとき、 0g<Fc<20kg に規定される。Fc>20kgでは硬化型保護部材12
が潰れてしまい、剥離の際の内バリ及び外バリの発生原
因となる。この当接の際の加工温度(以下転写温度とも
いう)をTxとしたとき、 90℃<Tx<250℃ に規定される。
【0064】このように転写温度Txを規定したのは、
Tx<90℃及びTx>250℃では、熱転写シート2
00及びカード基板11が共に移動される条件下で、硬
化型保護部材12の剥離性が悪くなり、内バリ及び外バ
リの発生原因となるからである。当接時の転写温度Tx
を90℃<Tx<250℃に規定することにより、カー
ド完成後の熱溶融によるカード基板11から硬化型保護
部材12が剥離することを防止できる。接着力不足によ
るカード基板11から硬化型保護部材12が剥離するこ
とが防止できる。
【0065】この例では、熱転写シート200には予め
図14に示す位置決め用の開孔部37が設けられ、この
開孔部37を使用してカード基板11と熱転写シート2
00の切り込みとが位置合わせされる。例えば、図示し
ない熱転写装置から熱転写シート200の開孔部37に
位置合わせ用のピン39A,39Bが挿入される。カー
ド基板11の外周端部に対してそのカード基板形状に切
り込みを入れられた硬化型保護部材12とが位置決めさ
れる。これにより、カード基板11上にその広さ分の硬
化型保護部材12を当接することができる。
【0066】その後、図13Bにおいて、熱転写シート
200又はカード基板11を予め見出された転写条件に
基づいて一定方向に移動する。実際の熱転写装置ではス
ループットを上げるために、熱転写シート200及びカ
ード基板11を同時に一定方向に移動する方式が採られ
るためである。この例で後者を採る場合には、カード基
板11も移動状態にあって、熱転写シート(支持体1
6)200を一定方向に引く力を張力Faとしたとき、 200g<Fa<1.5kg に規定される。硬化型保護部材12や支持体16の材質
にもよるが、好ましくは600gが理想値である。
【0067】このように張力Faを規定したのは、Fa
<200g及びFa>1.5kgでは熱転写シート20
0及びカード基板11が共に移動される条件下で、硬化
型保護部材12の剥離性が悪くなり、内バリ及び外バリ
の発生原因となるからである。移動時の張力Faを20
0g<Fa<1.5kgに規定することにより、剥離時
の内バリや外バリの発生を抑えることができる。その際
には、熱転写シート200の移動速度をV1とし、カー
ド基板11の移動速度をV2としたとき、 V1<V2 に規定される。
【0068】例えば、熱転写シート200の移動速度V
1に対するカード基板11の移動速度V2は、 1.02・V1<V2<1.4・V1 に規定される。つまり、熱転写シート200の移動速度
V1と、カード基板11の移動速度V2との速度差Vε
を2%乃至40%になるように規定する。このように速
度差Vεを規定したのは、Vε<2%及びVε>40%
では熱転写シート200及びカード基板11が共に移動
される条件下で、硬化型保護部材12の剥離性が悪くな
り、内バリ及び外バリの発生原因となるからである。こ
れらの移動時の速度差Vεを2%<Vε<40%に規定
することにより、剥離時の内バリや外バリの発生を抑え
ることができる。例えば、カード基板11の終端部にお
いて、熱転写シート200から硬化型保護部材12を瞬
時に切断することができる。
【0069】この例で熱転写シート200及びカード基
板11の移動状態のときに、支持体16の剥離に先立っ
て、後述するカートリッジでの記載中にあるような機構
を用いて、カード基板11の外周形状の大きさになるよ
うに折り曲げ機構などによって硬化型保護部材12に折
り目を施してカード基板11の外周形状の大きさになる
ように被転写領域を画定して置いてもよい。
【0070】その後、図13Cにおいて、カード基板1
1を覆う大きさの硬化型保護部材12を支持体16から
剥離してそのカード基板11上に硬化型保護層12を形
成する。この例では、支持体16と硬化型保護層12の
接着力をFbとしたとき、 0.5g/cm<Fb<25g/cm に規定される。硬化型保護部材12や支持体16の材質
にもよるが、好ましくは10gが理想値である。ここ
で、接着力Fbとは粘着テープ(ニチバン#405な
ど)を硬化型保護層12に貼り付けて剥離角θ=180
°で剥離を行うときの単位センチメートル幅当たりの剥
離力をいう。
【0071】このように接着力Fbを規定したのは、F
b<0.5g/cm及びFb>25g/cmでは、熱転写シ
ート200及びカード基板11が共に移動される条件下
で、硬化型保護部材12の剥離性が悪くなり、内バリ及
び外バリの発生原因となるからである。この剥離時の接
着力Fbを0.5g/cm<Fb<25g/cmに規定する
ことにより、内バリや外バリの発生を抑えることができ
る。
【0072】この例では、硬化型保護部材12が転写さ
れた後の熱転写シート200、つまり、支持体16をカ
ード基板11上から一定方向に引く角度を剥離角θとし
たとき、 10°<θ<150° に規定される。硬化型保護部材12や支持体16の材質
にもよるが、好ましくは剥離角θは75°が理想値であ
る。
【0073】このように剥離角θを規定したのは、θ<
10°及びθ>150°では、熱転写シート200及び
カード基板11が共に移動される条件下で、硬化型保護
部材12の剥離性が悪くなり、内バリ及び外バリの発生
原因となるからである。もちろん、カード基板11の先
端部と終端部で硬化型保護部材12の剥離角θを変えて
もよい。
【0074】この剥離角θを10°<θ<150°に規
定することによって、支持体16からカード基板11へ
硬化型保護部材12が内バリ及び外バリを伴うことな
く、かつ、再現性良く転写できる。これにより、硬化型
保護層12の接着面側に、偽変造防止を目的とした像又
は形状が施され、顔画像や文字記録画像を透明性の硬化
型保護層12により保護したIDカード100が完成す
る。
【0075】なお、カード基板11を覆う硬化型保護部
材12は一層に限られることはなく、そのカード基板1
1と同じ大きさの他の硬化型保護部材12をもう一度、
熱転写シート200から剥離して同一カード基板11上
に二以上を積層してもよい。つまり、同一カード基板1
1上に所定膜厚の同種類又は異種類の硬化型保護部材1
2を多重に形成する。
【0076】また、カード基板11へ硬化型保護層12
を転写する際に、そのカード基板11の搬送方向におけ
る後端が硬化型保護部材12から離間する直前に、その
後端を硬化型保護部材12から離れる方向に撓ませるよ
うにするとよい。これは、支持体16から硬化型保護部
材12が剥離する際に、カード基板11の後端エッジに
沿って硬化型保護部材12が切断し易くなり、硬化型保
護層12のカード外端部でのバリの発生を無くせるから
である。
【0077】更に、支持体16から硬化型保護部材12
が徐々に剥離され、その硬化型保護部材12が徐々に転
写されたカード部分を、この剥離中に、上下のローラー
や、ローラーとステージなどの平面で挟持するようにす
るとよい。これは剥離が済んだカード基板11の振動を
防止できると共に、この振動を抑えることにより、カー
ド側端部でのバリの発生が抑えられるからである。
【0078】このように、本発明のIDカード100の
製造方法によれば、予め見出された硬化型保護部材12
の膜厚や、カード基板11の転写温度、熱転写シート2
00の接着剤14の厚みtなどの最適な転写条件に基づ
いて、膜厚が0.5μm乃至5.0μmに規定される硬
化型保護層12がカード基板11上に形成されるので、
カード表面に形成された顔画像や文字記録画像などを良
好に保護することができる。しかも、カード基板11上
の表面保護性を低下させることなく、硬化型保護層12
のカード外端部でのバリの発生を無くすことができる。
【0079】また、本実施形態によれば、剥離可能な接
着剤付きの硬化型保護部材12が形成された支持体16
からその硬化型保護部材12を剥離して同一カード基板
11上に二以上積層されるので、単一種類の硬化型保護
部材12を1回で厚めに形成する場合に比べてカード基
板11上の表面保護性を低下させることなく、硬化型保
護層12のカード外周端部でのバリの発生を極めて少な
くすることができる。これにより、耐擦過性(耐摩耗
性)に優れたIDカード100を歩留まり良く、かつ、
再現性良く製造することができる。
【0080】(5) IDカードの製造装置 図15は、実施形態としてのIDカードの製造装置30
0の構成例を示す概念図である。この実施形態では、当
該製造装置300に関して画像形成装置301及び熱転
写装置400が分離して構成され、枚葉状のカード基板
11に顔画像や文字記録情報などを形成した後に、熱転
写シート200を転写する場合を想定する。
【0081】この発明のIDカードの製造装置300
は、カード基板11上に透明性の硬化型保護部材12を
転写して身分証明書、パスポート、外国人登録証、図書
館利用カード、キャッシュカード、クレジットカード、
自動車免許証等の免許証類、従業者証、社員証、会員
証、医療カード及び学生証などのIDカード100を製
造するものである。
【0082】図15に示すIDカードの製造装置300
は画像形成装置(画像形成手段)301及び熱転写装置
302を有している。画像形成装置301は搬送ベルト
装置41を有している。搬送ベルト装置41の一端上部
には、生カード供給部42が設けられている。生カード
供給部42にはカード使用者の個人情報を書き込むため
に予め枚葉状にカットされた複数のカード基板11が、
顔写真を現像する面を上に向けてストックされている。
【0083】カード基板11の裏面にはサインパネル
や、運転免許証の筆記層などが設けられる場合もある。
この例では、カード基板11が1枚づつ生カード供給部
42から搬送ベルト装置41へ投下するように自動供給
される。
【0084】その自動供給後の搬送ベルト装置41上の
カード基板11は左側から右側に搬送される。搬送ベル
ト装置41上には画像形成部(プリンタ)43が設けら
れ、カード基板11が左側から右側に移動される間に、
そのカード基板11の顔画像形成領域P1にカード使用
者の顔写真が現像されたり、その他の文字記録領域には
カード使用者の氏名や、カード発行日などが記録され
る。この際の画像形成手段には、昇華型感熱転写記録方
式、ハロゲン化銀カラー写真方式、電子写真方式、イン
クジェット方式等が使用される。
【0085】この画像形成装置301において、カード
基板11が電子カード構造を採るときは、画像形成部4
3の他に情報書き込み部44及び情報チェック部48が
設けられる。例えば、搬送ベルト装置41の下流側に波
線で示す情報書き込み部44を設け、カード使用者の個
人情報がカード基板11内のICチップなどに書き込ま
れる。情報書き込み部44において、個人情報の書き込
むときに、磁気コードや、バーコード等などを併用して
もよい。
【0086】また、情報書き込み部44の下流側には第
1の駆動ローラ45を挟んで画像チェック部46が設け
られ、画像形成部43で形成された使用者の顔写真や、
氏名、カード発行日などが誤っていないかチェックされ
る。上述の情報書き込み部44を設けた場合には、更
に、画像チェック部46の下流側に第2の駆動ローラ4
7を挟んで情報チェック部48を設け、情報書き込み部
44で書き込まれた個人情報が誤っていないかチェック
してもよい。この情報チェック部48の下流側には図示
しないカード排出口が設けられ、顔画像などが形成され
たカード基板11が排出される。
【0087】この画像形成装置301には熱転写装置
(転写手段)302が組み合わされ、顔画像入りのカー
ド基板11上に熱転写シート200から剥離した透明性
の硬化型保護部材12が熱転写される。熱転写装置30
2にはホットスタンプ装置などが使用される。この熱転
写装置302に搬送手段としての搬送ベルト装置49が
設けられ、硬化型保護部材12が当接されたカード基板
11を位置規制しながら一定方向に搬送される。この例
では個人情報が書き込まれたカード基板11が左側から
右側に搬送される。搬送ベルト装置49上には熱転写シ
ート用のカートリッジ(以下転写用カートリッジとい
う)400が設けられている。転写用カートリッジ40
0には部材供給手段としての熱転写シート用のコア(以
下転写箔コアという)51が設けられ、カード基板11
に当接させる側に、例えば、凹凸状の六角星形模様から
成るホログラム像13を有したテープ状で接着剤付きの
熱転写シート200が供給される。
【0088】この例で熱転写シート200にはテープ状
のラミネートフィルム33などをロール状に巻き込んだ
ものが使用され、この熱転写シート200は予め転写用
カートリッジ400内に巻装され、転写用カートリッジ
400が熱転写装置に装填される。もちろん、そのラミ
ネートフィルム33は一方の面にホログラム像13を有
し、かつ、同じ面に接着層14を有している。
【0089】また、熱転写シート200はラミネートフ
ィルム33に限定されることはなく、ホットスタンプフ
ィルム32をロール状に巻き取ったもの、又は、ホット
スタンプフィルム32をカットシート状に積層されたも
のを使用してもよい。ホットスタンプフィルム32に
は、一方の面にホログラム像13を有し、かつ、同じ面
に接着層14を有したものを使用する。
【0090】転写用カートリッジ400には当接手段
(貼合手段)としての真空熱プレス装置52が設けら
れ、画像形成装置301から排出されたカード基板11
に対して転写箔コア51からの熱転写シート200が当
接され、そのカード基板11とその熱転写シート200
の硬化型保護部材12とが接着層14を介して張り合わ
される。この際に、接着層14上の紙シートは剥離さ
れ、カス紙として巻き取られる。
【0091】この真空熱プレス装置52は搬送路上に配
置された平型のプレス部を有しており、熱転写シート2
00の上方から所定の圧力が加えられる。そのために、
プレス部が上下方向に移動できるようになされている。
このプレス部には電気ヒータ(図示せず)が設けられ、
熱転写シート200及びカード基板11を所定の温度に
加熱するようになされている。
【0092】この例では接着層14の種類にもよるが加
熱温度は90℃〜250℃程度であり、加熱時間は10
秒〜120秒程度である。この接着層14は熱を加える
と溶融し、それが冷えると固化するものである。熱転写
シート200を加熱貼合する装置は真空熱プレス装置5
2に限られることはなく、通常のサーマルヘッドなどの
熱プレスでも、ヒートローラー装置であってもよい。
【0093】また、真空熱プレス装置52の下流側には
冷却部53が設けられ、加熱貼合されたカード基板11
が冷却される。これにより、画像形成装置301によっ
て記録画像が形成された面のカード基板11上に、ほぼ
0.5μm乃至5.0μmに規定される膜厚の透明性の
硬化型保護層12を熱転写装置302によって転写する
ことができる。
【0094】次に、IDカードの製造装置300の動作
を説明する。この例では1枚のカード基板11にロール
状の熱転写シート200からカード基板11の大きさの
硬化型保護部材12を剥離取って、カード基板11上に
転写する場合を前提にして説明する。まず、生カード供
給部42から1枚のカード基板11を取り出し、搬送ベ
ルト装置41上で左側から右側にカード基板11を搬送
する。この間に画像形成部43によってカード使用者の
顔写真、氏名及び発行日等が記録される。その後、カー
ド基板11の種類によって、例えば、電子カードのよう
な場合には、情報書き込み部44によって使用者の個人
情報がICチップに書き込まれる。磁気カード103の
場合にはカード使用者の個人情報が磁気テープに書き込
まれる。
【0095】その後、駆動ローラ45によって情報書き
込み部44から画像チェック部46へカード基板11が
移動される。画像チェック部46ではカード使用者の顔
写真、氏名及び発行日等の画像がチェックされる。もち
ろん、チェック結果で「良」のみのカード基板11を下
流側に送るようにする。「不良」のカード基板11はピ
ックアップするようになされる。その後、駆動ローラ4
7によって画像チェック部46から情報チェック部48
へカード基板11が移動される。電子カードの場合には
情報チェック部48でICチップ内の記憶情報がチェッ
クされる。チェック結果が「良」のカード基板11が画
像形成装置301から排出される。
【0096】そして、顔画像入りカード基板11が熱転
写装置302に移行されると、転写用カートリッジ40
0では、例えば、ホログラム像13を有したシート状の
熱転写シート200が転写箔コア51から繰り出されて
真空熱プレス装置52上のカード基板11に供給され
る。
【0097】この真空熱プレス装置52では、カード基
板面とホログラム像形成面とが所定の位置で対向するよ
うにカード基板11と熱転写シート200とが位置合わ
せされると共に、そのカード基板11と熱転写シート2
00とが接着層14を介して加熱圧着される。その後、
冷却部53でカード基板11が常温に至る程度に冷却さ
れる。
【0098】なお、上述したカード基板11の搬送方向
における後端が硬化型保護部材12から離間する直前
に、その後端を硬化型保護部材12から離れる方向に撓
ませるような機構やカードの振動防止用の機構は冷却部
53の直前に設けるとよい。これにより、硬化型保護層
12で保護されたホログラム像付きの顔画像入りのID
カード100が完成する。
【0099】このように、本実施形態に係るIDカード
の製造装置300によれば、画像形成装置301によっ
てカード基板11に記録画像が形成されると、この記録
画像が形成された面のカード基板11上に、熱転写装置
302によってほぼ透明性の硬化型保護部材12が転写
され、その膜厚が0.5μm乃至5.0μmに規定され
た硬化型保護層12がカード基板11上に形成される。
【0100】従って、カード基板11上に硬化型保護層
12を形成できるので、顔画像や文字記録画像などを保
護することができる。しかも、カード基板11上の表面
保護性を低下させることなく、硬化型保護層12のカー
ド外端部でのバリの発生を無くすことができる。これに
より、耐擦過性(耐摩耗性)に優れた顔画像入りのID
カード100を製造することができる。
【0101】(6)熱転写シート用のカートリッジ 図16は、実施形態としての転写用カートリッジ400
の構成例を示す斜視図である。この例では、転写用カー
トリッジ400の所定位置に剥離用の棒状体を取り付
け、転写箔コア51から繰り出された熱転写シート20
0からカード基板11の外形状を成す大きさの硬化型保
護部材12を剥離するようにして、この転写時に、カー
ド基板11の外形状の大きさに見合う分の硬化型保護部
材12のみを熱転写シート200から剥離できるように
すると共に、硬化型保護層12の外周端部でのバリの発
生を低減できるようにしたものである。
【0102】図16に示す転写用カートリッジ400は
筐体としてコ字状のテープ収容部21を有している。テ
ープ収容部21は上ハーフ21A及び下ハーフ21Bに
分離可能な分割構造を有している。このテープ収容部2
1には部材供給部としてボビン状の転写箔コア51が可
動自在に取り付けられ、接着剤付きの硬化型保護部材1
2を施したテープ状の熱転写シート200がコ字状部2
3へ繰り出される。
【0103】この例でも、熱転写シート200には、紫
外線硬化層を有した転写箔及び偽変造防止箔が設けられ
たもの、予めカード基板11の外形状を成す大きさに硬
化型保護部材12が画定されたもの、その外形状を模写
した切り込みが施こされたもの、その際の切り込みが、
実際のカード基板11よりも小さい寸法で施こされたも
の、及び、位置決め用の開孔部37が設けられたものが
使用される。
【0104】この転写用カートリッジ400の転写箔コ
ア51への回転動力は熱転写装置302の本体部から供
給される。この転写箔コア51は使用前の熱転写シート
200が巻装された元巻きコア51A及び転写剥離後の
支持体16を巻き取るための巻取りコア51Bを有して
いる。テープ収容部21の所定位置には剥離用の棒状体
として従動ローラ部22が取り付けられる。従動ローラ
部22には硬化型保護部材12に負荷をかけない部材、
例えば、外径が5mmφ程度の円筒状のプラスチィック
を使用する。好ましくは熱転写シート200がカード基
板11から剥離上がるとき、半径1.5mm以上のR形
状に沿って移動することが望ましい。
【0105】この従動ローラ部22は図16に示すテー
プ収容部21の側面下部であって、硬化型保護部材12
の搬送方向(カード基板11の搬送方向)に対して熱転
写シート200の移動方向を変える位置に設けられる。
この例では従動ローラ部22がカード基板11の搬送方
向に対して直交する方向に軸部22Aを有しており、こ
の軸部22Aがテープ収容部21に可動自在に取り付け
られる。この従動ローラ部22は硬化型保護部材12の
接着面側がカード基板11に当接する状態において、熱
転写シート200の移動によって回転され、元巻きコア
51Aから繰り出された熱転写シート200からカード
基板11の外形状を成す大きさの硬化型保護部材12を
剥離するようになされる。
【0106】この剥離用の棒状体は従動ローラ部22に
限られることはなく、熱転写シート200に対して摩擦
係数が小さな部材から成る非回転体であってもよい。例
えば、非回転体にはステンレスや真鍮などの金属の丸棒
のようなものを使用するとよい。剥離用の棒状体の摩擦
抵抗を軽減することにより熱転写装置の巻き取りトルク
を低減できる。
【0107】更に、この例では、従動ローラ部22に隣
接した位置のテープ収容部21の側面にカード浮き上り
防止用の突出部としてカード浮上防止板24が設けら
れ、硬化型保護部材12の剥離時、特に、カード基板1
1の終端部の剥離時に、カード基板11の終端部の跳ね
上がりを押さえ込むようになされる。この終端部の跳ね
上がりを押さえ込むことにより、バリの発生を抑えるこ
とができる。
【0108】図17は、熱転写装置302の一例となる
ホットスタンプ装置500の構成例を示す概念図であ
る。この例ではホットスタンプ装置500に対して転写
用カートリッジ400が脱着自在に取り付けられる。図
17はホットスタンプ装置500に転写用カートリッジ
400を装填した状態を示している。
【0109】図17に示すホットスタンプ装置500に
はカード給紙口25及びカード排出口26が設けられ、
図15で説明した真空熱プレス装置52に代わって熱ロ
ーラ装置27が取り付けられる。この例では、硬化型保
護部材12と支持体16との接着力Fbに関して0.5
g/cm<Fb<25g/cmに規定された熱転写シート2
00が、転写用カートリッジ400の元巻きコア51A
から繰り出される。
【0110】例えば、熱転写シート200はテープ収容
部21内の案内部材28Aにガイドされて、コ字状部2
3から熱ローラ装置27の下部を通って従動ローラ部2
2を経由し、テープ収容部21内の他の案内部材28B
にガイドされて、巻取りコア51Bに至るようになされ
る。また、巻取りコア51Bによって熱転写シート20
0を巻き取る際の張力Faに関しては200g<Fa<
1.5kgの範囲に規定される。
【0111】従って、カード給紙口25からカード基板
11を挿入すると、搬送ベルト装置49などにより、そ
のカード基板11が熱ローラ装置27下に移動される。
この際に、巻取りコア51Bによる熱転写シート200
の移動速度をV1とし、搬送ベルト装置49によるカー
ド基板11の移動速度をV2としたとき、V1<V2に
規定される。例えば、熱転写シート200の移動速度V
1に対する搬送ベルト装置49によるカード基板11の
移動速度V2は、1.02・V1<V2<1.4・V1
に規定される。
【0112】そして、カード基板面とホログラム像形成
面とが所定の位置で対向するようにカード基板11と熱
転写シート200とが位置合わせされると、熱ローラ装
置27では、そのカード基板11と熱転写シート200
とが接着層14を介して加熱圧着される。この際の加圧
力Fcに関しては0g<Fc<20kgの範囲で、硬化
型保護部材12が熱ローラ装置27によってカード基板
11上に当接される。この際の転写温度Txに関しては
90℃<Tx<250℃の範囲で、熱ローラ装置からカ
ード基板11上の硬化型保護部材12へ熱が加えられ
る。
【0113】その加熱の際にも、剥離用の従動ローラ部
22が熱転写シート200の移動によって回転され、熱
転写シート200の移動方向が、カード基板11の移動
方向に対して剥離角θだけ変わるときに、この従動ロー
ラ部22によって支持体16から硬化型保護部材12を
剥離するようになされる。この剥離の際に、カード浮上
防止板24によってカード基板11の終端部の跳ね上が
りが押さえ込まれる。これにより、硬化型保護層12で
保護された顔画像入りのIDカード100がカード排出
口26から排出される。
【0114】このように、本実施形態に係る転写用カー
トリッジ400によれば、接着剤付きの硬化型保護部材
12を施した熱転写シート200が元巻きコア51Aか
ら繰り出され、その硬化型保護部材12の接着面側がカ
ード基板11に当接されると、テープ収容部21の側面
に取り付けられた従動ローラ部22によって熱転写シー
ト200からカード基板11の外形状を成す大きさの硬
化型保護部材12が剥離される。
【0115】従って、カード基板11の外形状の大きさ
に見合う分の硬化型保護部材12のみが熱転写シート2
00からカード基板11に容易に転写されるので、硬化
型保護部材12の転写時に、カード基板11の硬化型保
護層12から外周端部へはみ出す凹凸状のバリ(部材残
留片)の発生を極めて少なくすることができる。これに
より、支持体16から剥離した硬化型保護部材12によ
ってカード基板11上の顔画像や文字記録画像などを良
好に保護することができる。
【0116】図18は、他の転写用カートリッジ401
の構成例を示す断面図であり、そのテープ収容部21の
剥離部付近を示している。この例では、カード基板11
上から熱転写シート(支持体16)200を一定方向に
引く角度を規定すると共に、カード終端浮上防止機構6
0を設けたものである。
【0117】図18に示すカード終端浮上防止機構(当
接手段)60は、剥離用の従動ローラ部22の他に押し
当用の従動ローラ部29が、その従動ローラ部22に隣
接して取り付けられ、カード基板11の上面に当てがわ
れる。上述した搬送ベルト装置49を構成する駆動ロー
ラ49A及び49B間には押し当て板61が上下動可能
な状態で取り付けられ、この従動ローラ部29に対して
カード基板11を押し上げるように圧着される。例え
ば、押し当て板61には係合用のネジ62A,62Bな
どが設けられ、このネジ部62Aにはバネ体63Aが嵌
入され、ネジ部62Bにはバネ体63Bが嵌入され、常
時、カード基板11を押し上げるように付勢されてい
る。これにより、従動ローラ部29と押し当て板61と
によりカード基板11と硬化型保護部材12とを密着さ
せることができる。
【0118】この例では、巻取りコア51Bによって熱
転写シート(支持体16)200をカード基板11上か
ら一定方向に引く角度、つまり、熱転写シート200と
カード基板面とが成す角度を剥離角θとしたとき、 10°<θ<150° に規定される。このように剥離角θを規定したのは、θ
<10°及びθ>150°では、熱転写シート200及
びカード基板11が共に移動される条件下で、硬化型保
護部材12の剥離性が悪くなり、内バリ及び外バリの発
生原因となるからである。好ましくは剥離角θを74.
8°に設定するとよい。この剥離角θを74.8°に設
定することによって、熱転写シート200からカード基
板11へ硬化型保護部材12が内バリ及び外バリを伴う
ことなく、かつ、再現性良く転写できる。
【0119】この例では、剥離用の従動ローラ部22に
隣接して、剥離角設定用の従動ローラ部62が設けら
れ、剥離角度を自由に調整できるようになされている。
もちろん、この従動ローラ部62は、非回転体の棒状体
のようなものであってもよい。この転写用カートリッジ
401には部材保持部63が設けられ、これらの従動ロ
ーラ部22、29および62の両端が可動自在に保持さ
れる。この部材保持部63は、テープ収容部21に対し
て可動自在に取り付けられる。
【0120】例えば、剥離角θの調整が済んだ後には係
合用のネジ64A、64Bによって部材保持部63がテ
ープ収容部21に固定される。この構成によって、熱転
写シート200から剥離した硬化型保護部材12によっ
てカード基板11上の顔画像や文字記録画像などを良好
に保護することができる。
【0121】図19A及び図19Bは他の転写用カート
リッジ402の折曲げ機構50の構成例を示す断面図で
ある。この例では、転写用カートリッジ402側に折曲
げ機構50が設けられ、硬化型保護部材12にカード基
板両側端部を反映した折り目が施されるものである。
【0122】図19Aに示す転写用カートリッジ402
は部材変形手段としての弾性体圧力ローラー55を有し
ている。弾性体圧力ローラー55には軟質ピンチローラ
などを使用する。この弾性体圧力ローラー55は、少な
くとも、カード基板11の幅Wよりも大きい長さL1の
押圧部55Aを有している。弾性体圧力ローラー55は
軸部56A,56Bが設けられ、この軸部56A,56
Bが図示しないテープ収容部21などの軸受け部に可動
自在に取り付けられる。これらの弾性体圧力ローラー5
5、軸部56A,56B及び軸受け部などによって折曲
げ機構50を構成する。
【0123】この例では、カード基板11上に熱転写シ
ート200を覆い、この熱転写シート200上から弾性
体圧力ローラー55によって押圧すると、硬化型保護部
材12にカード基板両側端部を反映した折り目が施され
る。この折り目によって熱転写シート200において剥
離すべき硬化型保護部材12の転写領域を画定すること
ができる。この構成によって、熱転写シート200から
剥離した硬化型保護部材12によってカード基板11上
の顔画像や文字記録画像などを良好に保護することがで
きる。
【0124】図20A及び図20Bは他の転写用カート
リッジ403の折曲げ機構70の構成例を示す断面図で
ある。この例では、転写用カートリッジ403側に折曲
げ機構70が設けられ、硬化型保護部材12にカード基
板両側端部を反映した折り目が施されるものである。
【0125】図20Aに示す転写用カートリッジ403
は部材変形手段としての板状の弾性体(以下ブレードパ
ッドという)71を有している。このブレードパッド7
1は少なくとも、カード基板11の幅Wよりも大きい長
差L2の押圧部71Aを有している。ブレードパッド7
1は取付部72が設けられ、この取付部72がテープ収
容部21などに固定される。これらのブレードパッド7
1及び取付部72などによって折曲げ機構70を構成す
る。
【0126】この例では、カード基板11上に熱転写シ
ート200を覆い、この熱転写シート200上からブレ
ードパッド71により押圧すると、硬化型保護部材12
にカード基板両側端部を反映した折り目が施される。こ
の折り目によって熱転写シート200において剥離すべ
き硬化型保護部材12の転写領域を画定することができ
る。この構成によって、熱転写シート200から剥離し
た硬化型保護部材12によってカード基板11上の顔画
像や文字記録画像などを良好に保護することができる。
【0127】図21A及び図21Bは他の転写用カート
リッジ404の折曲げ機構80の構成例を示す断面図で
ある。この例では、転写用カートリッジ404側に折曲
げ機構80が設けられ、カード基板11の先端部上の硬
化型保護部材12に折り目が施されるものである。
【0128】図21Aに示す転写用カートリッジ404
は部材変形手段としての板状のバネ体(以下変形板バネ
という)81を有している。この変形板バネ81は少な
くとも、カード基板11の幅Wよりも大きい長さL3の
押圧部81Aを有し、かつ、そのカード基板11の移動
方向に屈曲部81Bを有している。変形板バネ81には
取付部82が設けられ、この取付部82がテープ収容部
21などに固定される。これらの変形板バネ81及び取
付部82などによって折曲げ機構80を構成する。
【0129】この例では、カード基板11上に熱転写シ
ート200を覆い、この状態のカード基板11を変形板
バネ81の方向へ移動すると、屈曲部81Bによりカー
ド基板11の先端部が押圧される。従って、カード基板
11の先端部上の硬化型保護部材12に折り目が施され
る。この折り目によって熱転写シート200において剥
離すべき硬化型保護部材12の転写領域の開始ラインを
画定することができる。この構成によって、熱転写シー
ト200から剥離した硬化型保護部材12によってカー
ド基板11上の顔画像や文字記録画像などを良好に保護
することができる。
【0130】図22は、ホットスタンプ装置500に係
る他の折曲げ機構90の構成例を示す概念図である。こ
の例では、装置本体部に部材折曲げ用のダンパ部91及
び後端検知用の検知部92が設けられ、カード基板11
の後端が検知されたとき、ダンパ部91によってカード
基板11の後端の硬化型保護部材12を折るようになさ
れたものである。
【0131】図22に示す折曲げ機構90は部材折曲げ
用のダンパ部91、後端検知用の検知部92及び制御装
置93を有している。ダンパ部91はステージ94及び
ダンプ用の駆動部95を有しており、上述した剥離用の
従動ローラ部22の下流側に設けられる。ステージ94
はカード基板11の1枚分の広さを有しており、そのホ
ームポジションHPはカード基板11の搬送方向と水平
な位置である。
【0132】このステージ94の一端には軸部94Aが
設けられ、図示しない装置本体部に設けられた軸受け部
に可動自在に係合される。このステージ94の入り口付
近(左端)には後端検知用の検知部92が設けられ、カ
ード基板11の後端部が検知され、位置検出信号S1が
制御装置93に出力される。検知部92にはフォトカプ
ラなどの反射型の光センサが用いられる。
【0133】この検知部92には制御装置93が接続さ
れ、位置検出信号S1に基づいてカード基板11がステ
ージ94上に搬送完了されたか否かが判断される。その
際の判断に関しては、例えば、位置検出信号S1のピー
ク値と予め設定された基準値とが比較され、この基準値
を越える位置検出信号S1が検出された場合には「カー
ド基板11の終端部が到達した」とし、この基準値以下
の位置検出信号S1が検出されている間は「カード基板
11は到達されていない」とするようになされる。
【0134】また、ステージ94の右端下部にはダンプ
用の駆動部95が設けられ、駆動制御信号S2に基づい
て上述の軸部94Aを基準にしてステージ94が上下動
される。駆動部95にはソレノイドなどの瞬時にステー
ジ94に位置変位を与えられるものが好ましい。ここ
で、ステージ94のホームポジションHPと落ち込み後
のステージ94の表面との成す角度をステージ傾斜角度
θdとすると、ステージ傾斜角度θdは10°乃至30
°に設定される。このようにステージ傾斜角度θdを規
定したのは、θd<10°及びθ>30°では、硬化型
保護部材12の切断性が悪くなり、内バリ及び外バリの
発生原因となるからである。好ましくはステージ傾斜角
度θdを15°乃至25°に設定するとよい。
【0135】続いて、ホットスタンプ装置500の折曲
げ機構の動作例について説明をする。図23A及び図2
3Bは他の折曲げ機構90の動作例を示す概念図であ
る。この例では硬化型保護部材12が当接されたカード
基板11が剥離用の従動ローラ部22によって剥離終了
直前にホームポジション状態にあるステージ94上にそ
のカード基板11の終端部が到達されることを前提とす
る。
【0136】これを前提にして図23Aに示す硬化型保
護部材12が接着されたカード基板11がステージ上に
到達したときに、その後端部が検知部92によって検知
される。この位置検出信号S1は制御装置93に出力さ
れる。制御装置93ではカード基板11がステージ94
上に搬送完了されたものと判断され、駆動部95へ駆動
制御信号S2が出力される。
【0137】この駆動制御信号S2に基づいて上述の軸
部94Aを基準にして、ホープポジションHPから図2
3Bに示すステージ94が下方向へ落とし込まれる。こ
れにより、ステージ傾斜角度θdだけステージ94が傾
斜し、カード基板11をステージ上に載置した状態でカ
ード基板終端部の硬化型保護部材12を瞬時に折曲げる
ことができる。従って、熱転写シート200からカード
基板11へ硬化型保護部材12が内バリ及び外バリを伴
うことなく、かつ、再現性良く転写できる。
【0138】なお、ステージ94の軸部94Aに軸迫上
げ用の駆動部96を設け、ステージ94を下方向へ落と
し込むと同時に、制御装置93から駆動部96へ駆動制
御信号S3を出力して、そのステージ94の軸中心を上
方向へ迫り上げるように駆動制御してもよい。このよう
に構成すると、硬化型保護部材12の折曲げ時に上部方
向への押圧力が働き、ステージ左端部と剥離用の従動ロ
ーラ部22との間でカード基板終端部の硬化型保護部材
12をより高精度に切断することができる。
【0139】続いて、複数台のホットスタンプ装置50
0を使用して転写処理をする場合について説明する。図
24は、2台のホットスタンプ装置50A及び50Bに
よる処理例(直列)を示す概念図である。図25A及び
図25Bは熱転写シート200の積層例を示す工程図で
ある。
【0140】この例では、予め2台のホットスタンプ装
置50A及び50Bが準備され、熱転写シート200か
らカード基板11を覆う大きさの硬化型保護部材12を
剥離してそのカード基板11上に重ねて転写するように
なされる。ホットスタンプ装置50A及び50Bには上
述のホットスタンプ装置500が使用され、硬化型保護
部材12の剥離転写処理を直列に実行するようになされ
たものである。
【0141】このように直列処理をすると、図25Aに
示すカード基板11上にホットスタンプ装置50Aによ
って第1の硬化型保護部材12Aを転写した後に、図2
5Bに示す硬化型保護部材12A上にホットスタンプ装
置50Bによって第2の硬化型保護部材12Bを転写す
ることができる。
【0142】これにより、硬化型保護部材12A及び1
2Bを二回に分けて転写することにより、バリの発生が
より一層抑えられる。これと共に、カード完成後の表面
保護性が図3Bに示した顔画像入りカード103に比べ
て、耐擦過性に優れたIDカード100を提供できる。
【0143】図26は2台のホットスタンプ装置50A
及び50Bによる他の処理例(並列)を示す概念図であ
る。この例では、2台のホットスタンプ装置50A及び
50Bが準備され、熱転写シート200からカード基板
11を覆う大きさの硬化型保護部材12を剥離してその
カード基板11上に転写する処理を並列になされる。
【0144】ホットスタンプ装置50A及び50Bには
上述のホットスタンプ装置500が使用される。このよ
うに並列処理をすると、1台で転写処理する場合に比べ
てスループットが向上するばかりか、片方の装置50A
で熱転写シート200などが無くなった場合に、その装
置で転写カートリッジ400を交換している間も、他方
の装置50Bで転写処理を継続できるので、剥離転写工
程を停止せずに連続稼働が可能となる。
【0145】これにより、身分証明書、パスポート、外
国人登録証、図書館利用カード、キャッシュカード、ク
レジットカード、自動車免許証等の免許証類、従業者
証、社員証、会員証、医療カード及び学生証などを、一
度に、大量に処理する場合に最適である。
【0146】(7)実施例 本発明者らは、カード基板上の表面保護性及び保護部材
形成時の加工性に関して、最適な硬化型保護部材12の
膜厚Th、硬度、転写温度Tx及び接着力(剥離力)F
bを見い出すべく実験をした。以下、図27〜図30を
参照しながらこれらの実験結果について説明をする。
【0147】 熱転写シート200の作成例 図27は各実施例に係る熱転写シート200の構造例を
示す断面図である。この実験で採用した熱転写シート2
00は、支持体16上に第1、第2の離型層18A、1
8B、硬化型保護部材12、中間層19、プライマー層
20及び接着層14を順次積層したものである。
【0148】この例では、支持体16として25μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、第1、第2
の離型層18A、18Bとして以下の化合物からなる組
成物を順次、ワイヤーバーにより塗布し乾燥した。 第1の離型層 カルバナ分散物(溶媒;MEK) 乾燥膜厚 0.1μm 第2の離型層 ポリビニルアセタール(溶媒;IPA) 乾燥膜厚 0.5μm 次に、離型層18B上に以下の紫外線硬化型の組成物を
順次、ワイヤーバーにより塗布し乾燥させた。硬化後の
膜厚が0.4μm,0.5μm,1.5μm,2.0μ
m,3.0μm,4.5μm,5.0μmになるように
組成物の塗布量を調整した。 その後、離型層18B上の塗布物に紫外線を照射(80
W/cm:5m/秒)して硬化することにより、硬化型保
護層(転写箔)12を形成した。
【0149】次に、硬化型保護層12上に中間層19及
びプライマー層20として以下の組成物を順次、ワイヤ
ーバーにより塗布し乾燥した。 中間層 乾燥膜厚 0.5μm ポリビニルブチラール 70部 イソシアネート 30部 メチルエチルケトン 700部 プライマー層 乾燥膜厚 0.5μm ポリビニルブチラール 50部 SEBSエラストマー 50部 メチルエチルケトン 350部 トルエン 350部 その後、プライマー層20上に以下の接着部材をワイヤ
ーバーにより塗布し乾燥して接着層14を形成した。 接着層 乾燥膜厚 1μm ウレタン変成オレフィン樹脂(東邦化学工業製:ハイテックS8529) 100部 これにより、熱転写シート200を得た。
【0150】 顔画像及び文字記録画像を有するカー
ド基板の作成例 図2に示した支持体11Cとして350μmのポリエチ
レンテレフタレートの両面に、クッション層11B及び
11Dとして50μmの白色ポリプロピレン(三菱油化
製:ナープレンFL25HA)から成る白色ポリプロピ
レン層を熱有着して450μmの複合支持体11B〜1
1Dを得た。また、裏面側には以下の組成物からなる筆
記層11Aを乾燥膜厚40μmになるようにワイヤーバ
ー塗布により設けた。 コロイダルシリカ 2.5部 ゼラチン 7.2部 ジクロルトリアジン硬化剤 0.3部 水 100部 更に、表面側にはポリビニールブチラール(積水化学
製:BX1)10部、メチルエチルケトン90部からな
る熱昇華型受像層11Eを乾燥膜厚5μmとなるよう
に、ワイヤーバー塗布して形成し、熱昇華型受像シート
付きのカード基板を形成した。この熱昇華型受像シート
に市販の熱昇華型カラーインクシートを用いてサーマル
ヘッドプリンタにより顔画像及び氏名等の文字記録画像
を印字して顔画像と文字記録画像を表面に有する顔画像
入りのカード基板11を作成した。
【0151】 硬化型保護層付きのIDカード100
の作成例 以上のように作成したカード基板11の表面側と熱転写
シート200の接着層14側とを対面させ、転写箔裏面
側から加熱するようにして熱ヒートローラ27(転写温
度190℃、搬送速度5cm/分、圧力10kg)を通
過させ、熱圧着後に熱転写シート200から支持体16
を剥離することで、硬化型保護層付きの顔画像入りのI
Dカード100を得た。
【0152】 硬化型保護部材12の加工性とカード
基板の表面保護の両立性の評価 この例では上記の製造条件で作成した7種類の膜厚の硬
化型保護部材12を以下の剥離条件でカード基板11に
転写してIDカード100を作成した。このときの硬化
型保護層12の膜厚と硬度との関係において、カード基
板表面の耐擦過性及びバリの発生の有無を評価した。 剥離条件: 剥離角θ=30° この際のIDカード100の耐擦過性に関しては、カー
ド表面の硬化型保護層12をカナキン3号白布を用いて
1kg/cm2 の荷重で1000回擦り、耐擦過性を評
価した。バリに関しては、IDカード100の端部から
凹凸状の転写箔残留片がはみ出しているか否かを目視評
価によって行った。
【0153】この結果、図28に示す表図が得られた。
図28は硬化型保護部材12のバリの発生有無とカード
基板の表面保護の両立性の評価例を示す表図である。図
28において、二重マル印は「耐擦過性及びバリに関し
て全く問題なし」、丸印は「ほぼ問題なし」、三角印は
「バリが発生するが支障はない」、及び、×印は「傷や
バリが発生する」を示している。
【0154】この実験結果によれば、硬化型保護層12
の膜厚ThがTh<0.5μmときはバリが発生するが
支障はない。しかしながら、Th<0.5μmときは硬
度B〜4Hに関していずれも耐擦過性が劣化し、カード
表面に傷が残ったり、剥離時に顔画像形成領域などにダ
メージを与える原因となる。
【0155】また、膜厚ThがTh≧5.0μmときは
硬度Bを除いて耐擦過性にはほぼ問題がないが、硬度H
B〜4Hに関して例えば300μm以上のバリが発生
し、バリ除去のための別途な工程を導入しなければなら
ない。
【0156】従って、硬化型保護層12の膜厚Thを
0.5μm<Th<5.0μmに規定することにより、
その保護部材形成時における加工性を悪化させることな
く、しかも、カード基板上の表面保護性に優れ、かつ、
耐擦過性(耐摩耗性)に優れたIDカード100を提供
できることが明らかになった。
【0157】 硬化型保護部材12の膜厚Thと転写
温度Txとの関係評価 この例では上記の製造条件において、以下の5種の転写
温度Txを変えて作成した硬度3Hの7種類の膜厚Th
の硬化型保護部材12を上述の剥離条件でカード基板1
1に転写してIDカード100を作成した。このときの
硬化型保護層12の膜厚と転写温度との関係において、
カード基板表面の膜付き性及びバリの発生の有無を評価
した。
【0158】転写温度Tx: 90℃,100℃,19
0℃,230℃,250℃ この際のIDカード100の膜付き性に関しては、カー
ド表面の硬化型保護層12をカッターナイフで2mm間
隔に傷を付け、表面を粘着テープ(ニチバン#405)
を接着させ、剥離角度180°で硬化型保護層12を素
早く剥離を行いカード表面を目視評価した。バリの評価
方法に関しては上述した通りである。
【0159】この結果、図29に示す表図が得られた。
図29は硬化型保護部材12の膜厚Thと転写温度Tx
との関係評価例を示す表図である。図29において、二
重マル印は「膜付き性及びバリに関して全く問題な
し」、丸印は「ほぼ問題なし」、三角印は「バリが発生
するが支障はない」、及び、×印は「剥離容易及びバリ
が発生する」を示している。
【0160】この実験結果によれば、硬化型保護層12
の膜厚ThがTh<0.5μmときはバリが発生するが
支障はない。しかしながら、Th<0.5μmときは転
写温度Tx関して90℃,100℃,190℃,230
℃,250℃のいずれの場合も膜付き性が劣化し、カー
ド表面から硬化型保護層12が容易に剥がれしまった
り、転写時に支持体が変形する原因となる。
【0161】また、膜厚ThがTh≧5.0μmときは
転写温度90℃及び250℃を除いて膜付き性はほぼ問
題がないが、転写温度Tx関して90℃,100℃,1
90℃,230℃,250℃のいずれの場合も、例えば
300μm以上のバリが発生し、バリ除去のための別途
な工程を導入しなければならない。
【0162】従って、硬化型保護層12の膜厚Thを
0.5μm<Th<5.0μmに規定すると共に、転写
温度Txを90℃<Tx<250℃に規定することによ
り、その保護部材形成時における加工性を悪化させるこ
となく、しかも、カード基板上の表面保護性に優れ、か
つ、高膜付き性に優れたIDカード100を提供できる
ことが明らかになった。
【0163】 硬化型保護部材12の膜厚Thと支持
体16への接着力(剥離力)Fbとの関係評価 この例では上記の製造条件において接着層14の厚みを
調整すると共に、硬化型保護部材12の膜厚Thと5つ
の接着力Fbとの関係を調整し、硬度3Hの7種類の膜
厚の硬化型保護部材12を以下の剥離条件でカード基板
11に転写してIDカード100を作成した。このとき
の硬化型保護層12の膜厚Thと接着力Fbとの関係に
おいて、カード基板端面のバリの発生の有無を評価し
た。 剥離条件: 剥離角θ=135° 接着力: 0.5g/cm,2.5g/cm,5.0g/cm,10g/cm 25g/cm この際のIDカード100のバリの発生有無の評価方法
に関しては上述した通りである。この結果、図30に示
す表図が得られた。図30は硬化型保護部材12の膜厚
Thと支持体16への接着力(剥離力)Fbとの関係評
価例を示す表図である。図30において、二重マル印は
「バリに関して全く問題なし」、丸印は「ほぼ問題な
し」、三角印は「バリが発生するが支障はない」、×印
は「バリが発生する」、及び、黒三角印は「転写不能」
を示している。
【0164】この実験結果によれば、硬化型保護層12
の膜厚ThがTh=0.5μmときは、接着力Fb=
0.5g/cm及び25g/cmを除いてほぼ「問題なし」
である。しかしながら、膜厚ThがTh<0.5μmと
きは接着力Fb=0.5g/cm及び2.5g/cmでやや
バリが発生し、接着力Fb=5g/cm、10g/cm及び
25g/cmで転写不良となる。
【0165】また、膜厚ThがTh≧5.0μmとき
は、ほぼ接着力Fbが0.5g/cm,2.5g/cm,
5.0g/cm,10g/cm,25g/cmのいずれの場合
も、例えば300μm以上のバリが発生し、バリ除去の
ための別途な工程を導入しなければならない。
【0166】従って、硬化型保護層12の膜厚Thを
0.5μm<Th<5.0μmに規定すると共に、接着
力Fbを0.5g/cm<Fb<25g/cmに規定するこ
とにより、その保護部材形成時における加工性を悪化さ
せることなく、しかも、カード基板上の表面保護性に優
れ、かつ、耐擦過性(耐摩耗性)に優れたIDカード1
00を提供できることが明らかになった。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
筐体の所定位置に剥離用の棒状体が取り付けられ、部材
供給部から繰り出された支持体から被接着物の外形状を
成す大きさの硬化型保護部材を剥離するようになされた
ものである。
【0168】この構成によって、被接着物の外形状の大
きさに見合う分の硬化型保護部材のみが被接着物に転写
されるので、硬化型保護部材の転写時に、硬化型保護層
の外周端部でのバリの発生を極めて少なくすることがで
きる。従って、支持体から剥離した硬化型保護部材によ
ってカード基板上の顔画像や文字記録画像などを良好に
保護することができる。
【0169】この発明は偽変造防止等が要求される画像
保護層付きのIDカードに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態としてのIDカード100の構造例を
示す斜視図である。
【図2】顔画像入りカード101の積層構造例を示す断
面図である。
【図3】A及びBは、他の顔画像入りカード102及び
103の積層構造例を示す断面図である。
【図4】Aは、IDカード100の硬化型保護層12の
平面及びBはその断面の構成例(その1)を示すイメー
ジ図である。
【図5】Aは、IDカード100の硬化型保護層12の
平面、及び、Bはその断面の構成例(その2)を示すイ
メージ図である。
【図6】他の顔画像入りカード104の硬化型保護層1
2の平面の構成例を示すイメージ図である。
【図7】実施形態としての熱転写シート200の積層構
造例を示す断面図である。
【図8】熱転写シート200のハーフカット例を示す概
念図である。
【図9】A〜Cは、実施形態としての熱転写シート20
0の形成例を示す工程図である。
【図10】Aは、ホットスタンプフィルム32の形成工
程例を示す斜視図、Bは、ホログラム像形成時の構成例
を示す一部断面図である。
【図11】Aは、ラミネートフィルム33の形成工程例
(その1)を示す斜視図、Bは、ホログラム像形成時の
構成例を示す一部断面図である。
【図12】ラミネートフィルム33の形成工程例(その
2)を示す斜視図である。
【図13】A〜Cは、実施形態としてのIDカード10
0の形成工程例を示す断面図である。
【図14】カード基板11と熱転写シート200との位
置合わせ例を示す概念図である。
【図15】実施形態としてのIDカードの製造装置30
0の構成例を示す概念図である。
【図16】実施形態としての転写用カートリッジ400
の構成例を示す斜視図である。
【図17】ホットスタンプ装置500の構成例を示す概
念図である。
【図18】他の転写用のカートリッジ401の構成例を
示す断面図である。
【図19】A及びBは他の転写用のカートリッジ402
の折曲げ機構50の構成例を示す断面図である。
【図20】A及びBは他の転写用カートリッジ403の
折曲げ機構70の構成例を示す断面である。
【図21】A及びBは他の転写用カートリッジ404の
折曲げ機構80の構成例を示す断面図である。
【図22】他の折曲げ機構90の構成例を示す概念図で
ある。
【図23】A及びBは他の折曲げ機構90の動作例を示
す概念図である。
【図24】2台のホットスタンプ装置50A及び50B
による処理例(直列)を示す概念図である。
【図25】熱転写シート200の積層例を示す工程図で
ある。
【図26】2台のホットスタンプ装置50A及び50B
による処理例(並列)を示す概念図である。
【図27】各実施例に係る熱転写シート200の積層例
を示す断面図である。
【図28】硬化型保護部材12の加工性とカード基板の
表面保護の両立性の評価例を示す表図である。
【図29】硬化型保護部材12の膜厚Thと転写温度T
xとの関係評価例を示す表図である。
【図30】硬化型保護部材12の膜厚Thと支持体16
への接着力(剥離力)Fbとの関係評価例を示す表図で
ある。
【符号の説明】
11 カード基板 12 硬化型保護層(硬化型保護部材) 13 ホログラム像 14 接着層(接着シート) 16 支持体 21 テープ収容部(筐体) 22 従動ローラ部(棒状体) 24 カード浮上防止板(突出部) 31 ベースフィルム 32 ホットスタンプフィルム 33 ラミネートフィルム 41,49 搬送ベルト装置 42 生カード供給部 43 画像形成部 46 画像チェック部 51 転写箔コア(部材供給部) 52 真空熱プレス装置 54 裁断装置 60 カード供給手段 100 IDカード 200 熱転写シート 300 IDカードの製造装置 301 画像形成装置(画像形成手段) 302 熱転写装置 400 熱転写シート用のカートリッジ(転写用カート
リッジ) 500 ホットスタンプ装置

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体と、 接着剤付きの硬化型保護部材を施した支持体を繰り出す
    ために前記筐体に設けられた部材供給部と、 前記筐体の所定位置に取り付けられた剥離用の棒状体と
    を備え、 前記部材供給部から繰り出される支持体から被接着物の
    外形状を成す大きさの前記硬化型保護部材を前記棒状体
    によって剥離するようになされたことを特徴とする熱転
    写シート用のカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記硬化型保護部材の接着面側を被接着
    物に当接するようになされることを特徴とする請求項1
    に記載の熱転写シート用のカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記硬化型保護部材の接着面側を被接着
    物に当接するように付勢されていることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載のいずれかの熱転写シート用
    のカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記剥離用の棒状体は、 前記硬化型保護部材の搬送方向に対して前記支持体の移
    動方向を変える位置に設けられることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3に記載のいずれかの熱転写シート用の
    カートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記硬化型保護部材の搬送方向と前記支
    持体の移動方向とが成す角度を剥離角θとしたとき、 10°<θ<150° に規定されることを特徴とする請求項1乃至請求項4に
    記載のいずれかの熱転写シート用のカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記剥離用の棒状体は、 前記支持体の移動によって回転する従動ローラーである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のいずれ
    かの熱転写シートのカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記従動ローラーに隣接して、 剥離角設定用の棒状体又は従動ローラーが設けられるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の熱転写シートのカート
    リッジ。
  8. 【請求項8】 前記剥離用の棒状体に隣接した位置の前
    記筐体の側面に被接着物浮き上り防止用の突出部が設け
    られることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の
    いずれかの熱転写シートのカートリッジ。
  9. 【請求項9】 前記剥離用の棒状体の両端を保持する部
    材保持部が設けられ、 前記部材保持部は、 前記筐体に対して可動自在に取り付けられることを特徴
    とする請求項1乃至請求項8に記載のいずれかの熱転写
    シートのカートリッジ。
  10. 【請求項10】 前記部材供給手段によって支持体を一
    定方向に引く力を張力Faとしたとき、 200g<Fa<1.5kg に規定されることを特徴とする請求項1乃至請求項9に
    記載のいずれかの熱転写シート用のカートリッジ。
  11. 【請求項11】 前記硬化型保護部材は、 予め被接着物の外形状を成す大きさに画定されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項10に記載のいずれ
    かの熱転写シート用のカートリッジ。
  12. 【請求項12】 前記硬化型保護部材には、 予め被接着物の外形状を模写した切り込みが施こされる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項11に記載のいず
    れかの熱転写シート用のカートリッジ。
  13. 【請求項13】 前記硬化型保護部材への切り込みは、 実際の被接着物よりも小さい寸法で施こされることを特
    徴とする請求項12に記載の熱転写シート用のカートリ
    ッジ。
  14. 【請求項14】 前記硬化型保護部材は、 被接着物と同じ外形状に予め切断されていことを特徴と
    する請求項1乃至請求項13に記載のいずれかの熱転写
    シート用のカートリッジ。
  15. 【請求項15】 前記支持体には位置決め用の開孔部が
    設けられ、 前記開孔部を使用して前記被接着物と硬化型保護部材と
    が位置決めされることを特徴とする請求項1乃至請求項
    14に記載のいずれかの熱転写シート用のカートリッ
    ジ。
  16. 【請求項16】 前記硬化型保護部材は、紫外線硬化層
    及び接着層を有した転写箔であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項15に記載のいずれかの熱転写シート用
    のカートリッジ。
  17. 【請求項17】 前記硬化型保護部材には、 偽変造防止箔が使用されることを特徴とする請求項1乃
    至請求項16に記載のいずれかの熱転写シート用のカー
    トリッジ。
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